JPH05120630A - 磁気デイスク装置 - Google Patents
磁気デイスク装置Info
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- JPH05120630A JPH05120630A JP10641292A JP10641292A JPH05120630A JP H05120630 A JPH05120630 A JP H05120630A JP 10641292 A JP10641292 A JP 10641292A JP 10641292 A JP10641292 A JP 10641292A JP H05120630 A JPH05120630 A JP H05120630A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】磁気コアに起因する磁気不安定性を解消し、高
記録密度を有する磁気ディスク装置を提供する。 【構成】上部磁気コアを2層に形成し、その内側の層に
高飽和磁性材料を用いた薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気
ディスク装置。 【効果】本発明によって、小型で大容量の磁気ディスク
装置を達成できた。
記録密度を有する磁気ディスク装置を提供する。 【構成】上部磁気コアを2層に形成し、その内側の層に
高飽和磁性材料を用いた薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気
ディスク装置。 【効果】本発明によって、小型で大容量の磁気ディスク
装置を達成できた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜磁気ヘッドを搭載
した磁気ディスク装置に係り、特に、高記録密度の磁気
ディスク装置に関する。
した磁気ディスク装置に係り、特に、高記録密度の磁気
ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明の従来技術として、特開昭60−35
316 号公報には、薄膜磁気ヘッドの上部磁性体の飽和磁
束密度を下部磁性体の飽和磁束密度より大きい材料で形
成することが記載されている。
316 号公報には、薄膜磁気ヘッドの上部磁性体の飽和磁
束密度を下部磁性体の飽和磁束密度より大きい材料で形
成することが記載されている。
【0003】さらに、アイイーイーイー,トランズアク
ション,オン,マグネティクス25巻5号(1989年
発行)3212〜3214頁(IEEE TRANSACTIONS ONMA
GNETICS vol.25,No.5(1989),pp3212〜3
214)には、薄膜磁気ヘッドは、記録後の磁気コアの
性質に起因する雑音発生など、磁気的不安定性を有する
場合が多いことが報告されている。
ション,オン,マグネティクス25巻5号(1989年
発行)3212〜3214頁(IEEE TRANSACTIONS ONMA
GNETICS vol.25,No.5(1989),pp3212〜3
214)には、薄膜磁気ヘッドは、記録後の磁気コアの
性質に起因する雑音発生など、磁気的不安定性を有する
場合が多いことが報告されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、薄膜
磁気ヘッドの磁気コアに起因する磁気的不安定性から、
この様な薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気ディスク装置で
は、高い記録密度で情報を記録することができなかっ
た。
磁気ヘッドの磁気コアに起因する磁気的不安定性から、
この様な薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気ディスク装置で
は、高い記録密度で情報を記録することができなかっ
た。
【0005】そこで、本発明の目的は、180Mb/i
n2 以上という高い記録密度で情報を記録することがで
きる磁気ディスク装置を提供することにある。
n2 以上という高い記録密度で情報を記録することがで
きる磁気ディスク装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気ディスク装
置は、コンピュータの周辺機器として、高速で大量の情
報を記録再生して、保存するものである。その動作の原
理は、薄膜磁気ヘッドのコイルに通流した電流により発
生した磁界で、記録媒体の磁性膜を磁化して、その磁化
方向を反転させることで情報を記録するものであり、記
録媒体からの洩れ磁界を薄膜磁気ヘッドの磁気コア中に
吸い込むことで、この磁束はコイルを鎖交し、その結果
電磁誘導によって薄膜磁気ヘッドの端子に電圧出力の得
られるものである。
置は、コンピュータの周辺機器として、高速で大量の情
報を記録再生して、保存するものである。その動作の原
理は、薄膜磁気ヘッドのコイルに通流した電流により発
生した磁界で、記録媒体の磁性膜を磁化して、その磁化
方向を反転させることで情報を記録するものであり、記
録媒体からの洩れ磁界を薄膜磁気ヘッドの磁気コア中に
吸い込むことで、この磁束はコイルを鎖交し、その結果
電磁誘導によって薄膜磁気ヘッドの端子に電圧出力の得
られるものである。
【0007】磁気ディスク装置の高記録密度化とこれに
伴うデータ高速転送化のため、記録周波数の増加を伴
う。
伴うデータ高速転送化のため、記録周波数の増加を伴
う。
【0008】本発明の磁気ディスク装置は、上部磁気コ
アと下部磁気コアとで磁気ギャップを介して磁気回路を
形成する薄膜磁気ヘッドを搭載したものであって、少な
くとも上部磁気コアが、2層の磁性膜を有し、上部磁気
コアを形成する磁性膜のうち磁気ギャップに接する磁性
膜の飽和磁束密度BHB1 ,磁気ギャップに接しない磁性
膜の飽和磁束密度B1、及び下部磁気コアを形成する磁
性膜の飽和磁束密度B2の関係が、BHB1>B1,BHB1>
B2であることを特徴とする。
アと下部磁気コアとで磁気ギャップを介して磁気回路を
形成する薄膜磁気ヘッドを搭載したものであって、少な
くとも上部磁気コアが、2層の磁性膜を有し、上部磁気
コアを形成する磁性膜のうち磁気ギャップに接する磁性
膜の飽和磁束密度BHB1 ,磁気ギャップに接しない磁性
膜の飽和磁束密度B1、及び下部磁気コアを形成する磁
性膜の飽和磁束密度B2の関係が、BHB1>B1,BHB1>
B2であることを特徴とする。
【0009】薄膜磁気ヘッドは、従来のフェライトコア
等を用いたバルク型ヘッドに比較して、インダクタンス
が小さく、高い周波数に対しても大きい再生出力が得ら
れるため、磁気ディスク装置の高記録密度化には必須の
技術である。
等を用いたバルク型ヘッドに比較して、インダクタンス
が小さく、高い周波数に対しても大きい再生出力が得ら
れるため、磁気ディスク装置の高記録密度化には必須の
技術である。
【0010】磁気ディスク装置において記録密度を増す
には、情報を記録するトラック幅を狭くして所定のディ
スク径の中に多数のトラックを入れること、及びトラッ
クの所定の長さの中に多数の磁化反転を設けることが必
要である。
には、情報を記録するトラック幅を狭くして所定のディ
スク径の中に多数のトラックを入れること、及びトラッ
クの所定の長さの中に多数の磁化反転を設けることが必
要である。
【0011】ここで、記録媒体の中の磁化反転の数を増
して記録密度を上げる場合には、磁化領域の長さと磁化
反転領域の長さとを短くすることが求められる。一方、
磁化領域の両端に磁化が有ることで磁化領域自身の磁化
を弱めるように働く自己減磁界によって、磁化反転領域
の長さが長くなり、高密度記録での出力が低下する。こ
れを防ぐには、記録媒体に用いる磁性膜の保磁力を強く
することで自己減磁界による磁化の低下を防ぐことが有
効である。保磁力は、磁性膜のヒステリシスループの開
き具合に相当する。
して記録密度を上げる場合には、磁化領域の長さと磁化
反転領域の長さとを短くすることが求められる。一方、
磁化領域の両端に磁化が有ることで磁化領域自身の磁化
を弱めるように働く自己減磁界によって、磁化反転領域
の長さが長くなり、高密度記録での出力が低下する。こ
れを防ぐには、記録媒体に用いる磁性膜の保磁力を強く
することで自己減磁界による磁化の低下を防ぐことが有
効である。保磁力は、磁性膜のヒステリシスループの開
き具合に相当する。
【0012】さらに、磁気ディスク装置の高記録密度化
と共に、記録媒体の高保磁力化が進み、高保磁力記録媒
体に十分に記録再生しうる能力が薄膜磁気ヘッドに要求
される。
と共に、記録媒体の高保磁力化が進み、高保磁力記録媒
体に十分に記録再生しうる能力が薄膜磁気ヘッドに要求
される。
【0013】係る記録再生能力を得るためには、 1)磁気ヘッドの磁気コアを厚くすることで、先端から
でる磁束の量を増す。
でる磁束の量を増す。
【0014】2)磁気ギャップ深さを短くすることで、
磁気ギャップ内での磁束の洩れを減らす。
磁気ギャップ内での磁束の洩れを減らす。
【0015】3)磁気コアに飽和磁束密度の大きい材料
を用いる。
を用いる。
【0016】等の方法がある。
【0017】上記1)の方法では、上部磁性体膜厚が厚
くなるため、膜形成後に磁気ヘッド先端部に施す狭トラ
ックパターニング加工の精度の低下を招き、磁気ヘッド
の製造プロセスに支障を来すおそれがある。
くなるため、膜形成後に磁気ヘッド先端部に施す狭トラ
ックパターニング加工の精度の低下を招き、磁気ヘッド
の製造プロセスに支障を来すおそれがある。
【0018】上記2)の方法では、磁気ギャップ深さの
精密加工を必要とし、磁気ヘッドの大量生産に適さな
い。
精密加工を必要とし、磁気ヘッドの大量生産に適さな
い。
【0019】本発明者等は、上記1)及び上記2)の方
法の場合、薄膜磁気ヘッドのコイルに加える電流とコイ
ルの巻数の積で表わされる起磁力増加と共に再生出力低
下現象を起こすことを実験により見い出した。これは、
磁気ヘッドを励磁したときに、上部磁気コア先端の磁気
ギャップ対向部において磁気飽和が発生するためであ
る。
法の場合、薄膜磁気ヘッドのコイルに加える電流とコイ
ルの巻数の積で表わされる起磁力増加と共に再生出力低
下現象を起こすことを実験により見い出した。これは、
磁気ヘッドを励磁したときに、上部磁気コア先端の磁気
ギャップ対向部において磁気飽和が発生するためであ
る。
【0020】本発明は、かかる高密度記録に対応した薄
膜磁気ヘッドにおける起磁力増加に伴う再生出力低下現
象という新規課題に対してこれを積極的に対策したもの
であり、このような磁気ヘッドを搭載した大容量の磁気
ディスク装置を実現したものである。
膜磁気ヘッドにおける起磁力増加に伴う再生出力低下現
象という新規課題に対してこれを積極的に対策したもの
であり、このような磁気ヘッドを搭載した大容量の磁気
ディスク装置を実現したものである。
【0021】一方、上記3)の方法では、高飽和磁束密
度と高透磁率とを満足して薄膜磁気ヘッドの磁気コアに
適用できる材料が無い。
度と高透磁率とを満足して薄膜磁気ヘッドの磁気コアに
適用できる材料が無い。
【0022】このように、上部磁性体膜厚を下部磁性体
膜厚より厚くしないで上部磁極先端部での磁気飽和を防
止するためには、本発明に用いた技術が、原理的に、高
密度記録に対応した薄膜磁気ヘッドの起磁力増加に伴う
出力低下現象の抑制に対し、最も有効であることが判明
した。
膜厚より厚くしないで上部磁極先端部での磁気飽和を防
止するためには、本発明に用いた技術が、原理的に、高
密度記録に対応した薄膜磁気ヘッドの起磁力増加に伴う
出力低下現象の抑制に対し、最も有効であることが判明
した。
【0023】さらに、本発明に用いた薄膜磁気ヘッド
は、上部磁気コアの残りの部分、及び下部磁気コアに用
いられた高透磁率材料により高記録密度まで所定の再生
性能を維持できる。この結果本発明の技術を用いること
によって、適用できる高飽和磁束密度磁性材料の選択の
自由度が大きくなり、薄膜磁気ヘッドとして、高飽和磁
束密度磁性材料を現実に工業ベースで適用できることを
見い出した。
は、上部磁気コアの残りの部分、及び下部磁気コアに用
いられた高透磁率材料により高記録密度まで所定の再生
性能を維持できる。この結果本発明の技術を用いること
によって、適用できる高飽和磁束密度磁性材料の選択の
自由度が大きくなり、薄膜磁気ヘッドとして、高飽和磁
束密度磁性材料を現実に工業ベースで適用できることを
見い出した。
【0024】また、本発明の磁気ディスク装置は、前記
上部磁気コアの磁気ギャップに接する磁性膜を、上部磁
気コアの厚さTpに対して0.05〜0.3Tpの厚さを
有することが好ましい。
上部磁気コアの磁気ギャップに接する磁性膜を、上部磁
気コアの厚さTpに対して0.05〜0.3Tpの厚さを
有することが好ましい。
【0025】また、本発明の磁気ディスク装置は、前記
上部磁気コアの磁気ギャップに接する磁性膜の透磁率
を、上部磁気コアの他の磁性膜の透磁率μに対して0.
05 〜1μであることが好ましい。
上部磁気コアの磁気ギャップに接する磁性膜の透磁率
を、上部磁気コアの他の磁性膜の透磁率μに対して0.
05 〜1μであることが好ましい。
【0026】また、本発明の磁気ディスク装置は、前記
上部磁気コアの磁気ギャップに接する磁性膜と、上部磁
気コアの他の磁性膜との間に非磁性膜を有することが好
ましい。
上部磁気コアの磁気ギャップに接する磁性膜と、上部磁
気コアの他の磁性膜との間に非磁性膜を有することが好
ましい。
【0027】また、本発明の磁気ディスク装置は、前記
上部磁気コアの磁気ギャップに接する磁性膜の材料が、
Co基合金の結晶質若しくは非晶質の材料、又はFe基
合金の結晶質材料であることが好ましく、上部磁気コア
の他の磁性膜及び下部磁気コアを形成する磁性膜の材料
が、NiFeを主成分とする磁性膜であることが好まし
い。
上部磁気コアの磁気ギャップに接する磁性膜の材料が、
Co基合金の結晶質若しくは非晶質の材料、又はFe基
合金の結晶質材料であることが好ましく、上部磁気コア
の他の磁性膜及び下部磁気コアを形成する磁性膜の材料
が、NiFeを主成分とする磁性膜であることが好まし
い。
【0028】さらに、前記上部磁気コアの磁気ギャップ
に接する磁性膜の材料が、CoNiFePd,CoNiFe,CoTaZr,
FeTaC,CoHfTaPd,FeAlSi,FeSi,FeGe,FeTi,FeN,Co
Fe,CoZr、又はCoTiを主成分とすることが好ましい。
に接する磁性膜の材料が、CoNiFePd,CoNiFe,CoTaZr,
FeTaC,CoHfTaPd,FeAlSi,FeSi,FeGe,FeTi,FeN,Co
Fe,CoZr、又はCoTiを主成分とすることが好ましい。
【0029】また、磁気ディスク装置の転送速度が高速
化するにつれて、情報の書込みや読出しを行なう薄膜磁
気ヘッドの高周波特性を向上させなければならない。薄
膜磁気ヘッドの高周波特性を劣化させる原因としては
(1)渦電流損と(2)磁区構造との影響が考えられ
る。
化するにつれて、情報の書込みや読出しを行なう薄膜磁
気ヘッドの高周波特性を向上させなければならない。薄
膜磁気ヘッドの高周波特性を劣化させる原因としては
(1)渦電流損と(2)磁区構造との影響が考えられ
る。
【0030】渦電流損は高周波になると表皮効果により
金属磁性膜内部まで磁場が侵入しなくなる現象であり、
磁性膜と絶縁膜とを交互に積層した多層磁性膜がその低
減に有効であった。
金属磁性膜内部まで磁場が侵入しなくなる現象であり、
磁性膜と絶縁膜とを交互に積層した多層磁性膜がその低
減に有効であった。
【0031】薄膜磁気ヘッドの特性は、磁気コアの磁区
構造と密接な関係があり磁区構造の制御が重要になって
きている。書込又は読出時に好ましい磁化の変化は、応
答の速い磁化回転である。磁性膜と非磁性膜とを交互に
積層した多層磁性膜を磁気コアに用いることにより、磁
区構造を単磁区化することができる。単磁区化すると、
磁化回転だけで磁束を通すため高周波特性が良くなり、
読出時に信号波形が歪むこともない。
構造と密接な関係があり磁区構造の制御が重要になって
きている。書込又は読出時に好ましい磁化の変化は、応
答の速い磁化回転である。磁性膜と非磁性膜とを交互に
積層した多層磁性膜を磁気コアに用いることにより、磁
区構造を単磁区化することができる。単磁区化すると、
磁化回転だけで磁束を通すため高周波特性が良くなり、
読出時に信号波形が歪むこともない。
【0032】本発明では、単磁区化した多層磁性膜に特
有のエッジカーリングウォールの影響を抑えることがで
き、高転送速度化対応薄膜磁気ヘッドの工業ベースでの
実現が可能となった。
有のエッジカーリングウォールの影響を抑えることがで
き、高転送速度化対応薄膜磁気ヘッドの工業ベースでの
実現が可能となった。
【0033】また、本発明の磁気ディスク装置は、前記
下部磁気コアが、磁性材料と非磁性材料とを交互に積層
した積層膜からなり、前記上部磁気コアの磁気ギャップ
に接しない磁性膜が、磁性材料と非磁性材料とを交互に
積層した積層膜からなることが好ましい。
下部磁気コアが、磁性材料と非磁性材料とを交互に積層
した積層膜からなり、前記上部磁気コアの磁気ギャップ
に接しない磁性膜が、磁性材料と非磁性材料とを交互に
積層した積層膜からなることが好ましい。
【0034】さらに、前記上部磁気コア及び下部磁気コ
アに形成される非磁性材料の膜厚が、1層当り10〜5
0nmであることが好ましい。
アに形成される非磁性材料の膜厚が、1層当り10〜5
0nmであることが好ましい。
【0035】さらに、前記上部磁気コア及び下部磁気コ
アに形成される磁性材料の膜厚が、1層当り200〜2
000nmであることが好ましい。
アに形成される磁性材料の膜厚が、1層当り200〜2
000nmであることが好ましい。
【0036】さらに、前記上部磁気コア及び下部磁気コ
アに形成される非磁性材料が、Al2O3,SiO2,Z
rO2,SiN,TiC,Y2O3,BNTa2O5及びそ
れらの混合膜からなることが好ましい。
アに形成される非磁性材料が、Al2O3,SiO2,Z
rO2,SiN,TiC,Y2O3,BNTa2O5及びそ
れらの混合膜からなることが好ましい。
【0037】また、本発明の磁気ディスク装置は、上部
磁気コアと下部磁気コアとで磁気ギャップを介して磁気
回路を形成する薄膜磁気ヘッドを搭載したものであっ
て、前記上部及び下部磁気コアが、2層の磁性膜を有
し、上部磁気コアを形成する磁性膜のうち磁気ギャップ
に接する磁性膜の飽和磁束密度BHB1 ,磁気ギャップ層
に接しない磁性膜の飽和磁束密度B1 、及び下部磁気コ
アを形成する磁性膜のうち磁気ギャップに接する磁性膜
の飽和磁束密度BHB2 ,磁気ギャップに接しない磁性膜
の飽和磁束密度B2の関係が、BHB1>B1,BHB2>
B2,BHB1>BHB2 であることを特徴とする。
磁気コアと下部磁気コアとで磁気ギャップを介して磁気
回路を形成する薄膜磁気ヘッドを搭載したものであっ
て、前記上部及び下部磁気コアが、2層の磁性膜を有
し、上部磁気コアを形成する磁性膜のうち磁気ギャップ
に接する磁性膜の飽和磁束密度BHB1 ,磁気ギャップ層
に接しない磁性膜の飽和磁束密度B1 、及び下部磁気コ
アを形成する磁性膜のうち磁気ギャップに接する磁性膜
の飽和磁束密度BHB2 ,磁気ギャップに接しない磁性膜
の飽和磁束密度B2の関係が、BHB1>B1,BHB2>
B2,BHB1>BHB2 であることを特徴とする。
【0038】また、本発明の磁気ディスク装置は、上部
磁気コアと下部磁気コアとで磁気ギャップを介して磁気
回路を形成する薄膜磁気ヘッドを搭載したものであっ
て、前記上部及び下部磁気コアは、磁気ギャップに隣接
して段差部を有し、前記下部磁気コア先端から前記下部
磁気コア段差部開始位置までの距離が、前記上部磁気コ
ア先端から前記上部磁気コア段差部開始位置までの距離
より短いことを特徴とする。
磁気コアと下部磁気コアとで磁気ギャップを介して磁気
回路を形成する薄膜磁気ヘッドを搭載したものであっ
て、前記上部及び下部磁気コアは、磁気ギャップに隣接
して段差部を有し、前記下部磁気コア先端から前記下部
磁気コア段差部開始位置までの距離が、前記上部磁気コ
ア先端から前記上部磁気コア段差部開始位置までの距離
より短いことを特徴とする。
【0039】また、本発明の磁気ディスク装置は、1.
5〜3.5インチサイズであって、1.3kOe 以上の
保磁力を有する磁気ディスクに対し、リーディングポー
ル側の磁界勾配よりトレーリングポール側の磁界勾配が
急峻である磁気ヘッドで情報を記録することを特徴とす
る。
5〜3.5インチサイズであって、1.3kOe 以上の
保磁力を有する磁気ディスクに対し、リーディングポー
ル側の磁界勾配よりトレーリングポール側の磁界勾配が
急峻である磁気ヘッドで情報を記録することを特徴とす
る。
【0040】すなわち、トレーリングポール側の磁界勾
配を急峻にすることで、自己減磁界に抗して磁化反転領
域の長さが広がるのを抑えることができ、保磁力の大き
い記録媒体内の磁化反転領域の長さをさらに短くするこ
とができ、記録密度を上げることができる。この結果、
小型の記録媒体を用いた大容量の磁気ディスク装置を提
供することができる。
配を急峻にすることで、自己減磁界に抗して磁化反転領
域の長さが広がるのを抑えることができ、保磁力の大き
い記録媒体内の磁化反転領域の長さをさらに短くするこ
とができ、記録密度を上げることができる。この結果、
小型の記録媒体を用いた大容量の磁気ディスク装置を提
供することができる。
【0041】また、本発明の磁気ディスク装置は、記録
電流が5〜10mAで記録された情報を、転送速度6〜
9、好ましくは6〜12MB/sで再生するものであっ
て、記録電流の増加に伴う前記再生時における出力の低
下を抑制する手段を有することを特徴とする。
電流が5〜10mAで記録された情報を、転送速度6〜
9、好ましくは6〜12MB/sで再生するものであっ
て、記録電流の増加に伴う前記再生時における出力の低
下を抑制する手段を有することを特徴とする。
【0042】すなわち、トレーリングポール側の磁極
が、トレーリングポール側の磁極よりもより大きい記録
電流で磁気飽和することにより、記録電流の増加に伴っ
てトレーリングポール側の磁界勾配が緩やかになるのを
防ぐことができ、その結果、記録媒体内の磁化反転領域
の長さが広がるのを防ぐことができ、再生出力の低下を
抑制することができる。
が、トレーリングポール側の磁極よりもより大きい記録
電流で磁気飽和することにより、記録電流の増加に伴っ
てトレーリングポール側の磁界勾配が緩やかになるのを
防ぐことができ、その結果、記録媒体内の磁化反転領域
の長さが広がるのを防ぐことができ、再生出力の低下を
抑制することができる。
【0043】さらに、記録電流増加時の前記再生出力が
最大出力の70%以上、望ましくは90%以上に保持さ
れていることが好ましい。
最大出力の70%以上、望ましくは90%以上に保持さ
れていることが好ましい。
【0044】また、本発明の磁気ディスク装置は、第1
の波長で記録された状態にこの第1の波長より短い第2
の波長で重ね記録された場合における、前記第1の波長
の消え残り比率が−20dB以下の領域を有するもので
あって、前記領域における前記第2の波長で記録された
信号の記録電流の増加に伴う再生出力低下を抑制する手
段を有することを特徴とする。
の波長で記録された状態にこの第1の波長より短い第2
の波長で重ね記録された場合における、前記第1の波長
の消え残り比率が−20dB以下の領域を有するもので
あって、前記領域における前記第2の波長で記録された
信号の記録電流の増加に伴う再生出力低下を抑制する手
段を有することを特徴とする。
【0045】さらに、本発明の磁気ディスク装置は、下
部磁気コアと、下部磁気コアと一端で磁気ギャップ層を
挾んで対向し、下部磁気コアと他端で接続する、二層の
磁性層からなる上部磁気コアとを有する薄膜磁気ヘッド
を搭載したものであって、上部磁気コアのうち、磁気ギ
ャップ層に接する磁性層の飽和磁束密度BHB1 ,透磁率
μHB1と、磁気ギャップ層に接しない磁性層の飽和磁束
密度B1,透磁率μ1 と、下部磁気コアの飽和磁束密度
B2,透磁率μ2、との関係が、BHB1>B1,BHB1>
B2,μ1≧μHB1≧0.05μ1,μ2≧μHB1≧0.05μ
2 であることを特徴とする。
部磁気コアと、下部磁気コアと一端で磁気ギャップ層を
挾んで対向し、下部磁気コアと他端で接続する、二層の
磁性層からなる上部磁気コアとを有する薄膜磁気ヘッド
を搭載したものであって、上部磁気コアのうち、磁気ギ
ャップ層に接する磁性層の飽和磁束密度BHB1 ,透磁率
μHB1と、磁気ギャップ層に接しない磁性層の飽和磁束
密度B1,透磁率μ1 と、下部磁気コアの飽和磁束密度
B2,透磁率μ2、との関係が、BHB1>B1,BHB1>
B2,μ1≧μHB1≧0.05μ1,μ2≧μHB1≧0.05μ
2 であることを特徴とする。
【0046】さらに、本発明の磁気ディスク装置は、二
層の磁性層からなる下部磁気コアと、下部磁気コアと一
端で磁気ギャップ層を挾んで対向し、下部磁気コアと他
端で接続する、二層の磁性層からなる上部磁気コアとを
有する薄膜磁気ヘッドを搭載したものであって、上部磁
気コアのうち、磁気ギャップ層に接する磁性層の飽和磁
束密度BHB1,透磁率μHB1と、磁気ギャップ層に接しな
い磁性層の飽和磁束密度B1,透磁率μ1、及び下部磁気
コアのうち、磁気ギャップ層に接する磁性層の飽和磁束
密度BHB2,透磁率μHB2と、磁気ギャップ層に接しない
磁性層の飽和磁束密度B2,透磁率μ2との関係が、B
HB1>B1,BHB2>B2,BHB1>BHB2,μ1≧μHB1≧
0.05μ1,μ2≧μHB2≧0.05μ2であることを特徴
とする。
層の磁性層からなる下部磁気コアと、下部磁気コアと一
端で磁気ギャップ層を挾んで対向し、下部磁気コアと他
端で接続する、二層の磁性層からなる上部磁気コアとを
有する薄膜磁気ヘッドを搭載したものであって、上部磁
気コアのうち、磁気ギャップ層に接する磁性層の飽和磁
束密度BHB1,透磁率μHB1と、磁気ギャップ層に接しな
い磁性層の飽和磁束密度B1,透磁率μ1、及び下部磁気
コアのうち、磁気ギャップ層に接する磁性層の飽和磁束
密度BHB2,透磁率μHB2と、磁気ギャップ層に接しない
磁性層の飽和磁束密度B2,透磁率μ2との関係が、B
HB1>B1,BHB2>B2,BHB1>BHB2,μ1≧μHB1≧
0.05μ1,μ2≧μHB2≧0.05μ2であることを特徴
とする。
【0047】さらに、本発明の磁気ディスク装置は、下
部磁気コアと上部磁気コアとで磁気回路を形成する薄膜
磁気ヘッドを搭載したものであって、薄膜磁気ヘッドに
よって記録された先の信号と、この先に記録された信号
の波長より短い波長で重ね記録された後の信号と、の信
号の消え残り比率(オーバライト値)が、−20dB以
下の領域で、後の記録信号の再生出力が、記録電流可変
時の出力最大値の0.9以上であることを特徴とするもの
である。
部磁気コアと上部磁気コアとで磁気回路を形成する薄膜
磁気ヘッドを搭載したものであって、薄膜磁気ヘッドに
よって記録された先の信号と、この先に記録された信号
の波長より短い波長で重ね記録された後の信号と、の信
号の消え残り比率(オーバライト値)が、−20dB以
下の領域で、後の記録信号の再生出力が、記録電流可変
時の出力最大値の0.9以上であることを特徴とするもの
である。
【0048】さらに、本発明の磁気ディスク装置は、再
生ヘッドとして磁気抵抗効果を利用し、記録と再生とを
分離した磁気ヘッドを搭載したものにも適用することが
できる。
生ヘッドとして磁気抵抗効果を利用し、記録と再生とを
分離した磁気ヘッドを搭載したものにも適用することが
できる。
【0049】高飽和磁束密度を有する磁性材料を、磁気
コアの一部にのみに適用することにより、磁性材料の選
択の自由度を広げると共に、高保磁力媒体に十分記録可
能で、起磁力増加時の再生出力低下が十分小さく、磁気
コア自体の不安定要因を抑制し、高記録密度までの再生
性能を有した薄膜磁気ヘッドを搭載した高記録密度磁気
ディスク装置を提供することができる。
コアの一部にのみに適用することにより、磁性材料の選
択の自由度を広げると共に、高保磁力媒体に十分記録可
能で、起磁力増加時の再生出力低下が十分小さく、磁気
コア自体の不安定要因を抑制し、高記録密度までの再生
性能を有した薄膜磁気ヘッドを搭載した高記録密度磁気
ディスク装置を提供することができる。
【0050】
【作用】起磁力増加時における再生出力の低下につい
て、その現象を説明する。
て、その現象を説明する。
【0051】薄膜磁気ヘッドの磁気コアの磁性体膜厚を
厚くすること、または薄膜磁気ヘッドの磁気ギャップ深
さを小さくすること、を施した薄膜磁気ヘッドは、薄膜
ヘッドを励磁したときに上部磁気コア先端の磁気ギャッ
プ対向部で磁気飽和が始まる。これにより、薄膜磁気ヘ
ッド先端に形成される記録磁界分布の上部磁気コア側の
磁界勾配が記録電流増加と共に緩やかとなる傾向を示
す。
厚くすること、または薄膜磁気ヘッドの磁気ギャップ深
さを小さくすること、を施した薄膜磁気ヘッドは、薄膜
ヘッドを励磁したときに上部磁気コア先端の磁気ギャッ
プ対向部で磁気飽和が始まる。これにより、薄膜磁気ヘ
ッド先端に形成される記録磁界分布の上部磁気コア側の
磁界勾配が記録電流増加と共に緩やかとなる傾向を示
す。
【0052】通常の薄膜磁気ヘッドは、スライダの後部
の流出端にヘッドが担持されるために、上部磁気コア側
が記録媒体への記録を決定するトレーリング側となる。
の流出端にヘッドが担持されるために、上部磁気コア側
が記録媒体への記録を決定するトレーリング側となる。
【0053】トレーリング側の磁界勾配は記録媒体の磁
気特性と共に、記録媒体に記録される磁化反転の急峻性
を決める重要な要素である。即ち、記録媒体の磁気特性
が一定の場合、磁化反転の急峻性は薄膜磁気ヘッドの上
部磁気コア側の記録磁界勾配が緩やかなほど悪化する。
気特性と共に、記録媒体に記録される磁化反転の急峻性
を決める重要な要素である。即ち、記録媒体の磁気特性
が一定の場合、磁化反転の急峻性は薄膜磁気ヘッドの上
部磁気コア側の記録磁界勾配が緩やかなほど悪化する。
【0054】このような勾配の緩やかな記録磁界で記録
された情報を再生した場合、磁化反転に対応して得られ
る出力波形の半値幅が拡がり、特に、高記録密度で記録
された場合には著しい再生出力の低下を招くことを本発
明者等は見い出した。
された情報を再生した場合、磁化反転に対応して得られ
る出力波形の半値幅が拡がり、特に、高記録密度で記録
された場合には著しい再生出力の低下を招くことを本発
明者等は見い出した。
【0055】従って、磁気コア膜厚の厚膜化または磁気
ギャップ深さの短小化を施した薄膜磁気ヘッドでは、薄
膜磁気ヘッドを励磁したときに、薄膜磁気ヘッドの先端
に形成される記録磁界分布の上部磁気コア側の磁界勾配
が、記録電流増加と共に緩やかとなり、再生出力も記録
電流増加と共に低下する傾向を示す。これでは、高記録
密度化対応の薄膜磁気ヘッドとしては不十分であり、大
容量の磁気ディスク装置を実現することが困難となる。
ギャップ深さの短小化を施した薄膜磁気ヘッドでは、薄
膜磁気ヘッドを励磁したときに、薄膜磁気ヘッドの先端
に形成される記録磁界分布の上部磁気コア側の磁界勾配
が、記録電流増加と共に緩やかとなり、再生出力も記録
電流増加と共に低下する傾向を示す。これでは、高記録
密度化対応の薄膜磁気ヘッドとしては不十分であり、大
容量の磁気ディスク装置を実現することが困難となる。
【0056】また、高記録密度化に対しては、薄膜磁気
ヘッドの磁気ギャップでのギャップ損失低減のため、該
磁気ギャップ長は短いほど再生効率がよいが、この反
面、磁気ギャップ長が短いほど上部磁気コア先端の磁気
ギャップ対向部における磁気飽和が起こりやすくなり、
記録電流増加時の再生出力低下が、起こりやすくなる。
以上述べたとおり、起磁力増加時の再生出力低下を防止
するためには、薄膜磁気ヘッドの上部磁気コア先端の磁
気ギャップ対向部における磁気飽和を抑制すればよいこ
とがわかる。係る上部磁気コア先端での磁気飽和は、例
えば、この先端部分のみを飽和磁束密度を高くすること
により効果的に抑制される。
ヘッドの磁気ギャップでのギャップ損失低減のため、該
磁気ギャップ長は短いほど再生効率がよいが、この反
面、磁気ギャップ長が短いほど上部磁気コア先端の磁気
ギャップ対向部における磁気飽和が起こりやすくなり、
記録電流増加時の再生出力低下が、起こりやすくなる。
以上述べたとおり、起磁力増加時の再生出力低下を防止
するためには、薄膜磁気ヘッドの上部磁気コア先端の磁
気ギャップ対向部における磁気飽和を抑制すればよいこ
とがわかる。係る上部磁気コア先端での磁気飽和は、例
えば、この先端部分のみを飽和磁束密度を高くすること
により効果的に抑制される。
【0057】薄膜磁気ヘッドの磁気コア磁性膜の磁気特
性の不安定要因について説明する。薄膜磁気ヘッドの磁
気コア用の材料として、飽和磁束密度(Bs)が約1.
3テスラのCoTaZr系非晶質材料が用いられる。係
る材料を薄膜磁気ヘッドに用いた場合、薄膜磁気ヘッド
に記録動作に相当する励磁電流を通流した直後に、薄膜
磁気ヘッドが信号を発生するという現象が見られた。こ
の疑似信号は、通常の再生信号とほぼ同程度の大きさを
示し、発生時間も不確定なため磁気ディスク装置の致命
的欠陥となることがわかった。
性の不安定要因について説明する。薄膜磁気ヘッドの磁
気コア用の材料として、飽和磁束密度(Bs)が約1.
3テスラのCoTaZr系非晶質材料が用いられる。係
る材料を薄膜磁気ヘッドに用いた場合、薄膜磁気ヘッド
に記録動作に相当する励磁電流を通流した直後に、薄膜
磁気ヘッドが信号を発生するという現象が見られた。こ
の疑似信号は、通常の再生信号とほぼ同程度の大きさを
示し、発生時間も不確定なため磁気ディスク装置の致命
的欠陥となることがわかった。
【0058】この現象は、磁気コアを飽和近くまで磁化
し、記録電流を切ったあとに磁気コア内に微小な磁束変
化が生じ、それがコイルに誘起されて再生信号となるも
のであり、係る微小な磁束変化は磁気コア内の磁区の変
動によって誘起されると考えられる。
し、記録電流を切ったあとに磁気コア内に微小な磁束変
化が生じ、それがコイルに誘起されて再生信号となるも
のであり、係る微小な磁束変化は磁気コア内の磁区の変
動によって誘起されると考えられる。
【0059】即ち、磁気コア磁性膜の磁気異方性が不均
一な場合には、磁気コア内に磁壁のピニングサイトが生
じやすい。
一な場合には、磁気コア内に磁壁のピニングサイトが生
じやすい。
【0060】記録電流印加直後に電流を切ると、磁気コ
ア内に存在するピニングサイトにより磁区構造はエネル
ギ最小状態に直ちには戻りえず、時間的遅れをもってエ
ネルギ最小の状態に落ち着く。
ア内に存在するピニングサイトにより磁区構造はエネル
ギ最小状態に直ちには戻りえず、時間的遅れをもってエ
ネルギ最小の状態に落ち着く。
【0061】そして、磁壁がピニングサイトにトラップ
されてはずれるときに、磁気コアに磁束変化をもたら
し、これが電圧となって検出されると考えられる。
されてはずれるときに、磁気コアに磁束変化をもたら
し、これが電圧となって検出されると考えられる。
【0062】係る現象を抑制するためには、 1)本質的に係る現象を起こすことが少ない安定な磁性
材料で磁気コアを形成する。
材料で磁気コアを形成する。
【0063】2)磁気コアの大部分を本質的に係る現象
を起こすことが少ない安定な磁性材料で形成し、一部分
に不安定な材料の高飽和磁束密度性のみを利用し、複合
磁性膜積層構造とする。
を起こすことが少ない安定な磁性材料で形成し、一部分
に不安定な材料の高飽和磁束密度性のみを利用し、複合
磁性膜積層構造とする。
【0064】等の方法が考えられる。
【0065】上記1)では、CoNiFePd系結晶質
材料の適用が考えられる。係る材料は、通常の薄膜磁気
ヘッドに用いられているNiFe結晶質材料よりは高飽
和磁束密度であるが、透磁率はNiFeよりも小さく、
再生性能が低いものとなる。上記2)では、CoTaZ
r系結晶質材料を、例えば、高透磁率のNiFe結晶質
材料と組み合わせて使用することにより、低透磁率の影
響を補った薄膜磁気ヘッド構造として適用することがで
き、磁気コアの不安定要因を抑制することができる。
材料の適用が考えられる。係る材料は、通常の薄膜磁気
ヘッドに用いられているNiFe結晶質材料よりは高飽
和磁束密度であるが、透磁率はNiFeよりも小さく、
再生性能が低いものとなる。上記2)では、CoTaZ
r系結晶質材料を、例えば、高透磁率のNiFe結晶質
材料と組み合わせて使用することにより、低透磁率の影
響を補った薄膜磁気ヘッド構造として適用することがで
き、磁気コアの不安定要因を抑制することができる。
【0066】すなわち、CoTaZr系非晶質材料を、
NiFe結晶質材料で構成した上部磁気コアの内側に付
加した複合磁性膜積層構造として適用することにより、
記録後の疑似信号はほとんど発生しないことを本発明者
等は見い出した。
NiFe結晶質材料で構成した上部磁気コアの内側に付
加した複合磁性膜積層構造として適用することにより、
記録後の疑似信号はほとんど発生しないことを本発明者
等は見い出した。
【0067】これは、高飽和磁束密度材料の持つ本来の
不安定性を、安定な材料の体積的優位性によって封じ込
めた結果と考えられる。
不安定性を、安定な材料の体積的優位性によって封じ込
めた結果と考えられる。
【0068】薄膜磁気ヘッドの高周波特性を劣化させる
原因について説明する。
原因について説明する。
【0069】渦電流損に対しては、一層ごとの磁性膜の
厚さを薄くして絶縁膜と交互に積層した多層磁性膜を用
いることにより解決できる。
厚さを薄くして絶縁膜と交互に積層した多層磁性膜を用
いることにより解決できる。
【0070】一方、多層磁性膜を磁気コアに用いた薄膜
磁気ヘッドは、磁区構造による高周波特性の劣化を招
く。これは、単磁区化した多層磁性膜に特有のエッジカ
ーリングウォールの影響と考えられる。磁気コア端部に
形成されるエッジカーリングウォールでは磁化の方向が
容易軸方向から傾き、磁束が通りにくくなる。これに対
して多層磁性膜の一層あたりの磁性膜の厚さを厚くする
と、磁区構造が還流磁区構造になり、磁区構造が制御さ
れる。還流磁区構造では、エッジカーリングウォールは
存在しないため、エッジカーリングウォールによる高周
波特性の劣化が抑制される。
磁気ヘッドは、磁区構造による高周波特性の劣化を招
く。これは、単磁区化した多層磁性膜に特有のエッジカ
ーリングウォールの影響と考えられる。磁気コア端部に
形成されるエッジカーリングウォールでは磁化の方向が
容易軸方向から傾き、磁束が通りにくくなる。これに対
して多層磁性膜の一層あたりの磁性膜の厚さを厚くする
と、磁区構造が還流磁区構造になり、磁区構造が制御さ
れる。還流磁区構造では、エッジカーリングウォールは
存在しないため、エッジカーリングウォールによる高周
波特性の劣化が抑制される。
【0071】このことから、多層磁性膜の一層あたりの
磁性膜の厚さを、薄くすると渦電流損を小さくできる
が、薄くしすぎると磁区構造が単磁区化してエッジカー
リングウォールによる特性の劣化が発生するため、一層
あたりの磁性膜膜厚は200〜2000nmが適切であ
る。
磁性膜の厚さを、薄くすると渦電流損を小さくできる
が、薄くしすぎると磁区構造が単磁区化してエッジカー
リングウォールによる特性の劣化が発生するため、一層
あたりの磁性膜膜厚は200〜2000nmが適切であ
る。
【0072】一方、多層磁性膜の一層あたりの絶縁膜の
膜厚を薄くしすぎると絶縁膜にピンホールが形成され、
絶縁膜上下の磁性膜が導通してしまい、渦電流損が大き
くなる。また、多層磁性膜の一層あたりの絶縁膜の膜厚
を厚くしすぎると絶縁膜が疑似ギャップとして作用し再
生特性が劣化する。そこで、一層あたりの絶縁膜の膜厚
は10〜50nmが適切である。
膜厚を薄くしすぎると絶縁膜にピンホールが形成され、
絶縁膜上下の磁性膜が導通してしまい、渦電流損が大き
くなる。また、多層磁性膜の一層あたりの絶縁膜の膜厚
を厚くしすぎると絶縁膜が疑似ギャップとして作用し再
生特性が劣化する。そこで、一層あたりの絶縁膜の膜厚
は10〜50nmが適切である。
【0073】
【実施例】本発明の一実施例を以下、図面に基づいて詳
細に説明する。
細に説明する。
【0074】図2は本発明の薄膜磁気ヘッドを搭載した
磁気ディスク装置の概念図である。図2において、符号
1はヘッド−ディスクアセンブリであり、このヘッド−
ディスクアセンブリは、表面に情報が記録される磁気媒
体が形成されている磁気ディスク2,情報を記録再生す
る磁気ヘッドを形成したヘッドスライダ3,ヘッドスラ
イダが取付けられ、磁気ディスクとのサブミクロンスペ
ースを安定に維持するためのバネ部材4、及びバネ部材
を固定し、位置決め機構に連結されるガイドアーム5か
ら構成される。ヘッド−ディスクアセンブリ1とディス
ク回転制御系6,ヘッド位置決め制御系7、及び記録再
生信号制御系8との組み合わせにより前記磁気ディスク
装置の基本が構成される。
磁気ディスク装置の概念図である。図2において、符号
1はヘッド−ディスクアセンブリであり、このヘッド−
ディスクアセンブリは、表面に情報が記録される磁気媒
体が形成されている磁気ディスク2,情報を記録再生す
る磁気ヘッドを形成したヘッドスライダ3,ヘッドスラ
イダが取付けられ、磁気ディスクとのサブミクロンスペ
ースを安定に維持するためのバネ部材4、及びバネ部材
を固定し、位置決め機構に連結されるガイドアーム5か
ら構成される。ヘッド−ディスクアセンブリ1とディス
ク回転制御系6,ヘッド位置決め制御系7、及び記録再
生信号制御系8との組み合わせにより前記磁気ディスク
装置の基本が構成される。
【0075】本発明の磁気ディスク装置は表1の関係を
満足することができる。
満足することができる。
【0076】
【表1】
【0077】この場合の磁気ディスクの保磁力は1.3
kOe 以上を達成することができる。
kOe 以上を達成することができる。
【0078】本発明の磁気ディスク装置は、記録再生性
能の点で記録電流を増加しても再生出力の低下がほとん
ど無く、薄膜磁気ヘッド個別に必要な記録電流の調整が
不要になるか、又は著しく簡略化される。
能の点で記録電流を増加しても再生出力の低下がほとん
ど無く、薄膜磁気ヘッド個別に必要な記録電流の調整が
不要になるか、又は著しく簡略化される。
【0079】本発明の磁気ディスク装置は、表面に情報
が記録される磁気媒体が形成されている直径3.5 イン
チ,保磁力1350Oeの磁気ディスク,情報を記録再
生する磁気ヘッドを形成したヘッドスライダ,ヘッドス
ライダが取付けられ、磁気ディスクとの浮上スペースを
安定に維持するためのバネ部材、及びバネ部材を固定
し、位置決め機構に連結されるガイドアームから構成さ
れる。ここで浮上スペースは0.05〜0.15μm程度
が好ましい。さらに、ディスク回転制御系,ヘッド位置
決め制御系、及び記録再生信号制御系との組み合わせに
より磁気ディスク装置の基本が構成される。本発明の磁
気ディスク装置に搭載される薄膜磁気ヘッドは、全ポー
ル長が5〜7μm、ギャップ長が0.3〜0.5μmであ
る。記録再生制御系は、可変電流源を用いた記録電流設
定機能を持ち、用いる薄膜磁気ヘッドに応じた電流設定
を行なえるものである。
が記録される磁気媒体が形成されている直径3.5 イン
チ,保磁力1350Oeの磁気ディスク,情報を記録再
生する磁気ヘッドを形成したヘッドスライダ,ヘッドス
ライダが取付けられ、磁気ディスクとの浮上スペースを
安定に維持するためのバネ部材、及びバネ部材を固定
し、位置決め機構に連結されるガイドアームから構成さ
れる。ここで浮上スペースは0.05〜0.15μm程度
が好ましい。さらに、ディスク回転制御系,ヘッド位置
決め制御系、及び記録再生信号制御系との組み合わせに
より磁気ディスク装置の基本が構成される。本発明の磁
気ディスク装置に搭載される薄膜磁気ヘッドは、全ポー
ル長が5〜7μm、ギャップ長が0.3〜0.5μmであ
る。記録再生制御系は、可変電流源を用いた記録電流設
定機能を持ち、用いる薄膜磁気ヘッドに応じた電流設定
を行なえるものである。
【0080】用いる薄膜磁気ヘッドは、トレーリングポ
ール側の磁界勾配を急峻にすることができ、高保磁力媒
体を用いて、200Mb/in2 の線記録密度を実現す
ることができた。この結果、直径3.5インチの記録媒
体4枚を筐体に収めた約0.6GBの大容量の磁気ディ
スク装置を提供することができた。
ール側の磁界勾配を急峻にすることができ、高保磁力媒
体を用いて、200Mb/in2 の線記録密度を実現す
ることができた。この結果、直径3.5インチの記録媒
体4枚を筐体に収めた約0.6GBの大容量の磁気ディ
スク装置を提供することができた。
【0081】また、用いる薄膜磁気ヘッドは、強い磁界
と急峻な磁界勾配とを得ることができた結果、記録電流
は従来よりも小さい値になり、記録系で消費する電流を
小さくすることができた。
と急峻な磁界勾配とを得ることができた結果、記録電流
は従来よりも小さい値になり、記録系で消費する電流を
小さくすることができた。
【0082】さらに、記録電流を増したときのトレーリ
ングポール側の磁界勾配の低下を抑制することができ、
この結果、最適電流値の許容範囲の幅は約2倍となり、
記録電流設定機能の構成を簡略化することができた。
ングポール側の磁界勾配の低下を抑制することができ、
この結果、最適電流値の許容範囲の幅は約2倍となり、
記録電流設定機能の構成を簡略化することができた。
【0083】さらにまた、記録電流を増して発生する磁
界強度を増しても、トレーリングポール側の磁界勾配の
低下は小さいために、再生出力を損なうことなく−30
dB以下のオーバーライト性能を得ることができた。こ
れは、相対的に周速の大きい磁気ディスク外周の浮上量
が大きくなった領域で記録電流を増して、記録周波数を
増し、高密度に記録しても、再生出力を損なうことなく
充分なオーバーライト性能を確保できるものであった。
界強度を増しても、トレーリングポール側の磁界勾配の
低下は小さいために、再生出力を損なうことなく−30
dB以下のオーバーライト性能を得ることができた。こ
れは、相対的に周速の大きい磁気ディスク外周の浮上量
が大きくなった領域で記録電流を増して、記録周波数を
増し、高密度に記録しても、再生出力を損なうことなく
充分なオーバーライト性能を確保できるものであった。
【0084】これにより、再生性能に優れ、転送速度9
MB/sを実現できた。
MB/sを実現できた。
【0085】薄膜磁気ヘッドは前記ヘッドスライダ3の
空気流出端部の側面に形成される。薄膜磁気ヘッドは、
前記ヘッドスライダ3の浮上面に磁気コアの先端がポー
ル(磁極)として露出するように構成される。磁気コア
は導体コイルを挾んで形成される。
空気流出端部の側面に形成される。薄膜磁気ヘッドは、
前記ヘッドスライダ3の浮上面に磁気コアの先端がポー
ル(磁極)として露出するように構成される。磁気コア
は導体コイルを挾んで形成される。
【0086】図3は本発明の磁気ディスク装置に搭載さ
れる薄膜磁気ヘッドの基本原理を示した図である。図3
(a)において、符号13及び14は、対向する磁気媒
体2の走行方向(図中、矢印方向)に対してそれぞれト
レーリング側、及びリーディング側となる薄膜磁気ヘッ
ドの磁気コア先端の断面を示しており、符号15は前記
ヘッドが励磁されたときの前記コア内部の磁化の分布を
模式的に示すものである。図3(a)に示すように、下
部ポールの先端部断面が矩形であるのに対して、上部ポ
ールでは段差部分の斜面を基準に見ると、ポール先端が
ポールの浮上面露出部分とギャップ対向面とによって斜
めに切られ、ポール浮上面露出部分とギャップ対向面と
の角部分に向かって尖った形状となっている。従来のヘ
ッドでは、記録電流IW を徐々に大きくしていく過程
で、小さい電流で、前記トレーリング側磁気コア先端の
磁化MTの方が、前記リーディング側磁気コア先端の磁
化MLより先にコアの飽和レベル(MS)に達する。この
ため、トレーリング側の記録媒体位置の磁界勾配が記録
電流と共に鈍化し、記録媒体中に形成される磁化反転の
距離が長くなり、結果として再生出力の低下を招いてい
た。本発明は、かかるトレーリング側磁気コア先端の磁
化MT と前記リーディング側磁気コア先端の磁化ML と
の関係を図5(b)に示すように逆にすることにより、
前記記録電流増加に伴う再生出力低下の低減を図るもの
であり、図3(b)に示すように、記録電流を徐々に大
きくしていく過程で、前記トレーリング側磁気コア先端
の磁化MTの方が前記リーディング側磁気コア先端の磁
化MLより先に大きい電流で磁性膜の飽和レベルに達す
る構造とした。
れる薄膜磁気ヘッドの基本原理を示した図である。図3
(a)において、符号13及び14は、対向する磁気媒
体2の走行方向(図中、矢印方向)に対してそれぞれト
レーリング側、及びリーディング側となる薄膜磁気ヘッ
ドの磁気コア先端の断面を示しており、符号15は前記
ヘッドが励磁されたときの前記コア内部の磁化の分布を
模式的に示すものである。図3(a)に示すように、下
部ポールの先端部断面が矩形であるのに対して、上部ポ
ールでは段差部分の斜面を基準に見ると、ポール先端が
ポールの浮上面露出部分とギャップ対向面とによって斜
めに切られ、ポール浮上面露出部分とギャップ対向面と
の角部分に向かって尖った形状となっている。従来のヘ
ッドでは、記録電流IW を徐々に大きくしていく過程
で、小さい電流で、前記トレーリング側磁気コア先端の
磁化MTの方が、前記リーディング側磁気コア先端の磁
化MLより先にコアの飽和レベル(MS)に達する。この
ため、トレーリング側の記録媒体位置の磁界勾配が記録
電流と共に鈍化し、記録媒体中に形成される磁化反転の
距離が長くなり、結果として再生出力の低下を招いてい
た。本発明は、かかるトレーリング側磁気コア先端の磁
化MT と前記リーディング側磁気コア先端の磁化ML と
の関係を図5(b)に示すように逆にすることにより、
前記記録電流増加に伴う再生出力低下の低減を図るもの
であり、図3(b)に示すように、記録電流を徐々に大
きくしていく過程で、前記トレーリング側磁気コア先端
の磁化MTの方が前記リーディング側磁気コア先端の磁
化MLより先に大きい電流で磁性膜の飽和レベルに達す
る構造とした。
【0087】図4も図3と同様に本発明の基本原理を示
すものである。図4(a)において、符号13及び14
は対向する磁気媒体2の走行方向に対してそれぞれトレ
ーリング側、及びリーディング側となる薄膜磁気ヘッド
の磁気コア先端の断面である。前述したように上部ポー
ルの先端は、段差部分の斜面から見るとポールの浮上面
露出部分とギャップ対向面とによって斜めに切られた形
状のために磁気的に飽和しやすく、情報を記録する際の
電流値では前記トレーリング側の磁界勾配ΔHxT/Δ
Xが、前記リーディング側の磁界勾配ΔHxL/ΔXよ
り小さくなり、記録媒体中に形成された磁化反転の距離
が長くなり、これが再生出力の低下を招いていた。本発
明は、かかるトレーリング側の磁界勾配ΔHxT/ΔX
と前記リーディング側の磁界勾配ΔHxL/ΔX との関
係を図4(b)に示すように逆にすることにより、前記
記録電流増加に伴う再生出力低下の低減を図るものであ
る。
すものである。図4(a)において、符号13及び14
は対向する磁気媒体2の走行方向に対してそれぞれトレ
ーリング側、及びリーディング側となる薄膜磁気ヘッド
の磁気コア先端の断面である。前述したように上部ポー
ルの先端は、段差部分の斜面から見るとポールの浮上面
露出部分とギャップ対向面とによって斜めに切られた形
状のために磁気的に飽和しやすく、情報を記録する際の
電流値では前記トレーリング側の磁界勾配ΔHxT/Δ
Xが、前記リーディング側の磁界勾配ΔHxL/ΔXよ
り小さくなり、記録媒体中に形成された磁化反転の距離
が長くなり、これが再生出力の低下を招いていた。本発
明は、かかるトレーリング側の磁界勾配ΔHxT/ΔX
と前記リーディング側の磁界勾配ΔHxL/ΔX との関
係を図4(b)に示すように逆にすることにより、前記
記録電流増加に伴う再生出力低下の低減を図るものであ
る。
【0088】図5は図3で述べた基本原理において、前
記磁気媒体の走行方向に対するトレーリング側、及びリ
ーディング側をそれぞれ前記薄膜磁気ヘッドの上部コア
側及び下部コア側に対応させたものである。図5におい
て、符号21及び22はNiFe系材料からなる、それぞれ
上部磁気コア及び下部磁気コアである。また、符号23
は前記上部磁気コアと下部磁気コアとの間に充填される
ホトレジスト等の有機材料からなる非磁性絶縁層であ
り、24は該薄膜磁気ヘッドを励磁するためのCu等の
金属導体からなるコイルである。さらに、該薄膜磁気ヘ
ッド先端の媒体対向部に設けられた、前記上部磁気コア
21及び下部磁気コア22の各先端部、即ち、上部ポー
ル25及び下部ポール26はアルミナ等のセラミック材
料からなる非磁性絶縁材料で形成された磁気ギャップ2
7を介して対向している。また、図5のMu 及びM
l は、該ヘッドが励磁されたときの前記コア内部の磁化
の分布を模式的に示したものである。本発明は、上部側
磁気コア先端の磁化Mu と下部側磁気コア先端の磁化M
l との関係を、記録電流を徐々に大きくしていく過程
で、上部側磁気コア先端の磁化Muの方が、下部側磁気
コア先端の磁化Mlより先に大きい電流でコアの飽和レ
ベルに達する構造とする。尚、飽和レベルは必ずしも上
下のポール間で一定に限定されるものではなく、例えば
トレーリング側(又は上部コア側)とリーディング側
(又は下部コア側)で異なる磁性材を用い、従って異な
る飽和レベルを有する構成が可能である。本発明の趣旨
に従い、トレーリング側のポールのギャップに接する部
分の磁性材の飽和レベルが大であることが好ましいこと
は言うまでもない。
記磁気媒体の走行方向に対するトレーリング側、及びリ
ーディング側をそれぞれ前記薄膜磁気ヘッドの上部コア
側及び下部コア側に対応させたものである。図5におい
て、符号21及び22はNiFe系材料からなる、それぞれ
上部磁気コア及び下部磁気コアである。また、符号23
は前記上部磁気コアと下部磁気コアとの間に充填される
ホトレジスト等の有機材料からなる非磁性絶縁層であ
り、24は該薄膜磁気ヘッドを励磁するためのCu等の
金属導体からなるコイルである。さらに、該薄膜磁気ヘ
ッド先端の媒体対向部に設けられた、前記上部磁気コア
21及び下部磁気コア22の各先端部、即ち、上部ポー
ル25及び下部ポール26はアルミナ等のセラミック材
料からなる非磁性絶縁材料で形成された磁気ギャップ2
7を介して対向している。また、図5のMu 及びM
l は、該ヘッドが励磁されたときの前記コア内部の磁化
の分布を模式的に示したものである。本発明は、上部側
磁気コア先端の磁化Mu と下部側磁気コア先端の磁化M
l との関係を、記録電流を徐々に大きくしていく過程
で、上部側磁気コア先端の磁化Muの方が、下部側磁気
コア先端の磁化Mlより先に大きい電流でコアの飽和レ
ベルに達する構造とする。尚、飽和レベルは必ずしも上
下のポール間で一定に限定されるものではなく、例えば
トレーリング側(又は上部コア側)とリーディング側
(又は下部コア側)で異なる磁性材を用い、従って異な
る飽和レベルを有する構成が可能である。本発明の趣旨
に従い、トレーリング側のポールのギャップに接する部
分の磁性材の飽和レベルが大であることが好ましいこと
は言うまでもない。
【0089】図6及び図7は薄膜磁気ヘッドを搭載した
本発明の磁気ディスク装置の記録及び再生特性の一例を
示すものである。図6は記録特性の指標であるオーバー
ライト(dB)と記録電流(IW )との関係を示したも
のである。また、図7は再生出力(Eout)と記録電流
(IW)との関係を示したものである。本発明はかかる
記録再生特性において、オーバーライトが−20dB以
下を確保しうる記録電流IWOにおいて、再生出力が最大
値Emax の70%以上、特に、90%以上を維持しうる
ことができるものである。
本発明の磁気ディスク装置の記録及び再生特性の一例を
示すものである。図6は記録特性の指標であるオーバー
ライト(dB)と記録電流(IW )との関係を示したも
のである。また、図7は再生出力(Eout)と記録電流
(IW)との関係を示したものである。本発明はかかる
記録再生特性において、オーバーライトが−20dB以
下を確保しうる記録電流IWOにおいて、再生出力が最大
値Emax の70%以上、特に、90%以上を維持しうる
ことができるものである。
【0090】図1は本発明の磁気ディスク装置に搭載さ
れる薄膜磁気ヘッドであり、該ヘッドの先端近傍のコア
部分の断面図である。図1において、101及び102
はNiFe系材料からなるそれぞれ上部磁気コアと下部
磁気コアである。また、103は前記上部磁気コアと下
部磁気コアとの間に充填されるホトレジスト等有機材料
からなる非磁性絶縁層であり、104は該薄膜磁気ヘッ
ドを励磁するためのCu等の金属導体からなるコイルで
ある。さらに、該薄膜磁気ヘッド先端の媒体対向部に設
けられた、上部磁気コア101及び下部磁気コイル10
2の各先端部、即ち、上部ポール105及び下部ポール
106はアルミナ等セラミック材料からなる非磁性絶縁
材料で形成された磁気ギャップ107を介して対向して
いる。
れる薄膜磁気ヘッドであり、該ヘッドの先端近傍のコア
部分の断面図である。図1において、101及び102
はNiFe系材料からなるそれぞれ上部磁気コアと下部
磁気コアである。また、103は前記上部磁気コアと下
部磁気コアとの間に充填されるホトレジスト等有機材料
からなる非磁性絶縁層であり、104は該薄膜磁気ヘッ
ドを励磁するためのCu等の金属導体からなるコイルで
ある。さらに、該薄膜磁気ヘッド先端の媒体対向部に設
けられた、上部磁気コア101及び下部磁気コイル10
2の各先端部、即ち、上部ポール105及び下部ポール
106はアルミナ等セラミック材料からなる非磁性絶縁
材料で形成された磁気ギャップ107を介して対向して
いる。
【0091】薄膜磁気ヘッドの特徴は、前記上部磁気コ
ア101の内側部分であって前記非磁性絶縁層103に
対向する面に所定の厚さtmだけ、前記磁気コア101
及び102の飽和磁束密度のより大きい飽和磁束密度を
有する薄膜磁性体108を形成したことにある。該薄膜
磁性体108としては、CoNiFePd系結晶質材
料、又はCoTaZr系非晶質材料が望ましかった。か
かる構成により、記録電流を徐々に大きくしていく過程
で、前記上部磁気コア先端の磁化の方が、前記下部磁気
コア先端の磁化より先に大きい電流で磁性膜の飽和レベ
ルに達するため、前記上部ポール側磁界勾配が前記下部
ポール側磁界勾配より大きくなり、前記記録電流増加に
伴う再生出力低下の低減が図られる。
ア101の内側部分であって前記非磁性絶縁層103に
対向する面に所定の厚さtmだけ、前記磁気コア101
及び102の飽和磁束密度のより大きい飽和磁束密度を
有する薄膜磁性体108を形成したことにある。該薄膜
磁性体108としては、CoNiFePd系結晶質材
料、又はCoTaZr系非晶質材料が望ましかった。か
かる構成により、記録電流を徐々に大きくしていく過程
で、前記上部磁気コア先端の磁化の方が、前記下部磁気
コア先端の磁化より先に大きい電流で磁性膜の飽和レベ
ルに達するため、前記上部ポール側磁界勾配が前記下部
ポール側磁界勾配より大きくなり、前記記録電流増加に
伴う再生出力低下の低減が図られる。
【0092】ここで、本実施例で説明した薄膜磁気ヘッ
ドのポール長(Pt)は、5〜9μm、ギャップ長(G
l)は0.1〜0.4μm、ギャップ深さ(Gd)は0.
01〜2μmであることが好ましい。これらの相対的な
関係は、ギャップ長(Gl)が0.4 μm以下、ポール
長(Pt)が5μm以上でギャップ深さ(Gd)が上部
磁気コアの先端部の斜面とのなす角度をθとしたとき、 Gd<(1/4)Pt sin2θ となる。例えば、Pt=6μm,Gl=0.4 μm,θ
=45°とすると、Gd<1.5 μmとなる。本発明の
磁気ディスク装置に搭載される薄膜磁気ヘッドはこれら
の関係を満たすことが好ましい。
ドのポール長(Pt)は、5〜9μm、ギャップ長(G
l)は0.1〜0.4μm、ギャップ深さ(Gd)は0.
01〜2μmであることが好ましい。これらの相対的な
関係は、ギャップ長(Gl)が0.4 μm以下、ポール
長(Pt)が5μm以上でギャップ深さ(Gd)が上部
磁気コアの先端部の斜面とのなす角度をθとしたとき、 Gd<(1/4)Pt sin2θ となる。例えば、Pt=6μm,Gl=0.4 μm,θ
=45°とすると、Gd<1.5 μmとなる。本発明の
磁気ディスク装置に搭載される薄膜磁気ヘッドはこれら
の関係を満たすことが好ましい。
【0093】また、本発明の磁気ディスク装置に搭載さ
れる薄膜磁気ヘッドの他の実施例として、上部磁気コア
の内側部分であって非磁性絶縁層に対向する面に、所定
の厚さだけ上部磁気コアの飽和磁束密度より大きい飽和
磁束密度BHB1 を有する薄膜磁性体を形成し、下部磁気
コアの内側部分であって非磁性絶縁層に対向する面に、
所定の厚さtm2 だけ下部磁気コアの飽和磁束密度より
大きい飽和磁束密度BHB2 を有する薄膜磁性体を形成す
る。更に前記BHB1の方が前記BHB2より大きくした。
れる薄膜磁気ヘッドの他の実施例として、上部磁気コア
の内側部分であって非磁性絶縁層に対向する面に、所定
の厚さだけ上部磁気コアの飽和磁束密度より大きい飽和
磁束密度BHB1 を有する薄膜磁性体を形成し、下部磁気
コアの内側部分であって非磁性絶縁層に対向する面に、
所定の厚さtm2 だけ下部磁気コアの飽和磁束密度より
大きい飽和磁束密度BHB2 を有する薄膜磁性体を形成す
る。更に前記BHB1の方が前記BHB2より大きくした。
【0094】前記BHB1を前記BHB2より大きくすること
により、記録電流を徐々に大きくしていく過程で、上部
磁気コア先端の磁化の方が下部磁気コア先端の磁化より
大きい電流で磁性膜の飽和レベルに達するため、上部ポ
ール側磁界勾配が下部ポール側磁界勾配より大きくな
り、前記記録電流増加に伴う再生出力低下の低減が図ら
れた。かかる構成のように、上部及び下部磁気コア双方
の飽和レベルが向上するため、所定の記録電流における
ポール先端近傍での磁界強度と磁界勾配自体が全体的に
大きくなり、より高保磁力の媒体により急峻な磁化反転
状態で信号を記録することができ、高密度記録を実現で
きる。
により、記録電流を徐々に大きくしていく過程で、上部
磁気コア先端の磁化の方が下部磁気コア先端の磁化より
大きい電流で磁性膜の飽和レベルに達するため、上部ポ
ール側磁界勾配が下部ポール側磁界勾配より大きくな
り、前記記録電流増加に伴う再生出力低下の低減が図ら
れた。かかる構成のように、上部及び下部磁気コア双方
の飽和レベルが向上するため、所定の記録電流における
ポール先端近傍での磁界強度と磁界勾配自体が全体的に
大きくなり、より高保磁力の媒体により急峻な磁化反転
状態で信号を記録することができ、高密度記録を実現で
きる。
【0095】また、本発明の磁気ディスク装置に搭載さ
れる薄膜磁気ヘッドの他の実施例として、上部ポールの
近傍であって上部磁気コアの磁気ギャップへの対向面だ
けに所定の厚さで、上部及び下部磁気コアの飽和磁束密
度より大きい飽和磁束密度を有する薄膜磁性体を図8に
示すように形成した。尚、図中、使用した符号は図1で
使用したものと同様である。かかる構成のように、薄膜
磁性体をポール先端近傍のみに形成するだけで、記録電
流を大きくしていく過程で、上部磁気コア先端の磁化の
方が下部磁気コア先端の磁化より大きい電流で磁化の飽
和レベルに達するため、上部ポール側磁界勾配が下部ポ
ール側磁界勾配より大きくなり、前記記録電流増加に伴
う再生出力低下の低減が図られた。
れる薄膜磁気ヘッドの他の実施例として、上部ポールの
近傍であって上部磁気コアの磁気ギャップへの対向面だ
けに所定の厚さで、上部及び下部磁気コアの飽和磁束密
度より大きい飽和磁束密度を有する薄膜磁性体を図8に
示すように形成した。尚、図中、使用した符号は図1で
使用したものと同様である。かかる構成のように、薄膜
磁性体をポール先端近傍のみに形成するだけで、記録電
流を大きくしていく過程で、上部磁気コア先端の磁化の
方が下部磁気コア先端の磁化より大きい電流で磁化の飽
和レベルに達するため、上部ポール側磁界勾配が下部ポ
ール側磁界勾配より大きくなり、前記記録電流増加に伴
う再生出力低下の低減が図られた。
【0096】かかる構成では、高飽和磁束密度である
が、比較的に透磁率の低い薄膜磁性体の磁気コア全体に
占める割合は小さいものになり、磁気ヘッド全体の平均
的な透磁率が高くなることで磁気コアの磁路抵抗は低く
なり、磁気ヘッドの再生効率が改善される。また、同様
の理由により、記録直後に観測されることのある磁性膜
の不安定性に起因する再生雑音を低減することができ
る。
が、比較的に透磁率の低い薄膜磁性体の磁気コア全体に
占める割合は小さいものになり、磁気ヘッド全体の平均
的な透磁率が高くなることで磁気コアの磁路抵抗は低く
なり、磁気ヘッドの再生効率が改善される。また、同様
の理由により、記録直後に観測されることのある磁性膜
の不安定性に起因する再生雑音を低減することができ
る。
【0097】さらに、かかる構成では、上部ポールと下
部ポールと比べると相対的に飽和磁束密度が大きく、ま
た、透磁率の大きいNiFeを用いることができ、上部
ポール側磁界勾配を急峻にすることができ、媒体内に形
成する磁化反転領域の幅を狭くすることで、高記録密度
を実現することができる。
部ポールと比べると相対的に飽和磁束密度が大きく、ま
た、透磁率の大きいNiFeを用いることができ、上部
ポール側磁界勾配を急峻にすることができ、媒体内に形
成する磁化反転領域の幅を狭くすることで、高記録密度
を実現することができる。
【0098】また、本発明の磁気ディスク装置に搭載さ
れる薄膜磁気ヘッドの他の実施例として、下部磁気コア
の内側部分であって上部磁気コアへの対向面に所定の厚
さだけ、下部磁気コアの飽和磁束密度より小さい飽和磁
束密度を有する薄膜磁性体を形成する。かかる構成によ
り、記録電流を徐々に大きくしていく過程で、下部磁気
コア先端の磁化の方が上部磁気コア先端の磁化より先に
小さい電流で磁化の飽和レベルに達するため、上部ポー
ル側磁界勾配が下部ポール側磁界勾配より大きくなり、
前記記録電流増加に伴う再生出力低下の低減が図られ
る。
れる薄膜磁気ヘッドの他の実施例として、下部磁気コア
の内側部分であって上部磁気コアへの対向面に所定の厚
さだけ、下部磁気コアの飽和磁束密度より小さい飽和磁
束密度を有する薄膜磁性体を形成する。かかる構成によ
り、記録電流を徐々に大きくしていく過程で、下部磁気
コア先端の磁化の方が上部磁気コア先端の磁化より先に
小さい電流で磁化の飽和レベルに達するため、上部ポー
ル側磁界勾配が下部ポール側磁界勾配より大きくなり、
前記記録電流増加に伴う再生出力低下の低減が図られ
る。
【0099】また、本発明の磁気ディスク装置に搭載さ
れる薄膜磁気ヘッドの他の実施例として、下部磁気コア
の先端近傍に基板堀込み加工、或いはパターニングされ
た磁性膜及び非磁性絶縁層の積層で段差部を形成し、上
部ポールの磁気ギャップ対向部の長さGduに対して、
下部ポールの磁気ギャップ対向部の長さGdlが短くな
るように構成する(図9)。尚、図中、使用した符号は
図1で使用したものと同様である。このように配置する
ことで、ヘッド先端部分の構造は、図5に示す構造の上
下のポールの位置関係を逆にしたものになる。この結
果、記録電流を徐々に大きくしていく過程で、下部磁気
コア先端の磁化の方が上部磁気コア先端の磁化より先に
更に小さい電流で磁化の飽和レベルに達するため、上部
ポール側の磁界勾配が下部ポール側の磁界勾配より大き
くなり、記録電流増加に伴う再生出力低下の抑制が可能
となる。さらに本実施例では、上部磁気コアの下部磁気
コアとの対向面に所定の厚さtmだけ、上部及び下部磁
気コアの磁性膜の飽和磁束密度より大きい飽和磁束密度
を有する薄膜磁性体を磁気ヘッドの記録媒体に対向する
面に一端を露出して形成することにより、上部ポール先
端の飽和を防ぐことができる。かかる構成により、上部
ポール側磁界勾配が下部ポール側磁界勾配より顕著に大
きくなり、記録電流増加に伴う再生出力低下の飛躍的な
低減が図られる。
れる薄膜磁気ヘッドの他の実施例として、下部磁気コア
の先端近傍に基板堀込み加工、或いはパターニングされ
た磁性膜及び非磁性絶縁層の積層で段差部を形成し、上
部ポールの磁気ギャップ対向部の長さGduに対して、
下部ポールの磁気ギャップ対向部の長さGdlが短くな
るように構成する(図9)。尚、図中、使用した符号は
図1で使用したものと同様である。このように配置する
ことで、ヘッド先端部分の構造は、図5に示す構造の上
下のポールの位置関係を逆にしたものになる。この結
果、記録電流を徐々に大きくしていく過程で、下部磁気
コア先端の磁化の方が上部磁気コア先端の磁化より先に
更に小さい電流で磁化の飽和レベルに達するため、上部
ポール側の磁界勾配が下部ポール側の磁界勾配より大き
くなり、記録電流増加に伴う再生出力低下の抑制が可能
となる。さらに本実施例では、上部磁気コアの下部磁気
コアとの対向面に所定の厚さtmだけ、上部及び下部磁
気コアの磁性膜の飽和磁束密度より大きい飽和磁束密度
を有する薄膜磁性体を磁気ヘッドの記録媒体に対向する
面に一端を露出して形成することにより、上部ポール先
端の飽和を防ぐことができる。かかる構成により、上部
ポール側磁界勾配が下部ポール側磁界勾配より顕著に大
きくなり、記録電流増加に伴う再生出力低下の飛躍的な
低減が図られる。
【0100】本実施例では、NiFeに比べると透磁率
の低い高飽和磁束密度材料を用いないで磁気コアの形状
のみで、本発明の意図するところの、トレーリング側の
磁界勾配をリーディング側のそれよりも急峻にできるも
のである。
の低い高飽和磁束密度材料を用いないで磁気コアの形状
のみで、本発明の意図するところの、トレーリング側の
磁界勾配をリーディング側のそれよりも急峻にできるも
のである。
【0101】図10は本発明の磁気ディスク装置に搭載
される薄膜磁気ヘッドの他の実施例を示すものである。
図10において、符号101〜108は、図1に示した
ものと同様である。
される薄膜磁気ヘッドの他の実施例を示すものである。
図10において、符号101〜108は、図1に示した
ものと同様である。
【0102】本実施例の特徴は、上部磁気コア105の
うち磁気ギャップ107側を飽和磁束密度が1.4 Tの
CoNiFePd系結晶質材料からなる磁性膜(膜厚5
00nm)108で形成し、上部磁気コア105のうち
磁気ギャップ107と反対側を飽和磁束密度が1.0T
のNiFe系材料からなる磁性膜(膜厚600nm)1
01とアルミナからなる非磁性絶縁膜(膜厚30nm)
109とを交互に積層して形成する。図では簡易のため
2層で表示した。また、下部磁気コア106をNiFe
系材料(飽和磁束密度1.0T)からなる磁性膜(膜厚60
0nm)102とアルミナからなる非磁性絶縁膜(膜厚
30nm)109とを交互に積層して形成する。(図で
は簡易のため2層で表示した。)かかる構成により、記
録周波数を高くしていく過程でうず電流損が生じないた
め、高周波での再生出力の低下の低減が図られる。
うち磁気ギャップ107側を飽和磁束密度が1.4 Tの
CoNiFePd系結晶質材料からなる磁性膜(膜厚5
00nm)108で形成し、上部磁気コア105のうち
磁気ギャップ107と反対側を飽和磁束密度が1.0T
のNiFe系材料からなる磁性膜(膜厚600nm)1
01とアルミナからなる非磁性絶縁膜(膜厚30nm)
109とを交互に積層して形成する。図では簡易のため
2層で表示した。また、下部磁気コア106をNiFe
系材料(飽和磁束密度1.0T)からなる磁性膜(膜厚60
0nm)102とアルミナからなる非磁性絶縁膜(膜厚
30nm)109とを交互に積層して形成する。(図で
は簡易のため2層で表示した。)かかる構成により、記
録周波数を高くしていく過程でうず電流損が生じないた
め、高周波での再生出力の低下の低減が図られる。
【0103】図11は、書込み周波数を変えた場合の再
生出力の変化を示す。従来のヘッドは上部及び下部磁気
コア共にNiFe系材料(飽和磁束密度1.0T )から
なるものであり、本発明のヘッドは図10に示すもので
ある。本発明のヘッドでは50MHzまで再生出力はほ
ぼ低下せず、10MHz以上の高周波領域での出力低下
が低減されていることがわかる。
生出力の変化を示す。従来のヘッドは上部及び下部磁気
コア共にNiFe系材料(飽和磁束密度1.0T )から
なるものであり、本発明のヘッドは図10に示すもので
ある。本発明のヘッドでは50MHzまで再生出力はほ
ぼ低下せず、10MHz以上の高周波領域での出力低下
が低減されていることがわかる。
【0104】図12は図10に示す本発明のヘッドにお
いて、磁性膜101の膜厚を変えたときの再生出力の変
化を示す。磁性膜102の層数は、下部磁気コアが4
層、上部磁気コアが5層であり、書き込み周波数は50
MHz、非磁性絶縁膜109の膜厚は30nmである。
再生出力は1MHzの値で規格化した。同図に示される
とおり、磁性膜101の膜厚が200nmから2000
nmの範囲で再生出力は大きいことがわかる。
いて、磁性膜101の膜厚を変えたときの再生出力の変
化を示す。磁性膜102の層数は、下部磁気コアが4
層、上部磁気コアが5層であり、書き込み周波数は50
MHz、非磁性絶縁膜109の膜厚は30nmである。
再生出力は1MHzの値で規格化した。同図に示される
とおり、磁性膜101の膜厚が200nmから2000
nmの範囲で再生出力は大きいことがわかる。
【0105】図13は図10に示す本発明のヘッドにお
いて、非磁性絶縁膜109の膜厚を変えたときの再生出
力の変化を示す。磁性膜101の膜厚は500nm、磁
性膜101の層数は、下部磁気コアが4層、上部磁気コ
アが5層であり、書込み周波数は50MHzである。再
生出力は1MHzの値で規格化した。同図に示されると
おり、非磁性絶縁膜109の膜厚が10nmから50n
mの範囲で再生出力は大きいことがわかる。
いて、非磁性絶縁膜109の膜厚を変えたときの再生出
力の変化を示す。磁性膜101の膜厚は500nm、磁
性膜101の層数は、下部磁気コアが4層、上部磁気コ
アが5層であり、書込み周波数は50MHzである。再
生出力は1MHzの値で規格化した。同図に示されると
おり、非磁性絶縁膜109の膜厚が10nmから50n
mの範囲で再生出力は大きいことがわかる。
【0106】さらに、本実施例の薄膜磁気ヘッドに加え
て、下部磁気コアのうち磁気ギャップ側を飽和磁束密度
が1.4 TのCoNiFePd系結晶質材料からなる磁
性膜(膜厚500nm)で形成し、下部磁気コアのうち
磁気ギャップと反対側を飽和磁束密度が1.0 TのNi
Fe系材料からなる磁性膜(膜厚600nm)とアルミ
ナからなる非磁性絶縁膜(膜厚30nm)とを交互に積
層して形成することもできる。
て、下部磁気コアのうち磁気ギャップ側を飽和磁束密度
が1.4 TのCoNiFePd系結晶質材料からなる磁
性膜(膜厚500nm)で形成し、下部磁気コアのうち
磁気ギャップと反対側を飽和磁束密度が1.0 TのNi
Fe系材料からなる磁性膜(膜厚600nm)とアルミ
ナからなる非磁性絶縁膜(膜厚30nm)とを交互に積
層して形成することもできる。
【0107】図14は各実施例において上部磁気コアに
形成される薄膜磁性体の厚さtmを変えた場合のトレー
リング側磁界勾配を示す。図14において、レベルAは
上部磁気コアがすべて厚さtmの部分に用いられた薄膜
磁性体と同様の材料で構成される場合の磁界勾配レベル
に対応する。図14に示されるように、厚さtmを0.
05Tp 以上とすることにより磁界勾配はレベルA近
傍まで向上し、本発明の目的は十分達成されることがわ
かる。
形成される薄膜磁性体の厚さtmを変えた場合のトレー
リング側磁界勾配を示す。図14において、レベルAは
上部磁気コアがすべて厚さtmの部分に用いられた薄膜
磁性体と同様の材料で構成される場合の磁界勾配レベル
に対応する。図14に示されるように、厚さtmを0.
05Tp 以上とすることにより磁界勾配はレベルA近
傍まで向上し、本発明の目的は十分達成されることがわ
かる。
【0108】図15は、各実施例において上部磁気コア
の一部に形成される高飽和磁束密度及び低透磁率の薄膜
磁性体の厚さtmを変えた場合のオーバーライト及び出
力変化を実測した結果を示す。図15に示されるよう
に、薄膜磁性層の厚さtmが増加すると、オーバーライ
ト(重ね書き)特性は増加するが、その一方で再生効率
の低下のために出力は低下することがわかる。オーバー
ライト特性は膜厚tmの小さい領域でも改善効果は大き
く、厚さtmを0.05Tp 以上とすることにより、本
発明の目的は十分達成される。
の一部に形成される高飽和磁束密度及び低透磁率の薄膜
磁性体の厚さtmを変えた場合のオーバーライト及び出
力変化を実測した結果を示す。図15に示されるよう
に、薄膜磁性層の厚さtmが増加すると、オーバーライ
ト(重ね書き)特性は増加するが、その一方で再生効率
の低下のために出力は低下することがわかる。オーバー
ライト特性は膜厚tmの小さい領域でも改善効果は大き
く、厚さtmを0.05Tp 以上とすることにより、本
発明の目的は十分達成される。
【0109】さらに、再生出力の低下を10%以下に抑
えるためには、薄膜磁性体の厚さtmを、0.3Tp 以
下とする必要があり、再生出力の低下を20%以下に抑
えるためには、薄膜磁性体の厚さtmを0.63Tp 以
下とする必要があることがわかる。
えるためには、薄膜磁性体の厚さtmを、0.3Tp 以
下とする必要があり、再生出力の低下を20%以下に抑
えるためには、薄膜磁性体の厚さtmを0.63Tp 以
下とする必要があることがわかる。
【0110】このことより、薄膜磁性体の厚さは、上部
磁性体等の厚さTpに対して、0.05Tp〜0.63T
p、好ましくは、0.05Tp〜0.3Tpとする必要が
あった。
磁性体等の厚さTpに対して、0.05Tp〜0.63T
p、好ましくは、0.05Tp〜0.3Tpとする必要が
あった。
【0111】図16は各実施例において上部磁気コアの
内側であって磁気ギャップに接する部分に形成される薄
膜磁性体の比透磁率μHBを変えた場合の孤立再生波形半
値幅PW50及び振幅ELow の変化を示したものである。
図16に示されるように、比透磁率μHBが上部磁気コア
の外側の部分及び下部磁気コアの比透磁率μの5%程度
の値まで低下した場合でも孤立再生波形半値幅PW50及
び振幅ELow はほとんど変化せず、上部磁気コアの一部
に形成される薄膜磁性体の材料選択の自由度が向上し、
本発明の目的は十分達成されることがわかる。
内側であって磁気ギャップに接する部分に形成される薄
膜磁性体の比透磁率μHBを変えた場合の孤立再生波形半
値幅PW50及び振幅ELow の変化を示したものである。
図16に示されるように、比透磁率μHBが上部磁気コア
の外側の部分及び下部磁気コアの比透磁率μの5%程度
の値まで低下した場合でも孤立再生波形半値幅PW50及
び振幅ELow はほとんど変化せず、上部磁気コアの一部
に形成される薄膜磁性体の材料選択の自由度が向上し、
本発明の目的は十分達成されることがわかる。
【0112】図17は上部磁気コアに薄膜磁性体を形成
した場合と上部磁気コア全体を高飽和磁性材料で形成し
た場合とにおける記録後疑似信号(ライト後ノイズ)の
出現個数とノイズ振幅との関係を示したものである。図
17に示されるライト後ノイズはアイイーイーイー,ト
ランズアクション,オン,マグネティックス,25巻,
5号(IEEE TRANSACTIONS ON MAGNETICS,vol.25,No.
5)3212〜3214頁に示されるいるものと同様の
方法で測定したものである。図17に示されるとおり、
本発明の磁気ディスク装置に搭載される薄膜磁気ヘッド
は、上部磁性体を高飽和磁性材料のみで形成した薄膜磁
気ヘッドに比べてライト後ノイズの出現個数が著しく少
なく、実用上問題ないレベルまで改善されることがわか
る。
した場合と上部磁気コア全体を高飽和磁性材料で形成し
た場合とにおける記録後疑似信号(ライト後ノイズ)の
出現個数とノイズ振幅との関係を示したものである。図
17に示されるライト後ノイズはアイイーイーイー,ト
ランズアクション,オン,マグネティックス,25巻,
5号(IEEE TRANSACTIONS ON MAGNETICS,vol.25,No.
5)3212〜3214頁に示されるいるものと同様の
方法で測定したものである。図17に示されるとおり、
本発明の磁気ディスク装置に搭載される薄膜磁気ヘッド
は、上部磁性体を高飽和磁性材料のみで形成した薄膜磁
気ヘッドに比べてライト後ノイズの出現個数が著しく少
なく、実用上問題ないレベルまで改善されることがわか
る。
【0113】上部磁気コアと上部磁気コアの内側に形成
される薄膜磁性体との間に、該上部磁気コアと該薄膜磁
性体との化学反応によって各磁性体の磁気特性に変調を
起こす畏れがある場合を考慮して、例えば、Al2O3等
の非磁性層を上部磁気コアと磁束密度の大なる薄膜磁性
体との間に設けることもできる。この場合の非磁性層の
膜厚は、磁気ギャップ長の1/10(例えば、磁気ギャ
ップ長0.4μm の場合には0.04μm )以下とする
ことが望ましい。かかる膜厚にすることによって上部磁
気コアと薄膜磁性体との反応は十分抑制される。かかる
非磁性層の膜厚を前記の値以上にすると非磁性層が疑似
ギャップとして作用し、再生特性の変調を招く場合もあ
る。
される薄膜磁性体との間に、該上部磁気コアと該薄膜磁
性体との化学反応によって各磁性体の磁気特性に変調を
起こす畏れがある場合を考慮して、例えば、Al2O3等
の非磁性層を上部磁気コアと磁束密度の大なる薄膜磁性
体との間に設けることもできる。この場合の非磁性層の
膜厚は、磁気ギャップ長の1/10(例えば、磁気ギャ
ップ長0.4μm の場合には0.04μm )以下とする
ことが望ましい。かかる膜厚にすることによって上部磁
気コアと薄膜磁性体との反応は十分抑制される。かかる
非磁性層の膜厚を前記の値以上にすると非磁性層が疑似
ギャップとして作用し、再生特性の変調を招く場合もあ
る。
【0114】図18は本発明の薄膜磁気ヘッドと従来の
薄膜磁気ヘッドとにおけるトレーリング側記録磁界の勾
配とその時のギャップ中心上の媒体付近の磁界最大値と
の関係を励磁電流を変えて示し、比較したものである。
従来の薄膜磁気ヘッドでは励磁電流を増すと磁界の最大
値の増加と共に磁界勾配は急速に低下するのに対し、本
発明の薄膜磁気ヘッドでは磁界勾配の低下度合いが顕著
に改善されることがわかる。また、これにより起磁力増
加による再生出力の低下量が出力最大値の10%以下に
軽減できる。
薄膜磁気ヘッドとにおけるトレーリング側記録磁界の勾
配とその時のギャップ中心上の媒体付近の磁界最大値と
の関係を励磁電流を変えて示し、比較したものである。
従来の薄膜磁気ヘッドでは励磁電流を増すと磁界の最大
値の増加と共に磁界勾配は急速に低下するのに対し、本
発明の薄膜磁気ヘッドでは磁界勾配の低下度合いが顕著
に改善されることがわかる。また、これにより起磁力増
加による再生出力の低下量が出力最大値の10%以下に
軽減できる。
【0115】図19は本発明の薄膜磁気ヘッドと従来の
薄膜磁気ヘッドについて薄膜導体コイルに記録電流を流
して薄膜磁気ヘッドを励磁したときの、再生出力とオー
バライト実測値との関係を比較したものである。従来の
薄膜磁気ヘッドではオーバーライトが増加すると共に再
生出力は急激に低下するのに対し、本発明の薄膜磁気ヘ
ッドでは大きいオーバーライトを確保できると同様にほ
とんど再生出力も低下しないことがわかる。
薄膜磁気ヘッドについて薄膜導体コイルに記録電流を流
して薄膜磁気ヘッドを励磁したときの、再生出力とオー
バライト実測値との関係を比較したものである。従来の
薄膜磁気ヘッドではオーバーライトが増加すると共に再
生出力は急激に低下するのに対し、本発明の薄膜磁気ヘ
ッドでは大きいオーバーライトを確保できると同様にほ
とんど再生出力も低下しないことがわかる。
【0116】以上の実施例においては、誘導型の記録再
生兼用の薄膜磁気ヘッドの例を示した。しかしながら、
本発明は、記録時のヘッド先端の磁気的飽和を防ぐこと
で記録再生特性を改善できるものであることから、記録
と再生との機能を分離した場合の記録ヘッドにも適用可
能である。再生ヘッドとしては、磁界が加わった場合の
抵抗変化を利用して媒体上の記録情報を読み取る磁気抵
抗効果型ヘッドを用いることが好ましい。記録ヘッドの
トレーリング側ポールの先端のギャップに接する部分に
高飽和磁束密度材料を用いることで、媒体中の記録磁化
を決定するトレーリング側の磁界勾配を急峻にすること
ができ、媒体中の記録磁化の反転距離の増加を抑えるこ
とができ、磁気抵抗効果型ヘッドで再生する出力の低下
を軽減できるものである。
生兼用の薄膜磁気ヘッドの例を示した。しかしながら、
本発明は、記録時のヘッド先端の磁気的飽和を防ぐこと
で記録再生特性を改善できるものであることから、記録
と再生との機能を分離した場合の記録ヘッドにも適用可
能である。再生ヘッドとしては、磁界が加わった場合の
抵抗変化を利用して媒体上の記録情報を読み取る磁気抵
抗効果型ヘッドを用いることが好ましい。記録ヘッドの
トレーリング側ポールの先端のギャップに接する部分に
高飽和磁束密度材料を用いることで、媒体中の記録磁化
を決定するトレーリング側の磁界勾配を急峻にすること
ができ、媒体中の記録磁化の反転距離の増加を抑えるこ
とができ、磁気抵抗効果型ヘッドで再生する出力の低下
を軽減できるものである。
【0117】以上の各実施例において、薄膜磁気ヘッド
の磁気コア材料として知られているNiFeの飽和磁束
密度Bsは約1テスラであり、これより大きいBsを有
する材料としては例えばCoNiFePd結晶質材料、
又はCoTaZr系非晶質材料があり、約1.3 テスラ
である。CoNiFe系,FeTaC系結晶質材料は約
1.6 テスラのBsを示す。また、磁気コア以外の材料
についても一部例をあげて示したが、これらの各部分の
材料は必ずしも本文中に述べたものに限定されるもでは
ない。
の磁気コア材料として知られているNiFeの飽和磁束
密度Bsは約1テスラであり、これより大きいBsを有
する材料としては例えばCoNiFePd結晶質材料、
又はCoTaZr系非晶質材料があり、約1.3 テスラ
である。CoNiFe系,FeTaC系結晶質材料は約
1.6 テスラのBsを示す。また、磁気コア以外の材料
についても一部例をあげて示したが、これらの各部分の
材料は必ずしも本文中に述べたものに限定されるもでは
ない。
【0118】
【発明の効果】本発明によれば、薄膜導体コイルに記録
電流を流して薄膜磁気ヘッドを励磁したときに上部ポー
ル先端が下部ポール先端より後に大きい電流で磁気飽和
を引き起こすようになるため、上部ポール側の記録磁界
勾配は記録電流が増加しても比較的急峻のままほぼ一定
に保たれる。従ってトレーリング側の記録磁界勾配が比
較的急峻のままほぼ一定に保たれ、起磁力増加時の再生
出力の低下量が出力最大値の10%以下に軽減できる。
電流を流して薄膜磁気ヘッドを励磁したときに上部ポー
ル先端が下部ポール先端より後に大きい電流で磁気飽和
を引き起こすようになるため、上部ポール側の記録磁界
勾配は記録電流が増加しても比較的急峻のままほぼ一定
に保たれる。従ってトレーリング側の記録磁界勾配が比
較的急峻のままほぼ一定に保たれ、起磁力増加時の再生
出力の低下量が出力最大値の10%以下に軽減できる。
【0119】また、本発明によれば、ヘッド先端に記録
磁界を効率よく発生させし得るため、保磁力1.6kO
e 以上の磁気ディスクにおいても十分に記録再生可能
となる。
磁界を効率よく発生させし得るため、保磁力1.6kO
e 以上の磁気ディスクにおいても十分に記録再生可能
となる。
【0120】また、本発明によれば、高飽和磁束密度磁
性材料をわずかに付加しただけで著しい効果を得ること
ができるため、高飽和磁束密度材料が有する、例えばラ
イト後ノイズ等の不安定性を解消することができ、磁性
膜に起因する不安定要因を抑制した薄膜磁気ヘッドを搭
載した高記録密度磁気ディスク装置を具現化できる。更
に、本発明によれば、起磁力増加時の再生出力低下軽減
と薄膜磁気ヘッド自体の不安定要因排除との効果を同時
に得ることができると共に、高飽和磁束密度磁気コア材
料の選択の自由度が大幅に拡がる。
性材料をわずかに付加しただけで著しい効果を得ること
ができるため、高飽和磁束密度材料が有する、例えばラ
イト後ノイズ等の不安定性を解消することができ、磁性
膜に起因する不安定要因を抑制した薄膜磁気ヘッドを搭
載した高記録密度磁気ディスク装置を具現化できる。更
に、本発明によれば、起磁力増加時の再生出力低下軽減
と薄膜磁気ヘッド自体の不安定要因排除との効果を同時
に得ることができると共に、高飽和磁束密度磁気コア材
料の選択の自由度が大幅に拡がる。
【0121】更に、本発明によれば、薄膜導体コイルに
流す記録電流の周波数が高くなったときに、うず電流損
による記録磁界の低下を低減でき、高速転送時の再生出
力の低下を抑えることができ、高記録密度磁気ディスク
装置を具現化できる。
流す記録電流の周波数が高くなったときに、うず電流損
による記録磁界の低下を低減でき、高速転送時の再生出
力の低下を抑えることができ、高記録密度磁気ディスク
装置を具現化できる。
【図1】薄膜磁気ヘッドの断面図である。
【図2】磁気ディスク装置の概略図である。
【図3】本発明の基本原理の説明図である。
【図4】本発明の基本原理の説明図である。
【図5】薄膜磁気ヘッドの先端部断面図である。
【図6】本発明における記録電流とオーバーライトとの
関係を示す図である。
関係を示す図である。
【図7】本発明における記録電流と再生出力との関係を
示す図である。
示す図である。
【図8】薄膜磁気ヘッドの断面図である。
【図9】薄膜磁気ヘッドの断面図である。
【図10】薄膜磁気ヘッドの断面図である。
【図11】書込周波数と規格化再生出力との関係を示す
図である。
図である。
【図12】磁性膜の膜厚と規格化再生出力との関係を示
す図である。
す図である。
【図13】非磁性絶縁膜の膜厚と規格化再生出力との関
係を示す図である。
係を示す図である。
【図14】膜厚と磁界勾配との関係を示す図である。
【図15】膜厚と出力との関係を示す図である。
【図16】透磁率と孤立再生波形半値幅及び振幅との関
係を示す図である。
係を示す図である。
【図17】ノイズ振幅対信号振幅比(N/S)と記録後
ノイズ個数との関係を示す図である。
ノイズ個数との関係を示す図である。
【図18】磁界最大値と磁界勾配との関係を示す図であ
る。
る。
【図19】オーバーライトと再生出力との関係で示す図
である。
である。
1…ヘッド−ディスクアセンブリ、2…磁気ディスク、
3…磁気ヘッドスライダ、101…上部磁気コア、10
2…下部磁気コア、103…非磁性絶縁層、104…導
体コイル、105…上部ポール、106…下部ポール、
107…磁気ギャップ。
3…磁気ヘッドスライダ、101…上部磁気コア、10
2…下部磁気コア、103…非磁性絶縁層、104…導
体コイル、105…上部ポール、106…下部ポール、
107…磁気ギャップ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中本 一広 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 府山 盛明 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 光岡 勝也 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 佐野 雅章 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 須藤 修二 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 田辺 正則 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 斉藤 真 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所小田原工場内
Claims (15)
- 【請求項1】上部磁気コアと下部磁気コアとで磁気ギャ
ップを介して磁気回路を形成する薄膜磁気ヘッドを搭載
した磁気ディスク装置において、 少なくとも前記上部磁気コアが、2層の磁性膜を有し、
上部磁気コアを形成する磁性膜のうち磁気ギャップに接
する磁性膜の飽和磁束密度BHB1 ,磁気ギャップに接し
ない磁性膜の飽和磁束密度B1 、及び前記下部磁気コア
を形成する磁性膜の飽和磁束密度B2の関係が、 BHB1>B1,BHB1>B2 であることを特徴とする薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気
ディスク装置。 - 【請求項2】上部磁気コアと下部磁気コアとで磁気ギャ
ップを介して磁気回路を形成する薄膜磁気ヘッドを搭載
した磁気ディスク装置において、 前記上部及び下部磁気コアが、2層の磁性膜を有し、上
部磁気コアを形成する磁性膜のうち磁気ギャップに接す
る磁性膜の飽和磁束密度BHB1 ,磁気ギャップ層に接し
ない磁性膜の飽和磁束密度B1 、及び下部磁気コアを形
成する磁性膜のうち磁気ギャップに接する磁性膜の飽和
磁束密度BHB2 ,磁気ギャップに接しない磁性膜の飽和
磁束密度B2の関係が、 BHB1>B1,BHB2>B2,BHB1>BHB2 であることを特徴とする薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気
ディスク装置。 - 【請求項3】請求項1記載の磁気ディスク装置におい
て、前記上部磁気コアの磁気ギャップに接する磁性膜
が、上部磁気コアの厚さTpに対して0.05〜0.3T
pの厚さを有することを特徴とする薄膜磁気ヘッドを搭
載した磁気ディスク装置。 - 【請求項4】請求項1記載の磁気ディスク装置におい
て、前記上部磁気コアの磁気ギャップに接する磁性膜の
透磁率が、上部磁気コアの他の磁性膜の透磁率μに対し
て0.05〜1μであることを特徴とする薄膜磁気ヘッ
ドを搭載した磁気ディスク装置。 - 【請求項5】請求項1記載の磁気ディスク装置におい
て、前記上部磁気コアの磁気ギャップに接する磁性膜
と、上部磁気コアの他の磁性膜との間に非磁性膜を有す
ることを特徴とする薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気ディ
スク装置。 - 【請求項6】請求項1記載の磁気ディスク装置におい
て、前記上部磁気コアの磁気ギャップに接する磁性膜の
材料が、Co基合金の結晶質若しくは非晶質の材料、又
はFe基合金の結晶質材料であり、上部磁気コアの他の
磁性膜及び下部磁気コアを形成する磁性膜の材料が、N
iFeを主成分とすることを特徴とする薄膜磁気ヘッド
を搭載した磁気ディスク装置。 - 【請求項7】請求項1記載の磁気ディスク装置におい
て、前記上部磁気コアの磁気ギャップに接する磁性膜の
材料が、CoNiFePd,CoNiFe,CoTaZ
r,FeTaC,CoHfTaP,,FeAlSi,FeSi,FeGe,FeT
i,FeN,CoFe,CoZr、又はCoTi を主成分とすることを
特徴とする薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気ディスク装
置。 - 【請求項8】請求項1記載の磁気ディスク装置におい
て、前記上部磁気コアが、磁性材料と非磁性材料とを交
互に積層した積層膜からなり、前記上部磁気コアの磁気
ギャップに接しない磁性膜が、磁性材料と非磁性材料と
を交互に積層した積層膜からなることを特徴とする薄膜
磁気ヘッドを搭載した磁気ディスク装置。 - 【請求項9】請求項9記載の磁気ディスク装置におい
て、前記上部磁気コア及び下部磁気コアに形成される非
磁性材料の膜厚が、1層当り10〜50nmであること
を特徴とする薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気ディスク装
置。 - 【請求項10】請求項9記載の磁気ディスク装置におい
て、前記上部磁気コア及び下部磁気コアに形成される磁
性材料の膜厚が、1層当り200〜2000nmである
ことを特徴とする薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気ディス
ク装置。 - 【請求項11】請求項9記載の磁気ディスク装置におい
て、前記上部磁気コア及び下部磁気コアに形成される非
磁性材料が、Al2O3,SiO2,ZrO2,SiN,T
iC,Y2O3,BNTa2O5及びそれらの混合膜からな
ることを特徴とする薄膜磁気ヘッドを搭載した磁気ディ
スク装置。 - 【請求項12】直径が1.5〜3.5インチであって、
1.3kOe 以上の保磁力を有する磁気ディスクに対
し、リーディングポール側の磁界勾配よりトレーリング
ポール側の磁界勾配が急峻である磁気ヘッド情報を記録
することを特徴とする磁気ディスク装置。 - 【請求項13】記録電流が5〜40mAで記録された情
報を、転送速度6〜9MB/sで再生する磁気ディスク
装置であって、前記記録電流の増加にともなう前記再生
時における出力の低下を抑制する手段を有することを特
徴とする磁気ディスク装置。 - 【請求項14】請求項14記載の磁気ディスク装置にお
いて、前記再生出力が最大出力の90%以上に保持され
ていることを特徴とする磁気ディスク装置。 - 【請求項15】第1の波長で記録された状態に該第1の
波長より短い第2の波長で重ね記録された場合におけ
る、前記第1の波長の消え残り比率が−20dB以下の
領域を有する磁気ディスク装置であって、前記領域にお
ける前記第2の波長で記録された信号の記録電流の増加
にともなう再生出力低下を抑制する手段を有することを
特徴とする磁気ディスク装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10641292A JPH05120630A (ja) | 1991-04-25 | 1992-04-24 | 磁気デイスク装置 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3-95145 | 1991-04-25 | ||
| JP9514591 | 1991-04-25 | ||
| JP10641292A JPH05120630A (ja) | 1991-04-25 | 1992-04-24 | 磁気デイスク装置 |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11173648A Division JP2000030216A (ja) | 1991-04-25 | 1999-06-21 | 薄膜磁気ヘッド |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05120630A true JPH05120630A (ja) | 1993-05-18 |
Family
ID=26436425
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10641292A Pending JPH05120630A (ja) | 1991-04-25 | 1992-04-24 | 磁気デイスク装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05120630A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0851411A3 (en) * | 1996-12-25 | 1998-09-16 | Hitachi, Ltd. | Thin film magnetic head and magnetic recording/reproducing apparatus |
| EP0881627A3 (en) * | 1997-05-27 | 1999-09-22 | TDK Corporation | Thin film magnetic head |
| US6101068A (en) * | 1997-09-22 | 2000-08-08 | Hitachi Metals, Ltd. | MR composite-type thin-film magnetic head having an upper pole with a high saturation magnetic flux density and an intermediate pole with a high resistivity |
| KR100386707B1 (ko) * | 1995-06-05 | 2003-09-26 | 퀀텀 페리페랄즈 콜로라도, 인크. | 자기저항판독헤드상의공유차폐부와관련하여자속이강화된기록변환기및그제조방법 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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