JPH0463708B2 - - Google Patents

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JPH0463708B2
JPH0463708B2 JP63331846A JP33184688A JPH0463708B2 JP H0463708 B2 JPH0463708 B2 JP H0463708B2 JP 63331846 A JP63331846 A JP 63331846A JP 33184688 A JP33184688 A JP 33184688A JP H0463708 B2 JPH0463708 B2 JP H0463708B2
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Michiichi Oonishi
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、人体から血液等の体液を体外に導き
出し、これに適宜の処理を施したのち、再び体内
に返還する処理装置において、複数個の処理器を
切替可能に並設したものに関するものであつて、
使用済の処理器に再生処理を施すことにより各処
理器の再使用を可能ならしめると共に、再生処理
を施した処理器への切替が安全確実になされるよ
うにしたものである。
〔用語の説明〕
本明細書において「体液」とは、血液,リンパ
液,腹水等の液体成分のことを言う。
また「体液処理」とは、上記体液に、有害成分
や不要成分等の除去,薬効成分の添加,不足成分
の補充,特定成分の置換を施すことを言う。
〔従来の技術〕
人体から体液を採取して体外を循環させ、これ
に適宜の処理を施したのち、再び体内に戻す体液
処理方法が、各種疾病の治療に応用されている。
例えば、高脂血症,薬物中毒,劇症肝炎,マクロ
グロブリン症,多発性骨髄炎,無症筋無力症,リ
ウマチ性関節炎,肝不全,エリスマトーデス,腎
炎等の疾患に対して、上記体液処理方法が有効で
ある。
第4図は、高脂血症患者の血液中から、その主
病因である低密度リポ蛋白質(LDL)及び極低
密度リポ蛋白質(JLDL)を選択的に除去する従
来の体液処理装置を模式的に示すものである。該
体液処理装置は、血液の採取域20,採取血液の
処理域40,処理済血液の返還域60とからなつ
ている。
採取域20には、採血圧計21,採血圧異常検
知器22,採血ポンプ23,凝血防止用のヘパリ
ンポンプ24,ドリツプチヤンバー25,血漿分
離圧計26等が配設され、連続的かつ安全に採血
が行えるようになされている。また、採血端の附
近には、装置洗浄用の流通液(生理食塩水又はリ
ンゲル液)の供給源27及び液切検知器28が接
続されている。
処理域40は、血液に対して所定の処理を施す
領域であつて、採取血液から血漿成分を分離する
血漿分離器41,血漿圧計42,漏血検知器4
3,血漿ポンプ44,送給側ドリツプチヤンバー
45,送給血圧計46,血漿中からLDL及び
VLDLを除去する処理器47,吸着体等の混入防
止用のフイルター48,返却側ドリツプチヤンバ
ー49,送出血圧計50等が配設されている。
返還域60には、加温バツグ61,ドリツプチ
ヤンバー62,返血圧計63,気泡検出器64等
が配設され、処理済血液を安全に人体70へ返却
するようになされている。
次に、上記体液処理装置による処理の実行工程
を説明する。
まず患者の人体70から、血液ポンプ23によ
り適正な採血圧を維持しつつ血液を採取する。ヘ
パリンポンプ24から抗凝血用のヘパリンを注入
しながら、採取血液を血漿分離器41へ導く。該
血漿分離器41において、血液中の血漿成分の一
部又は全部が分離されて処理器47へ送給され、
残余の血液はそのまま通過する。処理器47中に
は吸着体が充填されており、分離された血漿が通
過する間にLDL及びVLDLを吸着除去する。こ
うして処理の済んだ血漿を、血漿分離器41を通
過した血液と合流させ、加温バツグ61において
適温に暖めたのち、人体に返血する。
ところで、上記体液処理装置においては、以下
に述べるような実用上の欠点を有していた。
体液処理の実行中は、血液が全装置内に充満
する。つまり、相当量の血液が患者の体外に持
ち出されることになる。そのため、貧血等を引
き起こすおそれがあるので、むやみに装置を大
型化することができない。
血液の体外循環量が多いので、体重の少ない
者や貧血症の者,低血圧者等には適用するのが
難しい。
体液処理の準備工程として、装置の各構成部
材を接続して装置を組み立てたのち、生理食塩
水等を流通させて装置内を洗浄することが前も
つて行われる。従つて、処理の実行前には装置
内が流通液で充満された状態となつている。こ
の流通液は、体液処理が開始されて処理が進行
するのに伴つて患者の体内に注入されるので、
血液の膠質浸透圧の低下をきたし血圧低下を引
き起こすおそれがあつた。
そこで本出願人は、本出願人の先の出願に係る
特願昭60−6341号において、従来よりも小容量の
処理器を複数個並設することにより、上述の欠点
を解決した。上記出願に記載の体液処理装置は、
第5図に示す如く、処理域に複数個の小処理器5
1,52を並設すると共に、各小処理器51,5
2に、流通液の供給源53,送液ポンプ54から
なる体液の送出機構及び流通液の排出路55を接
続したものである。このような構成により、小処
理器51,52を順番に使用することで血液の体
外循環量を減少させることができ、また、小処理
器51,52内に最初に充満されている流通液を
排出路55から排出することで膠質浸透圧の低下
を防止することができる。つまり、当該体液処理
装置によつて、上記〜の欠点は克服されたの
である。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記処理装置においても、ま
だ、 血液の体外循環量及び流通液の体内流入量は
共に減少するが、一回の処理に使用する吸着体
の総量は、従来と同じ量が要求される。従つ
て、小処理器一個あたりの容量を小さくしよう
とすればするほど、小処理器の個数を増やさな
くてはならなかつた。しかも使用済のこれら小
処理器は廃棄されるので、結果的にコスト高を
招き治療費等が嵩む。
という問題点が残つている。
ところで本出願人は、先に出願した特願昭60−
3488号において、使用済の吸着体の吸着能力を再
生する方法を提示した。この方法は、セルロース
等の水不溶性担体にデキストラン硫酸等のポリア
ニオン化合物を固定してなる吸着体に、LDL及
びVLDLを吸着させたのち、これを高濃度(0.18
〜6モル/)の電解質水溶液で洗浄すれば、
LDL及びVLDLを溶離させて吸着体の能力を再
生させることができるという技術である。
この再生技術を応用すれば、複数個の小処理器
を並設し、そのうちの一つで体液処理を行いつ
つ、これと平行して使用済の小処理器に再生処理
を施すことにより、各小処理器を反復使用するこ
とが可能となる。依つて、小処理器の個数を必要
最小限に留めることができるから、前記の問題
点は解決し得る。
ところが、上記再生方法を、先に述べた複数個
の処理器を用いる体液処理方法に導入しようとす
ると、ここに次のような新たな問題が生ずる。す
なわち、再生用の電解質水溶液(再生液)は電解
質を生理濃度りも高濃度で含んでおり、これが体
液に混じると該体液の塩濃度が上昇する。さらに
は、再生処理を施した処理器内に残存する再生液
が患者の体内に注入され、これが種々の障害を引
き起こしかねない、という問題である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、複数個の処理器を並設した体液処理
装置において、再生処理を施すことにより処理器
の反復使用を可能にすると共に、処理器を再使用
するにあたつては該処理器内に再生液が残存して
いないことを確認し、再生液が残存している場合
には該処理器による体液処理の実行を直ちに中止
できる体液処理装置を提供するものである。
本発明に係る体液処理装置の特徴とするところ
は、採取域,処理域,返還域からなり、前記処理
域に、複数個の処理器、各処理器に接続される体
液の送給径路及び返却径路,再生液の供給径路及
び排出径路,流通液の供給径路及び排出径路,各
処理器から流出する流通液の塩濃度測定手段及び
該流通液を塩濃度測定手段へ導くための確認径
路、体液・再生液・流通液の流量調節手段、各径
路の切替手段が設けられ、前記確認径路は前記再
生液排出径路とは別個に設けられ、前記確認径路
に設けられる切替手段は、塩濃度の測定対象とな
る処理器の流入側が前記流通液供給源と連通状態
にあるときのみ当該確認径路を開放可能なように
設定されていることにある。
〔作 用〕
上記構成に係る体液処理装置による処理の実行
状況を説明すると、次のうになる。
まず複数個の処理器から適宜に選択した前段処
理器において、採取体液に所定の処理を施す。処
理済体液は、返還域へ送出する。前段処理器にお
ける体液処理量が所定量に達したならば、処理の
実行を後段処理器へ移行する。そして、後段処理
器における体液処理の実行と平行して、前段処理
器に再生液を供給して再生処理を行う。前段処理
器の再生処理が終わつたならば、該前段処理器に
引続き流通液を供給して内部の再生液を再生液排
出径路を通じて排出する。再生液の排出が完了し
たならば、流通液の供給を続行させたまま、処理
器の流出側を確認径路と連絡させ、流出する流通
液の塩濃度を塩濃度測定手段により測定する。後
段処理器における体液処理量が所定量に達したな
らば、前段処理器から流出する流通液の塩濃度が
所定値域内にあることを確認しつつ、処理の実行
を前段処理器に再び移行する。
このように、本発明は、再生処理を施すことに
より各処理器の反復使用を可能にしているので、
所要量の体液処理を行うために必要とされる処理
器の容量を小さくすることができる。そして、再
生処理を終えた処理器から流出する流通液の塩濃
度を測定することにより、処理器内に再生液が残
存していないことを確認してから処理器の切替を
するから、再生液が人体内に注入されるおそれは
まつたくない。また、本発明では、確認径路を再
生液排出径路とは別個に設けたので、再生液の処
理器から流出する再生液が塩濃度測定手段へ送給
されることはない。処理器から流出する再生液中
には、吸着体から溶離した蛋白質が存在している
から、これをそのまま塩濃度測定手段へ導くと、
センサー部が汚染され、測定精度の低下を招来す
ることになる。然るに本発明では、塩濃度測定手
段へ流通液だけが導かれるようにしたので、測定
精度の低下をきたすことはなく、長時間にわたり
人体に対する安全性が確保される。
〔実施例〕
以下に本発明の詳細を、実施例を示す図面に基
づいて説明する。第1図は、血液かり血漿を分離
して、該血漿中からLDL及びVLDLを選択的に
除去する体液処理装置に本発明を実施したもので
あつて、該体液処理装置における処理域を模式的
に示すものである。
この実施例では、当該処理域に、処理能力の等
しい二個の処理器A1,A2が並設され、該処理
器A1,A2内にLDL及びVLDLを選択的に吸
着する吸着体が充填されている。また、当該処理
域には、処理器の処理能力を再生する再生液の供
給源Bと、処理器内から体液又は再生液を押し出
す流通液の供給源Cとがそれぞれ配設されてい
る。前記処理器A1,A2の流入側には、体液送
給径路D,再生液供給径路F及び流通液供給径路
Hが接続され(ただし再生液供給径路Fと流通液
供給径路Hとは途中で合流する)、流出側には、
体液返却径路Eと、再生液排出径路及び流通液排
出径路を兼ねる排出径路G()が接続されてい
る。上記排出径路G()からは確認径路Kが分
岐して設けられ、処理器A1,A2から流出する
流通液を塩濃度測定手段Jへ導くようになされて
いる。更に、体液流量を調節する体液ポンプL1
と、再生液及び流通液の流量を調節する送液ポン
プL2とが組み込まれている。各径路の適所には
バルブM1乃至M12が配設されており、体液,
再生液又は流通液が流れる径路の切替は、これら
によつて制御される。
その他、図中1は採取血液から血漿成分を分離
する血漿分離器,2は血漿圧計,,は血球成分の
血漿への混入を監視する漏血検知器,4は気泡混
入を防止する送給側ドリツプチヤンバー,5は送
給血漿圧計,6及び7は液切検知器,8は送液圧
計,9は再生系ドリツプチヤンバー,10は血漿
中に吸着体が混入するのを防止するフイルター,
11返却血漿圧計,12は返却側ドリツプチヤン
バーである。
上述した処理器A1,A2の容量は、従来の一
個の処理器で体液処理を行う場合の半分以下です
む。というのは、血漿中からLDL及びVLDLを
除去する能力は、使用する吸着体の総量に規制さ
れるが、処理器の再使用が可能になつたため、従
来よりも少ない吸着体量で、のべ使用量を従来り
も増大できるからである。
本実施例で使用する再生液は、吸着体が、例え
ばLDL及びVLDLを吸着するポリアニオン化合
物を水不溶性担体に固定したものである場合に
は、高濃度の電解質水溶液を用いる。具体的に例
を挙げるならば、吸着体がデキストラン硫酸を固
定したセルローズゲルであるときには、再生液と
して塩濃度が0.18〜6モル/(好ましくは0.3
〜1モル/)の塩化ナトリウム水溶液を用いる
のが望ましい。
流通液にはリンゲル液又は生理食塩水(塩濃度
約0.15モル/)などが使用される。流通液は、
体液と接触したり人体内に注入されたりすること
があるので、生理的に無害であることが必要であ
る。
塩濃度測定手段Jとは、処理器から流出する液
体の塩濃度が生理濃度であることを確認するため
のものであつて、例えば、電気伝導度計などが用
いられるが、これに限定されない。
血漿分離器1には、半透膜によつて血液を濾過
する膜型血漿分離器や、沈降係数の違いを利用す
る遠心式血漿分離器等があるが、いずれの形式の
ものでも使用可能である。
また、バルブM1〜M12には、鉗子,ピンチ
コツク等が使用されるが、ソレノイド式のピンチ
コツクであれば、その制御及び構造が簡単であ
る。この場合、該ソレノイド式ピンチコツクは通
電状態において開、非通電状態において閉となる
ようにしておくと、停電等の非常時おける事故を
防止することができる。さらに、適宜の検知手段
を取りつけて、ピンチコツクの動作を検出するよ
うにすれば、誤動作による事故を回避できる。
次に、上記処理装置の動作を、第2図a乃至j
を用いて説明する。なお図面において、バルブM
1〜M12の開状態を〇で、閉状態を●で示す。
また、体液等の液体が流通状態にある径路を実線
(−)で、非流通状態の径路を破線(−−)でそ
れぞれ示す。処理器の使用順位は、A1が前段、
A2が後段である。
〔第2図a参照〕 まず、人体から採取した血液を血漿分離器1に
送り、血液中から血漿成分を分離して体液送給
径路Dへ導き、前段処理器A1へ送給する。先
に述べたように、処理実行前の洗浄工程によつ
て、各処理器A1,A2内は予め生理食塩水等
の流通液で充満されているため、血漿の流入に
より、流通液は前段処理器A1から押し出され
る。ところで本発明によれば、処理器の容量
は、従来のものよりも遥かに縮小されている。
従つて、処理器一個分程度の流通液は体内に注
入されても、何ら障害を引き起こさない。そこ
で、処理の実行開始時に限り、流通液を体液返
却径路Eに導き、血漿分離直後の有効血液と合
流させる。むしろ、濃厚血液をそのまま体内へ
返却すると支障をきたすおそれがあるので、は
じめに前段処理器A1から流出する流通液は人
体へ送出するのが望ましい。ただし、必要に応
じて、血漿によつて押し出された流通液を排出
径路G()に導き、装置外へ排出することも
可能である。
〔第2図b参照〕 前段処理器A1内を血漿で充満させたのち、引
き続き血漿を該前段処理器A1に送給して前段
処理工程を行う。処理済体液は、体液返却径路
Eを経て、血漿分離器1を通過した血液と合流
させたのち、返還域を経て人体へ返却される。
〔第2図c参照〕 前段処理器A1における体液処理量が所定量に
達したならば、血漿の送給を後段処理器A2に
切り替えると共に該後段処理器A2の流出側を
排出径路G()に接続する。そして、前段処
理器A1には流通液を供給する。この操作によ
り、前段処理器A1内の血漿は流通液で体液返
却径路Eへ押し出されて人体に返却され、後段
処理器A2内の流通液は血漿によつて回路外へ
排出される。なお、採血速度と返血速度とを一
定に保つため、血漿の送給速度と流通液の供給
速度とを等しくすることが望ましい。
〔第2図d参照〕 前段処理器A1から血漿を押し出したのち、流
出側を排出径路G()に切り替える。これと
同時に、後段処理器A2から流通液を排出した
のち、該後段処理器A2の流出側を体液返却径
路Eに切り替え、後段処理工程を実行する。
〔第2図e参照〕 後段処理工程と平行して、前段処理器A1に所
定量の再生液を供給する。吸着体がデキストラ
ン硫酸を固定したセルロースゲルであり、再生
液が0.7モル/の食塩水であるときには、処
理能力を回復させるのに最適な再生液の量は、
処理器容量の約70%程度である。再生液によつ
て押し出された流通液は排出径路G()から
回路外へ排出する。この工程により、LDL及
びVLDLが吸着体から溶離し、吸着体の処理能
力が回復する。
〔第2図f参照〕 再生液を所定量供給し終えたのち、前段処理器
A1の流入側を流通液供給径路Hに切り替え、
流通液の供給によつて再生液を前段処理器A1
から押し出して装置外へ排出する。
〔第2図g参照〕 前段処理器A1から再生液を排出したのち、引
続き流通液を供給して前段処理器A1内を洗浄
し、塩濃度を生理濃度に戻す。再生液が前記の
0.7モル/の食塩水であり、流通液が生理食
塩水であるときには、再生液供給後、処理器容
量の1.5乃至2倍量の流通液を流通させること
が望ましい。
〔第2図h参照〕 流通液の供給量が上記所定量を越えたならば、
流通液の供給を継続しつつ、前段処理器A1の
流出側を確認径路Kに切り替える。そして、前
段処理器A1から流出する流通液を塩濃度測定
手段Jへ導く。処理器から流出する再生液及び
再生液排出直後の流通液には、吸着体から溶離
したLDL及びVLDL等の蛋白質成分が含まれ
ている。これを、電気伝導度計等の塩濃度測定
手段Jに導くと、センサー部分が汚染され、測
定精度の信頼性が失われる。そこで、塩濃度測
定手段Jには、蛋白質成分を殆ど含まない上記
洗浄工程終了後の流通液を導くこととする。
〔第2図i参照〕 後段処理器A2の体液処理量が所定量に達した
ならば、前段処理器A1から流出する流通液の
塩濃度が生理濃度であることを確認しつつ、血
漿の送給を前段処理器A1に切り替えると共
に、流通液の供給を後段処理器A2に切り替え
る。前段処理器A1内の塩濃度は、前記洗浄工
程により次第に低下し、洗浄終了時には生理濃
度に戻る。しかし、万一、塩濃度が生理濃度に
まで低下していない場合には、血漿送給径路D
の切替を中止して、前段処理器A1の洗浄をさ
らに継続するか、又は体液処理の続行を取りや
める。上記の切替操作により、後段処理器A2
内の血漿は流通液に押し出されて人体に返却さ
れる。前段処理器A1内の流通液は血漿に押し
出されて、装置外に排出される。なお、血漿の
送給速度と流通液の供給速度とは等しく保つこ
とが望ましい。
〔第2図j参照〕 前段処理器A1から流通液が排出され血漿で充
満されたならば、流出側を体液返却径路Eに切
り替え、前段処理工程を再度行う。これと同時
に、後段処理器A2から体液を送出して流通液
で充満させたのち、流出側を排出径路G()
に切り替える。
〔図示省略〕 前段処理器A1と後段処理器A2とを交互に反
復使用する場合には、上記の再前段処理工程と
平行して、後段処理器A2について再生処理を
施し、再度の後段処理工程に備える。
以上述べたように、本発明によれば、処理器を
再使用することができ、しかも、再生液が体内に
注入されることも、再生液と体液とが接触するこ
ともなく、安全に径路を切り替えることが可能で
ある。
そして、前段処理器A1と後段処理器A2とを
交番的に反復使用すれば、吸着体の使用量を大幅
に削減することができると同時に、処理器の容量
を縮小して血液の体外循環量を極めて少なくする
ことができる。
ところで、上述の実施例は、二個の処理器を並
設したものであつたが、勿論、三個以上の処理器
を処理域に並設することも可能である。一例とし
て、第3図に、三個の処理器、すなわち前段処理
器A3,中段処理器A4,後段処理器A5を並設
した実施例を示す。当該実施例では、処理器A
3,A4,A5を前段,中段,後段の順に反復使
用するが、この場合、下記の工程イ,ロを付加す
ればよい。
イ 前段処理器A3の体液処理量が所定量に達し
たのち、体液の送給を中段処理器A4に切り替
える。そして、中段処理器A4における体液処
理の実行と平行して、前段処理器A3の再生処
理を行う。
ロ 中段処理器A4の体液処理量が所定量に達し
たのち、体液の送給を後段処理器A5に切り替
える。そして、後段処理器A5における体液処
理の実行工程と平行して、中段処理器A4の再
生処理を行う。
なお、前段処理器A3の再生処理及び再生液の
洗浄処理は、後段処理器A5における体液処理が
終わるまでに完了させればよい。
本発明は、上述の実施例に限定されるものでは
ない。例えば、血液から分離した血漿中のLDL
及びVLDLを除去する処理以外の体液処理への応
用が可能であることは言うまでもない。このよう
に、本発明は、実施の態様に応じて種々の変更を
加えることが可能である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、以下に列挙する効果が得られ
る。
使用済の処理器の再使用が可能になつたこと
により、処理器の容量を従来よりも縮小して、
体液の体外循環量をより低減することができ
る。従つて、これまで適用不可能と思われてい
た小体重者や低血圧者にも、治療を施すことが
可能である。
従来よりも少ない吸着体量で、従来と同じか
又はそれ以上の体液処理能力が得られる。従つ
て、治療コストの低廉化を図ることができる。
再生済の処理器を再使用する際に、再生液が
完全に排出されて処理器内の塩濃度が生理濃度
に復帰していることを確認してから径路を切り
替える。従つて、再生液が体内に注入されるこ
とも、再生液と接触して体液の塩濃度が上昇す
ることもない。すなわち、安全な径路切替シス
テムが保証される。
径路の切替をコンピユーター等を用いた自動
制御によつて行う場合に、信頼性の極めて高い
安全確認手段となる。コンピユーター制御を採
用した場合、径路の切替は、通常、流体の流量
又は流通時間によつて自動的に行われる。本発
明を用いれば、その切替時期における流体の塩
濃度を測定して、切替の適・不適を重ねて確認
するから、安全性を更に向上させることができ
る。
処理器の流出側と塩濃度測定手段とを連絡す
る確認径路は再生液排出径路と別個に設けられ
ると共に、該確認径路に設けられる切替手段
は、測定対象の処理器の流入側が流通液供給源
と連通状態にあるときのみ当該確認径路を開放
可能なように設定されているから、塩濃度測定
手段には処理器から流出する流通液だけが導か
れることになり、依つて、測定精度は長時間に
わたり良好に維持される。それ故、本発明に係
る体液処理装置は、人体に対する安全性に関
し、極めて高い信頼をおくことができる。
要するに、本発明は、コストが低く、しかも安
全性及び信頼性の高い、極めて実用的な体液処理
装置を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図は本発明の実施例を示すもの
であつて、第1図は体液処理装置の処理域を概略
的に示す模式図、第2図a乃至jは上記体液処理
装置の動作を示す模式図、第3図は別態様の実施
例を示す模式図である。第4図及び第5図は従来
例に係るものであつて、第4図は体液処理装置の
全体を概略的に示す模式図、第5図は本出願人が
先に出願した特願昭60−6341号に記載された体液
処理装置の処理域を示す模式図である。 A1〜A5…処理器、B…再生液供給源、C…
流通液供給源、D…体液送給径路、E…体液返却
径路、F…再生液供給径路、G…再生液排出径
路、H…流通液供給径路、I…流通液排出径路、
J…塩濃度測定手段、K…確認径路、L1…血漿
ポンプ、L2…送液ポンプ、M1〜M12…バル
ブ、20…採取域、40…処理域、60…返還
域。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 人体から体液を採取する採取域と採取体液に
    所定の処理を施す処理域と処理済体液を人体に返
    却する返還域とからなる体液処理装置であつて、
    前記処理域は下記A乃至Mの構成要素、 A 並設された複数個の吸着除去式の処理器 B 処理器の処理能力を再生するための生理的濃
    度よりも高塩濃度の再生液の供給源 C 処理器内から体液又は再生液を器外へ押し出
    す生理的濃度の流通液の供給源 D 各処理器の流入側に接続され採取体液を処理
    器に送給するための体液送給径路 E 各処理器の流出側に接続され処理済体液を返
    還域に送出するための体液返却径路 F 各処理器の流入側と前記再生液供給源とを連
    絡する再生液供給径路 G 各処理器の流出側に接続され処理器から流出
    する再生液を装置外に排出するための再生液排
    出径路 H 各処理器の流入側と前記流通液供給源とを連
    絡する流通液供給径路 I 各処理器の流出側に接続され処理器から流出
    する流通液を装置外に排出するための流通液排
    出径路 J 処理器から流出する流通液の塩濃度測定手段 K 各処理器の流出側と前記塩濃度測定手段とを
    連絡する確認径路 L 各径路を流れる体液,再生液,流通液それぞ
    れの流量を調節するための流量調節手段 M 各径路の切替手段 からなり、前記確認径路は、処理器から流出する
    流通液を前記塩濃度測定手段へ導くためのもので
    あつて、前記再生液排出径路とは別個に設けられ
    ており、前記確認径路に設けられる切替手段は、
    塩濃度の測定対象となる処理器の流入側が前記流
    通液供給源と連通状態にあるときのみ当該確認径
    路を開放可能なように設定されていることを特徴
    とする再生式体液処理装置。
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