JPH049959Y2 - - Google Patents

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JPH049959Y2
JPH049959Y2 JP1986043098U JP4309886U JPH049959Y2 JP H049959 Y2 JPH049959 Y2 JP H049959Y2 JP 1986043098 U JP1986043098 U JP 1986043098U JP 4309886 U JP4309886 U JP 4309886U JP H049959 Y2 JPH049959 Y2 JP H049959Y2
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water
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Description

【考案の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本考案は、調理器具に関し、詳細には調理器具
の表面の一部または全部に塗膜の下地としてあら
かじめ特定のポリシロキサン、アルミナおよび特
定の充填剤を主成分とする塗膜をコーテイング
し、この上に特定のポリシロキサンとシリカを主
成分とする塗膜がコーテイングされた、耐蝕性、
耐焦げつき性、撥水・親油性、耐汚染性を有し、
かつ装飾感に富むともに、着色が自在で遠赤外線
放射効果などの諸特性を有する調理器具に関する
ものである。 〔従来の技術〕 従来、調理器具の素材には、銅、アルミニウ
ム、鉄、ステンレスなどが使用されている。 これらの素材のうち、アルミニウムや鉄は、そ
のままでは耐蝕性、耐汚染性などに優れず、また
装飾性にも劣るため、これらの素材を調理器具に
成形後、アルマイト加工したり、あるいはテフロ
ン加工と称されるフツ素樹脂加工をすることが採
用されている。 しかしながら、アルマイト加工では、表面が濁
りアルミニウムが本来有している金属光沢が薄
れ、またテフロン(登録商標)加工では長時間使
用するとフツ素樹脂が剥離し、テフロン加工が本
来有する耐汚染性、耐熱性、撥水、撥油性が消失
し、さらにこのテフロン加工では撥水性のみなら
ず撥油性をも示すため、肉料理などの油を使用す
る場合にはかえつて不都合な場合がある。しか
し、これらの表面加工のみでは、調理器具の素材
が金属であるため、近年、調理に有効とあされて
いる遠赤外線放射による熱処理効果を奏し得な
い。 〔考案が解決しようとする課題〕 本考案は、前記従来の技術的課題を背景になさ
れたもので、調理器具表面が有する材質の持ち味
を失わすことのない透明な硬質の塗膜を有し、か
つこの塗膜が耐焦げつき性、耐蝕性、撥水・親油
性(水を弾くが、油の対しては親和性がある性
質)、耐汚染性に優れ、硬く耐摩耗性を有し、し
かも装飾性に優れるとともに、着色が自在で遠赤
外線放射性などの諸特性に優れた調理器具を提供
することを目的とする。 〔課題を解決するための手段〕 本考案は、表面の一部または全部にあらかじめ
下記(a)〜(e)成分を混合してなる組成物を塗布
し、硬化させて得られる塗膜を形成し、 (a) 一般式RSi(OR′)3(式中、Rは炭素数1〜8
の有機基、R′は炭素数〜5アルキル基または
炭素数1〜4のアシル基を示す)で表されるオ
ルガノシラン化合物10〜50重量部 (b) 親水性有機溶剤5〜70重量部 (c) アルミナ微粒子を固形分換算で0.5〜20重量
部 (d) 平均粒径または平均長さが0.05〜50μmであ
る非水溶性の充填剤5〜70重量部 (e) 水5〜60重量部〔ただし、(a)+(b)+(c)+(d)+
(e)=100重量部〕 さらに、その上に下記(f)〜(i)成分を混合して
なる組成物を塗布し、硬化させて得られる塗
膜が形成されていることを特徴とする調理器
具を提供するものである。 (f) 一般式RSi(OR′)3(式中、RおよびR′は前記
に同じ)で表されるオルガノシラン化合物5〜
50重量部 (g) 親水性有機溶剤10〜80重量部 (h) コロイド状シリカおよび/またはSi(OR′)
(式中、R′前記に同じ)で表されるテトラシラ
ン化合物を加水分解することによつて得られる
加水分解物もしくはその重縮合物を固形分換算
で3〜40重量部 (i) 水3〜60重量部〔ただし、前記(h)成分中に存
在することのある水を含み、かつ(f)+(g)+(h)+
(i)=100重量部〕 以下、本考案の実施例を図面に基づいて、詳細
に説明する。 第1図は、本考案の調理器具の部分断面図であ
る。 本考案の調理器具Cは、該調理器具の基材Kの
表面の一部または全部に、まずあらかじめ前記組
成物を塗布し、硬化させて得られる塗膜を形
成させ、この上に前記組成物を塗布し、硬化さ
せて得られる硬質塗膜が形成されているもので
ある。 ここで、本考案において、基材Kの素材として
は、例えばアルミニウム、鉄、銅、ステンレスな
どを挙げることができる。 まず、塗膜の厚さは、通常5μm以上、好まし
くは20μm以上であり、5μm未満では薄過ぎて着
色性、遠赤外線放射性などの諸特性が充分でな
い。 本考案における塗膜は、下記(a)〜(e)成分を混
合してなる組成物を基材Kに塗布し、硬化させ
てなり、本考案の調理器具において基材Kの下地
となるものである。 (a) 一般式RSi(OR′)3(式中、R,R′は前記に同
じ)で表されるオルガノシラン化合物10〜50重
量部 (b) 親水性有機溶剤5〜70重量部、 (c) アルミナ微粒子を固形分換算で0.5〜20重量
部 (d) 平均粒径または平均長さが0.05〜50μmであ
る非水溶性の充填剤5〜70重量部 (e) 水5〜60重量部〔ただし、前記(c)成分中に存
在することのある水を含み、かつ(a)+(b)+(c)+
(d)+(e)=100重量部〕 以下、組成物を構成する(a)〜(e)成分について
説明する。 (a) オルガノシラン化合物中のRは、炭素数1〜
8の有機基であり、例えばメチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基などのア
ルキル基、そのほかγ−クロロプロピル基、ビ
ニル基、3,3,3−トリフロロプロピル基、
γ−グリシドキシプロピル基、γ−メタクリル
オキシプロピル基、γ−メルカプトプロピル
基、フエニル基、3,4−エポキシシクロヘキ
シルエチル基、γ−アミノプロピル基などであ
る。 また、オルガノシラン化合物中のR′は、炭
素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜4の
アシル基であり、例えばメチル基、エチル基、
n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル
基、s−ブチル基、t−ブチル基、アセチル基
などである。 これらのオルガノシラン化合物の具体例とし
ては、例えばメチルトリメトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピ
ルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエト
キシシラン、i−プロピルトリメトキシシラ
ン、i−プロピルトリエトキシシラン、γ−ク
ロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロ
プロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3,
3,3−トリフロロプロピルトリメトキシシラ
ン、3,3,3−トリフロロプロピルトリエト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
エトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシ
プロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプト
プロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプト
プロピルトリエトキシシラン、フエニルトリメ
トキシシラン、フエニルトリエトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3,
4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキ
シシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエ
チルトリエトキシシランなどを挙げることがで
きる。 これらのオルガノシラン化合物は、1種単独
で使用することも、または2種以上を併用する
こともできる。これらのオルガノシラン化合物
のうち、特にメチルトリメトキシシランが好ま
しい。 (a)オルガノシラン化合物の割合は、組成物中
中10〜50重量部、好ましくは20〜30重量部で
あり、10重量部未満では得られる組成物自体
の保存安定性は良好ではあるが塗装に供すると
得られる塗膜の密着力が弱くなり、また硬度が
不充分であり、一方50重量部を超えると組成物
の保存安定性が悪化するほか、組成物に必
要な可塑性がなくなり、さらに後記する充填剤
の量が相対的に少なくなり、目的とする機能が
低下する結果を招来し好ましくない。 (b) 親水性有機溶剤として、例えばアルコール
類、グリコール誘導体、あるいは沸点が120℃
以下の低沸点有機溶剤が好適である。 このうち、前記アルコール類あるいはグリコ
ール誘導体としては、1価アルコールまたは2
価アルコールであるエチレングリコールもしく
はこの誘導体を挙げることができ、このうち1
価アルコールとしては炭素数1〜8の脂肪族ア
ルコールが好ましく、具体的にはメタノール、
エタノール、n−プロピルアルコール、i−プ
ロピルアルコール、s−ブチルアルコール、t
−ブチルアルコール、n−ペンチルアルコー
ル、n−ヘキシルアルコールなどを挙げること
ができ、またエチレングリコールもしくはこの
誘導体としてはエチレングリコール、エチレン
グリコールモノブチルエーテル、酢酸エチレン
グリコールモノエチルエーテルなどを挙げるこ
とができる。 また、沸点が120℃以下の低沸点有機溶剤と
しては、例えばアセトン、メチルエチルケト
ン、テトラヒドロフランなどを挙げることがで
きる。 これらの親水性有機溶剤のうち、好ましくは
アルコール類および沸点が120℃以下の低沸点
有機溶剤であり、特に好ましくはイソプロピル
アルコール、酢酸エチレングリコールモノエチ
ルアルコールなどである。 これらの(b)親水性有機溶剤は、1種単独で使
用することも、また種以上を併用することもで
きる。 (b)親水性有機溶剤の割合は、組成物中に5
〜70重量部、好ましくは15〜50重量部であり、
5重量部未満では充填剤の分散が充分にできな
くなり、一方70重量部を超えると相対的に他の
成分が少なくなり、得られる塗膜の密着力が弱
くなつたり、薄膜すぎて目的とする塗膜を作る
ことができなくなる。 (c) アルミナ微粒子としては、例えばコロイド状
アルミナ、平均粒径が10〜100μmの超微粒子状
のアルミナなどが挙げられる。かかるアルミナ
は、正に帯電する強い傾向を持つており、組成
物中において負に帯電した固形分と安定した
コロイド状を形成することができる。 (c)成分のうち、コロイド状アルミナは、通
常、水を分散媒とする酸性領域のアルミナゾル
として市販されており、酸化アルミニウム
(Al2O3)を5〜25重量%含有し、安定剤とし
て硝酸、塩酸、酢酸などを使用し、粒子径が
10mμ×100mμ程度、粒子の比表面積が1g当
たり200〜500m程度である。 また、もう一方の(c)成分として使用される平
均粒径が10〜100mμ、好ましくは20mμを超え
50mμ以下の超微粒子アルミナは、公知の製造
方法により、例えば無水塩化アルミニウムを高
温加水分解することにより、あるいはアルミニ
ウムトリアルコキシド;Al(OR′)3(R′は前記
に同じ、例えばアルミニウムトリメトキシド、
アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムト
リプロポキシドアルルミニウムトリブトキシド
など)を加水分解して得られたものであり、通
常、酸化アルミニウム成分が99重量%以上のも
のである。こような超微粒子アルミナとして
は、例えば西独デグサ社製、アルミニウムオキ
サイドCなどを挙げることができる。 また、通常、(c)成分として超微粒子アルミナ
を使用する場合には、好ましくは酸性領域、特
に好ましくはPH2〜6の酸性水性分散液で、固
形分濃度が10〜20重量%として使用される。 これらの(c)アルミナ微粒子は、併用すること
もできる。 (c)アルミナ微粒子の組成物中における割合
は、0.5〜20重量部、好ましくは1〜8重量部
であり、0.5重量部未満ではゲル化防止、増粘、
充填剤の分散などを充分に達成し難く、一方20
重量部を超えると相対的にその他の成分量が少
なくなり、増粘し過ぎたり、塗膜の密着力が弱
まるなどの弊害が起こる。 (d) 充填剤は、得られる塗膜の着色性、遠赤外線
放射性などの諸特性を発現するために使用され
るものである。かかる(d)充填剤としては、例え
ば非水溶性の一般的な顔料または顔料以外の粒
子状もしくは繊維状の金属および合金ならびに
これらの酸化物、水酸化物、炭化物、窒化物、
硫化物などであり、具体的には鉄、銅、アルミ
ニウム、ニツケル、銀、亜鉛、フエライト、カ
ーボンブラツク、ステンレス鋼、二酸化珪素、
酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化クロム、
酸化マンガン、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸
化コバルト、合成ムライト、ジルコン(珪酸ジ
ルコニウム)、水酸化アルミニウム、水酸化鉄、
炭化珪素、窒化珪素、窒化硼素、二硫化モリブ
テンなどを挙げることができるが、これらに限
定されるものではない。これらの微粒子状の充
填剤の平均粒径または平均長さは、0.05〜
50μm、好ましくは0.1〜5μmであり、0.05μm未
満では組成物の粘度が上昇したり、目的とす
る膜厚が達成できない場合があり、一方50μm
を超えると得られる組成物の分散性が悪化す
る。 (d)充填剤の組成物中の割合は、5〜70重量
部、好ましくは20〜50重量部であり、5重量部
未満であると、遠赤外線放射性などの目的を充
分に達成することができず、一方70重量部を超
えると塗膜の硬度が悪化するとともに基材への
密着性が悪化し、作業性も悪くなる。 なお、(d)充填剤の選択は、調理器具の目的に
よつて、例えば下記選択に基づいて行う。 防蝕性を有する調理器具を作製するために
は、二酸化珪素、酸化チタン、酸化アルミニ
ウム、酸化クロム、酸化ジルコニウム、合成
ムライト、珪酸ジルコニウム、炭化珪素、窒
化珪素などの耐蝕性に優れたものを使用す
る。 着色性に優れた調理器具を作製するための
充填剤としては、酸化鉄、二酸化チタン、酸
化コバルト、酸化亜鉛、酸化錫、酸化鉛、酸
化アルミニウム、酸化亜鉛、硫化カドミウ
ム、硫化セレンおよびセレン化カドミウムを
使用する。 遠赤外線放射性などの熱放射効果を有する
調理器具を作製するためのの充填剤として
は、酸化鉄、酸化銅、酸化コバルト、酸化マ
ンガン、酸化クロム、二酸化珪素、酸化チタ
ン、酸化アルミニウム、珪酸ジルコニウムな
どの酸化物を使用する。 (e) 水は、(a)オルガノシラン化合物の加水分解に
必須の成分であるとともに、前記(d)充填剤の分
散媒としての役目を果たす。 かかる(e)水としては、(c)アルミナ微粒子中に
水が存在する場合には、かかる水のほかに別途
一般水道水、蒸留水、イオン交換水などを用い
ることができる。 (e)水の組成物中における割合は、5〜60重
量部、好ましくは7〜40重量部であり、5重量
部未満では(a)オルガノシラン化合物の加水分解
が充分に生起し難く、一方60重量部を超えると
組成物の安定性が悪化するようになる。 本考案で使用される組成物は、前記のよう
に(a)〜(e)成分よりなるが、全組成物中の固形
分は、通常20〜80重量部、好ましくは30〜60重
量部である。 なお、組成物は、(a)オルガノシラン化合物
の加水分解促進と塗膜の硬化促進のため、その
PHを3〜6、好ましくは3〜5に調整すること
が望ましく、かかるPH調整は、通常、前記(c)ア
ルミナ微粒子によつて達成することができる
が、場合によつてはさらに各種の酸を組成物
に別途添加することのよりPH調整することも可
能である。 この酸としては、硝酸、塩酸などの無機酸;
酢酸、蟻酸、プロピオン酸、マレイン酸、クロ
ロ酢酸、クエン酸、安息香酸、ジメチルマロン
酸、グルタル酸、グリコール酸、マロン酸、ト
ルエンスルホン酸、シユウ酸などの有機酸を挙
げることができる。 また、本考案における組成物には、各種界
面活性剤、シランカツプリング剤、チタンカツ
プリング剤、またナフテン酸、オクチル酸、亜
硝酸、亜硫酸、アルミン酸、炭酸などのアルカ
リ金属塩、染料などの従来公知のその他の添加
剤を添加することもできる。 本考案における組成物を調製するに際して
は、例えば(a)〜(e)成分を一度に調合してもよい
し、また(b)〜(e)成分の調合液に(a)成分を添加し
てもよく、通常固形分濃度は20〜80重量%、好
ましくは30〜60重量%に調整される。 本考案で使用される組成物は、対象物であ
る調理器具の基材Kの表面に刷毛、スプレー、
デイツピンヅ、フローコートなどの塗装手段に
より、1回塗りで厚さ5〜50μm程度、2〜3
回の塗装で厚さ10〜150μm程度の塗膜を形成す
ることができる。組成物の塗膜を形成したの
ち、指触乾燥し、後記組成物を塗装し、例え
ば80〜300℃で10〜120分加熱することにより硬
化することができる。また、組成物を塗装し
たのち、例えば80〜300℃の温度で10〜120分加
熱し、硬化することにより下地である塗膜を
形成し、さらにこの上に後記のように組成物
からなる塗膜を形成することができる。 次に、本考案における第二層となる塗膜
は、前記塗膜の上に組成物を塗布し、硬化
させて形成される。 ここで、塗膜の厚さは、通常1〜20μm、
好ましくは2〜10μmであり、1μm未満では薄
過ぎて光沢性、耐蝕性、耐焦げつき性、耐汚染
性、撥水・親油性に劣り、かつ傷つき易く、一
方20μmを超えると調理中の加熱により塗膜に
亀裂が発生し易くなる。 本考案における塗膜は、下記(f)〜(i)成分を
混合してなる組成物を塗膜の上に塗布し、
硬化させることにより容易に形成させることが
できる。 (f) 一般式RSi(OR′)3(式中、RおよびR′は前記
に同じ)で表されるオルガノシラン化合物5〜
50重量部 (g) 親水性有機溶剤10〜80重量部 (h) コロイド状シリカおよび/またはSi(OR′)4
(式中、R′は前記に同じ)で表されるテトラシ
ラン化合物を加水分解することによつて得られ
る加水分解物もしくはその重縮合物を固形分換
算で3〜40重量部 (i) 水3〜60重量部〔ただし、前記(h)成分中に存
在することのある水を含み、かつ(f)+(g)+(h)+
(i)=100重量部〕 以下、組成物を構成する(f)〜(i)成分について
説明する。 (f)オルガノシラン化合物は、前記組成物の(a)
成分と同一のものである。 (f)オルガノシラン化合物の割合は、組成物中
5〜50重量部、好ましくは20〜35重量部であり、
5重量部未満では得られる組成物自体の保存安
定性は良好ではあるが塗装に供すると得られる塗
膜の密着力が弱くなり、また硬度が充分に向上せ
ず、一方50重量部を超えると組成物の保存安定
性が悪化するほか、塗膜に亀裂が生じ易くなる。 (g)親水性有機溶剤としては、前記組成物の(b)
成分と同一のものである。 (g)親水性有機溶剤の割合は、組成物中10〜80
重量部、好ましくは20〜60重量部であり、10重量
部未満では(f)オルガノシラン化合物の加水分解に
よつて生成したオルガノトリシラノールの重縮合
が進みすぎてゲル化が生起し、一方80重量部を超
えると重縮合反応生が低下する。 (h)成分で使用されるコロイド状シリカとは、高
純度の無水ケイ酸の水性分散液または親水性有機
溶剤分散液であり、通常、平均粒けい5〜30mμ、
好ましくは10〜20mμ固形分濃度が15〜40重量%
程度である。 かかるコロイド状シリカは、通報、酸性領域、
好ましくはPHが2〜6、特に好ましくは2〜5の
範囲にある。 このような水性分散液のコロイド状シリカとし
ては、例えば日産化学工業(株)製、スノーテツク
ス;触媒化成工業(株)製、カタロイド;米国デユポ
ン社製、Ludox;米国モンサント社製、Syton;
米国ナルコケミカル社製、Nalcoagなどを挙げる
ことができる。 また、親水性有機溶剤であるアルコールを分散
媒とするコロイド状シリカとしては、日産化学工
業(株)製、アルコールゾル;触媒化成工業(株)製、
OSCALなどを挙げることができる。 また、もう一方の(h)成分として使用可能なもの
は、Si(OR′)4(式中、R′は前記に同じ)で表さ
れるシラン化合物を加水分解することによつて得
られる加水分解物もしくはその重縮合物(以下、
単に「加水分解物」という)である。 ここで、前記シラン化合物としては、例えばテ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テ
トラ−n−プロポキシシラン、テトロ−i−プロ
ポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テ
トラ−s−ブトキシシラン、テトラ−t−ブトキ
シシランなどを挙げることができる。 これらのシラン化合物は、1種単独で使用する
ことも、または2種以上を併用することもでき
る。 本考案で使用される組成物において、得られ
る塗膜のより一層の厚膜化、高純度化、低温焼結
化を達成するためには、(h)成分として加水分解物
を使用することが好ましい。また、(h)成分として
加水分解物を使用する場合には、好ましくは固形
分濃度が3〜40重量%の分散液として使用され
る。 以上のような(h)成分の割合は、組成物中、固
形分が3〜40重量部、好ましくは5〜30重量部で
あり、3重量部未満では得られる塗膜の硬度が低
下し、厚膜化が達成され難く、一方40重量部を超
えると厚膜は得られ易くなるが、塗膜に亀裂を生
じ易くなる。 (i)水は、前記組成物の(e)成分と同一のもので
ある。(i)水は、(f)オルガノシラン化合物の加水分
解に必須の成分であるとともに、前記(h)成分の分
散媒としての役目を果たす。この(i)水は、(h)成分
〔および後記する(j)アルミナ微粒子〕中に水が存
在する水も含まれる。 (i)水の組成物中における割合は、3〜60重量
部、好ましくは5〜50重量部であり、3重量部未
満では(f)オルガノシラン化合物の加水分解が充分
に生起し難く、一方60重量部を超えると組成物
の安定生が悪化するようになる。 本考案で使用される組成物は、前記のように
(f)〜(i)成分を混合してなるが、全組成物中の固
形分は、通常、5〜45重量部、好ましくは8〜30
重量部である。 なお、本考案に使用される組成物は、そのPH
を3〜6に調整することが望ましく、かかるPH調
整は、通常、前記(h)成分および/または後記する
(j)アルミナ微粒子により達成することができる
が、場合によつてはさらに前記組成物に使用さ
れることのある各種の酸を組成物に別途添加す
ることによりPH調整すことも可能である。 前記組成物中には、さらに(j)成分としては、
アルミナ微粒子を添加してもよい。この(j)アルミ
ナ微粒子は、組成物で使用される(c)成分と同一
であり、組成物あるいは得られる塗膜に該(c)
成分と同様の作用をなすものである。 かかるコロイド状アルミナは、組成物を塗布
後、塗膜を良好に硬化させるためにPHが2〜6、
特に3〜5の範囲にあることが好ましい。 以上のような(j)アルミナ微粒子の割合は、組成
物中、固形分換算で好ましくは0.005〜0.3重量
部、特に好ましくは0.007〜0.03重量部であり、
0.005重量部未満では組成物の保存安定性の向
上幅が小さいものとなり、0.3重量部を超えると
塗膜の透明性が悪化するようになる。 前記組成物中には、各種顔料、染料、界面活
性剤、シランカツプリング剤、硬化剤などの従来
公知のその他の添加剤を添加することもできる。 本考案に使用される組成物を調整するに際し
ては、例えば(f)〜(i)成分を一度に混合してもよい
し、また(g)〜(i)成分の混合液に(f)成分を添加して
もよい。 このように本考案に使用される組成物は、対
象物である調理器具の基材Kの表面の一部または
全部に形成された前記塗膜の上に、刷毛、スプ
レー、デイツピング、フローコートなどの塗装手
段により、1回塗りで乾燥時の膜厚に換算して
5μm程度の塗膜を形成することができる。 これを直ちにまたは自然乾燥後、例えば80〜
300℃で10〜60分加熱すると硬化する。 なお、本考案に使用される前記組成物中に
は、例えば亜硝酸ナトリウム、アルミン酸リチウ
ム、炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属塩を硬化
剤として0.001〜0.1重量部程度添加することによ
り、塗膜の硬化温度を下げたり、硬化時間を短縮
することが可能である。 本考案の調理器具は、基材の表面に、順次、塗
膜、塗膜を形成することにより、耐熱性、耐
【表】 次に、これらの組成物を内径が220mmφ、深さ
55mm、厚さ2mmのアルカリ脱脂処理したアルミニ
ウム製鍋の内部表面に、スプレーガンを用いて第
1表の組成物A〜Cを1回塗布したのち、150℃
で30分間加熱処理した。得られた組成物の塗膜
の膜厚は、約5μmであった。 これらの鍋について、それぞれ密着性、耐熱
性、硬度および耐沸騰水性を評価した。結果を第
2表に示す。なお、第2表中の各種評価項目は、
下記に従い測定したものである。 すなわち、密着性は、鍋の内部底部にJIS
K5400による基盤目テープ剥離試験を3回実施
し、その平均によつた。耐熱性は、電気炉で400
℃×240時間保持し、自然放冷し、塗膜の状態を
観察した。硬度は、JIS K5400による鉛筆硬度試
験によつた。耐沸騰水性は、水道水で120時間煮
沸し、塗膜の状態を観察した。
【表】 第2表から明らかなように、組成物のみを用
いた調理器具である鍋でも、硬度の高い耐熱性、
耐蝕性に優れた塗膜を生成することができる。 また、上記で得られたアルミニウム製鍋をガス
コンロを用いて直火で空炊きし、アルミニウム製
鍋の表面温度が300℃に達するまで加熱した。 その後、醤油を5c.c.アルミニウム製鍋にたらし
てさらに加熱し、醤油を焦げつかせた。醤油が焦
げついたのち、アルミニウム製鍋を火から外して
水中に投下し、冷却しスチールタワシで洗浄した
ところ、醤油の焦げつきは、容易に完全に落ち
た。 また、洗浄後の塗膜表縁を観察したところ、傷
や亀裂などの異状は認められなかつた。 実施例 1〜3 遠赤外線放射性の性能を調べるため、第3表に
示すD,E,Fの3種類の組成物を調製した。
【表】
【表】 次に、これらの組成物を内径が220mmφ、深さ
が55mm、厚さが2mmのアルカリ脱脂処理したアル
ミニウム製フライパン基材の内部表面に、スプレ
ーガンを用いて乾燥時の膜厚に換算して約40μm
塗布し、150℃で10分間加熱した。 このようにして得られた基材の表面に、さらに
参考例1と同様にして組成物Aを塗布し、乾燥
し、加熱して塗膜を形成させた。結果を第4表に
示す。 なお、第4表中、分光放射率はIPA−2型赤外
分光光度計付属装置熱放射率測定装置(日本分光
(株)製)を用い、波長域2.5μmから10μmまでの放
射スペクトルを測定した値である(黒体の放射率
を測定波長域で全て1.0とする)。
〔考案の効果〕
本考案の調理器具は、表面に金属の感触を有す
る透明な塗膜を有し、かつこの塗膜が耐焦げつき
性、耐蝕性、撥水・親油性、耐汚染性に優れ、硬
く耐摩耗性を有し、しかも装飾性に優れ、さらに
はこれらの効果に加えて着色が自在で遠赤外線放
射効果などの諸特性を有することもできる。 加熱される調理器具としては、例えば鍋、釜、
フライパン、ホツトプレート、内鍋、蒸し器など
を挙げることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の実施例の調理器具の部分断
面図である。 C……調理器具、K……基材、……塗膜、
……塗膜。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 表面の一部または全部にあらかじめ下記(a)〜(e)
    成分を混合してなる組成物を塗布し、硬化させ
    て得られる塗膜を形成し、 (a) 一般式RSi(OR′)3(式中、Rは炭素数1〜8
    の有機基、R′は炭素数1〜5のアルキル基ま
    たは炭素数1〜4のアシル基を示す)で表され
    るオルガノシラン化合物10〜50重量部 (b) 親水性有機溶剤5〜70重量部 (c) アルミナ微粒子を固形分換算で0.5〜20重量
    部 (d) 平均粒径または平均長さが0.05〜50μmであ
    る非水溶性の充填剤5〜70重量部 (e) 水5〜60重量部〔ただし、(a)+(b)+(c)+(d)+
    (e)=100重量部〕 さらに、その上に下記(f)〜(i)成分を混合して
    なる組成物を塗布し、硬化させて得られる塗
    膜が形成されていることを特徴とする調理器
    具。 (f) 一般式RSi(OR′)3(式中、RおよびR′は前記
    に同じ)で表されるオルガノシラン化合物5〜
    50重量部 (g) 親水性有機溶剤10〜80重量部 (h) コロイド状シリカおよび/またはSi(OR′)
    (式中、R′は前記に同じ)で表されるテトラシ
    ラン化合物を加水分解することによつて得られ
    る加水分解物もしくはその重縮合物を固形分換
    算で3〜40重量部 (i) 水3〜60重量部〔ただし、前記(h)成分中に存
    在することのある水を含み、かつ(f)+(g)+(h)+
    (i)=100重量部〕
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