JPH0477041B2 - - Google Patents
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- JPH0477041B2 JPH0477041B2 JP58214889A JP21488983A JPH0477041B2 JP H0477041 B2 JPH0477041 B2 JP H0477041B2 JP 58214889 A JP58214889 A JP 58214889A JP 21488983 A JP21488983 A JP 21488983A JP H0477041 B2 JPH0477041 B2 JP H0477041B2
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Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
Description
イ 産業上の利用分野
本考案は、粉末治金用高成形性鉄粉に関し、詳
しくは、噴霧法で製造された鉄粉表面を覆つてい
るフイルム状の酸化物を、涙状形態となして鉄粉
表面上に付着させるとともに、還元・焼鈍処理後
の酸素含有量を水素還元減量にして、重量比率で
1.0%以下とすることにより、成形性を改良した
粉末治金用高成形性鉄粉にかかる。 ロ 従来技術 粉末治金に使用する鉄粉は、還元法と噴霧法の
2種類に大別される。 前者の還元法は、微分に粉砕された鉄鉱石や、
鋼板の熱間圧延時に発生するミルスケール等を、
還元して鉄粉を製造する方法であるが、還元費用
が高くつくため、近年は、後者の噴霧法による鉄
粉の生産が、次第に増加する傾向にある。 以下、噴霧法の説明は、その主流をなす水噴霧
法に例をとつて、具体的に述べる。 水噴霧法により鉄粉の製造は、鋼板等の鉄スク
ラツプを、誘導炉やアーク炉で溶解し、この溶湯
を取鍋等により、底部に孔径φ5〜φ20mmの孔を有
するタンデイツシユに溶湯を主湯して、タンデイ
ツシユ底部に設けられた孔から、溶湯を自然流下
させ、この自然流下する溶湯に、通常、50〜150
Kg/cm2の高圧水を噴きつけて溶湯を粉化させ、鉄
粉とする(噴霧工程)。 つぎに、脱水・乾燥後、噴霧工程で鉄粉の表面
にフイルム上に形成された酸化皮膜を、つぎの還
元・焼鈍処理で除去する。 鉄粉の還元・焼鈍処理は、通常800〜1100℃の
アンモニア分解ガス中で行われる。 なお、還元・焼鈍処理された鉄粉は、部分的に
焼結されてケーキ状となるため、このケーキ状の
鉄粉を解砕し、所望の鉄粉とするものである。 しかし、このようにして水噴霧法で製造された
鉄粉には、前述の還元鉄粉に比較して、以下のよ
うな欠点がある。 すなわち、鉄粉の表面形状が、第1図bに示す
ように、第1図aに示すような還元鉄粉に比較し
て、表面凹凸の少ない形状をしていることから、
この水噴霧法で製造した鉄粉を、金型内で圧粉成
形する場合において、鉄粉同士のからみ合いが少
なく、圧粉成形体の強度が低く、いいかえると、
水噴霧法で製造した鉄粉は、成形性が悪いという
欠点がある。 ハ 発明の目的 本発明は、噴霧法で製造した鉄粉に付着した、
酸化物形態を改善するとともに、鉄粉の酸素含有
量を低減させることにより、粉末治金用鉄粉の成
形性を改良した、粉末治金用高成形性鉄粉を提供
することを目的としている。 ニ 発明の構成 このような目的は、本発明によれば、噴霧法で
製造された、粉末治金用高成形性鉄粉であつて、 噴霧後、還元・焼鈍処理前の酸素含有量を水素
還元減量にして、重量比率で0.20%以上の鉄粉を
800〜1100℃の高温で、窒素ガス・アルゴン等の
不活性ガス雰囲気中にて還元・焼鈍処理し、鉄粉
表面を覆つているフイルム状の酸化皮膜を、涙状
形態となして鉄粉表面上に付着させるとともに、
還元・焼鈍処理後の酸素含有量を水素還元減量に
して、重量比率で1.0%以下となしたことを特徴
とする。粉末治金用高成形性鉄粉によつて達成さ
れる。 ホ 発明の作用 以下、本発明の作用を説明する。 本発明において、還元・焼鈍処理前の酸素含有
量を水素還元減量にして、重量比率が0.20%以上
としたのは、乾燥前、すなわち、還元・焼鈍処理
前の鉄粉の表面は、フイルム状の鉄酸化皮膜によ
り覆われているが、還元・焼鈍処理において高温
となるため、フイルム状の鉄酸化皮膜に粘性が生
じ、表面張力により涙状形態となるが、0.20%未
満では、鉄酸化皮膜が薄く、還元・焼鈍処理での
涙状形態酸化物が形成されないか、形成されても
極く僅かであるため、圧粉成形体の強度、いいか
えると、鉄粉の成形性が十分に改善されないから
である。 また、還元・焼鈍処理温度を800〜1100℃とし
たのは、800℃未満では、焼鈍効果が不十分であ
り、鉄粉自体の硬さが高くなつて圧縮性が悪く、
圧粉成形時に成形圧力を高くしないと、圧粉成形
体の密度が上昇せず、成形金型の寿命が短くなる
からである。 さらに、鉄粉に含有されている炭素の、脱炭反
応が十分に進行せず、還元・焼鈍処理後の鉄粉に
炭素が残り、鉄粉自体の硬さが高く、圧縮性が悪
くなる欠点がある。 一方、1100℃を越えると、還元・焼鈍処理で鉄
粉同士が強固に焼結され、後の解砕工程でケーキ
状鉄粉の解砕が事実上不可能となる。 つぎに、還元・焼鈍処理後の酸素含有量を水素
還元減量にして、重量比率で1.0%以下とした理
由を説明する。 焼結部品は、通常、原材料となる鉄粉は、強度
向上のための、銅粉、黒鉛粉等を添加・混合し、
圧粉成形ご、還元性雰囲気中で焼結するが、この
焼結工程で添加した黒鉛粉が、鉄粉中の酸素によ
り、 C+1/2O2→CO↑ の反応が進行して脱炭されるため、強度が十分向
上しないという欠点がある。 この欠点を解消するため、脱炭される分だけ、
黒鉛を余分に添加しておけばよいが、現在の技術
水準では、水噴霧法で製造した鉄粉の酸素量が水
素還元減量にして1.0%以上になるとバラツキや
すいため、添加した黒鉛の脱炭量にもバラツキを
生じ、その結果として、機械的特性がバラツクた
め、水噴霧法で製造した鉄粉の、還元・焼鈍処理
後の酸素含有量を水素還元減量にして、重量比率
で1.0%以下とした。 つぎに、本発明鉄粉が粉末成形性に優れている
理由について、発明者らが研究した結果をもとに
以下に説明する。 本発明鉄粉は、圧粉成形前においては、第2図
aに示すような分散した鉄粉粒1状態にあるが、
圧粉成形時になると、第2図bに示すように、鉄
粉粒1が移動し、軟らかい鉄粉粒1は塑性変形さ
れ、比較的硬い涙状形態の酸化物2が、鉄粉粒1
の移動や塑性変形に伴つて、鉄粉粒1の表面を引
掻くことになる。 この結果、鉄粉粒1の表面の引つ掻き痕3に
は、極めて活性化した新生面が形成され、鉄粉粒
1の新生面同士が接触、拡散し、鉄粉粒1の間
に、涙状形態の酸化物2が″くさび″のように喰い
込んで、鉄粉粒1同士の結合が強固となり、本発
明鉄粉の粉末成形性が著しく改善されるものと思
われる。 また、第3図は、本発明鉄粉を用いた圧粉成形
体の曲げ破断面の走査型電子顕微鏡観察写真であ
るが、明らかに涙状形態の酸化物2が、鉄粉粒1
の表面を引掻いた痕が認められ、本発明鉄粉にお
ける涙状形態の酸化物2の、成形性改善効果が確
認された。 ヘ 実施例 以下、添付図面に基づいて、本発明の実施例を
説明する。 なお、この実施例においては、水噴霧法を例と
して具体的に説明する。 軟鋼板スクラツプを高周波誘導炉で溶解した、
1600℃の溶湯を、底部に直径13mmの孔を有するタ
ンデイツシユに注湯して、タンデツシユ底部に設
けられた孔から、溶湯を自然流下させ、この自然
流下する溶湯に、水噴射ノズルから噴射された
150m/secという高速度の水を噴きつけて、溶湯
を粉化させ、鉄粉とした。 なお、噴霧は、鉄粉の酸化を抑制するため、窒
素ガス雰囲気中で行つた。 ついで、水噴霧により製造された鉄粉を、脱水
処理後、80〜120度で乾燥させた。 なお、乾燥後、すなわち、還元・焼鈍処理前に
おける酸素含有量は水素還元減量にして、重量比
率で0.45%であつた。また、炭素含有量は、0.25
%であつた。 つぎに、窒素ガス雰囲気中で、900℃×30分の
還元・焼鈍処理をした。 なお、窒素ガス雰囲気では、雰囲気による還元
は不可能であるが、鉄粉中に含有されている炭素
により、自己還元されることから「還元・焼鈍処
理」とした。 この還元・焼鈍処理により形成されたケーキ状
の鉄粉を、解砕し80メツシユの篩にかけて、第1
表aおよび第1表bに示すような特性の鉄粉を製
造した。
しくは、噴霧法で製造された鉄粉表面を覆つてい
るフイルム状の酸化物を、涙状形態となして鉄粉
表面上に付着させるとともに、還元・焼鈍処理後
の酸素含有量を水素還元減量にして、重量比率で
1.0%以下とすることにより、成形性を改良した
粉末治金用高成形性鉄粉にかかる。 ロ 従来技術 粉末治金に使用する鉄粉は、還元法と噴霧法の
2種類に大別される。 前者の還元法は、微分に粉砕された鉄鉱石や、
鋼板の熱間圧延時に発生するミルスケール等を、
還元して鉄粉を製造する方法であるが、還元費用
が高くつくため、近年は、後者の噴霧法による鉄
粉の生産が、次第に増加する傾向にある。 以下、噴霧法の説明は、その主流をなす水噴霧
法に例をとつて、具体的に述べる。 水噴霧法により鉄粉の製造は、鋼板等の鉄スク
ラツプを、誘導炉やアーク炉で溶解し、この溶湯
を取鍋等により、底部に孔径φ5〜φ20mmの孔を有
するタンデイツシユに溶湯を主湯して、タンデイ
ツシユ底部に設けられた孔から、溶湯を自然流下
させ、この自然流下する溶湯に、通常、50〜150
Kg/cm2の高圧水を噴きつけて溶湯を粉化させ、鉄
粉とする(噴霧工程)。 つぎに、脱水・乾燥後、噴霧工程で鉄粉の表面
にフイルム上に形成された酸化皮膜を、つぎの還
元・焼鈍処理で除去する。 鉄粉の還元・焼鈍処理は、通常800〜1100℃の
アンモニア分解ガス中で行われる。 なお、還元・焼鈍処理された鉄粉は、部分的に
焼結されてケーキ状となるため、このケーキ状の
鉄粉を解砕し、所望の鉄粉とするものである。 しかし、このようにして水噴霧法で製造された
鉄粉には、前述の還元鉄粉に比較して、以下のよ
うな欠点がある。 すなわち、鉄粉の表面形状が、第1図bに示す
ように、第1図aに示すような還元鉄粉に比較し
て、表面凹凸の少ない形状をしていることから、
この水噴霧法で製造した鉄粉を、金型内で圧粉成
形する場合において、鉄粉同士のからみ合いが少
なく、圧粉成形体の強度が低く、いいかえると、
水噴霧法で製造した鉄粉は、成形性が悪いという
欠点がある。 ハ 発明の目的 本発明は、噴霧法で製造した鉄粉に付着した、
酸化物形態を改善するとともに、鉄粉の酸素含有
量を低減させることにより、粉末治金用鉄粉の成
形性を改良した、粉末治金用高成形性鉄粉を提供
することを目的としている。 ニ 発明の構成 このような目的は、本発明によれば、噴霧法で
製造された、粉末治金用高成形性鉄粉であつて、 噴霧後、還元・焼鈍処理前の酸素含有量を水素
還元減量にして、重量比率で0.20%以上の鉄粉を
800〜1100℃の高温で、窒素ガス・アルゴン等の
不活性ガス雰囲気中にて還元・焼鈍処理し、鉄粉
表面を覆つているフイルム状の酸化皮膜を、涙状
形態となして鉄粉表面上に付着させるとともに、
還元・焼鈍処理後の酸素含有量を水素還元減量に
して、重量比率で1.0%以下となしたことを特徴
とする。粉末治金用高成形性鉄粉によつて達成さ
れる。 ホ 発明の作用 以下、本発明の作用を説明する。 本発明において、還元・焼鈍処理前の酸素含有
量を水素還元減量にして、重量比率が0.20%以上
としたのは、乾燥前、すなわち、還元・焼鈍処理
前の鉄粉の表面は、フイルム状の鉄酸化皮膜によ
り覆われているが、還元・焼鈍処理において高温
となるため、フイルム状の鉄酸化皮膜に粘性が生
じ、表面張力により涙状形態となるが、0.20%未
満では、鉄酸化皮膜が薄く、還元・焼鈍処理での
涙状形態酸化物が形成されないか、形成されても
極く僅かであるため、圧粉成形体の強度、いいか
えると、鉄粉の成形性が十分に改善されないから
である。 また、還元・焼鈍処理温度を800〜1100℃とし
たのは、800℃未満では、焼鈍効果が不十分であ
り、鉄粉自体の硬さが高くなつて圧縮性が悪く、
圧粉成形時に成形圧力を高くしないと、圧粉成形
体の密度が上昇せず、成形金型の寿命が短くなる
からである。 さらに、鉄粉に含有されている炭素の、脱炭反
応が十分に進行せず、還元・焼鈍処理後の鉄粉に
炭素が残り、鉄粉自体の硬さが高く、圧縮性が悪
くなる欠点がある。 一方、1100℃を越えると、還元・焼鈍処理で鉄
粉同士が強固に焼結され、後の解砕工程でケーキ
状鉄粉の解砕が事実上不可能となる。 つぎに、還元・焼鈍処理後の酸素含有量を水素
還元減量にして、重量比率で1.0%以下とした理
由を説明する。 焼結部品は、通常、原材料となる鉄粉は、強度
向上のための、銅粉、黒鉛粉等を添加・混合し、
圧粉成形ご、還元性雰囲気中で焼結するが、この
焼結工程で添加した黒鉛粉が、鉄粉中の酸素によ
り、 C+1/2O2→CO↑ の反応が進行して脱炭されるため、強度が十分向
上しないという欠点がある。 この欠点を解消するため、脱炭される分だけ、
黒鉛を余分に添加しておけばよいが、現在の技術
水準では、水噴霧法で製造した鉄粉の酸素量が水
素還元減量にして1.0%以上になるとバラツキや
すいため、添加した黒鉛の脱炭量にもバラツキを
生じ、その結果として、機械的特性がバラツクた
め、水噴霧法で製造した鉄粉の、還元・焼鈍処理
後の酸素含有量を水素還元減量にして、重量比率
で1.0%以下とした。 つぎに、本発明鉄粉が粉末成形性に優れている
理由について、発明者らが研究した結果をもとに
以下に説明する。 本発明鉄粉は、圧粉成形前においては、第2図
aに示すような分散した鉄粉粒1状態にあるが、
圧粉成形時になると、第2図bに示すように、鉄
粉粒1が移動し、軟らかい鉄粉粒1は塑性変形さ
れ、比較的硬い涙状形態の酸化物2が、鉄粉粒1
の移動や塑性変形に伴つて、鉄粉粒1の表面を引
掻くことになる。 この結果、鉄粉粒1の表面の引つ掻き痕3に
は、極めて活性化した新生面が形成され、鉄粉粒
1の新生面同士が接触、拡散し、鉄粉粒1の間
に、涙状形態の酸化物2が″くさび″のように喰い
込んで、鉄粉粒1同士の結合が強固となり、本発
明鉄粉の粉末成形性が著しく改善されるものと思
われる。 また、第3図は、本発明鉄粉を用いた圧粉成形
体の曲げ破断面の走査型電子顕微鏡観察写真であ
るが、明らかに涙状形態の酸化物2が、鉄粉粒1
の表面を引掻いた痕が認められ、本発明鉄粉にお
ける涙状形態の酸化物2の、成形性改善効果が確
認された。 ヘ 実施例 以下、添付図面に基づいて、本発明の実施例を
説明する。 なお、この実施例においては、水噴霧法を例と
して具体的に説明する。 軟鋼板スクラツプを高周波誘導炉で溶解した、
1600℃の溶湯を、底部に直径13mmの孔を有するタ
ンデイツシユに注湯して、タンデツシユ底部に設
けられた孔から、溶湯を自然流下させ、この自然
流下する溶湯に、水噴射ノズルから噴射された
150m/secという高速度の水を噴きつけて、溶湯
を粉化させ、鉄粉とした。 なお、噴霧は、鉄粉の酸化を抑制するため、窒
素ガス雰囲気中で行つた。 ついで、水噴霧により製造された鉄粉を、脱水
処理後、80〜120度で乾燥させた。 なお、乾燥後、すなわち、還元・焼鈍処理前に
おける酸素含有量は水素還元減量にして、重量比
率で0.45%であつた。また、炭素含有量は、0.25
%であつた。 つぎに、窒素ガス雰囲気中で、900℃×30分の
還元・焼鈍処理をした。 なお、窒素ガス雰囲気では、雰囲気による還元
は不可能であるが、鉄粉中に含有されている炭素
により、自己還元されることから「還元・焼鈍処
理」とした。 この還元・焼鈍処理により形成されたケーキ状
の鉄粉を、解砕し80メツシユの篩にかけて、第1
表aおよび第1表bに示すような特性の鉄粉を製
造した。
【表】
【表】
なお、第1表aおよび第1表bには、比較材と
して、従来の鉄粉である。還元、焼鈍処理を、ア
ンモニア分解ガス中で、900℃×30分とした鉄粉
の特性を併せ示している。 また、従来の還元鉄粉と噴霧鉄粉の表面状況
を、それぞれ、第1図aと第1図bに示している
が、これらと比較して、第4図から明らかなよう
に、本発明鉄粉の表面には、涙状形態の酸化物が
付着していることが理解される。 つぎに、本発明鉄粉、従来の水噴霧鉄粉、従来
の鉄鉱石の還元鉄粉に、それぞれ、潤滑剤である
ステアリン酸亜鉛を、1.0重量%添加・混合し、
圧粉成形体の密度が、いずれも、7.0g/cm3となる
ように圧粉成形し、この圧粉成形体を曲げ試験し
た。 曲げ試験結果を第2表に示す。
して、従来の鉄粉である。還元、焼鈍処理を、ア
ンモニア分解ガス中で、900℃×30分とした鉄粉
の特性を併せ示している。 また、従来の還元鉄粉と噴霧鉄粉の表面状況
を、それぞれ、第1図aと第1図bに示している
が、これらと比較して、第4図から明らかなよう
に、本発明鉄粉の表面には、涙状形態の酸化物が
付着していることが理解される。 つぎに、本発明鉄粉、従来の水噴霧鉄粉、従来
の鉄鉱石の還元鉄粉に、それぞれ、潤滑剤である
ステアリン酸亜鉛を、1.0重量%添加・混合し、
圧粉成形体の密度が、いずれも、7.0g/cm3となる
ように圧粉成形し、この圧粉成形体を曲げ試験し
た。 曲げ試験結果を第2表に示す。
【表】
第2表から明らかなように、本発明鉄粉を使用
した圧粉成形体の曲げ強度は、従来の水噴霧鉄
粉、鉄鉱石の還元鉄粉を使用した圧粉成形体の曲
げ強度に比較して、高い値を示し、焼結部品の製
造において、しばしば問題となる、圧粉成形時の
クラツク発生、また、圧粉成形体のハンドリング
時における欠けやクラツク発生は激減し、本発明
鉄粉が成形性に優れていることを示している。 ト 発明の効果 以上により明らかなように、本発明にかかる粉
末治金用高成形性鉄粉によれば、噴霧法で製造し
た鉄粉に付着した、酸化物形態を還元・焼鈍工程
で改善するとともに、鉄粉の酸素含有量を低減さ
せることにより、粉末治金用鉄粉の粉末形成性を
改良することができる利点がある。 また、本発明鉄粉は、還元・焼鈍処理で、高価
なアンモニア分解ガスを使用する必要がなく、安
価な窒素ガスの使用でよいことから、噴霧鉄粉の
製造原価を、大幅に安価とすることができる利点
もある。
した圧粉成形体の曲げ強度は、従来の水噴霧鉄
粉、鉄鉱石の還元鉄粉を使用した圧粉成形体の曲
げ強度に比較して、高い値を示し、焼結部品の製
造において、しばしば問題となる、圧粉成形時の
クラツク発生、また、圧粉成形体のハンドリング
時における欠けやクラツク発生は激減し、本発明
鉄粉が成形性に優れていることを示している。 ト 発明の効果 以上により明らかなように、本発明にかかる粉
末治金用高成形性鉄粉によれば、噴霧法で製造し
た鉄粉に付着した、酸化物形態を還元・焼鈍工程
で改善するとともに、鉄粉の酸素含有量を低減さ
せることにより、粉末治金用鉄粉の粉末形成性を
改良することができる利点がある。 また、本発明鉄粉は、還元・焼鈍処理で、高価
なアンモニア分解ガスを使用する必要がなく、安
価な窒素ガスの使用でよいことから、噴霧鉄粉の
製造原価を、大幅に安価とすることができる利点
もある。
第1図は、従来のa還元鉄粉、b噴霧鉄粉の粒
子構造を示す走査型電子顕微鏡観察写真、第2図
は、本発明鉄粉の高成形性メカニズム説明模式
図、第3図は、圧粉成形体の曲げ破断面における
粒子構造を示す走査型電子顕微鏡観察写真、第4
図は、本発明鉄粉の粒子構造を示す走査型電子顕
微鏡観察写真である。 1……鉄粉粒、2……涙状形態酸化物、3……
引掻き痕。
子構造を示す走査型電子顕微鏡観察写真、第2図
は、本発明鉄粉の高成形性メカニズム説明模式
図、第3図は、圧粉成形体の曲げ破断面における
粒子構造を示す走査型電子顕微鏡観察写真、第4
図は、本発明鉄粉の粒子構造を示す走査型電子顕
微鏡観察写真である。 1……鉄粉粒、2……涙状形態酸化物、3……
引掻き痕。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 噴霧法で製造された、粉末治金用高成形性鉄
粉であつて、 噴霧後、還元・焼鈍処理前の酸素含有量を水素
還元減量にして、重量比率で0.20%以上の鉄粉を
800〜1100℃の高温で、窒素ガス・アルゴン等の
不活性ガス雰囲気中にて還元・焼鈍処理し、鉄粉
表面を覆つているフイルム状の酸化皮膜を、涙状
形態となして鉄粉表面上に付着させるとともに、
還元・焼鈍処理後の酸素含有量を水素還元減量に
して、重量比率で1.0%以下となしたことを特徴
とする、粉末治金用高成形性鉄粉。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58214889A JPS60106901A (ja) | 1983-11-15 | 1983-11-15 | 粉末冶金用高成形性鉄粉 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58214889A JPS60106901A (ja) | 1983-11-15 | 1983-11-15 | 粉末冶金用高成形性鉄粉 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60106901A JPS60106901A (ja) | 1985-06-12 |
| JPH0477041B2 true JPH0477041B2 (ja) | 1992-12-07 |
Family
ID=16663240
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58214889A Granted JPS60106901A (ja) | 1983-11-15 | 1983-11-15 | 粉末冶金用高成形性鉄粉 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60106901A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5234489A (en) * | 1992-05-27 | 1993-08-10 | L'air Liquide | Process for reducing oxides contained in iron powder without substantial decarburization thereof |
-
1983
- 1983-11-15 JP JP58214889A patent/JPS60106901A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60106901A (ja) | 1985-06-12 |
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