JPH05128495A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH05128495A
JPH05128495A JP3293479A JP29347991A JPH05128495A JP H05128495 A JPH05128495 A JP H05128495A JP 3293479 A JP3293479 A JP 3293479A JP 29347991 A JP29347991 A JP 29347991A JP H05128495 A JPH05128495 A JP H05128495A
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JP
Japan
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magnetic
fatty acid
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magnetic recording
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JP3293479A
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Setsuko Kawahara
説子 河原
Hideki Takahashi
秀樹 高橋
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Toshiba Corp
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Toshiba Corp
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 磁気記録特性、電気特性、スチル耐久性、摺
動ノイズ、滑り性および走行耐久性に優れた磁気記録媒
体を提供する。 【構成】 最上層の磁性層が主成分としてバリウムフェ
ライトを含有し、それに隣接する磁性層が主成分として
針状コバルト変性酸化鉄を含有しシクロヘキサンで還流
処理、抽出される脂肪酸量Ffあるいは脂肪酸エステル
量Efが、それぞれ10〜70mg/m2 であり、同液
に5分間浸漬時に抽出脂肪酸量Fsあるいは脂肪酸エス
テル量Esが、単位塗膜面積当りそれぞれ100、70
mg/m2 以下でありFs及びFfと、Es及びEf
が、それぞれ、50mg/m2 未満、10〜40mg/
2 、5〜40mg/m2 、10〜40mg/m2 であ
り塗膜中の磁性粉1g当りの脂肪酸吸着量Faが20〜
100mg/gでありFf及びEfが10〜40mg/
2 である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録媒体に関し、さ
らに詳しくは、低周波から高周波に至る広域に渡って磁
気記録特性が良好で、電磁変換特性、摺動ノイズ、滑り
性、スチル耐久性、および走行耐久性に優れた磁気記録
媒体に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】ビデオテ
ープ等の従来の磁気記録媒体は、強磁性体粉を含有する
磁性層を非磁性支持体上に形成してなる。前記強磁性体
粉としては、六方晶板状磁性粉であるバリウムフェライ
ト磁性粉が注目されている。このバリウムフェライト磁
性粉の特徴は、メタル粉よりも酸化されにくく、耐蝕性
に優れ、しかも経時安定性が良く、しかも垂直配向され
易いので高密度記録可能な磁性層にすることができ、さ
らには比較的低抗磁力であるにもかかわらず、高周波特
性に優れているという点にある。
【0003】しかしながら、このバリウムフェライト粉
は高周波特性に優れている一方、低周波特性はメタル粉
に及ばず、したがって、実用的な磁気記録媒体の材料と
して有用になり得るか否かの懸念がある。
【0004】そこで、非磁性性支持体上に複数の磁性層
を積層する重層塗布技術を応用して、最上層にバリウム
フェライト磁性粉を含有する上層磁性層を、該最上層に
隣接する下層には低周波特性および経時安定性に優れた
コバルト変性酸化鉄を含有する下層磁性層を非磁性支持
体上に形成することによって、広域に渡る磁気記録特性
の良好な磁気記録媒体を製造する研究がなされてきてい
る。
【0005】しかし、上層に六方晶板状磁性粉であるバ
リウムフェライト磁性粉を含有する上層磁性層を、下層
には針状のコバルト含有酸化鉄系磁性粉を含有する下層
磁性層を、それぞれ非磁性支持体上に湿潤状態で重層塗
布する場合、上下層の磁性粉の結晶構造および形状が異
なることに起因して、上下層の塗料のマッチングが良好
でないので、磁性粉を垂直配向させ、磁束密度、出力お
よび周波数特性を向上させるような磁性層の重層塗布が
非常に難しいという問題がある。
【0006】本願発明者等は鋭意検討を重ねた末、上下
層の磁性層塗料のマッチングを向上させるには、前記磁
性層中に含まれる種々の脂肪酸量、すなわち、シクロヘ
キサンで還流処理して抽出される脂肪酸量(Ff )ある
いは脂肪酸エステル量(Ef)、塗膜中の磁性粉1g当
たりに吸着している脂肪酸量(Fa )およびシクロヘキ
サンに5分間浸漬したとき抽出される脂肪酸量(Fs
あるいは脂肪酸エステル量(Es )をある一定の範囲に
するのが良く、得られる磁性塗料を用いて重層塗布する
ことにより、バリウムフェライトとコバルト変性酸化鉄
との重層構成における塗布性を向上することができ、磁
性層表面の長周期面粗れの防止および磁性層の塗布膜厚
の安定化を図ることができ、その結果として、磁気記録
特性、電磁変換特性および走行耐久性等の優れた磁気記
録媒体を製造できるという見解に至った。
【0007】ところで、本願出願人は、磁性層中の脂肪
酸量を以下のような特定の量的関係を満たすことで、 表面脂肪酸量(Fs )≦0.2g/m2s ≦磁性層中で遊離しているフリーな脂肪酸量(F
f ) Fs ≦塗膜中の磁性粉に吸着している脂肪酸量の総量
(Fa ) あるいは脂肪酸エステル量を以下のような、 表面脂肪酸エステル量(Es )=7〜150mg/m2s ≧Ef ≧Ea ただし、Ef は、磁性層中で遊離している脂肪酸エステ
ル量 Ea は、塗膜中の磁性粉に吸着している脂肪酸エステル
量 強磁性粉末の分散性、電気的特性に優れ、滑り性、走行
耐久性のバランスに優れた磁気記録媒体の提供を目的と
した発明をすでに提案している(特開平3−95721
号公報、特開平3−95722号公報参照)。
【0008】しかし、重層構造のいずれの磁性層にも同
じ形状、種類の磁性粉を含有しているときには、前記公
報に記載されたように優れた電磁変換特性その他の性質
が良好なのであるが、隣接する磁性層における磁性粉の
種類が相違すると、必ずしも電磁変換特性その他の特性
が向上するとは限らないことが見出された。つまり、上
記公報に記載されたような量的関係を満たすだけでは、
磁性塗料の塗布性を制御することができないのである。
そして、塗布性が改善されていないことにより、例え
ば、磁性塗料を重層塗布することにより長周期の面荒れ
を生じたり、上層を塗布しても上層がはじかれてしまっ
たり(上下層の分離)、さらには塗布膜厚の変動が大き
くなったりするという現象を生じ、これらは電磁変換特
性の劣化という厳しい問題を引き起こす。
【0009】そこで、本願発明は上記問題点を解決すべ
く、隣接する磁性層中の磁性粉の種類が相違していて
も、そのような種類の異なる磁性塗料の塗布性が改善さ
れており、塗布性の改善により低周波から高周波に至る
広域に渡って磁気記録特性が良好で、電磁変換特性、ス
チル耐久性、摺動ノイズ、滑り性および走行耐久性に優
れた磁気記録媒体を提供することを目的とする。
【0010】
【前記課題を解決するための手段】前記課題を解決する
ための請求項1に記載の発明は、最上層の磁性層が主成
分として六方晶板状磁性粉を含有し、最上層に隣接する
磁性層が主成分として針状コバルト変性酸化鉄系磁性粉
を含有し、かつ、シクロヘキサンで還流処理して抽出さ
れる脂肪酸量(Ff )が、単位塗膜面積当たり、10〜
70mg/m2 であることを特徴とする磁気記録媒体で
あり、請求項2に記載の発明は、磁性層中の磁性粉1g
当たり磁性粉に吸着している脂肪酸量(Fa )が20〜
100mg/gである前記請求項1に記載の磁気記録媒
体であり、請求項3に記載の発明は、シクロヘキサンに
5分間浸漬したときに抽出される脂肪酸量(Fs )が、
単位塗膜面積当たり100mg/m2 以下である前記請
求項1または2に記載の磁気記録媒体であり、請求項4
に記載の発明は、塗膜中の磁性粉1gあたりに吸着して
いる脂肪酸量(Fa )が20〜70mg/gであり、シ
クロヘキサンに5分間浸漬したときに抽出される脂肪酸
量(Fs )が単位塗膜面積当たり50mg/m2 以下で
あり、さらに、シクロヘキサンで還流処理して抽出され
る脂肪酸量(Ff )が10〜40mg/m2 である前記
請求項1〜3のいずれかに記載の磁気記録媒体であり、
請求項5に記載の発明は、最上層の磁性層が主成分とし
て六方晶板状磁性粉を含有し、最上層に隣接する磁性層
が主成分として針状コバルト変性酸化鉄系磁性粉を含有
し、かつ、シクロヘキサンで還流処理して抽出される脂
肪酸エステル量(Ef )が、単位塗膜面積当たり、10
〜70mg/m2 であることを特徴とする磁気記録媒体
であり、請求項6に記載の発明は、シクロヘキサンに5
分間浸漬したときに抽出される脂肪酸エステル量(E
s )が、単位塗膜面積当たり70mg/m2 以下である
前記請求項5に記載の磁気記録媒体であり、請求項7に
記載の発明は、シクロヘキサンに5分間浸漬したときに
抽出される脂肪酸エステル量(Es )が単位塗膜面積当
たり5〜40mg/m2 、さらに、シクロヘキサンで還
流処理して抽出される脂肪酸エステル量(Ef )が10
〜40mg/m2 である前記請求項5に記載の磁気記録
媒体であり、請求項8に記載の発明は、複数の磁性層が
湿潤状態で重層塗布されることにより製造されることを
特徴とする前記請求項1〜7のいずれかに記載の磁気記
録媒体である。
【0011】以下に本願発明の磁気記録媒体について詳
述する。請求項1〜7に記載の磁気記録媒体は、非磁性
支持体上に、主成分としてのバリウムフェライト等の強
磁性粉末とバインダーと潤滑剤と耐久性向上剤、分散
剤、研磨剤、耐電防止剤、充填剤等のその他の任意成分
とから形成される磁性層用塗料を湿潤状態で重層塗布
(ウエット−オン−ウエット方式)することにより得る
ことができる。
【0012】−非磁性支持体− 前記非磁性支持体を形成する材料としては、たとえばポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナ
フタレート等のポリエステル類、ポリプロピレン等のポ
リオレフィン類、セルローストリアセテート、セルロー
スダイアセテート等のセルロース誘導体、ポリアミド、
ポリカーボネート等のプラスチックなどを挙げることが
できる。前記非磁性支持体の形態は特に制限はなく、主
にテープ状、フィルム状、シート状、カード状、ディス
ク状、ドラム状などがある。
【0013】非磁性支持体の厚みには特に制約はない
が、たとえばフィルム状やシート状の場合は通常3〜1
00μm、好ましくは5〜50μmであり、ディスクや
カード状の場合は30μm〜10mm程度、ドラム状の
場合はレコーダー等に応じて適宜に選択される。なお、
この非磁性支持体は単層構造のものであっても多層構造
のものであってもよい。また、この非磁性支持体は、た
とえばコロナ放電処理等の表面処理を施されたものであ
ってもよい。なお、非磁性支持体上の上記磁性層が設け
られていない面(裏面)には、磁気記録媒体の走行性の
向上、帯電防止および転写防止などを目的として、バッ
クコート層を設けるのが好ましく、また磁性層と非磁性
支持体との間には、下引き層を設けることもできる。
【0014】−最上層の磁性層における磁性粉− 最上層の磁性層は、主成分であるバリウムフェライトと
後述するバインダーと後述するその他の成分とを含有す
る。前記最上層の磁性層としては、種々のバリウムフェ
ライト用いることができるが、本発明で用いることので
きる好ましいBa−フェライト磁性粉としては、Ba−
フェライト粉の、Feの一部が少なくともCoおよびZ
nで置換された平均粒径(六方晶系フェライトの板面の
対角線の高さ)400〜900Å、板状比(六方晶系フ
ェライトの板面の対角線の長さを板厚で除した値)2.
0〜10.0、保磁力(Hc)450〜1500のBa
−フェライトを挙げることができる。
【0015】Ba−フェライト粉は、FeをCoで一部
置換することにより、保磁力が適正な値に制御されてお
り、さらにZnで一部置換することにより、Co置換の
みでは得られない高い飽和磁化を実現し、高い再生出力
を有する電磁変換特性に優れた磁気記録媒体を得ること
ができる。また、さらにFeの一部をNbで置換するこ
とにより、より高い再生出力を有する電磁変換特性に優
れた磁気記録媒体を得ることができる。また、本発明に
用いられるBa−フェライトは、さらにFeの一部がT
i、In、 Mn、Cu、Ge、Sn等の遷移金属で置換
されていても差支えない。
【0016】なお、本発明に使用するBa−フェライト
は次の一般式で表わされる。 BaO・n((Fe1-mm23) [ただし、m>0.36(但し、Co+Zn=0.08
〜0.3、Co/Zn=0.5〜10) であり、nは
5.4〜11.0であり、好ましくは5.4〜6.0で
あり、Mは置換金属を表わし、平均個数が3となる2種
以上の元素の組合せになる磁性粒子が好ましい。]本発
明において、Ba−フェライトの平均粒径、板状比、保
磁力が前記範囲内にあると好ましいとするその理由は、
次のようである。すなわち、平均粒径400Å未満の場
合は、磁気記録媒体としたときの再生出力が不十分とな
り、逆に900Åを越えると、磁気記録媒体としたとき
の表面平滑性が著しく悪化し、ノイズレベルが高くなり
すぎることがあり、また、板状比が2.0未満では、磁
気記録媒体としたときに高密度記録に適した垂直配向率
が得られず、逆に板状比が6.0を越えると磁気記録媒
体としたときの表面平滑性が著しく悪化し、ノイズレベ
ルが高くなりすぎ、さらに、保磁力が350 Oe未満
の場合には、記録信号の保持が困難になり、2000
Oeを越えると、ヘッド限界が飽和減少を起こし記録が
困難になることがあるからである。
【0017】本発明に用いられるバリウムフェライト磁
性粉は、磁気特性である飽和磁化量(σS )が通常、5
0emu/g以上であることが望ましい。この飽和磁化
量が50emu/g未満であると、電磁変換特性が劣化
することがあるからである。さらに本発明においては、
記録の高密度化に応じて、BET法による比表面積が3
0m2 /g以上のBa−フェライト磁性粉を用いること
が望ましい。
【0018】本発明に用いられるBa−フェライトの好
ましい一具体例としては、Co−置換Baフェライト
[Hc: 1100 Oe、BET:45m2 /g、 σ
s : 64、 板状比:4]を挙げることができる。
【0019】本発明に用いられる六方晶系の磁性粉を製
造する方法としては、たとえば目的とするBa−フェラ
イトを形成するのに必要な各原素の酸化物、炭酸化物
を、たとえばホウ酸のようなガラス形成物質とともに溶
融し、得られた融液を急冷してガラスを形成し、ついで
このガラスを所定温度で熱処理して目的とするBa−フ
ェライトの結晶粉を析出させ、最後にガラス成分を熱処
理によって除去するという方法のガラス結晶化法の他、
共沈−焼成法、水熱合成法、フラックス法、アルコキシ
ド法、プラズマジェット法等が適用可能である。
【0020】−最上層に隣接する磁性層− 最上層に隣接する磁性層は、主成分であるコバルト含有
酸化鉄系磁性粉と後述するバインダーと後述するその他
の成分とを含有する。前記コバルト含有酸化鉄系磁性粉
としては、例えば、Co含有γ−Fe23、Co被着
γ−Fe23 、Co含有Fe34、、Co被着Fe3
4 、Co含有磁性FeOX(4/3<x<3/2)等
が挙げられる。これらの中でも、本発明の磁気記録媒体
に好ましいのは、Co含有磁性FeOX (4/3<x<3
/2)粉末である。
【0021】本発明において最上層に隣接する磁性層に
好ましく用いられる具体例としては、Co−γFe2
3[Hc:800 Oe、BET値50m2 /g( ただし
BETは後述する)]を挙げることができる。本発明に
おいては、記録の高密度化に応じて、BET法による比
表面積で45m2 /g以上の強磁性粉が好ましく用いら
れる。なお、本発明における強磁性粉(強磁性金属粉末
も含める)の比表面積は、後述するBET法と称される
比表面積の測定方法によって測定された表面積を単位グ
ラム当たりの平方メートルで表わしたものである。
【0022】−BET法− この比表面積ならびにその測定方法については、「粉体
の測定」(J.M.Dallavelle,ClyeorrJr. 共著、牟田その
他訳;産業図書社刊)に詳述されており、また「化学便
覧」応用編P1170〜1171(日本化学会編;丸善
( 株)昭和41年4月30日発行)にも記載されてい
る。比表面積の測定は、たとえば粉末を105℃前後で
13分間加熱処理しながら脱気して粉末に吸着されてい
るもの除去し、その後、この粉末を測定装置に導入して
窒素の初期圧力を0.5kg/m2 に設定し、窒素によ
り液体窒素温度(−105℃)で10分間測定を行な
う。測定装置はたとえばカウンターソープ(湯浅アイオ
ニクス(株)製)を使用する。
【0023】−磁性層に使用されるバインダー− 本発明に用いるバインダーとしては、例えば、ポリウレ
タン、ポリエステル、塩化ビニル系共重合体等の塩化ビ
ニル系樹脂等が代表的なものであり、これらの樹脂は−
SO3 M、−OSO3 M、−COOMおよび−PO(O
12 から選ばれた少なくとも一種の極性基を有する
繰り返し単位を含むことが好ましい。
【0024】ただし、上記極性基において、Mは水素原
子あるいはNa、K、Li等のアルカリ金属を表わし、
またM1 は水素原子、Na、K、Li等のアルカリ原子
あるいはアルキル基を表わす。上記極性基は強磁性粉末
の分散性を向上させる作用があり、各樹脂中の含有率は
0.1〜8.0モル%、好ましくは0.5〜6.0モル
%である。この含有率が0.1モル%未満であると、強
磁性粉末の分散性が低下し、また含有率が8.0モル%
を超えると、磁性塗料がゲル化し易くなる。なお、前記
各樹脂の重量平均分子量は、15,000〜50,00
0の範囲が好ましい。
【0025】結合剤の磁性層における含有率は、強磁性
粉末100重量部に対して通常、10〜40重量部、好
ましくは15〜30重量部である。結合剤は一種単独に
限らず、二種以上を組み合わせて用いることができる
が、この場合、ポリウレタンおよび/またはポリエステ
ルと塩化ビニル系樹脂との比は、重量比で通常、90:1
0〜10:90であり、好ましくは70:30〜30:
70の範囲である。
【0026】本発明に結合剤として用いられる極性基含
有塩化ビニル系共重合体は、たとえば塩化ビニル−ビニ
ルアルコール共重合体など、水酸基を有する共重合体と
下記の極性基および塩素原子を有する化合物との付加反
応により合成することができる。 Cl−CH2 CH2SO3M、 Cl−CH2CH2OSO3M、 Cl−CH2COOM 、Cl-CH2-P(=O)(OM1)2 これらの化合物から Cl-CH2CH2SO3Na を例にとり、上記
反応を説明すると、次のようになる。 −(CH2C(OH)H −+ ClCH2CH2SO3Na → - CH2C(OCH2CH2SO3Na)H)-。
【0027】また、極性基含有塩化ビニル系共重合体
は、極性基を含む繰り返し単位が導入される不飽和結合
を有する反応性モノマーを所定量オートクレーブ等の反
応容器に仕込み、一般的な重合開始剤、たとえばBPO
(ベンゾイルパーオキシド)、AIBN(アゾビスイソ
ブチロニトリル)等のラジカル重合開始剤、レドックス
重合開始剤、カチオン重合開始剤などを用いて重合反応
を行なうことにより、得ることができる。
【0028】スルホン酸又はその塩を導入するための反
応性モノマーの具体例としては、ビニルスルホン酸、ア
リルスルホン酸、メタクリルスルホン酸、p−スチレン
スルホン酸等の不飽和炭化水素スルホン酸及びこれらの
塩を挙げることができる。カルボン酸もしくはその塩を
導入するときは、例えば(メタ)アクリル酸やマレイン
酸等を用い、リン酸もしくはその塩を導入するときは、
例えば(メタ)アクリル酸−2−リン酸エステルを用い
ればよい。
【0029】塩化ビニル系共重合体にはエポキシ基が導
入されていることが好ましい。このようにすると、重合
体の熱安定性が向上するからである。エポキシ基を導入
する場合、エポキシ基を有する繰り返し単位の共重合体
中における含有率は、1〜30モル%が好ましく、1〜
20モル%がより好ましい。エポキシ基を導入するため
のモノマーとしては、たとえばグリシジルアクリレート
が好ましい。
【0030】なお、塩化ビニル系共重合体への極性基の
導入技術に関しては、特開昭57−44227号、同5
8−108052号、同59−8127号、同60−1
01161号、同60−235814号、同60−23
8306号、同60−238371号、同62−121
923号、同62−146432号、同62−1464
33号等の公報に記載があり、本発明においてもこれら
を利用することができる。
【0031】次に、本発明に用いるポリエステルとポリ
ウレタンの合成について述べる。一般に、ポリエステル
はポリオールと多塩基酸との反応により得られる。この
公知の方法を用いて、ポリオールと一部に極性基を有す
る多塩基酸から、極性基を有するポリエステル(ポリオ
ール)を合成することができる。
【0032】極性基を有する多塩基酸の例としては、5
−スルホイソフタル酸、2−スルホイソフタル酸、4−
スルホイソフタル酸、3−スルホフタル酸、5−スルホ
イソフタル酸ジアルキル、2−スルホイソフタル酸ジア
ルキル、4−スルホイソフタル酸ジアルキル、3−スル
ホイソフタル酸ジアルキルおよびこれらのナトリウム
塩、カリウム塩を挙げることができる。
【0033】ポリオ−ルの例としては、トリメチロ−ル
プロパン、ヘキサントリオ−ル、グリセリン、トリメチ
ロ−ルエタン、ネオペンチルグリコ−ル、ペンタエリス
リト−ル、エチレングリコ−ル、プロピレングリコ−
ル、1,3−ブタンジオ−ル、1,4−ブタンジオ−
ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、ジエチレングリコ−
ル、シクロヘキサンジメタノ−ル等を挙げることができ
る。なお、他の極性基を導入したポリエステルも公知の
方法で合成することができる。
【0034】次に、ポリウレタンに付いて述べる。これ
は、ポリオールとポリイソシアネートとの反応から得ら
れる。ポリオールとしては、一般にポリオールと多塩基
酸との反応によって得られるポリエステルポリオールが
使用されている。したがって、極性基を有するポリエス
テルポリオールを原料として用いれば、極性基を有する
ポリウレタンを合成することができる。
【0035】ポリイソシアネートの例としては、ジフェ
ニルメタン−4−4′−ジイソシアネート(MDI)、
ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、トリレ
ンジイソシアネート(TDI)、1,5−ナフタレンジ
イソシアネート(NDI)、トリジンジイソシアネート
(TODI)、リジンイソシアネートメチルエステル
(LDI)等が挙げられる。
【0036】また、極性基を有するポリウレタンの他の
合成方法として、水酸基を有するポリウレタンと極性基
および塩素原子を有する下記の化合物との付加反応も有
効である。 Cl−CH2CH2SO3M、 Cl−CH2CH2OSO2M、 Cl −CH2COOM、 Cl-CH2-P(=O)(OM1)2 。 なお、ポリウレタンへの極性基導入に関する技術として
は、特公昭58−41565号、特開昭57−9242
2号、同57−92423号、同59−8127号、同
59−5423号、同59−5424号、同62−12
1923号等の公報に記載があり、本発明においてもこ
れらを利用することができる。
【0037】本発明においては、結合剤として下記の樹
脂を全結合剤の20重量%以下の使用量で併用すること
ができる。その樹脂としては、重量平均分子量が10,
000〜200,000である、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩
化ビニル−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−ア
クリロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニル
ブチラール、セルロース誘導体(ニトロセルロース
等)、スチレン−ブタジエン共重合体、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノキ
シ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル系樹脂、尿素ホルム
アミド樹脂、各種の合成ゴム系樹脂等が挙げられる。
【0038】−潤滑剤− 潤滑剤としては、請求項1〜4の磁気記録媒体には脂肪
酸を、請求項5〜7の磁気記録媒体には脂肪酸エステル
を、使用する。なお、脂肪酸および脂肪酸エステルはそ
れを単独で使用しても良いし、また脂肪酸と脂肪酸エス
テルとを併用しても良い。脂肪酸を添加すると特に走行
耐久性を改善することができ、脂肪酸エステルを添加す
ると特にスチル耐久性を改善することができる。
【0039】この場合、脂肪酸の添加量は強磁性粉に対
し0.2〜10重量%が好ましく、0.5〜5重量%が
より好ましい。添加量が0.2重量%未満であると、走
行性が低下し易く、また10重量%を超えると、脂肪酸
が磁性層の表面にしみ出したり、出力低下が生じ易くな
る。また、脂肪酸エステルの添加量も強磁性粉に対して
0.2〜10重量%が好ましく、0.5〜5重量%がよ
り好ましい。その添加量が0.2重量%未満であると、
スチル耐久性が劣化し易く、また10重量%を超える
と、脂肪酸エステルが磁性層の表面にしみ出したり、出
力低下が生じ易くなる。
【0040】脂肪酸と脂肪酸エステルとを併用して潤滑
効果をより高めたい場合には、脂肪酸と脂肪酸エステル
は重量比で10:90〜90:10が好ましい。本発明
における脂肪酸あるいは脂肪酸エステルの添加時期は、
最上層の磁性層を形成するための上層用磁性塗料を調製
する際に、脂肪酸あるいは脂肪酸エステルの添加時期
を、高濃度磁性塗料の混練調製時と高濃度磁性塗料を希
釈する希釈調製時とに分け、添加量の比率として、混練
調製時における脂肪酸あるいは脂肪酸エステルの添加量
を希釈調製時における脂肪酸あるいは脂肪酸エステルの
添加量よりも大きくするのが好ましい。
【0041】脂肪酸としては一塩基酸であっても二塩基
酸であってもよく、炭素数は6〜30が好ましく、12
〜22の範囲がより好ましい。請求項1〜4における脂
肪酸の具体例としては、カプロン酸、カプリル酸、カプ
リン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、イソステアリン酸、リノレン酸、オレイン
酸、エライジン酸、ベヘン酸、マロン酸、コハク酸、マ
レイン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼ
ライン酸、セバシン酸、1,12−ドデカンジカルボン
酸、オクタンジカルボン酸などが挙げられる。
【0042】脂肪酸エステルの具体例としては、オレイ
ルオレート、イソセチルステアレート、ジオレイルマレ
ート、ブチルステアレート、ブチルパルミテート、ブチ
ルミリステート、オクチルミリステート、オクチルパル
ミテート、ペンチルステアレート、ペンチルパルミテー
ト、イソブチルオレエート、ステアリルステアレート、
ラウリルオレエート、オクチルオレエート、イソブチル
オレエート、エチルオレエート、イソトリデシルオレエ
ート、2−エチルヘキシルステアレート、2−エチルヘ
キシルパルミテート、イソプロピルパルミテート、イソ
プロピルミリステート、ブチルラウレート、セチル−2
−エチルヘキサレート、ジオレイルアジペート、ジエチ
ルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジイソデシル
アジペート、オレイルステアレート、2−エチルヘキシ
ルミリステート、イソペンチルパルミテート、イソペン
チルステアレート、ジエチレングリコール−モノ−ブチ
ルエーテルパルミテート、ジエチレングリコール−モノ
−ブチルエーテルパルミテートなどが挙げられる。
【0043】−その他の成分− 本発明では磁性層の品質の向上を図るため、耐久性向上
剤、分散剤、研磨剤、帶電防止剤および充填剤などの添
加剤をその他の成分として含有させることができる。耐
久性向上剤としては、ポリイソシアネートを挙げること
ができ、ポリイソシアネートとしては、たとえばトリレ
ンジイソシアネート(TDI)等と活性水素化合物との
付加体などの芳香族ポリイソシアネートと、ヘキサメチ
レンジイソシアネート(HMDI)等と活性水素化合物
との付加体などの脂肪族ポリイソシアネートがある。な
お、前記ポリイソシアネートの重量平均分子量は、10
0〜3,000の範囲にあることが望ましい。
【0044】分散剤としては、カプリル酸、カプリン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、オレイン酸などの炭素数12〜18の脂肪酸;
これらのアルカリ金属の塩またはアルカリ土類金属の塩
あるいはこれらのアミド;ポリアルキレンオキサイドア
ルキルリン酸エステル;レシチン;トリアルキルポリオ
レフィンオキシ第四アンモニウム塩;カルボキシル基お
よびスルホン酸基を有するアゾ系化合物などを挙げるこ
とができる。これらの分散剤は、通常、強磁性粉に対し
て0.5〜5重量%の範囲で用いられる。
【0045】次に、研磨剤の具体例としては、α−アル
ミ、溶融アルミナ、酸化クロム、酸化チタン、α−酸化
鉄、酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭化タングステン、炭化
モリブデン、炭化ホウ素、コランダム、酸化亜鉛、酸化
セリウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素などが挙げら
れる。研磨剤としては、平均粒子径が0.05〜0.6
μmのものが好ましく、0.1〜0.3μmのものがよ
り好ましい。
【0046】帯電防止剤としては、カーボンブラック、
グラファイト等の導電性粉末;第四級アミン等のカチオ
ン界面活性剤;スルホン酸、硫酸、リン酸、リン酸エス
テル、カルボン酸等の酸基を含むアニオン界面活性剤;
アミノスルホン酸等の両性界面活性剤;サポニン等の天
然界面活性剤などを挙げることができる。上述した帯電
防止剤は、通常、結合剤に対して0.01〜40重量%
の範囲で添加される。
【0047】−磁気記録媒体の製造− 本発明の磁気記録媒体は、磁性層の塗設をウエット−オ
ン−ウエット方式で塗設する以外は、その製造方法に特
に制限はなく、公知の重層構造型の磁気記録媒体の製造
に使用される方法に準じて製造することができる。たと
えば、一般的には強磁性粉、結合剤、分散剤、潤滑剤、
研磨剤、帯電防止剤等と溶媒とを混練して高濃度磁性塗
料を調製し、次いでこの高濃度磁性塗料を希釈して磁性
塗料を調製した後、この磁性塗料を非磁性支持体の表面
に塗布する。
【0048】上記溶媒としては、たとえばアセトン、メ
チルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン
(MIBK)、シクロヘキサノン等のケトン系;メタノ
ール、エタノール、プロパノール等のアルコール類;酢
酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;テ
トラヒドロフラン等の環状エーテル類;メチレンクロラ
イド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホル
ム、ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素などを用
いることができる。
【0049】磁性層形成成分の混練分散にあたっては、
各種の混練分散機を使用することができる。この混練分
散機としては、たとえば二本ロールミル、三本ロールミ
ル、ボールミル、ペブルミル、コボルミル、トロンミ
ル、サンドミル、サンドグラインダー、Sqegvariアトラ
イター、高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高
速度衝撃ミル、ディスパー、高速ミキサー、ホモジナイ
ザー、超音波分散機、オープンニーダー、連続ニーダ
ー、加圧ニーダー等が挙げられる。上記混練分散機のう
ち、0.05〜0.5KW(磁性粉1Kg当たり)の消
費電力負荷を提供することのできる混練分散機は、加圧
ニーダー、オープンニーダー、連続ニーダー、二本ロー
ルミル、三本ロールミルである。
【0050】非磁性支持体上に磁性層を塗布するには、
本発明の磁気記録媒体の製造に当たっては、特に効果の
点からウェット・オン・ウェット重層塗布方式による同
時重層塗布を行なうのがよい。具体的には、図1に示す
ように、まず供給ロール32から繰出されたフィルム状
支持体1は、エクストルージョン方式の押し出しコータ
ー10、11により、磁性層2、4の各塗料をウェット
・オン・ウェット方式で重層塗布した後、配向用磁石ま
たは垂直配向用磁石33を通過し、乾燥器34に導入さ
れ、ここで上下に配したノズルから熱風を吹き付けて乾
燥する。次に、乾燥された各塗布層付きの支持体1はカ
レンダーロール38の組合せからなるスーパーカレンダ
ー装置37に導かれ、ここでカレンダー処理された後
に、巻き取りロール39に巻き取られる。このようにし
て得られた磁性フィルムを所望幅のテープ状に裁断して
たとえば8mmビデオカメラ用磁気記録テープを製造す
ることができる。
【0051】上記の方法において、各塗料は、図示しな
いインラインミキサーを通して押し出しコーター10、
11へと供給してもよい。なお、図中、矢印Dは非磁性
ベースフィルムの搬送方向を示す。押し出しコーター1
0、11には夫々、液溜まり部13、14が設けられ、
各コーターからの塗料をウェット・オン・ウェット方式
で重ねる。即ち、下層磁性層用塗料の塗布直後(未乾燥
状態のとき)に上層磁性層塗料を重層塗布する。前記コ
ーターヘッドは、図2に示した(ウ)のヘッドが本願発
明においては好ましい。
【0052】上記塗料に配合される溶媒あるいはこの塗
料の塗布時の希釈溶媒としては、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン
等のケトン類;メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等のアルコール類;酢酸メチル、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、乳酸エチル、エチレングリコールセ
ノアセテート等のエステル類;グリコールジメチルエー
テル、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン等のエーテル類;ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素;メチレンクロライ
ド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、
ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素等のものが使
用できる。これらの各種の溶媒は単独で使用することも
できるし、またそれらの二種以上を併用することもでき
る。前記配向磁石あるいは垂直配向用磁石における磁場
は、20〜5,000ガウス程度であり、乾燥器による
乾燥温度は約30〜120℃であり、乾燥時間は約0.
1〜10分間程度である。
【0053】 −ウエット−オン−ウエット重層塗布方式− ウェット・オン・ウェット重層塗布方法は、リバースロ
ールと押し出しコーターとの組み合わせ、グラビアロー
ルと押し出しコーターとの組み合わせなども使用するこ
とができる。さらにはエアドクターコーター、ブレード
コーター、エアナイフコーター、スクィズコーター、含
浸コーター、トランスファロールコーター、キスコータ
ー、キャストコーター、スプレイコーター等を組み合わ
せることもできる。
【0054】このウェット・オン・ウェット方式におる
重層塗布においては、下層の磁性層が湿潤状態になった
ままで上層の磁性層を塗布するので、下層の表面(即
ち、上層と境界面)が滑らかになるとともに上層の表面
性が良好になり、かつ、上下層間の接着性も向上する。
この結果、特に高密度記録のために高出力、低ノイズの
要求されるたとえば磁気テープとしての要求性能を満た
したものとなりかつ、高耐久性の性能が要求されること
に対しても膜剥離をなくし、膜強度が向上し、耐久性が
十分となる。また、ウェット・オン・ウェット重層塗布
方式により、ドロップアウトも低減することができ、信
頼性も向上する。
【0055】−表面の平滑化− 次にカレンダリングにより表面平滑化処理が行なわれ
る。その後は、必要に応じてバーニッシュ処理またはブ
レード処理を行なってスリッティングされる。この際、
上記表面平滑化処理は、本発明の目的を達成するのに効
果的である。
【0056】すなわち、前記したように本発明の必須要
件の一つに磁性層表面の粗さの条件があるが、この条件
を満たすためには、この表面平滑化処理が好ましい。表
面平滑化処理においては、カレンダー条件として温度、
線圧力、C/s(コーティングスピード)等を挙げるこ
とができる。本発明の目的達成のためには、通常、上記
温度を50〜120℃、上記線圧力を50〜400kg
/cm、上記C/sを20〜600m/分に保持するこ
とが好ましい。
【0057】上記のように処理した結果の塗布膜厚は、
本願発明においては0.05〜0.7μmが好ましく、
さらに好ましくは0.05〜0.5μmである。これら
の数値の範囲を外れると、磁性層の表面状態を本発明の
如く特定することが実施困難になるか、あるいはそれが
不可能になることがある。
【0058】−磁気記録媒体− 上述した製造方法により製造される本発明の磁気記録媒
体は、最上層の磁性層が主成分として六方晶板状磁性粉
を含有し、最上層に隣接する磁性層が主成分として針状
コバルト変性酸化鉄系磁性粉を含有し、かつ、シクロヘ
キサンで還流処理して抽出される脂肪酸量(Ff )が、
単位塗膜面積当たり、10〜70mg/m2 に調製され
ている。このような脂肪酸量に調製されることにより、
重層面粗れが減少し、単層から重層への Gloss低下率が
少ないという効果が奏される。上記Ff の限定に加えて
磁性層中の磁性粉1g当たり磁性粉に吸着している脂肪
酸量(Fa )が20〜100mg/gである磁気記録媒
体は、重層面粗れが減少し、単層から重層への Gloss低
下率が少なく、さらに磁性塗料の粘度上昇率が少ないと
いう効果が奏される。上記Ff の限定に加えてシクロヘ
キサンに5分間浸漬したときに抽出される脂肪酸量(F
s )が、単位塗膜面積当たり100mg/m2 以下であ
る磁気記録媒体は、重層面粗れが減少し、単層から重層
への Gloss低下率および磁性塗料の粘度上昇率が少な
く、さらに走行耐久性がよいという点において優れてい
る。更に塗膜中の磁性粉1gあたりに吸着している脂肪
酸量(Fa )が20〜70mg/gであり、シクロヘキ
サンに5分間浸漬したときに抽出される脂肪酸量(F
s )が単位塗膜面積当たり50mg/m2 以下であり、
さらに、シクロヘキサンで還流処理して抽出される脂肪
酸量(Ff )が10〜40mg/m2 である磁気記録媒
体は、重層面粗れが減少し、重層による Gloss低下率お
よび上層塗料の粘度上昇率が低く、走行耐久性も良好で
あり、さらに電気特性が良好であるという点において優
れている。
【0059】最上層の磁性層が主成分として六方晶板状
磁性粉を含有し、最上層に隣接する磁性層が主成分とし
て針状コバルト変性酸化鉄系磁性粉を含有し、かつ、シ
クロヘキサンで還流処理して抽出される脂肪酸エステル
量(Ef )が、単位塗膜面積当たり、10〜70mg/
2 であることを特徴とする磁気記録媒体は、重層によ
る Gloss低下率が少ないという点において優れている。
上記Ef の限定に加えてシクロヘキサンに5分間浸漬し
たときに抽出される脂肪酸エステル量(Es )が、単位
塗膜面積当たり70mg/m2 以下である磁気記録媒体
は、重層によるGloss低下率が少なく、さらに粘度上昇
率が低く、走行耐久性に優れるという点において優れて
いる。上記Ef の限定に加えてシクロヘキサンに5分間
浸漬したときに抽出される脂肪酸エステル量(Es )が
単位塗膜面積当たり5〜40mg/m2 、さらに、シク
ロヘキサンで還流処理して抽出される脂肪酸エステル量
(Ef )が10〜40mg/m2 である磁気記録媒体
は、重層による Gloss低下率および粘度上昇率が低く、
走行耐久性に優れ、さらに電気特性が良好であるという
点において優れている。このようにして得られる本発明
の磁気記録媒体は、上記のような良好な特性を有するこ
とから8ミリビデオカメラ用磁気記録テープとして好適
に用いることができる。
【0060】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0061】以下に示す成分、割合、操作順序は本発明
の範囲から逸脱しない範囲において種々変更しうる。な
お、下記の実施例において「部」はすべて重量部であ
る。
【0062】(実施例1、8、9)これらは、前記請求
項3に対する実施例である。
【0063】 [最上層用磁性塗料] 混練 Co−Ti置換バリウムフェライト磁性粉 100部 ( BET値=40m2/g、Hc=1200 Oe 、平均針状比3.5 、飽和磁化量65emu/g ) 塩化ビニル樹脂(日本ゼオン社製 MR105) 5部 スルホン酸変性ポリウレタン樹脂 5部 (東洋紡績(株)製、UR8700、メチルエチルケトン/トルエンの固形分3 0%溶液) カ−ボンブラック 0.5部 リン酸エステル (詳細は表1に示した) ミリスチン酸およびステアリン酸 (詳細は表1に示した) メチルエチルケトン 適量* トルエン 適量* 希釈溶液 Cr23 5部 ミリスチン酸及びステアリン酸 (詳細は表1に示した) 脂肪酸エステル 1部 シクロヘキサノン 適量* メチルエチルケトン 適量* トルエン 適量* リン酸エステル (詳細は表1に示した) 適量*とは、各磁性塗料の調整に際し、磁性粉100部
に対して混練時と希釈時とを合せてメチルエチルケト
ン、トルエン、シクロヘキサノンを最終的に各100部
づつ、混練、分散の様子を見ながら添加した。
【0064】 [最上層に隣接する磁性層用磁性塗料] 混練 Co−γ−FeOx磁性粉末(詳細は表1に示した) 100部 (x=1.46、 BET値=45、 Hc=900、針状比=4、飽和磁化量=76) 塩化ビニル樹脂(日本ゼオン社製 MR105) 10部 スルホン酸変性ポリウレタン樹脂 12部 (東洋紡績(株)製、UR8700、メチルエチルケトン/トルエンの固形分 30%溶液) カ−ボンブラック、 1部 メチルエチルケトン 適量* トルエン 適量* 希釈溶液 ミリスチン酸 1部 ステアリン酸 1部 脂肪酸エステル 1部 シクロヘキサノン 適量* メチルエチルケトン 適量* トルエン 適量* 上記各層の混練用組成物を、加圧ニーダーでそれぞれ
混練し、次いで、希釈用組成物を添加し、撹拌、分散
後、ポリイソシアネート5重量部を加える。この磁性用
塗料を厚さ7.5μmのポリエチレンテレフタレート支
持体上に、図2に示す(ア)のコーターを用いて、乾燥
膜厚等が表1のようになるよう湿潤状態で重層塗布し、
さらに、この磁性層とは反対側の上記ポリエチレンフタ
レート支持体の面(裏面)に下記の組成を有する塗料を
塗布し、この塗膜を乾燥し、後述するカレンダー条件に
したがってカレンダー加工をすることによって、乾燥膜
厚0.5μmのバックコート層を形成し、これを8mm
幅に断裁しビデオテープを製造した。
【0065】 [バックコート層] カーボンブラック(平均粒径26μm) 40部 (ラベン1035) 硫酸バリウム(平均粒径300μm) 10部 ニトロセルロース 25部 ポリウレタン系樹脂 25部 (日本ポリウレタン(株)製、N−2301) ポリイソシアネ−ト化合物 10部 (日本ポリウレタン(株)製、コロネ−トL) シクロヘキサノン 400部 メチルエチルケトン 250部 トルエン 250部 この磁気記録テープにおけるシクロヘキサンで還流処理
して抽出される脂肪酸量(Ff)、塗膜中の磁性粉1g
当たりに吸着している脂肪酸量(Fa)、シクロヘキサ
ンに5分間浸漬したときに抽出される脂肪酸量(F
s)、重層によるGloss 低下率(%)、上層塗料の粘度
上昇率(%)、走行耐久性および電気特性(dB)を以
下のようにして測定し、それらの結果を表2に示した。
【0066】<シクロヘキサンで還流処理して抽出され
る脂肪酸量(Ff)>;各磁性層をあらかじめ剥離して
おき、各磁性層240cm2 に対応する試料にそれぞれ
シクロヘキサン約50mlを加えた。
【0067】これらを1時間還流煮沸した後、室温に戻
し、試料を少量のシクロヘキサンで洗浄してから抽出液
と合せた。次いで、以下の−A操作−により脂肪酸量を
求めた。
【0068】−A操作− この抽出液に濃度40ppmに調整したパルミチン酸メ
チル/シクロヘキサン5mlを加え、次にロータリーエ
バポレーターを用いてこの溶液からシクロヘキサンを蒸
発させた。濃縮された抽出物に新たにシクロヘキサン
0,2mlを加え、そのうち1μmをガスクロマトグラ
フにかけた。パルミチン酸メチルおよび脂肪酸の濃度と
ピーク面積との関係から予め作成しておいた検量線から
抽出された脂肪酸量を求めた。 <塗膜中の磁性粉1g当たりに吸着している脂肪酸量
(Fa)>; 各磁性層を予め剥離しておき、各磁性層240cm
2 に対応する試料にそれぞれメチルイソブチルケトン
(MIBK)約50mlを加えた。これらを3時間還流
煮沸した後、室温に戻し、試料を少量のMIBKで洗浄
してから抽出液と合せた。濃縮された抽出物に新たにシ
クロヘキサン約50mlを加えて1時間還流煮沸し、室
温に戻してからシクロヘキサン抽出物を分取した。以
後、前記(Ff)における−A操作−と同様に処理して
脂肪酸量を求めた。
【0069】 また、強く吸着しているものについて
は、6規定塩酸/エタノール(1:1)の溶液に浸漬し
た後、MIBK以降の抽出を行なって前記(Ff)にお
ける−A操作−と同様に処理して脂肪酸量を求めた。
【0070】 この定量値を前記の定量値に加えて強
磁性粉末に吸着している脂肪酸量とした(Fa=+
)。
【0071】尚、ガスクロマトグラフィーにおいては横
河電気(株)製「HP5890A」をカラムとし、充填
剤にはヒューレットパッカード社製「ウルトラ1」を使
用した。
【0072】<シクロヘキサンに5分間浸漬したときに
抽出される脂肪酸量(Fs)>;最上層の磁性層240
cm2 に対応する試料にシクロヘキサン約50mlを加
え、2分間放置した。次いで、これを濾過して試料を少
量のシクロヘキサンで洗浄し、抽出液と合せた。次い
で、(Ff)における−A操作−を行ない脂肪酸量を求
めた。
【0073】<重層によるGloss 低下率(%)>;上層
単層のカレンダー処理前のGloss をG1 、重層にしたと
きのカレンダーの処理前のGloss をG2 としたとき (G1 −G2 )/G1 ×100(%) 表わす。
【0074】<上層塗料の粘度上昇率(%)>;ポリイ
ソシアネート添加前のプレファイナル塗料の粘度をη
1 、これを24時間停滞させて測定した値をη2 とした
とき、 (η2 −η1 )/η1 ×100(%) で表わす。
【0075】<走行耐久性>;温度60℃、湿度80%
における繰返し走行耐久性について以下のように評価し
た。 A:支障なし B:裏面にキズのあるもの C:走行はするが、D/O=50以上の多発したもの D:走行はするが、電気特性2dB以上の低下したもの E:走行ストップ <電気特性(dB) RF−out>;ソニー社製8ミ
リビデオカメラCCDV−900により、7MHzでの
RF出力を測定し、実施例1に対する値を求めた。
【0076】<電気特性(dB) Lumi−S/N
>;カラービデオノイズメーター(シバソク社製、92
5D/1)を用い、ソニー社製8ミリビデオカメラCC
DV−900により、実施例1に対する値を求めた。
【0077】なお、表2に示した各実施例および比較例
の結果は、実施例1における電気特性(dB)の値を0
としたときのものである。
【0078】(実施例2、3、6、7)これらは、請求
項1に対する実施例である。
【0079】最上層の磁性層中のリン酸エステル、ミリ
スチン酸、ステアリン酸の含有量を表1のように変えた
以外は請求項3に対する実施例1、8、9と同様に製造
して得た磁気記録媒体について、実施例1、8、9と同
様に種々の特性について測定を行なった。その結果を表
2に示した。
【0080】(実施例4、5)これらは、請求項2に対
する実施例である。
【0081】最上層の磁性層中のリン酸エステル、ミリ
スチン酸、ステアリン酸の含有量を表1のように変えた
以外は請求項3に対する実施例1、8、9と同様に製造
して得た磁気記録媒体について、実施例1、8、9と同
様に種々の特性について測定を行なった。その結果を表
2に示した。
【0082】(実施例10、11、12)これらは、請
求項4に対する実施例である。
【0083】最上層の磁性層中のリン酸エステル、ミリ
スチン酸、ステアリン酸の含有量および乾燥膜厚を表1
のように変更し、図2の(ウ)のコーターを使用した以
外は請求項3に対する実施例1、8、9と同様に製造し
て得た磁気記録媒体について、実施例1、8、9と同様
に種々の特性について測定を行なった。その結果を表2
に示した。
【0084】(比較例1、2)これらは、請求項1〜4
に対する比較例である。
【0085】最上層の磁性層中のリン酸エステル、ミリ
スチン酸、ステアリン酸の含有量及び乾燥膜厚を表1の
ように変えた以外は請求項4に対する実施例10、1
1、12と同様の製造して得た磁気記録媒体について、
実施例10、11、12と同様に種々の特性について測
定を行なった。その結果を表2に示した。
【0086】(比較例3)これらは、請求項1〜4に対
する比較例である。最上層の磁性層中のリン酸エステ
ル、ミリスチン酸、ステアリン酸の含有量および乾燥膜
厚を表1のように変更し、重奏塗布を湿潤状態でなく乾
燥状態で行なった以外は請求項1〜4に対する実施例1
〜9と同様の製造して得た磁気記録媒体について、実施
例1〜9と同様に種々の特性について測定を行なった。
その結果を表2に示した。
【0087】(比較例4)これらは、請求項1〜4に対
する比較例である。
【0088】最上層の磁性層中のリン酸エステル、ミリ
スチン酸、ステアリン酸の含有量および乾燥膜厚を表1
のように変えた以外は請求項1〜4に対する実施例1〜
9と同様の製造して得た磁気記録媒体について、実施例
1〜9と同様に種々の特性について測定を行なった。そ
の結果を表2に示した。
【0089】(実施例1、2、3)これらは、請求項5
に対する実施例である。
【0090】 [最上層用磁性塗料] 混練 Co−Ti置換バリウムフェライト磁性粉 100部 ( BET値=40m2/g、Hc=1200 Oe 、平均針状比3.5 、飽和磁化量65emu/g ) 塩化ビニル樹脂(日本ゼオン社製 MR105) 5部 スルホン酸変性ポリウレタン樹脂 5部 (東洋紡績(株)製、UR8700、メチルエチルケトン/トルエンの固形分3 0%溶液) カ−ボンブラック 0.5部 リン酸エステル (詳細は表3に示した) ステアリン酸 2部 メチルエチルケトン 適量* トルエン 適量* 脂肪酸エステル (詳細は表3に示した) 希釈溶液 Cr23 5部 ミリスチン酸 1部 脂肪酸エステル (詳細は表3に示した) シクロヘキサノン 適量* メチルエチルケトン 適量* トルエン 適量* リン酸エステル (詳細は表3に示した) 適量*とは、各磁性塗料の調整に際し、磁性粉100部
に対して混練時と希釈時とを合せてメチルエチルケト
ン、トルエン、シクロヘキサノンを最終的に各100部
づつ、混練、分散の様子を見ながら添加した。
【0091】 [最上層に隣接する磁性層用磁性塗料] 混練 Co−γ−FeOx磁性粉末 100部 (x=1.46、 BET値=45、 Hc=900、針状比=4、飽和磁化量=76) 塩化ビニル樹脂(日本ゼオン社製 MR105) 10部 スルホン酸変性ポリウレタン樹脂 12部 (東洋紡績(株)製、UR8700、メチルエチルケトン/トルエンの固形分3 0%溶液) カ−ボンブラック、 1部 メチルエチルケトン 適量* トルエン 適量* 希釈溶液 ミリスチン酸 1部 ステアリン酸 1部 脂肪酸エステル 1部 シクロヘキサノン 適量* メチルエチルケトン 適量* トルエン 適量* 上記各層の混練用組成物を、加圧ニーダーでそれぞれ
混練し、次いで、希釈用組成物を添加し、撹拌、分散
後、ポリイソシアネート5重量部を加える。この磁性用
塗料を厚さ7.5μmのポリエチレンテレフタレート支
持体上に、図2に示す(ア)のコーターを用いて、乾燥
膜厚等が表3のようになるよう湿潤状態で重層塗布し、
さらに、この磁性層とは反対側の上記ポリエチレンフタ
レート支持体の面(裏面)に下記の組成を有する塗料を
塗布し、この塗膜を乾燥し、後述するカレンダー条件に
したがってカレンダー加工をすることによって、乾燥膜
厚0.5μmのバックコート層を形成し、これを8mm
幅に断裁しビデオテープを製造した。
【0092】 [バックコート層] カーボンブラック(平均粒径26μm) 40部 (ラベン1035) 硫酸バリウム(平均粒径300μm) 10部 ニトロセルロース 25部 ポリウレタン系樹脂 25部 (日本ポリウレタン(株)製、N−2301) ポリイソシアネ−ト化合物 10部 (日本ポリウレタン(株)製、コロネ−トL) シクロヘキサノン 400部 メチルエチルケトン 250部 トルエン 250部 この磁気記録テープにおけるシクロヘキサンで還流処理
して抽出される脂肪酸エステル量(Ef)、シクロヘキ
サンに5分間浸漬したときに抽出される脂肪酸エステル
量(Es)、重層によるGloss 低下率(%)、上層塗料
の粘度上昇率(%)、走行耐久性および電気特性(d
B)を測定し、それらの結果を表4に示した。
【0093】(実施例4、5)これらは、請求項6に対
する実施例である。
【0094】最上層の磁性層中のリン酸エステル、ブチ
ルステアレート、ブチルパルミテートの含有量を表3の
ように変えた以外は請求項5に対する実施例1、2、3
と同様に製造して得た磁気記録媒体について、実施例
1、2、3と同様に種々の特性について測定を行なっ
た。その結果を表4に示した。 (実施例6、7、8、9、10)これらは、請求項7に
対する実施例である。
【0095】最上層の磁性層中のリン酸エステル、ブチ
ルステアレート、ブチルパルミテートの含有量および乾
燥膜厚を表3のように変更し、図2の(ウ)のコーター
を使用した以外は請求項5に対する実施例1、2、3と
同様に製造して得た磁気記録媒体について、実施例1、
2、3と同様に種々の特性について測定を行なった。そ
の結果を表4に示した。
【0096】(比較例1、2)これらは、請求項5〜7
に対する比較例である。
【0097】最上層の磁性層中のリン酸エステル、ブチ
ルステアレート、ブチルパルミテートの含有量および乾
燥膜厚を表3のように変えた以外は請求項1〜4に対す
る実施例1〜9と同様の製造して得た磁気記録媒体につ
いて、実施例1〜9と同様に種々の特性について測定を
行なった。その結果を表4に示した。
【0098】(比較例3)これらは、請求項5〜7に対
する比較例である。
【0099】最上層の磁性層中のリン酸エステル、ブチ
ルステアレート、ブチルパルミテートの含有量および乾
燥膜厚を表3のように変更し、重層塗布を湿潤状態でな
く乾燥状態で行なった以外は請求項5〜7に対する実施
例1〜7と同様の製造して得た磁気記録媒体について、
実施例1〜7と同様に種々の特性について測定を行なっ
た。その結果を表4に示した。
【0100】(比較例4)これらは、請求項5〜7に対
する比較例である。
【0101】最上層の磁性層中のリン酸エステル、ブチ
ルステアレート、ブチルパルミテートの含有量および乾
燥膜厚を表3のように変えた以外は請求項5〜7に対す
る実施例8〜10と同様の製造して得た磁気記録媒体に
ついて、実施例8〜10と同様に種々の特性について測
定を行なった。その結果を表4に示した。
【0102】
【表1】
【0103】
【表2】
【0104】
【表3】
【0105】
【表4】
【0106】
【発明の効果】本発明により、低周波から高周波に至る
広域に渡って磁気記録特性が良好で、電気特性、スチル
耐久性、摺動ノイズ、滑り性および走行耐久性に優れた
磁気記録媒体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ウエット−オン−ウエット重層塗布方
式による磁性層の同時重層塗布を説明するための図であ
る。
【図2】図2は、磁性塗料を塗布するためのコーターヘ
ッドの図である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最上層の磁性層が主成分として六方晶板
    状磁性粉を含有し、最上層に隣接する磁性層が主成分と
    して針状コバルト変性酸化鉄系磁性粉を含有し、かつ、
    シクロヘキサンで還流処理して抽出される脂肪酸量(F
    f )が、単位塗膜面積当たり、10〜70mg/m2
    あることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 磁性層中の磁性粉1g当たり磁性粉に吸
    着している脂肪酸量(Fa )が20〜100mg/gで
    ある前記請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 シクロヘキサンに5分間浸漬したときに
    抽出される脂肪酸量(Fs )が、単位塗膜面積当たり1
    00mg/m2 以下である前記請求項1または2に記載
    の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 塗膜中の磁性粉1gあたりに吸着してい
    る脂肪酸量(Fa)が20〜70mg/gであり、シク
    ロヘキサンに5分間浸漬したときに抽出される脂肪酸量
    (Fs )が単位塗膜面積当たり50mg/m2 以下であ
    り、さらに、シクロヘキサンで還流処理して抽出される
    脂肪酸量(Ff )が10〜40mg/m2 である前記請
    求項1〜3のいずれかに記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 最上層の磁性層が主成分として六方晶板
    状磁性粉を含有し、最上層に隣接する磁性層が主成分と
    して針状コバルト変性酸化鉄系磁性粉を含有し、かつ、
    シクロヘキサンで還流処理して抽出される脂肪酸エステ
    ル量(Ef)が、単位塗膜面積当たり、10〜70mg
    /m2 であることを特徴とする磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 シクロヘキサンに5分間浸漬したときに
    抽出される脂肪酸エステル量(Es )が、単位塗膜面積
    当たり70mg/m2 以下である前記請求項5に記載の
    磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 シクロヘキサンに5分間浸漬したときに
    抽出される脂肪酸エステル量(Es )が単位塗膜面積当
    たり5〜40mg/m2 、さらに、シクロヘキサンで還
    流処理して抽出される脂肪酸エステル量(Ef )が10
    〜40mg/m2 である前記請求項5に記載の磁気記録
    媒体。
  8. 【請求項8】 複数の磁性層が湿潤状態で重層塗布され
    ることにより製造されることを特徴とする前記請求項1
    〜7のいずれかに記載の磁気記録媒体。
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