JPH0467948B2 - - Google Patents
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- JPH0467948B2 JPH0467948B2 JP1058696A JP5869689A JPH0467948B2 JP H0467948 B2 JPH0467948 B2 JP H0467948B2 JP 1058696 A JP1058696 A JP 1058696A JP 5869689 A JP5869689 A JP 5869689A JP H0467948 B2 JPH0467948 B2 JP H0467948B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- koji
- soy sauce
- oryzae
- amylase
- minutes
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Soy Sauces And Products Related Thereto (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、α−アミラーゼ低生産性アスペルギ
ルス・オリゼーを麹菌として使用する醤油の製造
法に関するものである。 〔従来技術〕 醤油、味噌などの伝統的調味食品は、その製品
の香味、特に香気について各醸造元それぞれの特
徴を有している。その主要因は使用麹菌によると
ころが大きいといわれている。たとえば醤油醸造
においては、主としてアスペルギルス・オリゼー
(Aspergillus oryzae、以下、「A.オリゼー」と
称する。)とアスペルギルス・ソーヤ
(Aspergillus sojae、以下「A.ソーヤ」と称す
る。)が用いられているが、両者は加水分解酵素
の生産性や醸造特性が異なることが知られている
(たとえば、日本醤油研究所雑誌、第6巻、第3
号、第75〜81頁(1980)、同誌、第7巻、第4号、
第166〜172頁(1981)など参照)。すなわち、A.
オリゼーはA.ソーヤに比べてα−アミラーゼの
生産性が高く、エンドポリガラクチユロナーゼ生
産性が低いこと、製麹中の原料炭水化物消費量が
多いこと、火入〓量が多いことなどが報告されて
いる。 〔発明が解決しようとする課題〕 現在、国内で使用されている醤油用麹菌のうち
A.ソーヤは約20%にすぎず、残りの大部分はA.
オリゼーが用いられているといわれている。この
ようにA.オリゼーが多用されている原因を究明
するために、両種に属する多数の麹菌を用いて同
一のの条件下で醤油醸造試験を行つたところ、
A.ソーヤで調製された醤油とA.オリゼーによる
ものとを官能検査で比較すると、A.ソーヤによ
るものは焦臭系統の臭いが強く感じられて評点が
劣るものが大部分であつた。同一条件で仕込み、
熟成を行つたのにも拘らずこのような相違が生じ
たのは、麹の段階ですでに香気生成にかなりの差
があるためと考えられる。A.オリゼーを用いる
と、大豆と小麦を使用する醤油麹でも米麹にあ
る、いわゆるくり香が発生するが、A.ソーヤで
はくり香はきわめて弱く焦臭を発生するものが多
かつた。 一方、麹菌は製麹工程中で主としして原料中の
炭水化物をエネルギー源として利用し、麹菌菌体
および諸酵素類を生産する。こ際、多量の発熱を
伴うので、これを系外に排除するために通風や手
入れなどの操作が行われる。製麹工程中における
炭水化物の消費は菌体の形成や酵素生産のために
必須なものであるが、一方で消費量が多すぎれば
諸味工程に移行する炭水化物が少なくなり、これ
から生産される諸部分(糖類、アルコール類、有
機酸類など)の乏しい諸味となる。いかに炭水化
物の消費量を少なくし、効率よく菌体や酵素など
の有効成分を生産させるが製麹技術の要点とされ
る所以である。また、炭水化物のうち麹菌により
最も利用されやすいのは澱粉であり、製麹中に消
費される炭水化物も主に澱粉であることが明らか
にされている。 〔課題を解決するための手段〕 本発明者ら、麹のα−アミラーゼ活性と製麹中
の炭水化物消費量の関係について検討したとこ
ろ、両者に正の相関を認めた。そこで、本発明者
らは、醤油の製造法に関し、α−アミラーゼ生産
性の異なる麹菌を用いて種々研究を行つた結果、
本発明を完成した。すなわち、本発明はα−アミ
ラーゼ低生産性A.オリゼーを麹菌として使用す
ることを特徴とする醤油の製造法に関するもので
ある。 本発明方法はα−アミラーゼ生産性がA.ソー
ヤと同等またはそれ以下という特性を有するA.
オリゼーを麹菌として麹製造に使用するところに
特徴がある。すなわち、製麹中の炭水化物消費量
をA.ソーヤを使用した場合と同様に少なくする
ことができ、そして、このようにして調製した麹
を醤油醸造に利用すれば炭水化物に由来する糖
類、有機酸などの諸成分に富んだ醤油を得ること
ができるとともに、火入〓量を少なくすることが
でき、しかもA.オリゼーの特有の芳香を有する
醤油製品を得ることができる。 本発明方法に使用するα−アミラーゼ低生産性
A.オリゼーは、醸造用麹菌A.オリゼーを親株と
して、これに対して変異誘導処理を施し、α−ア
ミラーゼ低生産性菌株をスクリーニングすること
により取得することができる。 変異誘導処理方法は、紫外線照射、X線照射、
γ線照射などの物理的方法、N−メチル−N′−
ニトロ−N−ニトロングアニジン、4−ニトロキ
ノリン−N−オキサイド、エチルメタンスルホネ
ートなどの突然変異誘起剤処理による化学的方法
のいずれも採用することができる。たとえば紫外
線照射法によれば通常、出現率約10-6ぐらいの確
率で本発明変異株を誘導することができる。 また、α−アミラーゼ低生産性菌のスクリーニ
ング方法は、コーンスターチを含む平板培地上に
菌を生育させた時にコロニーの周辺にできるクリ
アゾーンの小さい菌株を選択する方法によればよ
い。 α−アミラーゼ低生産性A.オリゼーにおける
α−アミラーゼ生産性の程度は、A.ソーヤのα
−アミラーゼ生産性と同等程度またはそれ以下が
目安とされる。しかし、醸造期間中、たとえば醤
油の熟成期間中に諸味中の澱粉を分解するのに十
分な程度の量のα−アミラーゼを生産する能力は
必要である。具体的には、下記Aの製麹方法条件
で製麹した場合の麹中のα−アミラーゼ活性が下
記Bの活性測定法において約0.5〜2.5×104好まし
くは0.5〜1.5×104(Unit/g麹)の範囲のα−ア
ミラーゼ生産性を示すものであればよい。 A 製麹方法条件 1容三角フラスコに150%撒水した脱脂大豆
と炒熬小麦各50gを混合していれ、120℃、40分
間加圧殺菌し、冷却後、麹菌株を接種し、28℃で
48時間培養する。 B α−アミラーゼ活性測定法(不破の改変法) 可溶性デンプンを基質(反応液中0.5%)とし、
PH4.8、30℃で20分間反応させたときのヨウ素デ
ンプン呈色の低下をOD700nmで測定し、1mgに
相当する青色ヨウ素呈色を低下させる酵素量を1
単位(Unit)とする。 このようなα−アミラーゼ低生産性A.オリゼ
ーの代表例としてA.オリゼーA−287を挙げるこ
とができる。本菌株は、醤油醸造用麹菌A.オリ
ゼー−F−1124(微工研菌寄第1365号)に紫外線
照射処理して誘導したA.オリゼー1065をさらに
紫外線照射処理して誘導したものである。本菌株
は、工業技術院微生物工業技術研究所に昭和59年
2月6日に微工研菌寄第7439号(FERM−
P7439)として寄託されている。 A.オリゼーA−287の菌学的性質を示せば次の
とおりである。 1 形態学的性質 (麹汁寒天培地、PH6.0で30℃で4日間培養)
ルス・オリゼーを麹菌として使用する醤油の製造
法に関するものである。 〔従来技術〕 醤油、味噌などの伝統的調味食品は、その製品
の香味、特に香気について各醸造元それぞれの特
徴を有している。その主要因は使用麹菌によると
ころが大きいといわれている。たとえば醤油醸造
においては、主としてアスペルギルス・オリゼー
(Aspergillus oryzae、以下、「A.オリゼー」と
称する。)とアスペルギルス・ソーヤ
(Aspergillus sojae、以下「A.ソーヤ」と称す
る。)が用いられているが、両者は加水分解酵素
の生産性や醸造特性が異なることが知られている
(たとえば、日本醤油研究所雑誌、第6巻、第3
号、第75〜81頁(1980)、同誌、第7巻、第4号、
第166〜172頁(1981)など参照)。すなわち、A.
オリゼーはA.ソーヤに比べてα−アミラーゼの
生産性が高く、エンドポリガラクチユロナーゼ生
産性が低いこと、製麹中の原料炭水化物消費量が
多いこと、火入〓量が多いことなどが報告されて
いる。 〔発明が解決しようとする課題〕 現在、国内で使用されている醤油用麹菌のうち
A.ソーヤは約20%にすぎず、残りの大部分はA.
オリゼーが用いられているといわれている。この
ようにA.オリゼーが多用されている原因を究明
するために、両種に属する多数の麹菌を用いて同
一のの条件下で醤油醸造試験を行つたところ、
A.ソーヤで調製された醤油とA.オリゼーによる
ものとを官能検査で比較すると、A.ソーヤによ
るものは焦臭系統の臭いが強く感じられて評点が
劣るものが大部分であつた。同一条件で仕込み、
熟成を行つたのにも拘らずこのような相違が生じ
たのは、麹の段階ですでに香気生成にかなりの差
があるためと考えられる。A.オリゼーを用いる
と、大豆と小麦を使用する醤油麹でも米麹にあ
る、いわゆるくり香が発生するが、A.ソーヤで
はくり香はきわめて弱く焦臭を発生するものが多
かつた。 一方、麹菌は製麹工程中で主としして原料中の
炭水化物をエネルギー源として利用し、麹菌菌体
および諸酵素類を生産する。こ際、多量の発熱を
伴うので、これを系外に排除するために通風や手
入れなどの操作が行われる。製麹工程中における
炭水化物の消費は菌体の形成や酵素生産のために
必須なものであるが、一方で消費量が多すぎれば
諸味工程に移行する炭水化物が少なくなり、これ
から生産される諸部分(糖類、アルコール類、有
機酸類など)の乏しい諸味となる。いかに炭水化
物の消費量を少なくし、効率よく菌体や酵素など
の有効成分を生産させるが製麹技術の要点とされ
る所以である。また、炭水化物のうち麹菌により
最も利用されやすいのは澱粉であり、製麹中に消
費される炭水化物も主に澱粉であることが明らか
にされている。 〔課題を解決するための手段〕 本発明者ら、麹のα−アミラーゼ活性と製麹中
の炭水化物消費量の関係について検討したとこ
ろ、両者に正の相関を認めた。そこで、本発明者
らは、醤油の製造法に関し、α−アミラーゼ生産
性の異なる麹菌を用いて種々研究を行つた結果、
本発明を完成した。すなわち、本発明はα−アミ
ラーゼ低生産性A.オリゼーを麹菌として使用す
ることを特徴とする醤油の製造法に関するもので
ある。 本発明方法はα−アミラーゼ生産性がA.ソー
ヤと同等またはそれ以下という特性を有するA.
オリゼーを麹菌として麹製造に使用するところに
特徴がある。すなわち、製麹中の炭水化物消費量
をA.ソーヤを使用した場合と同様に少なくする
ことができ、そして、このようにして調製した麹
を醤油醸造に利用すれば炭水化物に由来する糖
類、有機酸などの諸成分に富んだ醤油を得ること
ができるとともに、火入〓量を少なくすることが
でき、しかもA.オリゼーの特有の芳香を有する
醤油製品を得ることができる。 本発明方法に使用するα−アミラーゼ低生産性
A.オリゼーは、醸造用麹菌A.オリゼーを親株と
して、これに対して変異誘導処理を施し、α−ア
ミラーゼ低生産性菌株をスクリーニングすること
により取得することができる。 変異誘導処理方法は、紫外線照射、X線照射、
γ線照射などの物理的方法、N−メチル−N′−
ニトロ−N−ニトロングアニジン、4−ニトロキ
ノリン−N−オキサイド、エチルメタンスルホネ
ートなどの突然変異誘起剤処理による化学的方法
のいずれも採用することができる。たとえば紫外
線照射法によれば通常、出現率約10-6ぐらいの確
率で本発明変異株を誘導することができる。 また、α−アミラーゼ低生産性菌のスクリーニ
ング方法は、コーンスターチを含む平板培地上に
菌を生育させた時にコロニーの周辺にできるクリ
アゾーンの小さい菌株を選択する方法によればよ
い。 α−アミラーゼ低生産性A.オリゼーにおける
α−アミラーゼ生産性の程度は、A.ソーヤのα
−アミラーゼ生産性と同等程度またはそれ以下が
目安とされる。しかし、醸造期間中、たとえば醤
油の熟成期間中に諸味中の澱粉を分解するのに十
分な程度の量のα−アミラーゼを生産する能力は
必要である。具体的には、下記Aの製麹方法条件
で製麹した場合の麹中のα−アミラーゼ活性が下
記Bの活性測定法において約0.5〜2.5×104好まし
くは0.5〜1.5×104(Unit/g麹)の範囲のα−ア
ミラーゼ生産性を示すものであればよい。 A 製麹方法条件 1容三角フラスコに150%撒水した脱脂大豆
と炒熬小麦各50gを混合していれ、120℃、40分
間加圧殺菌し、冷却後、麹菌株を接種し、28℃で
48時間培養する。 B α−アミラーゼ活性測定法(不破の改変法) 可溶性デンプンを基質(反応液中0.5%)とし、
PH4.8、30℃で20分間反応させたときのヨウ素デ
ンプン呈色の低下をOD700nmで測定し、1mgに
相当する青色ヨウ素呈色を低下させる酵素量を1
単位(Unit)とする。 このようなα−アミラーゼ低生産性A.オリゼ
ーの代表例としてA.オリゼーA−287を挙げるこ
とができる。本菌株は、醤油醸造用麹菌A.オリ
ゼー−F−1124(微工研菌寄第1365号)に紫外線
照射処理して誘導したA.オリゼー1065をさらに
紫外線照射処理して誘導したものである。本菌株
は、工業技術院微生物工業技術研究所に昭和59年
2月6日に微工研菌寄第7439号(FERM−
P7439)として寄託されている。 A.オリゼーA−287の菌学的性質を示せば次の
とおりである。 1 形態学的性質 (麹汁寒天培地、PH6.0で30℃で4日間培養)
【表】
2 生理的性質
【表】
3 醸造特性
1容三角フラスコに150%撒水した脱脂大豆
と炒熬割砕小麦各50gを混合して入れ、120℃、
40分間加圧殺菌し、冷却後、麹菌株を各2本づつ
接種し、28℃で48時間培養して麹を得た。各1本
は麹の分析に供し、他の1本に120℃、15分間加
圧殺菌した30%食塩水140mlを加えて仕込み、30
℃で90日間発酵させた後、濾紙濾過により液汁と
固形分を分け、諸味液汁を得た。麹および諸味液
汁の分析結果は第3表および第4表のとおりであ
つた。 なお、酵素活性の測定、炭水化物消費量の測定
は次の方法によつた。 α−アミラーゼ活性 不破の改変法に準じた方法(日本醤油研究所
雑誌、第6巻、第3号、第75〜81頁(1980)に
よつた。すなわち可溶性デンプンを基質(反応
液中0.5%)とし、PH4.8、30℃で20分間反応さ
せたときのヨウ素デンプン呈色の低下を
OD700nmで測定した。本条件下で1mgに相当
する青色ヨウ素呈色を低下させる酵素量を1単
位とした。 プロテアーゼ活性 アンソン−萩原法を一部改変した方法(日本
農芸化学会誌、第53巻、第27頁(1979))で測
定した。活性はPH6.0においてチロシン1μgを
1分間に遊離させる酵素量を1単位とした。 グルタミナーゼ活性 グルタミン酸脱水素酵素を利用する自動分析
機によるグルタミン酸比色定量法(日本醤油研
究所雑誌、第7巻、第2号、第74〜80頁
(1981)により測定した。 炭水化物消費量 試料を真空乾燥後、粉砕して一定量を採取
し、2.5%塩酸で沸騰水浴中で3時間加水分解
し、レーン法により還元糖を定量し、次式によ
り炭水化物消費量(%)を求めた。 (原料中の炭水化物−麹中の炭水化物)/(原料中の
炭水化物)×100
と炒熬割砕小麦各50gを混合して入れ、120℃、
40分間加圧殺菌し、冷却後、麹菌株を各2本づつ
接種し、28℃で48時間培養して麹を得た。各1本
は麹の分析に供し、他の1本に120℃、15分間加
圧殺菌した30%食塩水140mlを加えて仕込み、30
℃で90日間発酵させた後、濾紙濾過により液汁と
固形分を分け、諸味液汁を得た。麹および諸味液
汁の分析結果は第3表および第4表のとおりであ
つた。 なお、酵素活性の測定、炭水化物消費量の測定
は次の方法によつた。 α−アミラーゼ活性 不破の改変法に準じた方法(日本醤油研究所
雑誌、第6巻、第3号、第75〜81頁(1980)に
よつた。すなわち可溶性デンプンを基質(反応
液中0.5%)とし、PH4.8、30℃で20分間反応さ
せたときのヨウ素デンプン呈色の低下を
OD700nmで測定した。本条件下で1mgに相当
する青色ヨウ素呈色を低下させる酵素量を1単
位とした。 プロテアーゼ活性 アンソン−萩原法を一部改変した方法(日本
農芸化学会誌、第53巻、第27頁(1979))で測
定した。活性はPH6.0においてチロシン1μgを
1分間に遊離させる酵素量を1単位とした。 グルタミナーゼ活性 グルタミン酸脱水素酵素を利用する自動分析
機によるグルタミン酸比色定量法(日本醤油研
究所雑誌、第7巻、第2号、第74〜80頁
(1981)により測定した。 炭水化物消費量 試料を真空乾燥後、粉砕して一定量を採取
し、2.5%塩酸で沸騰水浴中で3時間加水分解
し、レーン法により還元糖を定量し、次式によ
り炭水化物消費量(%)を求めた。 (原料中の炭水化物−麹中の炭水化物)/(原料中の
炭水化物)×100
【表】
【表】
以上のように、A.オリゼーA−287は、親株に
比べてα−アミラーゼの生産性が低いという性質
以外は、ほとんど親株と類似した性質を有する。 α−アミラーゼ低生産性A.オリゼーを用いて
醤油を製造する場合、製麹、発酵、熟成の各工程
は常法に従えばよく、特に特別な方法手段は要求
されない。たとえば、醤油麹の製造においては、
通常の麹原料、たとえば撒水して蒸煮した大豆原
料と炒熬割砕した小麦原料の混合物に本発明の麹
菌の種麹を接種混合し、25〜35℃、2〜4日間培
養する方法によればよい。 次に、かくして得られた醤油麹を通常の仕込タ
ンクに適当な濃度の食塩水で仕込み、常法に従い
適宜攪拌しつつ、3〜6ケ月間発酵熟成を行う
と、炭水化物由来成分のの多量蓄積された、しか
も火入〓量の少ないA.オリゼー特有の芳香を有
する熟成諸味得ることができる。さらに、圧搾濾
過、火入清澄工程を経ることにより最終製品に導
くことができる。 以下、実施例を挙げ、本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1 脱脂大豆5Kgに150%撒水し、2Kg/cm2で13分
間加圧蒸煮後、40℃に冷却したものに炒熬割砕し
た小麦4.8Kgを混合して粉合せ原料を得、これに
A.オリゼーA−287(微工研菌寄第7439号)の種
麹を接種混合して小型通風製麹装置内で送風温度
28℃で24時間、次いで26℃で20時間製麹して醤油
麹を得た。 この麹10Kgに24.5%食塩水15.3を加えて小型
容器に仕込み、15℃で1ケ月、次いで30℃で5ケ
月間発酵熟成させた。なお、乳酸発酵およびアル
コール発酵を促進するために仕込み後14日目に醤
油諸味から分離した乳酸菌を2×105/g、仕込
み後35日目に醤油諸味から分離した酵母を2×
105/g添加した。 この諸味を小型圧搾機により圧搾し、生醤油を
得た。この生醤油を80℃達温熱処理した後、50℃
で2日間保持して火入を行つた。 対照としてA.オリゼー1065を用いて同様にし
て醤油を製造した。 これらの生醤油の分析結果および火入〓量は第
5表のとおりであつた。第5表から明らかなよう
に本発明菌株を用いて調製された生醤油は炭水化
物由来の成分が著量含有され、かつ火入〓量も顕
著に少なかつた。
比べてα−アミラーゼの生産性が低いという性質
以外は、ほとんど親株と類似した性質を有する。 α−アミラーゼ低生産性A.オリゼーを用いて
醤油を製造する場合、製麹、発酵、熟成の各工程
は常法に従えばよく、特に特別な方法手段は要求
されない。たとえば、醤油麹の製造においては、
通常の麹原料、たとえば撒水して蒸煮した大豆原
料と炒熬割砕した小麦原料の混合物に本発明の麹
菌の種麹を接種混合し、25〜35℃、2〜4日間培
養する方法によればよい。 次に、かくして得られた醤油麹を通常の仕込タ
ンクに適当な濃度の食塩水で仕込み、常法に従い
適宜攪拌しつつ、3〜6ケ月間発酵熟成を行う
と、炭水化物由来成分のの多量蓄積された、しか
も火入〓量の少ないA.オリゼー特有の芳香を有
する熟成諸味得ることができる。さらに、圧搾濾
過、火入清澄工程を経ることにより最終製品に導
くことができる。 以下、実施例を挙げ、本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1 脱脂大豆5Kgに150%撒水し、2Kg/cm2で13分
間加圧蒸煮後、40℃に冷却したものに炒熬割砕し
た小麦4.8Kgを混合して粉合せ原料を得、これに
A.オリゼーA−287(微工研菌寄第7439号)の種
麹を接種混合して小型通風製麹装置内で送風温度
28℃で24時間、次いで26℃で20時間製麹して醤油
麹を得た。 この麹10Kgに24.5%食塩水15.3を加えて小型
容器に仕込み、15℃で1ケ月、次いで30℃で5ケ
月間発酵熟成させた。なお、乳酸発酵およびアル
コール発酵を促進するために仕込み後14日目に醤
油諸味から分離した乳酸菌を2×105/g、仕込
み後35日目に醤油諸味から分離した酵母を2×
105/g添加した。 この諸味を小型圧搾機により圧搾し、生醤油を
得た。この生醤油を80℃達温熱処理した後、50℃
で2日間保持して火入を行つた。 対照としてA.オリゼー1065を用いて同様にし
て醤油を製造した。 これらの生醤油の分析結果および火入〓量は第
5表のとおりであつた。第5表から明らかなよう
に本発明菌株を用いて調製された生醤油は炭水化
物由来の成分が著量含有され、かつ火入〓量も顕
著に少なかつた。
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 アスペルギルス・オリゼーに属する麹菌を用
いて麹を調製し、該麹を醸造タンクに仕込み、発
酵、熟成させて醤油を製造する方法において、麹
を調製するための麹菌として、下記Aの製麹方法
条件で製麹した場合の麹中のα−アミラーゼ活性
が下記Bの活性測定法において0.5〜2.5×104
(Unit/g麹)の範囲のα−アミラーゼ生産性を
示すα−アミラーゼ低生産性アスペルギルス・オ
リゼーを使用することを特徴とする醤油の製造
法。 A 製麹方法条件 1容三角フラスコに150%撒水した脱脂大豆
と炒熬小麦各50gを混合して入れ、120℃、40分
間加圧殺菌し、冷却後、麹菌株を接種し、28℃で
48時間培養する。 B α−アミラーゼ活性測定法(不破の改変法)
可溶性デンプンを基質(反応液中0.5%)とし、
PH4.8、30℃で20分間反応させたときのヨウ素デ
ンプン呈色の低下をOD700nmで測定し、1mgに
相当する青色ヨウ素呈色を低下させる酵素量を1
単位(Unit)とする。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1058696A JPH01281055A (ja) | 1989-03-10 | 1989-03-10 | 醤油の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1058696A JPH01281055A (ja) | 1989-03-10 | 1989-03-10 | 醤油の製造法 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59023464A Division JPS60168382A (ja) | 1984-02-10 | 1984-02-10 | α‐アミラーゼ低生産性アスペルギルス・オリゼー |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01281055A JPH01281055A (ja) | 1989-11-13 |
| JPH0467948B2 true JPH0467948B2 (ja) | 1992-10-29 |
Family
ID=13091700
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1058696A Granted JPH01281055A (ja) | 1989-03-10 | 1989-03-10 | 醤油の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH01281055A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102715490B (zh) * | 2012-06-29 | 2014-07-02 | 重庆天厨天雁食品有限责任公司 | 一种酱油粮食全利用酿造方法 |
| CN114403420B (zh) * | 2021-12-31 | 2024-01-30 | 好记食品酿造股份有限公司 | 一种减盐酱油的酿造方法及低食盐含量的减盐酱油 |
Family Cites Families (2)
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| JPS5735630A (en) * | 1980-08-08 | 1982-02-26 | Kubota Ltd | Heat treatment furnace for tubular body |
-
1989
- 1989-03-10 JP JP1058696A patent/JPH01281055A/ja active Granted
Also Published As
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