JPH05140346A - 剥離性材料の製造方法 - Google Patents

剥離性材料の製造方法

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JPH05140346A
JPH05140346A JP32954191A JP32954191A JPH05140346A JP H05140346 A JPH05140346 A JP H05140346A JP 32954191 A JP32954191 A JP 32954191A JP 32954191 A JP32954191 A JP 32954191A JP H05140346 A JPH05140346 A JP H05140346A
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JP
Japan
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radiation
composition
film
laminate
thermoplastic resin
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Application number
JP32954191A
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English (en)
Inventor
Takumi Araki
工 荒木
Hiroyuki Nagaishi
博之 永石
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 剥離性材料を製造するに際し、簡易な装置で
環境を汚染する溶剤を使用せず、また剥離剤が粘着剤層
にブリードしない剥離性材料の製造。 【構成】 放射線照射により架橋・硬化し、結果として
剥離性を発現する組成を有する化合物を熱可塑性樹脂と
混合し、フィルム状に押出し、その片面に基材を、他面
に放射線透過フィルムではさみ、これに放射線を照射し
て剥離性発現物質を架橋硬化させた後、前記フィルムを
はがす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主として粘着性のある飲
食品用容器または塗料用などの容器、粘着性ラベル用の
剥離紙、事務用品等の基台面又は巻回された包装用粘着
テープの裏面に剥離性を付与する場合等に利用できる粘
着材料に用いる剥離性基材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年粘着材料の発展にともない、主とし
て事務用品の分野に使用されていた粘着性ラベル、シー
ト類はその利用分野を広げ、電気機器、自動車、建材、
包装、輸送など広い範囲において粘着剤を使用した製品
が大きく進出してきた。これら粘着剤、粘着性のラベ
ル、粘着性シート、粘着性テープなどはその物単独では
貯蔵、運搬などの取り扱いができず、他のものへの粘着
を防ぐための剥離紙あるいは剥離基材と共に取り扱うこ
とが必要とされる。この剥離紙、あるいは剥離基材は剥
離性を発現させるために必ずプラスチックフィルムまた
は紙などの基材に直接あるいはポリオレフィンをラミネ
ートした基材に縮合型もしくは付加型シリコーン系剥離
剤のエマルジョン又は溶剤溶液をロールコーター等で塗
布し、熱風オーブン中で乾燥架橋させることにより製造
している。
【0003】しかし上記シリコーン系剥離剤を基材に塗
布し、さらに熱処理する工程は、その熱処理装置が大規
模なものが必要になるのみならず、シリコーン系剥離剤
を硬化させる為に必要な温度も比較的高く、したがって
使用される基材も耐熱性のあるものに限定されていた。
また、上記シリコーン系剥離剤を塗布する際にトルエン
等の溶媒を使用する為、これの回収にも多大の設備費と
エネルギーを必要としていた。
【0004】この場合、シリコーン系剥離剤を熱可塑性
樹脂に混合することによって、大規模な剥離剤の熱処理
工程を省略することが考えられるが、これらの方法では
剥離紙或いは剥離性シートとして要求される剥離性が十
分に発現されないばかりでなく、熱可塑性樹脂と単に混
合しただけでは剥離剤が基材の表面にブリードしてきて
ラベル、シート、テープなどの粘着剤層に移行し、粘着
力を低下させる致命的な欠陥がある。
【0005】このような問題を解決する手段として、放
射線硬化型反応性オルガノポリシロキサンを樹脂に混合
して、溶融(押出)ラミネーション及びインフレーショ
ン法によって成形した後、放射線を照射し、剥離剤を固
定化をする方法の提案がある(特開昭57−18722
1号公報、特開昭62−85930号公報)。
【0006】また、本発明者らは先にポリオレフィン系
熱可塑性樹脂にジメチルポリシロキサン、多官能性化合
物及酸化防止剤を混合した組成物を成形した後、電子線
照射を施すことによって剥離性材料を製造する方法を提
案している。
【0007】しかしながら、これら上記の方法において
使用される放射線硬化型反応性オルガノポリシロキサ
ン、ジメチルポリシロキサン等の放射線照射により架橋
・硬化することによって剥離性を発現する化合物は、電
子線照射を施す場合成形速度を上げる為には極めて大量
の窒素を必要とし製造コストに大きな影響を与えるばか
りでなく、製造現場の作業環境を著しく悪化させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記従
来の方法の問題点、及び放射線照射により剥離性を発現
するような組成を持つ化合物と熱可塑性樹脂を含有する
熱可塑性樹脂組成物を成形し、放射線照射を施すことに
よる剥離性材料の製造方法における問題点を勘案し、煩
雑な工程を必要とせず、しかも従来の問題点が解消され
る安価な剥離性材料を得べく鋭意研究した結果、大規模
な装置を必要とせず、優れた剥離性能を有し、しかも粘
着剤の粘着性を低下させない、剥離性材料を開発するこ
とに成功した。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、放射線照射に
より架橋・硬化することによって剥離性を発現する化合
物(本発明においては剥離性化合物という。)と熱可塑
性樹脂(樹脂A)を含有する熱可塑性樹脂組成物(組成
物A)をフィルム状に押出し、この両面を基材及び放射
線を透過するフィルムによりはさみ、ロールを利用して
圧着して積層物を形成した後、該積層体の放射線透過性
フィルム側から放射線を照射して組成物A層に含まれる
剥離性化合物を架橋・硬化させ、上記フィルムを積層物
から剥がすことを特徴とする剥離性材料の製造方法、及
び剥離性化合物と熱可塑性樹脂(樹脂A)を含有する熱
可塑性樹脂組成物(組成物A)をフィルム状に押出し、
この両面を基材及び放射線を透過するフィルムによりは
さみ、放射線透過性フィルム側のロールを熱可塑性樹脂
の融点に近い温度に設定したロールにより圧着して積層
物を形成した後、該積層体の放射線透過性フィルム側か
ら放射線を照射して組成物A層に含まれる剥離性化合物
を架橋・硬化させ、上記放射線透過性フィルムを積層物
から剥がすことを特徴とする剥離性材料の製造方法を開
発することにより上記の目的を達成することができた。
【0010】本発明において、組成物Aは主として剥離
性化合物と熱可塑性樹脂(樹脂A)からなる。この剥離
性化合物としては、粘着剤との間接的な相互作用の結果
として剥離性を示すものであっても良く、例えばメルカ
プト基、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基
等を有する重合性のあるオルガノポリシロキサン、ある
いはこれに必要に応じ多官能性化合物を添加した組成
物、またはジメチルポリシロキサンと多官能性化合物と
の組成物があり、これらに酸化防止剤を熱可塑性樹脂に
添加混合した組成物等が使用できる。
【0011】この剥離性化合物と混合される熱可塑性樹
脂(樹脂A)としては、使用する条件によって変わるこ
とがあるが、一般的には低密度ポリエチレン、中密度ポ
リエチレン、高密度ポリエチレン、エチレンとの少量の
他のα−オレフィンとの共重合体、ポリプロピレン、プ
ロピレンと少量の他のα−オレフィンとのランダムまた
はブロック共重合体、エチレンと酢酸ビニル、塩化ビニ
ル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル
などとの共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリ
エステル、あるいはこれらの混合物などを挙げることが
できる。特にポリプロピレン、高密度ポリエチレンはコ
ストと性能の面から比較的効果の高いものである。
【0012】また、組成物Aと基材との間にはさまれる
他の熱可塑性樹脂(樹脂B)としては上記のオルガノポ
リシロキサン、ジメチルポリシロキサン等が添加されて
いない熱可塑性樹脂が使用できる。
【0013】例えば樹脂Bとしては、低密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレ
ンと少量の他のα−オレフィンとの共重合体、ポリプロ
ピレン、プロピレンと少量の他のα−オレフィンとのラ
ンダムまたはブロック共重合体、エチレンとビニルエス
テルまたはα、β−不飽和カルボン酸エステル、α、β
−不飽和カルボン酸無水物等との共重合体等あるいはこ
れらの混合物が使用できるが、特に低密度ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。
【0014】なお組成物Aに使用する熱可塑性樹脂(樹
脂A)及び他の熱可塑性樹脂(樹脂B)は通常使用され
ている酸化防止剤、着色防止剤などを含有していても良
い。厚さは用途により変わるが通常5〜20μm程度で
ある。
【0015】放射線を透過するフィルムとしては、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート
等の芳香族ポリエステル系樹脂よりなるフィルムが放射
線による劣化抵抗性が高く繰り返し使用でき、特にポリ
エチレンテレフタレートよりなるフィルムはその透明性
と剛性から使用がし易いのでし好ましい。厚さの限度は
特にないが入手し易い20〜50μm程度のものが使用
できる。
【0016】熱可塑性樹脂と積層する基材としては、使
用用途により異なるが、クラフト紙、上質紙等の紙、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリアミド等の合成樹脂フィルム、又はこれらと
紙等とのラミネートフィルム、不織布、織布等が使用で
きる。
【0017】組成物Aを押出機によりフィルム状に押し
出しながらその両面を上記基材及び上記フィルムではさ
みこれを圧着ロールに送る。この場合、積層体の強度の
補強、組成物Aの厚みを薄くするなどの目的で組成物A
と基材の間に別の押出機を利用して樹脂Bを同時に押し
出しながら積層することも可能である。
【0018】上記圧着ロールの設定温度としては、目的
によっては広い範囲に選択できるが、使用する組成物A
に使用した樹脂Aの融点、または樹脂Bを使用したとき
には融点の低い方の熱可塑性樹脂の融点に近い温度、た
とえばその融点より10〜20℃低い温度の圧着ロール
を使用することが放射線照射の量子収率向上のために好
ましい。
【0019】このように圧着ロールにより圧着された積
層体は続いて放射線処理装置に送られる。この場合、積
層体は放射線の線源に対して放射線透過性フィルム側が
向くように挿入される。記放射線処理を施す方法として
は、電子線、X線、γ線等が使用できるが、電子線が好
ましい。
【0020】照射線量は、必要とされる被照射物の性能
によって広い範囲で変えることができる。一般には、2
0メガラド以下であり、3〜10メガラドが好ましい。
照射線量が、20メガラドを越えるとマトリックスの機
械的性質が著しく低下し実用性を失うばかりでなく、放
射線を透過するフィルムの繰り返し使用回数が著しく低
下する。
【0021】以下、本発明の実施例につき図面を参照し
て説明する。図1は本発明の実施に使用する剥離性材料
の製造装置の一例を示すもので、図中1はホッパー2及
びTダイ3を装備した押出機である。ホッパー2内に
は、上記剥離性化合物を有する熱可塑性樹樹脂(組成物
A)4が投入され、押出機1内で加熱溶融された後、T
ダイ3から押し出され押出フィルム膜5が形成される。
6は基材7を巻いた供給ロールで、このロール6から基
材7が繰出され、Tダイ3からの組成物Aの押出された
フィルムが接着される。8は放射線透過性フィルム9を
巻いた供給ロールで、Tダイフィルムの上側から供給さ
れ、基材7、押出フィルム5、放射線透過性フィルムと
が同時に圧着積層され、積層物10となる。
【0022】このとき、圧着積層するために使用する圧
着ロール10の温度を使用する熱可塑性樹脂の融点に近
い温度に設定すると剥離性化合物の架橋・硬化の促進に
効果がある。
【0023】次いで積層物11は矢印方向に走行し、放
射線照射装置12を通過することにより放射線が照射さ
れた積層物13が得られる。この積層物13から上記の
使用済の放射線透過性フィルム14を剥がし、巻取りロ
ール15で巻き取られる。又、積層物から放射線透過性
フィルムが剥がされた剥離性材料16は巻取りロール1
7に巻き取られる。
【0024】図2は本発明の実施に使用する剥離性材料
の他の製造装置を示すもので、押出機1a及び1bの2
台の押出機を用いて共押出ラミネーション法により剥離
性材料を製造するものである。
【0025】1台の押出機には、放射線照射により剥離
性を発現する組成を持つ化合物と熱可塑性樹脂とを含有
する熱可塑性樹脂組成物(組成物A)を投入し、残りの
1台の押出機には他の熱可塑性樹脂組成物(樹脂B)を
投入する。上記2台の押出機からの両熱可塑性樹脂組成
物の加熱溶融物は樹脂Bを基材7側に接するように配置
し、組成物Aを放射線透過性フィルム9側に接するよう
にして積層物11とする。
【0026】
【作用】本発明においては放射線透過性フィルム/組成
物A(または組成物A/樹脂B)/基材の順の積層体
を、放射線透過性フィルム側から放射線照射をして組成
物A中に配合された剥離性化合物を架橋・硬化させた
後、この積層体から放射線透過性フィルムを剥離するこ
とにより剥離性材料を製造する方法である。
【0027】この照射時に窒素雰囲気中を上記積層体を
通過させ、剥離性化合物を架橋・硬化させるのである
が、生産性を高めるには積層体が高速で照射装置内を通
過する必要があるので、空気を系内に持ち込む機会は多
くなるため窒素使用量は増大することになる。
【0028】本発明ではこのような場合においても高温
の状態で組成物Aと放射線透過性フィルム(反対側は基
材)で被覆されるため酸素の介在する機会は極めて少な
く、このため放射線照射による架橋・硬化の反応はスム
ーズに進行し、雰囲気の維持に使用する窒素の使用量を
全く不要とするか、必要とする場合においてもその使用
量を大幅に減らすことができると共に高い放射線量子効
率を維持できる。
【0029】
【実施例】以下実施例、比較例を比較して本発明を具体
的に説明する。実施例、比較例において種々な条件で作
製した試料の剥離強度及び残留粘着率、及びその安定性
を測定した。上記の剥離強度及び残留粘着率の測定は以
下のようにして行った。
【0030】(a)剥離強度 本発明の方法によって作製した試料のラミネート面に粘
着剤として、BPS8170(東洋インキ製)を25μ
m塗布し、100℃で3分乾燥させた後、表面基材とし
てPETフィルム(38μm)をゴムロールで貼りあわ
せた。次に、上記の粘着剤塗布試料に20g/cm2
荷重をかけ、23℃で所定時間(1日、1週間、1ケ
月)放置した後50mm幅にカットし、引張試験機を利
用して、引張速度0.3m/min、引張角度180°
の条件で引っ張り、剥離に要する力を測定し、これを剥
離強度とした。
【0031】(b)残留粘着率 本発明の方法によって作製した試料のラミネート面に標
準テープとして、ネオクラフトテープ(リンテック
(株)製)を貼着し、重さ2Kgのテープローラーを一
往復させた。次に、該テープに20g/cm2 の荷重を
かけ、70℃で20時間放置した後、23℃に冷却した
(3時間)。このテープを試料からはがし、ステンレス
板#280に貼着し、2Kgのテープローラーで一往復
した。次に該テープに20g/cm2 の荷重をかけ、2
3℃の雰囲気で3時間放置した後テープをステンレス板
からはがし、これに要する力を測定した。一方、試料に
貼りつけなかった標準テープを上記と同様にステンレス
板に貼着し、同様の条件を経てステンレス板からはが
し、これに要する力を測定した。前者の剥離強度を後者
の剥離強度に対する百分率で表し、これを残留粘着率と
した。
【0032】(実施例1)組成物AとしてMFRが12
g/10min、密度が0.916g/cm3 の高圧法
低密度ポリエチレン(以下LD−Aという。)に、25
℃における粘度が30000CS(センチストークス)
の両末端トリメチルシリル基封鎖のジメチルポリシロキ
サンを10重量%(以下、%という)、トリアリルイソ
シアヌレート(以下、TAICという)2%及びオクタ
デシル3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネートを0.10%混合した樹脂組
成物を、基材として低密度ポリエチレン(LD)がラミ
ネートされたクラフト紙に、樹脂温度290℃、ラミネ
ート厚み20μmでラミネートすると同時に、サンド繰
出機から放射線透過フィルムとしてPETフィルム(3
8μm)を供給して、PETフィルム/組成物A/LD
/クラフト紙の4層積層体を成形し、続いて空気雰囲気
下、ラインスピード50m/min、PETフィルム通
過後の照射線量5Mradで電子線照射を施した後、P
ETフィルムをはがし剥離性材料を得、この剥離性材料
に関する特性を測定した。
【0033】(実施例2)組成物AとしてMFRが12
g/10min、密度が0.916g/cm3 のLD−
Aに25℃における粘度が10000CSのメルカプト
基を含有するジメチルポリシロキサンを10%、オクタ
デシル3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネートを0.10%添加する以外は
実施例1と同様にして試料を作製し、各測定を行った。
【0034】(実施例3)実施例2において、25℃に
おける粘度が10000CSのビニル基を含有するジメ
チルポリシロキサンを10%添加する以外は実施例2と
同様にして試料を作製し、各測定を行った。
【0035】(実施例4)実施例MFRが12g/10
min、密度が0.916g/cm3 のLD−Aに25
℃における粘度が10000CSのビニル基を含有する
ジメチルポリシロキサンを10%、オクタデシル3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネートを0.10%を混合した樹脂組成物を、
MFRが8g/10min、密度0.917g/cm3
の高圧法低密度ポリエチレン(以下、LD−Bという)
と共にクラフト紙に樹脂組成物温度270℃、LD−B
温度290℃、ラミ厚が樹脂組成物10μm、LD−B
20μmで共押出ラミネートすると同時に、サンド繰出
機からPETフィルム(38μm)を供給して、PET
/樹脂組成物/LD−B/クラフト紙の4層積層体を成
形し、続いて空気雰囲気下、ラインスピード50m/m
in、PETフィルム通過後の照射線量5Mradで電
子線照射を施した後、PETフィルムをはがした試料の
剥離材料に関する特性を測定した。
【0036】(比較例1)実施例4において、サンド繰
出機からPETフィルムの供給をせずに、樹脂組成物/
LD−B/クラフト紙の3層積層体を成形する以外は実
施例4と同様にして試料を作製し、各測定を行った。
【0037】(比較例2)電子線照射を実施しない以外
は比較例1と同様にして試料を作製し、各測定を行っ
た。
【0038】(比較例3)実施例4において、電子線照
射を実施しない以外は実施例4と同様にして試料を作製
し、各測定を行った。上記実施例1〜4、比較例1〜3
の測定結果を一括して表1に示した。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明の剥離性材料の製造方法は、熱可
塑性樹脂に剥離性化合物を練り込み、放射線照射により
架橋・硬化させるタイプであるので従来の基材に対する
エマルジョンまたは有機系溶剤の溶液タイプシリコン系
剥離剤の大規模な塗布、乾燥架橋装置、或いはそれに伴
う溶媒回収装置を必要としないため、設備を小さく投資
を少なくすることができる。さらに組成物Aの組成を変
更することによって発現する剥離性能を調整することが
容易である。
【0041】また、溶融状態にある組成物Aの両面を放
射線透過性フィルムと基材とではさむ形の積層体とした
ため、酸素の介在する機会を消滅させ窒素使用量を全く
不要または極力少なくしたうえで製造速度を上げること
ができる。このことは、生産性を高めることができ、非
常に有用である。さらに、剥離性を発現させる面と密着
させた放射線を透過するフィルムを熱可塑性樹脂の融点
に近い温度に設定された圧着ロールと接触させることに
よって、積層体の放射線照射温度を高く保持することが
でき、剥離性を発現させる化合物の剥離性を発現させる
面へのブリードを促進すると共に、放射線の照射効率を
著しく増大させることができる。このことは、剥離性を
発現させるために必要な放射線照射エネルギーを節約す
ることができ、非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法の実施に使用する剥離性材料
の製造装置の一例を示す概略側面図である。
【図2】本発明の実施に使用する剥離性材料の他の製造
装置の例を示す概略側面図である。
【符号の説明】
1 押出機 2 ホッパー 3 Tダイ 4 原料 5 押出フィルム 6 基材供給ロール 7 基材 8 放射線透過性フィルム供給ロール 9 放射線透過性フィルム 10 圧着ロール 11 積層物 12 放射線照射装置 13 放射線照射した積層物 14 使用済放射線透過性フィルム 15 使用済放射線照射性フィルム巻取りロール 16 剥離性材料 17 剥離性材料巻取りロール
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年1月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、放射線照射に
より架橋・硬化することによって剥離性を発現する組成
を持つ化合物(本発明においては剥離性化合物とい
う。)と熱可塑性樹脂(樹脂A)を含有する熱可塑性樹
脂組成物(組成物A)をフィルム状に押出し、この両面
を基材及び放射線を透過するフィルムによりはさみ、ロ
ールを利用して圧着して積層物を形成した後、該積層体
の放射線透過性フィルム側から放射線を照射して組成物
A層に含まれる剥離性化合物を架橋・硬化させ、上記フ
ィルムを積層物から剥がすことを特徴とする剥離性材料
の製造方法、及び剥離性化合物と熱可塑性樹脂(樹脂
A)を含有する熱可塑性樹脂組成物(組成物A)をフィ
ルム状に押出し、この両面を基材及び放射線を透過する
フィルムによりはさみ、放射線透過性フィルム側のロー
ルを熱可塑性樹脂の融点に近い温度に設定したロールに
より圧着して積層物を形成した後、該積層体の放射線透
過性フィルム側から放射線を照射して組成物A層に含ま
れる剥離性化合物を架橋・硬化させ、上記放射線透過性
フィルムを積層物から剥がすことを特徴とする剥離性材
料の製造方法を開発することにより上記の目的を達成す
ることができた。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】例えば樹脂Bとしては、低密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレ
ンと少量の他のα−オレフィンとの共重合体、ポリプロ
ピレン、プロピレンと少量の他のα−オレフィンとのラ
ンダムまたはブロック共重合体、エチレンとビニルエス
テルまたはα、β−不飽和カルボン酸エステル、α、β
−不飽和カルボン酸あるいはその無水物等との共重合体
等あるいはこれらの混合物が使用できるが、特に低密度
ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体が好まし
い。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】以下、本発明の実施例につき図面を参照し
て説明する。図1は本発明の実施に使用する剥離性材料
の製造装置の一例を示すもので、図中1はホッパー2及
びTダイ3を装備した押出機である。ホッパー2内に
は、上記剥離性化合物を有する熱可塑性樹樹脂(組成物
A)4が投入され、押出機1内で加熱溶融された後、T
ダイ3から押し出され押出フィルム膜5が形成される。
6は基材7を巻いた供給ロールで、このロール6から基
材7が繰出され、Tダイ3からの組成物Aの押出された
フィルムが接着される。8は放射線透過性フィルム9を
巻いた供給ロールで、Tダイフィルムの上側から供給さ
れ、基材7、押出フィルム5、放射線透過性フィルムと
が同時に圧着積層され、積層物11となる。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年3月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 剥離性材料の製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主として粘着性のある飲
食品用容器または塗料用などの容器、粘着性ラベル用の
剥離紙、事務用品等の基台面又は巻回された包装用粘着
テープの裏面に剥離性を付与する場合等に利用できる粘
着材料に用いる剥離性基材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年粘着材料の発展にともない、主とし
て事務用品の分野に使用されていた粘着性ラベル、シー
ト類はその利用分野を広げ、電気機器、自動車、建材、
包装、輸送など広い範囲において粘着剤を使用した製品
が大きく進出してきた。これら粘着剤、粘着性のラベ
ル、粘着性シート、粘着性テープなどはそのもの単独で
は貯蔵、運搬などの取り扱いができず、他のものへの粘
着を防ぐための剥離紙あるいは剥離基材と共に取り扱う
ことが必要とされる。この剥離紙あるいは剥離基材は
剥離性を発現させるために必ずプラスチックフィルムま
たは紙などの基材に直接あるいはポリオレフィンをラミ
ネートした基材に縮合型もしくは付加型シリコーン系
剥離剤のエマルジョン又は溶剤溶液をロールコーター等
で塗布し、熱風オーブン中で乾燥架橋させることにより
製造している。
【0003】しかし上記シリコーン系剥離剤を基材に塗
布し、さらに熱処理する工程は、その熱処理装置が大規
模なものが必要になるのみならず、シリコーン系剥離剤
を硬化させる為に必要な温度も比較的高く、したがって
使用される基材も耐熱性のあるものに限定されていた。
また、上記シリコーン系剥離剤を塗布する際にトルエン
等の溶媒を使用する為、これの回収にも多大の設備費と
エネルギーを必要としていた。
【0004】この場合、シリコーン系剥離剤を熱可塑性
樹脂に混合することによって、大規模な剥離剤の熱処理
工程を省略することが考えられるが、これらの方法では
剥離紙或いは剥離性シートとして要求される剥離性が十
分に発現されないばかりでなく、熱可塑性樹脂と単に混
合しただけでは剥離剤が基材の表面にブリードしてきて
ラベル、シート、テープなどの粘着剤層に移行し、粘着
力を低下させる致命的な欠陥がある。
【0005】このような問題を解決する手段として、放
射線硬化型反応性オルガノポリシロキサンを樹脂に混合
して、溶融(押出)ラミネーション及びインフレーショ
ン法によって成形した後、放射線を照射し、剥離剤を固
定化をする方法の提案がある(特開昭57−18722
1号公報、特開昭62−85930号公報)。
【0006】また、本発明者らは先にポリオレフィン系
熱可塑性樹脂にジメチルポリシロキサン、多官能性化合
物及酸化防止剤を混合した組成物を成形した後、電子
線照射を施すことによって剥離性材料を製造する方法を
提案している。
【0007】しかしながら、これら上記の方法において
使用される放射線硬化型反応性オルガノポリシロキサ
ン、ジメチルポリシロキサン等の放射線照射により架橋
・硬化することによって剥離性を発現する化合物は、電
子線照射を施す場合成形速度を上げる為には極めて大量
の窒素を必要とし製造コストに大きな影響を与えるばか
りでなく、製造現場の作業環境を著しく悪化させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記従
来の方法の問題点、及び放射線照射により剥離性を発現
するような組成を持つ化合物と熱可塑性樹脂を含有する
熱可塑性樹脂組成物を成形し、放射線照射を施すことに
よる剥離性材料の製造方法における問題点を勘案し、煩
雑な工程を必要とせず、しかも従来の問題点が解消され
る安価な剥離性材料を得べく鋭意研究した結果、大規模
な装置を必要とせず、優れた剥離性能を有し、しかも粘
着剤の粘着性を低下させない、剥離性材料を開発するこ
とに成功した。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、放射線照射に
より架橋・硬化することによって剥離性を発現する組成
を持つ化合物(本発明においては剥離性化合物とい
う。)と熱可塑性樹脂(樹脂A)を含有する熱可塑性樹
脂組成物(組成物A)をフィルム状に押出し、この両面
を基材及び放射線を透過するフィルムによりはさみ、ロ
ールを利用して圧着して積層物を形成した後、該積層
の放射線透過性フィルム側から放射線を照射して組成物
A層に含まれる剥離性化合物を架橋・硬化させ、該放射
線透過性フィルムを積層物から剥がすことを特徴とす
る剥離性材料の製造方法、及び剥離性化合物と熱可塑性
樹脂(樹脂A)を含有する熱可塑性樹脂組成物(組成物
A)をフィルム状に押出し、この両面を基材及び放射線
を透過するフィルムによりはさみ、放射線透過性フィル
ム側のロールを熱可塑性樹脂の融点に近い温度に設定し
たロールにより圧着して積層物を形成した後、該積層
の放射線透過性フィルム側から放射線を照射して組成物
A層に含まれる剥離性化合物を架橋・硬化させ、放射
線透過性フィルムを積層物から剥がすことを特徴とす
る剥離性材料の製造方法を開発することにより上記の目
的を達成することができた。
【0010】本発明において、組成物Aは主として剥離
性化合物と熱可塑性樹脂(樹脂A)からなる。この剥離
性化合物としては、粘着剤との間接的な相互作用の結果
として剥離性を示すものであっても良く、例えばメルカ
プト基、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基
等を有する重合性のあるオルガノポリシロキサン、ある
いはこれに必要に応じ多官能性化合物を添加した組成
物、またはジメチルポリシロキサンと多官能性化合物と
の組成物があり、これらに酸化防止剤を熱可塑性樹脂に
添加混合した組成物等が使用できる。
【0011】この剥離性化合物と混合される熱可塑性樹
脂(樹脂A)としては、使用する条件によって変わるこ
とがあるが、一般的には低密度ポリエチレン、中密度ポ
リエチレン、高密度ポリエチレン、エチレンと少量の他
のα−オレフィンとの共重合体、ポリプロピレン、プロ
ピレンと少量の他のα−オレフィンとのランダムまたは
ブロック共重合体、エチレンと酢酸ビニル、塩化ビニ
ル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル
などとの共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリ
エステル、あるいはこれらの混合物などを挙げることが
できる。特にポリプロピレン、高密度ポリエチレンはコ
ストと性能の面から比較的効果の高いものである。
【0012】また、組成物Aと基材との間にはさまれる
他の熱可塑性樹脂(樹脂B)としては上記のオルガノポ
リシロキサン、ジメチルポリシロキサン等が添加されて
いない熱可塑性樹脂が使用できる。
【0013】例えば樹脂Bとしては、低密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレ
ンと少量の他のα−オレフィンとの共重合体、ポリプロ
ピレン、プロピレンと少量の他のα−オレフィンとのラ
ンダムまたはブロック共重合体、エチレンとビニルエス
テルまたはα、β−不飽和カルボン酸エステル、α、β
−不飽和カルボン酸あるいはその無水物等との共重合体
等あるいはこれらの混合物が使用できるが、特に低密度
ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体が好まし
い。
【0014】なお組成物Aに使用する熱可塑性樹脂(樹
脂A)及び他の熱可塑性樹脂(樹脂B)は通常使用され
ている酸化防止剤、着色防止剤などを含有していても良
い。厚さは用途により変わるが通常5〜20μm程度で
ある。
【0015】放射線を透過するフィルムとしては、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート
等の芳香族ポリエステル系樹脂よりなるフィルムが放射
線による劣化抵抗性が高く繰り返し使用でき、特にポリ
エチレンテレフタレートよりなるフィルムはその透明性
と剛性から使用がし易いのでし好ましい。厚さの限度は
特にないが入手し易い20〜50μm程度のものが使用
できる。
【0016】熱可塑性樹脂組成物(組成物A)または他
の熱可塑性樹脂(樹脂B)と積層する基材としては、使
用用途により異なるが、クラフト紙、上質紙等の紙、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリアミド等の合成樹脂フィルム、又はこれらと
紙等とのラミネートフィルム、不織布、織布等が使用で
きる。
【0017】組成物Aを押出機によりフィルム状に押し
出しながらその両面を上記基材及び上記フィルムではさ
みこれを圧着ロールに送る。この場合、積層の強度の
補強、組成物Aの厚みを薄くするなどの目的で組成物A
と基材の間に別の押出機を利用して樹脂Bを同時に押し
出しながら積層することも可能である。
【0018】上記圧着ロールの設定温度としては、目的
によっては広い範囲に選択できるが、使用する組成物A
に使用した樹脂Aの融点、または樹脂Bを使用したとき
には融点の低い方の熱可塑性樹脂の融点に近い温度、た
とえばその融点より10〜20℃低い温度の圧着ロール
を使用することが放射線照射の量子収率向上のために好
ましい。
【0019】このように圧着ロールにより圧着された積
は続いて放射線処理装置に送られる。この場合、積
は放射線の線源に対して放射線透過性フィルム側が
向くように挿入される。記放射線処理を施す方法とし
ては、電子線、X線、γ線等が使用できるが、電子線が
好ましい。
【0020】照射線量は、必要とされる被照射物の性能
によって広い範囲で変えることができる。一般には、2
0メガラド以下であり、3〜10メガラドが好ましい。
照射線量が、20メガラドを越えるとマトリックスの機
械的性質が著しく低下し実用性を失うばかりでなく、放
射線を透過するフィルムの繰り返し使用回数が著しく低
下する。
【0021】以下、本発明の実施例につき図面を参照し
て説明する。図1は本発明の実施に使用する剥離性材料
の製造装置の一例を示すもので、図中1はホッパー2及
びTダイ3を装備した押出機である。ホッパー2内に
は、上記剥離性化合物を有する熱可塑性樹脂組成物(組
成物A)4が投入され、押出機1内で加熱溶融された
後、Tダイ3から押し出され押出フィルム膜5が形成さ
れる。6は基材7を巻いた供給ロールで、このロール6
から基材7が繰出され、Tダイ3からの組成物Aの押出
されたフィルムが接着される。8は放射線透過性フィル
ム9を巻いた供給ロールで、Tダイフィルムの上側から
供給され、基材7、押出フィルム5、放射線透過性フィ
ルムとが同時に圧着積層され、積層物11となる。
【0022】このとき、圧着積層するために使用する圧
着ロール10の温度を使用する熱可塑性樹脂の融点に
近い温度に設定すると剥離性化合物の架橋・硬化の促進
に効果がある。
【0023】次いで積層物11は矢印方向に走行し、放
射線照射装置12を通過することにより放射線が照射さ
れた積層物13が得られる。この積層物13から上記の
使用済の放射線透過性フィルム14を剥がし、巻取りロ
ール15で巻き取られる。又、積層物から放射線透過性
フィルムが剥がされた剥離性材料16は巻取りロール1
7に巻き取られる。
【0024】図2は本発明の実施に使用する剥離性材料
の他の製造装置を示すもので、押出機1a及び1bの2
台の押出機を用いて共押出ラミネーション法により剥離
性材料を製造するものである。
【0025】1台の押出機には、放射線照射により剥離
性を発現する組成を持つ化合物と熱可塑性樹脂とを含有
する熱可塑性樹脂組成物(組成物A)を投入し、残りの
1台の押出機には他の熱可塑性樹脂組成物(樹脂B)を
投入する。上記2台の押出機からの組成物Aおよび樹脂
の加熱溶融物を、樹脂Bを基材7側に接するように配
置し、組成物Aを放射線透過性フィルム9側に接するよ
うにして積層物11とする。
【0026】
【作用】本発明においては放射線透過性フィルム/組成
物A(または組成物A/樹脂B)/基材の順の積層
を、放射線透過性フィルム側から放射線照射をして組成
物A中に配合された剥離性化合物を架橋・硬化させた
後、この積層から放射線透過性フィルムを剥離するこ
とにより剥離性材料を製造する方法である。
【0027】この照射時に窒素雰囲気中を上記積層
通過させ、剥離性化合物を架橋・硬化させるのである
が、生産性を高めるには積層が高速で照射装置内を通
過する必要があるので、空気を系内に持ち込む機会は多
くなるため窒素使用量は増大することになる。
【0028】本発明ではこのような場合においても高温
の状態で組成物Aと放射線透過性フィルム(反対側は基
材)で被覆されるため酸素の介在する機会は極めて少な
く、このため放射線照射による架橋・硬化の反応はスム
ーズに進行し、雰囲気の維持に使用する窒素の使用量を
全く不要とするか、必要とする場合においてもその使用
量を大幅に減らすことができると共に高い放射線量子効
率を維持できる。
【0029】
【実施例】以下実施例、比較例を比較して本発明を具体
的に説明する。実施例、比較例において種々な条件で作
製した試料の剥離強度及び残留粘着率、及びその安定性
を測定した。上記の剥離強度及び残留粘着率の測定は以
下のようにして行った。
【0030】(a)剥離強度 本発明の方法によって作製した試料のラミネート面に粘
着剤として、BPS8170(東洋インキ製)を25μ
m塗布し、100℃で3分乾燥させた後、表面基材とし
てPETフィルム(38μm)をゴムロールで貼りあわ
せた。次に、上記の粘着剤塗布試料に20g/cm2
荷重をかけ、23℃で所定時間(1日、1週間、1ケ
月)放置した後50mm幅にカットし、引張試験機を利
用して、引張速度0.3m/min、引張角度180°
の条件で引っ張り、剥離に要する力を測定し、これを剥
離強度とした。
【0031】(b)残留粘着率 本発明の方法によって作製した試料のラミネート面に標
準テープとして、ネオクラフトテープ(リンテック
(株)製)を貼着し、重さ2Kgのテープローラーを一
往復させた。次に、該テープに20g/cm2 の荷重を
かけ、70℃で20時間放置した後、23℃に冷却した
(3時間)。このテープを試料からはがし、ステンレス
板#280に貼着し、2Kgのテープローラーで一往復
した。次に該テープに20g/cm2 の荷重をかけ、2
3℃の雰囲気で3時間放置した後テープをステンレス板
からはがし、これに要する力を測定した。一方、試料に
貼りつけなかった標準テープを上記と同様にステンレス
板に貼着し、同様の条件を経てステンレス板からはが
し、これに要する力を測定した。前者の剥離強度を後者
の剥離強度に対する百分率で表し、これを残留粘着率と
した。
【0032】(実施例1)組成物AとしてMFRが12
g/10min、密度が0.916g/cm3 の高圧法
低密度ポリエチレン(以下LD−Aという。)に、25
℃における粘度が30000CS(センチストークス)
の両末端トリメチルシリル基封鎖のジメチルポリシロキ
サンを10重量%(以下、%という)、トリアリルイソ
シアヌレート(以下、TAICという)2%及びオクタ
デシル3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネートを0.10%混合した樹脂組
成物を、基材として低密度ポリエチレン(LD)がラミ
ネートされたクラフト紙に、樹脂温度290℃、ラミネ
ート厚み20μmでラミネートすると同時に、サンド繰
出機から放射線透過フィルムとしてPETフィルム(3
8μm)を供給して、PETフィルム/樹脂組成物/L
D/クラフト紙の4層積層を成形し、続いて空気雰囲
気下、ラインスピード50m/min、PETフィルム
通過後の照射線量5Mradで電子線照射を施した後、
PETフィルムをはがし剥離性材料を得、この剥離性材
料に関する特性を測定した。
【0033】(実施例2)組成物AとしてMFRが12
g/10min、密度が0.916g/cm3 のLD−
Aに25℃における粘度が10000CSのメルカプト
基を含有するジメチルポリシロキサンを10%、オクタ
デシル3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネートを0.10%添加する以外は
実施例1と同様にして試料を作製し、各測定を行った。
【0034】(実施例3)実施例2において、25℃に
おける粘度が10000CSのビニル基を含有するジメ
チルポリシロキサンを10%添加する以外は実施例2と
同様にして試料を作製し、各測定を行った。
【0035】(実施例4)MFRが12g/10mi
n、密度が0.916g/cm3 のLD−Aに25℃に
おける粘度が10000CSのビニル基を含有するジメ
チルポリシロキサンを10%、オクタデシル3−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネートを0.10%を混合した樹脂組成物を、MFR
が8g/10min、密度0.917g/cm3 の高圧
法低密度ポリエチレン(以下、LD−Bという)と共に
クラフト紙に樹脂組成物温度270℃、LD−B温度2
90℃、ラミ厚が樹脂組成物10μm、LD−B20μ
mで共押出ラミネートすると同時に、サンド繰出機から
PETフィルム(38μm)を供給して、PET/樹脂
組成物/LD−B/クラフト紙の4層積層を成形し、
続いて空気雰囲気下、ラインスピード50m/min、
PETフィルム通過後の照射線量5Mradで電子線照
射を施した後、PETフィルムをはがした試料の剥離材
料に関する特性を測定した。
【0036】(比較例1)実施例4において、サンド繰
出機からPETフィルムの供給をせずに、樹脂組成物/
LD−B/クラフト紙の3層積層を成形する以外は実
施例4と同様にして試料を作製し、各測定を行った。
【0037】(比較例2)電子線照射を実施しない以外
は比較例1と同様にして試料を作製し、各測定を行っ
た。
【0038】(比較例3)実施例4において、電子線照
射を実施しない以外は実施例4と同様にして試料を作製
し、各測定を行った。上記実施例1〜4、比較例1〜3
の測定結果を一括して表1に示した。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明の剥離性材料の製造方法は、熱可
塑性樹脂に剥離性化合物を練り込み、放射線照射により
架橋・硬化させるタイプであるので従来の基材に対する
エマルジョンまたは有機系溶剤の溶液タイプシリコン系
剥離剤の大規模な塗布、乾燥架橋装置、或いはそれに伴
う溶媒回収装置を必要としないため、設備を小さく投資
を少なくすることができる。さらに組成物Aの組成を変
更することによって発現する剥離性能を調整することが
容易である。
【0041】また、溶融状態にある組成物Aの両面を放
射線透過性フィルムと基材とではさむ形の積層とした
ため、酸素の介在する機会を消滅させ窒素使用量を全く
不要または極力少なくしたうえで製造速度を上げること
ができる。このことは、生産性を高めることができ、非
常に有用である。さらに、剥離性を発現させる面と密着
させた放射線を透過するフィルムを熱可塑性樹脂の融点
に近い温度に設定された圧着ロールと接触させることに
よって、積層の放射線照射温度を高く保持することが
でき、剥離性を発現させる化合物の剥離性を発現させる
面へのブリードを促進すると共に、放射線の照射効率を
著しく増大させることができる。このことは、剥離性を
発現させるために必要な放射線照射エネルギーを節約す
ることができ、非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法の実施に使用する剥離性材料
の製造装置の一例を示す概略側面図である。
【図2】 ,本発明の
実施に使用する剥離性材料の他の製造装置の例を示す概
略側面図である。
【符号の説明】 1 押出機 2 ホッパー 3 Tダイ 4 原料 5 押出フィルム 6 基材供給ロール 7 基材 8 放射線透過性フィルム供給ロール 9 放射線透過性フィルム 10 圧着ロール 11 積層物 12 放射線照射装置 13 放射線照射した積層物 14 使用済放射線透過性フィルム 15 使用済放射線照射性フィルム巻取りロール 16 剥離性材料 17 剥離性材料巻取りロール

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線照射により架橋・硬化することに
    よって剥離性を発現する組成を持つ化合物と熱可塑性樹
    脂(樹脂A)とを含有する熱可塑性樹脂組成物(組成物
    A)をフィルム状に押出し、この両面を基材及び放射線
    を透過するフィルムによりはさみ、ロールを利用して圧
    着して積層物を形成した後、該積層体の放射線透過性フ
    ィルム側から放射線を照射して組成物A層に含まれる剥
    離性化合物を架橋・硬化させ、上記フィルムを積層物か
    ら剥がすことを特徴とする剥離性材料の製造方法。
  2. 【請求項2】 放射線照射により架橋・硬化することに
    よって剥離性を発現する組成を持つ化合物と熱可塑性樹
    脂(樹脂A)とを含有する熱可塑性樹脂組成物(組成物
    A)をフィルム状に押出し、この両面を基材及び放射線
    を透過するフィルムによりはさみ、放射線透過性フィル
    ム側のロールを熱可塑性樹脂の融点に近い温度に設定し
    たロールにより圧着して積層物を形成した後、該積層体
    の放射線透過性フィルム側から放射線を照射して組成物
    A層に含まれる剥離性化合物を架橋・硬化させ、上記放
    射線透過性フィルムを積層物から剥がすことを特徴とす
    る剥離性材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 放射線照射により架橋・硬化することに
    よって剥離性を発現する化合物と熱可塑性樹脂(樹脂
    A)とを含有する熱可塑性樹脂組成物(組成物A)と基
    材の間に他の熱可塑性樹脂(樹脂B)をはさんで積層物
    を形成する請求項1または2記載の剥離性材料の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂A及びBがポリオレフィン
    系樹脂である請求項1または2記載の剥離性材料の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 照射する放射線が電子線、X線またはγ
    線である請求項1または2記載の剥離性材料の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 放射線を透過するフィルムが芳香族ポリ
    エステル系樹脂よりなる請求項1または2記載の剥離材
    料の製造方法。
  7. 【請求項7】 放射線量が20メガラド以下である請求
    項1または2記載の剥離材料の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11227391A (ja) * 1998-02-10 1999-08-24 Lintec Corp 熱転写仕上げシート

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11227391A (ja) * 1998-02-10 1999-08-24 Lintec Corp 熱転写仕上げシート

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