JPH0510732B2 - - Google Patents
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- JPH0510732B2 JPH0510732B2 JP58220150A JP22015083A JPH0510732B2 JP H0510732 B2 JPH0510732 B2 JP H0510732B2 JP 58220150 A JP58220150 A JP 58220150A JP 22015083 A JP22015083 A JP 22015083A JP H0510732 B2 JPH0510732 B2 JP H0510732B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic recording
- recording medium
- metal thin
- magnetic
- thin film
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- Thin Magnetic Films (AREA)
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
発明の技術分野
本発明は、良好な磁気特性を有する磁気記録媒
体の製造方法に関し、さらに詳しくは非磁性基材
上に斜方蒸着法により形成されたFe系薄膜が設
けられてなる磁気記録媒体の製造方法に関する。 発明の技術的背景ならびにその問題点 近年、高密度磁気記録への要求の高まりととも
に、真空蒸着、スパツタリング、イオンプレーテ
イングなどの方法(本明細書では、これら気相を
通じての被着物質の移行および基材への被着を伴
う方法を一括して「蒸着」と称する)により基材
上に強磁性金属薄膜が形成されたいわゆる蒸着型
の磁気記録媒体が開発されている。これら蒸着型
の磁気記録媒体は、通常のバイダーを使用する磁
気記録媒体に比べて高密度記録が可能であるなど
種々の利点を有しており、実用化への努力が払わ
れている。 このような金属薄膜型磁気記録媒体は、非磁性
基材上に、該基材上に立てた垂線と基材に差し向
けられる蒸気流とのなす角度で示される入射角を
約20゜以上にして、強磁性金属が蒸着されて形成
されている。この強磁性金属としては、Co、Ni、
Cr、Feあるいはこれらの強磁性金属を主体とす
る合金が主として用いられており、このうち特に
CoあるいはCoを主体とする合金から構成される
金属薄膜に関する研究が精力的に進められてい
る。一方、強磁性金属であるFeあるいはFeを主
体とする合金(以下Fe系合金という)からなる
金属薄膜は、CoあるいはCo系合金からなる金属
薄膜と比較してその製造コストが安く、しかも
S/N、歪率が低いなどの種々の利点があるが、
反面抗磁力Hcの膜厚依存性が大きく、また角型
比が小さいという磁気記録媒体としては重大な欠
陥があり、実用化するに至つていないのが現状で
ある。 発明の目的ならびにその概要 本発明は、強磁性金属が非磁性基材上に設けら
れてなる金属薄膜型磁気記録媒体に伴なう技術的
欠点を一挙に解決しようとするものであつて、以
下のような目的を有する。 (a) CoあるいはCo系合金と比較して、製造コス
トが安く、しかもS/N、歪率が低い金属薄膜
型磁気記録媒体の製造方法を提供すること。 (b) 抗磁力Hcが大きくかつ膜厚依存性が小さく、
しかも良好な角型比を有する金属薄膜型磁気記
録媒体の製造方法を提供すること。 本発明に係る磁気記録媒体の製造方法は、非磁
性基材上に、斜方蒸着によりFeあるいはFe系合
金からなる金属薄膜を複数層積層して磁気記録媒
体を製造するに際して、 () 非磁性基材上に斜方蒸着によつてFeあるい
はFe系合金からなる金属薄膜を300〜1000Åの
膜厚で積層する工程、 () 上記工程()で得られた金属薄膜の表面
を、反応性ガス中においてグロー放電処理する
工程、および () このようにしてグロー放電処理された金属
薄膜上に、さらにFeあるいはFe系合金からな
る金属薄膜を300〜1000Åの膜厚で積層する工
程、 を含み、かつ、上記工程()、()および
()を同一の真空装置内において連続して行な
うようにしたことを特徴とするものである。 さらに必要に応じて、工程()で得られた
FeあるいはFe系合金からなる金属薄膜にグロー
放電処理を加え、その後斜方蒸着によりFeある
いはFe系合金からなる金属薄膜を300〜1000Åの
膜厚で積層してもよく、同様の操作を繰り返し
て、FeあるいはFe系合金からなる金属薄膜を複
数層積層して磁性記録媒体が製造される。 従来、非磁性基材上に、斜方蒸着により、傾斜
柱状構造を有するCoあるいはCo系合金からなる
金属薄膜を積層する磁気記録媒体の製造方法は知
られていた。しかしながら、非磁性基材上に斜方
蒸着によりFeあるいはFe系合金からなる金属薄
膜を積層し、この金属薄膜表面にグロー放電処理
を加えた後、さらに別のFeあるいはFe系合金か
らなる金属薄膜を斜方蒸着により積層する磁気記
録媒体の製造方法は知られていなかつた。そして
上記のような製造方法によつて得られた磁気記録
媒体は、優れた抗磁力ならびに良好な角型比を有
しており、したがつて本発明により始めて安価な
FeあるいはFe系合金を強磁性金属薄膜として用
いることが可能となつた。 発明の具体的説明 以下本発明を図面に言及しながら説明する。 本発明に係る磁気記録媒体1は、次のようにし
て製造される。まず、非磁性基材2上に、斜方蒸
着により傾斜柱状構造を有するFe第1蒸着層3
を300〜1000Åの膜厚で積層する。 このFe第1蒸着層3の膜厚が300Å未満では、
傾斜柱状構造を有する膜が未熟で充分な磁束が得
られずしかも形状異方性効果も充分に認められ
ず、良好な角型比ならびに抗磁力が得られないた
め好ましくない。一方その膜厚が1000Åを超える
と、傾斜柱状構造が成長しすぎ、横方向に隣り合
う傾斜柱の先端部で、傾斜柱同志が癒着し、磁気
特性の劣化すなわち角型比ならびに抗磁力の低下
が認められるため好ましくない。 このFe第1蒸着層3を非磁性基材2上に斜方
蒸着により積層する際には、非磁性基材2上に立
てた垂線と該基材に蒸着源から差し向けられる蒸
着流とのなす角で示される入射角は、20゜以上好
ましくは45゜以上に保たれることが望ましい。 非磁性基材2としては、ポリエチレンテレフタ
レートフイルム、ポリイミドフイルム、ポリカー
ボネートフイルムなどの合成樹樹フイルム、また
はアルミニウム箔、非磁性ニツケル箔、銅箔、ス
テンレス箔などの非磁性金属箔あるいはガラス、
セラミツク板などが用いられる。磁気記録媒体を
テープ状に製造する場合には、耐熱性、抗張力お
よび寸法安定性を備えた基材を用いることが好ま
しく、この点で膜厚4〜25μmのポリエチレンテ
レフタレートフイルムが好ましい。 次に、上記のようにして積層されたFe第1蒸
着層3の表面を反応性ガス中でグロー放電処理す
る。反応性ガスとしては、酸素、窒素、アンモニ
アガス、フツ素ガス、シランガスなどが用いら
れ、これらの反応性ガスは10-2〜10-4Torr程度
の圧力で存在させることが好ましい。また、この
際グロー放電電圧は、100〜500Wの範囲に設定す
ることが好ましい。 次いで、グロー放電処理されたFe第1蒸着層
3上に、斜方蒸着により傾斜柱状構造を有する
Fe第2蒸着層4を、300〜1000Åの膜厚で積層す
る。このFe第2蒸着層4の膜厚を300〜1000Åの
膜厚に制御する理由は、Fe第1蒸着層の膜厚を
制御した場合の理由と同様である。 Fe第1蒸着層3とFe第2蒸着層4とを積層す
る際に、第1図に示すように、Fe第1蒸着層3
における傾斜柱状構造の長手方向に沿つた傾斜線
5と、Fe第2蒸着層4における傾斜柱状構造の
長手方向に沿つた傾斜線6とが、基材2上に立て
た仮想垂線7を境にして同一方向になるように、
両蒸着層を積層してもよい。また、第2図に示す
ように、Fe第1蒸着層3の傾斜線5とFe第2蒸
着層4の傾斜線6とを、基材2上に立てた仮想垂
線7を境にして左右に別れるように、両蒸着層を
積層することは、得られる磁気記録媒体の磁気特
性を向上させる上で好ましい。 本発明においては、Fe蒸着層の表面を、酸素、
窒素などの反応性ガス雰囲気中でグロー放電処理
することによつて、Fe蒸着層の表面の一部で酸
化反応あるいは窒化反応などが起こると推測さ
れ、これによつて優れた磁気特性を有する磁気記
録媒体該得られるのであろうと考えられる。 一方、第1図に示すような両傾斜線5,6が仮
想垂線7を境にして同一方向になるように両蒸着
層が積層されている場合Fe蒸着層の表面に何ら
グロー放電処理を施こさないかあるいはFe蒸着
層の表面にグロー放電処理を施こすがアルゴン、
ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気中でのグロー放
電処理であると、優れた磁気特性を有する磁気記
録媒体は得られない。これは、上記のような場合
には、下層であるFe第1蒸着層3の傾斜柱状構
造上にその柱状構造を延長するような形でFe第
2蒸着層の傾斜柱状構造が積層され、あたかも1
回の蒸着で両蒸着層が形成されたようになり、良
好な磁気特性を与える膜厚範囲を越えてしまうた
めであろうと考えられる。 上記の具体例においては、蒸着源金属として
Feが用いられていたが、本発明においては、Fe
と他の強磁性金属たとえばCo、Ni、Cu、Crなど
との合金を蒸着源金属とすることもでき、この場
合には、Feは50重量%以上で含まれることが望
ましい。 また。上記の具体例においては、Fe蒸着層は
非磁性基材上に2層積層されていたが、Fe蒸着
層を3層以上、上記のような操作の繰り返しによ
り非磁性基材上に斜方蒸着により積層することも
できる。 本発明に係る磁気記録媒体は、具体的には、た
とえば第3図に示すような装置を用いて形成され
る。この磁気記録媒体製造装置8は、第1真空槽
9と第2真空槽10とに仕切り板11によつて区
画された真空装置からなり、第1真空槽9および
第2真空槽10をまたがるようにして、第1冷却
キヤン12および第2冷却キヤン13が設けられ
ている。第1真空槽9には、非磁性基材2を送出
すための巻出ロール14、第1案内ロール15、
グロー放電装置16、第2案内ロール17、およ
び巻取ロール18が設けられている。そして第2
真空槽10内には、第1冷却キヤンの側下部に加
熱手段19を備えた第1蒸着源20がまた第2冷
却キヤンの側下部に加熱手段21を備えた第2蒸
着源22が設けられており、第1冷却キヤン12
と第2冷却キヤン13とは隔板23によつて隔て
られている。また第1冷却キヤン12の下部に
は、第1遮蔽板24が設けられており、基材2上
に立てた垂線25a,25b…と第1蒸着源20
から該基材2に差し向けられる蒸気流26a,2
6b…とのなす角度で示される入射角θ1、θ2…が
20゜以上に保たれているようになつている。同様
に第2冷却キヤン13の下部には、第2遮蔽板2
7が設けられている。 このような構成を有する装置において、非磁性
基材2は、巻出ロール14から第1冷却キヤン1
2に沿つて巻回移送されて第2真空槽10に至
り、ここで第1蒸着源20から差し向けられた蒸
気流26a,26b…に接してFe第1蒸着槽3
が積層される。そして基材2は第1案内ロール1
5を経て、グロー放電装置16に至り、ここで
Fe第1蒸着層3の表面にグロー放電処理が施こ
される。グロー放電処理が施こされた基材2は、
第2案内ロール17を経て第2冷却キヤン13に
沿つて巻回移送されて第2真空槽10に至り、こ
こで第2蒸着源22から差し向けられた蒸気流2
6c,26dに接してFe第2蒸着層4が積層さ
れた後、磁気記録媒体として巻取ロール18に巻
取られる。 なお、第1真空槽9内には、グロー放電時に槽
内に反応性ガスを導入するためのガス導入系28
が設けられている。 基材2上にFe蒸着層を積層するに際して、最
低入射角θminは45゜〜80゜であることが望ましく、
また基材2は、蒸気流が初期において高入射角で
基材2上に差し向けられ、後期においては低入射
角で基材2上に差し向けられる方向に第1および
第2冷却キヤン12,13上を巻回移行させるこ
とが望ましい。 以下、本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。 実施例 1 6μmのポリエチレンテレフタレートフイルム
基体上に、第3図に示す装置を用いて、最小入射
角65゜で斜方蒸着により、Fe第1蒸着層を850Åの
膜厚で積層した。この際第2真空槽内の真空度は
5×10-5Torrに調節されていた。 次いで、O2ガスが1×10-3Torrが導入された
第1真空槽内でFe第1蒸着層表面に、200Wの放
電電圧でグロー放電処理を施こした。 次に、グロー放電処理が施こされたFe第1蒸
着層上に、最小入射角65゜で斜方蒸着によりFe第
2蒸着層を850Åの膜厚で積層して、磁気記録媒
体を製造した。 得られた磁気記録媒体の抗磁力Hc〔Oe〕、飽和
磁束密度Bm〔Gauss〕、残留磁束密度Br〔Gauss〕
を測定し、角型化(Br/Bm)とともに表に示
す。 実施例 2 蒸着源としてFe−Ni(8:2重量比)のFe系
合金を用いた以外は、実施例1同様にして磁気記
録媒体を作成した。 得られた磁気記録媒体の抗磁力、飽和磁束密
度、残留磁束密度を測定し、角型比とともに表に
示す。 比較例 1 Fe第1蒸着層の表面に、1×10-3Torrのアル
ゴル雰囲気下でのグロー放電処理を施こした以外
は、実施例1と同様にして磁気記録媒体を製造し
た。 得られた磁気記録媒体の抗磁力、飽和磁束密
度、残留磁束密度を測定し、角型比とともに表に
示す。 比較例 2 Fe第1蒸着層の表面に、グロー放電処理を施
こさなかつた以外は、実施例1と同様にして磁気
記録媒体を製造した。 得られた磁気記録媒体の抗磁力、飽和磁束密
度、残留磁束密度を測定し、角型比とともに表に
示す。
体の製造方法に関し、さらに詳しくは非磁性基材
上に斜方蒸着法により形成されたFe系薄膜が設
けられてなる磁気記録媒体の製造方法に関する。 発明の技術的背景ならびにその問題点 近年、高密度磁気記録への要求の高まりととも
に、真空蒸着、スパツタリング、イオンプレーテ
イングなどの方法(本明細書では、これら気相を
通じての被着物質の移行および基材への被着を伴
う方法を一括して「蒸着」と称する)により基材
上に強磁性金属薄膜が形成されたいわゆる蒸着型
の磁気記録媒体が開発されている。これら蒸着型
の磁気記録媒体は、通常のバイダーを使用する磁
気記録媒体に比べて高密度記録が可能であるなど
種々の利点を有しており、実用化への努力が払わ
れている。 このような金属薄膜型磁気記録媒体は、非磁性
基材上に、該基材上に立てた垂線と基材に差し向
けられる蒸気流とのなす角度で示される入射角を
約20゜以上にして、強磁性金属が蒸着されて形成
されている。この強磁性金属としては、Co、Ni、
Cr、Feあるいはこれらの強磁性金属を主体とす
る合金が主として用いられており、このうち特に
CoあるいはCoを主体とする合金から構成される
金属薄膜に関する研究が精力的に進められてい
る。一方、強磁性金属であるFeあるいはFeを主
体とする合金(以下Fe系合金という)からなる
金属薄膜は、CoあるいはCo系合金からなる金属
薄膜と比較してその製造コストが安く、しかも
S/N、歪率が低いなどの種々の利点があるが、
反面抗磁力Hcの膜厚依存性が大きく、また角型
比が小さいという磁気記録媒体としては重大な欠
陥があり、実用化するに至つていないのが現状で
ある。 発明の目的ならびにその概要 本発明は、強磁性金属が非磁性基材上に設けら
れてなる金属薄膜型磁気記録媒体に伴なう技術的
欠点を一挙に解決しようとするものであつて、以
下のような目的を有する。 (a) CoあるいはCo系合金と比較して、製造コス
トが安く、しかもS/N、歪率が低い金属薄膜
型磁気記録媒体の製造方法を提供すること。 (b) 抗磁力Hcが大きくかつ膜厚依存性が小さく、
しかも良好な角型比を有する金属薄膜型磁気記
録媒体の製造方法を提供すること。 本発明に係る磁気記録媒体の製造方法は、非磁
性基材上に、斜方蒸着によりFeあるいはFe系合
金からなる金属薄膜を複数層積層して磁気記録媒
体を製造するに際して、 () 非磁性基材上に斜方蒸着によつてFeあるい
はFe系合金からなる金属薄膜を300〜1000Åの
膜厚で積層する工程、 () 上記工程()で得られた金属薄膜の表面
を、反応性ガス中においてグロー放電処理する
工程、および () このようにしてグロー放電処理された金属
薄膜上に、さらにFeあるいはFe系合金からな
る金属薄膜を300〜1000Åの膜厚で積層する工
程、 を含み、かつ、上記工程()、()および
()を同一の真空装置内において連続して行な
うようにしたことを特徴とするものである。 さらに必要に応じて、工程()で得られた
FeあるいはFe系合金からなる金属薄膜にグロー
放電処理を加え、その後斜方蒸着によりFeある
いはFe系合金からなる金属薄膜を300〜1000Åの
膜厚で積層してもよく、同様の操作を繰り返し
て、FeあるいはFe系合金からなる金属薄膜を複
数層積層して磁性記録媒体が製造される。 従来、非磁性基材上に、斜方蒸着により、傾斜
柱状構造を有するCoあるいはCo系合金からなる
金属薄膜を積層する磁気記録媒体の製造方法は知
られていた。しかしながら、非磁性基材上に斜方
蒸着によりFeあるいはFe系合金からなる金属薄
膜を積層し、この金属薄膜表面にグロー放電処理
を加えた後、さらに別のFeあるいはFe系合金か
らなる金属薄膜を斜方蒸着により積層する磁気記
録媒体の製造方法は知られていなかつた。そして
上記のような製造方法によつて得られた磁気記録
媒体は、優れた抗磁力ならびに良好な角型比を有
しており、したがつて本発明により始めて安価な
FeあるいはFe系合金を強磁性金属薄膜として用
いることが可能となつた。 発明の具体的説明 以下本発明を図面に言及しながら説明する。 本発明に係る磁気記録媒体1は、次のようにし
て製造される。まず、非磁性基材2上に、斜方蒸
着により傾斜柱状構造を有するFe第1蒸着層3
を300〜1000Åの膜厚で積層する。 このFe第1蒸着層3の膜厚が300Å未満では、
傾斜柱状構造を有する膜が未熟で充分な磁束が得
られずしかも形状異方性効果も充分に認められ
ず、良好な角型比ならびに抗磁力が得られないた
め好ましくない。一方その膜厚が1000Åを超える
と、傾斜柱状構造が成長しすぎ、横方向に隣り合
う傾斜柱の先端部で、傾斜柱同志が癒着し、磁気
特性の劣化すなわち角型比ならびに抗磁力の低下
が認められるため好ましくない。 このFe第1蒸着層3を非磁性基材2上に斜方
蒸着により積層する際には、非磁性基材2上に立
てた垂線と該基材に蒸着源から差し向けられる蒸
着流とのなす角で示される入射角は、20゜以上好
ましくは45゜以上に保たれることが望ましい。 非磁性基材2としては、ポリエチレンテレフタ
レートフイルム、ポリイミドフイルム、ポリカー
ボネートフイルムなどの合成樹樹フイルム、また
はアルミニウム箔、非磁性ニツケル箔、銅箔、ス
テンレス箔などの非磁性金属箔あるいはガラス、
セラミツク板などが用いられる。磁気記録媒体を
テープ状に製造する場合には、耐熱性、抗張力お
よび寸法安定性を備えた基材を用いることが好ま
しく、この点で膜厚4〜25μmのポリエチレンテ
レフタレートフイルムが好ましい。 次に、上記のようにして積層されたFe第1蒸
着層3の表面を反応性ガス中でグロー放電処理す
る。反応性ガスとしては、酸素、窒素、アンモニ
アガス、フツ素ガス、シランガスなどが用いら
れ、これらの反応性ガスは10-2〜10-4Torr程度
の圧力で存在させることが好ましい。また、この
際グロー放電電圧は、100〜500Wの範囲に設定す
ることが好ましい。 次いで、グロー放電処理されたFe第1蒸着層
3上に、斜方蒸着により傾斜柱状構造を有する
Fe第2蒸着層4を、300〜1000Åの膜厚で積層す
る。このFe第2蒸着層4の膜厚を300〜1000Åの
膜厚に制御する理由は、Fe第1蒸着層の膜厚を
制御した場合の理由と同様である。 Fe第1蒸着層3とFe第2蒸着層4とを積層す
る際に、第1図に示すように、Fe第1蒸着層3
における傾斜柱状構造の長手方向に沿つた傾斜線
5と、Fe第2蒸着層4における傾斜柱状構造の
長手方向に沿つた傾斜線6とが、基材2上に立て
た仮想垂線7を境にして同一方向になるように、
両蒸着層を積層してもよい。また、第2図に示す
ように、Fe第1蒸着層3の傾斜線5とFe第2蒸
着層4の傾斜線6とを、基材2上に立てた仮想垂
線7を境にして左右に別れるように、両蒸着層を
積層することは、得られる磁気記録媒体の磁気特
性を向上させる上で好ましい。 本発明においては、Fe蒸着層の表面を、酸素、
窒素などの反応性ガス雰囲気中でグロー放電処理
することによつて、Fe蒸着層の表面の一部で酸
化反応あるいは窒化反応などが起こると推測さ
れ、これによつて優れた磁気特性を有する磁気記
録媒体該得られるのであろうと考えられる。 一方、第1図に示すような両傾斜線5,6が仮
想垂線7を境にして同一方向になるように両蒸着
層が積層されている場合Fe蒸着層の表面に何ら
グロー放電処理を施こさないかあるいはFe蒸着
層の表面にグロー放電処理を施こすがアルゴン、
ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気中でのグロー放
電処理であると、優れた磁気特性を有する磁気記
録媒体は得られない。これは、上記のような場合
には、下層であるFe第1蒸着層3の傾斜柱状構
造上にその柱状構造を延長するような形でFe第
2蒸着層の傾斜柱状構造が積層され、あたかも1
回の蒸着で両蒸着層が形成されたようになり、良
好な磁気特性を与える膜厚範囲を越えてしまうた
めであろうと考えられる。 上記の具体例においては、蒸着源金属として
Feが用いられていたが、本発明においては、Fe
と他の強磁性金属たとえばCo、Ni、Cu、Crなど
との合金を蒸着源金属とすることもでき、この場
合には、Feは50重量%以上で含まれることが望
ましい。 また。上記の具体例においては、Fe蒸着層は
非磁性基材上に2層積層されていたが、Fe蒸着
層を3層以上、上記のような操作の繰り返しによ
り非磁性基材上に斜方蒸着により積層することも
できる。 本発明に係る磁気記録媒体は、具体的には、た
とえば第3図に示すような装置を用いて形成され
る。この磁気記録媒体製造装置8は、第1真空槽
9と第2真空槽10とに仕切り板11によつて区
画された真空装置からなり、第1真空槽9および
第2真空槽10をまたがるようにして、第1冷却
キヤン12および第2冷却キヤン13が設けられ
ている。第1真空槽9には、非磁性基材2を送出
すための巻出ロール14、第1案内ロール15、
グロー放電装置16、第2案内ロール17、およ
び巻取ロール18が設けられている。そして第2
真空槽10内には、第1冷却キヤンの側下部に加
熱手段19を備えた第1蒸着源20がまた第2冷
却キヤンの側下部に加熱手段21を備えた第2蒸
着源22が設けられており、第1冷却キヤン12
と第2冷却キヤン13とは隔板23によつて隔て
られている。また第1冷却キヤン12の下部に
は、第1遮蔽板24が設けられており、基材2上
に立てた垂線25a,25b…と第1蒸着源20
から該基材2に差し向けられる蒸気流26a,2
6b…とのなす角度で示される入射角θ1、θ2…が
20゜以上に保たれているようになつている。同様
に第2冷却キヤン13の下部には、第2遮蔽板2
7が設けられている。 このような構成を有する装置において、非磁性
基材2は、巻出ロール14から第1冷却キヤン1
2に沿つて巻回移送されて第2真空槽10に至
り、ここで第1蒸着源20から差し向けられた蒸
気流26a,26b…に接してFe第1蒸着槽3
が積層される。そして基材2は第1案内ロール1
5を経て、グロー放電装置16に至り、ここで
Fe第1蒸着層3の表面にグロー放電処理が施こ
される。グロー放電処理が施こされた基材2は、
第2案内ロール17を経て第2冷却キヤン13に
沿つて巻回移送されて第2真空槽10に至り、こ
こで第2蒸着源22から差し向けられた蒸気流2
6c,26dに接してFe第2蒸着層4が積層さ
れた後、磁気記録媒体として巻取ロール18に巻
取られる。 なお、第1真空槽9内には、グロー放電時に槽
内に反応性ガスを導入するためのガス導入系28
が設けられている。 基材2上にFe蒸着層を積層するに際して、最
低入射角θminは45゜〜80゜であることが望ましく、
また基材2は、蒸気流が初期において高入射角で
基材2上に差し向けられ、後期においては低入射
角で基材2上に差し向けられる方向に第1および
第2冷却キヤン12,13上を巻回移行させるこ
とが望ましい。 以下、本発明を実施例により説明するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。 実施例 1 6μmのポリエチレンテレフタレートフイルム
基体上に、第3図に示す装置を用いて、最小入射
角65゜で斜方蒸着により、Fe第1蒸着層を850Åの
膜厚で積層した。この際第2真空槽内の真空度は
5×10-5Torrに調節されていた。 次いで、O2ガスが1×10-3Torrが導入された
第1真空槽内でFe第1蒸着層表面に、200Wの放
電電圧でグロー放電処理を施こした。 次に、グロー放電処理が施こされたFe第1蒸
着層上に、最小入射角65゜で斜方蒸着によりFe第
2蒸着層を850Åの膜厚で積層して、磁気記録媒
体を製造した。 得られた磁気記録媒体の抗磁力Hc〔Oe〕、飽和
磁束密度Bm〔Gauss〕、残留磁束密度Br〔Gauss〕
を測定し、角型化(Br/Bm)とともに表に示
す。 実施例 2 蒸着源としてFe−Ni(8:2重量比)のFe系
合金を用いた以外は、実施例1同様にして磁気記
録媒体を作成した。 得られた磁気記録媒体の抗磁力、飽和磁束密
度、残留磁束密度を測定し、角型比とともに表に
示す。 比較例 1 Fe第1蒸着層の表面に、1×10-3Torrのアル
ゴル雰囲気下でのグロー放電処理を施こした以外
は、実施例1と同様にして磁気記録媒体を製造し
た。 得られた磁気記録媒体の抗磁力、飽和磁束密
度、残留磁束密度を測定し、角型比とともに表に
示す。 比較例 2 Fe第1蒸着層の表面に、グロー放電処理を施
こさなかつた以外は、実施例1と同様にして磁気
記録媒体を製造した。 得られた磁気記録媒体の抗磁力、飽和磁束密
度、残留磁束密度を測定し、角型比とともに表に
示す。
【表】
この表から、本発明に係る磁気記録媒体は、高
い抗磁力ならびに角型比を有しており、したがつ
て良好な磁気特性を備えていることがわかる。
い抗磁力ならびに角型比を有しており、したがつ
て良好な磁気特性を備えていることがわかる。
第1図および第2図は本発明により製造された
磁気記録媒体の断面図であり、第3図は磁気記録
媒体を製造するために使用する装置の概略断面図
である。 1……磁気記録媒体、2……非磁性基材、3…
…Fe第1蒸着層、4……Fe第2蒸着層、12…
…第1冷却キヤン、13……第2冷却キヤン、1
6……グロー放電装置。
磁気記録媒体の断面図であり、第3図は磁気記録
媒体を製造するために使用する装置の概略断面図
である。 1……磁気記録媒体、2……非磁性基材、3…
…Fe第1蒸着層、4……Fe第2蒸着層、12…
…第1冷却キヤン、13……第2冷却キヤン、1
6……グロー放電装置。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 非磁性基材上に、斜方蒸着によりFeあるい
はFe系合金からなる金属薄膜を複数層積層して
磁気記録媒体を製造するに際して、 () 非磁性基材上に斜方蒸着によつてFeあるい
はFe系合金からなる金属薄膜を300〜1000Åの
膜厚で積層する工程、 () 上記工程()で得られた金属薄膜の表面
を、反応性ガス中においてグロー放電処理する
工程、および () このようにしてグロー放電処理された金属
薄膜上に、さらにFeあるいはFe系合金からな
る金属薄膜を300〜1000Åの膜厚で積層する工
程、 を含み、かつ、上記工程()、()および
()を同一の真空装置内において連続して行な
うようにしたことを特徴とする、磁気記録媒体の
製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22015083A JPS60113330A (ja) | 1983-11-22 | 1983-11-22 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22015083A JPS60113330A (ja) | 1983-11-22 | 1983-11-22 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60113330A JPS60113330A (ja) | 1985-06-19 |
| JPH0510732B2 true JPH0510732B2 (ja) | 1993-02-10 |
Family
ID=16746673
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22015083A Granted JPS60113330A (ja) | 1983-11-22 | 1983-11-22 | 磁気記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60113330A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2008111306A1 (ja) | 2007-03-09 | 2008-09-18 | Panasonic Corporation | 蒸着装置および蒸着装置を用いた膜の製造方法 |
| JP4503098B2 (ja) * | 2007-08-29 | 2010-07-14 | キヤノンアネルバ株式会社 | スパッタリングによる成膜方法とその装置 |
| KR101353453B1 (ko) * | 2011-12-28 | 2014-01-21 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 경질 코팅층과 그 형성방법 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5385403A (en) * | 1977-01-07 | 1978-07-27 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Manufacture of magnetic recording medium |
| JPS6046182B2 (ja) * | 1980-09-17 | 1985-10-15 | 松下電器産業株式会社 | 真空内被膜形成方法ならびに装置 |
-
1983
- 1983-11-22 JP JP22015083A patent/JPS60113330A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60113330A (ja) | 1985-06-19 |
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