JPH045432B2 - - Google Patents

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JPH045432B2
JPH045432B2 JP58066859A JP6685983A JPH045432B2 JP H045432 B2 JPH045432 B2 JP H045432B2 JP 58066859 A JP58066859 A JP 58066859A JP 6685983 A JP6685983 A JP 6685983A JP H045432 B2 JPH045432 B2 JP H045432B2
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phage
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は細胞系内への核酸の組み込み、この組
み込みを行なうベクター(vectors)、およびかか
るベクターを含む微生物に関する。 より詳細には、本発明は新規なバクテリオフア
ージTG1それ自体、そのゲノムないしは遺伝的
成分(DNA)、その全部およびその断片を含む;
および特にフアージTG1宿主菌種を含む細菌た
とえばストレプトマイセスカトレヤ
(Streptomyces Cattleya)NRRL8057、ストレ
プトマイセス アベルミチリス(Streptomyces
avermitillis)MA4990、ストレプトマイセスビ
リドクロモゲネス(S.viridochromogenes)
NRRL3414、ストレプトマイカセスガリフアル
ス(S.garyphalus)NRRL 2448などのごとき
生物体内へのクローニングベクターとして有用な
その誘導体(欠失および雑種変異型)に関する。
本発明によつて得られた細胞は新規であり、そし
てこの外来核酸の製造手段として及び/またはそ
の細胞の複製及び/またはDNAまたはフアージ
としてのそのベクター誘導および複製を通じて、
あるいはその外来核酸の存在によつてその細胞に
価値ある特性を付与することを通じて、その産物
の製造のための手段として有用性を持つものであ
る。 DNAのクローニングのためのバクテリオフア
ージの利用は、すでに確立された技法に属する。
しかしながらこの技術のアクチノマイセス
(Actinomyces)のフアージへの応用は最近のこ
とである。この点に関しては、下記の論文および
特許文献が参照される。 (1) “Develorment of a DNA Cloning
System in Streptomyces Using Phage
Vectors”,J.E.SuarezとK.F.Charter;6
Cienc.Biol.第99〜110頁(1981年)。 (2) “Restriction Mapping of the DNA of
the Streptomyces Temperate Phage φC31
and Its Derivatives”,K.F.Chater,C.J.
BrutonおよびJ.E.Suarez;14 Gene,第183〜
194頁(1981年)。 (3) “DNA Cloning in Streptomyces:
Resistance Genes from Antibictic−
Producing Species”,C.J.Thompson,J.M.
WardおよびD.A.Hopwood;286 Nature,第
525〜527頁(1980年)。 (4) “Dispensable Sequences and Packaging
Constraints of DNA from the
Streptomyces Temperate Phage φC31”、K.
F.Chater,C.J.Bruton,W.SpringerおよびJ.E.
Suavez;15 Gene,第249〜256頁(1981年)。 (5) “A DNA Cloning System for Inters−
Pecies Gene Transfer in Antibiotie−
Producing Streptomyces”,M.Bibb,J.L.
SchottelおよびS.N.Cohen;284 Nature,第
526〜531頁(1980年)。 (6) “DNA Cloning in streptomyces:A
Bifunctional Replicon Comprising pBR 322
Inserted into A Streptomyces Phage”,J.
E. SuarezとK.F.Chater;286 Nature,第
527〜529頁(1980年)。 (7) “Cloning and Expression in
Streptomyces lividans of Antibiotic
Resistance Genes Derived from Escherichia
coli.”,J.L.Schottel,M.BibbおよびS.N.
Cohen;146 Journal of Bactefiology,第
360〜368頁(1981年)。 (8) “ActnoPhage DNA”,K.F.Chater;21
Developments in Induslrial Microbiology,
第6章、第65〜74頁(1980年)。 (9) 英国特許願G.B.第2023612A号;No.7919158;
1980年1月3日発行。 (10) 英国特許願G.B.第2031434A号;No.7928156;
1980年4月23日発行。 (11) 英国特許願G.B.第2018778A号;No.7913033;
1979年10月24日発行。 (12) 欧州特許願第0036259A2号;No.81300858.8;
1981年9月23日発行。 (13) 英国特許願G.B.第20046272A号;No.
8011000;1190年11月12日発行。 (14) 英国特許願G.B.第2069503号;No.8104473;
1981年8月26日発行。 (15) 欧州特許第0020147A1号;No.8039178.4;
1980年12月16日発行。 (16) 欧州特第0020251A2号;No.80400722.7;
1980年12月10日発行。 土壌から単離された本発明バクテリオフアージ
TG1は広範な特性研究に基き、従来まだ記載さ
れていないアクチノフアージであることが同定さ
れた。このフアージはテンペレート(temprate)
である、すなわちStrepromyces Cattleya MA
4297(NRRL8057)の溶原化(lysonenic)フアー
ジである。このフアージは、ブラツドレー
〔Darid E.Bladley(1967)“Ultrastrueture of
Bacteriophages and Bactriocins”,Bacteriol..
Rev.31,第230〜314頁〕によるB型形態を有す。
このフアージ頭部は正二十面体形であり平均頭部
直径は約57mmである;そうして第1図の電子顕微
鏡に見られるように基板を含めたフアージ尾部は
長さ約128mmである。このフアージの核酸は二本
鎖DNA分子であつて、付着末端を有し、長さは
41.47キロ塩基対である。第2図は、このフアー
ジDNA制限をエンドヌクレアーゼ分裂部位の位
置を示す地図である。これらの位置は、シングル
pst1部位に最も近いこのフアージDNAの末端か
らのキロ塩基対の部位距離として与えられてい
る。地図は、酵素Hind、kpn、pst、sma
、Sph、Xbaのすべての部位を示してお
り、これらはアガロースゲル電気泳動と、0.2キ
ロ塩基対およびそれ以上の断片の臭化エチジウム
染色とによつて決定することができた。下記酵素
は、このDNAを分裂し得なかつた:Bam、
Nae、Nar、Pvu、Sst、Sst、Stu
およびXho。或る種の欠失変異体および雑種フ
アージ誘導体については、以下に同様に記載す
る。フアージTG1は以下にさらに詳細に記載す
る。なお、以下の記載においては、該フアージの
単離、保存、繁殖に関す明瞭な特定化情報ならび
に特にサイズとその制限マツピングとによつて定
義されたその核酸のデータが記載される。なお、
後記のごとく、TG1プロフアージを含む微生
物、代表的TG1プロフアージ誘導体およびTG
1プラスミド誘導体は、特許手続上の微生物の寄
託の国際的承認に関するブタペスト条約の下に公
認されたカルチヤーコレクシヨンに寄託されてい
る(表参照)。 本明細書に記載のごとく、フアージTG1、そ
のゲノム、誘導体およびTG1ゲノムまたはその
いくつかの部分を含むキメラDNA分子は、特に
組換えDNA技術におけるクローニングビヒクル
(cloning vehicles)として有用性を持つ。 フアージTG1は、DNAクローニングベクタ
ーとしてそれを格別に有用なものとするある特別
な性質を有している。そのDNAおよびその誘導
体は、単離が容易であり且つプロトプラストに細
胞感染(トランスフエクシヨン)させ次に得られ
たフアージを溶菌増殖させることによつて容易に
増加させることができる(実施例1、J項参照)。
これらの機能ならびに宿主菌を溶原化する能力を
保持し且つ相当量(数キロ塩基対)の外来DNA
を挿入するのに十分スペースを与える欠失突然変
異体が容易に得られる。更に、本フアージDNA
は、制限エンドヌクレアーゼpstのためのただ
1つの分裂部位を有している。その部位は、その
フアージゲノムの必要不可欠ではない領域内に位
置している。この部位における外来DNAの挿入
は、該フアージの溶菌的および溶原的機能を損な
うことがない(実施例1、I項およびM項参照)。
このようなDNA挿入に格別に好適部位を持つこ
とは、クローニングベクターの1つの重要な特性
である。なぜならば、所望立体配置の混成分子が
得られる可能性が、ただ2箇の新しいDNA結合
の形成が必要となるだけで大幅に増大されるから
である。 ある1つのベクターへのクローニングのために
使用しうる制限酵素について広い選択の余地があ
ることは、組換えDNAの実験においてきわめて
有利である。多数の制限エンドヌクレアーゼは、
このフアージDNAを分裂させ得ない(実施例1、
H項参照)。その特別なPst部位は、アダプター
分子の使用によつてこれら酵素のいずれか1つの
ための独特な部位に変換させられうる〔R.G.
Rothstein,L.F.Lau,C.P.Bahl,S.A.Naraang
およびR.WuのMethods in Enzymology 68巻
(1979年)、S.P.ColowickおよびN.O.Kaplan編、
第98〜109頁所載の論文参照〕。このPstクロー
ニング部位を別の独自な部位に変換するための別
の技術は、所望部位を含む短い断片を挿入するこ
とである。実施例2のA項には、pst部位へ片
側にPstのある単一BamH部位を持つ短断片
を挿入するためめの方法が示されている。 TG1ベクターとその誘導体が宿主DNA内へ
挿入されうることは、いま1つの重要な特性であ
る。この特性が、遺伝子および遺伝の新規な組合
わせを伝達する雑種ベクターを宿主内へ安定的に
組込むことを可能にし、これによつてその宿主に
対して新規な化合物の生産(たとえば、B型肝炎
表面抗原、実施例2参照)、あるいは例えば増加
された遺伝子量による通常細胞産物の生産増加が
可能となる。組込みはまた、宿主突然変異体の遺
伝的相補性によるクローン遺伝子の検定のために
も役立つ。その遺伝子を含む溶原菌が一旦同定さ
れてしまえば、その溶原菌から得られたフアージ
を増殖し、次いでそのフアージDNAを単離する
ことによつて簡単に大量的にその遺伝子を回収す
ることがベクターにより可能となる。すなわち、
このベクターはプラスミドPACYC177のDNAの
大量生産に役立つ(実施例1、M項参照)。 このフアージの宿主域は、特別に興味あるもの
である。Streptomyces cttleya MA4297
(NRRL8057)は化合物チエナマイシンを産生す
る(米国特許第3950357参照)。チエナマイシン
は、グラム陽性菌およびグラム陰性菌の両者に対
して強力な抗菌作用を持つている。これはさら
に、ベーターラクタムアーゼの存在の故に、ペニ
シリンやセフアロスポリンのごときにベーターラ
クタム抗生物質に対して耐性のある細菌に対して
も有効である。別のフアージ宿主である
Streptomyces avermitilisは、アベルメクチンと
呼ばれている化学的に類縁の剤の錯体を産生し、
これはきわめて強力な駆動作用を示す(R.W.
Burg等の論文;Antimicrobial Agents and
Chemotherapy,15,第361〜367頁(1979年)参
照)。本フアージは、これら重要な化合物の合成
および合成制御に関連して、当該遺伝子中の突然
変異体の遺伝的相補正により遺伝子および遺伝子
産物の同定、単離および研究のために使用するこ
とができる(たとえばチエナマシンのために、実
施例3参照)。 フアージTG1のある種の混成誘導体は、別の
面において役立つ。実施例1のM項にその構造お
よび特性が記載されているこれら雑種は、TG1
ベクターの誘導体がEscherichia Coli内でプラス
ミドとして複製されることを可能にする。これら
雑種フアージ−プラスミドベクターは、トランス
フエクシヨンによつてあるいはトランスフオーメ
ーシヨンによつて、異なる種の間を転移させるこ
とができる。この特性は非常に価値あるものであ
る。なぜならばこれによつてEscherichia coliの
ためにこれまで開発されていた遺伝子技術の使用
が可能となるからである。たとえば、S.cattleya
からの遺伝子をE.Coliへ組み入れて相補的な突然
変異を生じさせることが可能となろう。E.Coli中
のそのS.Cattleya遺伝子内への突然変異の導入
が、たとえば、トランスポゾン突然変異誘発によ
つてできよう。あるいはまた、ナンセンス抑圧
(翻訳停止コードン)によつて抑圧されうる突然
変異体を単離することが可能となろう。後者の突
然変異された遺伝子は、S.cattleya内へ戻すこと
ができ、そしてS.cattleya内の翻訳停止コードン
を抑圧することが可能な突然変異体を単離するた
めに使用することができる。このような抑圧突然
変異は、かかる生物の遺伝研究に非常に役立つ。
E.Cole内でそのベクターが複製できるということ
は、別の面でも有益である。この特性は、挿入プ
ラスミDNAの領域外でのベクターDNAの欠失部
の選択のために使用された(実施例1、N項参
照)。かかる欠失は、ベクター内のかなりの量の
DNAのクローニングのために重要である。 TG1とその誘導体は、特定のフアージベクタ
ーのDNA中への挿入のために適当な各種の制御
酵素を用いて切除されたDNA配列をクローンす
るために別の仕方で利用することができる。組換
えDNA技術の有益な解説書の1つはMethods in
Enzymology,Vol.68(1979年)、Academic
Press社(ニユーヨーク)発行である。 クローニング実施法の改良、変更は、別のフア
ージ変種の使用および別の制限酵素の使用以外に
さらに以下のものを含む。 制限されたベクターDNAをホスフアターゼで
処理して末端リン酸塩基を除去し、しかしてその
ベクターDNAの自己結紮(self ligation)を防
止すること; 1つの制限酵素による分裂によつて生じた一本
鎖端部をSヌクレアーゼを用いての除去、或い
はかかる一本鎖端部の相補部のDNAポリメラー
ゼによる合成の後に平滑末端連結を行なう;およ
び/または ベクターと挿入されるべきDNAとの間に付着
端を与えるDNA尾端反応(tailing reactions)
を行なうことである。(NelsonおよびBrutlag、
Methods in Enzymology、Vol.68(1979年)第
41〜50頁参照)。 トランスフエクシヨン頻度は、記載されている
条件または成分を変えることによつて、あるいは
連結されたDNAをリポゾームカプセル封入し、
続いてかかるリポゾームを受容菌のプロトプラス
トへ融合することによつて向上させることができ
る。このような技法は、最近J.F.MakinsとG.
Holtによつて染色体DNAのリポゾームトランス
フオーメーシヨンの場合について記載されている
〔Nature293(1981)、第671〜673頁〕。そこに記載
された方法またはその変法が使用できる。 所望の挿入DNAを含む雑種フアージのための
フアージクローンまたは溶原菌スクリーニング
は、挿入体の形質的または遺伝的性状に応じてい
くつかの方法で実施することができる。たとえ
ば、特にアミノ酸、ビタミン、プリンまたはピリ
ジンのごとき一次代謝物質の合成中にブロツクさ
れた突然変異体を相補できる遺伝子を、次の方法
で検出することができる。 特定突然変異種をプロトプラスト化し、そして
結紮されたDNAでトランスフエクトし、そして
なんら選択をせずに放置して再生させる。この結
果生じるコロニーは、非トラスフエクト細胞、非
雑種フアージによるトランスフエクトから生じた
溶原菌ならびに雑種フアージにより感染から生じ
た溶原菌を含んでいる。所望の挿入体を含んでい
る溶原菌は、1つの特定栄養素が欠乏している最
少培地上でその再生培養を培養することによつて
単離される。コロニーは適当なDNA挿入物質を
含む再生溶原菌からのみ生じる。 所望の挿入物質を同じく簡単に検出できる第2
の方法は、野生型プロトプラストを結紮DNAで
トランスフエクトし、これを野生型菌
(germlings)と混合し、そしてこの混合物を適
当なプレート上で平板培養して養菌斑(プラー
ク)を形成させる方法である。増殖後の培地は親
のフアージの再結紮(religation)に起因するプ
ラークと、挿入物質を持つフアージに起因するプ
ラークとを含む(実施的にはプラスミド
PACYC177をTG1誘導体に挿入したものを単離
するために使用される方法と同じである;実施例
1、M項参照)このフアージを採集して実施例B
項に記載したような無菌フアージストツクが得ら
れる。これらの溶菌液は適当な変異株に形質導入
を行なうために使用される所望の挿入物質を含む
フアージのみが特定突然変異の形質導入の能力を
持ち、そしてコロニーを形成させる。通常容易に
検出可能な増殖表現型を持たない抗生物質のごと
き二次代謝生成物の生産中にブロツクされる突然
変異体の場合には、所望の挿入体を含むフアージ
は、上記に記載した方法のいずれかによつて得ら
れた溶原菌を適当な培地で培養することによつて
検出される。ある時間だけコロニーを発達させた
のち、その抗生物質に敏感な生物の培養物を培地
に流し込み、そして更に培養する。機能性抗生物
質合成遺伝子を持つ挿入体を含む溶原菌は、その
抗生物質を産生し、そしてコロニーのまわりに増
殖禁止域を形成させる(実施例2参照)。 リボゾームRNAや転移RNAのような、なんら
検出可な表現型を授けないDNAの挿入物質を含
むフアージは、プローブとして相補DNAを用い
てプラークまたはコロニー交雑によつて検出する
ことができる。 所望コロニー単離の効率は、溶原菌の直接選択
の方法が開発されたならば、相当程度まで増大さ
せることができる。このような選択は、抗生物質
に対する耐性を暗号にするDNAの挿入物質を含
むDNAをベクターフアージとして用いるが(実
施例2及び3を参照)、生合成工程を用いて達成
することができる。いずれの選択でも、未感染プ
ロトプラストから生じるコロニー分析が不必要に
なろう。 抗生物質合成のために遺伝子を含むフアージク
ローンは、いくつかの他の実験にも使用すること
ができる。このフアージは、野生型あるいは他の
抗生物質生培養物に形質導入し生産レベルでの、
特定クローン遺伝子の増加量の効果を調べるため
に使用できる。局所化した突然変異誘発の技術
は、特定クローン遺伝子内の突然変異体の単離の
ために使用することができ、これによつて、遠い
がしかし多分有害な損傷(lesions)がある株に
導入されることが排除される。このような局所突
然変異誘発は、抗生物質の生産を増加または減少
させる突然変異体の単離を結集するであろうし、
そして産出性のある培養物の改良および抗生物質
の合成および制御の遺伝子解析の助けになるであ
ろう。組換えDNAの技術はまた、特定の抗生物
質合成遺伝子の表現を大幅に増強するために、適
当な部位に高いレベルプロモータシーケンスを導
入することを可能ならしめるであろう。遺伝子産
物量の増加は、その菌株の生産性を顕著に高める
であろう。クローン遺伝子産物は、紫外線照射し
た宿主細胞の感染と、これに続く特定雑種フアー
ジによる感染とによつて同定されうる。放射線標
識をつけたアミノ酸の存在下で増殖すると、その
フアージによつて暗号化された放射線標識のつい
たタンパク質が合成されるであろう。宿主細胞に
よつて暗号化されたタンパク質は、その紫外線処
理によつて生じた損傷のために合成されないであ
ろう。これらタンパク質は、標準技術によつて分
離されそして分析されうる。 外来DNA、すなわち宿主菌以外の源からの
DNAも本フアージベクター内へ挿入できる。
pACYC177の該フアージへの挿入は、その1例
である。このような場合、宿主制限系の存在は、
トランスフエクシヨンの頻度を大幅に低下させ、
したがつて所望クローンの検出を困難にする。こ
の問題を排除するために、宿主制限に欠陥のある
菌突然変異体を単離することができる。このよう
な菌株およびその誘導体は、次のクローニング実
験のための宿主として役立てることができる。有
用であること証明されうる外来DNAの例は、抗
生物質産生遺伝子、情報サツプレツサー(転移
RNA)の暗号を持つ遺伝子、あるいはトランス
ポゾンまたは突然変異遺伝子のごとき突然変異誘
発生要素である。 クローン抗生物質遺伝子は、標準的組換え
DNAの技術を用いて物理的に単離可能であり、
そして他のクローニングベクター転移されること
ができる。これらは、宿主生体内で複製を行なう
プラスミドまたは他の菌株内で複製を行なうプラ
スミドを含む。クローン抗生物質遺伝子は、TG
1またはその誘導体を介して、通常はその抗生物
質を産生しない他のstreptomyces菌株へ転移さ
れうる。この転移により、新規な抗生物質の合
成、あるいはそのクローン遺伝子の表現の変化が
もたらされるであろう。 本ベクターは、DNAクローニングを達成する
ためいくつかの別の仕方で使用することができ
る。通常は無関係の菌株プラスミドたとえばE.
coliのプラスミドは、それがあるフアージ宿主菌
株に導入された場合、それが外来起源であるが故
に複製しないかあるいは保存されない。しかしな
がら、もしそのプラスミドがが該宿主染色体に存
在するものと相同なDNA配列の挿入によつて予
め変えられていたならば、その相同座位において
該染色体に該プラスミドが組み込まれた組み換え
が可能となる。もしその宿主菌株がフアージ溶源
菌である場合には、プラスミド上のその相同シー
ケンスは、1つのフアージ断片によつて提供され
うる。この場合、染色体に組み込まれるプロフア
ージに、そのプラスミドが挿入される。このよう
な挿入されたプラスミドは、そのプロフアージが
組み込まれた状態のままでいる限り宿主染色体の
一部として保存されるであろう。別の仕方とし
て、フアージの通常の組み込みために必要な機能
を持つているある特定フアージ断片、すなわち、
付着部位とフアージ組み込みに必要な遺伝子産物
を指示する暗号を持つフアージ遺伝子とを持つ断
片をプラスミドに挿入してもよい。このようなベ
クターは、野生型フアージの組み込みと同様な態
様且つ同じ座位において宿主遺伝子へ挿入可能で
なければならない。挿入されたベクターを持つ組
換え菌は、もしある選択可能な遺伝子型も同時に
そのベクターによつて運ばれていたならば、容易
に同定することができる。このタイプのベクター
は、下記のごときいくつかの利点を持つ: (1) そのような分子内にクローンされうるDNA
の量が、フアージパツケージングの束縛によつ
て制限されことがない。 (2) プラスミドがそのオリジナル宿主内で複製可
能である。たとえば、Streptomyces宿主内よ
りもはるかに容易に種々の遺伝的または物理的
操作を行なうことのできるE.coliオリジナル
宿主内で複製可能である; (3) たとえば、ラムダcos部位のようなエレメン
トも導入可能である。これによつてコスミド
DNAクローニングの技術(Methods in
Enzymology、Vo1.68参照)を用いてプラスミ
ド宿主たとえばE.coli内で大きなDNA断片
をクローニングし、次いで生じた雑種DNAを
単離しそしてStreptomyces菌株のプロトプラ
ストをトランスフオーメーシヨンまたはトラン
スフエクシヨンすることが可能となる。 その他のフアージシーケンスもまたクローニン
グ目的のために使用することができる。一例を挙
げれば、フアージTG1のcos部位である。この
部位は、DNAをフアージキヤプシドの中にパツ
ケージングする間ある1つのフアージ産物によつ
て認識される。効果的なパツケージングのため
に、順次連続するcos座位間DNAの長さが最小で
ある必要がある。このcos部位が1つのプラスミ
ド内に挿入されかつ他のDNAも挿入されれば、
そのDNAを処理しそしてフアージ粒子を形成す
るために試験管内パツケージングシステムが使用
できる。cos座位間のDNAの正しい長さをつくり
出すような挿入物のみパツケージすることがで
き、これによつて大きい挿入物が選択される。 異なる制御下に染色体遺伝子をおくためにフア
ージプロモータシーケンスも利用することができ
る。フアージプロモータのいくつかは、フアージ
レギユレータ機構によつて制御される。すなわ
ち、正しく挿入されたクローン遺伝子の表現もま
たかかる制御機構によつて制御されることとな
る。たとえば、温度感応性リプレツサーは、低温
においては、オペレータ座位に結合することによ
つてある特定のプロモータの表現を大幅に低減さ
せるであろう。他方、高温においては、そのリプ
レツサーは不活性となりそして高レベルの転写が
起るであろう。もしある所望のクローン遺伝子が
適当な位置に挿入されたならば、その表現とその
遺伝子の生産レベルは、温度調節によつて発酵の
間制御可能である。
【表】
【表】 図面についての説明 第1図 これはフアージTG1の電子顕微鏡写真であ
る。サンプルは、2%のリンタングステン酸水溶
液(1.0モルKOHでPH63に調整)で染色された。
試料は、フイリツプス300透過電子顕微鏡
(Philips 300 Transmission Electron
Microscope)を用い210570倍の倍率で観察され
た。 第2図 これはフアージTG1の制限地図である。位置
は任意的に左端として示してあるシングルPst
座位に最も近いフアージDNAの端からキロ塩基
対単位での座位距離として与えられている。この
地図は、Hind、kpn、Pst、Sma、Spn
、Xbaの酵素のためのすべての部位を示す。
これの位置はアガロースゲル電気泳動と、0.2キ
ロ塩基対およびそれより大きな断片の臭化エチジ
ウム染色とによつて決定することができた。 第3図 これはフアージTG1の欠失突然変異体を示
す。欠失は当該DNAを酵素Hind、Kpn、
Pst、Sph、Xbaで消化させることによつ
て解析された。TG1のための制限部位の位置
は、第2図と同様に、フアージDNAの左端から
のキロ塩基対で示されている。各誘導体について
の欠失DNAの位置が未確認であることはTG1
の地図の下に横向きカツコで指示されている。な
お、フアージ地図の左端のみが示されていること
に注意されたい。この領域外には欠失は起らなか
つた。欠失の最も左の可能位置は、上向きカツコ
で示唆されており、最も右の可能位置は、下向き
カツコで示唆されている。キロ塩基対(kbp)単
位での各欠失長さは、関連するカツコの右側の丸
カツコ内に記載してある。フアージ突然変異体は
左側に同定されている。ただし、一方のカツコの
端位置の部位がその突然変異体に存在しない場合
には、それは他方のカツコによつて閉じられてい
ることに注意されたい。その他の場合はその所位
が存在することを示す。 第4図 これは雑種フアージTG6とTG7および欠失
突然変異体を示す。TG6とTG7の制御地図の
左端のみが示されていることに注意されたい。
10.28kbpの位置にあるPstの右側のすべての制
御座位は第2図に示したTG1のそれと同じであ
る。ただし、これらの制限座位の位置は、Pst
座位のすぐ左の2.0kbpのDNAの欠失(第3図の
TG2参照)どこの部位へ3.9kbpの
PACYC177DNAの挿入を考慮すれば、1.9kbpの
増加分だけ増えているはずである。pACYC177
からのDNAを含む領域は6.38kbpと10.28kbpとに
それぞれ位置するPstの2つの座位の間に濃い
線で示してある。各種誘導体の欠失部は、第3図
の場合と同様に各関連する親の下に指示されてい
る。 しかして、本発明のの目的の1つは、新規なバ
クテリオフアージTG1それ自体およびその誘導
体(複数)を提供すること;かかるフアージおよ
びその誘導体のゲノム(核酸)成分(欠失突然変
異体を含む)、フアージTGゲノムまたはその
部分を含む混成(キメラ)核酸分子および生体へ
のDNAクローニングベクターとして有用なその
他のDNAシーケンスを提供することである。上
記生体は、たとえばS.cattleya NRRL 8057の
ごとき菌である。上記フアージゲムの部分は、さ
らに組換えDNAクローニング技法における補助
体として役立つ。たとえば下記の機能を持つ: (1) 組込まれた状態でも、自律的エレメントとし
ても、宿主内でのクローンDNAの保存を可能
ならしめる。 (2) 内因性のまたは外来の遺伝子の表現を強化す
るプロモータとして働く。この場合、それが結
紮されている遺伝子に対するプロモータとして
働く。また他の場合でもプロモータとして役立
つ。 (3) 内因性および外来の遺伝子の表現を制御する
ための制御エレメントとして働く。 クローニングベクターとして、TG1およびそ
の欠失突然変異体は、有用な機能の暗号を持つ
DNAシーケンス(遺伝子)たとえば抗生物質チ
エナマイシン生産のために必要な遺伝子あるいは
B型肝炎抗原の生産に必要な遺伝子の担体として
役立つ。またそれ自体が有用なDNAシーケンス
たとえば本来有用性のある別個のプラスミドベク
ターの担体として働く。かかる変位されたクロー
ニングベクター(TG1ゲノムまたはその部分お
よび外来DNAシーケンスを含む混成DNA分子)
は感染、トランスフエクシヨンまたはトランスフ
オーメーシヨンによつて受容生体内へ導入され、
そこで該混成DNAは組込モード、溶菌(増殖相)
モードおよび/またはプラスミドモードで機能す
る。 本発明のいま1つの目的はしたがつて、TG1
プロフアージおよびその欠失および雑種(キメ
ラ)誘導体を含む微生物、および雑種(キメラ)
フアージ−プラスミドおよびその誘導体を含む微
生物を提供することである。〔なお、本明細書で
使用されている“TGベクター”という言葉
は、一般的意味において、TGであるバクテリ
オフアージおよびすべてのその誘導体、TG1お
よびその誘導体のゲノム(全部および部分を含
む)、およびTG1およびその誘導体のゲノム
(全部および部分を含む)を含有するクローニン
グベクターを包括するものである〕。 以下、本発明をいくつかの代表的実施例につい
て更に詳細に説明する。なお、“実施例”という
言葉は明細書の記載形式の点から便宜上使用する
ものであり、これらの実施例は上記した本発明に
対してなんら限定を加えるものではない。 実施例 1 TG1ベクターの単離、構成、保存および増殖 このフアージとDNAは、クローニングベクタ
ーとして従来使用されていた他のバクテリオフア
ージおよびプラスミドに関する作業によつて確立
された技法とは多少異なる方法で単離され、処理
された。技法の良い手引書の一つは、R.W.
Davis、D.BotsteinおよびJ.R.Rothによつて書か
れた“A Manual for genetic Engineering:
Advanced Bacterial Genetics”,ニユーヨーク、
コールドスプリングハーバー所在、Cold Spring
Harbor Laboratory刊行(1980年)である。本
願にかかわる作業に使用した特定の方法が、上記
マニユアルに記載した方法と同一でない点につい
ては以下に記載がなされる。TG1ベクターとそ
の誘導体とを特定化するために役立つデータおよ
びそれらを他のクローニングベクターから役立つ
データは適当な個所で記載がなされる。 A フアージTG1の単離 約300種のさまざまな土壌試料を収集してS.
cattleya上で成育しうるフアージが存在しない
かを調べた。土壌試料を1gを、105個/mlの
濃度で菌を含むYC肉汁5mlと混合し、そして
30℃で振とうしながら16時間培養することによ
つてフアージの存否を検査した。この検査に使
用した菌は、YC肉汁中、107コロニー形成単位
(cfu=colony−forming unit)/mlの濃度の
Streptomyces cattleya MA 4297の芽胞を振
とうしながら37℃で3時間培養することによつ
て準備された。YC肉汁は1につきデイフコ
(Difco)イースト抽出物4.0g、デイフコ麦芽抽
出物10gおよびD−グルコース4.0gを含有す
る。オートクレーブで煮たのち1.0モルMgCl2
および2.5モルCaCl2各10mmを添加する。土と共
に培養にかけられたこの肉汁を過し、106個
の菌を含有している軟寒天を上掛けした皿の上
に過した肉汁の1滴たらした。この培養皿を
30℃で16時間培養した。使用した上掛けは菌
0.1mlをYC軟寒天4.0mlと混合し、そしてこの
混合物を約40mlのYC寒天を含有する1枚のペ
トリ皿に注入する事によつて作成した。YC軟
寒天は46℃溶融デイフコ寒天0.6%(w/v)
を含むYC肉汁である。YC寒天は2.%(w/
v)デイフコ寒天で固めたYC肉汁である。 菌細胞溶解域からその軟寒天を取り出し、そ
して推定上のフアージを抽出してYCで希釈し
た。各希釈物の0.1mlを試料として取つて菌0.1
mlと混ぜた。室温に10乃至20分間放置したの
ち、4.0mlのYC軟寒天を添加した。その軟寒天
培地が固化したのち、各培養皿を30℃で16時間
培養した。わずか数個のフアージが加えられて
いた培養皿に単一フアージの成長と繁殖から形
成された、プラーク(溶菌斑)と呼ばれている
菌細胞溶解の小さな領域が観察された。各培養
皿に観察されるプラーク数はその懸濁物中のフ
アージの濃度に正比例する。約30の異なるフア
ージ単離物が、このようにして得られた。さら
に2日の培養後に、合一して広がつた溶菌域が
濁つてきた。このことにおいてフアージTG1
は例外的であつた。この観察がそのフアージが
溶原性であることを示唆した。その可能性につ
いてさらに詳細な吟味を行なつた(後記のC項
およびE項参照)。 B フアージTG1の成長 フアージTG1は28℃から32℃までの間の温
度において最もよく成長する。プラークの形成
のためにはCa++が要求される。プラークは通
常その直径が1乃至3mmである。安定性を得る
ためには二価陽イオン(M++で十分)が要求さ
れる。このことはピロリン酸塩、エチレンジア
ミンテトラ酢酸塩のごときキレート剤の存在で
フアージが不活性化されることによつて明らか
である(後記のI項およびN項参照)。 単一フアージの子孫を繁殖させるためには、
1つのプラークの中心から軟寒天培地を取り出
して1ml当り2×107cfu菌を含有するYC肉汁
10mlと混合し、そして40乃至50r.p.mの速度で
回転している組識培養ローラドラム(New
Brunswick Scientific,Model TC−7)中、
25×150mm培養管内で30℃の温度において16時
間培養する。生じる溶菌物を0.45ミクロンの細
孔サイズのフイルターに通す。この液が管1
本のフイージストツクとなり、通常は
1010pfu/mlの内容物を含む。 全面溶菌を起すのに十分な量のフアージ(約
1014pfu=プラーク形成単位)で感染された平
板培養からその寒天上掛けを取り上げて5.0ml
のYC肉汁に再懸濁する。この混合物を約10秒
間激しく混合撹拌する。寒天を遠心分離によつ
て除き、そして上澄みを過する。この液が
一皿フアージストツクとなり、通常109pfu/ml
の内容物を含む。これらのフアージストツクを
4℃で貯蔵する。 C 溶原菌の単離と確認 プラークを持つ培養皿をさらに1日または2
日培養すると、溶菌域内においてわずかながら
菌増殖が観察される。それの菌を取り出して芽
胞化する。それらを芽胞を汚染フアージを除く
ため洗滌し、希釈しそして単離コロニーとして
成長させる。このような純粋培養から得られる
芽胞または成長能力のある細胞は溶原性であ
り、これがさらに成長すると、それら細胞のい
くつかはフアージを放出する。この培養液は新
らしい遊離のフアージを蓄積し、蓄積されたフ
アージは、過によつてその菌から分離するこ
とができる。細胞自体は遊離フアージの汚染に
よる溶解に対して耐性がある。 Streptomyces cattleyaフアージ溶原菌の凍
結乾燥された芽胞の1本の管ストツクから次の
ようにしてフアージ調製できる。 凍結乾燥された芽胞の管を無菌雰囲気内で開
封し、その内容物を25×150mmの培養管に入れ
られている10mlの殺菌YC肉汁中に懸濁する。
そして40至50r.p.mの回転速度で回転している
組織培養ローラドラム内で30℃の温度において
6時間培養する。その培養液を細孔サイズ0.45
ミクロンのフイルターに通じる。得られた懸濁
物中のフアージは保存可能であり、上記と同様
にして増殖させることができる。 D Streptomyces cattleyaから染色体DNAの
単離 約107芽胞を用いて接種を行なう。接種は二
価陽イオンが添加されていない、ただしグリシ
ン0.1%(w/v)を加えた25mlのYC肉汁を含
有している250mlのバツクルつきエルレンマイ
ヤーフラスコに対して行なう。このフラスコを
220r.p.m、シエーカー〔行程約5cm(2イン
チ)〕にのせて37℃で16時間振とうする。この
時間で培養には十分である。遠心分離によつて
細胞を集め、0.09%(w/v)のNaClの25ml
で1回洗い、そして25%(w/v)スクロース
と50ミリモルのトリス(ヒドロキシメチル)ア
ミノメタンを含有している溶液5mlに再懸濁す
る。その溶液は予め塩酸でPH8.0に調整されて
いて、そしてニワトリ卵白リソチームが使用直
前の最終濃度が2mg/mlとなるまで添加されて
いる。この混合物を37℃で1時間培養し、次い
でNaOHでPH8に調整されたエチレンジアミ
ンテトラ酢酸二ナトリウム0.25モルを含有する
溶液2.5mlに加える。この混合物を氷上に15分
間放置し、そして2.0%(w/v)のn−ラウ
ロイル−N−メチルグリシンを含有する溶液
7.5mlを加える。さらに30分間氷上に放置した
のち、牛のパンクレアチンリボヌクレアーゼA
を添加する(0.1モル酢酸ナトリウム中5mg/
mlの溶液として0.15ml。この溶液は予め100℃
で10分間加熱されていた)。次に新規に調製さ
れた溶液0.6mlとしてプロナーゼ(Pronase )
を添加する。この溶液は、緩衝液Pに25mg/ml
の量で溶解されたプロナーゼを含有し、使用直
前に37℃で45分間温められた。なお緩衝液Pは
50ミリモルのNaCl、50ミリモルのエチレンジ
アミンテトラ酢酸二ナトリウムおよび30ミリモ
ルのトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
を含有しており、溶液は塩酸でPH7.5に調整さ
れていた。上記の添加による混合物を37℃で2
時間培養する。このリゼイトを30分間で3回等
容量のフエノールで抽出する。フエノールは3
回とも使用直前に0.2モルのトリス(ヒドロキ
シメチル)アミノメタンの溶液(これは塩酸で
PH7.5に調整されていた)の等量で平衡化して
中和されていた。次にそのリゼイトを等容量の
クロロホルムで10回抽出し、そして10分の1容
量の酢酸塩溶液と混合する(この溶液は酢酸ナ
トリウム3.0モルとエチレンジアミンテトラ酢
酸二ナトリウム1.0ミリモルを含有しており、
NaOHでPH7.0に調整されていた)。そのあと
0.54容量部のイソプロパノールを添加する。
DNAのガラスロードに巻きつけて回収し、そ
して0.1%(v/v)のジエチレンピロカーボ
ネートを含有する水5.0mlに再溶解する。連続
して2回以上同様の方法で沈殿させる。但し、
各回の沈殿後に10ミリモルのトリス(ヒドロキ
シメチル)アミノメタンと1.0ミリモルのエチ
レンジアミンテトラ酢酸二ナトリウムを含有す
る溶液50ml(塩酸でPH8.2に調整したもの)に
再溶解させる。 E フアージTG1溶原菌のゲルトランスフアー
交雑分析 適当な制限酵素によつて消化されたDNAを
アガロースゲル電気泳動によつて分割する。そ
れらの断片を浄化し、変性し、そしてニトロセ
ルロースペーパーに移す(Schleicher and
Schuell、BA85)。精製したフアージからの
DNAで放射線標識をつけた試料をつくり、こ
の試料を熱で変性し、そして上記のニトロセル
ロース上のDNAに交雑させる。これはホルム
アルデヒド、フイコル、牛血清アルブミンおよ
びポリビニルピロリドンの存在且つ硫酸デキス
トランの不存下で42℃で48時間、実質的に
Davis等によりSupraに記載されているような
仕方で実施される。 フアージTG1の溶原性モードを決定するた
めには、フアージ制限地図が役立つた。一般
に、溶原性フアージはプラスミドとしてか、あ
るいは宿主染色体内への組込みによつて溶原化
する〔A.M.Cambell;The episomes.Adv.
Genet.11(1962年)第101〜145頁参照〕。溶原化
のモードの知識はそのフアージがDNA媒介体
として使用される予定である場合には重要なこ
とである。適当な製限エンドヌクレアーゼで消
化された溶原性染色体DNAのゲルトランスフ
アー分析によつて、いずれのモードの可能性が
あるかが判別される。そのフアージがプラスミ
ドとして溶原化する場合には、プロフアージ
DNAと成長能力あるフアージDNAとの間の差
異は、その付着末端がプロフアージでは共に結
合されるということのみである。そのフアージ
が組み込まれる場合には、しかしながら、組込
み部位に位置されている特定制限断片は欠けて
いる。それは元の断片の両半分が染色体DNA
と融合することによつて生じる2つの新らしい
断片によつて置換される。われわれの実験結果
は、フアージTG1がS.cattleyaの染色体内へ
組込まれることを示している。酵素Pstと
Claとが選択され、そのフアージDNAは実
質的に2つの領域に分割された。すなわち、
25Kbpサイズの大きな1つの内部断片と、サイ
ズ163Wbpの、cos断片と呼ばれているフアー
ジ付着末端を持つ2つの断片結合したことから
結果する1つの断片とである。結合した2つの
断片のサイズはそれぞれ8.4Kbpと7.9Kbpであ
る。成長力のあるフアージからのDNA(0.01μ
g)と溶原菌からの染色体DNA(1.0μg)とを
それら酵素で消化し、そしてアガロースゲル.
上で分割した。その制限パターンを上記した放
射線標識フアージDNAと交雑して分析した。
非溶原菌からのDNAはフアージDNAと相同な
シーケンスを含んでいなかつた。cos断片はそ
の溶源菌内に欠けており、そしてフアージ
DNAと交雑するサイズ15Kbpと11Kbpとの2
つの新規な断片によつて置換されていた。この
結果は、そのフアージDNAが宿主DNA内へ組
込まれたことを示す。 F フアージ粒子の精製 1皿または1管フアージストツクの試料1.0
mlを菌濃度107cfu/ml、温度30℃のYC肉汁1.0
に加える。これを回転シエーカー上の2.0
フラスコ内で30℃で16時間培養する。シエーカ
ーの行程は約5センチ(2インチ)、そして回
転速度は220r.p.m.であつた。リゼイトをガラ
スウールを通して過して清澄化する。このリ
ゼイトは約109pfu/mlの内容を持つ。NaCl20
gとポリエチレングリコール(平均分子量
6000)を加えてフアージを沈殿させる。撹拌し
て添加物を溶解させたのち、この混合物を撹拌
しないで一晩4℃で放置する。フアージを低速
遠心分離によつて沈降させる。ペレツト状にな
つた物質を再び10mlのSM緩衝液に溶解する。
SM緩衝液はNaCl0.5%(w/v)、トリス(ヒ
ドロキシメチル)アミノメタン20ミリモル、ゼ
ラチン0.01%、MgCl210ミリモル、CaCl2、5
ミリモルを含有し、その全体は塩酸で7.5に調
整されていた。 5分間2500×gの遠心分離にかけて上記懸濁
物を清澄化する。その上澄み液を新らしい遠心
管に入れ、そしてSM緩衝液中下記量のCsClの
溶液各2.0mlを用いて下層に分離させる。1.3
g/mlの密度を与えるのに十分な量、1.5g/
mlの密度を与えるのに十分な量および1.7g/
mlの密度を与えるのに十分な量。この管を10℃
で1.5時間ベツクマン0Tiロータを用い50000r.p.
mの回転速度(平均回転遠心力180000×g)で
遠心分離する。フアージ粒子は、底の2つの層
の間の界面に濁つた帯域として可視となる。こ
の帯域の物質をピペツトとで取り、最終体積10
mlを与えるのに十分な量の密度1.5g/mlのSM
緩衝液中CsClの溶液と混合し、そしてベツク
マン80Tiロータにより40000r.p.m(平均回転遠
心力110000×g)、温度10℃で16時間遠心物離
する。フアージは再び管の真中近くに1つの濁
つたバンドとして可視となる。これをピペツト
で採集し、そのフアージ懸濁物を各バツチ2.0
のバツフアー液に対して順次透析する。使用
バツフアー液はトリス(ヒドロキシメチル)ア
ミノメタン20ミリモル、MggCl210ミリモル、
CaCl25ミリモルを含有し、塩酸でPH7.5に調整
された溶液にNaClをそれぞれ1.0モル、0.3モ
ル、0.1モル、0.01モル溶解させたものである。 G フアージDNAの製造 本DNAは、精製されたフアージ粒子から標
準的ないくつかの方法によつて製造することが
できる。そのうちの2つの方法をここに述べ
る。 方法1 再蒸留されたフエノールを続けて3回、塩酸で
PH8に調整した0.2モルのトリス(ヒドロキシメ
チル)アミノメタンの1.0容量で平衡化する。平
衡化されたフエノールの等容量をフアージ懸濁物
に加え、そして30分間管の上下をくり返し反転さ
せて2相を混合する。フエノール(下層)をピペ
ツトで除去する。このフエノール抽出を2回くり
返す。水性相を等容量のエーテルで3回抽出す
る。ピペツトで除去できないエーテルを放置して
蒸発させる。酢酸でPH6.5に調整された3.0モルの
酢酸ナトリウム溶液を10分の1の容量だけ添加
し、次いで2倍容量の200プルーフエタノールを
添加する。エタノールを水性相と混ぜ合わせると
沈殿したDNAが可視となる。このDNAを13000
×gで10分間遠心分離にかけて回収する。上澄み
液を傾瀉し、そのペレツトを70%(v/v)エタ
ノールで洗い、そして残存液体を窒素ガス流で蒸
発させる。このDNAを小量のTEに再溶解する。
TEはトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
10ミリモルとエチレンジアミンテトラ酢酸二ナト
リウム1.0ミリモルとを含有するものであり、塩
酸でPH7.8に調整される。精製したDNAを4℃ま
たは−70℃で貯蔵する。 方法2 フアージ懸濁物を5分の1容量のトリス(ヒド
ロキシメチル)アミノメタン0.5モルとエチレン
ジアミンテトラ酢酸二ナトリウム0.25モルとを含
有し、塩酸でPH8.0に調整された溶液に混合する。
1/5000容量のジエチルピロカーボネートを添加
する。この混合物を37℃で1時間培養する。 等容量のホルムアミドを加える。この時に完全
なフアージ粒子のために濁りが消え、溶液は
DNAの放出のために粘性となる。透析によつて
フアージ懸濁物からCsClが除去されていない場
合には最初の水溶液と等容量の水をホルムアミド
含有混合物に加える。DNAを沈殿させるために、
この溶液を2倍容量の200プルーフエタノールと
混合する。沈殿したDNAを回収して上記方法1
の場合と同様に貯蔵する。 純度はやや乏しいが、しかし制限分析(H項)、
トランスフエクシヨン(J項)またはトランスフ
オーメーシヨン(K項)のために使用できるフア
ージDNAもこの方法によつて、ベツクマン80Ti
ロータの45000r.p.m(平均回転遠心力150000×g)
で3時間遠心分離することにより管内溶菌物から
採集されたフアージから製造できる。このフアー
ジペレツトを0.2ミリモルのトリス(ヒドロキシ
メチル)アミノエタンと25ミリモルのエチレンジ
アミンテトラ酢酸塩とを含み、予め塩酸でPH8.5
に調整された溶液0.5mlに懸濁させる。こ懸濁液
に直接的にジエチルピロカーボネートを加える。
上記と同様に単離されたDNAを、牛パンクレア
チンリボヌクレアーゼAを最終度10μg/ml量で
添加して75℃で10分間加熱する。そして上記のよ
うに貯蔵する。 H フアージDNAの制限分析 DNAを制限エンドヌクレアーゼの種々の組
合わせで制限し、そしてそれらの制限生成物を
実質的にDavis等によSpuraに記載された方法
によりアガロースゲル電気泳動によつて分析し
た。結果は、フアージTG1核酸が付着末端を
持つ長さ41.47キロ塩基対(kpb)の線形二本鎖
DNA分子よりなることを示した。下記の酵素
はこのDNAを分裂させることができない: BamH、Nae、Nar、Pru、Sst、
Sst、Stu、Xho。 下記の酵素は複数部位において、このDNA
を分裂させる: Bal、BstE、HgiA、HpH、Mbo
、Sal、Xma、Xor、Nru、Pvu、
EcoR、Bcl、Bgl、Bal、Kpn、
Hpa、Sph、Ava、Hind。 下記酵素はただ1つの部位において、その
DNAを分裂する: Pst、Xba、Cla、Sma。 これら酵素のいくつかの場合にもたらされた
制限パターンが第2図に示されている。 I フアージTG1の欠失突然変異体の単離 欠失突然変異体はDNAクローニングのため
に特に役立つ。1個のフアージ粒子内にパツケ
ージしうDNAの量は限度がある。フアージ
DNAの一部の欠失は、その欠失サイズに等し
い付加的量のDNAそのフアージに挿入できる
スペースを与える。また、欠失によつて、その
フアージゲノムのどの部分が必要不可欠でない
か、すなわちどの部分がDNA挿入のために適
当かが判明する。他の領域の挿入はおそらくフ
アージの機能に必要な遺伝子をこわすであろ
う。突然変異体はキレート剤に耐性のあるフア
ージ変種を単離するために一般に使用されてい
る技術(前記参考文献8参照)によつて得られ
た。フアージ粒子の安定性のためにはマグネシ
ウムイオンが必要である。もしMg++がキレー
ト剤(この場ではエチレンジアミンテトラ酢酸
塩)の添加によつて有効的に除去されると、生
きたフアージの個数は急速に減少する。フアー
ジゲノムの幾分かの欠失に由来する突然変異の
ために、より短かいDNA分子を含むフアージ
粒子はMg++の不存在でもより安定であり、生
き残る。 フアージTG1の欠失突然変異体を得るた
め、KOHでPH6.5に調整した1.0モルの2−(N
−モルホリノ)エタンスルホン酸0.10mlと、
NaOHでPH7に調整した0.50モルのエチレンジ
アミノテトラ酢酸二ナトリウム0.10mlとをフア
ージ皿または管ストツクの1.0mlと混合する。
この混合物を37℃で30分間培養する。ついで、
これを25mlのYC肉汁と0.10mlの菌とを含有し
ている250mlのエルレンマイヤーフラスコに添
加する。時としてはフアージの成長を促進する
ため5ミリモルのHCl中FeCl3・6H2O 10mg/
mlの溶液を0.50ml添加することが必要である。
これらの必要性はYC肉汁の特定バツチの種類
による。このフラスコを140r.p.mのシエーカー
〔行程約5センチ(2インチ)〕上で30℃におい
て6時間振とうする。一晩培養したのち得られ
た液体溶菌物を0.45ミクロンの細孔サイズを持
つフイルターに通して過し、そして生きてい
るフアージの濃度を判定する。もしこれが
107ptu/ml以上であつた場合には、エチレンジ
アミンテトラ酢酸塩による処理ならびにそれに
続くフアージの培養をくり返す。エチレンジア
ミンテトラ酢酸塩の第1回目の処理でpfu/ml
濃度は約104乃至105倍低下する。その後の処理
によるpfu/mlの減少度は段々と低くなる。通
常この処理を3回くり返す。最後の処理終了後
に単一プラークから増殖されたフアージの
DNAを精製し、そして制限エンドヌクレアー
ゼによる消化によつて分析する。クローンフア
ージの多くはそれらのDNAの一部が欠失され
てしまつている。かかる欠失フアージの制限分
析により少なくとも4つの型のフアージ欠失変
種が生じたことが判明する。例えばフアージ
TG2、TG3、TG4、TG5(第3図参照)
である。これらのフアージDNA分子について
酵素Hind、Kpn、pst、Sphの制限部
位の存否を調べた。フアージTG2はDNAの
2.0kbpの欠失を持ち、これにより6.72kbp位置
のSph部位、7.93kbp位置のKpn部位およ
び7.99kbp位置のHind部位が取り去られてい
る。フアージTG3は2.5kbpのDNAの欠失を
持ち、7.93kbp位置のKpn部位、7.99kbp位置
のHind部位および8.38kbp位置のPst部位
が取り去られている。フアージTG4は2.1kbp
のDNA欠失を持ち、6.72kbp位置のSph部
位、7.93kbp位置のKpn部位および8.38kbp位
置のPst部位が取り去られている。これらの
フアージを放出する能力を持つS.cattleya
NRRL8057溶原菌は前記表に記載したよう
にフアージTG2を放出するものは菌株ATCC
39077(MA5766)として、フアージTG4を放
出するものは菌株NRRL 15034(MA5769)と
して、フアージTG5を放出するものは菌株
NRRL15035(MA5770)として寄託されてい
る。多分、他の型の欠失突然変異体も同様にし
て得られ、そしてそれらは有用性を持つている
であろう。第3図はこれらフアージのそれぞれ
において欠失されたTG1ゲノム部分を示す図
である。第3図に示した欠失突然変異体のすべ
ては溶原菌形成能力がある。偶発的に得られた
すべての欠失突然変異体について同じことが言
えるとは限らない。第3図に示したフアージ内
のDNA欠失域はそのフアージの細胞溶解性機
能にも溶原性機能にも必要ない領域である。こ
れら欠失のうち2つはフアージゲノムの単一
Pst部位を取り去つてしまつている。フアー
ジの機能に影響を与えることなしにこの部位に
外来DNAが挿入可能であり、したがつて、こ
の部位はクローンされるべきDNAの挿入のた
めに有用な部位であることが判明している(M
項参照)。欠失型のうちの2つはPst部位を手
つけずに残している。これらのDNA分子はク
ローンされるべきDNAの挿入のために格別に
有用である。Pstのための部位以外の他の部
位もまたDNAのクローニングのために役立つ
ことが判明する可性は大きい。 J Streptomyces cattleya MA 4297 トラン
スフエクシヨン トランスフエクシヨンは下記方法で実施され
る。 遠心分離によつて菌採集し、そして約
1010cfu/mlの濃度で2.0mlのPMC20に懸濁す
る。PMA20はスクロース200g、K2SO40.25
g、MgCl2・6H2O2.0gおよび痕跡物質2.0mlを
最終体積が1.0となるよう水に溶解し、煮沸
後に2.5モルCaCl210mlおよびKOHでPH6.0に調
整した1.0モル2−(N−モルホリノ)エタンス
ルホン酸と0.5%(w/v)KH2PO4の溶液10
mlを1につき添加することによつて調整され
る。痕跡物質は1につきZnCl2を40mg、
FeCl3・6H2Oを200mg、CuCl2・2H2Oを10mg、
MnCl2・2H2Oを10mg、Na2B4O7・10H2Oを10
mg、(NH4)6Mo7O24・4H2Oを10mg含有する。 上記の菌懸濁物にニワトリ卵白リゾチーム
2.0ml(2g/mlPMC20)を加える。この混合
物を37℃で90分間培養し、その後で2500×gの
遠心分離に5分間かけてプロトプラストを集め
る。このペレツトをPMC20の4.0mlに再懸濁し
て氷上に保持する。DNAのサンプル、たとえ
ばベクターDNAを1マイクロリツトル当り
0.25μg含有しているDNAサンプル20μを等
容量のヘパリン溶液(シグマ、ナトリウム塩、
2倍濃縮したPMC0の1mlにつき5mg)と混合
し、そしてPMC20の240μを添加し、次いで
PMC20に溶解した28%(w/v)ポリエチレ
ングリコール(シグマ、平均分子量1000)1.50
mlを添加する。この混合秒を室温で10分間培養
する。0.7mlの試料を取つてRM軟寒天10mlお
よびPMC20の1ml当り107cfuの濃度のS.
cattleyaの芽胞0.2mlと混合し、そして直ちに
四角(100×15mm)ペトリ皿に注入する。この
皿にはRM寒天約60mlが入つている。なお、
RMはスクロース200g、K2SO40.25g、
MgCl2・6H2O 10g、D−グルコース 10g、
デイフコカサミ酸類 0.1g、デイフコオート
ミール寒天 3.5g、痕跡物質 2.0ml、L−プ
ロリン 3g、デイフコイースト抽出物 2g
および2−(N−モルホリノ)エタンスルホン
酸 1.95gを含有しており、これは水の中で十
分に混合され、KOHでPH6.0に調整され、1.0
まで希釈されてオートクレーブで煮られた。オ
ートクレーブで煮たのち、1につき8.0mlの
2.5モルCaCl2と10mlの0.5%(w/v)
KH2PO4が添加された。RM寒天は2.0%(w/
v)のデイフコ寒天で固めたRMのことであ
る。RM軟寒天とは温度46℃で0.6%(w/v)
溶融デイフコ寒天を含んでいるRMである。軟
寒天の上掛けが固まつたのち、皿を28℃で2日
間培養する。フアージは菌溶解域から単離さ
れ、そして増殖される。 K Escherichia coli K−12PR−1のトランス
フオーメーシヨン DNAの取上げた適当なE.coli細胞が下記
方法によつて得られる。 Eschericha coli K−12PR−1〔F.Bolivar,
R.L.Rodriquerz,M.C.Betlach,H.W.Boyer
の論文、2Gene、第75〜93頁(1977年)参照〕
は、培地LB 250ml中、37℃の温度で指数関数
的に増殖する。LBは蒸留水1中にバクト−
トリプトン10g、バクト−イースト抽出物5g
およびNaCl 5gを含有するものである。細胞
濃度が2×108cfu/mlに達したらその培養物を
氷の温度まで15分間冷却し、しかるのち4℃で
遠心分離(6000×g、5分間)により細胞を集
める。上澄み液を傾瀉し、そして細胞を氷冷し
た0.1モルCaCl2溶液125mlで懸濁する。この細
胞懸濁物を15分間氷の上に保持する。再び遠心
分離によつて細胞を集め、氷冷0.1モルCaCl2
25mlに懸濁し、そしてさらに15分間氷上に保持
する。この細胞懸濁物に0.1モルCaCl中40%
(w/v)クリセリンを含む氷冷溶液(15ml)
を混合する。これは−70℃で貯蔵しておくこと
もできるし、また直接使用することもできる。 DNA(TE30μ中約0.1乃至1.0μg)を、50
ミリモルNaCl、5ミリモルクエン酸ナトリウ
ム、67ミリモルCaCl2を含有する溶液100μgと
混合する。次に細胞懸濁物(0.20ml)を加え、
そしてこの混合物を45分乃至1時間氷上におい
ておく。培養液LB(4.0ml)を加え、振とうし
ながら37℃で3時間細胞を培養する。この培養
期間中にプラスミドの確立と変換DNAによつ
て授与された選択可能な特性の表現が可能であ
る。遠心分離によつて細胞を集め、そして種々
の量でこれを寒天培養皿の上に拡げる。これら
の培養皿には付加されたDNAによつて授与さ
れた特性を獲得するような菌のみの成長を許容
する培養培質を入れておく。たとえば、1.5%
(w/v)のデイフコ寒天で固められ、そして
抗生物質たとえば50μg/mlの濃度のカナマイ
シンを補給されたLBを培養培質とする。 L E.coli K−12からのプラスミドDNAの製造 プラスミドDNAはE.coli K−12のプラス
ミド含有誘導体から標準的技法、たとえば
Davis等によつてsupra、第116〜119頁に記載
された方法によつて単離することができる。純
度はやや低いが、しかしトランスフオーメーシ
ヨン、トランスフエクシヨンまたは制限分析の
ために使用するのに適当なDNAが下記方法に
よつてより早く単離することができる。 選択性培地、通常は抗生物質で補助された
LBの5ml中で細胞を静止相になるまで一晩増
殖させる。これらの細胞を遠心分離(3000×
g、5分間)によつて採集し、そして下記成分
を含み全体がKOHでPH8に調整された溶液
0.45mlに懸濁する。8%(w/v)スクロー
ス、5%(w/v)Triton X−100、50ミリ
モルのエチレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウ
ムおよび5ミリモルトリス(ヒドロキシメチ
ル)アミノメタン。リゾチーム(TEの1ml中
10mgの新らしく調製した溶液25μ)を加え
る。この混合物を沸謄水中で600秒間培養し、
そしてその後直ちに室温で遠心分離する
(12000×g、10分間)。上澄み液の100μを取
り、そして100μのイソプロパノールと混合
する。−20℃で30分間培養後、DNA沈殿を遠心
分離(12000×g、10分間)により回収し、
100μのTEに溶解して4℃で貯蔵する。制限
分析、トランスフエクシヨンまたはトランスフ
オーメーシヨンのためには5乃至20μで十分
である。 M フアージTG2DNA内へのプラスミド
pACYC177の挿入 この実験は、この媒介体内への外来DNAの
クローニングが実行可能であることを実証する
ものである。 プラスミドpACYC177はA.C.Y.ChangとS.
N.CohenによつてJ.Bacteriol.134(1978年)第
1141〜1156頁に記載されている。これはE.
Coliから得られたものであり、サイズは約3.6
キロ塩基対である。これはアムピシリンおよび
カナマイシンに対する耐性を与え、そしてアム
ピシリンに対する耐性を暗号化しているDNA
シーケンス内に単一pst部位を持つている。
共有結的に閉じられたpACY177プラスミド
DNAとフアージTG2DNAとは、下記組成の
反応混合物0.25ml中で37℃で8時間インキユベ
ートすることによつて別々に開裂された。反応
混合物はTE0.20ml中のDNA50μgに5×KC
〔0.1モルのトリス〔ヒドロキシメチル)アミノ
メタン、500ミリモルのAgCl2、0.1モルのKCl
を含み、HClでPH7.7に調整した溶液〕0.05mlと
Pstエンドヌクレアーゼ15μ(1500単位、
Bethesda Fesearch Laboratories製品)と混
合してなるものであつた。4時間インキユベー
トしたのち、さらに100単位のエンドヌクレア
ーゼをフアージDNA含有反応混合物に添加し
た。各混合物を70℃に10分間加熱し、しかるの
ちジエチルピロカーボネート1.0μを添加し、
そしてさらに37℃で1時間インキユベートして
エンドヌクレアーゼを不活性化した。前記のご
とく、このDNAをエタノールを添加して沈殿
させ、そしてTEの0.20mlに再溶解する。各開
裂されたDNA試料(75μ)を、次のものを
プラスして互に混合した。TE75μ、LM〔0.66
モルのトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタ
ン、66ミリモルのMgCl2を含み、HClでPH7.5
に調整したもの〕28μ、4.0ミリモルのアデノ
シン−5′−三リン酸塩(二ナトリウム塩)25μ
、0.10モルのジチオトレイトール25μおよ
びT4DNAリガーゼ3μ(6単位、Bethesda
Research Laboratories)。この混合物を3.5℃
で24時間インキユベートした。エタノールで
DNAを沈殿させ、そしてTE75μに再溶解し
た。このDNA調製物の数部量がJ項に記載し
たようにS.cattleyaのプロトプラストのトラ
ンスフエクトのために使用された。フアージが
単離されて、それらのDNAが制限分析によつ
て調べられた。挿入によつて親のフアージとは
異なつたDNAを持つフアージが得られた。挿
入は、プラスミドpACYC177のサイズと制限
特性を有するDNAの単一Pst部位に行なわ
れ、Pstの消化によつて線形に切り出すこと
ができた。第4図に示すように、互に反対の配
位(orientation)で挿入されたpACYC177を
持つ2種のフアージ、TG6とTG7とが得ら
れた。これらフアージのDNAがK項に記載し
たように、E.coli K−12RR1のトランスフ
オームのために使用された。形質転換体(トラ
ンスフオーマント)は1.5%(w/v)デイフ
コ寒天で固められ、そして50μg/mlのカナマ
イシンを補足されたLBを含有するペトリ皿上
で選択された。 上記のペトリ皿を37℃で一晩培養した。カナ
マイシン酸性菌の多数のコロニーがフアージ
TG6とTG7のDNAにさらされた細胞から得
られた。このような菌を再精製した。そしてフ
アージTG6から得られたプラスミドpTG6を
含有する菌は菌株ATCC39079(MB4540)とし
て、そしてフアージTG7からのプラスミド
pTG7を含有するものは菌株ATCC39082
(MB4543)として寄託されている。L項に記
載したように、これら菌株からプラスミド
DNAが単離され、そしてHindの制限分析に
よつて検査された。そのプラスミドは付着末端
が結合されている点を除き対応する成長能力の
あるフアージ、TG6とTG7のDNAと同じで
あつた。さらに、未消化のDNA調製物をJ項
に記載した仕方と同様な仕方でStreptomyces
cattleya MA4297のプロトプラストを形質変
換(トランスフエクト)するために使用した。
その結果、同様判定によつてはフアージTG6
およびTG7から区別不能なフアージが生じ
た。 N 交配フアージの欠失突然変異体の単離 プラスミドpACYC177を欠失フアージTGに
挿入すると、そのゲノム(核酸)が元のフアー
ジTG1それよりも4.7%長いフアージが生じ
る。このフアージにパツケージされたDNAの
その余分な長さは、元のTG1よりもキレート
剤に対してそのDNAをより敏感にする。この
特性は、次のようにして欠失突然変異体の単離
のために利用することができる。注目すべき
は、元の単離物のゲノムよりも大きいゲノムサ
イズを結果するフアージTG1のいずれか誘導
体内へのいずれのDNAの挿入も類似の特性を
示すであろうことである。 フアージTG6およびTG7の欠失突然変体
を単離するため、単一プラーグから調製された
管ストツクの10μを、二価陽イオンを添加さ
れていないそして25ミリモルのピロリン酸ナト
リウムが補足され且つNaOHでPH6.0に調製さ
れたYC肉汁0.10mlと混合する。35℃で30分間
培養したのち(この時点で生き残つているフア
ージ個体数は最初の濃度約10-3である)、YC肉
汁に菌を懸濁した懸濁物0.20mlを加える。室温
で10乃至20分間経過させたのち、YC軟寒天4.0
mlを加え、その混合物をYC寒天皿の上に注ぎ、
そして30℃で一晩培養する。これにより1皿の
フアージストツクが得られる。ピロリン酸塩に
よるフアージ処理を続けて2回以上くり返す。 第2回目、第3回目の処理後に生き残るフア
ージの割合は、実質的に段々と大きくなる。こ
のようなピロリン酸塩耐性フアージから単離さ
れた単一プラークのDNAは、通常その挿入さ
れたプラスミドの領域が欠失されている。この
欠失の平均サイズは4乃至6kbpである。挿入
されたプラスミドの領域とは別の領域に欠失を
持つ突然変異体を選択するため、上記のピロリ
ン酸塩耐性フアージ皿ストツクの試料0.10mlか
ら直接的に調製されたフアージ管ストツクがら
DNAを単離する。このようなストツクは混合
集団であり、そのうちのいくつかのメンバーが
所望の欠失を持つフアージである。そのDNA
をE.coli K−12RR1をカナマイシン耐性に変
性するために使用する。かかる変性体(トラン
スフオーマント)のプラスミドDNAは再製機
能と挿入されたpACYC177プラスミドのカナ
マイシン耐性遺伝子とを保持しているはずであ
る。二者択一的に選択可能な物質を授与する挿
入DNAを持つ誘導体は同じような方法で利用
することができる。もし、その特質がE.coli
ではなくてS.cattleyaの中で表現されるなら
ば、関連するる欠失突然変異体がそのピロリン
酸塩耐性フアージ混合集団でS.cattleya菌を
直接感染させることによつて得ることができ
る。そのフアージを吸収したのち、菌を2乃至
4時間増殖させれば、選択的培地に移す前にそ
の媒介体分子の確立とその選択可能な特質の表
現とがなされる。 媒介体DNAを変性された細胞から(或は場
合によつては溶原菌から放出されたフアージか
ら)単離し、そして欠質の有無を調べる。フア
ージTG6とTG7のピロリン酸塩耐性集団か
らのDNAで得られたカナマイシン耐性変性体
は成長能力のあるフアージDNA制限地図の左
端(第4図)と挿入プラスミドのカナマイシン
耐性遺伝子との間の位置に欠失を持つプラスミ
ドを含有していた。フアージTG6とTG7の
制限地図に関する位置およびそれら欠失のサイ
ズは第4図に示されている。制限酵素Hind、
Sph、Pst、SmaおよびBarmHについ
てそれらプラスミドを分析した。 TG6から下記のプラスミドが誘導された: pTG8:これは3.1kbpのDNA欠失を持ち、これ
によつて6.38kbp位置のPst部位および7.2kbp
位置のBamH部位が取り去られている; pTG9:これは4.7kbpのDNA欠失を持ち、その
結果4.75kbp位置のSph部位、6.8kbp位置の
Pst部位および7.27kbp位置のBamH部位
が取り除かれている; pTG10:これは3.0kbpのDNA欠失を持ち、そ
の結果1.66位置のHind部位が除去されてい
る; pTG11:これは2.kbpのDNA欠失を持ち、こ
れにより6.38kbp位置のPst部位と7.27kbp位
置のBamH部位が除去されている; pTG12:これは66.0kbpのDNA欠失を持ち、
4.75kbp位置のSph部位、6.38kbp位置のPst
部位および7.27kbp位置のBamH部位が除
去されている; pTG13:これは2.8kbpのDNA欠失を持ち、そ
の結果6.38kbp位置のpst部位と7.27kbp位置
のBamH部位とが取り去られている; pTG14:これは4.1kbpのDNA欠失を持ち、そ
のため4.75kbp位置のSph部位が取り去られ
ている。 TG7からは下記のプラスミドが誘導された: pTG15:これは3.1kbpの欠失を持ち、これに
より4.75kbp位置のSph部位が除去されてい
る; pTG16:これは4.6kbpの欠失を持ち、その結
果4.75kbp位置のSph部位が除去されている。 これらのプラスミド誘導体のいくつを含む電表
的誘導体は以下の菌株番条をもつて寄託されてい
る。 プラスミドpTG12を含む菌株ATCC39080
(MB4541); プラスミドpTG16を含む菌株ATCC39081
(MB4542); プラスミドpTG8を含む菌株NRRL B−
15027(MB4544); プラスミドpTG9を含む菌株NRRL B−15028
(MB4545); プラスミドpTG10を含む菌株NRRL B−
15029(MB4546); プラスミドpTG11を含む菌株NRRL B−
15030(MB4547); プラスミドpTG13を含む菌株NRRL B−
15031(MB4548); プラスミドpTG14を含む菌株NRRL B−
15032(MB4549); プラスミドpTG15を含む菌株NRRL B−
15033(MB4550)。 これらのプラスミドは、S.cattleyaのプロトプ
ラストをトランクフエクトするために使用され、
そしてそのDNAが、付着末端が分離されうる点
を除き、対応するプラスミドDNAと同じであつ
たフアージを生じた。プラスミドpTG8はフア
ージTG8を、pTG9はフアージTG9を与えた。
他についても同様であつた。 実施例 2 チエナマイシン遺伝子のクローニング この実施例はTG1ベクターの誘導体がどのよ
うにしてチエナマイシン遺伝子の同定およびクロ
ーニングのために使用しうるかを示すものであ
る。 実験は種々の方法で実施可能であり、ここに記
載するのはその一例を示すにすぎない。したがつ
て、本実施例は目的を達成するためにTG1およ
びその誘導体を用いる方法を例示するだけであ
り、なんら限定的なものではない。 A チオストレプトン耐性遺伝子を担持するTG
1誘導体の構成 薬剤に対する耐性の遺伝子を担持するTG1
誘導体を構成することは、溶源菌の直接的選択
を可能にする。これはチエナマイシン遺伝子の
ための交雑ベクタークローンをスクリーニング
するために役立つ(本実施例のB項参照)。
Streptomycesでは抗生物質チオストレプトン
に対する酸性を与える遺伝子がすでにクローン
されている〔C.J.Ward,J.M.および
Hopwood.D.A.:DNA Cloning in
Streptomyces:resistance genes from
antibiotic−producing species.Nature 286
(1980年)第525〜527頁参照〕。この遺伝子を持
つプラスミドDNAを単離し、そしてBaMH
で開裂する。そのチオストレプトン耐性遺伝子
を持つ断片(2.0kbp)を、アガロースゲル電気
泳動により精製する。精製された断片をBcl
で部分的に消化する。この断片は、そのの薬剤
耐性遺伝子の両側にBcl部位を持つている。
部分的に開裂されたDNAとBamHですでに
開裂されているベクターTG15のDNAと混
合し、そして結紮する。結紮されたDNAを実
施例1、J項に記載したようにStreptomyces
cattleyaのプロトプラストをトランスフエクト
するために使用する。ただし今回は、ポリエチ
レングリコールによる処理後にそのプロトプラ
ストを10mlのRMおよび芽胞と混合し、そして
250mlのエチレンマイヤーフラスコ内30℃の温
度でゆつくりと振り回しながら一晩培養する。
細胞を種々の度合に希釈し、そして最初濃度5
および10μg/mlでチオストレプトンを追加し
たYC寒天を含有するペトリ皿の上に撒く。チ
オストレプトン耐性溶原菌の成長によりコロニ
ーが生じる。これらの溶原菌からのフアージの
DNAを分析してBaMH部位の有無を調べ
る。 単一のBaMH部位を持つ雑種媒介体と
BamH部位を全く持たない雑種ベクターと
を選択する。Bolで消化されて生じた端は
BaMHの消化によつて生じた端で結紮され
うるが、しかしその新規接合はいずれの酵素の
ための部位も再生しないからして、1端におい
てBaMHでそして他端においてBclで開裂
されて生じた断片の挿入は単一のBamH部
位を持つベクターを与え、両端においてBcl
で開裂されて生じた断片の挿入は全くBamH
部位を持たないベクターを与える。1端に
BamH部位持つチオストレプトン耐性遺伝
子を担持する挿入体の長さは約1.5kbpである。
BamH部位を全く持たないチオストレプト
ン耐性遺伝子を担持する挿入体の長さは1.1kbp
である。 チオストレプトン遺伝子フアージおよび
pACYC177の欠失は、実質的に上記した方法
(実施例1、I項およびN項参照)により得ら
れる。所望の欠失により4乃至4.5kbpのDNA
とそのpACYC177DNAの左端に位置するPst
部位が除去される。これは、そのフアージを
キレート剤で処理し、そして所望の欠失を持つ
DNAを有するフアージを放出するチオストレ
プトン耐性溶原菌をスクリーニングすることに
よつて選択される。 BamH部位ないベクター内へBamH部
位を次のごとくして導入することができる。 プラスミドpBR322のDNAをRsaおよ
びSphで消化させる。この消化によつて生じ
た0.4kbpの断片にNelsonおよびBrutlagによつ
て記載された方法に従つて10乃至15のデオキシ
チジンヌクレオチド残分を端付加する〔T.
NelsonおよびD.Brutlagの論文“Addition of
homopolymers to 3′−ends of duplex DNA
with terminal trabsferase”;Methods in
Enzymology,Vol.68(1979年)、S.P.Goldwick
およびN.O.Kaplan編、第41〜50頁参照〕。 BamH部位のないそして挿入チオストレ
プトン耐性遺伝子左側のフアージとプラスミド
DNAの一部分が欠失されたベクターのDNA
を、Pstで開裂する。このベクター内には、
挿入された遺伝子の右側にただ1つのPst部
位が残る。開裂されたベクターDNAに10乃至
15のデオキシグアノシンヌクレオチド残分の尾
端を付ける(NelsonおよびBrutlagの論文、
Spura参照)。尾端をつけた断片と尾端をつけ
たベクターとを混合し、そしてStreptomyces
cattleyaのプロトプラストをトランスフエクト
するために使用する。生じたフアージのDNA
をpBR322から断片挿入のために調べる。
このベクターはクローン断片に隣接するPst
部位とSph部位を持つ、Sau3Aによる部分
消化によつて生じた任意断片のクローニング
(B項参照)に有利である。Pstで開裂された
DNAにデオキシグアノシンで尾端をつけると
最終混成分子内にPst部位が再生され、他方
Sphで開裂されたDNAにデオキシシチジン
の尾端をつけるとSph部位が再生される。こ
れらの余分な部位は、その後のクローン断片の
切取りのために有利である。 B チエナマイシン遺伝子の単離と同定 Streptomyces cattleyaの染色体DNAを
San3Aで部分的に消化させる。この消化生
成物をアガロースゲル電気泳動によつて分割す
る。長さ3乃至10kbp範囲の断片をそのゲルか
ら抽出する(David等、Spura参照)。これらの
断片をBamHですでに開裂されているベク
ターTG15の誘導体と混合する。この誘導体
の構成は上記した。このDNAを用いてS.
cattleyaのプロトプラストのトランスフエクシ
ヨンを行ない、そしてチオストレプトンに耐性
のある溶原菌本実施例のA項に記載のように単
離する。これらの溶原菌中のベクターの多くは
S.cattleya染色体DNAの挿入体を担持する。
これをスクリーニングにかけて、次のようにし
てチエナマイシン合成中にブロツクされるS.
cattleyaの突然変異体を補足できる挿入体の存
在を調べる。 上記溶原菌の混合物からフアージストツクを
調製し、そして液体培養基中で各種チエナマイ
シン突然変異体を感染させるために使用する。
フアージと共に数時間培養したのち、細胞をチ
オストレプトンを付加したYC寒天皿の上に撒
く。宿主内に存在する突然変異を補完する能力
ある遺伝子を担持する雑種ベクターのの寄宿し
ている細胞のコロニーを検出する。この検出は
チエナマイシンに感受性のある菌を接種した軟
寒天上掛けをその培養皿にかけることによつて
行なわれる〔J.S.Kahan、F.M.Kahn、R.
Goegelman、S.A.Currie、M.Jackson、E.O.
Stapley、T.W.Miller、A.K.Miller、D.
Hendlin、S.Mochales、S.Hernandez、H.B.
WoodruffおよびJ.Birnbanmの論文、
“Thienamycin、a new beta−lactam
antibiotic.I.Discovery、taxonomy、isolation
and physical properties”J.Antibiot.32
(1979年)第1〜12頁参照〕。そのような雑種ベ
クターを持つ菌のコロニーは、チエナマイシン
敏感性菌の大きい円形溶解域の中央にある。雑
種ベクター存在は、その溶原菌によつて産出さ
れたフアージからのDNAを分析することによ
つて確認される。チエナマイシン遺伝子の存在
はその突然変異体に雑種フアージを再感染させ
ることによつて確認される。この新規雑種フア
ージを用いて得られたすべての溶原菌はチエナ
マイシン合成能力を獲得するはずである。 実施例 3 B型肝炎表面抗原のS.cattleyaへのクローニン
グ S.cattleya内で表現される遺伝子に、B型肝
炎表面抗原遺伝子のC−末端部の大部分を挿入す
ることによつてS.cattleya内へB型肝炎表面抗
原をクローニングすることができる。もしその表
面抗原挿入が正しい配位と正しい暗号翻訳の読み
枠でなされたならば、B型肝炎表面抗原の抗原特
性を持つ配合タンパク質が産生されうるであろう
〔J.C.Edman等の論文、Nature 291(1981年)
第503〜506頁参照〕。本実施例ではB型肝炎表面
抗原が、ネオマイシンに耐性を授与する遺伝子に
挿入される。S.cattleyaの中においてB型肝炎
表面抗原を表現させるという目的は種々の方法で
達成することができる。ここに記載する方法は
TG1ベクターおよびその誘導体がこの目的のた
めにどのように使用できるかを例示するだけのも
のであり、なんら限定的なものではない。 A ネオマイシン耐性遺伝子を担持するTG1ベ
クターの誘導体の構成 Streptomycesにおいて抗生物質ネオマイシ
ンに耐性を授与する遺伝子はすでにクローンさ
れている(Thompson等、Suprm参照)。この
遺伝子はネオマイシンホスホトランスフアーラ
ーゼの暗号を持つ。この遺伝子を持つプラスミ
ドDNAを単離し、そしてSstで開裂させる。
ネオマイシン耐性遺伝子を持つている断片(長
さ1.0kbp)をアガロースゲル電気泳動で精製す
る。この断片をSstですでに開裂されている
ベクターTG8のDNAと混合する。ベクター
TG8は、そのDNAのpACYC177部分内の
Sma部位とPst部位との間に位置する1つ
の特自のSst部位を持つている。このDNAを
結紮してS.cattleyaのプロトプラストのトラン
スフエクシヨンのために使用する。ネオマイシ
ンに耐性のある溶原菌を10および20μg/mlの
ネオマイシンを補給されたMC寒天皿の上で単
離する(実施例2、A項に記載した方法と同様
にして行なう)。 B ネオマイシンホスホトランスフエラーゼ−B
型肝炎表面抗原融解タンパク質を表現する誘導
体の構成 SSt部位にネオマイシン断片が挿入された
フアージのDNAをBamHで開裂する。この
ベクターはネオマイシン耐性の暗号を持つ遺伝
子の中央付近に位置した単一のBamH部位
を持つている。このベクターに約10乃至15のデ
オキシグアノシンヌクレオチド残分の尾端をつ
ける(NelsonおよびBrutlag、spura参照)。ク
ローンされたB型肝炎ウイルスのDNAをHinc
で消化し、そしてB型肝炎表面抗原の部分を
含む744−塩基対断片(その22アミノ末端アミ
ノ酸は欠けている)ポリアアクリルアミドゲル
電気泳動により単離する〔J.C.Edman、R.H.
Hallewell、P.Valenzuela、H.M.Goodmanお
よびW.J.Rutterの“Synthesis of hepatitis B
Surface and core antigens in E.coli”、
Nature Vol 291(1981年)、503〜506頁参照〕。
この断片に約10乃至15のデオキシチジンヌクレ
オチド残分の尾端をつける(Nelsonおよび
Brutlag、supra参照)。ついでこの断片を尾端
をつけたベクターと交配し、そしてその混合物
を用いてS.cattleyaのプロトプラストにトラン
スフエクシヨンを行なう。生じたプラークから
フアージを単離し、そしてそれらのDNAを制
限分析によつてB型肝炎表面抗原断片の挿入に
ついて調べる。溶原菌を単離し、そして 35S−
システイン標識タンパク抽出物の免疫沈殿によ
つて(Edman等、supra参照)、予期したネオ
マイシンホストランスフアーラーゼーB型肝炎
表面抗原融タンパク質(ネオマイシン遺伝子の
アミノ末端のデオキシグアシン尾端から由来す
る短いグリシン残分によつて結合されている)
の産生の有無を調べる。挿入されたB型肝炎表
面抗原断片は正しい配位と正しい読み枠になけ
ればならないから、雑種クローンの6つのうち
わずか1つぐらいがその融合タンパク質を産生
するにすぎないだろう。
【図面の簡単な説明】
第1図はフアージTG1の電子顕微鏡写真であ
る。第2図はフアージTG1の制限地図である。
第3図はフアージTG1の欠失突然変異体を示
す。第4図は雑種フアージTG6とTG7および
欠失突然変異体を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記の制限地図を有し、外来DNAの大断片
    が挿入されることができる部位を少なくとも1つ
    有することを特徴とする、TG1(ATCC39078)
    フアージまたはその欠失もしくは挿入変異体フア
    ージのゲノムDNA。 2 下記の制限地図を有する、TG2
    (ATCC39077)、TG3、TG4(NRRL15034)、
    TG5(NRRL15035)、TG6(ATCC39079)と
    TG7(ATCC39082)、TG8(NRRL B−
    15028)、TG9(NRRL B−15029)、TG10
    (NRRL B−15030)、TG11(NRRL B−
    15031)、TG12(ATCC39080)、TG13
    (NRRL B−15032)、TG14(NRRL B−
    15033)、TG15(NRRL B−15027)、TG16
    (ATCC39081)からなる群から選ばれる特許請求
    の範囲第1項記載の欠失もしくは挿入変異体フア
    ージのゲノムDNA。 3 ストレプトミセス属に対し溶原性であり、正
    二十面体直径57nmの頭部および長さ128nmの尾
    部を有し、41.47キロ塩基対の二重鎖DNAを有す
    る新規なアクチノフアージTG1
    (ATCC39078)、またはその欠失もしくは挿入変
    異体フアージ。 4 TG1の欠失変異体であるTG2
    (ATCC39077)、TG3、TG4(NRRL15034)、
    TG5(NRRL15035)、TG1に大腸菌のプラス
    ミドpCYAC177が挿入された変異体であるTG6
    (ATCC39079)とTG7(ATCC39082)、TG6
    またはTG7の欠失変異体であるTG8(NRRL
    B−15028)、TG9(NRRL B−15029)、TG1
    0(NRRL B−15030)、TG11(NRRL B−
    15031)、TG12(TACC39080)、TG13
    (NRRL B−15032)、TG14(NRRL B−
    15033)、TG15(NRRL B−15027)、TG16
    (ATCC39081)からなる群から選ばれる特許請求
    の範囲第3項記載の欠失もしくは挿入変異体フア
    ージ。 5 TG1(ATCC39078)またはTG1の欠失も
    しくは挿入変異体フアージのゲノムを含むエシエ
    リチア属の微生物。 6 TG1(ATCC39078)またはTG1の欠失も
    しくは挿入変異体フアージのゲノムを含むストレ
    プトミセス属の微生物。 7 ストレプトミセス・カトレヤ
    (Streptomyces cattleya)、ストレプトミセス・
    アヴエルミテイリス(Streptomyces
    avermitilis)、ストレプトミセス・ヴイリドクロ
    モゲネス(Streptomyces viridochromogenes)、
    ストレプトミセス・ガリフアルス
    (Streptomyces garyphalus)からなる群から選
    ばれる特許請求の範囲第6項記載の微生物。
JP58066859A 1982-04-15 1983-04-15 Danクロ−ニングベクタ−tg1,その誘導体,産物およびクロ−ニングの方法 Granted JPS58198290A (ja)

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