JPH05120913A - 電気応答性軟塑性体又は電気応答性ゲル - Google Patents

電気応答性軟塑性体又は電気応答性ゲル

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JPH05120913A
JPH05120913A JP30843691A JP30843691A JPH05120913A JP H05120913 A JPH05120913 A JP H05120913A JP 30843691 A JP30843691 A JP 30843691A JP 30843691 A JP30843691 A JP 30843691A JP H05120913 A JPH05120913 A JP H05120913A
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dispersed
matrix phase
fine
particles
fine particles
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JP30843691A
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English (en)
Inventor
Makoto Sakurai
良 桜井
Ikuo Kurachi
育夫 倉地
Yoshiki Fukuyama
良樹 福山
Takayuki Maruyama
隆之 丸山
Tasuku Saito
翼 斎藤
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 A.粘度が104センチストークス以上の
高分子重合体 室温における針入度が40以上の部分架橋高分子ゲル
状媒質 から選ばれた電気絶縁性高分子材料に B.マトリックス相に分散した微粒子の電気伝導度が
マトリックス相の電気伝導度の1/10以下である微粉
体、 マトリックス相に分散した微粒子の電気伝導度がマト
リックス相の電気伝導度の10倍以上である微粉体、 二次元層状複合粒子よりなる微粉体、 の中から選ばれた少なくとも一種類以上の平均粒径が
0.5〜500μmである微粉体を分散した電気応答性
軟塑性体又は電気応答性ゲル。 【効果】 電場の印加により粘弾性特性を大きく変化さ
せることができる機能性ゲル及び軟塑性体が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電場の印加により粘弾性
特性が変化する電気応答性軟塑性体又は電気応答性ゲル
に関するものであり、例えばダンパー、ショックアブソ
ーバー、エンジンマウントなどのエネルギー吸収や防振
を目的とする一般産業用部品や自動車用部品などに適用
される電気応答性軟塑性体及び電気応答性ゲルに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、電気粘性流体を封入した防振
ゴムやダンパーは、入力に応じて印加する電場を変化さ
せることにより、バネ特性やロス特性を調節できる優れ
た機能を有するデバイスとして実用化が検討されてい
る。
【0003】しかし、電気粘性流体を応用した防振ゴム
やダンパーを実用化するためには、電気粘性流体を完全
に封入シールする必要があり、更に長期間に亘って分散
微粒子が沈降・凝縮しない安定性の高い電気粘性流体が
求められているが、電気粘性流体の媒質である絶縁オイ
ルと分散微粒子の比重差のため、この要求を満足するこ
とが容易でなく、したがって上記デバイスの実用化は困
難な現状にある。
【0004】また、電場の印加により粘弾性特性を変化
させうる材料として電場屈曲性高分子ゲルが知られてい
るが、この電場屈曲性高分子ゲルは特殊な溶媒中で作用
するのみで、その用途は限られたものである。
【0005】また最近、電場による弾性率可変材料が報
告されている(特開平3−91541号公報)。この弾
性率可変材料は電気絶縁性高分子材料に電場の作用によ
り電気分極する微粉体が分散している材料であるが、こ
れに用いられている分散微粒子は、水の作用により分極
する親水性の微粒子、導電性高分子微粒子あるいは電場
の作用による電気分極が十分大きくない微粒子などであ
り、それらはいずれも弾性率可変材料の製造時の水分の
調整が難しく、しかも温度依存性が大きく品質の安定性
に欠ける材料であったり、電場の印加時に過度の電流が
流れる材料であったり、十分な弾性率可変効果が得られ
ない材料であったりするものであり、その用途は同様に
限られたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情を
改善するためになされたもので、電気粘性流体における
オイルや電場屈曲性高分子ゲルにおける溶媒のような流
動性の高い液状媒質を用いず、電気絶縁性高分子材料に
電場の作用で電気分極する微粉体が分散した電気応答性
軟塑性体及び電気応答性ゲルを提供するものであり、特
に電場の印加により粘弾性特性が大きく変化する実用性
の高い安定な電気応答性軟塑性体又は電気応答性ゲルを
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、電気絶
縁性高分子材料に電場の作用により電気分極する微粉体
が分散してなる電気応答性軟塑性体又は電気応答性ゲル
において、 A.粘度が104センチストークス以上の高分子重合
体 室温における針入度が40以上の部分架橋高分子ゲル
状媒質 から選ばれた電気絶縁性高分子材料に B.マトリックス相に微粒子が表面付近に多く中心側
に少ない状態又は表面付近に少なく中心側に多い状態に
分散した微粒子不均一分散型複合粒子からなり、上記分
散微粒子の電気伝導度が上記マトリックス相の電気伝導
度の1/10以下である微粉体、 マトリックス相に微粒子が均一に分散した微粒子均一
分散型複合粒子からなり、上記分散微粒子の電気伝導度
が上記マトリックス相の電気伝導度の1/10以下であ
る微粉体、 マトリックス相に微粒子が分散した微粒子分散型複合
粒子からなり、上記分散微粒子の電気伝導度が上記マト
リックス相の電気伝導度の10倍以上である微粉体、 二次元層状複合粒子よりなる微粉体、 の中から選ばれた少なくとも一種類以上の平均粒径が
0.5〜500μmである微粉体を分散することによ
り、電場の印加により粘弾性特性が大きく変化する従来
にない機能性材料を得ることができることを知見し、本
発明を完成するに至った。
【0008】以下、本発明につき更に詳述すると、本発
明の電気応答性軟塑性体又は電気応答性ゲルは、電気絶
縁性高分子材料に電場の作用により電気分極する微粉体
が分散してなるものである。
【0009】ここで、本発明で用いる電気絶縁性高分子
材料は室温あるいは使用温度で適度の流動性を有するか
又は柔軟性に富む材料であることが望ましく、高分子重
合体又は部分架橋高分子ゲル状媒質である。
【0010】即ち、本発明の電気絶縁性高分子材料に用
いられる高分子重合体は粘度が104センチストークス
以上の粘性体であり、例えばシリコーン系ポリマー、炭
化水素系ポリマー、ハロゲン化炭化水素系ポリマー、ホ
スファゼン系ポリマー又はそれらに溶媒などを添加した
各種粘性体などが挙げられる。
【0011】また、本発明の電気絶縁性高分子材料に用
いられる部分架橋高分子ゲル状媒質は室温における針入
度が40(JIS K2220)以上、好ましくは60
以上の部分的に架橋した高分子ゲルであり、例えば上記
高分子重合体に例示した材料を部分的に架橋した高分子
ゲルなどが挙げられる。
【0012】一方、本発明で用いる微粉体は、 残炭率の高い有機物粒子に金属化合物を含浸した後、
炭化するなどの方法により得られる、微粒子がマトリッ
クス相の表面付近に多く、中心側に少ない状態に分散し
た微粒子不均一分散型複合粒子、あるいは高温で酸化物
を生成する化合物を核とし、これをフェノール樹脂など
の残炭率の高い有機樹脂でコートした粒子をつくり、こ
の粒子を炭化処理するなどの方法により得られる、微粒
子がマトリックス相の表面付近に少なく、中心側に多い
状態に分散した微粒子不均一分散型複合粒子からなり、
上記マトリックス相の電気伝導度が好ましくは10-10
〜102Scm-1であり、上記分散微粒子が半導体及び
絶縁体から選ばれる少なくとも一種類の材料より形成さ
れ、かつ、上記マトリックス相の電気伝導度の1/10
以下である微粉体、 残炭率の高い有機物粒子と金属化合物を混合粉末化し
た後、炭化するなどの方法により得られる微粒子均一分
散型複合粒子からなり、上記マトリックス相の電気伝導
度が好ましくは10-10〜102Scm-1であり、上記分
散微粒子が半導体及び絶縁体から選ばれる少なくとも一
種類の材料より形成され、かつ、上記マトリックス相の
電気伝導度の1/10以下である微粉体、 残炭率の高い有機物粒子と金属化合物を混合粉末化し
た後、炭化するなどの方法により得られる微粒子分散型
複合粒子からなり、上記マトリックス相が半導体及び絶
縁体から選ばれる少なくとも一種類の材料より形成さ
れ、上記分散微粒子の電気伝導度が好ましくは10-10
〜102Scm-1であり、かつ、上記マトリックス相の
電気伝導度の10倍以上である微粉体、 二次元層状構造を有する層状粘土鉱物の層間にカーボ
ンを複合した微粒子よりなる微粉体、例えば層状アルミ
ノケイ酸塩や層状ポリケイ酸塩などの二次元層状構造を
有する物質の層間に残炭率の高い有機化合物を挿入した
後、炭化処理して得られる微粉体の中から選ばれる。
【0013】上記〜の微粉体につき更に詳述する
と、B−のマトリックスより微粒子の電気伝導度が低
い微粒子不均一分散型複合粒子の微粉体において、マト
リックス相の電気伝導度は中位の導電性、好ましくは1
-10〜102Scm-1であり、より好ましくは10-10
〜100Scm-1である。該マトリックス相を形成する
ための材料は、前記電気伝導度を示すものであれば有機
材料あるいは無機材料を問わず用いることができる。具
体的には、炭素質材料、炭化硼素,炭化アルミニウムな
どの炭化物材料、ポリアニリン,ポリアセンキノンなど
の有機半導体材料、酸化亜鉛,チタン酸カリウム,チタ
ン酸バリウムなどの酸化物系半導体材料などを例示する
ことができるが、好ましいものは炭素質材料である。中
でも、炭素含有率80〜99.9%の炭素質材料が好適
であり、更に好ましいものは90〜99%の炭素質材料
である。なお、残部は通常水素原子、酸素原子、窒素原
子から構成される。
【0014】一方、このマトリックス相に分散される微
粒子は半導体及び絶縁体より選ばれる少なくとも一つの
材料であるが、その電気伝導度はマトリックス相に対し
てより低い値を有することが必須条件で、マトリックス
相のそれの1/10以下であり、好ましくは1/10〜
1/1014、さらに好ましくは1/103〜1/1014
である。これが1/10より大きいと有効な複合粒子が
得られない。更に、該微粒子の電気伝導度は前記条件を
満足しつつ、10-2Scm-1以下、特に10-6Scm-1
以下であることが好ましい。
【0015】該微粒子材料としては、例えば、アルミ
ナ,シリカ,酸化硼素,チタニア,酸化カルシウム,酸
化鉄,酸化錫,酸化亜鉛などの酸化物、炭化珪素,窒化
珪素,窒化アルミニウムなどの非酸化物等を挙げること
ができる。中でも、好ましいものは、シリカ、アルミ
ナ、チタニアなどである。
【0016】なお、微粒子の大きさは好ましくは1nm
〜1μm、より好ましくは2nm〜0.5μmの範囲が
好適である。また、複合粒子中の微粒子分散量は全体と
して好ましくは0.01〜40%、より好ましくは0.
1〜30%である。0.01%より少ない場合は本発明
の効果が得られないし、40%より多い場合は複合粒子
を製造する場合に障害を伴う場合がある。本発明の複合
粒子を微粒子分散量を表面側に多く、中心側に少なく形
成する場合、表面側の分散量は0.1〜99%、特に1
〜95%、中心付近の分散量は0〜30%、特に0〜2
5%とし、また表面側の分散量を中心付近の分散量の
1.5倍以上、特に3倍以上程度とすることが好まし
い。また、微粒子分散量を表面側に少なく、中心側に多
く形成する場合は、上記と逆の分散量とするのが好まし
い。
【0017】ここで、B−の複合粒子を製造する方法
としては、微粒子がマトリックス相の表面側に多く分散
した複合粒子の場合は、下記(A)〜(D)の方法を挙
げることができる。 (A)フェノール樹脂,フラン樹脂,ポリジメチルシラ
ン樹脂,メラミン樹脂,エポキシ樹脂などの熱硬化性樹
脂や、ポリアクリロニトリルなどの熱可塑性樹脂を放射
線処理や不融化処理した樹脂などの有機物粒子に、エチ
ルシリケート,アルミニウムイソプロポキシド,チタニ
ウムイソプロポキシドなどの金属アルコキシド、フェロ
センなどの有機金属錯体、ジエタノールアミンと硼酸よ
り合成される硼酸エステルなどの有機化合物と無機酸か
らなるエステルなどの化合物を含浸させ、熱処理後、炭
化処理する方法。 (B)フェノール樹脂,フラン樹脂,ポリジメチルシラ
ン樹脂などの残炭率の高い有機物粒子の表面に、金属ア
ルコキシド、有機金属錯体、有機化合物と無機酸とのエ
ステルなどの化合物を付着させた後、更に残炭率の高い
液状有機化合物で被覆した微粒子を熱処理により炭化処
理する方法。 (C)フェノール樹脂,フラン樹脂,ポリジメチルシラ
ン樹脂などの残炭率の高い有機物粒子の表面に、金属ア
ルコキシド、有機金属錯体、有機化合物と無機酸とのエ
ステルなどの化合物に残炭率の高い液状有機化合物を混
合した混合物を付着させた後、熱処理により炭化処理す
る方法。 (D)フェノール樹脂,フラン樹脂,ポリジメチルシラ
ン樹脂などの残炭率の高い有機物粒子などを熱処理後、
その表面に、化学蒸着法(CVD)などの方法で所望の
電気伝導性の微粒子を形成する化合物を付着させた後、
更に熱処理により炭化処理する方法。
【0018】また、微粒子がマトリックス相の中心側に
多く分散した複合粒子の場合は、下記(E)の方法を用
いることができる。 (E)水に対し、低温で溶解度が小さく、高温で溶解度
が大きく、しかも高温度で酸化物を生成する化合物を核
とし、これをフェノール樹脂でコートとした状態の粒子
を作る。この粒子を温水の中に浸漬するなどの方法によ
り水を含浸させ、含浸終了後、上記化合物を核とするフ
ェノール樹脂粒子を炭化処理する。
【0019】例えば、ほう酸及び好ましくは分散剤とし
て界面活性剤を含有した中でレゾール型フェノール樹脂
を造粒硬化させるることにより、ほう酸を核とした球状
のフェノール樹脂粒子を調製し、これを温水に24時間
浸漬した後、水から取出し、乾燥する。その後、非酸化
性雰囲気に炭化処理する。これによって得られた粒子
は、導電性中位の炭素質材料をマトリックス相に、導電
性低位の酸化ほう素微粒子が中心側に多く表面側に少な
い状態で分散した不均一分散型複合粒子となる。
【0020】また、B−の微粒子均一分散型複合粒子
の微粉体において、マトリックス相の電気伝導度は中位
の導電性、好ましくは10-10〜102Scm-1であり、
より好ましくは10-10〜100Scm-1である。該マト
リックス相を形成するための材料は、前記電気伝導度を
示すものであれば有機材料あるいは無機材料を問わず用
いることができる。具体的には、炭素質材料、炭化硼
素,炭化アルミニウムなどの炭化物材料、ポリアニリ
ン,ポリアセンキノンなどの有機半導体材料、酸化亜
鉛,チタン酸カリウム,チタン酸バリウムなどの酸化物
系半導体材料などを例示することができるが、好ましい
ものは炭素質材料である。中でも、炭素含有率80〜9
9.9%の炭素質材料が好適であり、更に好ましいもの
は90〜99%の炭素質材料である。なお、残部は通常
水素原子、酸素原子、窒素原子から構成される。
【0021】一方、このマトリックス相に分散される微
粒子は半導体及び絶縁体より選ばれる少なくとも一つの
材料であるが、その電気伝導度はマトリックス相に対し
てより低い値を有することが必須条件で、マトリックス
相のそれの1/10以下、好ましくは1/10〜1/1
14、さらに好ましくは1/103〜1/1014であ
る。これが1/10より大きいと有効な複合粒子が得ら
れない。更に、該微粒子の電気伝導度は前記条件を満足
しつつ、10-2Scm-1以下、特に10-6Scm-1以下
であることが好ましい。
【0022】該微粒子材料としては、例えば、アルミ
ナ,シリカ,酸化硼素,チタニア,酸化カルシウム,酸
化鉄,酸化錫,酸化亜鉛などの酸化物、炭化珪素,窒化
珪素,窒化アルミニウムなどの非酸化物等を挙げること
ができる。また、マトリックス相を炭素質材料とする場
合、これより導電性低位の炭素質材料を微粒子として用
いることも可能である。微粒子材料の中でも、好ましい
ものは、シリカ、アルミナ、チタニアなどである。
【0023】なお、微粒子の大きさは好ましくは1nm
〜10μm、より好ましくは2nm〜5μmの範囲が好
適である。また、複合粒子中の微粒子分散量は全体とし
て好ましくは0.1〜70%、より好ましくは1〜60
%である。0.1%より少ない場合には、該複合粒子の
電気特性は電気伝導度が制御されず、導電性中位のマト
リックス相とほぼ同一になり、本発明の効果が得られな
い。また、70%より多い場合には、該複合粒子の電気
特性は導電性低位の微粒子に類似となり、好ましくな
い。
【0024】ここで、B−の複合粒子の粉体を製造す
る方法としては、導電性中位のマトリックス相に相当す
る出発化合物(以下、マトリックス相化合物と略す)と
導電性低位の微粒子に相当する出発化合物(以下、微粒
子化合物と略す)とを混合し、この混合物をスプレード
ライなどの方法で造粒する方法、この混合物を硬化反応
などにより固化したのちボールミル等を利用して造粒方
法、造粒された粉体をさらに高温度で熱処理する方法、
あるいは混合物を一度熱処理を行なったのち造粒する方
法などを挙げることができる。目的とする粉体を製造す
るためには、出発化合物の組み合わせ、その混合方法、
造粒する方法、あるいは熱処理方法(熱処理の手段、熱
処理の雰囲気を含む)等の製造プロセスにおいて、両化
合物の形態、熱特性などの物理的特性により、下記
(F)〜(H)の特別な方法を採用することができる。 (F)該マトリックス相化合物が液状あるいは溶液状で
あり、該微粒子化合物を内包する状態、あるいは、該製
造プロセスにおいて液化し、該微粒子化合物を内包する
状態とした後、適当な方法にてゲル化あるいは硬化さ
せ、熱処理する方法。なお、該微粒子化合物は、該製造
プロセスで固体状の材料を選択する。 (G)該マトリックス相化合物および該微粒子化合物の
両化合物が液状あるいは溶液状にて混合され粉体を製造
する場合には、該微粒子化合物は、該マトリックス相化
合物よりも早くゲル化あるいは沈殿を形成するような材
料から選択し、さらに両化合物の量比等を選んで両化合
物を混合後、ゲル化あるいは硬化させ、造粒し、熱処理
する方法。 (H)該マトリックス相化合物および該微粒子化合物の
両化合物が固体状にて混合され粉体を製造する場合に
は、目的とする粉体を得る該製造プロセスの途中で該マ
トリックス相化合物が流動性をもつこと、および該微粒
子化合物がすべての該製造プロセスにおいて固体状であ
ることの条件を満たして、両化合物を混合し、必要に応
じて熱処理を行ない、その後に造粒する方法。
【0025】上記(F)〜(H)の製造法によりB−
の粉体が得られるが、出発化合物の組み合わせによって
は、得られた粉体をさらに高温度で熱処理し、熱処理温
度、熱処理雰囲気を制御することにより粉体の導電率を
変化させることが望ましい。熱処理雰囲気の制御を例示
すれば、熱処理後も複合粒子に炭化物を多く残存させた
い場合には、通常不活性ガス雰囲気が選択されるが、特
に窒化物を複合粒子内部に生成させたい時は、NH3
ス、N2ガス等の雰囲気が選択される。
【0026】上記マトリックス相に相当する出発化合物
としては、フェノール樹脂,フラン樹脂,ポリジメチル
シラン樹脂などの残炭率の高い有機化合物などから選ば
れた少なくとも一つの化合物を用いることができる。
【0027】一方、微粒子に相当する出発化合物として
は、エチルシリケート,アルミニウムイソプロポキシ
ド,チタニウムイソプロポキシドなどの金属アルコキシ
ド、フェロセンなどの有機金属錯体、ジエタノールアミ
ンと硼酸より合成される硼酸エステルなどの有機化合物
と無機酸からなるエステル、シリカ,アルミナ,チタニ
ア,その他の絶縁材料、半導体材料などから選ばれた少
なくとも一つの化合物を用いることができる。
【0028】なお、上記残炭率の高い有機化合物と炭化
処理後これより導電性の高い炭素材料を生成するター
ル、ピッチなどの有機化合物とを組み合わせた場合で
も、前者の化合物が微粒子に相当し、後者の化合物がマ
トリックス相に相当する複合粒子からなるB−の粉体
を得ることができる。
【0029】更に、B−のマトリックスより微粒子の
電気伝導度が高い微粒子不均一分散型複合粒子におい
て、マトリックス相に対する微粒子の分散態様は、微粒
子がマトリックス相に対し均一に分散する均一分散型複
合粒子であってもよく、また、微粒子がマトリックスの
表面側に多く、中心側に少ない状態、或いは微粒子がマ
トリックスの表面側に少なく中心側に多い状態の不均一
分散型複合粒子であってもよい。
【0030】ここで、上記マトリックス相の電気伝導度
は低位の導電性を有する半導体及び絶縁体から選ばれる
少なくとも一つの材料であり、その電気伝導度は10-2
Scm-1以下、特に10-6Scm-1以下であることが好
ましい。該マトリックス相を形成するための材料は、例
えば、アルミナ,シリカ,酸化硼素,チタニア,酸化カ
ルシウム,酸化鉄,酸化錫,酸化亜鉛などの酸化物、炭
化珪素,窒化珪素,窒化アルミニウムなどの非酸化物等
を挙げることができる。中でも、好ましいものは、シリ
カ、アルミナ、チタニアなどである。
【0031】一方、このマトリックス相に分散される微
粒子の電気伝導度はマトリックス相に対してより高い値
を有することが必須条件で、マトリックス相のそれの1
0倍以上、好ましくは10 〜1014倍、更に好ましくは
103〜1014である。これが10倍より小さいと有効
な複合粒子が得られない。更に、該微粒子の電気伝導度
は前記条件を満足しつつ中位の導電性、好ましくは10
-10〜102Scm-1であり、より好ましくは10-10
100Scm-1とすることが必要である。
【0032】該微粒子材料としては前記電気伝導度を示
すものであれば有機材料あるいは無機材料を問わず用い
ることができる。具体的には、炭素質材料、炭化硼素,
炭化アルミニウムなどの炭化物材料、ポリアニリン,ポ
リアセンキノンなどの有機半導体材料、酸化亜鉛,チタ
ン酸カリウム,チタン酸バリウムなどの酸化物系半導体
材料などを例示することができるが、好ましいものは炭
素質材料である。中でも、炭素含有率80〜99.9%
の炭素質材料が好適であり、更に好ましいものは90〜
99%の炭素質材料である。なお、残部は通常水素原
子、酸素原子、窒素原子から形成される。また、これら
の炭素質材料を微粒子材料とする場合、これより導電性
低位の炭素質材料をマトリックス相として用いることも
可能である。
【0033】なお、微粒子の大きさは好ましくは1nm
〜1μm、より好ましくは2nm〜0.5μmの範囲が
好適である。また、複合粒子中の微粒子分散量は全体と
して15〜99.5%、好ましくは30〜90%であ
る。15%より少ない場合には、本発明の複合粒子の電
気特性は電気伝導度が制御されず、導電性低位のマトリ
ックス相とほぼ同一になり、本発明の効果が得られず、
99.5%より多い場合には、複合粒子の電気特性は導
電性中位の微粒子に類似となり、好ましくない。
【0034】なお、微粒子を不均一分散させる場合、微
粒子を表面側に多く、中心側に少なくする際は、表面側
の分散量は0.1〜99%、特に1〜95%、中心付近
の分散量は0〜30%、特に0〜25%とし、また表面
側の分散量を中心付近の分散量の1.5倍以上、特に3
倍以上程度とすることが好ましい。また、微粒子分散量
を表面側に少なく、中心側に多く形成する場合は、上記
と逆の分散量とするのが好ましい。
【0035】ここで、B−の複合粒子の粉体を製造す
る方法としては、導電性低位のマトリックス相に相当す
る出発化合物(以下、マトリックス相化合物と略す)と
導電性中位の微粒子に相当する出発化合物(以下、微粒
子化合物と略す)とを混合し、この混合物をスプレード
ライなどの方法で造粒する方法、この混合物を硬化反応
などにより固化したのちボールミル等を利用して造粒す
る方法、造粒された粉体をさらに高温度で熱処理する方
法、あるいは混合物を一度熱処理を行なったのち造粒す
る方法などを挙げることができる。目的とする粉体を製
造するためには、出発化合物の組み合わせ、その混合方
法、造粒方法、あるいは熱処理方法(熱処理の手段、熱
処理の雰囲気を含む)等の製造プロセスにおいて、両化
合物の形態、熱特性などの物理的特性により、下記
(I)〜(K)の特別な方法を採用することができる。 (I)該マトリックス相化合物が液状あるいは溶液状で
あり、該微粒子化合物を内包する状態、あるいは、該製
造プロセスにおいて液化し、該微粒子化合物を内包する
状態とした後、適当な方法にてゲル化あるいは硬化させ
熱処理する方法。なお、該微粒子化合物は、該製造プロ
セスで固体状の材料を選択する。 (J)該マトリックス相化合物および該微粒子化合物の
両化合物が液状あるいは溶液状にて混合され粉体を製造
する場合には、該微粒子化合物は、該マトリックス相化
合物よりも早くゲル化あるいは沈殿を形成するような材
料から選択し、さらに両化合物の量比等を選んで両化合
物を混合後、ゲル化あるいは硬化させ、造粒し、熱処理
する方法。 (K)該マトリックス相化合物および該微粒子化合物の
両化合物が固体状にて混合され粉体を製造する場合に
は、目的とする粉体を得る該製造プロセスの途中で該マ
トリックス相化合物が流動性をもつこと、および該微粒
子化合物がすべての該製造プロセスにおいて固体状であ
ることの条件を満たして、両化合物を混合し、必要に応
じて熱処理を行ない、その後に造粒する方法。
【0036】上記(I)〜(K)の製造法によりB−
の粉体が得られるが、出発化合物の組み合わせによっ
て、得られた粉体をさらに高温度で熱処理し、熱処理温
度、熱処理雰囲気を制御することにより粉体の導電率を
変化させることが望ましい。熱処理雰囲気の制御を例示
すれば、熱処理後も複合粒子に炭化物を多く残存させた
い場合には、通常不活性ガス雰囲気が選択されるが、特
に窒化物を複合粒子内部に生成させたい時は、NH3
ス、N2ガス等の雰囲気が選択される。
【0037】上記マトリックス相に相当する出発化合物
としては、エチルシリケート,アルミニウムイソプロポ
キシド,チタニウムイソプロポキシドなどの金属アルコ
キシド、フェロセンなどの有機金属錯体、ジエタノール
アミンと硼酸より合成される硼酸エステルなどの有機化
合物と無機酸からなるエステルなどの液状化合物または
可溶性化合物から選ばれた少なくとも一つの化合物を用
いることができる。
【0038】一方、微粒子に相当する出発化合物として
は、フェノール樹脂,フラン樹脂,ポリジメチルシラン
樹脂などの残炭率の高い有機化合物などから選ばれた少
なくとも一つの化合物を用いることができる。
【0039】なお、上記残炭率の高い有機化合物とこれ
より導電性の高い炭化硼素,炭化アルミニウムなどの炭
化物材料、ポリアニリン,ポリアセンキノンなどの有機
半導体材料、タール、ピッチなどの有機化合物とを組み
合わせた場合でも、前者の化合物がマトリックス相に相
当し、後者の化合物が微粒子に相当する複合粒子からな
るB−の粉体を得ることができる。
【0040】上述した微粉体を用いて電気応答性軟塑性
体又はゲルを得る場合、微粉体の電気伝導度は特に制限
されないが、粉体を成形して測定した電気伝導度は好ま
しくは10-13〜102Scm-1であり、より好ましくは
10-12〜10-2Scm-1である。なお、微粉体の水分
含有量は1%以下、特に0.5%以下であることが好ま
しい。
【0041】また、微粉体の平均粒径は0.5〜500
μmであり、好ましくは1〜200μmである。粉体微
粒子の平均粒径が500μmを越えると、媒質に均一に
分散させることが困難であり、0.5μm未満では電場
の印加による粘弾性特性の変化が小さくなるので好まし
くない。
【0042】本発明の電気絶縁性高分子材料100重量
部に対する分散微粒子の配合割合は好ましくは20〜3
00重量部であり、より好ましくは30〜200重量部
である。分散微粒子の配合割合が20重量部より少ない
と電場の印加による粘弾性特性の変化が小さく、300
重量部を越える場合は粉体を媒質に分散させることが困
難となる場合がある。
【0043】このようにして得られた電気応答性軟塑性
体又は電気応答性ゲルは、電場の印加により弾性率や損
失正切(tanδ)などの粘弾性特性を大きく変化させ
ることができる安定な特性を有する機能性材料である。
【0044】通常、防振デバイスを含む振動系がその固
有振動数に相当する入力を受けた場合、系の共振効果の
ため振動系が逆に大きく振動する。そのため、この共振
効果を如何に小さくするかが防振デバイス設計の大きな
課題であるが、本発明による電圧印加により粘弾性特性
が大きく変化する材料を利用することによりこの問題が
容易に解決できる。例えば電圧印加による弾性率の大き
な変化を利用することにより固有振動数を移動すること
が可能になり、その入力に対する共振を防ぐことができ
る。また、tanδの変化を利用することにより共振効
果の大きさを制御できる。
【0045】
【実施例】以下、実施例と比較例により更に本発明を具
体的に説明する。なお、本発明は以下の実施例に何ら制
約されるものではない。
【0046】〔実施例1〕東芝シリコーン社製の1液熱
硬化型シリコーンゲル(TSE3051:針入度85)
100重量部に、フェノール樹脂粒子にエチルシリケー
トを含浸した後に炭化することにより得られたシリカ微
粒子がマトリックス相の表面付近に多く中心側に少ない
状態に分散した微粒子不均一分散型複合粒子よりなる平
均粒径170μmの微粉体を100重量部分散させ、1
50℃で2時間熱処理することにより電気応答性ゲル材
料を作成した。この材料に2kV/mmの電圧を印加
し、レオメトリックス社製RDS−II型粘弾性測定装
置を用いて粘弾性の変化を測定したところ、無電場時に
比べて貯蔵弾性率(G’)が7倍に増大した。
【0047】〔実施例2〕東芝シリコーン社製の1液熱
硬化型シリコーンゲル(TSE3051:針入度85)
100重量部に、実施例1と同様の方法で作成した微粒
子不均一分散型複合粒子よりなる平均粒径20μmの微
粉体を100重量部分散させ、150℃で2時間熱処理
することにより電気応答性ゲル材料を作成した。この材
料に室温で2kV/mmの電圧を印加し、実施例1と同
様に粘弾性の変化を測定したところ、G’が32倍に増
大した。
【0048】〔実施例3〕東芝シリコーン社製の1液熱
硬化型シリコーンゲル(TSE3051:針入度85)
100重量部に、二次元層状構造を有する粘土鉱物であ
るモンモリロナイトの層間にアクリロニトリルを挿入し
重合した後に炭化することにより得られた平均粒径25
μmのカーボン複合微粒子よりなる微粉体を150重量
部分散させ、150℃で2時間熱処理することにより電
気応答性ゲル材料を作成した。この材料に室温で2kV
/mmの電圧を印加し、実施例1と同様に粘弾性の変化
を測定したところ、G’が18倍に増大した。
【0049】〔比較例1〕東芝シリコーン社製の1液熱
硬化型シリコーンゲル(TSE3051:針入度85)
100重量部に、三菱化成工業株式会社製のイオン交換
樹脂(ダイヤイオン)を自動乳鉢で100μmに粉砕し
た微粉体を100重量部分散させ、150℃で2時間熱
処理することにより電気応答性ゲルを作成した。この材
料に室温で2kV/mmの電圧を印加し、実施例1と同
様に粘弾性の変化を測定しようとしたが、電流が流れす
ぎて測定不能であった。
【0050】〔比較例2〕東芝シリコーン社製の1液熱
硬化型シリコーンゲル(TSE3051:針入度85)
100重量部に共立窯業社製の平均粒径10μmのチタ
ン酸バリウム微粉体を100重量部分散させ、150℃
で2時間熱処理することにより電気応答性ゲルを作成し
た。この材料に室温で2kV/mmの電圧を印加し、実
施例1と同様に粘弾性の変化を測定したが、G’及びt
anδともに有意な変化を示さなかった。
【0051】〔実施例4〕東芝シリコーン社製のシリコ
ーンオイル(TSF451−10000)10重量部に
実施例1と同じ微粉体を20重量部分散させ、電気応答
性軟塑性体材料を作成した。この材料に室温で1.5k
V/mmの電圧を印加し、実施例1と同様に粘弾性の変
化を測定したところ、表1に示すようにG’が80倍に
変化し、tanδは1/3に変化した。
【0052】
【表1】 周波数50(rad/sec)、歪み3%で実験を行っ
た。
【0053】〔比較例3〕東芝シリコーン社製のシリコ
ーンオイル(TSF451−10000)10重量部に
BaTiO3を20重量部分散させ、電気応答性軟塑性
体材料を作成した。この材料に室温で1.5kV/mm
の電圧を印加し、実施例1と同様に粘弾性の変化を測定
したところ、G’及びtanδともに有意な変化は示さ
なかった。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、電場の印加により粘弾
性特性を大きく変化させることができる従来にない機能
性ゲル及び軟塑性体が得られ、ダンパー、ショックアブ
ソーバー、エンジンマウントなどのエネルギー吸収や防
振を目的とする一般産業用部品や自動車用部品などの電
気による直接制御を可能にし、部品の構造の簡素化を可
能にする。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気絶縁性高分子材料に電場の作用によ
    り電気分極する微粉体が分散してなる電気応答性軟塑性
    体又は電気応答性ゲルにおいて、 A.粘度が104センチストークス以上の高分子重合
    体 室温における針入度が40以上の部分架橋高分子ゲル
    状媒質 から選ばれた電気絶縁性高分子材料に B.マトリックス相に微粒子が表面付近に多く中心側
    に少ない状態又は表面付近に少なく中心側に多い状態に
    分散した微粒子不均一分散型複合粒子からなり、上記分
    散微粒子の電気伝導度が上記マトリックス相の電気伝導
    度の1/10以下である微粉体、 マトリックス相に微粒子が均一に分散した微粒子均一
    分散型複合粒子からなり、上記分散微粒子の電気伝導度
    が上記マトリックス相の電気伝導度の1/10以下であ
    る微粉体、 マトリックス相に微粒子が分散した微粒子分散型複合
    粒子からなり、上記分散微粒子の電気伝導度が上記マト
    リックス相の電気伝導度の10倍以上である微粉体、 二次元層状複合粒子よりなる微粉体、 の中から選ばれた少なくとも一種類以上の平均粒径が
    0.5〜500μmである微粉体を分散することを特徴
    とする電気応答性軟塑性体又は電気応答性ゲル。
JP30843691A 1991-10-28 1991-10-28 電気応答性軟塑性体又は電気応答性ゲル Pending JPH05120913A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014031876A (ja) * 2012-08-06 2014-02-20 Polymatech Co Ltd シール部材および複合シール部材並びにシール部材付き一体品

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