JPH045498B2 - - Google Patents
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- JPH045498B2 JPH045498B2 JP57094004A JP9400482A JPH045498B2 JP H045498 B2 JPH045498 B2 JP H045498B2 JP 57094004 A JP57094004 A JP 57094004A JP 9400482 A JP9400482 A JP 9400482A JP H045498 B2 JPH045498 B2 JP H045498B2
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- Catalysts (AREA)
Description
本発明は新規な結晶性アルミノシリケートゼオ
ライト含有触媒組成物及びそれを触媒として使用
するキシレン類の異性化法に関する。さらに詳し
くは、本発明はアルカリ土類金属の少はくとも1
種の金属でイオン交換された結晶性アルミノシリ
ケートゼオライトを含有し且つパラジウム変成さ
れた新規な触媒組成物及びそれをキシレン類の異
性化の際に触媒として使用するキシレン類の異性
化方法に関する。 本明細書では結晶性アルミノシリケートゼオラ
イトを特に断わらない限り略称して、単に“ゼオ
ライト”と呼ぶこととする。 ゼオライトは、天然のものも合成のものもNa、
Kまたは水素イオンの如き陽イオンを含有し、主
としてSiO4とAlO4とから構成される三次元網状
構造を有しかつSi原子とAl原子とは酸素原子を
介して交叉結合した正四面体の高度配列構造を有
しているのが特徴である。このゼオライトは、大
きさが均一な多数の細孔を有しており、それを利
用して分子節として使用されまた種々の化学合成
分野における触媒或いは担体として広汎に使用さ
れている。 殊に合成のゼオライトは、極めて均質で純度が
高くまた優れた特性を有している。そのため従来
多くの合成ゼオライトおよびその製造法が提案さ
れている。 例えばSiO2/Al2O3モル比が少なくとも10以上
である所謂シリカ含有量の多いゼオライトは高い
安定性、特異な酸性度を有し、例えば選択的吸
着、クラツキング、ハイドロクラツキング、異性
化、アルキル化などの炭化水素の転化用の触媒と
して高い活性を有している。このようなシリカ含
有量の多いゼオライトは、ZSM系のゼオライト
を中心として数多く提案されている。 特にキシレン類の異性化方法において使用され
るゼオライト含有触媒の改良、開発および異性化
条件の改良等に研究の重点が置かれ、これに関す
る多くの提案がなされている。 すなわち、ゼオライト触媒それ自体の形体や構
造を変える方法;ゼオライト触媒に物理的処理、
例えば熱処理を施して改質する方法;ゼオライト
触媒に種々の成分を添加して化学的に改質する方
法などの研究が多くなされている。例えばY型ゼ
オライトを加熱水蒸気で処理して触媒の活性及び
安定化を改善する方法(米国特許第3887630号参
照)、オフレタイト(Offretite)にM0O3を担持
してエチルベンゼンの分解活性を改良する方法
(米国特許第3848009号参照)、SiO2/Al2O3モル
比を500以上としてゼオライトの活性を低下安定
せしめる方法(特開昭56−43219号公報参照)、フ
イード中に塩基性窒素を連続的に投入して触媒の
酸性点を弱める方法(特開昭54−19921号公報参
照)などがある。 しかしながら、従来提案されたキシレン異性化
触媒の中には、(a)キシレンの異性化反応に対する
活性が優れていること及び(b)好ましからざる副反
応(例えばベンゼン環の核水素化、水素化分解、
脱メチル化、殊に不均化、トランスアルキル化反
応など)が極めて少ないことと云う触媒として相
反する(a)、(b)2つの条件を同時に充分に満足する
ものは殆んど見出すことは出来ない。 殊に、エチルベンゼンを含有するキシレン異性
体混合物を異性化する場合には、キシレン類の異
性化反応と共にエチルベンゼンを脱エチル化する
ことが望ましく、そのための方法もいくつか提案
されている。例えば前記した方法は、米国特許第
4098836号、同第4163028号、同第4152363号明細
書などに記載されている。 しかし、従来提案された方法においては、主反
応のキシレンの異性化及びエチルベンゼンの脱エ
チル化反応に加えて、ベンゼン環の水添、キシレ
ンの不均化、キシレン類とエチルベンゼンのトラ
ンスアルキル化等の望ましくない副反応が起こ
り、キシレン類の損失が避けられない。 例えば前記3件の米国特許には、ニツケル或い
は白金、パラジウムのような白金族金属で変性し
たZSMシリーズのゼオライトを用いて、エチル
ベンゼンを含有するキシレン異性体混合物を異性
化する方法が開示されている。 しかし、ニツケルで変性したZSM−型のゼオ
ライト触媒(Ni含有量が2重量%以上のもの)
の場合には、エチルベンゼン転化率の高い、所謂
シビア−な反応条件下では、キシレンの脱メチル
化反応が促進されキシレンロスが増大する。その
ため工業的には脱メチル化反応の少ない白金族金
属で変性されたZSM−型のゼオライト触媒を使
用するのが有利とされていた。しかしながら、例
えばパラジウムで変性されたZSM−型のゼオラ
イトは、キシレン類の異性化特性に優れ、且つエ
チルベンゼンのエチル基を選択的に脱エチル化す
る能力にも優れているが、一方、パラジウムはそ
れ自体ベンゼン環の水添活性を有し、且つ水添反
応は熱力学的平衡から低温になるに従つて起こり
やすくなり、そのためにナフテン類の生成が増大
する。その結果、キシレンロスが増大することに
なるので、パラジウムにより変性されたZSM−
型のゼオライト触媒は工業的には高温で使用する
必要があつた。さらに異性化反応に必要な温度は
空間速度に左右されるが、一般的には約300〜320
℃で充分であり、それ以上の温度では異性化は改
善されず、むしろキシレンが関与する分子間転位
反応である不均化、トランス、アルキル化などの
好ましからざる反応を著しく促進し、キシレンロ
スを増大させることになる。 このような好ましからざる反応を出来るだけ回
避するために、ゼオライト触媒基準の空間速度を
高めて異性化の最適温度を通常の方法よりも高く
し、且つ不均化などに起因するキシレンロスを抑
制しつつ脱エチル化を促進させる方法も提案され
ている(米国特許第4152363号参照)。 しかし、この方法では異性化率を高レベルに保
つことは困難であり、また、高温、高空間速度で
あるために触媒の活性劣化も大きくなるという工
業的に大きな欠点を有している。 しかして、本発明の主たる目的はパラジウムを
含有させたZSM系のゼオライト触媒を用いてキ
シレン類を異性化する場合にみられる上記の如き
欠点をもたない新規、且つ改良されたキシレンの
異性化方法を提供することである。 本発明のもう1つの目的は、パラジウムを含有
するZSM系のゼオライト触媒がもつ優れたキシ
レンの異性化能力及び選択的脱エチル化能力をそ
のまま維持しつつ、該触媒のもつ欠点であるメチ
ル基の分子間転位反応、即ち、キシレンの不均化
反応及びキシレンとエチルベンゼンのトランスア
ルキル化反応が著しく抑制された新規、且つ改良
されたパラジウムを含有するZSM系ゼオライト
触媒組成物を提供することである。 本発明のその他の目的及び利点は以下に述べる
詳細に説明によつて明らかとなるであろう。 本発明者らは、これらの目的を達成すべく、ゼ
オライト触媒の特性及びその改良について鋭意研
究した結果、イオン交換法によつて結晶性アルミ
ノシリケートゼオライトにアルカリ土類金属の少
なくとも1種を含有せしめ、且つ該ゼオライト含
有触媒組成物にパラジウムを含有せしめた触媒組
成物が極めて有効であることを見い出し本発明に
到達した。 すなわち本発明によれば、 (1) 一般式() xMo・(1−x)N2/oO・Al2O3・ySOiO2
……() 〔但し、式は無水の状態における酸化物の形で
表わしたものであつて、Mはアルカリ土類金属
の群から選ばれる少なくとも1種の陽イオンで
あり、Nはアルカリ土類金属を除く原子価nの
少なくとも1種の陽イオンであり、xは0.1〜
1、yは15〜200である。〕 で表わされる結晶性アルミノシリケートゼオラ
イト、及び次式() R=x/xm1+(1−x)m2+m3+ym4× 100m/w ……() 〔但し、式()においてm1、m2、m3及び
m4は式()における〔MO〕、〔N2O〕、
〔Al2O3〕及び〔SiO2〕で表わされる各々の単
位の分子量であり、mはパラジウムの原子量で
あり、wは該結晶性アルミノシリケートゼオラ
イトの重量を基準としたパラジウムの重量%で
あり、x、yは式()と同様である。 で表示されるRが0.1〜1000に相当する量のパ
ラジウムを主たる活性成分として含有し、 (2) 1,3,5−トリメチルベンゼン吸着率
(RA)が0.1〜0.9の範囲にあり、 (3) (エチルベンゼン/キシレン)反応選択性
(RB)が少なくとも60である ことを特徴とするキシレン類の異性化触媒組成
物;及び該触媒組成物に気相で少なくとも1種が
熱力学的平衡濃度以下であるキシレン異性体を含
有する原料混合物を、反応温度280℃〜約500℃か
つ反応圧力常圧〜約30Kg/cm2の反応場件におい
て、接触せしめることを特徴とするキシレン類の
異性化方法が提供される。 以下本発明についてさらに詳細に説明する。 本発明における新規な触媒組成物は、それに含
有される結晶性アルミノシリケートゼオライトの
全カチオンサイトの一部あるいは大部分がアルカ
リ土類金属の少なくとも1種で占められており、
且つ該アルカリ土類金属の量に対しての一定の範
囲内の量のパラジウムを含有することを特徴とし
ている。 すなわち本発明の触媒組成は、(a)はカチオンサ
イトにアルカリ土類金属の陽イオンが導入された
ゼオライト、(b)該アルカリ土類金属の陽イオンの
量に対して一定の範囲内の量のパラジウム及び(c)
担体を含有するものである。 本発明で用いる触媒のベースとなる結晶性アル
ミノシリケートゼオライトとしては、カチオンサ
イトに主として水素イオン又はアンモニウムイオ
ンの如き水素イオン前駆体を含み、且つシリカ/
アルミナモル比が15〜200の範囲好ましくは30〜
100の範囲にあるものが使用される。すなわち、
本発明においてはアルミナに対してシリカの含有
量が相対的に多い、所謂高シリカ含有ゼオライト
を触媒ベースとして使用する。アルミナに対して
シリカ含有量が相対的に多いゼオライトは従来か
ら多数提案されており、シリカ/アルミナモル比
が2000にも及び極めてシリカ含有量の高い高シリ
カ含有ゼオライトの中でもシリカ/アルミナ比が
比較的低く、従つて、アルミナ成分に由来する酸
活性度の比較的大きなものを使用する点に特徴が
ある。 本発明においては、シリカ/アルミナモル比が
前記範囲に入るものであれば、既知のいずれの高
シリカ含有ゼオライトでも使用することができ
る。 本発明において使用可能な触媒ベースとしての
結晶性アルミノシリケート、即ちゼオライトの代
表例としては、例えばモービル・オイル・コーポ
レーシヨン(Mobil Oil Corporation.New
York.N.Y.米国)より開発された種々のZSM系
のゼオライト及びインペリアル・ケミカル・イン
ダストリー(Imperial Chemical Industry Ltd.
英国)より開発されたゼータ系ゼオライト、ある
いは高シリカ系ゼオライトとして本発明者らが見
出し、既に提案したTP−1系ゼオライト(特開
昭54−137500号公報参照)が包含され、中でも前
者のZSM系ゼオライトが好適である。 ZSM系ゼオライトの例としては、ZSM−5(米
国特許第3702886号明細書参照)、ZSM−11(米国
特許第3709979号明細書参照)、ZSM−12(米国特
許第382449号明細書参照)、ZSM−35(米国特許
第4016245号明細書参照)、ZSM−38(米国特許第
4046859号明細書参照)などが挙げられ、ゼータ
系ゼオライトとしてはゼータ1(特開昭51−67299
号公報参照)、またはゼータ3(特開昭51−67298
号公報参照)が挙げられる。 本発明における触媒ベースとして、前記したゼ
オライトの中でZSM−5、ZSM−11、ZSM−
12、ZSM−35、ZSM−38が好ましく、特にZSM
−5型ゼオライトを使用すると優れた効果が達成
されることが見い出された。 これらのゼオライトは一般にその合成直後にお
いて、カチオンサイトにアルカリ金属を含む形で
入手される。本発明では、かかるゼオライトを常
法によりイオン交換することにより、カチオンサ
イトの一部或は大部分がアルカリ土類金属の群か
ら選ばれる少なくとも1種の金属の陽イオンで占
められ、残存カチオンサイトが水素イオン、水素
前駆物であるアンモニウムイオン或はアルカリ土
類金属を除く金属カチオンから選ばれる少なくと
も1種の陽イオンで占められるものであつて、そ
の組成は無水の状態における酸化物の形で表わし
て前記一般式()で示される。 前記式()においてxはゼオライトに結合し
ているアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも
1種の金属の陽イオンの量の指標であり、(1−
x)は、前記アルカリ土類金属を除く少なくとも
1種の指標である。 ゼオライト、すなわち結晶性アルミノシリケー
トは一般にモデル的には、シリカの四面体とアル
ミナの四面体との結合体から基本的になり、この
アルミナ四面体の電荷は 結晶内に陽イオンが存在することによつて中和さ
れた構造を有していると考えられる。従つて理論
的にはカチオンの量はアルミナと等モル量という
ことになり、前記式()はそのような状態を表
わしたものである。 しかし実際的には、合成状態のゼオライトには
通常の洗浄によつては除去しきれない陽イオン前
駆物が包蔵されていることが普通であり、合成さ
れたゼオライトの分析データから、カチオンの量
がアルミナの等モル量を越える場合が多い。しか
るにかような過剰の陽イオン前駆物質(例えば有
機アンモニウム化合物等)は、通常触媒組成物の
調製段階で例えば300℃以上の高温下で酸素雰囲
気中に曝すことによつて、ゼオライトの結晶構造
から実質的に除去することができる。 かくして本発明における触媒組成物中のゼオラ
イトは、カチオンの量がアルミナと実質的に等モ
ル量であるものを意味し、前記式()はそのよ
うな状態を表したものである。 本発明においてイオン交換によつてカチオンサ
イトに導入されるアルカリ土類金属としてはベリ
リウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチ
ウム及びバリウムが好ましい。 イオン交換によつてカチオンサイトに導入され
た該アルカリ土類金属の量は前記式()におけ
るxが0.1〜1の範囲にあるものであつて、好ま
しくは0.3〜0.8の範囲にあることが望ましい。 該xの値が0.1よりも小さいと後述する本発明
の効果が得られなくなり、又、該xの値が0.8を
越えると、本発明において主たる反応であるキシ
レン異性化反応をも抑制される傾向がある。 またシリカ含有量の指標となるyは、15〜200、
好ましくは30〜100の範囲が本発明の効果を達成
するために好適である。 更に前記式()におけるNとしては、水素イ
オン或は水素イオン前駆物であるアンモニウムイ
オンが、異性化活性を発現するイオンとして特に
好適である。 かくして本発明の触媒組成物は、一方の構成成
分としてアルカリ土類金属の少なくとも1種の金
属を用いて一定範囲の交換率でイオン交換された
前記式()で表わされるゼオライトを使用する
ものであるが、更にもう一方の重要なる構成成分
として、該ゼオライトに含まれるアルカリ土類金
属の少なくとも1種の金属の量に対して、前記式
()で表わされるRが0.1〜1000に相当する量の
パラジウムを含有するものである。 従来、パラジウムのみで変性されたZSM型ゼ
オライト触媒は提案されている。 しかし乍ら、該触媒はキシレン類の異性化能に
優れ、且つエチルベンゼンのエチル基を選択的に
脱エチル化する能力にも優れているが一方、パラ
ジウムはそれ自体ベンゼン環への水添活性を有
し、且つ、水添反応は熱力学的平衡から、低温に
なるにつれて起こりやすくなり、その為にナフテ
ン類の生成が増大し、キシレン類の損失をもたら
すことになる。従つてパラジウムのみで変性され
たZSM型ゼオライトを工業的に使用するには、
高温条件下での反応が必要となるが、かかる厳し
い条件下ではナフテン類の生成は抑制されるもの
のキシレンが関与する不均化及びトランスアルキ
ル反応が著しく促進されることになり、キシレン
類の損失は低温反応よりもむしろ増大する。 しかして本発明における触媒組成物は、ゼオラ
イト中のカチオンサイトの一部又は大部分がアル
カリ土類金属の少なくとも1種の金属の陽イオン
によつて占められている結果、ベンゼン環への水
添反応を抑制するために反応温度を上げた場合で
さえ、前記した如きメチル基の分子間転位反応な
る好ましくない反応が著しく低い水準に抑えられ
ることが特徴である。 ここで本発明において該触媒組成物に含まれる
好ましいパラジウム量は、ゼオライト成分のアル
カリ土類金属の少なくとも1種によるイオン交換
率(x)との相関において与えることができる。
本発明の目的からは該触媒組成物のパラジウム量
は、脱エチル反応を十分促進するに足る量であれ
ば良い。 しかし乍ら、アルカリ土類金属によるイオン交
換率(x)が低い場合にはキシレンが関与する不
均化反応及びトランスアルキル反応を抑制するた
めに低温での反応条件を選択するのが好ましく、
一方ではベンゼン環の水添反応の制約から低濃度
のパラジウム量が必要となる。又、イオン交換率
(x)が高い場合には、異性化活性等を維持する
ため、より高温下での反応条件を選択するのが好
ましく、その際の触媒上への炭素質の沈着を抑制
し反応を長期安定化する目的からやや高濃度のパ
ラジウムが望まれる。 かくして該触媒組成物の好ましいパラジウム量
は、ゼオライトのカチオンサイトに導入されたア
ルカリ土類金属の量と相関があり前記式()で
定義されるRが0.1〜1000の範囲、好ましくは1
〜200の範囲で選択される。該触媒組成物のRが
0.1より小さいことはパラジウムの含有量が多く
なることを示し、その結果、水素化反応を抑制す
るために過度の厳しい反応条件が要求されること
になる。一方、Rが1000を越えるとパラジウムの
含有量が少なくなり、その結果、該触媒組成物の
重要な特性である脱エチル活性が低下することに
なる。 かかる該触媒組成物は更に、1,3,5−トリ
メチルベンゼン吸着率(RA)及び(エチルベン
ゼン/キシレン/反応選択性(RB)なる特性値
によつて特徴づけられる。 すなわち、該触媒組成物の1,3,5−トリメ
チルベンゼン吸着率(RA)は後述する方法によ
つて測定されるが、本発明における触媒組成物に
あつては0.1〜0.9の範囲にあることが好ましい。
この吸着率(RA)は一定時間後の1,3,5−
トリメチルベンゼン吸着量を測定することによつ
て求められるものであるが、この値が大きい程、
細孔内への分子拡散速度が速いことを示す指標と
なる。本発明にあつては、吸着率(RA)はある
程度小さい方が好ましいが、極度に小さいRAで
はいかなる分子の拡散も抑制される傾向にあり、
従つてRA=0.2〜0.9が更に好ましい範囲であると
考えられる。 また(エチルベンゼン/キシレン)反応選択性
(RB)は後述する方法によつて測定されるが、該
触媒組成物の細孔内におけるエチルベンゼン及び
キシレンの反応活性の比を表わすものであつて、
プロトン交換された所謂H型ZSM−5にあつて
は通常10〜15であり、該ゼオライトに加えてパラ
ジウムを含有する触媒組成物では高々50である
が、本発明で使用する触媒組成物にあつては、該
RBが少なくとも60、好ましくは80であつて、エ
チルベンゼンを含む原料組成物のキシレン異性化
反応においてはRBがかような範囲にあることが
好ましいことが示される。 次に、本発明における触媒組成物の特徴を表わ
すところの前記1,3,5−トリメチルベンゼン
吸着率(RA)及び(エチルベンゼン/キシレン)
反応選択性(RB)の測定法について詳細に説明
する。 (a) 1,3,5−トリメチルベンゼン吸着率
(RA)の測定法 該RAは基準となるゼオライトの一定吸着時
間後の1,3,5−トリメチルベンゼン吸着量
に対する該触媒組成物の1,3,5−トリメチ
ルベンゼン吸着量の比として定義される。 基準となるゼオライトは、前記した如きアル
ミナに基づくカチオンサイトの90%以上好まし
くは95%以上がプロトンで占められる所謂H型
ZSM−5が用いられる。基準となるゼオライ
ト又は該触媒組成物についてのゼオライト単位
重量当りの1,3,5−トリメチルベンゼン吸
着量は、電気炉内で450℃にて8時間焼成した
ゼオライト又は触媒組成物を一定量秤量し、次
いで25℃及び30±5mmHgの1,3,5−トリ
メチルベンゼンの飽和ガス雰囲気中に前記秤量
したゼオライト又は触媒組成物を20分よりも短
い時間保持し、更に、1,3,5−トリメチル
ベンゼンの不在下においてゼオライト又は触媒
組成物を25℃及び30±5mmHgにて前記と同一
時間保持した後秤量し、吸着前後の重量差から
測定することができる。この様にして求めた基
準ゼオライトの吸着量(Vo)と該触媒組成物
の吸着量(Vs)より、RAはVs/Voとして得
られる。 ここで吸着時間が20分よりも長くなるとゼオ
ライト構造に存在するカチオンの種類、量に拘
らず1,3,5−トリメチルベンゼンが十分拡
散し、その吸着量はH型ZSM−5と該触媒組
成物の間で有意差を観察されなくなる場合があ
る。即ち、カチオンの種類或は量は、吸着分子
の細孔内への拡散速度を制御するものであるこ
とがうかがわれる。従つて、RAを測定するに
あたつて、好ましい吸着時間は20分よりも短い
時間、更に好ましくは10分よりも短い時間が使
用される。 (b) (エチルベンゼン/キシレン)反応選択性
(RB)の測定法 該RBは50重量パーセントのγ−アルミナを
含み10〜20メツシユのペレツト状に成型した触
媒組成物を電気炉中で450℃にて8時間焼成し
た後、その一定重量を固定床反応器に充填し、
一気圧の条件下でエチルベンゼン/キシレン=
15/85(重量比)の芳香族炭化水素組成物を
WHS=4HR-1(全重量基準)の速度で供給し
かつ、水素/該炭化水素=1/1の水素を流通
することによつて測定される。 触媒床温度は、後述するエチルベンゼン転化
率が30%となるように調節される。該RBは、
この時のキシレン転化率に対するエチルベンゼ
ン転化率の比として算出される。 尚、上記のWHSV、エチルベンゼン転化率、
キシレン転化率及びRBは次式によつて定義さ
れる値である。 WHSV =単位時間当りの炭化水素原料の供給重量/触媒の
重量 エチルベンゼン転化率(%) =フイード中のエチルベンゼン濃度−プロダクト中
のエチルベンゼン濃度/フイード中のエチルベンゼン濃
度×100 キシレン転化率(%) =フイード中のキシレン濃度−プロダクト中のキシ
レン濃度/フイード中のキシレン濃度×100 RB=エチルベンゼン転化率/キシレン転化率 かくして本発明では、アルカリ土類金属の少な
くとも1種を用いて一定範囲の交換率でイオン交
換されたゼオライト及び前記した如き範囲のパラ
ジウムを含有し、更に前記RA及びRBで特徴づけ
られる触媒組成物が用いられるが、後述する如
く、このことによつてキシレン類の異性化反応に
おける副反応であるメチル基の分子間転位反応、
すなわちキシレンの不均化反応及びキシレンとエ
チルベンゼンのトランスアルキル反応を抑制する
効果を発現しつつ、かつ、水素化反応を実質的に
生起せしめることなくすみやかにキシレンの異性
化反応及びエチルベンゼンの脱エチル反応を促進
させるものである。 すなわち、アルカリ土類金属の少なくとも1種
によつてイオン交換を行いゼオライト中の細孔内
の細孔径を調節し、且つ活性点の酸強度を最適化
することによつて、キシレン類の異性化反応を十
分に達成せしめつつ、一方ではメチル基の分子間
転位反応を抑制し、更にパラジウム量を最適化す
ることによつて選択的に脱エチル反応を促進する
ことが可能であることが本発明により明らかにさ
れたものである。 本発明の触媒組成物には、通常ゼオライト系触
媒の粘結剤として使用される合成あるいは天然と
耐火性無機酸化物、例えばシリカ、アルミナ、シ
リカ・アルミナ、カオリン、シリカ・マグネシア
等が含まれてもよい。該触媒組成物中における触
媒活性成分たるゼオライトの含有量は、該触媒組
成物の重量を基準として一般に1〜99重量%、好
ましくは10〜90重量%とするのが好ましい。また
該触媒組成物には、その反応特性に実質的に影響
のない範囲内において、その他の成分を含有して
いてもよい。 以上の如く本発明の触媒組成物は、高い交換率
でアルカリ土類金属の少なくとも1種の金属の陽
イオンによつてカチオンサイドがイオン交換され
た前記式()で表わされる結晶性アルミノシリ
ケートゼオライトと、該陽イオンと前記式()
で表わされるR=0.1〜1000なる関係にある量の
パラジウムを含有したものであり、キシレン類の
異性化能に優れ、エチルベンゼンの脱エチル化能
も有し、且つキシレン類のメチル基の分子間転位
反応が抑制された優れた特性を有する。 本発明のかゝる触媒組成物は、理解を容易なら
しめるために前記の如きカチオンサイトにアルカ
リ金属を含むゼオライトを原料とした場合の調製
法を例示すると、大別すると以下の()〜
()の方法により得られる。もちろん本発明の
触媒組成物は、これらの方法以外であつてもまた
これらの部分的な改変であつていずれであつても
何等差支えない。 () 原料ゼオライトを、まず常法のイオン交換
及び焼成によりアルカリ土類金属の少なくとも
1種の金属を含むものとし、次に常法によつて
パラジウムを担持せしめ、さらに前記の粘結剤
を用いて常法により成型する方法。 () 原料ゼオライトに、イオン交換及び焼成に
よつてアルカリ土類金属の少なくとも1種の金
属を含有せしめ、次に粘結剤と共に成型し、さ
らにパラジウムを担持せしめる方法。 () 原料ゼオライトを、まず粘結剤と共に成型
し、次にイオン交換及び焼成によつてアルカリ
土類金属の少なくとも1種の金属を含有せしめ
る方法。 上記()〜()の方法において用いられる
原料ゼオライトの前記した如きカチオンサイトに
含まれるカチオンとしては、合成原料から由来す
るアルカリ金属であつてもよく、又、合成後プロ
トン源である鉱酸或はアンモニウムイオン源であ
る塩化アンモニウムの如きアンモニウム化合物を
用いるイオン交換によつて導入された水素イオ
ン、或はアンモニウムイオンであつてもよい。 かかる原料ゼオライトのカチオンサイトにアル
カリ土類金属の少なくとも1種の金属の陽イオン
を含有せしめるには公知の方法に従つて実施され
る。 すなわち、交換せしめる金属のイオンを含む塩
化物、硝酸塩などの水溶液を用いて前記ゼオライ
トと接触することにより行うことができる。その
際使用する塩の量は任意に選択することができる
が、ゼオライト中のアルミナに対して1〜100等
量、特に10〜50等量の範囲が好ましく、塩の濃度
としては水溶液の場合1〜20重量%、特に5〜10
重量%の範囲が好ましい。この接触操作はバツチ
式の場合カチオンサイトへの金属イオンの所望す
る導入量に応じて数回繰り返えされるが、流通式
を用いても何らさしつかえはない。 イオン交換は常温でも進行するが、交換速度を
上げるために昇温処理も可能であり、そのような
温度は通常50℃〜95℃の範囲が好適である。 更に、アルカリ土類金属の2種以上の金属の陽
イオンの双方を導入しようとする場合、各々の交
換順序はどちらでもよく、又、混合溶液を用いて
もよい。 イオン交換に供するアルカリ土類金属の化合物
としては種々の化合物を用いることが可能であり
例をあげてこれを示せば、硝酸塩、炭酸塩、塩化
物、過塩素酸塩およびその他の無機塩が好ましく
用いられる。また、酢酸塩などの有機塩を用いる
ことも可能であるが硝酸塩、塩化物が特に好まし
い。 なお、かかるイオン交換を行う前に予め原料ゼ
オライトを100〜700℃の温度、好ましくは200〜
600℃の温度で空気の如き酸素雰囲気下、もしく
は窒素の如き不活性ガス雰囲気下で1〜50時間加
熱処理することもでき、概してその方が好ましい
優れた触媒を得ることができる。 このようにアルカリ土類金属の少なくとも1種
の金属でイオン交換されたゼオライトは、100〜
700℃、好ましくは200〜600℃の温度で空気の如
き酸素雰囲気中、又は、窒素の如き不活性ガス雰
囲気下で約1〜16時間加熱処理した後パラジウム
によつて変性される。もちろん()〜()で
前記した如くイオン交換されたゼオライトは、パ
ウダー状のものであつても、粘結剤と共に成型し
たものであつてもよい。 かかるパラジウムによるゼオライトの変性は通
常のゼオライトに対して金属をイオン交換する方
法、または担持する方法として知られた方法によ
つて行うことができる。 例えば、前記のアルカリ土類金属の少なくとも
1種の金属の陽イオンを含有するゼオライトをパ
ラジウム化合物を溶解含有する水溶性または非水
溶性の媒体で接触処理すればよい。そのようなパ
ラジウム化合物としては、ハロゲン化物、酸化
物、硫化物、酸素酸塩、錯化合物などが含まれ
る。例えば水溶性パラジウム化合物〔例えば塩化
パラジウム〕の水溶液をゼオライトに含浸させ、
しかる後に水分を蒸発除去することによりパラジ
ウムをゼオライトに担持させても良く、又、パラ
ジウムアミン錯体の如きイオン交換能を有するパ
ラジウム白金化合物の水溶液中にゼオライトを浸
漬し過して、ゼオライトを十分洗浄することに
よりパラジウムをイオン交換させても良い。 このようにパラジウムで変性処理されたゼオラ
イトは100〜700℃、好ましくは200〜600℃の温度
で空気の如き酸素含有雰囲気中、または窒素の如
き不活性ガス雰囲気下で約1〜16時間加熱処理す
ることができ、且つその方が好ましい。 かくして得られるアルカリ土類金属の少なくと
も1種の金属でイオン交換されかつ、パラジウム
で変性されたゼオライトは微粉末状の場合所望に
応じて種々の形状、例えばペレツト状又はタブレ
ツト状に成型した後本発明の反応に供することが
できる。該ゼオライトを成型する場合には、前記
の耐火性無機酸化物が用いられる。 このようにして調製された触媒組成物は、使用
に際して、例えば水素ガス中の如き還元雰囲気下
で200〜600℃、好ましくは250〜550℃の温度で処
理されるが、この還元処理は通常反応器に充填し
た後に行なう方が好ましい。 次に、前述した触媒組成物に気相で少なくとも
1種が熱力学的平衡濃度以下であるキシレン異性
体を含有する原料混合物を接触せしめることを特
徴とする本発明におけるキシレン類の異性化方法
について説明する。 前述した本発明の触媒組成物は、キシレン類の
異性化触媒として極めて優れている。その際使用
される芳香族炭化水素原料は、少なくとも1種が
熱力学的平衡濃度以下であるキシレン異性体を有
する原料混合物である。キシレンは周知のとお
り、オルトー、メター及びパラー異性体の3種の
異性体があり、これら3種の異性体の任意の割合
の混合物を異性化反応に付すると、異性化反応は
これら3種の異性体の割合がある特定の値になつ
たときに平衡状態に達し、見掛上それ以上は異性
化が進行しない状況になることが知られている。
この平衡状態におけるキシレン異性体混合物の組
成が「熱力学的平衡組成」と呼ばれるものであ
り、この熱力学的平衡組成は温度により若干相違
し、例えば下記温度におけるキシレン異性体混合
物の平衡組成は次のとおりである。 〔〕 キシレンの3種の異性体のみの混合物の場
合〔427℃〕; p−キシレン 23.4重量% m−キシレン 52.1重量% o−キシレン 24.5重量% 〔〕 エチルベンゼンを含むキシレン異性体混合
物の場合〔427℃); エチルベンゼン 8.3重量% p−キシレ 21.5重量% m−キシレン 47.8重量% o−キシレン 22.4重量% しかして、本明細書における「少なくとも1種
熱力学的平衡濃度以下であるキシレン異性体を含
有する混合物」とは、キシレンの3種の異性体の
うちの少なくとも1種の異性体の濃度が熱力学的
平衡組成における濃度からはずれているキシレン
異性体の混合物をいう。 本発明の方法において出発原料として使用され
る上記芳香族炭化水素原料は、キシレン異性体混
合物だけから成るものであることができ、或はキ
シレン異性体混合物と他の芳香族炭化水素例えば
エチルベンゼン、ベンゼン、トルエン、エチルト
ルエン、トリメチルベンゼン、ジエチルベンゼ
ン、エチルキシレン、テトラメチルベンゼン等の
混合物であつてもよい。後者の場合、キシレン異
性体混合物は、該芳香族炭化水素原料の重量を基
準にして、一般に30重量%、好ましくは50重量%
以上を占めることが望ましい。 本発明の方法において、特に有利に使用しうる
原料混合物は、石油のリフオーミング、熱分解、
ハイドロクラツキングから得られるC8芳香族炭
化水素留分であり、この留分は、キシレン異性体
混合物に加えて同じ炭素原子数のエチルベンゼン
をも含有している。本発明においては中でも、こ
れらキシレン異性体混合物とエチルベンゼンと
が、合計で該留分の重量基準で、少なくとも80重
量%、好ましくは90重量%以上を占めるC8芳香
族炭化水素留分を使用する場合に非常に有利な結
果が得られる。 以上に述べた芳香族炭化水素原料の異性化は前
記特定の触媒を使用することを除けば、それ自体
公知のキシレン異性化反応条件下に実施すること
ができる。しかして、反応温度は一般に280〜500
℃、好ましくは300〜450℃の範囲内とすることが
でき、また、反応圧力は一般に常圧〜30Kg/cm2、
好ましくは常圧〜25Kg/cm2の範囲内で自由に選ぶ
ことができる。 本発明の異性化方法の実施に当つて、原料混合
物の供給割合は、用いる炭化水素原料及び/又は
触媒の種類等に応じて広範に変えうるが、一般に
約0.1〜約200、好ましくは0.1〜50、範囲内の重
量単位時間空間速度で供給するのが有利である。 また、本発明の異性化は水素の存在下で実施す
るのが一層好ましい。その際の水素の供給割合は
用いる原料混合物及び/又は触媒組成物の種類等
に応じて広範に変えることができるが、水素/原
料混合物のモル比で表わして、一般に1〜30、好
ましくは1〜20の範囲内になるような割合で供給
するのが適当である。 なお、本発明の異性化反応を実施する場合、反
応に先立つて或は、異性化反応を行なつて活性が
一定水準以下に下がつた時には、通常知られてい
るゼオライトの塩素化処理を行うことによつて、
触媒の初期の活性を高めたり、或は再生後の活
性、殊にエチルベンゼンの脱エチル活性を高水準
にまで戻すことができる。また、このような塩素
化処理は触媒調製時に本発明の触媒組成物に対し
て実施し、触媒中に塩素が導入しておくことによ
つても可能であるし、また時として異性化反応中
に原料混合物の一成分として塩素化合物を混入す
ることによつても行うこともできる。 以上述べた本発明の触媒組成物を用いるキシレ
ン類の異性化方法によれば、従来の類似の技術に
比べて以下に述べる如き、種々の優れた利点を達
成することができ、工業上貢献する所極めて大で
ある。 すなわち、本発明の方法によれば、キシレン類
のメチル基の分子間転位反応、つまりキシレンの
不均化反応及びキシレンとエチルベンゼンのトラ
ンスアルキル反応が抑制されるため、キシレンロ
スが大幅に減少しキシレンの異性化収率が向上す
る。 また本発明の方法によれば、エチルベンゼンの
脱エチル化反応が促進され、その結果、エチルベ
ンゼンとキシレンのトランスアルキル化反応が抑
制されることにより、キシレンの異性化収率が向
上する。 さらに本発明の方法によれば、キシレン類の脱
メチル化反応、ベンゼン環の水添反応等の好まし
くない副反応が抑制され、キシレンの異性化収率
が向上する。 以下、実施例をあげて本発明をさらに説明する
が、該実施例によつて本発明が何ら限定されるも
のではない。 実施例 1 (a) H−ZSM−5の調製 米国特許3965207号明細書に開示されている
方法に従つてゼオライトZSM−5を合成した。
合成に際して有機窒素カチオン源としてトリn
−プロピルアミンとn−プロピルブロマイドを
添加した。合成物はX線回折パターンから
ZSM−5と同定された。得られたZSM−5を
過し、充分水洗した後、電気乾燥器中100℃
で8時間、次いで200℃で16時間乾燥し、更に
電気マツフル炉中、空気流通下450℃で16時間
焼成した。その後250gを5重量%の塩化アン
モニウム水溶液1.5と80℃で24時間イオン交
換を行なつた。この操作をさらに2回繰返し
た。しかる後、充分水洗し電気乾燥器中100℃
で8時間、次いで200℃で16時間乾燥し更に電
気マツフル炉中、空気流通下450℃で16時間焼
成することによつてH+型ZSM−5を得た。こ
のもののナトリウム含有量は0.05重量%であ
り、シリカ/アルミナモル比は71であつた。
(以下これをゼオライトA−1という) (b) Mg−ZSM5の調製 空気流通下450℃で8時間焼成したゼオライ
トA−1 10gを硝酸ベリリウム3水塩7.5g
を100mlの水に溶解した水溶液中にて還流下で
6時間イオン交換を行なつた。この操作を更に
1土繰返した。しかる後充分水洗し、電気乾燥
器中200℃で8時間乾燥し更に電気マツフル炉
中450℃で8時間焼成することによつてBe−
ZSM5を得た。このもののマグネシウム含有量
は0.15重量パーセントでありBe/Al2=0.79で
あつた。(以下これをゼオライトB−1という) (c) Ca−ZSM5の調製 空気流通下450℃で8時間焼成したゼオライ
トA−1 10gを硝酸マグネシウム・6水2g
を100mlの水に溶解した水溶液中にて、還流下
で6時間イオン交換を行なつた。この操作をさ
らに2回繰返した。しかる後充分水洗し、電気
乾燥器中200℃で8時間乾燥し、更に電気マツ
フル炉中450℃で8時間焼成することによつて
Mg−ZSM5を得た。このもののマグネシウム
含有量は0.18重量パーセントであり、Mg/Al2
=0.32であつた。(以下これをゼオライトC−
1という) (d) Ca−ZSM5の調整 硝酸カルシウム・4水塩27gを100mlの水に溶
解した水溶液を用いてイオン交換回数を5回と
したことを除いて前記(b)と同一の方法によつて
Ca−ZSM5を得た。このもののカルシウム含有
量は0.79重量パーセントでありCa/Al2=0.89
であつた(以下これをゼオライトD−1とい
う)。 (e) Sr−ZSM5の調製 硝酸ストロンチウム21.2gを200mlの水に溶
解した水溶液を用いたことを除いて前記(b)と同
一の方法によつてSr−ZSM5を得た。このもの
のストロンチウム含有量は1.06重量パーセント
でありSr/Al2=0.57であつた(以下これをゼ
オライトE−1という)。 (f) Ba−ZSM5の調製 塩化バリウム23.6gを200mlの水に溶解した
水溶液を用いたことを除いて前記(b)と同一の方
法によつてBa−ZSM5を得た。このもののバ
リウム含有量は1.14重量パーセントであり
Ba/Al2=0.39であつた(以下これをゼオライ
トF−1という)。 (g) Pd/H−ZSM5、Pd/ZSM5、Pb/Mg−
ZSM5、Pd/Ca−ZSM5、Pd/Sr−ZSM5及び
Pb/Ba−ZSM5の調製 塩化パラジウム922mgを濃塩酸2ml及び水10
mlに溶解した後、水を加えて全量50mlとした。
この水溶液の1.35mlに水20mlを追加し、更に5
gのゼオライトA−1を懸濁させた。次いで70
℃で6時間保持した後ロータリーエバポレータ
ーを用いて減圧下40℃において溶媒を留去し、
電気乾燥器中200℃で8時間乾燥し、更に空気
流通下、電気マツフル炉中450℃で8時間焼成
することによつてPd/H−ZSM5を得た。この
もののパラジウム含有量は0.3重量パーセント
であつた(以下これをゼオライトA−2とい
う)。ゼオライトB−1、C−1、D−1、E
−1及びF−1を用いた上記と全く同一の条件
によりPd/Be−ZSM5、Pd/Mg−ZSM5、
Pd/Cd−ZSM5、Pd/Sr−ZSM5及びPd/Ba
−ZSM5を調製した(以下これをゼオライトB
−2、ゼオライトC−2、ゼオライトD−2、
ゼオライトE−2及びゼオライトF−2とい
う)。これらのR値はそれぞれ6.4、2.6、7.2、
4.6、3.1であつた。 実施例 2 実施例1で得られた触媒組成物に関して本発明
の触媒組成物の特徴を表わす1,3,5−トリメ
チルベンゼン吸着率(RA)を測定した。即ち本
発明の触媒組成物であるゼオライトB−2、C−
2、D−2、E−2及びF−2と比較例としての
ゼオライトA−2及び基準となるゼオライトA−
1(H−ZSM5)を電気マツフル炉中450℃にて8
時間焼成した後、約1gを秤量びんにとり精秤し
た。次いでゼオライトを1,3,5−トリメチル
ベンゼンを入れたデシケータ中において25℃、30
±5mmHgの減圧下で10分間放置することによつ
て1,3,5−トリメチルベンゼンを吸着させ
た。しかる後、デシケータ中の1,3,5−トリ
メチルベンゼンを除去し、更にデシケータ中にて
前記と同一条件及び同一時間保持した後秤量し、
ゼオライト単位重量当りの吸着量Vを測定した。
吸着量(RA)は、基準ゼオライトA−1の吸着
量Voに対する該触媒組成物の吸着量Vsの比即ち
下式 RA=Vs/Vo によつて求めることができ結果を表−1に纏め
た。 表−1の結果から、本発明の触媒組成物である
B−2、C−2、D−2、E−2及びE−2の
RAは比較例であるA−2に比べて小さく、又、
大きなカチオンになる程RAは小さくなることが
判る。
ライト含有触媒組成物及びそれを触媒として使用
するキシレン類の異性化法に関する。さらに詳し
くは、本発明はアルカリ土類金属の少はくとも1
種の金属でイオン交換された結晶性アルミノシリ
ケートゼオライトを含有し且つパラジウム変成さ
れた新規な触媒組成物及びそれをキシレン類の異
性化の際に触媒として使用するキシレン類の異性
化方法に関する。 本明細書では結晶性アルミノシリケートゼオラ
イトを特に断わらない限り略称して、単に“ゼオ
ライト”と呼ぶこととする。 ゼオライトは、天然のものも合成のものもNa、
Kまたは水素イオンの如き陽イオンを含有し、主
としてSiO4とAlO4とから構成される三次元網状
構造を有しかつSi原子とAl原子とは酸素原子を
介して交叉結合した正四面体の高度配列構造を有
しているのが特徴である。このゼオライトは、大
きさが均一な多数の細孔を有しており、それを利
用して分子節として使用されまた種々の化学合成
分野における触媒或いは担体として広汎に使用さ
れている。 殊に合成のゼオライトは、極めて均質で純度が
高くまた優れた特性を有している。そのため従来
多くの合成ゼオライトおよびその製造法が提案さ
れている。 例えばSiO2/Al2O3モル比が少なくとも10以上
である所謂シリカ含有量の多いゼオライトは高い
安定性、特異な酸性度を有し、例えば選択的吸
着、クラツキング、ハイドロクラツキング、異性
化、アルキル化などの炭化水素の転化用の触媒と
して高い活性を有している。このようなシリカ含
有量の多いゼオライトは、ZSM系のゼオライト
を中心として数多く提案されている。 特にキシレン類の異性化方法において使用され
るゼオライト含有触媒の改良、開発および異性化
条件の改良等に研究の重点が置かれ、これに関す
る多くの提案がなされている。 すなわち、ゼオライト触媒それ自体の形体や構
造を変える方法;ゼオライト触媒に物理的処理、
例えば熱処理を施して改質する方法;ゼオライト
触媒に種々の成分を添加して化学的に改質する方
法などの研究が多くなされている。例えばY型ゼ
オライトを加熱水蒸気で処理して触媒の活性及び
安定化を改善する方法(米国特許第3887630号参
照)、オフレタイト(Offretite)にM0O3を担持
してエチルベンゼンの分解活性を改良する方法
(米国特許第3848009号参照)、SiO2/Al2O3モル
比を500以上としてゼオライトの活性を低下安定
せしめる方法(特開昭56−43219号公報参照)、フ
イード中に塩基性窒素を連続的に投入して触媒の
酸性点を弱める方法(特開昭54−19921号公報参
照)などがある。 しかしながら、従来提案されたキシレン異性化
触媒の中には、(a)キシレンの異性化反応に対する
活性が優れていること及び(b)好ましからざる副反
応(例えばベンゼン環の核水素化、水素化分解、
脱メチル化、殊に不均化、トランスアルキル化反
応など)が極めて少ないことと云う触媒として相
反する(a)、(b)2つの条件を同時に充分に満足する
ものは殆んど見出すことは出来ない。 殊に、エチルベンゼンを含有するキシレン異性
体混合物を異性化する場合には、キシレン類の異
性化反応と共にエチルベンゼンを脱エチル化する
ことが望ましく、そのための方法もいくつか提案
されている。例えば前記した方法は、米国特許第
4098836号、同第4163028号、同第4152363号明細
書などに記載されている。 しかし、従来提案された方法においては、主反
応のキシレンの異性化及びエチルベンゼンの脱エ
チル化反応に加えて、ベンゼン環の水添、キシレ
ンの不均化、キシレン類とエチルベンゼンのトラ
ンスアルキル化等の望ましくない副反応が起こ
り、キシレン類の損失が避けられない。 例えば前記3件の米国特許には、ニツケル或い
は白金、パラジウムのような白金族金属で変性し
たZSMシリーズのゼオライトを用いて、エチル
ベンゼンを含有するキシレン異性体混合物を異性
化する方法が開示されている。 しかし、ニツケルで変性したZSM−型のゼオ
ライト触媒(Ni含有量が2重量%以上のもの)
の場合には、エチルベンゼン転化率の高い、所謂
シビア−な反応条件下では、キシレンの脱メチル
化反応が促進されキシレンロスが増大する。その
ため工業的には脱メチル化反応の少ない白金族金
属で変性されたZSM−型のゼオライト触媒を使
用するのが有利とされていた。しかしながら、例
えばパラジウムで変性されたZSM−型のゼオラ
イトは、キシレン類の異性化特性に優れ、且つエ
チルベンゼンのエチル基を選択的に脱エチル化す
る能力にも優れているが、一方、パラジウムはそ
れ自体ベンゼン環の水添活性を有し、且つ水添反
応は熱力学的平衡から低温になるに従つて起こり
やすくなり、そのためにナフテン類の生成が増大
する。その結果、キシレンロスが増大することに
なるので、パラジウムにより変性されたZSM−
型のゼオライト触媒は工業的には高温で使用する
必要があつた。さらに異性化反応に必要な温度は
空間速度に左右されるが、一般的には約300〜320
℃で充分であり、それ以上の温度では異性化は改
善されず、むしろキシレンが関与する分子間転位
反応である不均化、トランス、アルキル化などの
好ましからざる反応を著しく促進し、キシレンロ
スを増大させることになる。 このような好ましからざる反応を出来るだけ回
避するために、ゼオライト触媒基準の空間速度を
高めて異性化の最適温度を通常の方法よりも高く
し、且つ不均化などに起因するキシレンロスを抑
制しつつ脱エチル化を促進させる方法も提案され
ている(米国特許第4152363号参照)。 しかし、この方法では異性化率を高レベルに保
つことは困難であり、また、高温、高空間速度で
あるために触媒の活性劣化も大きくなるという工
業的に大きな欠点を有している。 しかして、本発明の主たる目的はパラジウムを
含有させたZSM系のゼオライト触媒を用いてキ
シレン類を異性化する場合にみられる上記の如き
欠点をもたない新規、且つ改良されたキシレンの
異性化方法を提供することである。 本発明のもう1つの目的は、パラジウムを含有
するZSM系のゼオライト触媒がもつ優れたキシ
レンの異性化能力及び選択的脱エチル化能力をそ
のまま維持しつつ、該触媒のもつ欠点であるメチ
ル基の分子間転位反応、即ち、キシレンの不均化
反応及びキシレンとエチルベンゼンのトランスア
ルキル化反応が著しく抑制された新規、且つ改良
されたパラジウムを含有するZSM系ゼオライト
触媒組成物を提供することである。 本発明のその他の目的及び利点は以下に述べる
詳細に説明によつて明らかとなるであろう。 本発明者らは、これらの目的を達成すべく、ゼ
オライト触媒の特性及びその改良について鋭意研
究した結果、イオン交換法によつて結晶性アルミ
ノシリケートゼオライトにアルカリ土類金属の少
なくとも1種を含有せしめ、且つ該ゼオライト含
有触媒組成物にパラジウムを含有せしめた触媒組
成物が極めて有効であることを見い出し本発明に
到達した。 すなわち本発明によれば、 (1) 一般式() xMo・(1−x)N2/oO・Al2O3・ySOiO2
……() 〔但し、式は無水の状態における酸化物の形で
表わしたものであつて、Mはアルカリ土類金属
の群から選ばれる少なくとも1種の陽イオンで
あり、Nはアルカリ土類金属を除く原子価nの
少なくとも1種の陽イオンであり、xは0.1〜
1、yは15〜200である。〕 で表わされる結晶性アルミノシリケートゼオラ
イト、及び次式() R=x/xm1+(1−x)m2+m3+ym4× 100m/w ……() 〔但し、式()においてm1、m2、m3及び
m4は式()における〔MO〕、〔N2O〕、
〔Al2O3〕及び〔SiO2〕で表わされる各々の単
位の分子量であり、mはパラジウムの原子量で
あり、wは該結晶性アルミノシリケートゼオラ
イトの重量を基準としたパラジウムの重量%で
あり、x、yは式()と同様である。 で表示されるRが0.1〜1000に相当する量のパ
ラジウムを主たる活性成分として含有し、 (2) 1,3,5−トリメチルベンゼン吸着率
(RA)が0.1〜0.9の範囲にあり、 (3) (エチルベンゼン/キシレン)反応選択性
(RB)が少なくとも60である ことを特徴とするキシレン類の異性化触媒組成
物;及び該触媒組成物に気相で少なくとも1種が
熱力学的平衡濃度以下であるキシレン異性体を含
有する原料混合物を、反応温度280℃〜約500℃か
つ反応圧力常圧〜約30Kg/cm2の反応場件におい
て、接触せしめることを特徴とするキシレン類の
異性化方法が提供される。 以下本発明についてさらに詳細に説明する。 本発明における新規な触媒組成物は、それに含
有される結晶性アルミノシリケートゼオライトの
全カチオンサイトの一部あるいは大部分がアルカ
リ土類金属の少なくとも1種で占められており、
且つ該アルカリ土類金属の量に対しての一定の範
囲内の量のパラジウムを含有することを特徴とし
ている。 すなわち本発明の触媒組成は、(a)はカチオンサ
イトにアルカリ土類金属の陽イオンが導入された
ゼオライト、(b)該アルカリ土類金属の陽イオンの
量に対して一定の範囲内の量のパラジウム及び(c)
担体を含有するものである。 本発明で用いる触媒のベースとなる結晶性アル
ミノシリケートゼオライトとしては、カチオンサ
イトに主として水素イオン又はアンモニウムイオ
ンの如き水素イオン前駆体を含み、且つシリカ/
アルミナモル比が15〜200の範囲好ましくは30〜
100の範囲にあるものが使用される。すなわち、
本発明においてはアルミナに対してシリカの含有
量が相対的に多い、所謂高シリカ含有ゼオライト
を触媒ベースとして使用する。アルミナに対して
シリカ含有量が相対的に多いゼオライトは従来か
ら多数提案されており、シリカ/アルミナモル比
が2000にも及び極めてシリカ含有量の高い高シリ
カ含有ゼオライトの中でもシリカ/アルミナ比が
比較的低く、従つて、アルミナ成分に由来する酸
活性度の比較的大きなものを使用する点に特徴が
ある。 本発明においては、シリカ/アルミナモル比が
前記範囲に入るものであれば、既知のいずれの高
シリカ含有ゼオライトでも使用することができ
る。 本発明において使用可能な触媒ベースとしての
結晶性アルミノシリケート、即ちゼオライトの代
表例としては、例えばモービル・オイル・コーポ
レーシヨン(Mobil Oil Corporation.New
York.N.Y.米国)より開発された種々のZSM系
のゼオライト及びインペリアル・ケミカル・イン
ダストリー(Imperial Chemical Industry Ltd.
英国)より開発されたゼータ系ゼオライト、ある
いは高シリカ系ゼオライトとして本発明者らが見
出し、既に提案したTP−1系ゼオライト(特開
昭54−137500号公報参照)が包含され、中でも前
者のZSM系ゼオライトが好適である。 ZSM系ゼオライトの例としては、ZSM−5(米
国特許第3702886号明細書参照)、ZSM−11(米国
特許第3709979号明細書参照)、ZSM−12(米国特
許第382449号明細書参照)、ZSM−35(米国特許
第4016245号明細書参照)、ZSM−38(米国特許第
4046859号明細書参照)などが挙げられ、ゼータ
系ゼオライトとしてはゼータ1(特開昭51−67299
号公報参照)、またはゼータ3(特開昭51−67298
号公報参照)が挙げられる。 本発明における触媒ベースとして、前記したゼ
オライトの中でZSM−5、ZSM−11、ZSM−
12、ZSM−35、ZSM−38が好ましく、特にZSM
−5型ゼオライトを使用すると優れた効果が達成
されることが見い出された。 これらのゼオライトは一般にその合成直後にお
いて、カチオンサイトにアルカリ金属を含む形で
入手される。本発明では、かかるゼオライトを常
法によりイオン交換することにより、カチオンサ
イトの一部或は大部分がアルカリ土類金属の群か
ら選ばれる少なくとも1種の金属の陽イオンで占
められ、残存カチオンサイトが水素イオン、水素
前駆物であるアンモニウムイオン或はアルカリ土
類金属を除く金属カチオンから選ばれる少なくと
も1種の陽イオンで占められるものであつて、そ
の組成は無水の状態における酸化物の形で表わし
て前記一般式()で示される。 前記式()においてxはゼオライトに結合し
ているアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも
1種の金属の陽イオンの量の指標であり、(1−
x)は、前記アルカリ土類金属を除く少なくとも
1種の指標である。 ゼオライト、すなわち結晶性アルミノシリケー
トは一般にモデル的には、シリカの四面体とアル
ミナの四面体との結合体から基本的になり、この
アルミナ四面体の電荷は 結晶内に陽イオンが存在することによつて中和さ
れた構造を有していると考えられる。従つて理論
的にはカチオンの量はアルミナと等モル量という
ことになり、前記式()はそのような状態を表
わしたものである。 しかし実際的には、合成状態のゼオライトには
通常の洗浄によつては除去しきれない陽イオン前
駆物が包蔵されていることが普通であり、合成さ
れたゼオライトの分析データから、カチオンの量
がアルミナの等モル量を越える場合が多い。しか
るにかような過剰の陽イオン前駆物質(例えば有
機アンモニウム化合物等)は、通常触媒組成物の
調製段階で例えば300℃以上の高温下で酸素雰囲
気中に曝すことによつて、ゼオライトの結晶構造
から実質的に除去することができる。 かくして本発明における触媒組成物中のゼオラ
イトは、カチオンの量がアルミナと実質的に等モ
ル量であるものを意味し、前記式()はそのよ
うな状態を表したものである。 本発明においてイオン交換によつてカチオンサ
イトに導入されるアルカリ土類金属としてはベリ
リウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチ
ウム及びバリウムが好ましい。 イオン交換によつてカチオンサイトに導入され
た該アルカリ土類金属の量は前記式()におけ
るxが0.1〜1の範囲にあるものであつて、好ま
しくは0.3〜0.8の範囲にあることが望ましい。 該xの値が0.1よりも小さいと後述する本発明
の効果が得られなくなり、又、該xの値が0.8を
越えると、本発明において主たる反応であるキシ
レン異性化反応をも抑制される傾向がある。 またシリカ含有量の指標となるyは、15〜200、
好ましくは30〜100の範囲が本発明の効果を達成
するために好適である。 更に前記式()におけるNとしては、水素イ
オン或は水素イオン前駆物であるアンモニウムイ
オンが、異性化活性を発現するイオンとして特に
好適である。 かくして本発明の触媒組成物は、一方の構成成
分としてアルカリ土類金属の少なくとも1種の金
属を用いて一定範囲の交換率でイオン交換された
前記式()で表わされるゼオライトを使用する
ものであるが、更にもう一方の重要なる構成成分
として、該ゼオライトに含まれるアルカリ土類金
属の少なくとも1種の金属の量に対して、前記式
()で表わされるRが0.1〜1000に相当する量の
パラジウムを含有するものである。 従来、パラジウムのみで変性されたZSM型ゼ
オライト触媒は提案されている。 しかし乍ら、該触媒はキシレン類の異性化能に
優れ、且つエチルベンゼンのエチル基を選択的に
脱エチル化する能力にも優れているが一方、パラ
ジウムはそれ自体ベンゼン環への水添活性を有
し、且つ、水添反応は熱力学的平衡から、低温に
なるにつれて起こりやすくなり、その為にナフテ
ン類の生成が増大し、キシレン類の損失をもたら
すことになる。従つてパラジウムのみで変性され
たZSM型ゼオライトを工業的に使用するには、
高温条件下での反応が必要となるが、かかる厳し
い条件下ではナフテン類の生成は抑制されるもの
のキシレンが関与する不均化及びトランスアルキ
ル反応が著しく促進されることになり、キシレン
類の損失は低温反応よりもむしろ増大する。 しかして本発明における触媒組成物は、ゼオラ
イト中のカチオンサイトの一部又は大部分がアル
カリ土類金属の少なくとも1種の金属の陽イオン
によつて占められている結果、ベンゼン環への水
添反応を抑制するために反応温度を上げた場合で
さえ、前記した如きメチル基の分子間転位反応な
る好ましくない反応が著しく低い水準に抑えられ
ることが特徴である。 ここで本発明において該触媒組成物に含まれる
好ましいパラジウム量は、ゼオライト成分のアル
カリ土類金属の少なくとも1種によるイオン交換
率(x)との相関において与えることができる。
本発明の目的からは該触媒組成物のパラジウム量
は、脱エチル反応を十分促進するに足る量であれ
ば良い。 しかし乍ら、アルカリ土類金属によるイオン交
換率(x)が低い場合にはキシレンが関与する不
均化反応及びトランスアルキル反応を抑制するた
めに低温での反応条件を選択するのが好ましく、
一方ではベンゼン環の水添反応の制約から低濃度
のパラジウム量が必要となる。又、イオン交換率
(x)が高い場合には、異性化活性等を維持する
ため、より高温下での反応条件を選択するのが好
ましく、その際の触媒上への炭素質の沈着を抑制
し反応を長期安定化する目的からやや高濃度のパ
ラジウムが望まれる。 かくして該触媒組成物の好ましいパラジウム量
は、ゼオライトのカチオンサイトに導入されたア
ルカリ土類金属の量と相関があり前記式()で
定義されるRが0.1〜1000の範囲、好ましくは1
〜200の範囲で選択される。該触媒組成物のRが
0.1より小さいことはパラジウムの含有量が多く
なることを示し、その結果、水素化反応を抑制す
るために過度の厳しい反応条件が要求されること
になる。一方、Rが1000を越えるとパラジウムの
含有量が少なくなり、その結果、該触媒組成物の
重要な特性である脱エチル活性が低下することに
なる。 かかる該触媒組成物は更に、1,3,5−トリ
メチルベンゼン吸着率(RA)及び(エチルベン
ゼン/キシレン/反応選択性(RB)なる特性値
によつて特徴づけられる。 すなわち、該触媒組成物の1,3,5−トリメ
チルベンゼン吸着率(RA)は後述する方法によ
つて測定されるが、本発明における触媒組成物に
あつては0.1〜0.9の範囲にあることが好ましい。
この吸着率(RA)は一定時間後の1,3,5−
トリメチルベンゼン吸着量を測定することによつ
て求められるものであるが、この値が大きい程、
細孔内への分子拡散速度が速いことを示す指標と
なる。本発明にあつては、吸着率(RA)はある
程度小さい方が好ましいが、極度に小さいRAで
はいかなる分子の拡散も抑制される傾向にあり、
従つてRA=0.2〜0.9が更に好ましい範囲であると
考えられる。 また(エチルベンゼン/キシレン)反応選択性
(RB)は後述する方法によつて測定されるが、該
触媒組成物の細孔内におけるエチルベンゼン及び
キシレンの反応活性の比を表わすものであつて、
プロトン交換された所謂H型ZSM−5にあつて
は通常10〜15であり、該ゼオライトに加えてパラ
ジウムを含有する触媒組成物では高々50である
が、本発明で使用する触媒組成物にあつては、該
RBが少なくとも60、好ましくは80であつて、エ
チルベンゼンを含む原料組成物のキシレン異性化
反応においてはRBがかような範囲にあることが
好ましいことが示される。 次に、本発明における触媒組成物の特徴を表わ
すところの前記1,3,5−トリメチルベンゼン
吸着率(RA)及び(エチルベンゼン/キシレン)
反応選択性(RB)の測定法について詳細に説明
する。 (a) 1,3,5−トリメチルベンゼン吸着率
(RA)の測定法 該RAは基準となるゼオライトの一定吸着時
間後の1,3,5−トリメチルベンゼン吸着量
に対する該触媒組成物の1,3,5−トリメチ
ルベンゼン吸着量の比として定義される。 基準となるゼオライトは、前記した如きアル
ミナに基づくカチオンサイトの90%以上好まし
くは95%以上がプロトンで占められる所謂H型
ZSM−5が用いられる。基準となるゼオライ
ト又は該触媒組成物についてのゼオライト単位
重量当りの1,3,5−トリメチルベンゼン吸
着量は、電気炉内で450℃にて8時間焼成した
ゼオライト又は触媒組成物を一定量秤量し、次
いで25℃及び30±5mmHgの1,3,5−トリ
メチルベンゼンの飽和ガス雰囲気中に前記秤量
したゼオライト又は触媒組成物を20分よりも短
い時間保持し、更に、1,3,5−トリメチル
ベンゼンの不在下においてゼオライト又は触媒
組成物を25℃及び30±5mmHgにて前記と同一
時間保持した後秤量し、吸着前後の重量差から
測定することができる。この様にして求めた基
準ゼオライトの吸着量(Vo)と該触媒組成物
の吸着量(Vs)より、RAはVs/Voとして得
られる。 ここで吸着時間が20分よりも長くなるとゼオ
ライト構造に存在するカチオンの種類、量に拘
らず1,3,5−トリメチルベンゼンが十分拡
散し、その吸着量はH型ZSM−5と該触媒組
成物の間で有意差を観察されなくなる場合があ
る。即ち、カチオンの種類或は量は、吸着分子
の細孔内への拡散速度を制御するものであるこ
とがうかがわれる。従つて、RAを測定するに
あたつて、好ましい吸着時間は20分よりも短い
時間、更に好ましくは10分よりも短い時間が使
用される。 (b) (エチルベンゼン/キシレン)反応選択性
(RB)の測定法 該RBは50重量パーセントのγ−アルミナを
含み10〜20メツシユのペレツト状に成型した触
媒組成物を電気炉中で450℃にて8時間焼成し
た後、その一定重量を固定床反応器に充填し、
一気圧の条件下でエチルベンゼン/キシレン=
15/85(重量比)の芳香族炭化水素組成物を
WHS=4HR-1(全重量基準)の速度で供給し
かつ、水素/該炭化水素=1/1の水素を流通
することによつて測定される。 触媒床温度は、後述するエチルベンゼン転化
率が30%となるように調節される。該RBは、
この時のキシレン転化率に対するエチルベンゼ
ン転化率の比として算出される。 尚、上記のWHSV、エチルベンゼン転化率、
キシレン転化率及びRBは次式によつて定義さ
れる値である。 WHSV =単位時間当りの炭化水素原料の供給重量/触媒の
重量 エチルベンゼン転化率(%) =フイード中のエチルベンゼン濃度−プロダクト中
のエチルベンゼン濃度/フイード中のエチルベンゼン濃
度×100 キシレン転化率(%) =フイード中のキシレン濃度−プロダクト中のキシ
レン濃度/フイード中のキシレン濃度×100 RB=エチルベンゼン転化率/キシレン転化率 かくして本発明では、アルカリ土類金属の少な
くとも1種を用いて一定範囲の交換率でイオン交
換されたゼオライト及び前記した如き範囲のパラ
ジウムを含有し、更に前記RA及びRBで特徴づけ
られる触媒組成物が用いられるが、後述する如
く、このことによつてキシレン類の異性化反応に
おける副反応であるメチル基の分子間転位反応、
すなわちキシレンの不均化反応及びキシレンとエ
チルベンゼンのトランスアルキル反応を抑制する
効果を発現しつつ、かつ、水素化反応を実質的に
生起せしめることなくすみやかにキシレンの異性
化反応及びエチルベンゼンの脱エチル反応を促進
させるものである。 すなわち、アルカリ土類金属の少なくとも1種
によつてイオン交換を行いゼオライト中の細孔内
の細孔径を調節し、且つ活性点の酸強度を最適化
することによつて、キシレン類の異性化反応を十
分に達成せしめつつ、一方ではメチル基の分子間
転位反応を抑制し、更にパラジウム量を最適化す
ることによつて選択的に脱エチル反応を促進する
ことが可能であることが本発明により明らかにさ
れたものである。 本発明の触媒組成物には、通常ゼオライト系触
媒の粘結剤として使用される合成あるいは天然と
耐火性無機酸化物、例えばシリカ、アルミナ、シ
リカ・アルミナ、カオリン、シリカ・マグネシア
等が含まれてもよい。該触媒組成物中における触
媒活性成分たるゼオライトの含有量は、該触媒組
成物の重量を基準として一般に1〜99重量%、好
ましくは10〜90重量%とするのが好ましい。また
該触媒組成物には、その反応特性に実質的に影響
のない範囲内において、その他の成分を含有して
いてもよい。 以上の如く本発明の触媒組成物は、高い交換率
でアルカリ土類金属の少なくとも1種の金属の陽
イオンによつてカチオンサイドがイオン交換され
た前記式()で表わされる結晶性アルミノシリ
ケートゼオライトと、該陽イオンと前記式()
で表わされるR=0.1〜1000なる関係にある量の
パラジウムを含有したものであり、キシレン類の
異性化能に優れ、エチルベンゼンの脱エチル化能
も有し、且つキシレン類のメチル基の分子間転位
反応が抑制された優れた特性を有する。 本発明のかゝる触媒組成物は、理解を容易なら
しめるために前記の如きカチオンサイトにアルカ
リ金属を含むゼオライトを原料とした場合の調製
法を例示すると、大別すると以下の()〜
()の方法により得られる。もちろん本発明の
触媒組成物は、これらの方法以外であつてもまた
これらの部分的な改変であつていずれであつても
何等差支えない。 () 原料ゼオライトを、まず常法のイオン交換
及び焼成によりアルカリ土類金属の少なくとも
1種の金属を含むものとし、次に常法によつて
パラジウムを担持せしめ、さらに前記の粘結剤
を用いて常法により成型する方法。 () 原料ゼオライトに、イオン交換及び焼成に
よつてアルカリ土類金属の少なくとも1種の金
属を含有せしめ、次に粘結剤と共に成型し、さ
らにパラジウムを担持せしめる方法。 () 原料ゼオライトを、まず粘結剤と共に成型
し、次にイオン交換及び焼成によつてアルカリ
土類金属の少なくとも1種の金属を含有せしめ
る方法。 上記()〜()の方法において用いられる
原料ゼオライトの前記した如きカチオンサイトに
含まれるカチオンとしては、合成原料から由来す
るアルカリ金属であつてもよく、又、合成後プロ
トン源である鉱酸或はアンモニウムイオン源であ
る塩化アンモニウムの如きアンモニウム化合物を
用いるイオン交換によつて導入された水素イオ
ン、或はアンモニウムイオンであつてもよい。 かかる原料ゼオライトのカチオンサイトにアル
カリ土類金属の少なくとも1種の金属の陽イオン
を含有せしめるには公知の方法に従つて実施され
る。 すなわち、交換せしめる金属のイオンを含む塩
化物、硝酸塩などの水溶液を用いて前記ゼオライ
トと接触することにより行うことができる。その
際使用する塩の量は任意に選択することができる
が、ゼオライト中のアルミナに対して1〜100等
量、特に10〜50等量の範囲が好ましく、塩の濃度
としては水溶液の場合1〜20重量%、特に5〜10
重量%の範囲が好ましい。この接触操作はバツチ
式の場合カチオンサイトへの金属イオンの所望す
る導入量に応じて数回繰り返えされるが、流通式
を用いても何らさしつかえはない。 イオン交換は常温でも進行するが、交換速度を
上げるために昇温処理も可能であり、そのような
温度は通常50℃〜95℃の範囲が好適である。 更に、アルカリ土類金属の2種以上の金属の陽
イオンの双方を導入しようとする場合、各々の交
換順序はどちらでもよく、又、混合溶液を用いて
もよい。 イオン交換に供するアルカリ土類金属の化合物
としては種々の化合物を用いることが可能であり
例をあげてこれを示せば、硝酸塩、炭酸塩、塩化
物、過塩素酸塩およびその他の無機塩が好ましく
用いられる。また、酢酸塩などの有機塩を用いる
ことも可能であるが硝酸塩、塩化物が特に好まし
い。 なお、かかるイオン交換を行う前に予め原料ゼ
オライトを100〜700℃の温度、好ましくは200〜
600℃の温度で空気の如き酸素雰囲気下、もしく
は窒素の如き不活性ガス雰囲気下で1〜50時間加
熱処理することもでき、概してその方が好ましい
優れた触媒を得ることができる。 このようにアルカリ土類金属の少なくとも1種
の金属でイオン交換されたゼオライトは、100〜
700℃、好ましくは200〜600℃の温度で空気の如
き酸素雰囲気中、又は、窒素の如き不活性ガス雰
囲気下で約1〜16時間加熱処理した後パラジウム
によつて変性される。もちろん()〜()で
前記した如くイオン交換されたゼオライトは、パ
ウダー状のものであつても、粘結剤と共に成型し
たものであつてもよい。 かかるパラジウムによるゼオライトの変性は通
常のゼオライトに対して金属をイオン交換する方
法、または担持する方法として知られた方法によ
つて行うことができる。 例えば、前記のアルカリ土類金属の少なくとも
1種の金属の陽イオンを含有するゼオライトをパ
ラジウム化合物を溶解含有する水溶性または非水
溶性の媒体で接触処理すればよい。そのようなパ
ラジウム化合物としては、ハロゲン化物、酸化
物、硫化物、酸素酸塩、錯化合物などが含まれ
る。例えば水溶性パラジウム化合物〔例えば塩化
パラジウム〕の水溶液をゼオライトに含浸させ、
しかる後に水分を蒸発除去することによりパラジ
ウムをゼオライトに担持させても良く、又、パラ
ジウムアミン錯体の如きイオン交換能を有するパ
ラジウム白金化合物の水溶液中にゼオライトを浸
漬し過して、ゼオライトを十分洗浄することに
よりパラジウムをイオン交換させても良い。 このようにパラジウムで変性処理されたゼオラ
イトは100〜700℃、好ましくは200〜600℃の温度
で空気の如き酸素含有雰囲気中、または窒素の如
き不活性ガス雰囲気下で約1〜16時間加熱処理す
ることができ、且つその方が好ましい。 かくして得られるアルカリ土類金属の少なくと
も1種の金属でイオン交換されかつ、パラジウム
で変性されたゼオライトは微粉末状の場合所望に
応じて種々の形状、例えばペレツト状又はタブレ
ツト状に成型した後本発明の反応に供することが
できる。該ゼオライトを成型する場合には、前記
の耐火性無機酸化物が用いられる。 このようにして調製された触媒組成物は、使用
に際して、例えば水素ガス中の如き還元雰囲気下
で200〜600℃、好ましくは250〜550℃の温度で処
理されるが、この還元処理は通常反応器に充填し
た後に行なう方が好ましい。 次に、前述した触媒組成物に気相で少なくとも
1種が熱力学的平衡濃度以下であるキシレン異性
体を含有する原料混合物を接触せしめることを特
徴とする本発明におけるキシレン類の異性化方法
について説明する。 前述した本発明の触媒組成物は、キシレン類の
異性化触媒として極めて優れている。その際使用
される芳香族炭化水素原料は、少なくとも1種が
熱力学的平衡濃度以下であるキシレン異性体を有
する原料混合物である。キシレンは周知のとお
り、オルトー、メター及びパラー異性体の3種の
異性体があり、これら3種の異性体の任意の割合
の混合物を異性化反応に付すると、異性化反応は
これら3種の異性体の割合がある特定の値になつ
たときに平衡状態に達し、見掛上それ以上は異性
化が進行しない状況になることが知られている。
この平衡状態におけるキシレン異性体混合物の組
成が「熱力学的平衡組成」と呼ばれるものであ
り、この熱力学的平衡組成は温度により若干相違
し、例えば下記温度におけるキシレン異性体混合
物の平衡組成は次のとおりである。 〔〕 キシレンの3種の異性体のみの混合物の場
合〔427℃〕; p−キシレン 23.4重量% m−キシレン 52.1重量% o−キシレン 24.5重量% 〔〕 エチルベンゼンを含むキシレン異性体混合
物の場合〔427℃); エチルベンゼン 8.3重量% p−キシレ 21.5重量% m−キシレン 47.8重量% o−キシレン 22.4重量% しかして、本明細書における「少なくとも1種
熱力学的平衡濃度以下であるキシレン異性体を含
有する混合物」とは、キシレンの3種の異性体の
うちの少なくとも1種の異性体の濃度が熱力学的
平衡組成における濃度からはずれているキシレン
異性体の混合物をいう。 本発明の方法において出発原料として使用され
る上記芳香族炭化水素原料は、キシレン異性体混
合物だけから成るものであることができ、或はキ
シレン異性体混合物と他の芳香族炭化水素例えば
エチルベンゼン、ベンゼン、トルエン、エチルト
ルエン、トリメチルベンゼン、ジエチルベンゼ
ン、エチルキシレン、テトラメチルベンゼン等の
混合物であつてもよい。後者の場合、キシレン異
性体混合物は、該芳香族炭化水素原料の重量を基
準にして、一般に30重量%、好ましくは50重量%
以上を占めることが望ましい。 本発明の方法において、特に有利に使用しうる
原料混合物は、石油のリフオーミング、熱分解、
ハイドロクラツキングから得られるC8芳香族炭
化水素留分であり、この留分は、キシレン異性体
混合物に加えて同じ炭素原子数のエチルベンゼン
をも含有している。本発明においては中でも、こ
れらキシレン異性体混合物とエチルベンゼンと
が、合計で該留分の重量基準で、少なくとも80重
量%、好ましくは90重量%以上を占めるC8芳香
族炭化水素留分を使用する場合に非常に有利な結
果が得られる。 以上に述べた芳香族炭化水素原料の異性化は前
記特定の触媒を使用することを除けば、それ自体
公知のキシレン異性化反応条件下に実施すること
ができる。しかして、反応温度は一般に280〜500
℃、好ましくは300〜450℃の範囲内とすることが
でき、また、反応圧力は一般に常圧〜30Kg/cm2、
好ましくは常圧〜25Kg/cm2の範囲内で自由に選ぶ
ことができる。 本発明の異性化方法の実施に当つて、原料混合
物の供給割合は、用いる炭化水素原料及び/又は
触媒の種類等に応じて広範に変えうるが、一般に
約0.1〜約200、好ましくは0.1〜50、範囲内の重
量単位時間空間速度で供給するのが有利である。 また、本発明の異性化は水素の存在下で実施す
るのが一層好ましい。その際の水素の供給割合は
用いる原料混合物及び/又は触媒組成物の種類等
に応じて広範に変えることができるが、水素/原
料混合物のモル比で表わして、一般に1〜30、好
ましくは1〜20の範囲内になるような割合で供給
するのが適当である。 なお、本発明の異性化反応を実施する場合、反
応に先立つて或は、異性化反応を行なつて活性が
一定水準以下に下がつた時には、通常知られてい
るゼオライトの塩素化処理を行うことによつて、
触媒の初期の活性を高めたり、或は再生後の活
性、殊にエチルベンゼンの脱エチル活性を高水準
にまで戻すことができる。また、このような塩素
化処理は触媒調製時に本発明の触媒組成物に対し
て実施し、触媒中に塩素が導入しておくことによ
つても可能であるし、また時として異性化反応中
に原料混合物の一成分として塩素化合物を混入す
ることによつても行うこともできる。 以上述べた本発明の触媒組成物を用いるキシレ
ン類の異性化方法によれば、従来の類似の技術に
比べて以下に述べる如き、種々の優れた利点を達
成することができ、工業上貢献する所極めて大で
ある。 すなわち、本発明の方法によれば、キシレン類
のメチル基の分子間転位反応、つまりキシレンの
不均化反応及びキシレンとエチルベンゼンのトラ
ンスアルキル反応が抑制されるため、キシレンロ
スが大幅に減少しキシレンの異性化収率が向上す
る。 また本発明の方法によれば、エチルベンゼンの
脱エチル化反応が促進され、その結果、エチルベ
ンゼンとキシレンのトランスアルキル化反応が抑
制されることにより、キシレンの異性化収率が向
上する。 さらに本発明の方法によれば、キシレン類の脱
メチル化反応、ベンゼン環の水添反応等の好まし
くない副反応が抑制され、キシレンの異性化収率
が向上する。 以下、実施例をあげて本発明をさらに説明する
が、該実施例によつて本発明が何ら限定されるも
のではない。 実施例 1 (a) H−ZSM−5の調製 米国特許3965207号明細書に開示されている
方法に従つてゼオライトZSM−5を合成した。
合成に際して有機窒素カチオン源としてトリn
−プロピルアミンとn−プロピルブロマイドを
添加した。合成物はX線回折パターンから
ZSM−5と同定された。得られたZSM−5を
過し、充分水洗した後、電気乾燥器中100℃
で8時間、次いで200℃で16時間乾燥し、更に
電気マツフル炉中、空気流通下450℃で16時間
焼成した。その後250gを5重量%の塩化アン
モニウム水溶液1.5と80℃で24時間イオン交
換を行なつた。この操作をさらに2回繰返し
た。しかる後、充分水洗し電気乾燥器中100℃
で8時間、次いで200℃で16時間乾燥し更に電
気マツフル炉中、空気流通下450℃で16時間焼
成することによつてH+型ZSM−5を得た。こ
のもののナトリウム含有量は0.05重量%であ
り、シリカ/アルミナモル比は71であつた。
(以下これをゼオライトA−1という) (b) Mg−ZSM5の調製 空気流通下450℃で8時間焼成したゼオライ
トA−1 10gを硝酸ベリリウム3水塩7.5g
を100mlの水に溶解した水溶液中にて還流下で
6時間イオン交換を行なつた。この操作を更に
1土繰返した。しかる後充分水洗し、電気乾燥
器中200℃で8時間乾燥し更に電気マツフル炉
中450℃で8時間焼成することによつてBe−
ZSM5を得た。このもののマグネシウム含有量
は0.15重量パーセントでありBe/Al2=0.79で
あつた。(以下これをゼオライトB−1という) (c) Ca−ZSM5の調製 空気流通下450℃で8時間焼成したゼオライ
トA−1 10gを硝酸マグネシウム・6水2g
を100mlの水に溶解した水溶液中にて、還流下
で6時間イオン交換を行なつた。この操作をさ
らに2回繰返した。しかる後充分水洗し、電気
乾燥器中200℃で8時間乾燥し、更に電気マツ
フル炉中450℃で8時間焼成することによつて
Mg−ZSM5を得た。このもののマグネシウム
含有量は0.18重量パーセントであり、Mg/Al2
=0.32であつた。(以下これをゼオライトC−
1という) (d) Ca−ZSM5の調整 硝酸カルシウム・4水塩27gを100mlの水に溶
解した水溶液を用いてイオン交換回数を5回と
したことを除いて前記(b)と同一の方法によつて
Ca−ZSM5を得た。このもののカルシウム含有
量は0.79重量パーセントでありCa/Al2=0.89
であつた(以下これをゼオライトD−1とい
う)。 (e) Sr−ZSM5の調製 硝酸ストロンチウム21.2gを200mlの水に溶
解した水溶液を用いたことを除いて前記(b)と同
一の方法によつてSr−ZSM5を得た。このもの
のストロンチウム含有量は1.06重量パーセント
でありSr/Al2=0.57であつた(以下これをゼ
オライトE−1という)。 (f) Ba−ZSM5の調製 塩化バリウム23.6gを200mlの水に溶解した
水溶液を用いたことを除いて前記(b)と同一の方
法によつてBa−ZSM5を得た。このもののバ
リウム含有量は1.14重量パーセントであり
Ba/Al2=0.39であつた(以下これをゼオライ
トF−1という)。 (g) Pd/H−ZSM5、Pd/ZSM5、Pb/Mg−
ZSM5、Pd/Ca−ZSM5、Pd/Sr−ZSM5及び
Pb/Ba−ZSM5の調製 塩化パラジウム922mgを濃塩酸2ml及び水10
mlに溶解した後、水を加えて全量50mlとした。
この水溶液の1.35mlに水20mlを追加し、更に5
gのゼオライトA−1を懸濁させた。次いで70
℃で6時間保持した後ロータリーエバポレータ
ーを用いて減圧下40℃において溶媒を留去し、
電気乾燥器中200℃で8時間乾燥し、更に空気
流通下、電気マツフル炉中450℃で8時間焼成
することによつてPd/H−ZSM5を得た。この
もののパラジウム含有量は0.3重量パーセント
であつた(以下これをゼオライトA−2とい
う)。ゼオライトB−1、C−1、D−1、E
−1及びF−1を用いた上記と全く同一の条件
によりPd/Be−ZSM5、Pd/Mg−ZSM5、
Pd/Cd−ZSM5、Pd/Sr−ZSM5及びPd/Ba
−ZSM5を調製した(以下これをゼオライトB
−2、ゼオライトC−2、ゼオライトD−2、
ゼオライトE−2及びゼオライトF−2とい
う)。これらのR値はそれぞれ6.4、2.6、7.2、
4.6、3.1であつた。 実施例 2 実施例1で得られた触媒組成物に関して本発明
の触媒組成物の特徴を表わす1,3,5−トリメ
チルベンゼン吸着率(RA)を測定した。即ち本
発明の触媒組成物であるゼオライトB−2、C−
2、D−2、E−2及びF−2と比較例としての
ゼオライトA−2及び基準となるゼオライトA−
1(H−ZSM5)を電気マツフル炉中450℃にて8
時間焼成した後、約1gを秤量びんにとり精秤し
た。次いでゼオライトを1,3,5−トリメチル
ベンゼンを入れたデシケータ中において25℃、30
±5mmHgの減圧下で10分間放置することによつ
て1,3,5−トリメチルベンゼンを吸着させ
た。しかる後、デシケータ中の1,3,5−トリ
メチルベンゼンを除去し、更にデシケータ中にて
前記と同一条件及び同一時間保持した後秤量し、
ゼオライト単位重量当りの吸着量Vを測定した。
吸着量(RA)は、基準ゼオライトA−1の吸着
量Voに対する該触媒組成物の吸着量Vsの比即ち
下式 RA=Vs/Vo によつて求めることができ結果を表−1に纏め
た。 表−1の結果から、本発明の触媒組成物である
B−2、C−2、D−2、E−2及びE−2の
RAは比較例であるA−2に比べて小さく、又、
大きなカチオンになる程RAは小さくなることが
判る。
【表】
実施例 3
実施例1で得られた触媒組成物に関して本発明
の触媒組成物の特徴を表わす(エチルベンゼン/
キシレン)反応選択性(RB)を測定した。即ち
本発明の触媒組成物である実施例1のゼオライト
B−2、C−2、D−2、E−2及びF−2と比
較例としてのゼオライトA−2のそれぞれを50重
量%のγ−アルミナを含む10〜20メツシユのペレ
ツトに成型した。該ペレツトを電気炉中450℃に
て8時間焼成し3gを流通式常圧固定床反応管に
充填した後、触媒床温度400℃に設定し水素を100
ml/mmの速度で2時間流通することによつて触媒
に含まれるパラジウムを還元した。さらに常圧下
でエチルベンゼン/キシレン=15/85(重量比)
の芳香族炭化水素組成物12g(WHSV=4Hr-1)
及び水素/該炭化水素=1/1(モル比)の水素
を供給した。尚、触媒床温度を前記した如きエチ
ルベンゼン転化率が30%となるように調節した。
フイード開始後5時間目のプロダクト組成を分析
した後、前記した如きエチルベンゼン転化率
(EBDISA)、キシレン転化率(XYLOSS)を算出し、
RB=RBDISA/XYLOSSで定義される(エチルベン
ゼン/キシレン/反応選択性(RB)を測定した。
結果を表−2に纏めた。 表−2の結果から本発明の触媒組成物であるB
−2、C−2、D−2、E−2及びF−2のRB
はA−2に比べ著しく高く、その傾向はカチオン
xが大きくなる程顕著であることが判る。
の触媒組成物の特徴を表わす(エチルベンゼン/
キシレン)反応選択性(RB)を測定した。即ち
本発明の触媒組成物である実施例1のゼオライト
B−2、C−2、D−2、E−2及びF−2と比
較例としてのゼオライトA−2のそれぞれを50重
量%のγ−アルミナを含む10〜20メツシユのペレ
ツトに成型した。該ペレツトを電気炉中450℃に
て8時間焼成し3gを流通式常圧固定床反応管に
充填した後、触媒床温度400℃に設定し水素を100
ml/mmの速度で2時間流通することによつて触媒
に含まれるパラジウムを還元した。さらに常圧下
でエチルベンゼン/キシレン=15/85(重量比)
の芳香族炭化水素組成物12g(WHSV=4Hr-1)
及び水素/該炭化水素=1/1(モル比)の水素
を供給した。尚、触媒床温度を前記した如きエチ
ルベンゼン転化率が30%となるように調節した。
フイード開始後5時間目のプロダクト組成を分析
した後、前記した如きエチルベンゼン転化率
(EBDISA)、キシレン転化率(XYLOSS)を算出し、
RB=RBDISA/XYLOSSで定義される(エチルベン
ゼン/キシレン/反応選択性(RB)を測定した。
結果を表−2に纏めた。 表−2の結果から本発明の触媒組成物であるB
−2、C−2、D−2、E−2及びF−2のRB
はA−2に比べ著しく高く、その傾向はカチオン
xが大きくなる程顕著であることが判る。
【表】
実施例 4
実施例1で得られた触媒組成物本発明の触媒組
成物であるゼオライトB−2、D−2について混
合キシレン原料の異性化反応を実施した。 実施例3と同様ゼオライトD−2、E−2及び
F−2の夫々にクロマトグラフ用アルミナゲル
(γ−アルミナ:300メツシユ)を重量比で1/1
加えて十分混合し、10〜20メツシユの大きさに成
型した。得られた成型物を電気マツフル炉中空気
雰囲気下450℃にて8時間焼成した後、流通式加
圧固定床反応装置に充填した。 しかる後、水素気流中400℃にて2時間還元処
理を行い、引続いて表−3に示される組成の混合
キシレンを原料としてキシレン異性化反応を実施
した。反応条件、プロダクト組成を表−3に示
す。 尚、表中に用いている種々の率(%)及び略号
はそれぞれ下記のものを意味する。 PX平衡到達率(%) =〔PX〕P−〔PX〕E/〔PX〕E−〔PX〕F×100 EB 分解率(%)=〔EB〕F−〔EB〕P/〔EB〕×100 キシレン損失率(%)=〔X〕F−〔X〕P/〔X〕×10
0 脱エチル率(%) =消失したEBの全モル数−不均化及びトランスアル
キル化で消失したEBのモル数/消失したEBの全モル数×
100 芳香族損失率(%) =(1−プロダクトの芳香核のモル数/フイードの
芳香核のモル数)×100 〔PX〕F;フイード液におけるキシレン3異性体
中のパラキシレン濃度(重量%) 〔PX〕P;プロダクト液におけるキシレン3異性
体中のパラキシレン濃度(重量%) 〔PX〕E;反応温度におけるキシレン異性体中の
パラキシレン平衡濃度(重量%) 〔EB〕F;フイード液中のEB濃度(重量%) 〔EB〕P;プロダクト液中のEB濃度(重量%) 〔X〕F;フイード液中のキシレン3異性体濃度
(重量%) 〔X〕P;プロダクト液中のキシレン3異性体濃度
(重量%) 表−3の結果からD−2、E−2、F−2は異
性化活性が高くキシレン損失率の極めて少なく、
なおかつ脱エチル活性をも有する優れたキシレン
異性化触媒であることが判る。
成物であるゼオライトB−2、D−2について混
合キシレン原料の異性化反応を実施した。 実施例3と同様ゼオライトD−2、E−2及び
F−2の夫々にクロマトグラフ用アルミナゲル
(γ−アルミナ:300メツシユ)を重量比で1/1
加えて十分混合し、10〜20メツシユの大きさに成
型した。得られた成型物を電気マツフル炉中空気
雰囲気下450℃にて8時間焼成した後、流通式加
圧固定床反応装置に充填した。 しかる後、水素気流中400℃にて2時間還元処
理を行い、引続いて表−3に示される組成の混合
キシレンを原料としてキシレン異性化反応を実施
した。反応条件、プロダクト組成を表−3に示
す。 尚、表中に用いている種々の率(%)及び略号
はそれぞれ下記のものを意味する。 PX平衡到達率(%) =〔PX〕P−〔PX〕E/〔PX〕E−〔PX〕F×100 EB 分解率(%)=〔EB〕F−〔EB〕P/〔EB〕×100 キシレン損失率(%)=〔X〕F−〔X〕P/〔X〕×10
0 脱エチル率(%) =消失したEBの全モル数−不均化及びトランスアル
キル化で消失したEBのモル数/消失したEBの全モル数×
100 芳香族損失率(%) =(1−プロダクトの芳香核のモル数/フイードの
芳香核のモル数)×100 〔PX〕F;フイード液におけるキシレン3異性体
中のパラキシレン濃度(重量%) 〔PX〕P;プロダクト液におけるキシレン3異性
体中のパラキシレン濃度(重量%) 〔PX〕E;反応温度におけるキシレン異性体中の
パラキシレン平衡濃度(重量%) 〔EB〕F;フイード液中のEB濃度(重量%) 〔EB〕P;プロダクト液中のEB濃度(重量%) 〔X〕F;フイード液中のキシレン3異性体濃度
(重量%) 〔X〕P;プロダクト液中のキシレン3異性体濃度
(重量%) 表−3の結果からD−2、E−2、F−2は異
性化活性が高くキシレン損失率の極めて少なく、
なおかつ脱エチル活性をも有する優れたキシレン
異性化触媒であることが判る。
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (1) 一般式() xMO・(1−x)N2/oO・Al2O3・ySiO2
……() [但し、式は無水の状態における酸化物の形で
表わしたものであつて、Mはアルカリ土類金属
の群から選ばれる少なくとも1種の金属の陽イ
オンであり、Nはアルカリ土類金属を除く原子
価nの少なくとも1種の陽イオンであり、xは
0.1〜1、yは15〜200である。] で表わされる結晶性アルミノシリケートゼオラ
イト、及び次式() R=x/xm1+(1−x)m2+m3+ym4× 100m/w ……() [但し、式()においてm1、m2、m3及び
m4は式()における[MO]、[N2/oO]、
[Al2O3]及び[SiO2]で表わされる各々の単
位の分子量であり、mはパラジウムの原子量で
あり、wは該結晶性アルミノシリケートゼオラ
イトの重量を基準としたパラジウムの重量%で
あり、x、yは式()と同様である。] で表示されるRが0.1〜1000に相当する量のパ
ラジウムを主たる活性成分として含有し、 (2) 1,3,5−トリメチルベンゼン吸着率
(RA)が0.1〜0.9の範囲にあり、 (3) (エチルベンゼン/キシレン)反応選択性
(RB)が少なくとも60である ことを特徴とするキシレン類の異性化触媒組成
物。 2 該結晶性アルミノシリケートゼオライトにお
けるyが30〜100である第1項記載の触媒組成物。 3 該結晶性アルミノシリケートゼオライトにお
けるxが0.3〜0.8である第1項記載の触媒組成
物。 4 前記式()で表示されるRが1〜200に相
当するパラジウムを含有した第1項記載の触媒組
成物。 5 該結晶性アルミノシリケートゼオライトがゼ
オライトZSM−5、ゼオライトZSM−11、ゼオ
ライトZSM−12、ゼオライトZSM−35及びゼオ
ライトZSM−38からなる群より選ばれる少なく
とも1種のゼオライトより変性されたものである
第1項記載の触媒組成物。 6 (1) 一般式() xMO・(1−x)N2/oO・Al2O3・ySiO2
……() [但し、式は無水の状態における酸化物の形で
表わしたものであつて、Mはアルカリ土類金属
の群から選ばれる少なくとも1種の金属の陽イ
オンであり、Nはアルカリ土類金属を除く原子
価nの少なくとも1種の陽イオンであり、xは
0.1〜1、yは15〜200である。] で表わされる結晶性アルミノシリケートゼオラ
イト、及び次式() R=x/xm1+(1−x)m2+m3+ym4× 100m/w ……() [但し、式()においてm1、m2、m3及び
m4は式()における[MO]、[N2/oO]、
[Al2O3]及び[SiO2]で表わされる各々の単
位の分子量であり、mはパラジウムの原子量で
あり、wは該結晶性アルミノシリケートゼオラ
イトの重量を基準としたパラジウムの重量%で
あり、x、yは式()と同様である。] で表示されるRが0.1〜1000に相当する量のパ
ラジウムを主たる活性成分として含有し、 (2) 1,3,5−トリメチルベンゼン吸着率
(RA)が0.1〜0.9の範囲にあり、 (3) (エチルベンゼン/キシレン)反応選択性
(RB)が少なくとも60である 触媒組成物に、気相で、少なくとも1種が熱力
学的平衡濃度以下であるキシレン異性体を含有す
る原料混合物を、反応温度280℃〜500℃かつ反応
圧力常圧〜30Kg/cm2の反応条件において、接触せ
しめることを特徴とするキシレン類の異性化方
法。 7 該原料混合物がエチルベンゼンを含むもので
ある第6項記載のキシレン類の異性化方法。 8 該接触を水素の存在下に行なう第6項記載の
キシレン類の異性化方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57094004A JPS58210857A (ja) | 1982-06-03 | 1982-06-03 | 触媒組成物及びキシレン類の異性化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57094004A JPS58210857A (ja) | 1982-06-03 | 1982-06-03 | 触媒組成物及びキシレン類の異性化方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58210857A JPS58210857A (ja) | 1983-12-08 |
| JPH045498B2 true JPH045498B2 (ja) | 1992-01-31 |
Family
ID=14098273
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57094004A Granted JPS58210857A (ja) | 1982-06-03 | 1982-06-03 | 触媒組成物及びキシレン類の異性化方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58210857A (ja) |
-
1982
- 1982-06-03 JP JP57094004A patent/JPS58210857A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58210857A (ja) | 1983-12-08 |
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