JPH05123904A - 硬質層被覆炭化タングステン基超硬合金製切削工具 - Google Patents
硬質層被覆炭化タングステン基超硬合金製切削工具Info
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- JPH05123904A JPH05123904A JP3313557A JP31355791A JPH05123904A JP H05123904 A JPH05123904 A JP H05123904A JP 3313557 A JP3313557 A JP 3313557A JP 31355791 A JP31355791 A JP 31355791A JP H05123904 A JPH05123904 A JP H05123904A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ダクタイル鋳鉄の切削に対して優れた性能を
示す硬質層被覆WC基超硬合金製切削工具を提供する。 【構成】(1) Co:4.0〜7.0重量%、WC以
外の炭化物:3.0重量%以下、WC:残部からなり、
WCの平均粒度は0.5〜3μmの範囲内にあるWC基
超硬合金基体の表面に、TiCまたはTiCNの単層か
らなり平均結晶粒度が0.01〜0.5μmの範囲内に
ある平均層厚:5〜20μmの硬質層を被覆してなる硬
質層被覆WC基超硬合金製切削工具。 (2) 上記硬質層被覆WC基超硬合金製切削工具の硬
質層を下部層とし、この下部層の表面に、さらにTiC
O、TiCNO、TiNおよび酸化アルミニウムの内の
1種の単層または2種以上の複層からなる平均層厚:
0.1〜10μmの上部層を被覆してなる硬質層被覆W
C基超硬合金製切削工具。
示す硬質層被覆WC基超硬合金製切削工具を提供する。 【構成】(1) Co:4.0〜7.0重量%、WC以
外の炭化物:3.0重量%以下、WC:残部からなり、
WCの平均粒度は0.5〜3μmの範囲内にあるWC基
超硬合金基体の表面に、TiCまたはTiCNの単層か
らなり平均結晶粒度が0.01〜0.5μmの範囲内に
ある平均層厚:5〜20μmの硬質層を被覆してなる硬
質層被覆WC基超硬合金製切削工具。 (2) 上記硬質層被覆WC基超硬合金製切削工具の硬
質層を下部層とし、この下部層の表面に、さらにTiC
O、TiCNO、TiNおよび酸化アルミニウムの内の
1種の単層または2種以上の複層からなる平均層厚:
0.1〜10μmの上部層を被覆してなる硬質層被覆W
C基超硬合金製切削工具。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、鋳鉄、特にダクタイ
ル鋳鉄の切削に用いた場合に優れた性能を示す硬質層被
覆炭化タングステン基超硬合金製切削工具に関するもの
である。
ル鋳鉄の切削に用いた場合に優れた性能を示す硬質層被
覆炭化タングステン基超硬合金製切削工具に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、炭化タングステン(以下、WC
と記す)基超硬合金基体の表面に、化学蒸着法または物
理蒸着法によりTiCまたはTiCNの単層で構成され
た硬質層(以下、硬質層という)を被覆してなる硬質層
被覆WC基超硬合金製切削工具は知られている。
と記す)基超硬合金基体の表面に、化学蒸着法または物
理蒸着法によりTiCまたはTiCNの単層で構成され
た硬質層(以下、硬質層という)を被覆してなる硬質層
被覆WC基超硬合金製切削工具は知られている。
【0003】さらに上記硬質層を下部層とし、その下部
層および下部層の上に形成されたTiCO、TiCN
O、TiN、Al2 O3 の単層またはそれらの複層から
なる上部層で構成された平均層厚:0.5〜10μmの
被覆層を形成してなる硬質層被覆WC基超硬合金製切削
工具も知られている。
層および下部層の上に形成されたTiCO、TiCN
O、TiN、Al2 O3 の単層またはそれらの複層から
なる上部層で構成された平均層厚:0.5〜10μmの
被覆層を形成してなる硬質層被覆WC基超硬合金製切削
工具も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の硬質層被覆
WC基超硬合金製切削工具は、一般に、鋼の切削に使用
され、優れた特性を示しているが、組織がフェライトま
たはパーライト素地中に黒鉛が混在して硬質相および軟
質相が混在している強度および硬度の高い鋳鉄、特にダ
クタイル鋳鉄を上記従来の硬質層被覆WC基超硬合金製
切削工具を用いて切削すると、微小領域において切削工
具の刃先は激しい摩耗と断続衝撃を受け、硬質層は剥離
し、チッピング、クラックなどが入りやすく、早期に異
常摩耗が発生するなどして十分な使用寿命が得られない
という課題があった。
WC基超硬合金製切削工具は、一般に、鋼の切削に使用
され、優れた特性を示しているが、組織がフェライトま
たはパーライト素地中に黒鉛が混在して硬質相および軟
質相が混在している強度および硬度の高い鋳鉄、特にダ
クタイル鋳鉄を上記従来の硬質層被覆WC基超硬合金製
切削工具を用いて切削すると、微小領域において切削工
具の刃先は激しい摩耗と断続衝撃を受け、硬質層は剥離
し、チッピング、クラックなどが入りやすく、早期に異
常摩耗が発生するなどして十分な使用寿命が得られない
という課題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
かかる観点から、ダクタイル鋳鉄を切削しても使用寿命
の長い硬質層被覆WC基超硬合金製切削工具を得るべく
研究を行った結果、WCの結晶粒度をできるだけ微細な
0.5〜3μmの範囲内とし、Co含有量をできるだけ
低く押さえて4.0〜7.0重量%とし、かつWC以外
の炭化物含有量もできるだけ低い3.0重量%以下とし
たWC基超硬合金基体を使用し、この基体の表面に、微
細かつ均粒な厚い単層からなるTiCまたはTiCNの
単層から形成され、その平均結晶粒度が0.01〜0.
5μmの範囲内にあり、かつその厚さが5〜20μmの
範囲内にある硬質層を被覆した硬質層被覆WC基超硬合
金製切削工具は、ダクタイル鋳鉄のような激しい摩耗と
断続衝撃を伴う切削に対しても十分に長寿命を示すとい
う知見を得たのである。
かかる観点から、ダクタイル鋳鉄を切削しても使用寿命
の長い硬質層被覆WC基超硬合金製切削工具を得るべく
研究を行った結果、WCの結晶粒度をできるだけ微細な
0.5〜3μmの範囲内とし、Co含有量をできるだけ
低く押さえて4.0〜7.0重量%とし、かつWC以外
の炭化物含有量もできるだけ低い3.0重量%以下とし
たWC基超硬合金基体を使用し、この基体の表面に、微
細かつ均粒な厚い単層からなるTiCまたはTiCNの
単層から形成され、その平均結晶粒度が0.01〜0.
5μmの範囲内にあり、かつその厚さが5〜20μmの
範囲内にある硬質層を被覆した硬質層被覆WC基超硬合
金製切削工具は、ダクタイル鋳鉄のような激しい摩耗と
断続衝撃を伴う切削に対しても十分に長寿命を示すとい
う知見を得たのである。
【0006】この発明は、かかる知見にもとづいて成さ
れたものであって、Co:4.0〜7.0重量%、WC
以外の炭化物:3.0重量%以下、WC:残部からなる
WC基超硬合金基体の表面に、TiCまたはTiCNの
単層からなる平均層厚:5〜20μmの硬質層を被覆し
てなる切削工具であって、上記WC基超硬合金基体に含
まれるWCの平均粒度は0.5〜3μmの範囲内にあ
り、かつ上記硬質層の結晶粒の平均粒度は、0.01〜
0.5μmの範囲内にある硬質層被覆WC基超硬合金製
切削工具、に特徴を有するものである。さらに、この発
明の硬質層被覆WC基超硬合金製切削工具は、基体の表
面に形成された硬質層を下部層とし、その下部層の上に
TiCO、TiCNO、TiNおよびAl2 O3 の単層
またはそれらの複層からなる上部層で構成された平均層
厚:0.1〜10μmの被覆層を形成することも可能で
ある。
れたものであって、Co:4.0〜7.0重量%、WC
以外の炭化物:3.0重量%以下、WC:残部からなる
WC基超硬合金基体の表面に、TiCまたはTiCNの
単層からなる平均層厚:5〜20μmの硬質層を被覆し
てなる切削工具であって、上記WC基超硬合金基体に含
まれるWCの平均粒度は0.5〜3μmの範囲内にあ
り、かつ上記硬質層の結晶粒の平均粒度は、0.01〜
0.5μmの範囲内にある硬質層被覆WC基超硬合金製
切削工具、に特徴を有するものである。さらに、この発
明の硬質層被覆WC基超硬合金製切削工具は、基体の表
面に形成された硬質層を下部層とし、その下部層の上に
TiCO、TiCNO、TiNおよびAl2 O3 の単層
またはそれらの複層からなる上部層で構成された平均層
厚:0.1〜10μmの被覆層を形成することも可能で
ある。
【0007】この発明の硬質層被覆WC基超硬合金製切
削工具の上記硬質層または下部層を形成するには、まず
所定のWC粒径および成分組成を有するWC基超硬合金
基体を化学蒸着装置内に装入し、通常の化学蒸着反応温
度よりも50〜100℃低い温度で長時間かけて化学蒸
着するすることにより形成される。
削工具の上記硬質層または下部層を形成するには、まず
所定のWC粒径および成分組成を有するWC基超硬合金
基体を化学蒸着装置内に装入し、通常の化学蒸着反応温
度よりも50〜100℃低い温度で長時間かけて化学蒸
着するすることにより形成される。
【0008】次に、この発明の硬質層被覆WC基超硬合
金製切削工具の基体および硬質層を上記のごとく限定し
た理由について説明する。
金製切削工具の基体および硬質層を上記のごとく限定し
た理由について説明する。
【0009】(1)WC基超硬合金基体に含まれるWC
の平均粒度 この発明の硬質層被覆WC基超硬合金製切削工具で使用
する基体に含まれるWCの平均粒度は、0.5μm未満
では基体の靭性が低下するので好ましくなく、一方、3
μmを越えると基体の上に形成されるTiCまたはTi
CNの単層からなる硬質層の平均結晶粒度も大きくなっ
て好ましくない。したがって、WC基超硬合金基体に含
まれるWCの平均粒度は、0.5〜3μmに定めた。
の平均粒度 この発明の硬質層被覆WC基超硬合金製切削工具で使用
する基体に含まれるWCの平均粒度は、0.5μm未満
では基体の靭性が低下するので好ましくなく、一方、3
μmを越えると基体の上に形成されるTiCまたはTi
CNの単層からなる硬質層の平均結晶粒度も大きくなっ
て好ましくない。したがって、WC基超硬合金基体に含
まれるWCの平均粒度は、0.5〜3μmに定めた。
【0010】(2)WC基超硬合金基体に含まれるWC
以外の炭化物の添加量 WC以外の炭化物の添加量が3重量%を越えて含有する
と、かえって靭性が低下するので好ましくない。したが
って、WC基超硬合金基体に含まれるWC以外の炭化物
の添加量は、3重量%以下に定めた。
以外の炭化物の添加量 WC以外の炭化物の添加量が3重量%を越えて含有する
と、かえって靭性が低下するので好ましくない。したが
って、WC基超硬合金基体に含まれるWC以外の炭化物
の添加量は、3重量%以下に定めた。
【0011】(3)WC基超硬合金基体に含まれるCo
の添加量 Coは、結合相形成成分として添加されるものである
が、その含有量が4.0重量%未満ではWC基超硬合金
基体の靭性が低下するので好ましくなく、一方、7重量
%を越えて含有すると耐摩耗性が低下するので好ましく
ない。したがって、WC基超硬合金基体に含まれるCo
の添加量は、4.0〜7.0重量%に定めた。
の添加量 Coは、結合相形成成分として添加されるものである
が、その含有量が4.0重量%未満ではWC基超硬合金
基体の靭性が低下するので好ましくなく、一方、7重量
%を越えて含有すると耐摩耗性が低下するので好ましく
ない。したがって、WC基超硬合金基体に含まれるCo
の添加量は、4.0〜7.0重量%に定めた。
【0012】(4)TiCまたはTiCNの単層からな
る硬質層の平均粒度および膜厚 TiCまたはTiCNの単層からなる硬質層の平均粒度
が0.01μm未満あってもまた0.5μmを越えて
も、十分な耐摩耗性が得られず、さらにその膜厚が5μ
m未満では、十分な耐摩耗性が得られず、一方、20μ
mを越えると靭性が低下するので好ましくない。したが
って、TiCまたはTiCNの単層からなる硬質層の平
均粒度は0.01〜0.5μmに、膜厚は5〜20μm
に定めた。
る硬質層の平均粒度および膜厚 TiCまたはTiCNの単層からなる硬質層の平均粒度
が0.01μm未満あってもまた0.5μmを越えて
も、十分な耐摩耗性が得られず、さらにその膜厚が5μ
m未満では、十分な耐摩耗性が得られず、一方、20μ
mを越えると靭性が低下するので好ましくない。したが
って、TiCまたはTiCNの単層からなる硬質層の平
均粒度は0.01〜0.5μmに、膜厚は5〜20μm
に定めた。
【0013】(5)上部層の膜厚 上部層の膜厚は、0.1μm未満では効果がなく、10
μmを越えると靭性が低下するので好ましくない。した
がって、上部層の膜厚は0.1〜10μmに定めた。、
μmを越えると靭性が低下するので好ましくない。した
がって、上部層の膜厚は0.1〜10μmに定めた。、
【0014】
【実施例】つぎに、この発明の硬質層被覆WC基超硬合
金製切削工具を実施例に基づいて具体的に説明する。
金製切削工具を実施例に基づいて具体的に説明する。
【0015】実施例1 原料粉末として、表1に示されるぞれぞれ異なった平均
粒度を有するWC粉末 、 平均粒度:1.0μmを有する(Ti,W)C粉
末、 平均粒度:1.0μmを有する(Ti,Ta,W)C粉
末、 平均粒度:1.0μmを有するTaC粉末、 を用意し、これら原料粉末を表1に示される配合組成と
なるように配合し、得られた配合粉末を混合した後プレ
ス成形して圧粉体を作製し、これら圧粉体を焼結するこ
とにより上記配合組成とほぼ同一の組成を有する焼結体
を作製し、これら焼結体を研削してJIS規格SNG4
32に相当する形状のスローアウエイチップを作製し、
このスローアウエイチップを本発明基体A〜Eおよび比
較基体F〜Jとした。表1に示される本発明基体A〜E
はこの発明の条件を満たしている基体であり、一方、比
較基体F〜Jはこの発明の条件を満たしていない基体で
あり、この発明の条件から外れている値に※を付して示
した。
粒度を有するWC粉末 、 平均粒度:1.0μmを有する(Ti,W)C粉
末、 平均粒度:1.0μmを有する(Ti,Ta,W)C粉
末、 平均粒度:1.0μmを有するTaC粉末、 を用意し、これら原料粉末を表1に示される配合組成と
なるように配合し、得られた配合粉末を混合した後プレ
ス成形して圧粉体を作製し、これら圧粉体を焼結するこ
とにより上記配合組成とほぼ同一の組成を有する焼結体
を作製し、これら焼結体を研削してJIS規格SNG4
32に相当する形状のスローアウエイチップを作製し、
このスローアウエイチップを本発明基体A〜Eおよび比
較基体F〜Jとした。表1に示される本発明基体A〜E
はこの発明の条件を満たしている基体であり、一方、比
較基体F〜Jはこの発明の条件を満たしていない基体で
あり、この発明の条件から外れている値に※を付して示
した。
【0016】
【表1】
【0017】上記本発明金基体A〜Eの表面に、下記の
条件で、所定時間かけて化学蒸着することにより、Ti
CおよびTiCNの単層からなり表2に示される平均粒
度および平均層厚を有する硬質層を形成した。
条件で、所定時間かけて化学蒸着することにより、Ti
CおよびTiCNの単層からなり表2に示される平均粒
度および平均層厚を有する硬質層を形成した。
【0018】[本発明硬質層の化学蒸着条件] (a)TiC層の場合 温度:950℃、圧力:100torr、 反応ガス組成:4%TiCl4 −8%CH4 −88%H
2 (b)TiCN層の場合 温度:930℃、圧力:100torr、 反応ガス組成:4%TiCl4 −8%CH4 −4%N2
−84%H2
2 (b)TiCN層の場合 温度:930℃、圧力:100torr、 反応ガス組成:4%TiCl4 −8%CH4 −4%N2
−84%H2
【0019】さらに、比較のために、比較基体F〜Jに
上記[本発明硬質層の化学蒸着条件]にてTiCおよび
TiCNの単層からなり表3に示される平均粒度および
平均層厚を有するこの発明の条件を満たす硬質層を被覆
した比較被覆切削工具1〜5を作製し、さらに本発明基
体A〜Dに下記の条件でこの発明の条件を満たさない表
3に示される平均粒度および平均層厚を有する硬質層を
被覆した比較被覆切削工具6〜9を作製した。
上記[本発明硬質層の化学蒸着条件]にてTiCおよび
TiCNの単層からなり表3に示される平均粒度および
平均層厚を有するこの発明の条件を満たす硬質層を被覆
した比較被覆切削工具1〜5を作製し、さらに本発明基
体A〜Dに下記の条件でこの発明の条件を満たさない表
3に示される平均粒度および平均層厚を有する硬質層を
被覆した比較被覆切削工具6〜9を作製した。
【0020】[比較硬質層の化学蒸着条件] (a)TiC層の場合 温度:1030℃、圧力:100torr、 反応ガス組成:4%TiCl4 −5%CH4 −91%H
2 (b)TiCN層の場合 温度:1000℃、圧力:100torr、 反応ガス組成:4%TiCl4 −3%CH4 −4%N2
−89%H2
2 (b)TiCN層の場合 温度:1000℃、圧力:100torr、 反応ガス組成:4%TiCl4 −3%CH4 −4%N2
−89%H2
【0021】なお、上記硬質層の結晶粒の平均粒度の測
定は、Heynの方法を用い、硬質層の破面をSEM写
真をとり、この写真上に描いた円の直径(L)が切断す
る平均粒子数(N)を測定し、L/Nを粒子の平均直径
=平均粒度とした。ただし、この場合、両端の粒子が境
界で切られる場合は1/2個として計算した。
定は、Heynの方法を用い、硬質層の破面をSEM写
真をとり、この写真上に描いた円の直径(L)が切断す
る平均粒子数(N)を測定し、L/Nを粒子の平均直径
=平均粒度とした。ただし、この場合、両端の粒子が境
界で切られる場合は1/2個として計算した。
【0022】この様にして得られた本発明被覆切削工具
1〜10および比較被覆切削工具1〜9について、 被削材:FCD70(ダクタイル鋳鉄) 切削速度:250m/min、 送り:0.3m/rev.、 切込み:2mm、 切削時間:10min.、 冷却油:なし、 の条件で高速連続切削試験を行い、切刃の逃げ面摩耗幅
を測定するとともに、切刃状況も観測し、それらの結果
を表2および表3に示した。
1〜10および比較被覆切削工具1〜9について、 被削材:FCD70(ダクタイル鋳鉄) 切削速度:250m/min、 送り:0.3m/rev.、 切込み:2mm、 切削時間:10min.、 冷却油:なし、 の条件で高速連続切削試験を行い、切刃の逃げ面摩耗幅
を測定するとともに、切刃状況も観測し、それらの結果
を表2および表3に示した。
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】表2および表3に示される結果から、この
発明のCo:4.0〜7.0重量%、WC以外の炭化
物:3.0重量%以下、WC:残部からなりかつWCの
平均粒度は0.5〜3μmの範囲内にある本発明基体の
表面に、TiCまたはTiCNの単層からなりかつ上記
硬質層の結晶粒の平均粒度は0.01〜0.5μmの範
囲内にある平均層厚:5〜20μmの硬質層を被覆して
なる本発明被覆切削工具1〜10はいずれも10分間の
切削では正常摩耗を示すに対し、この発明の条件を満た
さない比較基体F〜Jにこの発明の条件を満たす硬質層
を被覆した比較被覆切削工具1〜5およびこの発明の条
件を満たさない硬質層を本発明基体A〜Dに被覆した比
較被覆切削工具6〜9はいずれも10分以内にチッピン
グが発生し、短時間で寿命に至ることが分かる。
発明のCo:4.0〜7.0重量%、WC以外の炭化
物:3.0重量%以下、WC:残部からなりかつWCの
平均粒度は0.5〜3μmの範囲内にある本発明基体の
表面に、TiCまたはTiCNの単層からなりかつ上記
硬質層の結晶粒の平均粒度は0.01〜0.5μmの範
囲内にある平均層厚:5〜20μmの硬質層を被覆して
なる本発明被覆切削工具1〜10はいずれも10分間の
切削では正常摩耗を示すに対し、この発明の条件を満た
さない比較基体F〜Jにこの発明の条件を満たす硬質層
を被覆した比較被覆切削工具1〜5およびこの発明の条
件を満たさない硬質層を本発明基体A〜Dに被覆した比
較被覆切削工具6〜9はいずれも10分以内にチッピン
グが発生し、短時間で寿命に至ることが分かる。
【0026】実施例2 実施例1で得られた本発明被覆切削工具1〜10の硬質
層を下部層とし、この下部層の上に、さらに表4〜表5
に示される厚さのTiCO、TiN、TiCNOおよび
Al2 O3 のうちの1種の単層または2種以上の複層か
らなる上部層を化学蒸着法により形成し、本発明被覆切
削工具11〜18を作製した。
層を下部層とし、この下部層の上に、さらに表4〜表5
に示される厚さのTiCO、TiN、TiCNOおよび
Al2 O3 のうちの1種の単層または2種以上の複層か
らなる上部層を化学蒸着法により形成し、本発明被覆切
削工具11〜18を作製した。
【0027】上記上部層を化学蒸着法により形成する条
件は、下記の通りである。 (a)TiN層の場合 温度:980℃、圧力:100torr、 反応ガス組成:4%TiCl4 −8%N2 −88%H2 (b)TiCO層の場合 温度:1000℃、圧力:100torr、 反応ガス組成:4%TiCl4 −6%CO−90%H2 (c)TiCNO層の場合 温度:1000℃、圧力:100torr、 反応ガス組成:4%TiCl4 −3%CO−3%N2 −
90%H2 (d)Al2 O3 層の場合 温度:1000℃、圧力:100torr、 反応ガス組成:3%AlCl3 −5%CO2 −92%H
2
件は、下記の通りである。 (a)TiN層の場合 温度:980℃、圧力:100torr、 反応ガス組成:4%TiCl4 −8%N2 −88%H2 (b)TiCO層の場合 温度:1000℃、圧力:100torr、 反応ガス組成:4%TiCl4 −6%CO−90%H2 (c)TiCNO層の場合 温度:1000℃、圧力:100torr、 反応ガス組成:4%TiCl4 −3%CO−3%N2 −
90%H2 (d)Al2 O3 層の場合 温度:1000℃、圧力:100torr、 反応ガス組成:3%AlCl3 −5%CO2 −92%H
2
【0028】このようにして作製された本発明被覆切削
工具11〜18についても、実施例1で行った高速連続
切削試験の条件と同一の条件で高速連続切削試験を行
い、その結果を表4〜表5に示した。
工具11〜18についても、実施例1で行った高速連続
切削試験の条件と同一の条件で高速連続切削試験を行
い、その結果を表4〜表5に示した。
【0029】
【表4】
【0030】
【表5】
【0031】表4〜表5に示された結果から、本発明被
覆切削工具1〜10の表面に、さらにTiCO、Ti
N、TiCNOおよびAl2 O3 のうちの1種の単層ま
たは2種以上の複層からなる上部層を形成した本発明被
覆切削工具11〜18についても同様にダクタイル鋳鉄
の切削に対して正常摩耗を示すことが分かる。
覆切削工具1〜10の表面に、さらにTiCO、Ti
N、TiCNOおよびAl2 O3 のうちの1種の単層ま
たは2種以上の複層からなる上部層を形成した本発明被
覆切削工具11〜18についても同様にダクタイル鋳鉄
の切削に対して正常摩耗を示すことが分かる。
【0032】
【発明の効果】表2〜表5に示された結果から、Co:
4.0〜7.0重量%、WC以外の炭化物:3.0重量
%以下、WC:残部からなるWC基超硬合金基体の表面
に、TiCまたはTiCNの単層からなる平均層厚:5
〜20μmの硬質層を被覆してなる切削工具であって、
上記WC基超硬合金基体に含まれるWCの平均粒度は
0.5〜3μmの範囲内にあり、かつ上記硬質層の結晶
粒の平均粒度は、0.01〜0.5μmの範囲内にある
硬質層被覆WC基超硬合金製切削工具、さらに、この基
体の表面に形成された硬質層を下部層とし、その下部層
の上にTiCO、TiCNO、TiNおよびAl2 O3
の単層またはそれらの複層からなる上部層で構成された
平均層厚:0.1〜10μmの被覆層を形成した本発明
被覆切削工具は、ダクタイル鋳鉄を長時間に亘って切削
してもチッピングが発生せず、優れた切削性能を示す
が、この発明の条件を満足しない比較被覆切削工具は、
いずれも短時間でチッピングが発生し寿命に至ることが
分かる。
4.0〜7.0重量%、WC以外の炭化物:3.0重量
%以下、WC:残部からなるWC基超硬合金基体の表面
に、TiCまたはTiCNの単層からなる平均層厚:5
〜20μmの硬質層を被覆してなる切削工具であって、
上記WC基超硬合金基体に含まれるWCの平均粒度は
0.5〜3μmの範囲内にあり、かつ上記硬質層の結晶
粒の平均粒度は、0.01〜0.5μmの範囲内にある
硬質層被覆WC基超硬合金製切削工具、さらに、この基
体の表面に形成された硬質層を下部層とし、その下部層
の上にTiCO、TiCNO、TiNおよびAl2 O3
の単層またはそれらの複層からなる上部層で構成された
平均層厚:0.1〜10μmの被覆層を形成した本発明
被覆切削工具は、ダクタイル鋳鉄を長時間に亘って切削
してもチッピングが発生せず、優れた切削性能を示す
が、この発明の条件を満足しない比較被覆切削工具は、
いずれも短時間でチッピングが発生し寿命に至ることが
分かる。
【0033】したがって、この発明の硬質層被覆WC基
超硬合金製切削工具を用いることにより、従来よりも切
削工具の交換回数を減らすことができ、産業上すぐれた
効果を奏するものである。
超硬合金製切削工具を用いることにより、従来よりも切
削工具の交換回数を減らすことができ、産業上すぐれた
効果を奏するものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 Co:4.0〜7.0重量%、炭化タン
グステン以外の炭化物:3.0重量%以下、炭化タング
ステン:残部からなる炭化タングステン基超硬合金基体
の表面に、Tiの炭化物または炭窒化物の単層からなる
平均層厚:5〜20μmの硬質層を被覆してなる切削工
具であって、 上記炭化タングステン基超硬合金基体に含まれる炭化タ
ングステンの平均粒度は0.5〜3μmの範囲内にあ
り、 上記硬質層の結晶粒の平均粒度は、0.01〜0.5μ
mの範囲内にあることを特徴とする硬質層被覆炭化タン
グステン基超硬合金製切削工具。 - 【請求項2】 請求項1記載の硬質層被覆炭化タングス
テン基超硬合金製切削工具の硬質層を下部層とし、この
下部層の表面に、さらに炭酸化チタン、炭窒酸化チタ
ン、窒化チタンおよび酸化アルミニウムの内の1種の単
層または2種以上の複層からなる平均層厚:0.1〜1
0μmの上部層を被覆してなることを特徴とする硬質層
被覆炭化タングステン基超硬合金製切削工具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3313557A JPH05123904A (ja) | 1991-11-01 | 1991-11-01 | 硬質層被覆炭化タングステン基超硬合金製切削工具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3313557A JPH05123904A (ja) | 1991-11-01 | 1991-11-01 | 硬質層被覆炭化タングステン基超硬合金製切削工具 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05123904A true JPH05123904A (ja) | 1993-05-21 |
Family
ID=18042752
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3313557A Pending JPH05123904A (ja) | 1991-11-01 | 1991-11-01 | 硬質層被覆炭化タングステン基超硬合金製切削工具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05123904A (ja) |
-
1991
- 1991-11-01 JP JP3313557A patent/JPH05123904A/ja active Pending
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010821 |