JPH0482032B2 - - Google Patents

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JPH0482032B2
JPH0482032B2 JP14699486A JP14699486A JPH0482032B2 JP H0482032 B2 JPH0482032 B2 JP H0482032B2 JP 14699486 A JP14699486 A JP 14699486A JP 14699486 A JP14699486 A JP 14699486A JP H0482032 B2 JPH0482032 B2 JP H0482032B2
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resin
paint
epoxy resin
paints
acid
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JP14699486A
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Yoshiki Watanabe
Shunji Kojima
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Toyo Seikan Group Holdings Ltd
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Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、缶用塗料組成物に関するもので、よ
り詳細には、低温硬化性を有し、耐レトルト性、
耐食性及び加工性等の塗膜物性に優れたエポキシ
−フエノール塗膜を形成し得る缶用塗料組成物に
関する。 (従来の技術) 缶の内面塗料としては、金属への密着性、耐食
性、加工性等の見地から、エポキシ−フエノール
系塗料が広く使用されている。このようなエポキ
シ−フエノール系塗料は、一般に190乃至210℃の
温度で10分間程度保持することにより塗膜の焼付
乃至硬化が行われる。 缶詰用缶の製造に際しては、缶の内面を補正塗
料を施こすことが屡々必要となる。例えば、イー
ジイオープン蓋付缶体の場合には、イージイオー
プン蓋のスコア加工部やリベツト加工部に対応す
る内面に補正塗料を施こすことが必要となり、ま
た缶胴と缶蓋との巻締部内面に補正塗料を施こす
ことが必要となる場合もある。この補正塗料の塗
布は、必要な場所に前記塗料をスプレー塗布し、
次いでこれを焼付けることにより行われる。 しかしながら、金属缶として、接着缶、即ちテ
イン・フリー・スチール素材をポリアミド系接着
剤を介して重ね合せ接合して成る接着缶を用いる
場合には、ポリアミド系接着剤の融点が(例え
ば、ナイロン12系接着剤においては)一般に170
乃至180℃の範囲内にあるため、通常の補正塗料
の焼付条件下では接合部のズレや破壊が生じるこ
とが問題となる。 従来、エポキシ−フエノール系塗料の硬化性を
向上させるために、塗料系中に酸触媒を添加する
こと自体は既に知られており、例えば特開昭53−
99235号公報には、エポキシ樹脂30〜90重量部と
レゾール型フエノール・ホルムアルデヒド樹脂
(以下、フエノール樹脂と省略する。)70〜10重量
部とからなる混合物100重量部あたり、酸性触媒
0.1〜8重量部を加えた缶用塗料が示されている。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、エポキシ−フエノール系塗料に
酸触媒を添加すると、添加量の増大に伴なつて、
170℃程後の比較的低温においても硬化速度は大
きくなる傾向が認められるが、形成された硬化塗
膜は耐熱水性に問題があり、例えば120℃で90分
間のレトルト殺菌条件下で、塗膜が白化するとい
う問題が生じる。 一方、上記塗料中に含まれるフエノール樹脂中
のメチロール基濃度を高めると、硬化性が促進さ
れることが期待される。しかしながら、硬化性の
促進は200℃以上の高温では顕著であるとしても、
ポリアミド接着剤の溶融が生じないような低温の
焼付けでは、硬化の促進性は期待できない。 従つて、本発明は、従来のエポキシ−フエノー
ル系塗料における上記欠点を解消し、優れた低温
硬化性を有すると共に、硬化後の塗膜が耐レトル
ト性、耐食性及び加工性等の塗膜物性の組合せに
も優れている缶用塗料組成物を提供することを課
題とする。 (問題点を解決するための手段) 本発明によれば、エポキシ樹脂、レゾール樹脂
フエノール・ホルムアルデヒド樹脂及び酸触媒を
有機溶媒中に溶解乃至分散させて成る缶用組成物
において、エポキシ樹脂がエピクロルヒドリンと
ビスフエノールAとから誘導されたビスフエノー
ルA型エポキシ樹脂であり、レゾール型フエノー
ル・ホルムアルデヒド樹脂がフエノール類とホル
ムアルデヒドとをアルカリ金属触媒又はアルカリ
土類金属触媒の存在下に反応させて得たレゾール
型フエノール・ホルムアルデヒド樹脂であり、塗
料固形分100重量部当りの酸触媒の化学当量数を
X、レゾール型フエノール・ホルムアルデヒド樹
脂中のベンゼン環1個当りのメチロール基乃至エ
ーテル化メチロール基の数をYとしたとき、X及
びYは、下記式 Y≦−25.5X+1.51 Y≧−27.1X+0.46 1.0≧Y≧0.3 0.031≧X≧0.001 を満足する範囲内とすることにより、上記課題を
達成することができる。 (作用) 本発明で使用するビスフエノール型エポキシ樹
脂は、最終塗膜とした状態で塗膜の耐熱水性を向
上させ、且つ金属との密着性や加工性を向上させ
るように作用すると共に、衛生的特性にも優れて
いる。 フエノール樹脂としても、フエノール類とホル
ムアルデヒドとをアルカリ金属触媒又はアルカリ
土類金属触媒の存在下に反応せて得た樹脂を用い
ることにより、低温硬化性を賦与することが可能
となる。例えば、アンモニアを触媒として製造し
たアンモニアレゾール樹脂を用いた場合には、他
の条件が本発明と同一であつても、低温硬化性が
認られない。 本発明においては、塗料中に配合する酸触媒の
量及びフエノール樹脂中におけるメチロール基乃
至エーテル化メチロール基の濃度を、前記式(1),
(2),(3)及び(4)を満足する範囲内とすることによ
り、前述した塗膜物性を損わずに低温硬化性を賦
与することが可能となる。 第1図は、エポキシ−フエノール系塗料中にお
ける酸触媒の量を横軸及びメチロール基乃至エー
テル化メチロール基の濃度を縦軸として、後述す
る実施例及び比較例の値をプロツトしたものであ
り、図中の直線Aは式(1)の等号の場合、直線Bは
式(2)の等号の場合、C1は式(3)の左辺の等号の場
合、C2は式(3)の右辺の等号の場合、D1は式(4)
の左辺の等号の場合、及びD2は式(4)の右辺の等
号の場合を夫々示しており、これらの各直線で囲
まれた領域が本発明で規定される範囲内である。 一般に、エポキシ−フエノール系塗料における
硬化反応は、主としてフエノール樹脂中のメチロ
ール基とエポキシ樹脂中の水酸基との反応(反応
)及びフエノール樹脂中のフエノール性水酸基
とエポキシ樹脂中の末端オキシラン環との反応
(反応)の2種類に基づくものであるが、酸触
媒の存在下では前者の反応が支配的である。更
に、酸触媒の存在下での硬化反応では、フエノー
ル樹脂中のメチロール基相互の縮合反応(反応
)、即ちフエノール樹脂同志の縮合も競争的に
生じるものと認められる。本発明は、エポキシ−
フエノール系塗料に、塗膜物性の実質上の低下な
しに低温硬化性を付与するためには、酸触媒の量
及びメチロール基濃度に関して相互に厳密な選択
と組合せとが必要となるという知見に基づくもの
である。 再び第1図において、直線B,C2,D2より
下方及び左方の領域では、低温硬化性が付与され
ず、塗膜の耐抽出性、耐熱水性、機械的強度等が
不十分なものとなる。この理由は、これらの領域
では前述した反応が十分に生起しないためと考
えられる。また、直線A及びD1より上方乃至右
方の領域では、低温での硬化は十分進行するが、
形成される硬化塗膜はレトルト条件下で白化を生
じるようになる。この理由は、これらの領域で
は、反応が主として生起し、反応の割合いが
少なくなること、即ち不均質な反応が生じている
ことによると思われる。更に、直線C1よりも上
方の領域では、塗膜の加工性が低下するようにな
る。これも反応が主として起り、フエノール樹
脂そのものが網状化するためであろう。 (発明の好適実施態様) 本発明に用いるエポキシ樹脂として、エピハロ
ヒドリンとビスフエノールA〔2,2′−ビス(4
−ヒドロキシフエニル)プロパン〕との縮合によ
つて製造した平均分子量800乃至5500、特に望ま
しくは、1400乃至5500のエポキシ樹脂が挙げら
れ、このものは本発明の目的に好適に使用され
る。このエポキシ樹脂は、下記一般式 式中、Rは2,2′−ビス(4−ヒドロキシフエ
ニル)プロパンの縮合残基であり、 nは樹脂の平均分子量が800乃至5500となるよ
うに選択される数である、 で表わされる。 尚、前述したエポキシ樹脂の分子量は、平均分
子量であり、従つて、比較的低重合度の塗料用エ
ポキシ樹脂と、高分子量の線状エポキシ樹脂、即
ちフエノキシ樹脂とをその平均分子量が上記の範
囲となるように組合せて使用することは何等差支
えがない。 本発明で用いるフエノール樹脂は、触媒として
アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物
を用いて、フエノール類とホルムアルデヒドとを
反応させて得られるレゾール樹脂であり、ベンゼ
ン環1個当りのメチロール基乃至はエーテル化メ
チロール基の数が前述した0.3乃至1.0個、特に
0.35乃至0.85個の範囲内にあるものである。 フエノール類としては、種々のフエノール類が
使用されるが、フエノール類の少なくとも一部と
して、下記式 式中、R4は水素原子又は炭素数4以下のアル
キル基又はアルコキシ基であつて、3個のR4
内2個は水素原子であり且つ1個はアルキル基又
はアルコキシ基であるものとし、R5は水素原子
又は炭素数4以下のアルキル基である、 で表わされる2官能性フエノール、例えばO−ク
レゾール、p−クレゾール、p−tertブチルフエ
ノール、p−エチルフエノール、2,3−キシレ
ノール、2,5−キシレノール等の2官能性フエ
ノールの1種又は2種以上を用いることが望まし
い。 また、フエノール類としては、フエノール類の
少なくとも一部として多環フエノールを用いるこ
ともできる。 本明細書において、多環フエノールとは、フエ
ノール性水酸基が結合した環を複数個有するフエ
ノール類の意味であり、かかる多環フエノールの
代表的な例として、式 式中、Rは直接結合或いは2価の橋絡基を表わ
す、 で表わされる2価フエノールが知られており、か
かるフエノールは本発明の目的に好適に使用され
る。前記式()の2価フエノールにおいて、2
価の橋絡基Rとしては、式−CR1R2−(式中R1
びR2の各々は水素原子、ハロゲン原子、炭素数
4以下のアルキル基、又はパーハロアルキル基で
ある)のアルキリデン基、−O−、−S−、−SO
−、−SO2−、−NR3−(式中、R3は水素原子又は
炭素数4以下のアルキル基である)の基等を挙げ
ることができるが、一般にはアルキリデン基又は
エーテル基が好ましい。このような2価フエノー
ル()の適当な例は、 2,2′−ビス(4−ヒドロキシフエニル)プロ
パン(ビスフエノールA) 2,2′−ビス(4−ヒドロキシフエニル)ブタ
ン(ビスフエノールB) 1,1′−ビス(4−ヒドロキシフエニル)エタ
ン、 ビス(4−ヒドロキシフエニル)メタン(ビス
フエノールF) 4−ヒドロキシフエニルエーテル、 p−(4−ヒドロキシ)フエノール、 等であるが、ビスフエノールA及びビスフエノー
ルBが最も好適である。 上記二官能性フエノール類或いは多環フエノー
ル類は夫々単独で使用し得る他、これらを組合せ
て混合フエノール類として用いることもできる。
勿論、これらのフエノール類をそれ以外のフエノ
ール類、例えばフエノール(石炭酸)、m−クレ
ゾール、m−エチルフエノール、3,5−キシレ
ノール、m−メトキシフエノール等の3官能性フ
エノール類;2,4−キシレノール、2,6−キ
シレノール等の1官能性フエノール類;p−tert
アルミフエノール、p−ノニルフエノール、p−
フエニルフエノール、p−シクロヘキシルフエノ
ール等のその他の2官能性フエノールとの組合せ
で用いることもできる。 ホルムアルデヒドの使用量は、前述したメチロ
ール基濃度をもたらすようなものであり、その使
用量はフエノール類の官能性や分子量にも関係す
るが、一般にフエノール類1モル当り0.8乃至4
モル、特に1乃至3モルの範囲から、前述したメ
チロール基濃度がもたらされるような量を用いれ
ばよい。 縮合反応は、適当な反応媒体中、特に水性媒体
中、アルカリ金属触媒又はアルカリ土類金属触媒
の存在下に行う。触媒としては例えばカセイソー
ダ、カセイカリ、炭酸ナトリウム等のアルカリ金
属の水酸化物やアルカリ性塩や、水酸化マグネシ
ウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、酸化
カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、塩基性塩
化マグネシウム、塩基性酢酸マグネシウム等のア
ルカリ土類金属の水酸化物、酸化物或いは塩基性
塩等が好適に使用される。これらの塩基性触媒
は、反応媒体中に触媒量、特に0.01乃至0.5モル
%の量で存在させればよい。縮合条件は、特に制
限はなく、一般に80乃至130℃の温度で1乃至10
時間程度の加熱を行えばよい。 生成する樹脂はそれ自体公知の手段で精製する
ことができ、例えば反応生成物たる樹脂分を例え
ばケトン、アルコール、炭化水素溶媒或いはこれ
らの混合物で反応媒体から抽出分離し、必要によ
り水で洗滌して未反応物を除去し、更に共沸法或
いは沈降法により水分を除去して、エポキシ樹脂
に混合し得る形のフエノール樹脂とすることがで
きる。 レゾール樹脂中のメチロール基の少なくとも一
部をブチルアルコール等のアルコール類と反応さ
せて、エーテル化メチロール基の形に予じめ変性
しておくことも勿論可能である。 前述したエポキシ樹脂成分(a)とフエノール樹脂
成分(b)とは、従来この種の塗料に使用されている
範囲内の任意の割合いで組合せて使用することが
でき、特別に制限は受けない。塗膜の耐レトルト
性の見地からは、(a):(b)=95:5乃至50:50特に
90:10乃至60:40の重量比で両者を組合せた塗料
を用いることが望ましい。 本発明において、前記エポキシ樹脂とフエノー
ル樹脂とは、ケトン類、エステル類、アルコール
類或いは炭化水素溶媒或いはこれらの混合溶媒等
に溶解した状態で混合し、直接塗料として使用す
ることも可能であり、またこれらの混合樹脂溶液
を、80乃至130℃の温度で1乃至10時間程度予備
縮合させた後、塗料として用いることができる。 更に、エポキシ樹脂とフエノール樹脂とは、2
成分系塗料の形で使用する代りに、フエノール樹
脂を予じめフエノール樹脂としての本質が失われ
ない範囲内でそれ自体公知の変性剤、例えば脂肪
酸、重合脂肪酸、樹脂酸(乃至ロジン)、乾性油、
アルキド樹脂等の1種乃至2種以上で変性した
後、エポキシ樹脂と組合せたり、或いはこれら両
樹脂を、所望により、ビニルアセタール(ブチラ
ール)樹脂、アミノ樹脂、キシレン樹脂、アクリ
ル樹脂等の変性剤で変性することも勿論である。 本発明においては、上述した塗料に対して、塗
料固形分100重量部当り、1乃至31化学当量の量
で、特に2乃至25化学当量の量で、しかも前記式
(1)乃至(4)を満足する量で配合する。酸触媒として
は、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン
酸、クエン酸、サリチル酸、乳酸、酢酸、安息香
酸等の有機酸や、リン酸、亜リン酸、硫酸、塩酸
等の無機酸を挙げることができる。 本発明において、低温硬化性と塗膜物性との最
適な組合せは、前述したX及びYを、下記式、 Y≦−25.5X+1.51 …(1′) Y≧−27.1X+0.46 …(2′) 1.0≧Y≧0.3 …(3′) 0.031≧X≧0.001 …(4′) の範囲内とすることにより得られる。 本発明の缶用塗料は、一般に樹脂固形分が10乃
至50重量%、特に15乃至40重量%の濃度で、缶或
いは缶用素材に塗布するために使用される。本発
明の缶用塗料は、缶の補正塗料として特に有用で
あり、この場合、缶の補正塗りすべき部分にスプ
レイ塗布等の手段で施される。 本発明の塗料は低温硬化性であることから、そ
の塗膜の焼付条件は、一般に150乃至180℃のよう
な比較的低温でよいことが特徴であり、必要な焼
付時間は一般に2乃至7分間の範囲でよい。勿
論、この塗料は、種々の缶に対する上塗り塗料と
しても適しており、更に低温焼付が可能で焼付け
コストを低減させ得ることから、TFS缶用素材
等に対する塗料としても用いることができ、この
場合にはこの塗料を、缶用素材上にそれ自体公知
の手段、例えばハケ塗り、スプレイ塗り、ドブ漬
(浸漬)、ロールコーテイング、ドクターコータ
ー、静電塗装、電気泳動塗装等の手段で塗布し、
次いで焼付して、塗膜を形成させる。 (発明の作用効果) 以上説明した本発明によれば、缶用塗料に対し
て、硬化後の塗膜物性、例えば耐レトルト性、耐
食性及び加工性を優れたレベルに維持しながら、
低温硬化性を賦与することが可能となつた。 このため、本発明によれば、接着缶、特にポリ
アミド系接着剤等による重合せ接合部を備えた缶
や、樹脂フイルムラミネート金属蓋に対して、補
正塗料や上塗り塗料として施こして焼付した際、
接着部乃至密着部のズレや破壊或いは樹脂の熱劣
化等が有効に防止されるという顕著な利点があ
る。 (実施例) フエノール樹脂の製造 実施例中、フエノール樹脂は以下の要領で製造
した。 所定量のフエノール類と37%のホルマリンを反
応器に入れ、50℃で加熱撹拌しながら所定量の触
媒を添加する。その後、反応系を所定の温度に上
げて、所定の時間反応させる。触媒としてアルカ
リ金属化合物あるいはアルカリ土類金属化合物を
用いた場合には、液温を60℃まで下げた後に10%
リン酸水溶液を加えて中和するが、アンモニアや
アミン類を触媒とした場合には中和操作は行わな
い。次に、メチルイソブチルケトン40部、トルエ
ン20部、シクロヘキサノン20部、セロソルブアセ
テート20部から成る混合溶剤を加えて生成した樹
脂を抽出し、下層の水及び触媒を分離除去する。
樹脂溶液中に残存する水分を共沸脱水法で除去し
て、固形分30%のフエノール樹脂溶液を得た。 これらの樹脂のメチロール基濃度はNMR法に
より測定し、ベンゼン環1個当りのメチロール基
乃至エーテル化メチロール基の数として示した。 塗料の製造 エポキシ樹脂をブチルセロソルブ50部とキシレ
ン50部の混合溶剤に溶解して30%溶液を調製し、
所定の比率で30%のフエノール樹脂溶液と混合す
る。110℃で2時間予備縮合した後、所定量の酸
触媒を添加して撹拌混合し、試験塗料とした。酸
触媒の添加量は、特に断らない限り、塗料固形分
100g当りの添加量で表示した。 塗料の評価 実施例中、塗料の評価は以下の要領で行つた。 塗料をロールコーターを用いて、金属板(アル
ミニウム板、電解クロム酸処理鋼板(TFS板)、
錫メツキ鋼板)上に乾燥塗膜の厚さが約10マイク
ロメーターとなるように塗布した後、ガスオーブ
ンで170℃で5分間焼付けて塗料を硬化させ塗装
板とし、以下に述べる塗膜性能の評価に供した。 (1) ゲル分率の測定 塗装板を10cm×10cmに切断して試験片とし、こ
の試験片の初期重量(W0)を測定する。これら
の試験片をメチルエチルケトン中で75℃で60分間
抽出した。試験片を取り出し、150℃で30分間乾
燥して重量(W1)を測定し、次に、抽出残分を
濃硫酸で分解除去し、水洗、乾燥した試験片の重
量(W2)を測定する。ゲル分率は次式により求
めた。 ゲル分率(%)=(W1−W2)/(W0−W2)×
100 ゲル分率は以下の基準で評価した。 ◎:90%以上 〇:75%〜90% △:50%〜75% ×:50%以下 (2) 耐レトルト白化性 塗装板を4cm×8cmに切り出して試験片とし
た。試験片を蒸留水を入れたビーカー中に浸漬
し、アルミフオイルでビーカーの口を覆つた後、
120℃で90分のレトルト処理に賦した。耐レトル
ト白化性は、レトルト後の塗膜の白化の程度を目
視判定して以下の基準で評価した。 ◎:白化なし 〇:わずかに白化 △:かなり白化 ×:著しく白化 (3) 折り曲げ加工性 塗装板を3cm×3cmに切り出して試験片とし
た。試験片を塗膜面が外側になるようにして予備
折り曲げし、試験片と同じ板厚の金属板2枚をス
ペーサーとして挾み込んだ後、3Kgの鉄ブロツク
を40cmの高さから落下させて折り曲げ加工した。
この折り曲げ試験片の両端をワツクスで覆つて折
り曲げ加工性の評価に供した。折り曲げ加工性の
評価は、試験片の折り曲げ加工部を1%食塩水中
に浸漬させ、試験片を陽極として7Vの直流電圧
をかけた時に試験片に流れる電流値を測定し、以
下の基準で評価した。 ◎:0mA〜30mA 〇:30mA〜60mA △:60mA〜100mA ×:100mA以上 (4) 耐食性 211ダイヤ350mlのTFS製接着缶胴の片側にア
ルミニウム製のイージーオープン蓋を二重巻締め
した片巻缶胴の内面に試験塗料をスプレー塗装
し、170℃で5分間焼付けた。この片巻缶胴に0.4
%の酢酸水溶液を充填して、合蓋を二重巻締めす
る。これらの缶詰を120℃で90分間レトルト処理
した後、50℃で1ケ月間保存する。その後、缶詰
を開缶して缶内面を観察し、腐食の有無により以
下の基準で評価した。 ◎:腐食なし 〇:わずかに点状腐食あり △:点状腐食多い ×:全面に点状腐食 (5) 貯蔵安定性 試験塗料の溶液を三角フラスコに入れ、密栓し
て50℃で保存する。B型粘度計で貯蔵後の塗料溶
液の粘度を測定し、粘度が貯蔵開始前の2倍に達
するまでの期間を調べた。 実施例 1 5種のエポキシ樹脂を準備した。エポキシ樹脂
1,2及び3はビスフエノールA型のエポキシ樹
脂であり、油化シエル(株)が製造販売しているもの
である。エポキシ樹脂4はノボラツク型のエポキ
シ樹脂であり、チバガイギー(株)が製造販売してい
るものである。エポキシ樹脂5はビスフエノール
F型のエポキシ樹脂であり、以下の要領で合成し
た。 ビスフエノールF1モルと10%水酸化ナトリウ
ム水溶液1.4モルを45℃に加熱し、エピクロルヒ
ドリン1.1モルを撹拌させながら加えた後、混合
物を100℃にし110分間反応させる。生成物は二層
に分離するので、塩化ナトリウムやアルカリ類を
含む水層をサイホンで除き、メチルイソブチルケ
トン1モルを加えて樹脂分を溶解する。更に、中
性になるまで沸騰水で洗浄を繰り返した後、160
℃に加熱してメチルイソブチルケトンを蒸発せし
め、冷却してビスフエノールF型のエポキシ樹脂
を得た。 これらのエポキシ樹脂の数平均分子量とエポキ
シ当量を表1に示す。
【表】 一方、ビスフエノールA114g、37%のホルマ
リン101gと水酸化マグネシウム3gを用いて、
90℃で1時間反応させてフエノール樹脂(フエノ
ール樹脂1)を得た。このフエノール樹脂のメチ
ロール基濃度はベンゼン環1個当り0.51であつ
た。 これらのエポキシ樹脂とフエノール樹脂を用い
て表2に示す10種の塗料を調製した。これらの塗
料には、酸触媒としてリン酸を15meq.添加した。
これらの塗料を0.22mm厚のTFS板に塗布し、焼付
乾燥した後、乾燥塗膜のゲル分率、折り曲げ加工
性、耐レトルト白化性を調べて、表2に示した。
本発明によるビスフエノールA型のエポキシ樹脂
とフエノール樹脂、酸触媒を使用した塗料は他の
種類のエポキシ樹脂を使用した塗料に比較してバ
ランスのとれた性能を有することが分かる。
【表】 実施例 2 パラクレゾール65gに対して、表3に示す量の
ホルマリンと触媒を用い、種々の反応条件で7種
のフエノール樹脂を調製した。表3には得られた
フエノール樹脂のメチロール基濃度を併せて示し
た。
【表】 これらのフエノール樹脂と実施例1のエポキシ
樹脂3を用いて7種の塗料を調製した。エポキシ
樹脂とフエノール樹脂の配合比率は80/20とし、
各塗料ともに酸触媒として10meq.のパラトルエ
ンスルホン酸を添加した。 これらの塗料を厚さ0.35mmのアルミニウム板に
塗布・焼付けして塗装板とし、乾燥塗膜のゲル分
率、折り曲げ加工性、耐レトルト白化性を調べ
た。 結果を表4に示す。本発明によるビスフエノー
ルA型のエポキシ樹脂とフエノール樹脂、酸触媒
を使用した塗料は、アンモニアやアミン類を触媒
として合成されたフエノール樹脂(フエノール樹
脂6,7、及び8)を使用した塗料と比較してバ
ランスのとれた塗膜性能を有していることが分か
る。
【表】
【表】 実施例 3 メチロール基濃度の異なる7種のフエノール樹
脂を合成した。フエノール原料、ホルマリン量、
触媒量などの合成条件の詳細は表5に示した。合
成触媒には水酸化マグネシウムを使用し、その添
加量は表中に示した。
【表】 これらのフエノール樹脂と実施例1のエポキシ
樹脂3とを用いて、エポキシ樹脂とフエノール樹
脂とを80/20の比率で配合して8種の基礎配合の
塗料を調製した。これらの基礎配合の塗料に、酸
触媒として、夫々、11レベルの量のリン酸を添加
して88種の試験塗料とした。更に、前記の8種の
基礎配合の塗料に対して、10meq.のパラトルエ
ンスルホン酸を添加した試験塗料8種を調製し
た。 これら96種の塗料を厚さ0.23mmの錫メツキ鋼板
に塗布・焼付して塗装板を作製し、塗装板の性能
を評価した。その結果を表6にまとめて示す。ま
た、これら96種の塗料に使用されているフエノー
ル樹脂のメチロール基濃度と塗料に添加されてい
る酸触媒の量の関係を塗膜性能の評価結果ととも
に図1に示した。図中の評価としては、ゲル分
率、折り曲げ加工性、耐レトルト白化性の総合的
評価を行い、基準を下記の様にした。 ◎:いずれの性能においても優れているもの 〇:いずれかの性能が若干劣るもの △:いずれかの性能がかなり劣るもの ×:いずれかの性能が著しく劣るもの フエノール樹脂のメチロール基濃度と酸触媒の
添加量との組み合わせが適正な範囲にある本発明
による塗料では形成される塗膜はバランスのとれ
た性能を示すが、メチロール基の濃度と酸触媒の
添加量の組み合わせが本発明の範囲外にある塗料
では塗料あるいは塗膜の性能に何らかの欠点があ
ることが分かる。
【表】
【表】 実施例 4 実施例1のエポキシ樹脂3と、実施例2のフエ
ノール樹脂4,6および8と実施例3のフエノー
ル樹脂10,11,13,15および16を用いて8種の塗
料を調製した。エポキシ樹脂とフエノール樹脂の
配合比率は75/25とし、更に、これらの塗料に
15meq.のパラトルエンスルホン酸を添加した。 これらの塗料の耐食性と貯蔵安定性を評価し
て、結果を表7に示したた。本発明による塗料
(塗料1,4,5,6,7)は、いずれも、耐食
性、貯蔵安定性ともに優れているが、比較塗料
(塗料2,3,8)では、耐食性と貯蔵安定性の
いずれか一方、あるいは双方の性能が劣つてい
る。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は、エポキシ−フエノール系塗料中にお
ける酸触媒の量を横軸及びメチロール基乃至エー
テル化メチロール基の濃度を縦軸として、実施例
及び比較例の値をプロツトしたグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エポキシ樹脂、レゾール型フエノール・ホル
    ムアルデヒド樹脂及び酸触媒を有機溶媒中に溶解
    乃至分散させて成る缶用組成物において、エポキ
    シ樹脂がエピクロルヒドリンとビスフエノールA
    とから誘導されたビスフエノールA型エポキシ樹
    脂であり、レゾール型フエノール・ホルムアルデ
    ヒド樹脂がフエノール類とホルムアルデヒドとを
    アルカリ金属触媒又はアルカリ土類金属触媒の存
    在下に反応させて得たレゾール型フエノール・ホ
    ルムアルデヒド樹脂であり、塗料固形分100重量
    部当りの酸触媒の化学当量数をX、レゾール型フ
    エノール・ホルムアルデヒド樹脂中のベンゼン環
    1個当りのメチロール基乃至エーテル化メチロー
    ル基の数をYとしたとき、X及びYは、下記式 Y≦−25.5X+1.51 Y≧−27.1X+0.46 1.0≧Y≧0.3 0.031≧X≧0.001 を満足する範囲内にあることを特徴とする缶用塗
    料組成物。
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