JPH0465122B2 - - Google Patents
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- JPH0465122B2 JPH0465122B2 JP59173947A JP17394784A JPH0465122B2 JP H0465122 B2 JPH0465122 B2 JP H0465122B2 JP 59173947 A JP59173947 A JP 59173947A JP 17394784 A JP17394784 A JP 17394784A JP H0465122 B2 JPH0465122 B2 JP H0465122B2
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- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Description
<産業上の利用分野>
本発明は金属の塩化物をプラズマ加熱する金属
微粉末製造用装置に関する。 近年、金属微粉末は、その金属塊には全く見ら
れないような磁気特性、光学特性、電気特性、化
学反応性及び焼結性等により、大容量の磁気メモ
リー、センサ、太陽熱吸収塗料、超電導材料、高
効率触媒、新焼結体等、その新規利用分野が急展
開している。 本発明は、かかる新規利用に応える高純度の金
属微粉末を生産性良く製造するための金属微粉末
製造用装置に関する。 <従来の技術とその問題点> 従来、金属微粉末の製造手段として、化学的手
段と物理的手段が採用されている。前者の化学的
手段は、溶液中での化学反応により沈澱物として
金属微粉末を得たり、或いは金属よりも蒸気圧が
大きく且つ融点の低い金属化合物、例えば金属の
塩化物を、加熱蒸発させて水素で還元し、金属微
粉末を捕集するものであるが、これらの従来手段
によると、得られる金属微粉末の粒径が大きく、
また該金属微粉末が水分や副生成物等で汚染され
ることを避けられないために純度の低いものとな
る問題点がある。また後者の物理的手段は、真空
蒸発法と通称され、金属を低圧の不活性ガス中で
加熱蒸発させて金属微粉末を捕集するもので、現
在一般的に採用されているが、この従来手段によ
ると、粒径が小さく且つ純度の高いものが得られ
る反面、蒸発速度が遅いために生産性が低く、し
たがつて高価なものとなる問題点がある。 最近、プラズマ水素ガスの金属に対する反応性
を利用し、金属をプラズマ加熱する金属微粉末の
製造手段(通称、ガス中蒸発法)が提案されてい
る(例えば、雑誌「化学と工業」、第36巻第8号、
72〜74頁、1983年)。これは、水素ガス雰囲気下
に金属をプラズマ加熱し、この際、溶融金属の周
辺部から激しく発生する所謂金属煙を捕集するも
のであるが、この手段でも依然として、得られる
金属微粉末の生産性(例えば収率)の点で問題点
があり、しかも加熱に伴つて生じる溶融物の飛散
で粒径の大きな粒が混入する等他の問題点もあ
る。 <発明が解決しようとする問題点> 本発明は、叙上の如き従来手段の問題点を解決
するもので、金属の塩化物を水素ガス存在下にプ
ラズマ加熱して還元する加熱炉に加熱炉から搬出
される高温状態の生成物を急冷水捕集するタンク
を連結し、また該タンクにタンクから抜き出され
る懸濁液を固液分離する分離装置を連結して、更
に該分離装置後に分離装置から分離される固形分
を精製する熱処理装置を配置することを骨子とし
て、高純度の金属微粉末を生産性良く製造するた
めの金属微粉末製造用装置を提供するものであ
る。 <問題点を解決するための手段> しかして本発明者らは、得られる金属微粉末の
粒度、純度及び生産性を平均的に充足する上で従
来手段の中では比較的有効なプラズマ加熱による
金属微粉末の製造手段について鋭意研究した結
果、この従来手段においても生産性や純度等がな
お充分でなく、それらの低い原因が、金属を加熱
蒸発させる場合にはもともとその蒸気圧が低い上
に、溶融物の飛散防止のためプラズマ加熱の電力
を充分に与えられず、また金属の塩化物を加熱蒸
発させる場合には蒸発は充分に速くさせることが
できるが、プラズマ加熱で発生させた所謂金属煙
(金属蒸気)を気相で凝縮させて捕集するだけで
は塩素等の除去が充分になし得ないところにあ
り、ここにおいて原料の選択に加えて加熱源及び
捕集関連装置並びに精製関連装置を、以下に詳述
するようなプラズマ加熱を行う加熱炉に水捕集用
のタンク及び固液分離用の分離装置を順次連結
し、更に精製用の熱処理装置を配置した装置とす
れば、結果的に高純度の金属微粉末を生産性良く
製造することができ、また前期加熱炉へ供給する
金属の塩化物を前処理する乾燥機を該加熱炉へ連
結すれば、なお一層有効であることを見出し、本
発明を完成するに到つた。 すなわち本発明は、 供給された金属の塩化物を作動ガス及び還元性
ガスとしての水素ガス存在下にプラズマ加熱して
還元する加熱炉と、該加熱炉の排出口へ連結され
て排出口から搬出される生成物を急冷水捕集する
タンクと、該タンクの抜き出し口へ連結されてタ
ンクから抜き出される懸濁液を固液分離する分離
装置と、該分離装置後に配置されて分離装置から
分離される固形分を水素気流中で間接加熱する熱
処理装置とを備えることを特徴とする金属微粉末
製造用装置に係る第一発明と、 金属の塩化物を加熱乾燥する乾燥機と、該乾燥
機の取り出し口へ連結されて乾燥機から供給され
る乾燥物を作動ガス及び還元性ガスとしての水素
ガス存在下にプラズマ加熱して還元する加熱炉
と、該加熱炉の排出口へ連結されて排出口から搬
出される生成物を急冷水捕集するタンクと、該タ
ンクの抜き出し口へ連結されてタンクから抜き出
される懸濁液を固液分離する分離装置と、該分離
装置後に配置されて分離装置から分離される固形
分を水素気流中で間接加熱する熱処理装置とを備
えることを特徴とする金属微粉末製造用装置に係
る第二発明とからなる。 以下、図面に基づいて、本発明の構成を更に詳
細に説明する。 <実施例> 第1図は前記第一発明について精製用の熱処理
装置を省略した一実施例を示す略視図である。加
熱炉1にプラズマトーチ2が装備されており、こ
のプラズマトーチ2から水素ガス及びアルゴンガ
スを作動ガスとするプラズマアーク(プラズマジ
エツト)が噴射されている。加熱炉1に供給され
た原料である金属の塩化物Aが動作ガス及び還元
性ガスとしての水素ガス存在下にプラズマ加熱さ
れ還元されるようになつている。 加熱炉1の排出口3にはバルブ4を中間に備え
る誘導管5を介して密閉式のタンク6が連結され
ていて、誘導管5の先端7は末広状に成形される
とともに多数の小孔が穿設されており、この先端
7はタンク6に充填されている水Cの中へ位置決
めされている。そしてタンク6には、底部に排水
バルブ8が取付けられ、側部の上方には給水口9
と排気口10が、また側部の下方傾斜面には抜き
出し口11がそれぞれ開口されている。加熱炉1
の排出口3から搬出される高温状態の生成物Bを
タンク6で急冷水捕集するようになつているので
ある。 タンク6の抜き出し口11にはポンプ12及び
配管13を介して分離装置14が連結されてい
る。図面の場合、この分離装置14は次の構成で
ある。すなわち、一部が開口15とされている密
閉式の容器16の底部に前記配管13が連結さ
れ、この容器16の内部には、上下に間隔をおい
て回転ローラ17,18が軸支されており(回転
ローラ17は駆動ローラ、回転ローラ18は遊動
ローラ)、この回転ローラ17,18にプーリ1
9で緊張されている可撓性で且つ通水可能なベル
ト20が係止され、このベルト20を担体として
その外面にプーリ19を経由することなく濾過用
面材21が密着展設されている。前記開口15は
回転ローラ17と回転ローラ18のほぼ中間位置
に設けられ、この開口15において、掻き取り板
22が濾過用面材21にその一端を当接しつつ傾
斜して固定されており、掻き取り板22の他端の
下方には受器23が置かれている。そして、開口
15の下端と回転ローラ18との間において、ベ
ルト20で囲繞されている受器16の内部から該
受器16の外部へと、溢流式の配水管24が取付
けられ、この配水管24の先端下方には受けタン
ク25が置かれている。要するに、前記した高温
状態の生成物Bはタンク6の水で急冷水捕集され
て懸濁液Dとなるが、この懸濁液Dをタンク6の
抜き出し口11からポンプ12及び配管13を介
して分離装置14へ抜き出し、この分離装置14
で固形分Eと溶液分Fとに分離するようになつて
いる。この際、前記生成物が磁性体の場合には、
前記ベルトに微小の磁石を多数付設して磁気分離
機として作用させれば、懸濁液Dからの固形分E
の分離は一層速やかに行われる。 尚、前記第一発明は、第1図に示した一実施例
に限定されるものではない。例えば、プラズマト
ーチ1は加熱炉に供給する金属の塩化物の形態と
の関係でリングタイプのものや誘導加熱タイプの
もので代用することができ、タンク6における生
成物の急冷水捕集は充分な量のシヤワー方式とす
ることができ、分離装置14は図面の場合いわば
竪置き型であるがこれを横置き型にすることは容
易であり、またかかる方式に代えて遠心方式等と
することもできるのである。 第2図は前記第二発明について精製用の熱処理
装置等を省略した一実施例を示す略視図である。
図中、急冷水捕集及び固液分離は、第1図におけ
る同じ目的のためのタンクや分離装置が順次連結
されるので、これらも省略した。プラズマトーチ
2aの装備されている加熱炉1aが連通管27を
介して乾燥機28の取り出し口26へ連結されて
いる。この乾燥機28は、詳しくは第4図で後述
する精製用の熱処理装置と同様に、該乾燥機28
の上方にバルブ29を介して連結されているホツ
パー30から供給される金属の塩化物A′を加熱
乾燥するようになつているが、図面の場合は、相
互に当接しつつ逆方向に回転し、それ自体に電熱
線(図示しない)が埋設されている一対のローラ
31,32の表面に陥設されている凹部33,3
4の接合押圧により、造粒をも併せて行う構成で
ある。乾燥機28及びホツパー30の内部は、こ
れらに接続されている真空ポンプ35によつて低
圧条件下におかれ、同時に連通管27の途中から
送入される水素ガス及びアルゴンガスの雰囲気下
にもおかれるようになつていて、また加熱炉1a
の内部は連通管27の途中から送入され、加えて
プラズマトーチ2aから噴射される(作動ガスと
して使用され、プラズマアークとして噴射され
る)、水素ガス及びアルゴンガスの雰囲気下にな
つている。そして、加熱炉1aの排気口3aに
は、バルブ4a及び誘導管5aを介して、以下第
1図の場合と同様に、排出口3aからの生成物
B′を急冷水捕集するためのタンクや、このタン
クで捕集された懸濁液を固液分離するための分離
装置が順次連結されている。以上要するに、ポツ
パー30から供給される金属の塩化物A′を乾燥
機28で加熱乾燥し、同時に造粒して、造粒した
ペレツトA″を自重落下で加熱炉1aに供給し、
この加熱炉1aにおいて乾燥物であるペレツト
A″を水素ガス存在下にプラズマ加熱して還元し、
その生成物B′を排出口から搬出して、以下第1
図の場合と同様に急冷水捕集及び固液分離をする
ようになつているのである。 第4図は本発明で用いる精製用の熱処理装置を
断面で例示する略視図である。該熱処理装置は第
1図及び第2図に示した各一実施例において固液
分離用の分離装置後に配置されるもので、ここで
は前記受器23に分離された固形分Eをバツチ的
に精製する熱処理装置を示している。電熱線40
が埋設されている電気炉41で外周面を囲繞され
た石英管42があり、この石英管42の内部には
固形分Eが充填されているセラミツク製ボート4
3が挿入載置されていて、その入口側と出口側は
それぞれシリコンキヤツプ44,45で密栓され
ている。そして、入口側のシリコンキヤツプ44
には温度計46と水素ガスの供給管47が、また
出口側のシリコンキヤツプ45には水素ガスの排
出管48が、いずれも石英管42の内部へ通じて
取付けられており、排出管48の先端は水封され
ている。連続的に供給される水素ガスの雰囲気
下、所定温度で固形分Eを間接加熱し、この際に
発生する水蒸気を水素ガスで搬出することにより
固形分Eを乾燥しつつ、同時に固形分Eの後述す
るような水和物を水素と反応させて気化し、その
気化物を同様に水素ガスで搬出することにより固
形分Eを精製するようになつている。 <作用> 次に本発明の作用について説明する。本発明に
おいて処理対象となるのは、例えば鉄やニツケル
の金属微粉末を製造する場合にそれぞれ塩化第一
鉄(FeCl2)や塩化ニツケル(NiCl2)等、金属
の塩化物であり、これらは結晶水を含むものでも
(例えばNiCl2・6H2O)又は所謂無水物でもよい
が、これら原料の加熱乾燥をしない前記第一発明
においては、収率及び後述するプラズマ加熱の安
定性等の点で、もともと無水物を使用したり、或
いは脱水乾燥したものを使用するが好ましい。前
記第一発明は、かかる金属の塩化物を加熱乾燥す
ることなく加熱炉へ供給し、前記第二発明はこれ
を加熱乾燥してから加熱炉へ供給している。粉末
状であつても、又はペレツト状に造粒されたもの
等であつても、いずれでもよいが、そのような金
属の塩化物を加熱炉へ供給した後の処理は、双方
の発明において同様である。 ところで、第二発明においては金属の塩化物を
加熱乾燥する。金属の塩化物は、前述の如く結晶
水を含んでいるものもあり、また所謂無水物であ
つても、相当量の水分を含有しているのが実情で
あつて、更に当初はほぼ完全な無水物であつて
も、もともと吸湿し易い性質のため、取扱中に大
気中の水分を吸収してしまう。第3図は市販の無
水塩化ニツケルの加熱(乾燥)又は加熱(乾燥)
後の放置による重量変化を例示するグラフであ
る。図中、乾燥曲線36は開封直後の試料を300
℃で乾燥した場合、乾燥曲線37は開封50日後
(室温、大気中)の試料を同様に乾燥した場合、
吸湿曲線38は上記のように乾燥して恒量状態と
なつた試料をデシケータ内に室温で放置した場
合、吸湿曲線39は吸湿曲線38と同じ試料を大
気にさらして同様に放置した場合である。名目上
は無水塩化ニツケルであつても相当量の水分を含
有していること、及び乾燥してほぼ完全に無水状
態とした塩化ニツケルが吸湿し易いものであるこ
と等が明らかである。 第二発明において肝要な点の一つは、金属の塩
化物をそのまま、したがつて相当量の水分(以
下、水分は結晶水をも含む意味)を含有した状態
でプラズマ加熱するのではなく、プラズマ加熱す
る前の段階で金属の塩化物を加熱乾燥する点にあ
る。加熱乾燥することなく、水分を含有した状態
で金属の塩化物をプラズマ加熱すると、種々の弊
害を生じる。それは例えば、プラズマ加熱によつ
て得られる金属微粉末中の酸素含有量が高くな
り、それだけ純度が低下して、この結果、そのよ
うな金属微粉末を使用して焼結する場合は焼結状
態が劣化し、そのような金属微粉末を導電材とし
て使用する場合は抵抗値が増加する等の問題を引
き起こす。また、プラズマ加熱の際に発生する水
蒸気が加熱炉内壁面へ金属微粉末を付着させ、そ
れだけ収率も悪くなる。更に、結果的には金属微
粉末の純度や収率にも悪影響を及ぼすこととなる
のであるが、プラズマ加熱の際に発生する水蒸気
がプラズマを不安定にし、同様に発生する塩酸液
が加熱炉構成材料を損なう等、操業上のトラブル
を誘引して、その上、もともと水分の蒸発にはプ
ラズマ加熱のような高温は必要でないにもかかわ
らず、そのようなプラズマ加熱によつて水分の蒸
発除去をすることとなるため、熱効率も悪いので
ある。 第二発明における金属の塩化物の加熱乾燥は、
不純物が混入しないように、且つ該金属の焼結温
度よりも低い温度で行なう。加熱乾燥中に不純物
が混入したり、或いは金属が焼結したのでは、本
発明の所期目的を達成できない。したがつて、加
熱乾燥中に金属の塩化物が接触することとなる例
えば容器類は、同種金属製のものやセラミツク製
のもの等がよく、また加熱乾燥温度は金属の種類
によつて適宜選定する。例えば、塩化ニツケルを
加熱乾燥する場合、200〜300℃で行なえばよい。
第4図に示した熱処理装置はかかる加熱乾燥にも
使用することができる。 かくして金属の塩化物を加熱乾燥し、次いでそ
の乾燥物をプラズマ加熱する。第二発明におい
て、乾燥物を加熱炉へ供給する場合、例えばアル
ゴンガス雰囲気下のように、大気にさらさないで
供給するのが好ましい。該乾燥物を大気にさらす
と、大気中の水分を吸湿するおそれがあり、これ
では金属の塩化物を加熱乾燥する効果が少なくな
るからである。 加熱炉に供給された金属の塩化物をプラズマ加
熱する処理以降は、第一発明及び第二発明ともに
同様であるので、以下、第一発明の一実施例を示
す第1図及び第4図に基づいて本発明の作用を説
明する。以下の説明において、第二発明の場合
も、図面の引用記号は全て第1図の記号で代用し
ている。 金属の塩化物Aを加熱炉1に供給して、作動ガ
ス及び還元性ガスとしての水素ガス存在下にプラ
ズマアークで高温加熱すると、該塩化物Aはその
金属より蒸気圧が著しく高く、しかもプラズマア
ークは10000℃にも達する超高温を有するため、
急速に蒸発気化し、直ちにプラズマアークの高温
で活性化した水素ガス或いは水素イオンと反応し
て急速に還元され、微粉末状の生成物Bとなる。
この生成物Bは、その生成反応が極めて高温下の
気相或いは電離状態で行われ、原子や分子等の粒
子間の反応で得られるものであるため、その粒径
が極めて小さい。一般に金属の塩化物を気化して
水素で還元する場合、その生成物中には所謂金属
煙(金属蒸気)の他に、未反応の金属の塩化物
A、酸素及び遊離塩素等が含まれる。しかし、本
発明の如くプラズマ加熱の場合には、極めて高温
の反応であるため、未反応物の含有量は少なく、
しかも酸素や遊離塩素の付着の仕方は特殊であつ
て、次の水捕集と水素精製処理の組合わせによつ
て容易に除去できるのである。かかる生成物B
は、プラズマトーチ2からのプラズマアーク(プ
ラズマジエツト)の噴射流に乗るが如く、作動ガ
スとして使用した水素ガス及びアルゴンガスとと
もに搬送され、排出口3からバルブ4及び誘導管
5を通つてタンク6に至る。このタンク6におい
て、高温状態の生成物Bは水Cにより急冷水捕集
され、その一方で水素ガスやアルゴンガスは排気
口10から排気されて、必要に応じ再使用に供さ
れる。 高温状態の生成物Bが水Cにより急冷水捕集さ
れると、生成物B中の未反応の金属の塩化物A
(例えばNiCl2)は水Cに溶けて水溶液となり、
また同じく生成物B中の酸素や遊離塩素は水Cに
よる急冷である種の水和物状の物質(以下、水和
物という)を形成し、この水和物は生成した金属
微粉末と弱い結合力で付着した状態であつて、水
C中にはこのような金属微粉末が懸濁する。金属
微粉末に前記水和物が弱く付着した形態は正しく
特徴的である。それはあたかも、金属微粉末の周
面に藻の如きモヤモヤしたものが付着しているよ
うな形態である。かかる特徴的形態は、生成物B
を従来手段のように気相で凝縮させて捕集したの
では得られない。双方の差は、捕集した固形分の
電子顕微鏡による添付の参考写真を見ると、一層
明らかである(写真1は水で急冷水捕集した場
合、写真2は水を使用せずに気相で凝縮捕集した
場合、ともに50000倍)。 次いで、タンク6からポンプ12で懸濁液Dを
抜き出し、分離装置14で固液分離する。濾過用
面材21で分離され、掻き取り板22で掻き取ら
れて、固形分Eが受器23に回収される。一方、
分離された溶液分Fは配水管24を介して受けタ
ンク25に回収され、中和等の排水処理に適宜供
される。 回収した固形分Eは、前述した特徴的形態のも
ので、この固形分Eは例えば、第4図に例示する
熱処理装置により、水素気流中で間接加熱する
と、該加熱によつて前述の如き水和物は容易に水
素と反応して気化し、水素ガス気流で系外へ搬出
されるため、高純度の金属微粉末に精製されるの
である。かかる金属微粉末について、前述の場合
と同様の電子顕微鏡による参考写真(写真3、
50000倍)を添付する。 本発明に係る装置を使用して以上説明したよう
に金属微粉末を製造すると、一例として市販の無
水塩化ニツケルを処理対象にした場合、第1表の
ような結果が得られる。第1表中、比較例は、前
記第一発明とその他の条件を同じにして、加熱炉
から搬出される生成物を従来手段のように気相で
凝縮させただけの場合である。この第1表の結果
からも、本発明に係る装置を使用することによる
効果は明らかである。
微粉末製造用装置に関する。 近年、金属微粉末は、その金属塊には全く見ら
れないような磁気特性、光学特性、電気特性、化
学反応性及び焼結性等により、大容量の磁気メモ
リー、センサ、太陽熱吸収塗料、超電導材料、高
効率触媒、新焼結体等、その新規利用分野が急展
開している。 本発明は、かかる新規利用に応える高純度の金
属微粉末を生産性良く製造するための金属微粉末
製造用装置に関する。 <従来の技術とその問題点> 従来、金属微粉末の製造手段として、化学的手
段と物理的手段が採用されている。前者の化学的
手段は、溶液中での化学反応により沈澱物として
金属微粉末を得たり、或いは金属よりも蒸気圧が
大きく且つ融点の低い金属化合物、例えば金属の
塩化物を、加熱蒸発させて水素で還元し、金属微
粉末を捕集するものであるが、これらの従来手段
によると、得られる金属微粉末の粒径が大きく、
また該金属微粉末が水分や副生成物等で汚染され
ることを避けられないために純度の低いものとな
る問題点がある。また後者の物理的手段は、真空
蒸発法と通称され、金属を低圧の不活性ガス中で
加熱蒸発させて金属微粉末を捕集するもので、現
在一般的に採用されているが、この従来手段によ
ると、粒径が小さく且つ純度の高いものが得られ
る反面、蒸発速度が遅いために生産性が低く、し
たがつて高価なものとなる問題点がある。 最近、プラズマ水素ガスの金属に対する反応性
を利用し、金属をプラズマ加熱する金属微粉末の
製造手段(通称、ガス中蒸発法)が提案されてい
る(例えば、雑誌「化学と工業」、第36巻第8号、
72〜74頁、1983年)。これは、水素ガス雰囲気下
に金属をプラズマ加熱し、この際、溶融金属の周
辺部から激しく発生する所謂金属煙を捕集するも
のであるが、この手段でも依然として、得られる
金属微粉末の生産性(例えば収率)の点で問題点
があり、しかも加熱に伴つて生じる溶融物の飛散
で粒径の大きな粒が混入する等他の問題点もあ
る。 <発明が解決しようとする問題点> 本発明は、叙上の如き従来手段の問題点を解決
するもので、金属の塩化物を水素ガス存在下にプ
ラズマ加熱して還元する加熱炉に加熱炉から搬出
される高温状態の生成物を急冷水捕集するタンク
を連結し、また該タンクにタンクから抜き出され
る懸濁液を固液分離する分離装置を連結して、更
に該分離装置後に分離装置から分離される固形分
を精製する熱処理装置を配置することを骨子とし
て、高純度の金属微粉末を生産性良く製造するた
めの金属微粉末製造用装置を提供するものであ
る。 <問題点を解決するための手段> しかして本発明者らは、得られる金属微粉末の
粒度、純度及び生産性を平均的に充足する上で従
来手段の中では比較的有効なプラズマ加熱による
金属微粉末の製造手段について鋭意研究した結
果、この従来手段においても生産性や純度等がな
お充分でなく、それらの低い原因が、金属を加熱
蒸発させる場合にはもともとその蒸気圧が低い上
に、溶融物の飛散防止のためプラズマ加熱の電力
を充分に与えられず、また金属の塩化物を加熱蒸
発させる場合には蒸発は充分に速くさせることが
できるが、プラズマ加熱で発生させた所謂金属煙
(金属蒸気)を気相で凝縮させて捕集するだけで
は塩素等の除去が充分になし得ないところにあ
り、ここにおいて原料の選択に加えて加熱源及び
捕集関連装置並びに精製関連装置を、以下に詳述
するようなプラズマ加熱を行う加熱炉に水捕集用
のタンク及び固液分離用の分離装置を順次連結
し、更に精製用の熱処理装置を配置した装置とす
れば、結果的に高純度の金属微粉末を生産性良く
製造することができ、また前期加熱炉へ供給する
金属の塩化物を前処理する乾燥機を該加熱炉へ連
結すれば、なお一層有効であることを見出し、本
発明を完成するに到つた。 すなわち本発明は、 供給された金属の塩化物を作動ガス及び還元性
ガスとしての水素ガス存在下にプラズマ加熱して
還元する加熱炉と、該加熱炉の排出口へ連結され
て排出口から搬出される生成物を急冷水捕集する
タンクと、該タンクの抜き出し口へ連結されてタ
ンクから抜き出される懸濁液を固液分離する分離
装置と、該分離装置後に配置されて分離装置から
分離される固形分を水素気流中で間接加熱する熱
処理装置とを備えることを特徴とする金属微粉末
製造用装置に係る第一発明と、 金属の塩化物を加熱乾燥する乾燥機と、該乾燥
機の取り出し口へ連結されて乾燥機から供給され
る乾燥物を作動ガス及び還元性ガスとしての水素
ガス存在下にプラズマ加熱して還元する加熱炉
と、該加熱炉の排出口へ連結されて排出口から搬
出される生成物を急冷水捕集するタンクと、該タ
ンクの抜き出し口へ連結されてタンクから抜き出
される懸濁液を固液分離する分離装置と、該分離
装置後に配置されて分離装置から分離される固形
分を水素気流中で間接加熱する熱処理装置とを備
えることを特徴とする金属微粉末製造用装置に係
る第二発明とからなる。 以下、図面に基づいて、本発明の構成を更に詳
細に説明する。 <実施例> 第1図は前記第一発明について精製用の熱処理
装置を省略した一実施例を示す略視図である。加
熱炉1にプラズマトーチ2が装備されており、こ
のプラズマトーチ2から水素ガス及びアルゴンガ
スを作動ガスとするプラズマアーク(プラズマジ
エツト)が噴射されている。加熱炉1に供給され
た原料である金属の塩化物Aが動作ガス及び還元
性ガスとしての水素ガス存在下にプラズマ加熱さ
れ還元されるようになつている。 加熱炉1の排出口3にはバルブ4を中間に備え
る誘導管5を介して密閉式のタンク6が連結され
ていて、誘導管5の先端7は末広状に成形される
とともに多数の小孔が穿設されており、この先端
7はタンク6に充填されている水Cの中へ位置決
めされている。そしてタンク6には、底部に排水
バルブ8が取付けられ、側部の上方には給水口9
と排気口10が、また側部の下方傾斜面には抜き
出し口11がそれぞれ開口されている。加熱炉1
の排出口3から搬出される高温状態の生成物Bを
タンク6で急冷水捕集するようになつているので
ある。 タンク6の抜き出し口11にはポンプ12及び
配管13を介して分離装置14が連結されてい
る。図面の場合、この分離装置14は次の構成で
ある。すなわち、一部が開口15とされている密
閉式の容器16の底部に前記配管13が連結さ
れ、この容器16の内部には、上下に間隔をおい
て回転ローラ17,18が軸支されており(回転
ローラ17は駆動ローラ、回転ローラ18は遊動
ローラ)、この回転ローラ17,18にプーリ1
9で緊張されている可撓性で且つ通水可能なベル
ト20が係止され、このベルト20を担体として
その外面にプーリ19を経由することなく濾過用
面材21が密着展設されている。前記開口15は
回転ローラ17と回転ローラ18のほぼ中間位置
に設けられ、この開口15において、掻き取り板
22が濾過用面材21にその一端を当接しつつ傾
斜して固定されており、掻き取り板22の他端の
下方には受器23が置かれている。そして、開口
15の下端と回転ローラ18との間において、ベ
ルト20で囲繞されている受器16の内部から該
受器16の外部へと、溢流式の配水管24が取付
けられ、この配水管24の先端下方には受けタン
ク25が置かれている。要するに、前記した高温
状態の生成物Bはタンク6の水で急冷水捕集され
て懸濁液Dとなるが、この懸濁液Dをタンク6の
抜き出し口11からポンプ12及び配管13を介
して分離装置14へ抜き出し、この分離装置14
で固形分Eと溶液分Fとに分離するようになつて
いる。この際、前記生成物が磁性体の場合には、
前記ベルトに微小の磁石を多数付設して磁気分離
機として作用させれば、懸濁液Dからの固形分E
の分離は一層速やかに行われる。 尚、前記第一発明は、第1図に示した一実施例
に限定されるものではない。例えば、プラズマト
ーチ1は加熱炉に供給する金属の塩化物の形態と
の関係でリングタイプのものや誘導加熱タイプの
もので代用することができ、タンク6における生
成物の急冷水捕集は充分な量のシヤワー方式とす
ることができ、分離装置14は図面の場合いわば
竪置き型であるがこれを横置き型にすることは容
易であり、またかかる方式に代えて遠心方式等と
することもできるのである。 第2図は前記第二発明について精製用の熱処理
装置等を省略した一実施例を示す略視図である。
図中、急冷水捕集及び固液分離は、第1図におけ
る同じ目的のためのタンクや分離装置が順次連結
されるので、これらも省略した。プラズマトーチ
2aの装備されている加熱炉1aが連通管27を
介して乾燥機28の取り出し口26へ連結されて
いる。この乾燥機28は、詳しくは第4図で後述
する精製用の熱処理装置と同様に、該乾燥機28
の上方にバルブ29を介して連結されているホツ
パー30から供給される金属の塩化物A′を加熱
乾燥するようになつているが、図面の場合は、相
互に当接しつつ逆方向に回転し、それ自体に電熱
線(図示しない)が埋設されている一対のローラ
31,32の表面に陥設されている凹部33,3
4の接合押圧により、造粒をも併せて行う構成で
ある。乾燥機28及びホツパー30の内部は、こ
れらに接続されている真空ポンプ35によつて低
圧条件下におかれ、同時に連通管27の途中から
送入される水素ガス及びアルゴンガスの雰囲気下
にもおかれるようになつていて、また加熱炉1a
の内部は連通管27の途中から送入され、加えて
プラズマトーチ2aから噴射される(作動ガスと
して使用され、プラズマアークとして噴射され
る)、水素ガス及びアルゴンガスの雰囲気下にな
つている。そして、加熱炉1aの排気口3aに
は、バルブ4a及び誘導管5aを介して、以下第
1図の場合と同様に、排出口3aからの生成物
B′を急冷水捕集するためのタンクや、このタン
クで捕集された懸濁液を固液分離するための分離
装置が順次連結されている。以上要するに、ポツ
パー30から供給される金属の塩化物A′を乾燥
機28で加熱乾燥し、同時に造粒して、造粒した
ペレツトA″を自重落下で加熱炉1aに供給し、
この加熱炉1aにおいて乾燥物であるペレツト
A″を水素ガス存在下にプラズマ加熱して還元し、
その生成物B′を排出口から搬出して、以下第1
図の場合と同様に急冷水捕集及び固液分離をする
ようになつているのである。 第4図は本発明で用いる精製用の熱処理装置を
断面で例示する略視図である。該熱処理装置は第
1図及び第2図に示した各一実施例において固液
分離用の分離装置後に配置されるもので、ここで
は前記受器23に分離された固形分Eをバツチ的
に精製する熱処理装置を示している。電熱線40
が埋設されている電気炉41で外周面を囲繞され
た石英管42があり、この石英管42の内部には
固形分Eが充填されているセラミツク製ボート4
3が挿入載置されていて、その入口側と出口側は
それぞれシリコンキヤツプ44,45で密栓され
ている。そして、入口側のシリコンキヤツプ44
には温度計46と水素ガスの供給管47が、また
出口側のシリコンキヤツプ45には水素ガスの排
出管48が、いずれも石英管42の内部へ通じて
取付けられており、排出管48の先端は水封され
ている。連続的に供給される水素ガスの雰囲気
下、所定温度で固形分Eを間接加熱し、この際に
発生する水蒸気を水素ガスで搬出することにより
固形分Eを乾燥しつつ、同時に固形分Eの後述す
るような水和物を水素と反応させて気化し、その
気化物を同様に水素ガスで搬出することにより固
形分Eを精製するようになつている。 <作用> 次に本発明の作用について説明する。本発明に
おいて処理対象となるのは、例えば鉄やニツケル
の金属微粉末を製造する場合にそれぞれ塩化第一
鉄(FeCl2)や塩化ニツケル(NiCl2)等、金属
の塩化物であり、これらは結晶水を含むものでも
(例えばNiCl2・6H2O)又は所謂無水物でもよい
が、これら原料の加熱乾燥をしない前記第一発明
においては、収率及び後述するプラズマ加熱の安
定性等の点で、もともと無水物を使用したり、或
いは脱水乾燥したものを使用するが好ましい。前
記第一発明は、かかる金属の塩化物を加熱乾燥す
ることなく加熱炉へ供給し、前記第二発明はこれ
を加熱乾燥してから加熱炉へ供給している。粉末
状であつても、又はペレツト状に造粒されたもの
等であつても、いずれでもよいが、そのような金
属の塩化物を加熱炉へ供給した後の処理は、双方
の発明において同様である。 ところで、第二発明においては金属の塩化物を
加熱乾燥する。金属の塩化物は、前述の如く結晶
水を含んでいるものもあり、また所謂無水物であ
つても、相当量の水分を含有しているのが実情で
あつて、更に当初はほぼ完全な無水物であつて
も、もともと吸湿し易い性質のため、取扱中に大
気中の水分を吸収してしまう。第3図は市販の無
水塩化ニツケルの加熱(乾燥)又は加熱(乾燥)
後の放置による重量変化を例示するグラフであ
る。図中、乾燥曲線36は開封直後の試料を300
℃で乾燥した場合、乾燥曲線37は開封50日後
(室温、大気中)の試料を同様に乾燥した場合、
吸湿曲線38は上記のように乾燥して恒量状態と
なつた試料をデシケータ内に室温で放置した場
合、吸湿曲線39は吸湿曲線38と同じ試料を大
気にさらして同様に放置した場合である。名目上
は無水塩化ニツケルであつても相当量の水分を含
有していること、及び乾燥してほぼ完全に無水状
態とした塩化ニツケルが吸湿し易いものであるこ
と等が明らかである。 第二発明において肝要な点の一つは、金属の塩
化物をそのまま、したがつて相当量の水分(以
下、水分は結晶水をも含む意味)を含有した状態
でプラズマ加熱するのではなく、プラズマ加熱す
る前の段階で金属の塩化物を加熱乾燥する点にあ
る。加熱乾燥することなく、水分を含有した状態
で金属の塩化物をプラズマ加熱すると、種々の弊
害を生じる。それは例えば、プラズマ加熱によつ
て得られる金属微粉末中の酸素含有量が高くな
り、それだけ純度が低下して、この結果、そのよ
うな金属微粉末を使用して焼結する場合は焼結状
態が劣化し、そのような金属微粉末を導電材とし
て使用する場合は抵抗値が増加する等の問題を引
き起こす。また、プラズマ加熱の際に発生する水
蒸気が加熱炉内壁面へ金属微粉末を付着させ、そ
れだけ収率も悪くなる。更に、結果的には金属微
粉末の純度や収率にも悪影響を及ぼすこととなる
のであるが、プラズマ加熱の際に発生する水蒸気
がプラズマを不安定にし、同様に発生する塩酸液
が加熱炉構成材料を損なう等、操業上のトラブル
を誘引して、その上、もともと水分の蒸発にはプ
ラズマ加熱のような高温は必要でないにもかかわ
らず、そのようなプラズマ加熱によつて水分の蒸
発除去をすることとなるため、熱効率も悪いので
ある。 第二発明における金属の塩化物の加熱乾燥は、
不純物が混入しないように、且つ該金属の焼結温
度よりも低い温度で行なう。加熱乾燥中に不純物
が混入したり、或いは金属が焼結したのでは、本
発明の所期目的を達成できない。したがつて、加
熱乾燥中に金属の塩化物が接触することとなる例
えば容器類は、同種金属製のものやセラミツク製
のもの等がよく、また加熱乾燥温度は金属の種類
によつて適宜選定する。例えば、塩化ニツケルを
加熱乾燥する場合、200〜300℃で行なえばよい。
第4図に示した熱処理装置はかかる加熱乾燥にも
使用することができる。 かくして金属の塩化物を加熱乾燥し、次いでそ
の乾燥物をプラズマ加熱する。第二発明におい
て、乾燥物を加熱炉へ供給する場合、例えばアル
ゴンガス雰囲気下のように、大気にさらさないで
供給するのが好ましい。該乾燥物を大気にさらす
と、大気中の水分を吸湿するおそれがあり、これ
では金属の塩化物を加熱乾燥する効果が少なくな
るからである。 加熱炉に供給された金属の塩化物をプラズマ加
熱する処理以降は、第一発明及び第二発明ともに
同様であるので、以下、第一発明の一実施例を示
す第1図及び第4図に基づいて本発明の作用を説
明する。以下の説明において、第二発明の場合
も、図面の引用記号は全て第1図の記号で代用し
ている。 金属の塩化物Aを加熱炉1に供給して、作動ガ
ス及び還元性ガスとしての水素ガス存在下にプラ
ズマアークで高温加熱すると、該塩化物Aはその
金属より蒸気圧が著しく高く、しかもプラズマア
ークは10000℃にも達する超高温を有するため、
急速に蒸発気化し、直ちにプラズマアークの高温
で活性化した水素ガス或いは水素イオンと反応し
て急速に還元され、微粉末状の生成物Bとなる。
この生成物Bは、その生成反応が極めて高温下の
気相或いは電離状態で行われ、原子や分子等の粒
子間の反応で得られるものであるため、その粒径
が極めて小さい。一般に金属の塩化物を気化して
水素で還元する場合、その生成物中には所謂金属
煙(金属蒸気)の他に、未反応の金属の塩化物
A、酸素及び遊離塩素等が含まれる。しかし、本
発明の如くプラズマ加熱の場合には、極めて高温
の反応であるため、未反応物の含有量は少なく、
しかも酸素や遊離塩素の付着の仕方は特殊であつ
て、次の水捕集と水素精製処理の組合わせによつ
て容易に除去できるのである。かかる生成物B
は、プラズマトーチ2からのプラズマアーク(プ
ラズマジエツト)の噴射流に乗るが如く、作動ガ
スとして使用した水素ガス及びアルゴンガスとと
もに搬送され、排出口3からバルブ4及び誘導管
5を通つてタンク6に至る。このタンク6におい
て、高温状態の生成物Bは水Cにより急冷水捕集
され、その一方で水素ガスやアルゴンガスは排気
口10から排気されて、必要に応じ再使用に供さ
れる。 高温状態の生成物Bが水Cにより急冷水捕集さ
れると、生成物B中の未反応の金属の塩化物A
(例えばNiCl2)は水Cに溶けて水溶液となり、
また同じく生成物B中の酸素や遊離塩素は水Cに
よる急冷である種の水和物状の物質(以下、水和
物という)を形成し、この水和物は生成した金属
微粉末と弱い結合力で付着した状態であつて、水
C中にはこのような金属微粉末が懸濁する。金属
微粉末に前記水和物が弱く付着した形態は正しく
特徴的である。それはあたかも、金属微粉末の周
面に藻の如きモヤモヤしたものが付着しているよ
うな形態である。かかる特徴的形態は、生成物B
を従来手段のように気相で凝縮させて捕集したの
では得られない。双方の差は、捕集した固形分の
電子顕微鏡による添付の参考写真を見ると、一層
明らかである(写真1は水で急冷水捕集した場
合、写真2は水を使用せずに気相で凝縮捕集した
場合、ともに50000倍)。 次いで、タンク6からポンプ12で懸濁液Dを
抜き出し、分離装置14で固液分離する。濾過用
面材21で分離され、掻き取り板22で掻き取ら
れて、固形分Eが受器23に回収される。一方、
分離された溶液分Fは配水管24を介して受けタ
ンク25に回収され、中和等の排水処理に適宜供
される。 回収した固形分Eは、前述した特徴的形態のも
ので、この固形分Eは例えば、第4図に例示する
熱処理装置により、水素気流中で間接加熱する
と、該加熱によつて前述の如き水和物は容易に水
素と反応して気化し、水素ガス気流で系外へ搬出
されるため、高純度の金属微粉末に精製されるの
である。かかる金属微粉末について、前述の場合
と同様の電子顕微鏡による参考写真(写真3、
50000倍)を添付する。 本発明に係る装置を使用して以上説明したよう
に金属微粉末を製造すると、一例として市販の無
水塩化ニツケルを処理対象にした場合、第1表の
ような結果が得られる。第1表中、比較例は、前
記第一発明とその他の条件を同じにして、加熱炉
から搬出される生成物を従来手段のように気相で
凝縮させただけの場合である。この第1表の結果
からも、本発明に係る装置を使用することによる
効果は明らかである。
【表】
る。
<発明の効果> 以上説明した通りであるから、本発明に係る装
置によると、高純度の金属微粉末を生産性良く製
造することができ、急展開している金属微粉末の
新規利用に対して質的及び量的に充分適応するこ
とができる効果がある。
<発明の効果> 以上説明した通りであるから、本発明に係る装
置によると、高純度の金属微粉末を生産性良く製
造することができ、急展開している金属微粉末の
新規利用に対して質的及び量的に充分適応するこ
とができる効果がある。
第1図は本発明(第一発明)について精製用の
熱処理装置を省略した一実施例を示す略視図、第
2図は本発明(第二発明)について精製用の熱処
理装置等を省略した他の一実施例を示す略視図、
第3図は無水塩化ニツケルの加熱又は加熱後の放
置による重量変化を例示するグラフ、第4図は本
発明で用いる精製用の熱処理装置を例示する略視
図である。 1,1a……加熱炉、2,2a……プラズマト
ーチ、3,3a……排出口、4,4a……バル
ブ、5,5a……誘導管、6……タンク、11…
…抜き出し口、14……分離装置、26……取り
出し口、28……乾燥機、A,A′……金属の塩
化物、A″……ペレツト、B,B′……生成物、C
……水、D……懸濁液、E……固形分。
熱処理装置を省略した一実施例を示す略視図、第
2図は本発明(第二発明)について精製用の熱処
理装置等を省略した他の一実施例を示す略視図、
第3図は無水塩化ニツケルの加熱又は加熱後の放
置による重量変化を例示するグラフ、第4図は本
発明で用いる精製用の熱処理装置を例示する略視
図である。 1,1a……加熱炉、2,2a……プラズマト
ーチ、3,3a……排出口、4,4a……バル
ブ、5,5a……誘導管、6……タンク、11…
…抜き出し口、14……分離装置、26……取り
出し口、28……乾燥機、A,A′……金属の塩
化物、A″……ペレツト、B,B′……生成物、C
……水、D……懸濁液、E……固形分。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 供給された金属の塩化物を作動ガス及び還元
性ガスとしての水素ガス存在下にプラズマ加熱し
て還元する加熱炉と、該加熱炉の排出口へ連結さ
れて排出口から搬出される生成物を急冷水捕集す
るタンクと、該タンクの抜き出し口へ連結されて
タンクから抜き出される懸濁液を固液分離する分
離装置と、該分離装置後に配置されて分離装置か
ら分離される固形分を水素気流中で間接加熱する
熱処理装置とを備えることを特徴とする金属微粉
末製造用装置。 2 金属の塩化物を加熱乾燥する乾燥機と、該乾
燥機の取り出し口へ連結されて乾燥機から供給さ
れる乾燥物を作動ガス及び還元性ガスとしての水
素ガス存在下にプラズマ加熱して還元する加熱炉
と、該加熱炉の排出口へ連結されて排出口から搬
出される生成物を急冷水捕集するタンクと、該タ
ンクの抜き出し口へ連結されてタンクから抜き出
される懸濁液を固液分離する分離装置と、該分離
装置後に配置されて分離装置から分離される固形
分を水素気流中で間接加熱する熱処理装置とを備
えることを特徴とする金属微粉末製造用装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17394784A JPS6152304A (ja) | 1984-08-20 | 1984-08-20 | 金属微粉末製造用装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17394784A JPS6152304A (ja) | 1984-08-20 | 1984-08-20 | 金属微粉末製造用装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6152304A JPS6152304A (ja) | 1986-03-15 |
| JPH0465122B2 true JPH0465122B2 (ja) | 1992-10-19 |
Family
ID=15970015
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17394784A Granted JPS6152304A (ja) | 1984-08-20 | 1984-08-20 | 金属微粉末製造用装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6152304A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006188726A (ja) * | 2005-01-04 | 2006-07-20 | Fujikura Ltd | 金属粉の製造装置及び金属粉の製造方法 |
| JP6487087B2 (ja) * | 2018-03-13 | 2019-03-20 | 株式会社エスイー | 金属マグネシウムの製造方法とその製造装置 |
| CN108413767A (zh) * | 2018-04-17 | 2018-08-17 | 广东北晟益通实业有限公司 | 新型无焦冲天炉及利用该装置熔铁的方法 |
| CN108253779A (zh) * | 2018-04-17 | 2018-07-06 | 广东北晟益通实业有限公司 | 等离子体熔炼冲天炉及其熔铁方法 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5814841A (ja) * | 1981-07-20 | 1983-01-27 | Ricoh Co Ltd | 電子写真用感光体の製造方法 |
| US4356029A (en) * | 1981-12-23 | 1982-10-26 | Westinghouse Electric Corp. | Titanium product collection in a plasma reactor |
| JPS58171506A (ja) * | 1982-04-01 | 1983-10-08 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 微細な金属ニツケル粉末の製造方法 |
-
1984
- 1984-08-20 JP JP17394784A patent/JPS6152304A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6152304A (ja) | 1986-03-15 |
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