JPH05116789A - 高摩擦ローラ及びその製造方法 - Google Patents

高摩擦ローラ及びその製造方法

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JPH05116789A
JPH05116789A JP30707891A JP30707891A JPH05116789A JP H05116789 A JPH05116789 A JP H05116789A JP 30707891 A JP30707891 A JP 30707891A JP 30707891 A JP30707891 A JP 30707891A JP H05116789 A JPH05116789 A JP H05116789A
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cylindrical body
friction roller
screen
peripheral surface
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JP30707891A
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English (en)
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Hiroshi Takahashi
博 高橋
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Piolax Inc
Original Assignee
Kato Hatsujo Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 部分的に摩擦係数が低下することなく、紙面
などに対して均一なグリップ力を得ることができる高摩
擦ローラ及びその製造方法を提供する。 【構成】 円筒体11の外周面15に2回以上に分けて
レジスト用樹脂をドット状にスクリーン印刷する。その
際、第1回目の印刷終了後樹脂を硬化させてから第2回
目以降の印刷を行なう。その後、円筒体11をエッチン
グ処理し前記樹脂を剥離して微小突起37を形成する。
印刷開始箇所S1 から印刷終了箇所E1までの長さが円
筒体11の周長より短いため、最終列のドットを印刷す
る際に最初の列のドットが潰れることはない。微小突起
のないスペース31、33は円筒体11の周方向に対し
て斜めに設けられるので、紙面等に対して常に所定数の
微小突起37を当接させて全周に亙って均一なグリップ
力を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば紙送りローラな
どに好適な高摩擦ローラ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】X−Yプロッタ、ファックス、コピーな
どの機械においては、紙を所定の寸法で送り出すために
紙送りローラが用いられている。
【0003】例えば、X−Yプロッタにおいては、紙の
送り方向と直角な方向に移動するペンを用い、紙を送り
方向に前進後退させつつ、ペンを実質的に紙面上のX−
Y方向に走らせて作図を行なうため、紙を極めて正確に
移動させる必要がある。
【0004】このような機械に用いられる紙送りローラ
としては、寸法精度が高く、弾性変形を起こさず、紙を
確実にグリップし、耐摩耗性の高いものが望まれる。
【0005】このため、本発明者は、予め内周面及び外
周面を正確に加工した金属の円筒体を形成し、この円筒
体の外周面に、レジスト用樹脂をスクリーン印刷により
ドット状に塗布し、この円筒体をエッチング液に浸漬し
てエッチング処理することにより、微小突起を形成する
ことを考えた。
【0006】この方法によれば、スクリーン印刷という
手段を用いることによって、円筒体の表面にレジスト用
樹脂を容易に塗布することができ、軸心に対する円周面
の精度が良好な高摩擦ローラを生産性よく製造すること
ができる。
【0007】ところが、この方法では、円筒体表面にレ
ジスト用樹脂をスクリーン印刷する際に、シルクスクリ
ーンによる印刷開始部分と印刷終了部分との接続部分に
おいて、ドットが重なったり、ドットのないスペースが
広く開いたりする不都合があった。
【0008】ドットが重なると、その部分の印刷径が大
きくなるため、突起径が大きくなり、紙などに対する食
い込みが不足し、その部分の摩擦係数が低下して十分な
グリップ力が得られない。また、ドットのないスペース
が広くとられると、同様にその部分の摩擦係数が低下
し、十分なグリップ力が得られず、送り精度を悪化させ
る。
【0009】このため、本発明者は、図14に示すよう
に、特願平1-230847号において、金属の円筒体1の表面
に、円筒体の周方向に対して斜めに所定幅の微小突起2
のないスペース3を確保した状態でドット状の微小突起
2を形成した高摩擦ローラ及びその製造方法を提案し
た。
【0010】この発明は、微小突起が形成されない所定
幅のスペース3を、意図的に円筒体の周方向に対して斜
めに設けることにより、レジスト用樹脂をスクリーン印
刷する際に、印刷開始部分と印刷終了部分とで印刷が重
複することによるドットの重なりを防止することを意図
したものである。また、微小突起が形成されないスペー
ス3を円筒体の周方向に対して斜めに設けることによ
り、紙やベルトに接触する部分の全部がスペースとなる
のを防止し、常に、所定数の突起2が紙やベルトに接触
するようにして、摩擦係数が大幅に低下するのを防止す
るものである。
【0011】一方、本発明者は、特願平1-269750号にお
いて、円筒体周面へのスクリーン印刷方法を提案してい
る。この方法では、スキージに対応するスクリーンの下
面に外周面を当接するように円筒体を配置し、円筒体を
所定角度回転させて周面の一部に印刷した後、円筒体の
回転を停止して印刷された樹脂を硬化させ、その後、再
び円筒体を回転させて残りの周面に印刷を行なうもので
ある。
【0012】この方法によれば、円筒体の周面の一部に
印刷を行い、印刷された樹脂を硬化させた後、残りの周
面に印刷を行なうので、円筒体が1周して印刷開始部分
がスクリーンに当接しても、その部分の樹脂は既に硬化
しており、印刷された樹脂が潰れるのを防止することが
できる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、微小突
起が形成されない所定幅のスペースを円筒体の周方向に
対して斜めに設ける場合には、レジスト用樹脂を通常の
方法及び装置でスクリーン印刷すると、次のような問題
が生じることがわかった。
【0014】即ち、図13において、1は円筒体、2は
レジスト用樹脂のドット、5はスクリーン、6はドット
孔、7はスキージ、8はレジスト用樹脂であり、同図
(a)は印刷開始時の状態、同図(b)、同図(c)は
印刷途中の状態を示している。
【0015】同図(a)に示すように、印刷開始時にス
クリーン5のドット孔6を通してスキージ7によりレジ
スト用樹脂8が押し出され、円筒体1の周面に最初のド
ットSが転写される。その後、同図(b)に示すよう
に、スクリーン5が矢印方向に移動するとともに、円筒
体1が同じ周速で同期して矢印方向に回転し、次々にド
ット2が転写されていく。
【0016】ところが、図14に示すように、最初のド
ットSが転写された後、図14中矢印方向に次々にドッ
ト2が転写され、円筒体1が1回転して図中点線で示す
ように最初のドットSの箇所まで転写された後、さらに
最終のドットEまで転写されるが、点線で示す1回転し
た箇所から最終のドットEまで領域にドットを転写する
際に、図13(c)に示すように、最初のドットS及び
これに続く一定の領域がスクリーン5に当接して押し潰
れてしまうことがわかった。
【0017】このように、最初のドットS及びこれに続
く一定の領域に転写されたドットの形状が潰れると、エ
ッチングをしたときに、その部分における凸部の形状が
崩れたり、レジスト膜が剥離して凸部が形成されなくな
るという問題があった。そして、凸部に不良部分が生じ
ると、その部分に紙やベルトが当接したときのグリップ
力が不足し、十分な送り精度を得ることができなかっ
た。
【0018】したがって、本発明の目的は、微小突起が
形成されない所定幅のスペースを円筒体の周方向に対し
て斜めに設けた高摩擦ローラであって、印刷開始位置な
どにおいて印刷不良が生じることのない高摩擦ローラ及
びその製造方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の高摩擦ローラは、金属の円筒体の表面にド
ット状の微小突起が形成され、前記円筒体の周方向に対
して斜めに前記微小突起のないスペースが所定幅で設け
られている高摩擦ローラにおいて、前記微小突起のない
スペースが少なくとも2つ形成されており、前記微小突
起のないスペースによって区画された前記微小突起を有
する部分の周方向の全長が、前記円筒体の周長よりも短
くなるようにしたことを特徴とする。
【0020】また、本発明の高摩擦ローラの製造方法
は、内周面および外周面を正確に加工した金属の円筒体
を形成する工程と、この円筒体の外周面にレジスト用樹
脂をドット状にスクリーン印刷する工程と、この円筒体
をエッチング液に浸漬し又は円筒体にエッチング液を噴
霧してエッチングする工程とを含み、前記スクリーン印
刷は、印刷開始部分では徐々に印刷幅が増加し、印刷終
了部分では徐々に印刷幅が減少し、印刷開始部分から印
刷終了部分までの印刷方向の長さが前記円筒体の周長よ
りも短くなるような形状の転写領域を有するシルクスク
リーンを用いて、少なくとも2回に分けて行ない、第1
回目の印刷が終了した後に、前記円筒体の回転を停止し
て印刷された樹脂を硬化させ、その後、再び円筒体を回
転させて残りの周面に第2回目以降の印刷を行なうこと
を特徴とする。
【0021】さらに、本発明の好ましい態様において
は、前記シルクスクリーンの前記転写領域の形状が、平
行四辺形である。
【0022】
【作用】本発明の高摩擦ローラによれば、レジスト用樹
脂をスクリーン印刷する際に、円筒体の周方向に対して
斜めに所定幅のスペースが設けられるようにしたので、
印刷が重複することによるドットの重なりを確実に防止
することができる。
【0023】また、上記のスペースには、微小突起が形
成されないことになるが、このスペースが円筒体の周方
向に対して斜めに設けられているため、紙やベルトに接
触する部分の全部がスペースになってしまうことはな
く、紙などに対して常に所定数の突起を当接させること
ができる。このため、スペースの部分を有していても摩
擦係数が大幅に低下することはなく、全体として良好な
グリップ力を得ることができる。
【0024】一方、本発明の高摩擦ローラの製造方法に
よれば、印刷開始部分から印刷終了部分までの印刷方向
の長さが前記円筒体の周長よりも短くなるような転写領
域を有するシルクスクリーンを用いて印刷を行なうた
め、1回の印刷で印刷領域が円筒体の外周を1回転する
ことがなく、印刷終了部分の列が印刷開始部分の列に重
なることがなくなる。このため、印刷終了部分の列を印
刷するときに、印刷開始部分の列に印刷されたドットを
押し潰すことがなくなる。
【0025】また、少なくとも2回に分けて印刷を行な
い、円筒体を所定角度回転させて周面の一部に第1回目
の印刷をした後、円筒体の回転を停止して印刷された樹
脂を硬化させ、その後、再び円筒体を回転させて残りの
周面に第2回目以降の印刷を行なうため、第2回目の印
刷を行なう際に、円筒体が1回転して第1回目の印刷領
域がスクリーンに当接しても、第1回目の印刷開始部分
は既に樹脂が硬化しており、印刷された樹脂が潰れてし
まうことがない。
【0026】
【実施例】図7〜12には、本発明の高摩擦ローラの製
造方法の一実施例が示されている。
【0027】まず、図7に示すように、鋳造、圧延成
形、円柱の孔あけなどの方法で金属の円筒体11を形成
する。金属としては、耐摩耗性に優れ、錆びなどが付着
しない材質、例えばステンレスなどが好ましく採用され
る。
【0028】この円筒体11は、孔13の内周面を所定
の内径となるように切削・研磨加工した後、この孔13
に対して外周面15が正確な円筒面を形成するように外
周面15を同じく切削・研磨加工する。これによって正
確な軸心及び円周面を有する円筒体11が得られる。
【0029】次に、図8に示すように、円筒体11の外
周面15にレジスト用樹脂をドット状にスクリーン印刷
する。スクリーン印刷は、公知のスクリーン印刷機を用
いて次のようにして行なわれる。
【0030】まず、円筒体11の孔13に回転軸17を
挿入して固定し、枠体19により保持されたシルクスク
リーン21の下面に円筒体11の外周面15を当接させ
て配置する。このシルクスクリーン21には、多数の微
細なドット孔23が形成されている。シルクスクリーン
21の転写領域は、平行四辺形をなしている。シルクス
クリーン21の上面には、ドクターブレード25が配置
されており、ドクターブレード25とシルクスクリーン
21の接触面には、レジスト用樹脂27が所定量塗布さ
れている。
【0031】この状態で、回転軸17と共に円筒体11
を図中矢印A方向に回転させ、また、シルクスクリーン
21を図中矢印B方向に移動させる。この場合、円筒体
11の周速度とシルクスクリーン21の移動速度とを同
一にすることが好ましい。シルクスクリーン21の上面
に塗布されたレジスト用樹脂27は、ドクターブレード
25によって圧接され、シルクスクリーン21のドット
孔23を通して円筒体11の外周面15にドット状に塗
布される。
【0032】図9は、前記製造工程において用いられる
シルクスクリーン21の形状を示す平面図である。
【0033】破線で示された円筒体11は、前述のよう
に、枠体19により保持されたシルクスクリーン21の
下面に当接し、図中C1 より印刷を開始するように配置
されている。シルクスクリーン21の形状は、シルクス
クリーン21が矢印B方向に移動する場合、C1 からC
2 までの間は印刷幅が徐々に増加し、C2 からC3 まで
の間は印刷幅が一定となり、C3 からC4 までの間は印
刷幅が徐々に減少する平行四辺形をなしている。
【0034】平行四辺形をなすシルクスクリーン21の
転写領域は、印刷開始部分から印刷終了部分までの印刷
方向の長さ、即ち、C1 からC4 までの長さLが、円筒
体11の外周面15の周長よりも短くなるように設定さ
れる。これにより、1回の印刷で転写される印刷領域
は、円筒体11の外周面15を1周しない範囲にとどま
り、印刷開始部分の列と印刷終了部分の列とが重なるの
を防止することができる。
【0035】図10(a)〜(e)には、円筒体11の
外周面15にレジスト用樹脂をドット状にスクリーン印
刷する工程が示されている。なお、この実施例では、平
行四辺形の印刷領域を有するシルクスクリーンを用いて
2回に分けて印刷を行なっているが、印刷領域の形状は
平行四辺形に限定されることはなく、図9に示すC1
3 とを結ぶ直線、及びC2 とC4 とを結ぶ直線がとも
に波線であるような形状をなすシルクスクリーンを用い
てもよい。また、第1回目と第2回目の印刷は、必ずし
も同一形状の印刷領域を有するシルクスクリーンによっ
て行なう必要はなく、第1回目と第2回目の印刷を異な
る形状の印刷領域を有するシルクスクリーンによって行
なってもよい。
【0036】第1回目の印刷は、図1中Xで示す領域に
ついて行なわれ、第2回目の印刷は同図中Yで示す領域
について行なわれる。まず、第1回目の印刷を行なう場
合について説明する。
【0037】図10(a)に示すように、ドクターブレ
ード25により押圧されたレジスト用樹脂27は、図9
に示す印刷領域の始端C1 に位置するドット孔23を通
して円筒体11の周面に印刷され、最初の列のドットS
1 が円筒体11の周面に印刷される。そして、同図
(b)に示すように、シルクスクリーン21を矢印B方
向に移動させるとともに、円筒体11を同期して矢印A
方向に回転させ、円筒体11の周面に次々とドット29
を印刷していく。
【0038】次に、同図(c)に示すように、図9に示
す印刷領域の終点C4 まで印刷を行なったら、第1回目
の印刷が終了し、図示しないモータを停止させてシルク
スクリーン21の移動及び円筒体11の回転を停止させ
る。なお、前述したように、転写領域は、印刷開始部分
から印刷終了部分までの印刷方向の長さLが円筒体11
の外周面15の周長よりも短くなるように設定されてい
るため、最終列のドットE1 を印刷する際に最初の列の
ドットS1 がシルクスクリーン21に当接してドットが
潰れることはない。
【0039】第1回目の印刷が終了した後、同図(c)
に示すように、円筒体11をシルクスクリーン21の下
面から離反させる。次いで、図示しない温風ヒータによ
り円筒体11の外周面15に温風を吹き付けて、円筒体
11に印刷されたレジスト用樹脂のドット29を乾燥硬
化させる。
【0040】乾燥が終了すると、温風ヒータを停止し、
モータを作動させてシルクスクリーン21を移動させ、
かつ、円筒体11を回転させて第2回目の印刷を行な
う。前述のように、第2回目の印刷は図1中Yで示す領
域について行なわれる。
【0041】第2回目の印刷は、同図(d)に示すよう
に、ドットS2 の箇所から開始される。なお、第2回目
の印刷開始箇所は、図1中X及びYで示す領域の間に所
定幅のスペース31、33が形成されるように選択して
決定される。その後、順次ドット29が印刷されてい
く。このとき、第1回目に印刷したドット29がシルク
スクリーン21の下面に当接するが、第1回目に印刷し
たドット29は既に乾燥硬化されているため、その形状
が崩れたり、膜厚が薄くなったりすることはない。
【0042】ドット29が図10(d)中のE2 の箇所
まで印刷されると、第2回目の印刷即ち、レジスト用樹
脂をドット状にスクリーン印刷する工程が終了する。そ
して、モータを停止させ、シルクスクリーン21の移動
及び円筒体11の回転を停止させた後、回転軸17から
円筒体11を取り外すことにより、同図(e)及び図1
1に示すように、外周面15の全周にレジスト用樹脂の
ドット29が印刷された円筒体11を得ることができ
る。なお、円筒体11を取り外す前に、第2回目に印刷
されたドット29を温風ヒータで乾燥させてもよい。ま
た、この実施例では2回に分けてレジスト用樹脂をスク
リーン印刷しているが、これに限定されることはなく、
3回以上に分けて印刷してもよい。
【0043】次に、外周面15にドット29が印刷され
た円筒体11を塩酸、硫酸、硝酸などの公知のエッチン
グ液に浸漬し、必要に応じて更に電圧を印加して、エッ
チング処理する。
【0044】図12には、こうしてエッチング処理した
状態が示されている。円筒体11の外周面15における
レジスト用樹脂のドット29が印刷された部分は、エッ
チング液によって腐食されずに残り、ドット29が印刷
されていない部分35はエッチング液によって腐食され
る。この結果、ドット29が印刷された部分が微小突起
37となって残る。その後、ドット29を表面から剥離
することにより、外周面15に微小突起37を有する高
摩擦ローラを得ることができる。
【0045】図1には、上記のようにして得られた本発
明の高摩擦ローラの一実施例が示されている。
【0046】この高摩擦ローラ41は、金属の円筒体1
1の外周面15に多数の微小突起37がドット状に形成
されてできている。円筒体11の軸心の孔13は図示し
ない回転軸等が挿通されるものである。外周面15は、
紙、ベルトなどに接触する摩擦面となり、上記微小突起
37が紙などに食い込んで強い摩擦力が得られ、優れた
グリップ力を発揮する。
【0047】外周面15には、円筒体11の一方の端面
から他方の端面に亙って周方向に対して斜めに、微小突
起37が形成されていないスペース31、33が所定の
幅で設けられている。これらのスペース31、33は、
前記製造工程のスクリーン印刷において、レジスト用樹
脂27が塗布されなかった部分に該当する。
【0048】ここで、微小突起37は、例えば図4に示
すような形状をなしている。この場合、微小突起37の
径wは25〜150 μmが好ましく、25μm未満では耐摩耗
性が十分に得られなくなるという問題があり、150 μm
を超えると十分なグリップ力が得られなくなるという問
題がある。
【0049】また、微小突起37の高さhは30〜150 μ
mが好ましく、30μm未満では十分なグリップ力が得ら
れず、150 μmを超えるとエッチングに時間がかかると
共に耐摩耗性が低下する。
【0050】さらに、微小突起37の配列間隔pは0.5
〜2.0mmが好ましく、この範囲を外れると充分なグリッ
プ力が得られなくなる。
【0051】また、微小突起37の配列は、特に限定さ
れないが、例えば、図5、図6に示すような形状が採用
できる。
【0052】図5は碁盤目状をなすもの、図6は千鳥状
をなすものを示している。これらはパターンが単純であ
り、どちらの方向にもほぼ同等なグリップ力が得られる
利点がある。しかし、図5の碁盤目状配列は、紙などの
送り方向及びそれと直角な方向に見たとき、微小突起3
7が前後に重なりやすい配列となっている。これに対し
て、図6の千鳥配列は、紙などの送り方向及びそれと直
角な方向に見たとき、微小突起37の重なりが少なく、
分散した配列となっている。このため、千鳥配列の方が
より高い摩擦力、即ち、優れたグリップ力が得られる。
【0053】実際に、図5において微小突起37の配列
間隔aを0.6mm とし、また図6の配列間隔bを0.7mm 、
配列間隔cを0.35mmとした場合、単位面積あたりの微小
突起37の密度は同じになるが、摩擦係数μは、図5の
場合0.9 となり、図6の場合1.1 となる。
【0054】図2は、円筒体11の外周面15と、斜め
に設けられるスペース31、33との相対的位置関係を
示す外周面15の展開図である。
【0055】図2中、Xで示す領域について行なわれる
第1回目の印刷の印刷開始箇所S1から印刷終了箇所E2
までの周方向の長さ、即ち、微小突起37を有する部
分の周方向の全長は、円筒体11の周長よりも長さL2
だけ短くなるように設定されている。
【0056】また、スペース31、33の幅sは、0.1
〜2mmの範囲が好ましく、0.3 〜1.0 mmが更に好まし
い。この幅sが0.1 mmより狭いとスクリーン印刷時にパ
ターンが重なり合うおそれがあり、この幅sが2mmより
広いと、微小突起37のない部分が広くなるため、摩擦
係数が低下する。
【0057】さらに、図15(a)、(b)には、本発
明によって得られた高摩擦ローラの側面図が示されてい
る。
【0058】同図(a)は、円筒体11の軸線方向に対
するスペースの角度R1 が比較的大きい場合を示してお
り、また、同図(b)は、円筒体11の軸線方向に対す
るスペースの角度R2 が比較的小さい場合を示してい
る。また、図中L3 、L4 は、それぞれの円筒体11の
軸線方向に沿ったスペースの幅を示している。このよう
に、円筒体11の軸線方向に対するスペースの角度が大
きいほど、スペースの軸線方向に沿った幅は小さくなる
(L3 <L4 )。上記スペースの幅L3 、L4 が大きい
と、ピンチローラとスペースが当接する面積が増加し、
全体としての摩擦係数が低下する。
【0059】円筒体11の軸線方向に対するスペースの
角度は、最低でも5度以上が好ましく、10度以上が更
に好ましく、20度以上が最も好ましい。この角度が5
度より小さくなると、スペースの部分に紙やベルトが接
触するときの摩擦係数が著しく低下し、全周に亙って充
分なグリップ力が得られなくなる。
【0060】しかしながら、円筒体11の軸方向の長さ
5 が長くなると、円筒体11の軸線方向に対するスペ
ースの角度は小さくなってしまう傾向がある。これを解
決するため、図16に示すように、微小突起を形成する
領域を円筒体11の軸方向に例えばE1 、E2 、E3
いうように複数に分割してもよい。このように、微小突
起を形成する領域を軸方向に分割することにより、長尺
な円筒体11であっても軸線方向に対するスペースの角
度を大きくすることが可能である。
【0061】図3には、本発明で得られた高摩擦ローラ
41をX−Yプロッタの紙送りローラに応用した例が示
されている。高摩擦ローラ41は、回転軸43の軸方向
に3つ配列されており、これらの高摩擦ローラ41と対
向してゴムローラ45が配置されている。紙47は、高
摩擦ローラ41とゴムローラ45とに挟まれ、回転軸4
3を図示しないモータ等で回転させることにより、紙4
7が高摩擦ローラ41によりグリップされながら送り出
される。このとき、高摩擦ローラ41の表面においてド
ット状に形成された微小突起37が紙47の繊維に食い
込むため、紙47は高摩擦ローラ41に確実にグリップ
され、紙47の送り量を正確にコントロールすることが
できる。
【0062】なお、本発明の高摩擦ローラは、上記のよ
うな紙送りローラだけでなく、X−Yプロッタ、ロボッ
ト、減速機械などにおける金属ベルト用の高摩擦プーリ
としても利用することができる。
【0063】また、上記実施例では、円筒体11の表面
にレジスト用樹脂27をドット状にスクリーン印刷し、
これをエッチング処理して微小突起37を形成している
が、円筒体11の表面にローレット加工、切削加工など
の機械的加工を施して所定の突起を形成し、この突起の
頂部にスクリーン印刷によってレジスト用樹脂27を塗
布し、これをエッチング処理して、上記突起を更に鋭く
した微小突起37に形成することも可能である。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の高摩擦ロ
ーラの製造方法によれば、円筒体の外周面にレジスト用
樹脂をスクリーン印刷する場合に、印刷開始部分から印
刷終了部分までの印刷方向の長さが前記円筒体の周長よ
りも短くなるような形状の転写領域を有するシルクスク
リーンを用いるため、印刷された最初の列のドットがシ
ルクスクリーンに当接して潰れるのを防止することがで
きる。
【0065】また、少なくとも2回に分けてスクリーン
印刷を行ない、第1回目の印刷が終了した後に、円筒体
の回転を停止して印刷された樹脂を硬化させ、その後、
再び円筒体を回転させて残りの周面に第2回目以降の印
刷を行なうため、第2回目の印刷を行なう際に、第1回
目に印刷したドットがシルクスクリーンの下面に当接し
ても、その形状が崩れたり、膜厚が薄くなったりするの
を防止することができる。
【0066】本発明の高摩擦ローラによれば、円筒体の
周方向に対して斜めに微小突起のないスペースを所定幅
で設けたことにより、円筒体の表面にレジスト用樹脂を
スクリーン印刷してエッチング処理するという簡単な工
程で、高摩擦ローラを生産性よく製造することが可能と
なる。
【0067】また、微小突起のないスペースが円筒体の
周方向に対して斜めに設けられているため、微小突起の
ないスペースを有するにもかかわらず、紙面等に対して
常に所定数の微小突起を当接させて全周に亙って比較的
均一なグリップ力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高摩擦ローラの一実施例を示す斜視図
である。
【図2】図1に示す高摩擦ローラの外周面とスペースと
の相対的位置関係を示す外周面の展開図である。
【図3】本発明で得られた高摩擦ローラをX−Yプロッ
タの紙送りローラに適用した例を示す斜視図である。
【図4】図1に示す高摩擦ローラの微小突起の形状を示
す拡大斜視図である。
【図5】高摩擦ローラの微小突起の配列の一例を示す平
面図である。
【図6】高摩擦ローラの微小突起の配列の他の例を示す
平面図である。
【図7】高摩擦ローラの製造に用いられる円筒体を示す
斜視図である。
【図8】円筒体の外周面にレジスト用樹脂をスクリーン
印刷する状態を示す斜視図である。
【図9】円筒体とシルクスクリーンの転写領域との関係
を示す平面図である。
【図10】本発明の高摩擦ローラの製造方法の一実施例
におけるスクリーン印刷方法を工程に従って示す説明図
である。
【図11】円筒体の外周面にレジスト用樹脂のドットが
印刷された状態を示す平面図である。
【図12】図11の円筒体の外周面をエッチング処理し
た状態を示す平面図である。
【図13】従来の円筒体へのスクリーン印刷方法を工程
に従って示す説明図である。
【図14】従来の高摩擦ローラの一例を示す斜視図であ
る。
【図15】本発明の高摩擦ローラの他の実施例を示す側
面図である。
【図16】本発明の高摩擦ローラの他の実施例を示す側
面図である。
【符号の説明】
11 円筒体 13 孔 15 外周面 19 枠体 21 シルクスクリーン 23 ドット孔 25 ドクターブレード 27 レジスト用樹脂 29 ドット 31、33 スペース 37 微小突起 41 高摩擦ローラ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属の円筒体の表面にドット状の微小突
    起が形成され、前記円筒体の周方向に対して斜めに前記
    微小突起のないスペースが所定幅で設けられている高摩
    擦ローラにおいて、前記微小突起のないスペースが少な
    くとも2つ形成されており、前記微小突起のないスペー
    スによって区画された前記微小突起を有する部分の周方
    向の全長が、前記円筒体の周長よりも短くなるようにし
    たことを特徴とする高摩擦ローラ。
  2. 【請求項2】 内周面および外周面を正確に加工した金
    属の円筒体を形成する工程と、この円筒体の外周面にレ
    ジスト用樹脂をドット状にスクリーン印刷する工程と、
    この円筒体をエッチング液に浸漬し又は円筒体にエッチ
    ング液を噴霧してエッチングする工程とを含み、前記ス
    クリーン印刷は、印刷開始部分では徐々に印刷幅が増加
    し、印刷終了部分では徐々に印刷幅が減少し、印刷開始
    部分から印刷終了部分までの印刷方向の長さが前記円筒
    体の周長よりも短くなるような形状の転写領域を有する
    シルクスクリーンを用いて、少なくとも2回に分けて行
    ない、第1回目の印刷が終了した後に、前記円筒体の回
    転を停止して印刷された樹脂を硬化させ、その後、再び
    円筒体を回転させて残りの周面に第2回目以降の印刷を
    行なうことを特徴とする高摩擦ローラの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記シルクスクリーンの前記転写領域の
    形状が、平行四辺形である請求項2記載の高摩擦ローラ
    の製造方法。
JP30707891A 1991-10-25 1991-10-25 高摩擦ローラ及びその製造方法 Pending JPH05116789A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6969061B1 (en) * 2000-07-27 2005-11-29 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Roller element for hardcopy apparatus

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