JPH0480100B2 - - Google Patents
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- JPH0480100B2 JPH0480100B2 JP60297853A JP29785385A JPH0480100B2 JP H0480100 B2 JPH0480100 B2 JP H0480100B2 JP 60297853 A JP60297853 A JP 60297853A JP 29785385 A JP29785385 A JP 29785385A JP H0480100 B2 JPH0480100 B2 JP H0480100B2
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- H—ELECTRICITY
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
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Description
《産業上の利用分野》
本発明はAgを主成分とし、その中に金属酸化
物を分散した銀−酸化物系の接点材料に関するも
のである。 《従来の技術》 従来、電気接点材料としては、いろいろなもの
が用いられているが、とりわけAg−CdO接点が
広く使用されている。 AgにCdOを10%程度分散させた接点は、耐溶
着性、耐アーク性、耐消耗性、接触安定性などの
諸接点特性が優れているため各種スイツチ、コン
タクター、ブレーカーなど小から大電流領域まで
広く用いられている。 AgマトリツクスにCdOを分散させることは、
接点表面の清浄作用や溶着力の軽減などの電気的
諸特性を改善するものとして確かに効果的であ
る。 しかしこのような効果を充分果してきたのは特
に交流回路であり、極性の変化しない直流回路で
使用したときは一方の極から他方の極へ転移が起
こり易くなり接触状態が非常に不安定になる。 また、近時各産業分野における合理化、自動化
は目覚ましい発達を遂げているが、これに伴ない
装置が大型化、複雑化する傾向にある一方、これ
ら装置の制御系はむしろ高い精密度を要求される
ため、急速に電子化制御に移行している。 電気回路の断続において、電子化された正確な
制御に制御角が一定となり、接点のONの時期と
OFFの時期がずれることなく常に一定の状態に
コントロールされることから、接点開閉時には疑
似的な直流現象が起こることにより、一方の極か
ら他方の極へ接点材質が層状に転移し始め、(別
表1)の比較例における層状堆積物の項から理解
されるように、104回の接点開閉後、層状に移転
堆積する量が0.83〜1.85mm3の如く大となり、従つ
て、それ以上開閉回数を増加して行つた場合に
は、堆積物はさらに成長し、遂に当該堆積物がな
んらかの原因により脱落してしまうことが予測さ
れ、このような状態となつた際には、接点の総体
的な消耗量が大となり、その接触安定性も著しく
損なわれることとなる。 そして、上記の如き堆積物の脱落が生ずること
のないまま接点の開閉作動が進行したときは、接
点のロツキングあるいは溶着となつた事故につな
がることにもなる。 そこで、本願人は、電気接点の表面の清浄作用
やアークに対する諸現象、例えば消弧作用などが
添加する酸化物の物性、特にその蒸気圧の温度特
性に最も関係が深いとする思考基盤に基づいて、
既に次のような研究をすすめてきている。 即ち、当該蒸気圧に関し、約500〜1500℃の温
度範囲でCdOの蒸気圧より高いSb酸化物に着目
し、これをAg中に分散させることによりAg−
CdO系のものと同等以上の接点表面清浄作用が発
揮し得たことは、特願昭48−61188(特公昭53−
18165)に明示の如く確認され、さらにZn,Cu,
Mn,Sn酸化物を分散させた系においても特願昭
48−120317(特公昭55−6091)で特に耐アーク消
耗性、耐溶着性に効果的なことを確認している。 ところが、このAgにSb酸化物あるいはSb酸化
物とZn,Cu,Mn,Sn酸化物を分散させた電気
接点材料について種々な回路条件で試験を行つた
ところ前述のように、制御角の一定な電子化制御
により接点の開閉を長時間行つた場合にあつて
は、どちらか一方の極に接点材料の堆積が始ま
り、当該堆積物にアークが集中して異常消耗に発
展することが確認された。 《発明が解決しようとする問題点》 そこで、上記の異常消耗につき、その原因を追
及した。 ここで、通常電気接点を開閉すると、接点間に
は激しいアークが発生し、接点表面はかなりの高
温にさらされる。 このとき接点表面は、接点特性に有効な成分が
逸散することで、消耗するのであり、この際失わ
れた効果的な成分が接点内部から表層部へ間断な
く補われるのが理想的な接点材料といえる。 ところで、前掲のAg−Sb−Zn−Cu−Mn−Sn
系については、この効果的成分が順調に供給され
ないため前述のような現象が起こつたものと考え
られる。 これらについて詳細な検討を進めた結果、接点
内部から表層への順調な有効成分の供給力は、ア
ークによる表層成分の揮発によつて促がされる点
に着目し酸化物の蒸気圧と深い関係があると推定
した。 そこでSb酸化物の蒸気圧を基準とし、それよ
り高い蒸気圧を有する各種酸化物とSb酸化物と
を共存した系で実験を繰り返した結果、別途、特
願昭60−295976に明示の如く、AgにSbとTeの酸
化物を複合添加することによつて、前記の如く有
効成分の表層への供給が順調となり、層状堆積防
止に極めて大きな効果があることを見出したので
ある。 そして、さらに特願昭60−295977のように、
Agに約1500〜4000℃の温度範囲でCdoよりも高
い蒸気圧をもつSn酸化物をも組み合わせて分散
させることにより、上記のように、単に種々な回
路条件に適合し、層状の堆積物や欠落などによる
異常な消耗のないようにするだけでなく、アーク
消耗量を低減し、接点の溶着回数特性をも改善し
得ることが確認できた。 また、特願昭60−297852に開示の通り、Agに
SbとTeの酸化物だけでなく、これにZn,Cu,
Mnの内一種以上の酸化物をも分散させること
で、これまた、上記の如く層状の堆積物や欠落な
どによる異常な消耗のないようにし、かつアーク
消耗量を低減し、溶着回数特性の改善がなされる
ことも確認された。 本願第1発明では、上記のAgにSbとTeの酸化
物を加え、さらに、Snの酸化物だけでなく、Zn,
Cu,Mnの内一種以上の酸化物をも分散複合させ
ることで、種々な回路条件に適合し、しかも層状
の堆積物や欠落などによる異常な消耗のない電気
接点材料を提供するだけでなく、アーク消耗量と
溶着回数の特性につき、さらに一層の改善をしよ
うとしており、第2発明では、これに適量のFe,
Ni,Co酸化物を一種以上添加することで、その
特性をより向上させようとしている。 《問題点を解決するための手段》 本発明は上記の目的を達成するために、第1発
明では、銀を主成分とし、これに金属成分が0.2
〜6.2重量%となるSb酸化物と、金属成分が0.05
〜5重量%となるCu,Zn,Mnの酸化物一種以上
と、金属成分が0.05〜5重量%となるSnの酸化物
と更に金属成分が0.01〜2重量%Te酸化物とが
分散されていることを特徴とする銀−酸化物系の
接点材料を提供しようとしており、さらに第2発
明では、上記第1発明に、0.02〜0.5重量%とな
るFe,Ni,Co酸化物の一種以上をも分散させる
ようにしたことを特徴とする銀−酸化物系の接点
材料を提供しようとしている。 《実施例》 本発明を後記の具体例によつて、さらに詳記す
ると、先ずこのような電気接点材料を製造するに
は既知のように、焼結法によつても内部酸化法に
よつてもよいが、溶製内部酸化法ではSbとTeお
よびCu,Zn,Mn,Snを添加したAg合金を酸化
雰囲気中で高温に保持してその表面より酸素を侵
入させ、Sb,Te,Cu,Zn,Mn,Snその他の元
素を選択的に酸化するものであり、長時間該酸化
を続けることによりAgマトリツクス中に当該酸
化物を分散せしめて電気接点材料を製するもので
ある。 ここで、AgへのSbとTeとCu−Zn−Mnおよび
Snの添加量の上限を夫々6.2重量%と2重量%お
よび5重量%に限定しなければならない理由は、
Ag−Sb合金のα固溶体におけるSbの最大固溶限
が、300℃で6.2重量%であり、この添加量を超過
するSbを添加した場合には著しく加工性を阻害
することとなり、量産的加工が不能となるからで
あり、Agに対し、Cu−Zn−Mnの一種または二
種以上の添加は30%程度の量でも充分可能である
が、上記の通り既にAgに最大6.2重量%のSbを含
んだ合金系に更にCu−Zn−MnおよびSnを添加
する場合であると、Agへの固溶度が急に減少す
ると共に一種または二種以上5重量%を越えた添
加であると展延性が著しく低下し、所望形状まで
の加工が極めて困難となるからである。 Snの上限を5重量%に限定した理由は、これ
以上添加したときは、当該Ag合金の酸素の侵入
力が鈍り、溶質元素が侵入した酸素と結合して酸
化される内部酸化の進み方が遅くなり、この結
果、接点表面にスケール(酸化皮膜)を形成する
だけで、接点深層部までの内部酸化が困難となつ
てしまい、従つて量産性の問題が残つてしまうか
らである。 またTeの上限を2重量%に限定した理由は、
TeのAgに対する溶解度が低いことに加え、これ
以上の添加では塑性加工が極めて困難なためであ
る。 一方、Sb,Te,Cu,Zn,Mn,Snの添加量が
夫々0.2重量%、0.01重量%、0.05重量%未満の場
合は後述する添加効果が得られない。 次に第2発明においてFe族元素の添加量を0.02
〜0.5重量%に限定した理由は、Agに対するFe族
元素の固溶度が0.5重量%を越えると急激に減少
するためAgマトリツクス中に偏在、偏析して加
工性を阻害し、0.02重量%未満の添加では内部酸
化組織の調整に対する効果が低いためである。 また第2発明にあつては、第族元素のFe,
Ni,Coの一種または二種以上の添加は、Agマト
リツクス中に析出するとSbとTeおよびCu,Zn,
Mn,Sn酸化物を均一に分散せしめると共に、結
晶粒を微細化する効果がある。 ここで具体例を示せば、99.5重量%以上の純度
を有するSb,Te,Cu,Zn,Mn,SnおよびFe,
Ni,Coを原料とし(別表1)に示す組成合金を
次の工程で製作した。 高周波誘導溶解炉で、溶解、鋳造したインゴツ
トを熱間鍛造、表面切削後、その一面にAg板を
熱圧着して、ろう付用のAg層を形成する。 次に当該素材を冷間圧延して厚さ2mmの板にし
た後直径6mmの円盤状に打抜き、これを720℃の
酸化雰囲気中でSb,Te,Cu,Zn,Mn,Snおよ
びFe,Ni,Coを内部酸化して夫々本発明合金
((A),(B),(C),(D),(E),(F),(G),(H),(
I))
を得た。 比較のためAg−10重量%Cd、Ag−3重量%
Sb−1重量%Sn−1重量%Cu、Ag−2重量%
Te合金をつくり実験に供した。 接点試験は、接触抵抗とアーク消耗量および層
状堆積の傾向について、夫々ASTM接点試験機
(AC200V,60A)とアーク消耗試験機
(AC200V,10A)および市販スイツチによる実
機テスト(AC200V,35A)を行つて評価した。 《発明の効果》 (別表1)のようにAg−10Cdoの層状堆積物
は1.05mm3、Ag−3Sd−1Cu−1Snの層状堆積物が
0.83mm3、Ag−2Teの層状堆積物は1.85mm3であるの
に対し、本発明になる(A),(B),(C),(D),(E),(F),
(G),(H),(I)合金は、何れも0.1mm3以下の極
く微小であり、SbとTeの複合添加が極めて効果
的であることを示している。 しかし、これはAgに対するSbとTeの複合添加
が条件であり、Te酸化物のみの添加では層状堆
積物防止に対する効果が著しく低いことを念のた
め述べておく。 また、アーク消耗量と接点の溶着回数について
も、本発明合金は前掲AgにSbとTeの酸化物を主
に複合したもの(特願昭60−295676)が、(別表
2)の(イ),(ロ),(ハ),(ニ),(ホ),(ヘ),(ト),(
チ),(リ)
の如き試験結果となつたのに対し、これらと(別
表1)の(A)〜(I)を夫々対比すれば明らかな通
り、かなりの改善を確認することができた。 これまた本願人の前掲特願昭60−295677による
AgにSb酸化物とTe酸化物、そしてSn酸化物を
も複合添加した接点材料が、(別表3)の(イ),(ロ),
(ハ),(ニ),(ホ),(ヘ),(ト),(チ),(リ),(ヌ
)のよう
な試験結果となつたのに対し、当該(イ)〜(リ)と
(別表1)の(A)〜(I)とを対応比較すれば明ら
かな通り、アーク消耗量と溶着回数の点で、かな
りの改善を見ることができた。 さらに、本願人の特願昭60−297852によるAg
にSbとTeの酸化物とCu,Zn,Mnの内一種以上
の酸化物を複合添加した接点材料が、(別表4)
の(イ),(ロ),(ハ),(ニ),(ホ),(ヘ),(ト),(チ)
,(リ),
(ヌ),(ル)如き試験結果となつたのに対し、当
該(イ)〜(リ)と(別表1)の(A)〜(I)と比照す
ることで、アーク消耗量と溶着回数について、か
なりの改善を認めることができた。 また、第族元素のFe,Ni,Coの一種または
二種以上の添加は、Agマトリツクス中に析出す
るSbとTeの酸化物とCu,Zn,Mn酸化物の一種
以上およびSn酸化物を均一に分散せしむると共
に結晶粒を微細化する効果がある。
物を分散した銀−酸化物系の接点材料に関するも
のである。 《従来の技術》 従来、電気接点材料としては、いろいろなもの
が用いられているが、とりわけAg−CdO接点が
広く使用されている。 AgにCdOを10%程度分散させた接点は、耐溶
着性、耐アーク性、耐消耗性、接触安定性などの
諸接点特性が優れているため各種スイツチ、コン
タクター、ブレーカーなど小から大電流領域まで
広く用いられている。 AgマトリツクスにCdOを分散させることは、
接点表面の清浄作用や溶着力の軽減などの電気的
諸特性を改善するものとして確かに効果的であ
る。 しかしこのような効果を充分果してきたのは特
に交流回路であり、極性の変化しない直流回路で
使用したときは一方の極から他方の極へ転移が起
こり易くなり接触状態が非常に不安定になる。 また、近時各産業分野における合理化、自動化
は目覚ましい発達を遂げているが、これに伴ない
装置が大型化、複雑化する傾向にある一方、これ
ら装置の制御系はむしろ高い精密度を要求される
ため、急速に電子化制御に移行している。 電気回路の断続において、電子化された正確な
制御に制御角が一定となり、接点のONの時期と
OFFの時期がずれることなく常に一定の状態に
コントロールされることから、接点開閉時には疑
似的な直流現象が起こることにより、一方の極か
ら他方の極へ接点材質が層状に転移し始め、(別
表1)の比較例における層状堆積物の項から理解
されるように、104回の接点開閉後、層状に移転
堆積する量が0.83〜1.85mm3の如く大となり、従つ
て、それ以上開閉回数を増加して行つた場合に
は、堆積物はさらに成長し、遂に当該堆積物がな
んらかの原因により脱落してしまうことが予測さ
れ、このような状態となつた際には、接点の総体
的な消耗量が大となり、その接触安定性も著しく
損なわれることとなる。 そして、上記の如き堆積物の脱落が生ずること
のないまま接点の開閉作動が進行したときは、接
点のロツキングあるいは溶着となつた事故につな
がることにもなる。 そこで、本願人は、電気接点の表面の清浄作用
やアークに対する諸現象、例えば消弧作用などが
添加する酸化物の物性、特にその蒸気圧の温度特
性に最も関係が深いとする思考基盤に基づいて、
既に次のような研究をすすめてきている。 即ち、当該蒸気圧に関し、約500〜1500℃の温
度範囲でCdOの蒸気圧より高いSb酸化物に着目
し、これをAg中に分散させることによりAg−
CdO系のものと同等以上の接点表面清浄作用が発
揮し得たことは、特願昭48−61188(特公昭53−
18165)に明示の如く確認され、さらにZn,Cu,
Mn,Sn酸化物を分散させた系においても特願昭
48−120317(特公昭55−6091)で特に耐アーク消
耗性、耐溶着性に効果的なことを確認している。 ところが、このAgにSb酸化物あるいはSb酸化
物とZn,Cu,Mn,Sn酸化物を分散させた電気
接点材料について種々な回路条件で試験を行つた
ところ前述のように、制御角の一定な電子化制御
により接点の開閉を長時間行つた場合にあつて
は、どちらか一方の極に接点材料の堆積が始ま
り、当該堆積物にアークが集中して異常消耗に発
展することが確認された。 《発明が解決しようとする問題点》 そこで、上記の異常消耗につき、その原因を追
及した。 ここで、通常電気接点を開閉すると、接点間に
は激しいアークが発生し、接点表面はかなりの高
温にさらされる。 このとき接点表面は、接点特性に有効な成分が
逸散することで、消耗するのであり、この際失わ
れた効果的な成分が接点内部から表層部へ間断な
く補われるのが理想的な接点材料といえる。 ところで、前掲のAg−Sb−Zn−Cu−Mn−Sn
系については、この効果的成分が順調に供給され
ないため前述のような現象が起こつたものと考え
られる。 これらについて詳細な検討を進めた結果、接点
内部から表層への順調な有効成分の供給力は、ア
ークによる表層成分の揮発によつて促がされる点
に着目し酸化物の蒸気圧と深い関係があると推定
した。 そこでSb酸化物の蒸気圧を基準とし、それよ
り高い蒸気圧を有する各種酸化物とSb酸化物と
を共存した系で実験を繰り返した結果、別途、特
願昭60−295976に明示の如く、AgにSbとTeの酸
化物を複合添加することによつて、前記の如く有
効成分の表層への供給が順調となり、層状堆積防
止に極めて大きな効果があることを見出したので
ある。 そして、さらに特願昭60−295977のように、
Agに約1500〜4000℃の温度範囲でCdoよりも高
い蒸気圧をもつSn酸化物をも組み合わせて分散
させることにより、上記のように、単に種々な回
路条件に適合し、層状の堆積物や欠落などによる
異常な消耗のないようにするだけでなく、アーク
消耗量を低減し、接点の溶着回数特性をも改善し
得ることが確認できた。 また、特願昭60−297852に開示の通り、Agに
SbとTeの酸化物だけでなく、これにZn,Cu,
Mnの内一種以上の酸化物をも分散させること
で、これまた、上記の如く層状の堆積物や欠落な
どによる異常な消耗のないようにし、かつアーク
消耗量を低減し、溶着回数特性の改善がなされる
ことも確認された。 本願第1発明では、上記のAgにSbとTeの酸化
物を加え、さらに、Snの酸化物だけでなく、Zn,
Cu,Mnの内一種以上の酸化物をも分散複合させ
ることで、種々な回路条件に適合し、しかも層状
の堆積物や欠落などによる異常な消耗のない電気
接点材料を提供するだけでなく、アーク消耗量と
溶着回数の特性につき、さらに一層の改善をしよ
うとしており、第2発明では、これに適量のFe,
Ni,Co酸化物を一種以上添加することで、その
特性をより向上させようとしている。 《問題点を解決するための手段》 本発明は上記の目的を達成するために、第1発
明では、銀を主成分とし、これに金属成分が0.2
〜6.2重量%となるSb酸化物と、金属成分が0.05
〜5重量%となるCu,Zn,Mnの酸化物一種以上
と、金属成分が0.05〜5重量%となるSnの酸化物
と更に金属成分が0.01〜2重量%Te酸化物とが
分散されていることを特徴とする銀−酸化物系の
接点材料を提供しようとしており、さらに第2発
明では、上記第1発明に、0.02〜0.5重量%とな
るFe,Ni,Co酸化物の一種以上をも分散させる
ようにしたことを特徴とする銀−酸化物系の接点
材料を提供しようとしている。 《実施例》 本発明を後記の具体例によつて、さらに詳記す
ると、先ずこのような電気接点材料を製造するに
は既知のように、焼結法によつても内部酸化法に
よつてもよいが、溶製内部酸化法ではSbとTeお
よびCu,Zn,Mn,Snを添加したAg合金を酸化
雰囲気中で高温に保持してその表面より酸素を侵
入させ、Sb,Te,Cu,Zn,Mn,Snその他の元
素を選択的に酸化するものであり、長時間該酸化
を続けることによりAgマトリツクス中に当該酸
化物を分散せしめて電気接点材料を製するもので
ある。 ここで、AgへのSbとTeとCu−Zn−Mnおよび
Snの添加量の上限を夫々6.2重量%と2重量%お
よび5重量%に限定しなければならない理由は、
Ag−Sb合金のα固溶体におけるSbの最大固溶限
が、300℃で6.2重量%であり、この添加量を超過
するSbを添加した場合には著しく加工性を阻害
することとなり、量産的加工が不能となるからで
あり、Agに対し、Cu−Zn−Mnの一種または二
種以上の添加は30%程度の量でも充分可能である
が、上記の通り既にAgに最大6.2重量%のSbを含
んだ合金系に更にCu−Zn−MnおよびSnを添加
する場合であると、Agへの固溶度が急に減少す
ると共に一種または二種以上5重量%を越えた添
加であると展延性が著しく低下し、所望形状まで
の加工が極めて困難となるからである。 Snの上限を5重量%に限定した理由は、これ
以上添加したときは、当該Ag合金の酸素の侵入
力が鈍り、溶質元素が侵入した酸素と結合して酸
化される内部酸化の進み方が遅くなり、この結
果、接点表面にスケール(酸化皮膜)を形成する
だけで、接点深層部までの内部酸化が困難となつ
てしまい、従つて量産性の問題が残つてしまうか
らである。 またTeの上限を2重量%に限定した理由は、
TeのAgに対する溶解度が低いことに加え、これ
以上の添加では塑性加工が極めて困難なためであ
る。 一方、Sb,Te,Cu,Zn,Mn,Snの添加量が
夫々0.2重量%、0.01重量%、0.05重量%未満の場
合は後述する添加効果が得られない。 次に第2発明においてFe族元素の添加量を0.02
〜0.5重量%に限定した理由は、Agに対するFe族
元素の固溶度が0.5重量%を越えると急激に減少
するためAgマトリツクス中に偏在、偏析して加
工性を阻害し、0.02重量%未満の添加では内部酸
化組織の調整に対する効果が低いためである。 また第2発明にあつては、第族元素のFe,
Ni,Coの一種または二種以上の添加は、Agマト
リツクス中に析出するとSbとTeおよびCu,Zn,
Mn,Sn酸化物を均一に分散せしめると共に、結
晶粒を微細化する効果がある。 ここで具体例を示せば、99.5重量%以上の純度
を有するSb,Te,Cu,Zn,Mn,SnおよびFe,
Ni,Coを原料とし(別表1)に示す組成合金を
次の工程で製作した。 高周波誘導溶解炉で、溶解、鋳造したインゴツ
トを熱間鍛造、表面切削後、その一面にAg板を
熱圧着して、ろう付用のAg層を形成する。 次に当該素材を冷間圧延して厚さ2mmの板にし
た後直径6mmの円盤状に打抜き、これを720℃の
酸化雰囲気中でSb,Te,Cu,Zn,Mn,Snおよ
びFe,Ni,Coを内部酸化して夫々本発明合金
((A),(B),(C),(D),(E),(F),(G),(H),(
I))
を得た。 比較のためAg−10重量%Cd、Ag−3重量%
Sb−1重量%Sn−1重量%Cu、Ag−2重量%
Te合金をつくり実験に供した。 接点試験は、接触抵抗とアーク消耗量および層
状堆積の傾向について、夫々ASTM接点試験機
(AC200V,60A)とアーク消耗試験機
(AC200V,10A)および市販スイツチによる実
機テスト(AC200V,35A)を行つて評価した。 《発明の効果》 (別表1)のようにAg−10Cdoの層状堆積物
は1.05mm3、Ag−3Sd−1Cu−1Snの層状堆積物が
0.83mm3、Ag−2Teの層状堆積物は1.85mm3であるの
に対し、本発明になる(A),(B),(C),(D),(E),(F),
(G),(H),(I)合金は、何れも0.1mm3以下の極
く微小であり、SbとTeの複合添加が極めて効果
的であることを示している。 しかし、これはAgに対するSbとTeの複合添加
が条件であり、Te酸化物のみの添加では層状堆
積物防止に対する効果が著しく低いことを念のた
め述べておく。 また、アーク消耗量と接点の溶着回数について
も、本発明合金は前掲AgにSbとTeの酸化物を主
に複合したもの(特願昭60−295676)が、(別表
2)の(イ),(ロ),(ハ),(ニ),(ホ),(ヘ),(ト),(
チ),(リ)
の如き試験結果となつたのに対し、これらと(別
表1)の(A)〜(I)を夫々対比すれば明らかな通
り、かなりの改善を確認することができた。 これまた本願人の前掲特願昭60−295677による
AgにSb酸化物とTe酸化物、そしてSn酸化物を
も複合添加した接点材料が、(別表3)の(イ),(ロ),
(ハ),(ニ),(ホ),(ヘ),(ト),(チ),(リ),(ヌ
)のよう
な試験結果となつたのに対し、当該(イ)〜(リ)と
(別表1)の(A)〜(I)とを対応比較すれば明ら
かな通り、アーク消耗量と溶着回数の点で、かな
りの改善を見ることができた。 さらに、本願人の特願昭60−297852によるAg
にSbとTeの酸化物とCu,Zn,Mnの内一種以上
の酸化物を複合添加した接点材料が、(別表4)
の(イ),(ロ),(ハ),(ニ),(ホ),(ヘ),(ト),(チ)
,(リ),
(ヌ),(ル)如き試験結果となつたのに対し、当
該(イ)〜(リ)と(別表1)の(A)〜(I)と比照す
ることで、アーク消耗量と溶着回数について、か
なりの改善を認めることができた。 また、第族元素のFe,Ni,Coの一種または
二種以上の添加は、Agマトリツクス中に析出す
るSbとTeの酸化物とCu,Zn,Mn酸化物の一種
以上およびSn酸化物を均一に分散せしむると共
に結晶粒を微細化する効果がある。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 銀を主成分とし、これに金属成分が0.2〜6.2
重量%となるSb酸化物と、金属成分が0.05〜5重
量%となるCu,Zn,Mnの酸化物一種以上と、金
属成分が0.05〜5重量%となるSnの酸化物と更に
金属成分が0.01〜2重量%Te酸化物とが分散さ
れていることを特徴とする銀−酸化物系の接点材
料。 2 銀を主成分とし、これに金属成分が0.2〜6.2
重量%となるSb酸化物と、金属成分が0.05〜5重
量%となるCu,Zn,Mnの酸化物一種以上と、金
属成分が0.05〜5重量%となるSnの酸化物と、金
属成分が0.01〜2重量%Te酸化物と、さらに金
属成分として0.02〜0.5重量%となるFe,Ni,Co
酸化物の一種以上とが分散されていることを特徴
とする銀−酸化物系の接点材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60297853A JPS62158839A (ja) | 1985-12-30 | 1985-12-30 | 銀一酸化物系の接点材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60297853A JPS62158839A (ja) | 1985-12-30 | 1985-12-30 | 銀一酸化物系の接点材料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62158839A JPS62158839A (ja) | 1987-07-14 |
| JPH0480100B2 true JPH0480100B2 (ja) | 1992-12-17 |
Family
ID=17851996
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60297853A Granted JPS62158839A (ja) | 1985-12-30 | 1985-12-30 | 銀一酸化物系の接点材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62158839A (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH03219031A (ja) * | 1990-01-22 | 1991-09-26 | Tokuriki Honten Co Ltd | 銀―酸化物系の接点材料 |
| JPH03215641A (ja) * | 1990-01-22 | 1991-09-20 | Tokuriki Honten Co Ltd | 銀―酸化物系の接点材料 |
| JPH03219032A (ja) * | 1990-01-22 | 1991-09-26 | Tokuriki Honten Co Ltd | 銀―酸化物系の接点材料 |
| JPH0623418B2 (ja) * | 1990-01-22 | 1994-03-30 | 株式会社徳力本店 | 銀―酸化物系の接点材料 |
| US6139652A (en) * | 1997-01-23 | 2000-10-31 | Stern-Leach | Tarnish-resistant hardenable fine silver alloys |
| JP4994144B2 (ja) * | 2007-07-26 | 2012-08-08 | 三菱マテリアルシーエムアイ株式会社 | 銀−酸化物系電気接点材料 |
-
1985
- 1985-12-30 JP JP60297853A patent/JPS62158839A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62158839A (ja) | 1987-07-14 |
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