JPH05146178A - 振動モータ - Google Patents

振動モータ

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Publication number
JPH05146178A
JPH05146178A JP3333997A JP33399791A JPH05146178A JP H05146178 A JPH05146178 A JP H05146178A JP 3333997 A JP3333997 A JP 3333997A JP 33399791 A JP33399791 A JP 33399791A JP H05146178 A JPH05146178 A JP H05146178A
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JP
Japan
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vibration
piezoelectric element
voltage
rotor
block body
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Pending
Application number
JP3333997A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Komoda
晶彦 菰田
Koji Saito
孝司 斉藤
Yoshitaka Takemura
芳孝 竹村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asmo Co Ltd
Denso Corp
Original Assignee
Asmo Co Ltd
NipponDenso Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Asmo Co Ltd, NipponDenso Co Ltd filed Critical Asmo Co Ltd
Priority to JP3333997A priority Critical patent/JPH05146178A/ja
Publication of JPH05146178A publication Critical patent/JPH05146178A/ja
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 双方向への回転が可能であり、しかも構造が
簡単で、回転出力を効率よく発生でき、かつ、曲げ振動
の共振周波数を任意に変えることができる振動モータを
提供すること。 【構成】 ステータ部40は、振動発生用の圧電素子4
2,44と、負荷インピーダンス100が接続される圧
電素子46,48と、これらの圧電素子の表面に積層配
置されたリング形状の電極板50,52,54,56
と、前記電極板及び圧電素子の両側を挟持するよう配置
された3つのブロック体58,60,62とを含む。そ
して、前記電極板50の分割電極板50U,50V,5
0Wに、曲げ振動の共振周波数をもつ3相交流電圧を印
加することにより、ロータ接触面70に楕円振動を発生
させ、ロータ部を正転および逆転駆動する。また、負荷
インピーダンス100の値を変えることにより、この曲
げ振動の共振周波数を変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は振動モータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ボルト締めランジュバン型の
超音波モータが周知であり、例えば特開昭61-49670号公
報に係る片持ち梁状捩り超音波振動子を用いた圧電モー
タや、特開昭63-217984 号公報に係る超音波モータ等が
知られている。
【0003】しかし、従来この種のモータは、いずれも
ロータを一方向にしか回転できず、しかも構造が複雑で
高価なものとなってしまうという問題があった。
【0004】図12には、従来のボルト締めランジュバ
ン型超音波モータの一例が示されている。この超音波モ
ータは、2個の圧電素子10,12の両端に長さの異な
る金属ブロック体14,16が配置され、両ブロック体
14,16は、その中心においてボルト18により圧電
素子10,12を締付けるように固定されている。
【0005】そして、この超音波モータは、交流電源2
0から圧電素子10,12に高周波交流電圧を印加する
と、圧電素子10,12の厚み方向への振動により縦振
動が生じるとともに、ボルト18の捩りにより捩り振動
が生じ、ブロック体14,16の端面には縦振動と捩り
振動を合成した楕円振動が発生することになり、この楕
円振動により回転駆動力を得ることができる。
【0006】前記ブロック体16の端面には、円板22
がバネ24によりブロック体16側へ付勢されて配設さ
れており、円板22の回転軸26が軸受28にて支持さ
れている。したがって、前記円板22をブロック体16
の端面に接触することにより、前記合成振動により得ら
れる回転力は円板22に伝達され、回転軸26から回転
出力を取り出すことができる。
【0007】また、この超音波モータでは、縦振動と捩
り振動との共振点を合せなければ回転出力を効果的に発
生できないという欠点があり、この欠点を解決する従来
技術としては特開平2-228277号公報に係る超音波駆動装
置が知られている。
【0008】この装置は、金属ブロック体の一方をさら
に2分割し、この分割した2つの金属ブロック体によっ
て負荷インピーダンスを接続した圧電素子を挟持する構
成を有している。この負荷インピーダンスを可変にする
ことにより、上述した超音波モータの縦振動の共振点を
変化させ、縦振動と捩り振動の共振点を一致させようと
するものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した縦
振動と捩り振動との合成により楕円振動を発生させる超
音波モータでは、ブロック体16の端面に一方向の楕円
振動しか発生できず、回転軸26を正転および逆転の両
方向に駆動できないという問題があった。
【0010】また、この超音波モータでは、振動子1
0,12の振動から楕円振動を直接発生できず、縦振動
と捩り振動を合成しなければならないため、楕円振動の
発生効率が十分でなく、その分、回転出力を効率よく発
生できないという問題があった。
【0011】さらに、この超音波モータでは、駆動周波
数は金属ブロック体の形状等に定まってしまい、汎用性
が少ないという問題があった。上述した特開平2-228277
号公報に開示された技術を用いれば、縦振動の共振点を
ずらすことができるが、この場合であっても捩り振動の
共振点は固定されており、縦振動の共振点をこの捩り振
動の共振点に一致させているにすぎない。従って、超音
波モータ全体の共振点を変化させるためには、金属ブロ
ック体を削り込む必要があり、超音波モータが製品とし
て完成した後に共振点を変えることは実質的には不可能
であった。
【0012】本発明は、このような従来の課題に鑑みな
されたものであり、その目的は、双方向への回転が可能
であり、しかも構造が簡単で、回転出力を効率よく発生
でき、共振周波数を任意に設定することができる振動モ
ータを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は、ステータ部およびロータ部を有する振動
モータにおいて、前記ステータ部は、振動を発生させる
第1の圧電素子と、前記第1の圧電素子の表面をロータ
部の回転方向に少なくとも3分割し、各分割領域を異な
る電圧印加領域とする電圧印加用電極と、加えられる振
動に応じた電圧を発生する第2の圧電素子と、前記第2
の圧電素子の表面に発生する電圧を取り出す負荷用電極
と、前記負荷用電極に接続される負荷インピーダンス
と、前記第1および第2の圧電素子を挟持するよう取付
け固定された第1のブロック体、第2のブロック体およ
び第3のブロック体と、を含み、前記電圧印加用電極を
介して前記第1の圧電素子の各電圧印加領域に3相以上
の交流電圧を印加することにより、前記ブロック体のロ
ータ接触面に楕円振動を発生させ、このロータ接触面に
接する前記ロータ部を駆動することを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明では、第1の圧電素子の表面をロータ部
の回転方向に沿って少くとも3分割し、各分割領域を異
なる相の電圧印加領域とするよう電圧印加用電極が形成
されている。したがって、前記電圧印加用電極を介して
第1の圧電素子の各電圧印加領域に3相以上の高周波交
流電圧を印加することにより、ブロック体のロータ接触
面に楕円振動を直接発生させ、ロータ部を回転駆動する
ことができる。
【0015】このように本発明の振動モータでは、従来
のランジュバン型の超音波モータのように、ボルトによ
る捩り振動を用いることなく、第1の圧電素子の振動か
ら直接楕円振動を発生させることができるため、回転出
力を効率よく得ることができ、しかも従来のように縦振
動、捩り振動の共振点を一致させるという設計上の制約
がないため、モータ全体の構成が簡単かつ安価なものと
なる。
【0016】さらに、本発明によれば、前記各電圧印加
領域に印加する高周波交流電圧の相順を切替えることに
より、ブロック体のロータ接触面に順方向の楕円振動お
よび逆方向の楕円振動を選択的に発生させ、ロータ部を
正転および逆転駆動することができる。
【0017】また、本発明では、前記3相以上の交流電
圧として、曲げ振動の共振周波数を持つ交流電圧を用い
ることにより、入力される電圧を効率よく回転出力に変
換し、ロータ部を回転駆動することができる。
【0018】これに加えて本発明では、第2の圧電素子
に負荷インピーダンスを接続しており、この負荷インピ
ーダンスの値を変えることにより、等価的にブロック体
の全長が変化したことになり、曲げ振動の共振周波数を
変えることができる。
【0019】また、本発明者は、この振動モータの回転
原理についての検討を行った。この種のモータでは、発
生する振動の種類として、縦振動、捩り振動、曲げ振動
が知られている。従来のボルト締めランジュバン型超音
波モータでは、縦振動と捩り振動との合成により楕円振
動を発生させていたが、本発明の振動モータでは、曲げ
振動を用いて直接楕円振動を発生させているものと推定
される。すなわち、第1の圧電素子の振動により、ブロ
ック体には曲げ振動が発生されるが、本発明では、第1
の圧電素子の各電圧印加領域に3相以上の高周波交流電
圧を印加することにより、各相の曲げ振動の合成が直接
楕円振動となって得られるものと推定される。
【0020】このように、本発明の振動モータは、従来
のランジュバン型超音波モータと異なる原理によって楕
円振動を得ているものと推定され、その結果、正逆転可
能な回転出力を効率よく発生させることができ、しかも
その構造が簡単でかつ安価なものとなる。
【0021】これに加えて、本発明の振動モータでは、
ステータ部に発生する曲げ振動の共振周波数と同じ周波
数をもつ交流電圧を印加している。このため、ブロック
体のロータ接触面には、曲げ振動の値が最も大きい腹部
が位置することとなるため、この面からも、入力電圧を
効率よく回転出力に変換し、ロータ部を回転駆動するこ
とができる。
【0022】図6には、ステータ部に発生する曲げ振動
の様子が概念的に示されている。同図(A)には、ステ
ータ部を1共振周波数の交流電圧で共振駆動した場合の
様子が示され、同図(B)にはステータ部を2次共振周
波数の交流電圧で駆動した場合の様子が示され、同図
(C)にはステータ部を、3次の共振周波数の交流電圧
で駆動した場合の様子が示されている。
【0023】同図に示すよう本発明の振動モータでは、
曲げ振動を用いてステータ部のロータ接触面70A,7
0Bに直接楕円振動を発生させることができる。そし
て、ステータ部を1次共振駆動した場合には、両ロータ
接触面70A,70Bには同方向の楕円振動が発生し、
ステータ部を2次共振駆動した場合には、両ロータ接触
面70A,70Bに逆方向の楕円振動が発生し、ステー
タ部を3次共振駆動した場合には、両ロータ接触面70
A,70Bに同方向の楕円振動を発生させることができ
る。
【0024】
【実施例】次に、本発明の好適な実施例を図面に基づい
て詳細に説明する。
【0025】図1には、本発明に係る振動モータの好適
な第1実施例が示されている。
【0026】実施例の振動モータは、ロータ部30と、
ステータ部40とを有する。
【0027】そして、ステータ部40の電極板50,5
2に、高周波交流電圧を印加することにより、ステータ
部40のロータ接触面70に楕円振動を発生させ、これ
によりロータ接触面70に接するロータ部30を正転お
よび逆転駆動する。また、ステータ部40の電極板5
4,56に接続する負荷インピーダンス100の特性値
を変えることにより、ステータ部40に生じる曲げ振動
の共振周波数を変化させるものである。
【0028】前記ロータ部30は、ロータ接触面70に
一定の圧力で接触する円板32と、この円板32の回転
中心に取り付けられた回転出力軸34とを含む。
【0029】また、前記ステータ部40は、例えばセラ
ミックス等の圧電体を用いてリング状に形成された4個
の圧電素子42,44,46,48と、圧電素子42の
両側に設けられた第1の電極板50及び第2の電極板5
2と、圧電素子46の両側に設けられた第3の電極板5
4及び第4の電極板56と、第3、第4の電極板54,
56に接続された負荷インピーダンス100と、圧電素
子42,44と圧電素子46,48を挟持するように配
置された第1の金属ブロック体58,第2の金属ブロッ
ク体60及び第3の金属ブロック体62と、3つの金属
ブロック体58,60,62を圧電素子42〜48を締
め付けるように連結固定する結合ボルト64とを含む。
【0030】上述した4個の圧電素子の内、圧電素子4
2,44は曲げ振動を発生させるためのものであり、他
の圧電素子46,48はこの曲げ振動の共振周波数を変
えるためのものである。圧電素子42と圧電素子44
は、互いに分極方向が異なるように配置されている。同
様に、圧電素子46と圧電素子48は、互いに分極方向
が異なるように配置されている。
【0031】なお、前記圧電素子42〜48は、分極の
際に電極として使用した、例えば銀,ニッケル面を、分
極終了後に研磨して除去したものを用いる。
【0032】図2,図3には、前記ステータ部40が示
されている。
【0033】ここにおいて、図2はステータ部40を組
立てた状態を示し、図3はその分解斜視図を示してい
る。
【0034】前記第1,第3の金属ブロック体58,6
2の中心にはネジ孔が形成されている。さらに第2の電
極板52,圧電素子42,第1の電極板50,圧電素子
44,第2の金属ブロック体60,第4の電極板56,
圧電素子46,第3の電極板54,圧電素子48の中心
には、絶縁性のカラー66を挿通するための挿通孔52
a,42a,50a,44a,60a,56a,46
a,54a,48aが設けられている。
【0035】そして、前記挿通孔52a,42a,50
a,44a,60a,56a,46a,54a,48a
にカラー66を挿通し、さらにこのカラー66に結合ボ
ルト64を挿通し、この結合ボルト64の両端に設けら
れたネジ部を、前記第1及び第3の金属ブロック体5
8,62を中心に形成されたネジ孔に螺合させる。
【0036】これにより、圧電素子42,44の両端
に、第1の金属ブロック体58及び第2の金属ブロック
体60が、圧電素子42,44を締め付けるように連結
固定されることになる。また、圧電素子46,48の両
側に、第2の金属ブロック体60及び第3の金属ブロッ
ク体62が、圧電素子46,48を締め付けるように連
結固定されることになる。
【0037】なお、本実施例は、この連結固定に際し、
各部材の積層面の固定に接着剤を用いていないため、共
振周波数のモータ毎のばらつきや、Qの値の低下を防ぐ
ことができ、これにより振動モータの性能及び信頼性の
向上を図ることができる。
【0038】また、振動発生用の圧電素子42,44の
間に設けられた第1の電極板50は、円周方向に3分割
されるようにスリット部50cが設けられ、その外周部
が連結部50bにより互いに連結されている。この第1
の電極板50は、その直径が圧電素子42,44の直径
よりも幾分大きめに形成され、ステータ部40を組立て
た際、その外周部及び連結部50bがステータ外部へ突
出するようになっている。これにより、ステータ部40
の組立て終了後に、前記連結部50bを切断すること
で、互いに電気的に絶縁された分割電極板50U,50
V,50Wを得ることができる。
【0039】特に、本実施例では、ステータ組立時に各
分割電極板50U,50V,50Wを1枚の電極板50
として取り扱うことができるため、その組立作業が容易
になるばかりでなく、各分割電極板50U,50V,5
0Wの位置決めも正確に行うことができる。
【0040】各分割電極板50U,50V,50Wのス
テータ外部へ突出する部分は、図2に示すよう、外部接
続端子51U,51V,51Wを構成することになり、
これに図1に示すよう引き出し線74U,74V,74
Wが接続されることになる。
【0041】振動発生用の圧電素子42に設けられた第
2の電極板52の外周には、ステータ部40の外部へ突
出する外部接続端子53が設けられ、これに、図1に示
すよう、接地用の引き出し線76が接続されることとな
る。
【0042】また、周波数可変用の圧電素子46,48
に設けられた第3の電極板54及び第4の電極板56の
それぞれには、ステータ部40の外部へ突出する外部接
続端子55,57が設けられ、この端子間に、図1に示
すよう、負荷インピーダンス100接続用の引き出し線
78,79が接続されることとなる。
【0043】また、本実施例の金属ブロック体58,6
2は、金属製の結合ボルト64により相互に連結固定さ
れている。このため、第2の電極板52をアースする
と、自動的に第1の金属ブロック体58,結合ボルト6
4,第3の金属ブロック体62がアース電位となる。し
たがって、第3の金属ブロック体62は、圧電素子48
の片面に対し、第2の電極板52と同様にアース電極と
して機能することになる。
【0044】一方、第4の電極板56に接する第2の金
属ブロック体60は圧電素子44の片面に接しており、
このため、第4の電極板56をアースすると、自動的に
第2の金属ブロック体60がアース電位となる。従っ
て、第2の金属ブロック体60は、圧電素子44の片面
に対し、アース電極として機能することになる。
【0045】なお、前記結合ボルト64は、絶縁性のカ
ラー66により圧電素子42,44,46,48及び第
1の電極板50,第3の電極板54と電気的に絶縁され
ている。
【0046】このように構成された振動モータを用い
て、ロータ部30を正転駆動する場合には、第2の電極
板52及び第4の電極板56をアースし、分割電極板5
0U,50V,50Wに図4に示すようA相,B相,C
相の3相交流電圧を印加する。このとき、第3の電極板
54,第4の電極板56間には所定のインピーダンスを
接続するが、これについては後述する。
【0047】これにより、各分割電極板50U,50
V,50Wと接する圧電素子42,44の各電圧印加領
域には、それぞれA相,B相,C相の高周波交流電圧に
対応した振動が発生し、ロータ接触面70には順方向の
楕円振動が発生する。この楕円振動は、A相,B相,C
相の各高周波交流電圧に対応して発生する曲げ振動の合
成として得られると推定され、これによりロータ接触面
70と接するロータ部30は順方向に回転駆動されるこ
とになる。
【0048】また、各分割電極板50U,50V,50
Wの相順を切り替え、A相,C相,B相の順に3相交流
電圧を印加すると、ロータ接触面70には逆方向の楕円
振動が発生し、ロータ部30を逆方向に回転駆動するこ
とができる。
【0049】このように、本実施例によれば、各分割電
極板50U,50V,50Wに印加する3相交流電圧の
相順を切り替えることで、ロータ部30を正転及び逆転
駆動することができる。しかも捩り振動を必要とするこ
となく、ロータ接触面70に直接楕円振動を発生させる
ことができるため、モータの構成が簡単なものとなり、
しかも回転出力を効率よく発生させることができる。
【0050】ところで、本実施例の振動モータを、より
効率よく駆動するためには、前記交流電圧の周波数を、
ステータ部40が共振現象をおこすような値(共振周波
数)とすることが好ましい。
【0051】図5には、ステータ部40に発生する曲げ
振動の共振の様子が示されている。
【0052】同図から明らかなように、前記交流電圧の
周波数を、ステータ部40に発生する曲げ振動の共振周
波数、例えば1次共振周波数,2次共振周波数,3次共
振周波数などに設定することにより、ステータ部40の
両端面70A,70Bに、曲げ振動が最大となる振動の
腹部を位置させることができる。これにより、ステータ
部40の両端面70a,70bに発生する楕円振動を最
大の値とすることができ、これにより回転出力効率を向
上させることができる。
【0053】なお、前記共振周波数は、何次の共振周波
数を用いてもよい。
【0054】図6には、前記交流電圧の周波数を1次共
振周波数,2次共振周波数,3次共振周波数に設定した
場合におけるステータ部40の共振モデルが示されてい
る。
【0055】このとき、ステータ部40の両端面70
A,70Bには、共振周波数を奇数モードに設定した場
合には同方向の楕円振動が現われ、共振周波数を偶数モ
ードに設定した場合には逆方向の楕円振動が発生するこ
とになる。
【0056】ここにおいて、これら各モデルにおける曲
げ振動の共振周波数fは、概略次式によって求めること
ができる。
【0057】 f=λ2 {R/(2πL2 )}(E/ρ)1/2 λ;定数 (1次共振の時4.73、2次共振の時7.853 、3次共振の
時10.996) R;0.25×D (Dはステータ部40の外径) L;ステータ部40の全長 (E/ρ)1/2 ;音速 (Eはヤング率、ρは密度) したがって、例えばD,Lが次のような値で、金属ブロ
ック体58,60,62がアルミニウムの振動モデルを
考えると、 D=35×10-3[m] L=60×10-3[m] (E/ρ)1/2 は約5800[m/s]となる。
【0058】したがって、この振動モデルでは、ステー
タ部40の1次共振周波数fの値は、約50kHz とな
る。
【0059】ところで、本実施例の振動モータにおいて
は、圧電素子46,48に設けられた電極板54,56
の2本の引き出し線78,79に負荷インピーダンス1
00が接続される。圧電素子42,44によって発生し
た振動が圧電素子46,48に達すると、これらの圧電
素子46,48は、この振動による歪みに応じた電圧を
発生し、この電圧が電極54,56を介して引き出し線
78,79に現れる。引き出し線78,79に接続され
た負荷インピーダンス100は、圧電素子46,48に
より発生した電気エネルギーを消費し、あるいは一時蓄
える役目をなしている。従って、この負荷インピーダン
ス100の特性値を変えることにより、等価的にステー
タ部40の全長Lが変化することになり、図5に示した
1次,2次及び3次等の共振周波数が変化する。
【0060】負荷インピーダンス100としては、図7
(A)に示す抵抗器、同図(B)に示すインダクタ、同
図(C)に示すキャパシタが代表的なものである。例え
ば、負荷インピーダンス100として抵抗器を用いた場
合、抵抗値の異なる抵抗器に交換し、あるいは可変抵抗
器を操作して抵抗値を変えることにより、共振周波数を
変えることができる。同様に、キャパシタ,インダクタ
を用いた場合も、特性値の異なるキャパシタ等に交換
し、あるいは可変型のキャパシタ等を用いることにより
共振周波数を変えることができる。また、抵抗器,イン
ダクタ,キャパシタを適宜組み合わせて負荷インピーダ
ンス100を構成してもよい。
【0061】図8には、負荷インピーダンス100の特
性値と共振周波数の関係を測定した実験データが示され
ている。同図(A)は負荷インピーダンス100として
抵抗を用いた場合の抵抗値Rと共振周波数fr の関係
を、同図(B)はインダクタを用いた場合のインダクタ
ンスLと共振周波数fr の関係を、同図(C)はキャパ
シタを用いた場合のキャパシタンスCと共振周波数fr
の関係をそれぞれ示している。
【0062】これらの実験データから明らかなように、
負荷インピーダンス100として抵抗,インダクタ,キ
ャパシタのいずれを用いても共振周波数fr を連続的に
変化させることができるので、任意の共振周波数を有す
る振動モータを実現することが可能になる。従って、振
動モータの組み立てが終了した後に、製品毎にばらつき
のある共振周波数を調整することや、周波数の異なる電
源に同一の振動モータを接続することが容易に行えるよ
うになる。
【0063】図9には、前記振動モータの動作を制御す
る制御回路80の具体的な構成が示されている。
【0064】この制御回路80は、A相,B相,C相の
3相交流電圧を出力する電源回路90と、この3相交流
出力を増幅し分割電極板50U,50V,50Wに印加
するアンプ92とを含む。
【0065】また、この制御回路80は、ON/OFF
スイッチ82,共振モード入力部84,回転方向入力部
86,回転速度入力部88を含む。
【0066】前記ON/OFFスイッチ82は、電源回
路90,アンプ92をオン・オフ制御するものである。
【0067】前記共振モード入力部84は、ステータ部
40の共振モードを選択設定するものであり、その出力
信号は電源回路90に入力される。そして、電源回路9
0は、この入力信号に基づき、3相交流出力電圧の周波
数を、設定された共振モードの共振周波数に切替え制御
し、これにより例えばステータ部40の曲げ振動を1次
共振,2次共振、あるいはそれ以上の次数の共振モード
に設定することができる。
【0068】前記回転方向入力部86は、ロータ部30
の回転方向を選択設定するものであり、その出力信号は
電源回路90に入力される。電源回路90は、この入力
信号に基づき、各分割電極板50U,50V,50Wに
印加する3相交流電圧の相順を切替え、ロータ部30の
回転方向を決定することができる。
【0069】また、前記回転速度入力部88は、アンプ
92の増幅率を制御することにより、ロータ部60の回
転速度を設定することができる。
【0070】したがって、負荷インピーダンス100の
値を設定するとともに(電源回路90から出力する3相
交流電圧の周波数が一定であれば毎回設定する必要はな
く、振動モータの使用環境が決まった際に設定するだけ
でよい)、前記各入力部84,86,88を用いてステ
ータ部40の共振モード,ロータ部30の回転方向,回
転速度の設定を行った後に、ON/OFFスイッチ82
をオンすると、電源回路90が設定に応じた相順および
周波数の高周波交流電圧を出力する。これを、アンプ9
2で増幅して引き出し線74U,74V,74Wに印加
することにより、圧電素子42,44に前述した3相交
流電圧を印加し、ロータ部30を回転駆動すことができ
る。
【0071】このとき、圧電素子42,44に印加され
る3相交流電圧は、共振モード切替え操作部84にて設
定された共振モードに対応した共振周波数に制御されて
いるため、入力電圧を効率よく回転出力に変換し、ロー
タ部30を回転駆動することができる。
【0072】さらに、本実施例の振動モータによれば、
回転方向入力部86により、各引き出し線74U,74
V,74Wに印加する3相交流電圧の相順を切替えるこ
とで、ロータ部30の回転方向を選択的に決定すること
ができる。
【0073】さらに、実施例の振動モータでは、回転速
度入力部88を用いて交流電圧の電圧値を制御すること
により、ロータ部30の回転速度を任意の速度に制御す
ることができる。
【0074】さらに、実施例の振動モータでは、従来の
ランジュバン型超音波モータのように、楕円振動の発生
に捩り振動を必要としない。したがって、圧電素子4
2,44,46、48、第1〜第4の電極板50,5
2,54,56および第1〜第3の金属ブロック体5
8,60,62を、それぞれ結合ボルト64で締付ける
ことによって、各構成部材の連結固定を行いステータ部
40を構成することができ、前記構成部材の接合面に接
着剤を塗布することが不要となる。したがって、接着剤
を用いた場合のような、共振周波数のモータごとのばら
つきや、Qの値の低下を防ぐことができ、これにより超
音波モータの性能および信頼性を向上させることができ
る。
【0075】また、本実施例では、楕円振動の発生に曲
げ振動という1種類の振動を使用するのみであり、従来
の超音波モータのように縦振動と捩り振動という2種類
の振動を必要としない。したがって、ステータ部40の
設計、特に金属ブロック体58,60,62等の設計の
自由度がひろがり、モータの小型化を図ることが可能と
なる。
【0076】さらに、本実施例では、共振周波数可変用
の圧電素子46,48を用い、これに接続する負荷イン
ピーダンス100の値を変えることにより、共振周波数
を一定範囲で任意に設定することが可能である。従っ
て、上述した設計の自由度を一層増すことができる。ま
た、印加する交流電源の周波数に振動モータの共振周波
数を合わせることもできるので、ロータ接触面70に現
れる楕円振動を最大の値にすることができ、特に交流電
源の周波数が固定的である場合や周波数が異なる電源が
複数ある場合等には有効である。
【0077】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のでなく本発明の要旨の範囲内で各種の変形実施が可能
である。
【0078】例えば、本実施例では、第1の電極板50
を3分割した場合を例にとり説明したが、本発明はこれ
に限らず、第1の電極板50を3以上の任意の数の分割
電極板に分割形成してもよい。
【0079】図10には、このような分割電極板の変形
例が示されている。
【0080】同図(A)は、前記実施例と同様に、第1
の電極板50を3分割した場合の具体例である。
【0081】同図(B)は、第1の電極板50を4分割
し、制御回路80からの90°位相の異なる4相の交流
電圧を印加する場合の具体例である。
【0082】同図(C),(D),(E)は、第1の電
極板50を6分割した場合の具体例である。ここにおい
て、同図(C),(D)は、6分割された各分割電極板
に、3相の交流電圧を印加する方法の具体例である。ま
た、同図(E)は、6分割された各分割電極板に、6相
の交流電圧を印加する場合の具体例である。
【0083】また、図11には、第1の電極板50を、
9分割した場合の具体例が示されている。
【0084】ここにおいて、同図(A),(B),
(C)は、それぞれ異なる結線方法で各分割電極板に3
相の交流電圧を印加する場合の具体例である。
【0085】また、同図(D)は、9個の分割電極板
に、9相の交流電圧を印加する場合の具体例である。
【0086】このように、本実施例の振動モータでは、
第1の電極板50を3以上の分割電極板に分割し、これ
ら各分割電極板に3相以上の交流電圧を印加すること
で、ロータ部30を回転駆動することができる。
【0087】また、前記実施例では、ステータ部40の
一方の端面70Aにのみロータ部30を設ける場合を例
にとり説明したが、本発明はこれに限らず、ステータ部
40の両端面70A,70Bにロータ部を設けるように
してもよい。これにより、実施例の振動モータから、2
つの回転出力を同時に取り出すことができ、しかも図6
に示す共振モデルから明らかなように、振動モードを偶
数モードに設定することにより、両ロータ部の回転方向
を同方向とし、振動モードを奇数モードにすることによ
り、両ロータ部の回転出力を逆方向に設定することがで
きる。
【0088】また、前記実施例によれば、ブロック体5
8,62の連結固定に結合ボルト64を用いた場合を例
にとり説明したが、本発明では従来のランジュバン型超
音波モータのように、捩り振動を必要としないため、結
合ボルト64以外の結合部材を用いてブロック体58,
62を連結固定するようにしてもよい。例えば、ロッド
を用いて連結し、その両端をかしめるようにしてもよ
い。
【0089】また、前記実施例によれば、第1の圧電素
子42,44,第2の圧電素子46,48をそれぞれ1
組ずつ設けた場合を例にとり説明したが、必要に応じこ
れら第1の圧電素子を複数設けてもよく、第2の圧電素
子を複数設けてもよい。この場合には、第2のブロック
体が複数のブロック体で構成されることになる。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
双方向への回転が可能であり、しかも構造が簡単で、回
転出力を効率よく発生できる振動モータを提供すること
ができる。
【0091】特に、本発明によれば、第1の圧電素子の
各電圧印加領域に、曲げ振動の共振周波数を持つ3相以
上の交流電圧を印加するように形成したため、発生する
曲げ振動の腹部がステータ部のロータ接触面と一致する
ことになり、少い消費電力で大きな回転出力を効率よく
得ることができる。
【0092】これに加えて、本発明によれば、第2の圧
電素子に接続する負荷インピーダンスの値を変えること
により、曲げ振動の共振周波数を変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る振動モータの好適な第1実施例の
全体説明図である。
【図2】図1に示す振動モータのステータ部を示す概略
斜視説明図である。
【図3】図2に示すステータ部の分解斜視図である。
【図4】実施例の振動モータに印加する3相交流電圧の
説明図である。
【図5】ステータ部に発生する共振曲げ振動の説明図で
ある。
【図6】ステータ部の共振モデルを示す概念図である。
【図7】ステータ部に接続する負荷インピーダンスの説
明図である。
【図8】負荷インピーダンスの値と共振周波数の関係を
示す図である。
【図9】図1に示す振動モータに用いられる制御回路の
ブロック図である。
【図10】本発明に用いられる分割電極板の他の実施例
の説明図である。
【図11】本実施例に用いられる分割電極板の他の実施
例の説明図である。
【図12】従来のボルト締めランジュバン型超音波モー
タの説明図である。
【符号の説明】
30 ロータ部 40 ステータ部 42,44,46,48 圧電素子 50 第1の電極板 50U,50V,50W 分割電極板 52 第2の電極板 54 第3の電極板 56 第4の電極板 58 第1の金属ブロック体 60 第2の金属ブロック体 62 第3の金属ブロック体 64 結合ボルト 70 ロータ接触面 80 制御回路 100 負荷インピーダンス
AS011901
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹村 芳孝 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ株式会 社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータ部およびロータ部を有する振動
    モータにおいて、 前記ステータ部は、 振動を発生させる第1の圧電素子と、 前記第1の圧電素子の表面をロータ部の回転方向に少な
    くとも3分割し、各分割領域を異なる電圧印加領域とす
    る電圧印加用電極と、 加えられる振動に応じた電圧を発生する第2の圧電素子
    と、 前記第2の圧電素子の表面に発生する電圧を取り出す負
    荷用電極と、 前記負荷用電極に接続される負荷インピーダンスと、 前記第1および第2の圧電素子を挟持するよう取付け固
    定された第1のブロック体、第2のブロック体および第
    3のブロック体と、 を含み、前記電圧印加用電極を介して前記第1の圧電素
    子の各電圧印加領域に3相以上の交流電圧を印加するこ
    とにより、前記ブロック体のロータ接触面に楕円振動を
    発生させ、このロータ接触面に接する前記ロータ部を駆
    動することを特徴とする振動モータ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記第1の圧電素子および第2の圧電素子はリング状に
    形成され、 前記電圧印加用電極は、 前記第1の圧電素子の一方の面をロータ回転方向に少な
    くとも3分割する第1の電極部と、 前記圧電素子の他方の面をアースする第2の電極部と、 を含み、3相以上の交流電圧を印加できるよう形成さ
    れ、 前記第1のブロック体および第3のブロック体は、前記
    第1の圧電素子、前記第2のブロック体および前記第2
    の圧電素子の各中央孔部に挿通された結合ボルトにより
    前記第1の圧電素子および第2の圧電素子を締め付ける
    よう固定されたことを特徴とする振動モータ。
  3. 【請求項3】 請求項1,請求項2のいずれかにおい
    て、 前記負荷インピーダンスは、抵抗、インダクタ、キャパ
    シタを択一的に用いて、あるいは組み合わせて用いて構
    成したことを特徴とする振動モータ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6802220B2 (en) 2000-10-26 2004-10-12 Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki Apparatus for transporting levitated objects
US7183699B2 (en) * 2004-06-15 2007-02-27 Canon Kabushi Kaisha Stacked type electro-mechanical energy conversion element and vibration wave driving apparatus

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6802220B2 (en) 2000-10-26 2004-10-12 Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki Apparatus for transporting levitated objects
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