JPH0460971B2 - - Google Patents
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- JPH0460971B2 JPH0460971B2 JP15793583A JP15793583A JPH0460971B2 JP H0460971 B2 JPH0460971 B2 JP H0460971B2 JP 15793583 A JP15793583 A JP 15793583A JP 15793583 A JP15793583 A JP 15793583A JP H0460971 B2 JPH0460971 B2 JP H0460971B2
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- water
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Description
本発明は腸溶性コーテイング液に関する。更に
詳細には水系化された腸溶性コーテイング液に関
するものである。 従来腸溶性コーテイング液を製造する方法とし
て水及び胃液に溶解せず腸液に溶解する高分子物
質を有機溶媒に溶解し、必要に応じこれに可塑
剤、着色剤等を加える方法が一般に採用されてい
る。しかし、この方法では該コーテイング液の製
造に多量の有機溶媒を必要とし、その有機溶媒の
回収が難かしく経済的に不利であつた。又、多量
の有機溶媒の使用による製造時、製剤時の作業者
への安全性、引火による危険性、薬剤中の残留溶
媒による服用者への安全性などにおいて問題があ
つた。 係る観点から最近腸溶性コーテイング液の水系
化すなわち水を分散媒とする方法に対する必要性
の認識が高まり種々の方法が提案されるに至つて
いる。 しかし腸溶性コーテイング材は一般に、カルボ
キシル基を有する高分子化合物でありその特性と
してアルカリ側の水で塩を形成することによりは
じめて可溶化する性質を有しているため単純に水
溶液となすことができないのが実情である。従つ
て、カルボキシル基を有する高分子物質を用いて
水系化された腸溶性コーテイング液を製造する方
法として種々提案されているにもかかわらず実用
化されている方法は皆無に近い。 唯だ一つ実用に供されている方法としてはメチ
ルメタアクリレート・メタアクリル酸共重合体を
乳化重合法によつて得られる水性エマルジヨンの
形で使用する方法があるが、その製法がアクリル
モノマーの乳化重合法に依つているため、医薬品
に対する適用としては重合開始剤、モノマー等の
残留が懸念され安全性の上で問題が残る。 本発明者らはかかる従来技術の問題点を解決す
べく経済的かつ良好な水系化された腸溶性コーテ
イング液の製造法につき鋭意検討した結果、良好
な水系コーテイング液となすためには単に腸溶性
基材の乾燥粉末の粒径を小さくするのみでは不充
分であり本質的に水に不溶性である腸溶性基材粉
末を過塑化し、かつ可塑化した粒子同志を接着結
合させることが重要であり、係る観点からすると
可塑剤及びバインダーの選定がポイントとなり一
方、腸溶性基材の特性面からすると水分散系にお
ける基材粒子の分散媒に対する親和力の大・小が
極めて重要な因子であるという結論に達し、本発
明を完成するに至つた。 すなわち、本発明は水又は炭素原子数1〜3の
低級アルコール含量20重量%以下のアルコール水
溶液中に一般式(1)に芳香族化合物及び水溶性ガム
質を必須成分として溶解又は分散させてなる液に
粒子径100μ以下の一般式(2)で示される水不溶性
のオキシカルボン酸型セルロース誘導体粉末を分
散させることを骨子とした腸溶性コーテイング液
に関するものである。 一般式(1)
詳細には水系化された腸溶性コーテイング液に関
するものである。 従来腸溶性コーテイング液を製造する方法とし
て水及び胃液に溶解せず腸液に溶解する高分子物
質を有機溶媒に溶解し、必要に応じこれに可塑
剤、着色剤等を加える方法が一般に採用されてい
る。しかし、この方法では該コーテイング液の製
造に多量の有機溶媒を必要とし、その有機溶媒の
回収が難かしく経済的に不利であつた。又、多量
の有機溶媒の使用による製造時、製剤時の作業者
への安全性、引火による危険性、薬剤中の残留溶
媒による服用者への安全性などにおいて問題があ
つた。 係る観点から最近腸溶性コーテイング液の水系
化すなわち水を分散媒とする方法に対する必要性
の認識が高まり種々の方法が提案されるに至つて
いる。 しかし腸溶性コーテイング材は一般に、カルボ
キシル基を有する高分子化合物でありその特性と
してアルカリ側の水で塩を形成することによりは
じめて可溶化する性質を有しているため単純に水
溶液となすことができないのが実情である。従つ
て、カルボキシル基を有する高分子物質を用いて
水系化された腸溶性コーテイング液を製造する方
法として種々提案されているにもかかわらず実用
化されている方法は皆無に近い。 唯だ一つ実用に供されている方法としてはメチ
ルメタアクリレート・メタアクリル酸共重合体を
乳化重合法によつて得られる水性エマルジヨンの
形で使用する方法があるが、その製法がアクリル
モノマーの乳化重合法に依つているため、医薬品
に対する適用としては重合開始剤、モノマー等の
残留が懸念され安全性の上で問題が残る。 本発明者らはかかる従来技術の問題点を解決す
べく経済的かつ良好な水系化された腸溶性コーテ
イング液の製造法につき鋭意検討した結果、良好
な水系コーテイング液となすためには単に腸溶性
基材の乾燥粉末の粒径を小さくするのみでは不充
分であり本質的に水に不溶性である腸溶性基材粉
末を過塑化し、かつ可塑化した粒子同志を接着結
合させることが重要であり、係る観点からすると
可塑剤及びバインダーの選定がポイントとなり一
方、腸溶性基材の特性面からすると水分散系にお
ける基材粒子の分散媒に対する親和力の大・小が
極めて重要な因子であるという結論に達し、本発
明を完成するに至つた。 すなわち、本発明は水又は炭素原子数1〜3の
低級アルコール含量20重量%以下のアルコール水
溶液中に一般式(1)に芳香族化合物及び水溶性ガム
質を必須成分として溶解又は分散させてなる液に
粒子径100μ以下の一般式(2)で示される水不溶性
のオキシカルボン酸型セルロース誘導体粉末を分
散させることを骨子とした腸溶性コーテイング液
に関するものである。 一般式(1)
【式】
(R1,R2はH、OCH3,OCH2CH3,OH、又は
R1R2あわせてOCH2O、R3はCHO、CO2H、を示
す) 一般式(2) (式中GulはC6H7O2なるセルロースの無水グル
コース単位骨格を示し、R1は水素又は炭素原子
数1〜5のカルボキシアルキル基、R2及びR3は
R1が水素の場合には少なくとも一方が、カルボ
キシル基を有する同一又は異なるエステル基又は
エーテル基を示し、R1が炭素原子数1〜5のカ
ルボキシアルキル基の場合には少なくとも一方が
水酸基を有する同一又は異なるエーテル基又はエ
ステル基を示す。) 一般式(2)で示されるオキシカルボン酸型セルロ
ース誘導体としてはセルロースエーテル類、セル
ロールエステル類及びセルロースエーテルエステ
ル類に属するものがある。置換基の置換度は目的
に合せて定められる。上記一般式(2)においてR2,
R3で示されるエステル基又はエーテル基とはエ
ステル又はエーテル結合でセルロースに導入され
る原子団を意味しエステルとしては酢酸エステ
ル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、コハ
ク酸エステル、フタル酸エステル、高級脂肪酸エ
ステルなどがあり、エーテルとしては炭素原子数
1〜5のカルボキシアルキルエーテル、アルキル
エーテル、ヒドロキシアルキルエーテルなどがあ
げられる。従つて、上記一般式(2)で示されるオキ
シカルボン酸型セルロース誘導体としては例えば
カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシ
エチルメチルセルロース、カルボキシプロピルメ
チルセルロース等のカルボキシアルキルアルキル
セルロース混合エーテル類、ヒドロキシプロピル
メチルセルロースサクシネート、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースの酸性サクシノイル及び
酸性フタロイル混合エステル、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースの酸性サクシノイル及びプロ
ピオン酸エステルなどのセルロース混合エーテル
エステル類、セルロースアセテートフタレート、
セルロースアセテートサクシネートなどのセルロ
ース混合エステル類などが含まれる。 なお、一般式(2)で示される該オキシカルボン酸
型セルロース誘導体は前述のとおり100μ以下の
粉体であることが必要とされるが、係る粉体の調
整法には特に制限はなく機械的粉砕法、物理化学
的粉砕法等の方法の内、任意の方法により調整す
ることができる。 また本願発明の目的は水系化された腸溶性コー
テイング液を提供することにあり、腸溶性コーテ
イング材自体の選択も重要な因子となる。 すなわち、次のことがその選択基準となり得
る。 (1) 腸溶性コーテイング材自体腸溶性機能を損わ
ない範囲で親水性に富む方が有利である。 (2) 水系化された系でコーテイング液を調整し、
かつコーテイングに供する訳けであるから腸溶
性コーテイング材自体が耐加水分解性に富む方
が実用的価値にすぐれる。 以上の観点から種々検討した結果、使用する腸
溶性コーテイング材としては一般式(2)で示される
オキシキカルボン酸型セルロース誘導体の内で、
親水性に富みかつ耐加水分解性に優れる一般式(3)
で示されるオキシキカルボン酸型セルロール混合
エーテル類が好ましいことを見い出した。一般式
(3)で示されるオキシカルボン酸型セルロース誘導
体としてはカルボキシメチルエチルセルロース、
カルボキシエチルエチルセルロース、カルボキシ
ブチルエチルセルロース、カルボキシプロピルメ
チルセルロース等が例示される。 一般式(3) (式中GulはC6H7O2なるセルロースの無水グル
コース単位骨格を示し、mは1〜5の整数、R4
は水酸基及びメトキシル基又はエトキシル基を示
す。) 次に本発明の必須成分である一般式(1)なる芳香
族化合物の代表例であるバニリンは一般にアイス
クリーム、チヨコレート、キヤンデイー、ケーキ
をはじめ、エツセンス、リキユール、タバコ、ソ
ースに至るまであらゆるフレーバーに添加される
食品香料であり又、上水道の塩素臭、ヒマシ油な
どの脱臭剤としても用いられ安全性の高いもので
ある。このものはベンゼン環を有しかつ常温で若
干ながら水に可溶性であり、水分散系の可塑剤と
して有効であり、その使用量は腸溶性基材に対し
て30重量%以下が妥当である。なおバニリンのほ
か本発明に利用できる一般式(1)で示されるメトキ
シベンゼン誘導体の例はバニリン酸、ベラトルム
アルデヒド、ベラトルム酸、アニスアルデヒド、
ヘリオトロピンなどである。 水溶性ガム質としてはメチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースの如きセルロー
ス誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチ
レングリコール、ポリエチレンオキサイドの如き
合成ガム質、及びカラギーナン、グアーガム、キ
サンタンガム、アルギン酸ナトリウム、ゼラチ
ン、アラビアゴムの如き天然ガム質から任意のも
のを一種ないし数種の組み合せで選定することが
できる。係る水溶性ガム質の量は一般式(2)又は(3)
で示されるオキシカルボン酸型セルロース誘導体
の種類、被コーテイング物の剤形によつても異な
るが、一般に該オキシカルボン酸型セルロース誘
導体の50重量%以下である。 なお、分散媒としては主に水単独が用いられる
が、炭素原子数1〜3の低級アルコールに親和性
の強い基剤、例えば一般式(2)で示されるオキシカ
ルボン酸型セルロース混合エーテル類の場合に
は、分散時に基剤粒子の凝集が生じない範囲で炭
素原子数1〜3の低級アルコールを含む水を使用
するとコーテイング皮膜の均一性向上に有利であ
る。かかる場合には、一般にアルコール含量は20
重量%以下となるように調整することが好まし
い。 なお、本発明を実施する場合、該オシカルボン
酸型セルロース誘導体粉末を本発明でいう分散媒
中に分散させる方法は特に制限されるものではな
く、従来公知の方法で充分である。 又、粉末の分散安定性の向上を更に企る目的か
ら種々の乳化剤を併用することは任意である。又
コーテイング液の造膜性の向上を更に企る目的か
らポリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、各種のフタル酸エステル類、又は各種のグリ
セリン脂肪酸エステル類等の従来公知の可塑剤を
分散時又は分散後に添加することは任意であり何
ら本発明の主旨に反するものではない。 本発明の腸溶性コーテイング液は最低造膜温度
があまり高くなく温和な乾燥条件で安定した連続
被膜を与えるので固形薬剤、錠剤、多層錠、顆
粒、カプセルなどの表面あるいは内層のコーテイ
ング、又はカプセルの材料への配合、あるいは粉
粒状薬剤の練込み成形等に用いて優れた腸溶性製
剤を得ることができる。 次に実施例をもつて本発明を更に説明するが、
本発明はその主旨を越えない限り以下の実施例に
制限されるものではない。なお、以下の実施例に
おいて部及び%はいずれも重量部及び重量%を意
味するものである。 実施例 1 水165.9部にポリオキシエチレンソルビタンモ
ノオレエート(商品名ツイーン80、花王アトラス
株式会社製)0.1部、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース(商品名TC−5R、信越化学工業株式
会社製)の2%水溶液10部を加えて分散媒とし
た。この分散媒に、バニリン4部を加えてホモミ
キサーで乳化分散した。次いで、カルボキシメチ
ル基DS0.52、エトキシル基DS1.95のカルボキシ
メチルエチルセルロース粉末(平均粒子径80μ)
20部を徐々に添加し充分に分散させて、カルボキ
シメチルエチルセルロースの白色分散液を得た。 この分散液の最低造膜温度(MFTと略記)は
35℃でありMFT以上の温度では透明な均一連続
被膜を形成した。 次に日局乳糖/結晶セルロースを主成分とする
直径8mm、重量150mgの錠剤1Kgをフロイント産
業製自動バンコーテイング装置FM−2型に仕込
み、上記分散液を用いて固形分で1錠当り約15mg
コーテイングした。 コーテイング錠剤を日本薬局方(第10改正)腸
溶性製剤の崩壊試験法に従つて試験を行つたとこ
ろ第1液では変化がなく第2液による試験では12
〜15分で崩壊した。 実施例 2 実施例1において、カルボキシメチルエチルセ
ルロースの代りに、カルボキシエチル基DS0.56、
エトキシル基DS1.81のカルボキシエチルエチル
セルロース粉末(平均粒子径30μ)を用いた以外
は全て実施例1と同様に処理しカルボキシエチル
エチルセルロースの白色分散液を得た。 この分散液のMFTは33℃でありMFT以上の温
度では透明な均一連続被膜を形成した。 この分散液を用いて実施例1と同様にコーテイ
ングして得た錠剤の崩壊試験を行つたところ第1
液では変化がなく、第2液による試験では10〜14
分で崩壊した。 実施例 3 水163.9部にポリオキシエチレンソルビタンモ
ノオレエート(商品名ツイーン80、花王アトラス
株式会社製)0.1部、ポリビニルアルコール(商
品名)ゴーセノールNL−05、日本合成化学工業
株式会社製)の2%水溶液10部を加えて分散媒と
した。この分散媒にバニリン4部及びグリセリン
脂肪酸エステル(商品名MGK、日清製油株式会
社製)2部を加えて、ホモミキサーで乳化分散さ
せた。 次いで実施例1に用いたものと同一のカルボキ
シメチルエチルセルロース粉末20部を徐々に添加
し充分に分散させて、カルボキシメチルエチルセ
ルロースの白色分散液を得た。 この分散液のMFTは32℃でありMFT以上の温
度では透明な均一連続被膜を形成した。 この分散液を用いて実施例1と同様にコーテイ
ングして得た錠剤の崩壊試験を行つたところ第1
液では変化がなく、第2液による試験では13〜15
分で崩壊した。 実施例 4 実施例3において、ポリビニルアルコールの2
%水溶液の代りにアルギン酸ナトリウムの2%水
溶液を用い、カルボキシメチルエチルセルロース
の代りにヒドロキシプロピルメチルセルロースフ
タレート(商品名HP−55、信越化学工業株式会
社製)粉末(平均粒子径30μ)を用いた以外は全
て実施例3と同様に処理してヒドロキシプロピル
メチルセルロースフタレートの白色分散液を得
た。 この分散液のMFTは52℃でありMFT以上の温
度では透明な均一被膜を形成した。 この分散液を用いて実施例1と同様に、コーテ
イングして得た錠剤の崩壊試験を行つたところ第
1液では変化がなく、第2液による試験では14〜
16分で崩壊した。 実施例 5 実施例3において水163.9部の代りに2%エタ
ノール水溶液163.9部を用いた以外は全て実施例
3と同様に処理してカルボキシメチルエチルセル
ロースの白色分散液を得た。 この分散液は30℃でありMFT以上の温度では
透明な連続被膜を形成した。 この分散液を用いて実施例1と同様にコーテイ
ングして得た錠剤の崩壊試験を行つたところ第1
液では変化がなく第2液による試験では12〜16分
で崩壊した。 比較例 1 実施例1においてバニリンを添加しない以外は
全て実施例1と同様に処理してカルボキシメチル
エチルセルロースの白色分散液を得た。 この分散液のMFTは80℃以上であり80℃以下
では単に粉末が付着するのみであり連続被膜を形
成せずコーテイング試験に供することはできない
ものであつた。 比較例 2 実施例3においてバニリン及びポリビニルアル
コール水溶液を添加しない以外は全て実施例3と
同様に処理してカルボキシメチルエチルセルロー
スの白色分散液を得た。 この分散液のMFTは70℃であつたが、MFT以
上でも完全に透明な腹とはならず、半透明のザラ
ザラした滑性にとぼしい膜でしかなく、コーテイ
ング試験に供することはできないものであつた。
R1R2あわせてOCH2O、R3はCHO、CO2H、を示
す) 一般式(2) (式中GulはC6H7O2なるセルロースの無水グル
コース単位骨格を示し、R1は水素又は炭素原子
数1〜5のカルボキシアルキル基、R2及びR3は
R1が水素の場合には少なくとも一方が、カルボ
キシル基を有する同一又は異なるエステル基又は
エーテル基を示し、R1が炭素原子数1〜5のカ
ルボキシアルキル基の場合には少なくとも一方が
水酸基を有する同一又は異なるエーテル基又はエ
ステル基を示す。) 一般式(2)で示されるオキシカルボン酸型セルロ
ース誘導体としてはセルロースエーテル類、セル
ロールエステル類及びセルロースエーテルエステ
ル類に属するものがある。置換基の置換度は目的
に合せて定められる。上記一般式(2)においてR2,
R3で示されるエステル基又はエーテル基とはエ
ステル又はエーテル結合でセルロースに導入され
る原子団を意味しエステルとしては酢酸エステ
ル、プロピオン酸エステル、酪酸エステル、コハ
ク酸エステル、フタル酸エステル、高級脂肪酸エ
ステルなどがあり、エーテルとしては炭素原子数
1〜5のカルボキシアルキルエーテル、アルキル
エーテル、ヒドロキシアルキルエーテルなどがあ
げられる。従つて、上記一般式(2)で示されるオキ
シカルボン酸型セルロース誘導体としては例えば
カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシ
エチルメチルセルロース、カルボキシプロピルメ
チルセルロース等のカルボキシアルキルアルキル
セルロース混合エーテル類、ヒドロキシプロピル
メチルセルロースサクシネート、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースの酸性サクシノイル及び
酸性フタロイル混合エステル、ヒドロキシプロピ
ルメチルセルロースの酸性サクシノイル及びプロ
ピオン酸エステルなどのセルロース混合エーテル
エステル類、セルロースアセテートフタレート、
セルロースアセテートサクシネートなどのセルロ
ース混合エステル類などが含まれる。 なお、一般式(2)で示される該オキシカルボン酸
型セルロース誘導体は前述のとおり100μ以下の
粉体であることが必要とされるが、係る粉体の調
整法には特に制限はなく機械的粉砕法、物理化学
的粉砕法等の方法の内、任意の方法により調整す
ることができる。 また本願発明の目的は水系化された腸溶性コー
テイング液を提供することにあり、腸溶性コーテ
イング材自体の選択も重要な因子となる。 すなわち、次のことがその選択基準となり得
る。 (1) 腸溶性コーテイング材自体腸溶性機能を損わ
ない範囲で親水性に富む方が有利である。 (2) 水系化された系でコーテイング液を調整し、
かつコーテイングに供する訳けであるから腸溶
性コーテイング材自体が耐加水分解性に富む方
が実用的価値にすぐれる。 以上の観点から種々検討した結果、使用する腸
溶性コーテイング材としては一般式(2)で示される
オキシキカルボン酸型セルロース誘導体の内で、
親水性に富みかつ耐加水分解性に優れる一般式(3)
で示されるオキシキカルボン酸型セルロール混合
エーテル類が好ましいことを見い出した。一般式
(3)で示されるオキシカルボン酸型セルロース誘導
体としてはカルボキシメチルエチルセルロース、
カルボキシエチルエチルセルロース、カルボキシ
ブチルエチルセルロース、カルボキシプロピルメ
チルセルロース等が例示される。 一般式(3) (式中GulはC6H7O2なるセルロースの無水グル
コース単位骨格を示し、mは1〜5の整数、R4
は水酸基及びメトキシル基又はエトキシル基を示
す。) 次に本発明の必須成分である一般式(1)なる芳香
族化合物の代表例であるバニリンは一般にアイス
クリーム、チヨコレート、キヤンデイー、ケーキ
をはじめ、エツセンス、リキユール、タバコ、ソ
ースに至るまであらゆるフレーバーに添加される
食品香料であり又、上水道の塩素臭、ヒマシ油な
どの脱臭剤としても用いられ安全性の高いもので
ある。このものはベンゼン環を有しかつ常温で若
干ながら水に可溶性であり、水分散系の可塑剤と
して有効であり、その使用量は腸溶性基材に対し
て30重量%以下が妥当である。なおバニリンのほ
か本発明に利用できる一般式(1)で示されるメトキ
シベンゼン誘導体の例はバニリン酸、ベラトルム
アルデヒド、ベラトルム酸、アニスアルデヒド、
ヘリオトロピンなどである。 水溶性ガム質としてはメチルセルロース、ヒド
ロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースの如きセルロー
ス誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチ
レングリコール、ポリエチレンオキサイドの如き
合成ガム質、及びカラギーナン、グアーガム、キ
サンタンガム、アルギン酸ナトリウム、ゼラチ
ン、アラビアゴムの如き天然ガム質から任意のも
のを一種ないし数種の組み合せで選定することが
できる。係る水溶性ガム質の量は一般式(2)又は(3)
で示されるオキシカルボン酸型セルロース誘導体
の種類、被コーテイング物の剤形によつても異な
るが、一般に該オキシカルボン酸型セルロース誘
導体の50重量%以下である。 なお、分散媒としては主に水単独が用いられる
が、炭素原子数1〜3の低級アルコールに親和性
の強い基剤、例えば一般式(2)で示されるオキシカ
ルボン酸型セルロース混合エーテル類の場合に
は、分散時に基剤粒子の凝集が生じない範囲で炭
素原子数1〜3の低級アルコールを含む水を使用
するとコーテイング皮膜の均一性向上に有利であ
る。かかる場合には、一般にアルコール含量は20
重量%以下となるように調整することが好まし
い。 なお、本発明を実施する場合、該オシカルボン
酸型セルロース誘導体粉末を本発明でいう分散媒
中に分散させる方法は特に制限されるものではな
く、従来公知の方法で充分である。 又、粉末の分散安定性の向上を更に企る目的か
ら種々の乳化剤を併用することは任意である。又
コーテイング液の造膜性の向上を更に企る目的か
らポリエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、各種のフタル酸エステル類、又は各種のグリ
セリン脂肪酸エステル類等の従来公知の可塑剤を
分散時又は分散後に添加することは任意であり何
ら本発明の主旨に反するものではない。 本発明の腸溶性コーテイング液は最低造膜温度
があまり高くなく温和な乾燥条件で安定した連続
被膜を与えるので固形薬剤、錠剤、多層錠、顆
粒、カプセルなどの表面あるいは内層のコーテイ
ング、又はカプセルの材料への配合、あるいは粉
粒状薬剤の練込み成形等に用いて優れた腸溶性製
剤を得ることができる。 次に実施例をもつて本発明を更に説明するが、
本発明はその主旨を越えない限り以下の実施例に
制限されるものではない。なお、以下の実施例に
おいて部及び%はいずれも重量部及び重量%を意
味するものである。 実施例 1 水165.9部にポリオキシエチレンソルビタンモ
ノオレエート(商品名ツイーン80、花王アトラス
株式会社製)0.1部、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース(商品名TC−5R、信越化学工業株式
会社製)の2%水溶液10部を加えて分散媒とし
た。この分散媒に、バニリン4部を加えてホモミ
キサーで乳化分散した。次いで、カルボキシメチ
ル基DS0.52、エトキシル基DS1.95のカルボキシ
メチルエチルセルロース粉末(平均粒子径80μ)
20部を徐々に添加し充分に分散させて、カルボキ
シメチルエチルセルロースの白色分散液を得た。 この分散液の最低造膜温度(MFTと略記)は
35℃でありMFT以上の温度では透明な均一連続
被膜を形成した。 次に日局乳糖/結晶セルロースを主成分とする
直径8mm、重量150mgの錠剤1Kgをフロイント産
業製自動バンコーテイング装置FM−2型に仕込
み、上記分散液を用いて固形分で1錠当り約15mg
コーテイングした。 コーテイング錠剤を日本薬局方(第10改正)腸
溶性製剤の崩壊試験法に従つて試験を行つたとこ
ろ第1液では変化がなく第2液による試験では12
〜15分で崩壊した。 実施例 2 実施例1において、カルボキシメチルエチルセ
ルロースの代りに、カルボキシエチル基DS0.56、
エトキシル基DS1.81のカルボキシエチルエチル
セルロース粉末(平均粒子径30μ)を用いた以外
は全て実施例1と同様に処理しカルボキシエチル
エチルセルロースの白色分散液を得た。 この分散液のMFTは33℃でありMFT以上の温
度では透明な均一連続被膜を形成した。 この分散液を用いて実施例1と同様にコーテイ
ングして得た錠剤の崩壊試験を行つたところ第1
液では変化がなく、第2液による試験では10〜14
分で崩壊した。 実施例 3 水163.9部にポリオキシエチレンソルビタンモ
ノオレエート(商品名ツイーン80、花王アトラス
株式会社製)0.1部、ポリビニルアルコール(商
品名)ゴーセノールNL−05、日本合成化学工業
株式会社製)の2%水溶液10部を加えて分散媒と
した。この分散媒にバニリン4部及びグリセリン
脂肪酸エステル(商品名MGK、日清製油株式会
社製)2部を加えて、ホモミキサーで乳化分散さ
せた。 次いで実施例1に用いたものと同一のカルボキ
シメチルエチルセルロース粉末20部を徐々に添加
し充分に分散させて、カルボキシメチルエチルセ
ルロースの白色分散液を得た。 この分散液のMFTは32℃でありMFT以上の温
度では透明な均一連続被膜を形成した。 この分散液を用いて実施例1と同様にコーテイ
ングして得た錠剤の崩壊試験を行つたところ第1
液では変化がなく、第2液による試験では13〜15
分で崩壊した。 実施例 4 実施例3において、ポリビニルアルコールの2
%水溶液の代りにアルギン酸ナトリウムの2%水
溶液を用い、カルボキシメチルエチルセルロース
の代りにヒドロキシプロピルメチルセルロースフ
タレート(商品名HP−55、信越化学工業株式会
社製)粉末(平均粒子径30μ)を用いた以外は全
て実施例3と同様に処理してヒドロキシプロピル
メチルセルロースフタレートの白色分散液を得
た。 この分散液のMFTは52℃でありMFT以上の温
度では透明な均一被膜を形成した。 この分散液を用いて実施例1と同様に、コーテ
イングして得た錠剤の崩壊試験を行つたところ第
1液では変化がなく、第2液による試験では14〜
16分で崩壊した。 実施例 5 実施例3において水163.9部の代りに2%エタ
ノール水溶液163.9部を用いた以外は全て実施例
3と同様に処理してカルボキシメチルエチルセル
ロースの白色分散液を得た。 この分散液は30℃でありMFT以上の温度では
透明な連続被膜を形成した。 この分散液を用いて実施例1と同様にコーテイ
ングして得た錠剤の崩壊試験を行つたところ第1
液では変化がなく第2液による試験では12〜16分
で崩壊した。 比較例 1 実施例1においてバニリンを添加しない以外は
全て実施例1と同様に処理してカルボキシメチル
エチルセルロースの白色分散液を得た。 この分散液のMFTは80℃以上であり80℃以下
では単に粉末が付着するのみであり連続被膜を形
成せずコーテイング試験に供することはできない
ものであつた。 比較例 2 実施例3においてバニリン及びポリビニルアル
コール水溶液を添加しない以外は全て実施例3と
同様に処理してカルボキシメチルエチルセルロー
スの白色分散液を得た。 この分散液のMFTは70℃であつたが、MFT以
上でも完全に透明な腹とはならず、半透明のザラ
ザラした滑性にとぼしい膜でしかなく、コーテイ
ング試験に供することはできないものであつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 水又は炭素原子数1〜3の低級アルコール含
量20重量%以下のアルコール水溶液中に一般式(1)
なる芳香族化合物及び水溶性ガム質を必須成分と
し溶解又は分解させてなる液に粒子径100μ以下
の一般式(2)で示される水不溶性のオキシカルボン
酸型セルロース誘導体粉末を分散させることを特
徴とする腸溶性コーテイング液。 一般式(1) 【式】 (R1,R2はH、OCH3,OCH2CH3,OH、又は
R1R2あわせてOCH2O、R3はCHO、CO2H、を示
す) 一般式(2) (式中GulはC6H7O2なるセルロースの無水グル
コース単位骨格を示しR1は水素又は炭素原子数
1〜5のカルボキシアルキル基、R2及びR3はR1
が水素の場合には少なくとも一方が、カルボキシ
ル基を有する同一又は異なるエステル基又はエー
テルを示しR1が炭素原子数1〜5のカルボキシ
アルキル基の場合には少なくとも一方が水酸基を
有する同一又は異なるエーテル基又はエステル基
を示す。) 2 水に不溶性のオキシカルボン酸型セルロース
誘導体が一般式(3)で示されるオキシカルボン酸型
混合エーテルであることを特徴とする特許請求の
範囲第1項の腸溶性コーテイング液。 一般式(3) (式中GulはC6H7O2なるセルロースの無水グル
コース単位骨格を示し、mは1〜5の整数、−
OH基、−OCH3基又は−OC2H5基を示す。) 3 水溶性ガム質がメチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロースの如きセルロース誘導
体であることを特徴とする特許請求の範囲第1又
は第2項記載の腸溶性コーテイング液。 4 水溶性ガム質がポリビニルアルコール、ポリ
ビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、
ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイ
ドの如き合成ガム質であることを特徴とする特許
請求の範囲第1又は第2項記載の腸溶性コーテイ
ング液。 5 水溶性ガム質がカラギーナン、グアーガム、
キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム、ゼラチ
ン、アラビアゴムの如き天然ゴム質であることを
特徴とする特許請求の範囲第1又は第2項記載の
腸溶性コーテイング液。 6 一般式(1)の化合物、水溶性ガム質、粒子径
100μ以下のオキシカルボン酸型セルロース誘導
体粉末を必須成分とし水を分散媒の主成分とする
分散液から形成される連続被膜で薬剤を処理した
腸溶性製剤。 一般式(1) 【式】 (R1,R2はH、OCH3,OCH2CH3,OH、又は
R1R2あわせてOCH2O、R3はCHO、CO2H、を示
す)
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15793583A JPS6051123A (ja) | 1983-08-31 | 1983-08-31 | 腸溶性コ−ティング用液 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15793583A JPS6051123A (ja) | 1983-08-31 | 1983-08-31 | 腸溶性コ−ティング用液 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6051123A JPS6051123A (ja) | 1985-03-22 |
| JPH0460971B2 true JPH0460971B2 (ja) | 1992-09-29 |
Family
ID=15660690
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15793583A Granted JPS6051123A (ja) | 1983-08-31 | 1983-08-31 | 腸溶性コ−ティング用液 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6051123A (ja) |
-
1983
- 1983-08-31 JP JP15793583A patent/JPS6051123A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6051123A (ja) | 1985-03-22 |
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