JPH05159263A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH05159263A JPH05159263A JP3320177A JP32017791A JPH05159263A JP H05159263 A JPH05159263 A JP H05159263A JP 3320177 A JP3320177 A JP 3320177A JP 32017791 A JP32017791 A JP 32017791A JP H05159263 A JPH05159263 A JP H05159263A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 磁気テープ、またはコンピュータ等に使用さ
れる磁気ディスク等の磁気記録媒体において、高分子基
板等の基板材料のコストが高いという課題を解決し、種
々な基板材料に合わせた磁性層を構成して磁気特性に優
れた、かつ安価な磁気記録媒体を得る。 【構成】 高分子基板4側から順にCoとCrまたはC
oとCrとNiを主成分として含む第1の磁性層11
と、CoとOまたはCoとNiとOを主成分として含む
第2の磁性層からなり、第1の磁性層11の膜面内方向
の保磁力x(Oe)が200以上で、第2の磁性層12
のみの膜面内方向の保磁力が第1の磁性層11のみの保
磁力よりも大きく、かつ積層後の膜面内方向の保磁力を
第1の磁性層11の保磁力の(−9/20x+340)
%以上とする。 【効果】 使用する安価な高分子基板の材料に合わせた
優れた記録再生特性を得ることができる。
れる磁気ディスク等の磁気記録媒体において、高分子基
板等の基板材料のコストが高いという課題を解決し、種
々な基板材料に合わせた磁性層を構成して磁気特性に優
れた、かつ安価な磁気記録媒体を得る。 【構成】 高分子基板4側から順にCoとCrまたはC
oとCrとNiを主成分として含む第1の磁性層11
と、CoとOまたはCoとNiとOを主成分として含む
第2の磁性層からなり、第1の磁性層11の膜面内方向
の保磁力x(Oe)が200以上で、第2の磁性層12
のみの膜面内方向の保磁力が第1の磁性層11のみの保
磁力よりも大きく、かつ積層後の膜面内方向の保磁力を
第1の磁性層11の保磁力の(−9/20x+340)
%以上とする。 【効果】 使用する安価な高分子基板の材料に合わせた
優れた記録再生特性を得ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オーディオ機器,ビデ
オ機器等に使用される磁気テープまたはコンピュータ等
に使用される磁気ディスク等の積層薄膜よりなる磁気記
録媒体に関する。
オ機器等に使用される磁気テープまたはコンピュータ等
に使用される磁気ディスク等の積層薄膜よりなる磁気記
録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】情報化社会の進展に伴い情報記録担体の
大容量化,高密度化が進められている。磁気テープの分
野においても記録媒体の高密度化を目指した研究開発が
盛んであり、これに応える薄膜媒体がいくつか提案され
ている。超高密度磁気記録材料としてはCo−Cr等が
広く研究されており、Co−Cr薄膜(あるいはCo−
Ni−Cr薄膜)等を用いた研究開発が行われている。
またCo−Cr薄膜の上に磁性を有するCo−O(ある
いはCo−Ni−O薄膜)を積層した記録媒体(以下2
層媒体と略す)によって、記録密度特性と実用耐久性の
両立を目指した研究もされている。
大容量化,高密度化が進められている。磁気テープの分
野においても記録媒体の高密度化を目指した研究開発が
盛んであり、これに応える薄膜媒体がいくつか提案され
ている。超高密度磁気記録材料としてはCo−Cr等が
広く研究されており、Co−Cr薄膜(あるいはCo−
Ni−Cr薄膜)等を用いた研究開発が行われている。
またCo−Cr薄膜の上に磁性を有するCo−O(ある
いはCo−Ni−O薄膜)を積層した記録媒体(以下2
層媒体と略す)によって、記録密度特性と実用耐久性の
両立を目指した研究もされている。
【0003】また、これらの薄膜磁気記録媒体を製造す
る方法としては、連続巻き取り真空蒸着法が特にその生
産性において他を凌いでおり、現実的量産法として非常
に有力である。
る方法としては、連続巻き取り真空蒸着法が特にその生
産性において他を凌いでおり、現実的量産法として非常
に有力である。
【0004】図2は磁気記録媒体を製造する場合の蒸着
装置の概要を示すものであり、図に示すように排気系1
によって真空排気された真空槽2の中で巻き出しロール
3から矢印で示す回転方向に沿って巻出された長尺の高
分子基板4が磁性層形成用の円筒状キャン5の周面に沿
って走行中に電子ビーム6を照射されている電子ビーム
蒸発源7よりマスク8の開口部9より磁性層の蒸着を受
けた後に、巻き取りロール10に巻き取られ、磁気テー
プが製造される。例えば、Co−Cr磁性薄膜の形成に
おいてはCo−Crを蒸発材料として用いればよく、ま
た、Co−O薄膜の形成においては酸素雰囲気にてCo
を蒸発させればよい。
装置の概要を示すものであり、図に示すように排気系1
によって真空排気された真空槽2の中で巻き出しロール
3から矢印で示す回転方向に沿って巻出された長尺の高
分子基板4が磁性層形成用の円筒状キャン5の周面に沿
って走行中に電子ビーム6を照射されている電子ビーム
蒸発源7よりマスク8の開口部9より磁性層の蒸着を受
けた後に、巻き取りロール10に巻き取られ、磁気テー
プが製造される。例えば、Co−Cr磁性薄膜の形成に
おいてはCo−Crを蒸発材料として用いればよく、ま
た、Co−O薄膜の形成においては酸素雰囲気にてCo
を蒸発させればよい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら2層構造
の媒体においてはその最適構成が十分明らかにされてお
らず、高C/Nを実現するための媒体の構成が求められ
ていた。また薄膜型の磁気記録媒体の実用化においては
媒体の特性はもちろんのこと、材料コストを低く抑える
ことが重要である。材料コストに占める高分子基板の割
合は大きく、安価な基板材料が求められる。真空蒸着法
で形成するCo−Cr系の磁気記録媒体においてはこれ
までポリアミドやポリイミド基板が用いられているが、
これらの超耐熱性高分子基板は高価であり、比較的安価
なポリエチレンナフタレート基板や、さらに安価なポリ
エチレンテレフタレート基板を用いた媒体設計もまた実
用化の上で必要であった。
の媒体においてはその最適構成が十分明らかにされてお
らず、高C/Nを実現するための媒体の構成が求められ
ていた。また薄膜型の磁気記録媒体の実用化においては
媒体の特性はもちろんのこと、材料コストを低く抑える
ことが重要である。材料コストに占める高分子基板の割
合は大きく、安価な基板材料が求められる。真空蒸着法
で形成するCo−Cr系の磁気記録媒体においてはこれ
までポリアミドやポリイミド基板が用いられているが、
これらの超耐熱性高分子基板は高価であり、比較的安価
なポリエチレンナフタレート基板や、さらに安価なポリ
エチレンテレフタレート基板を用いた媒体設計もまた実
用化の上で必要であった。
【0006】本発明はこのような課題を解決するもので
あり、高分子基板材料の種類に合わせた磁性層を構成す
ることにより、記録再生特性に優れた磁気記録媒体を提
供することを目的とする。
あり、高分子基板材料の種類に合わせた磁性層を構成す
ることにより、記録再生特性に優れた磁気記録媒体を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、高分子基板上に直接または下地層を介して
磁性層を有する磁気記録媒体において、磁性層が高分子
基板側から順にCoとCrまたはCoとCrとNiを主
成分として含む第1の磁性層と、CoとOまたはCoと
NiとOを主成分として含む第2の磁性層からなり、そ
の第2の磁性層を除去したときの第1の磁性層の膜面内
方向の保磁力xが200エルステッド以上で、第2の磁
性層のみの膜面内方向の保磁力が第1の磁性層のみの膜
面内方向の保磁力よりも大きく、かつ積層後の膜面内方
向の保磁力が第1の磁性層の膜面内方向の保磁力の(−
9/20x+340)%以上であることを特徴とするも
のである。
に本発明は、高分子基板上に直接または下地層を介して
磁性層を有する磁気記録媒体において、磁性層が高分子
基板側から順にCoとCrまたはCoとCrとNiを主
成分として含む第1の磁性層と、CoとOまたはCoと
NiとOを主成分として含む第2の磁性層からなり、そ
の第2の磁性層を除去したときの第1の磁性層の膜面内
方向の保磁力xが200エルステッド以上で、第2の磁
性層のみの膜面内方向の保磁力が第1の磁性層のみの膜
面内方向の保磁力よりも大きく、かつ積層後の膜面内方
向の保磁力が第1の磁性層の膜面内方向の保磁力の(−
9/20x+340)%以上であることを特徴とするも
のである。
【0008】
【作用】したがって本発明によれば、第1の磁性層と第
2の磁性層の磁気結合を強くすることにより第1の磁性
層からのノイズを低下させて、高いC/Nを得ることが
できる。
2の磁性層の磁気結合を強くすることにより第1の磁性
層からのノイズを低下させて、高いC/Nを得ることが
できる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図1〜図8
を用いて説明する。図1に示すように高分子基板からな
る支持基体4に電子ビーム蒸着法によって、第1の磁性
層11として飽和磁化550emu/ccのCo−Cr
層を形成した。つづいて電子ビーム蒸着法によって、第
2の磁性層12としてCo−O層を形成して磁気記録媒
体(以下媒体と記す)を得た。第2の磁性層12の飽和
磁化もまた550emu/ccである。得られた媒体を
テープ状に裁断してリングヘッドで記録再生特性を評価
した。媒体とリングヘッドの相対速度は3.8m/sと
た。以上の条件でキャリア(C)およびノイズ(N)レ
ベルの測定を行った。測定バンド幅は30KHzとした。
また保磁力を振動試料磁力系によって測定した。
を用いて説明する。図1に示すように高分子基板からな
る支持基体4に電子ビーム蒸着法によって、第1の磁性
層11として飽和磁化550emu/ccのCo−Cr
層を形成した。つづいて電子ビーム蒸着法によって、第
2の磁性層12としてCo−O層を形成して磁気記録媒
体(以下媒体と記す)を得た。第2の磁性層12の飽和
磁化もまた550emu/ccである。得られた媒体を
テープ状に裁断してリングヘッドで記録再生特性を評価
した。媒体とリングヘッドの相対速度は3.8m/sと
た。以上の条件でキャリア(C)およびノイズ(N)レ
ベルの測定を行った。測定バンド幅は30KHzとした。
また保磁力を振動試料磁力系によって測定した。
【0010】図3に円筒状キャン5の周面温度を変えて
第1の磁性層11(Co−Cr)のみを形成したときの
円筒状キャン5の周面温度と膜面内方向の保磁力(図中
または表中ではHc1と記す)の関係を示す。なお、本
発明において膜面内方向の保磁力とは、高分子基板4の
走行方向(基板幅方向と直交する方向)の面内保磁力と
する。図3中の○がポリエチレンテレフタレート基板を
用いた場合、△がポリエチレンナフタレート基板を用い
た場合、□がポリイミド基板をそれぞれ用いた場合であ
る。同一の周面温度においては、いずれの基板を用いた
場合にも同等の保磁力が得られるが、ポリエチレンテレ
フタレート基板を用いた場合には円筒状キャン5の周面
温度が60℃では蒸着時に高分子基板4の熱損傷が起
き、膜表面が粗面になって安定に製膜することができな
かった。またその周面温度が70℃ではさらに高分子基
板4の熱損傷はひどく、製膜は不可能であった。またポ
リエチレンナフタレート基板を用いた場合には周面温度
が120℃では蒸着時に高分子基板4の熱損傷が起き、
膜表面が粗面になって安定に製膜することができなかっ
た。また周面温度が130℃ではさらに高分子基板4の
熱損傷はひどく、製膜は不可能であった。これに対して
ポリイミド基板を用いた場合には周面温度300℃まで
製膜ができた。したがって、ポリエチレンテレフタレー
ト基板の場合は300エルステッド以下、ポリエチレン
ナフタレート基板の場合は400エルステッド以下の第
1の磁性層11の膜面内保磁力となるので、各高分子基
板4において蒸着可能な温度範囲での媒体の最適設計が
必要となる。
第1の磁性層11(Co−Cr)のみを形成したときの
円筒状キャン5の周面温度と膜面内方向の保磁力(図中
または表中ではHc1と記す)の関係を示す。なお、本
発明において膜面内方向の保磁力とは、高分子基板4の
走行方向(基板幅方向と直交する方向)の面内保磁力と
する。図3中の○がポリエチレンテレフタレート基板を
用いた場合、△がポリエチレンナフタレート基板を用い
た場合、□がポリイミド基板をそれぞれ用いた場合であ
る。同一の周面温度においては、いずれの基板を用いた
場合にも同等の保磁力が得られるが、ポリエチレンテレ
フタレート基板を用いた場合には円筒状キャン5の周面
温度が60℃では蒸着時に高分子基板4の熱損傷が起
き、膜表面が粗面になって安定に製膜することができな
かった。またその周面温度が70℃ではさらに高分子基
板4の熱損傷はひどく、製膜は不可能であった。またポ
リエチレンナフタレート基板を用いた場合には周面温度
が120℃では蒸着時に高分子基板4の熱損傷が起き、
膜表面が粗面になって安定に製膜することができなかっ
た。また周面温度が130℃ではさらに高分子基板4の
熱損傷はひどく、製膜は不可能であった。これに対して
ポリイミド基板を用いた場合には周面温度300℃まで
製膜ができた。したがって、ポリエチレンテレフタレー
ト基板の場合は300エルステッド以下、ポリエチレン
ナフタレート基板の場合は400エルステッド以下の第
1の磁性層11の膜面内保磁力となるので、各高分子基
板4において蒸着可能な温度範囲での媒体の最適設計が
必要となる。
【0011】図4は第1の磁性層11(Co−Cr)の
保磁力をパラメータとして、さらにその上に第2の磁性
層12(Co−O)を80nm形成した後の積層膜全体
の膜面内保磁力(図中または表中ではHc2と記す)と
第1の磁性層11の保磁力との比と、記録波長0.5μ
mにおけるキャリアレベルとの関係を示す図(a)およ
びノイズレベルとの関係を示す図(b)である。図4に
おいて、横軸の200%とは、積層後の膜面内保磁力が
第1の磁性層11の保磁力の2倍であることを意味す
る。Co−O層を形成する際の円筒状キャン5の周面温
度は20℃であり、第1の磁性層11を設けずに高分子
基板4上に直接第2の磁性層12を形成した場合の保磁
力は1400エルステッドである。また積層膜の膜面内
保磁力の調整は第1の磁性層11の膜厚を変えることに
よって行った。図4(a),(b)から分かるように積
層後の膜面内保磁力の増加の割合が大きくなるに従って
ノイズレベルは低下し、第1の磁性層11のみでの膜面
内保磁力400エルステッドでは160%、300エル
ステッドでは200%、200エルステッドでは250
%でそれぞれノイズ低下がほぼ飽和する。一方、第1の
磁性層11のみでの膜面内保磁力が100エルステッド
では積層による保磁力増加の程度はノイズに対してほと
んど影響がない。また全般に第1の磁性層11の膜面内
保磁力が大きい方が積層媒体のノイズは小さいので、製
膜可能な範囲で膜面内保磁力は高い方が望ましい。
保磁力をパラメータとして、さらにその上に第2の磁性
層12(Co−O)を80nm形成した後の積層膜全体
の膜面内保磁力(図中または表中ではHc2と記す)と
第1の磁性層11の保磁力との比と、記録波長0.5μ
mにおけるキャリアレベルとの関係を示す図(a)およ
びノイズレベルとの関係を示す図(b)である。図4に
おいて、横軸の200%とは、積層後の膜面内保磁力が
第1の磁性層11の保磁力の2倍であることを意味す
る。Co−O層を形成する際の円筒状キャン5の周面温
度は20℃であり、第1の磁性層11を設けずに高分子
基板4上に直接第2の磁性層12を形成した場合の保磁
力は1400エルステッドである。また積層膜の膜面内
保磁力の調整は第1の磁性層11の膜厚を変えることに
よって行った。図4(a),(b)から分かるように積
層後の膜面内保磁力の増加の割合が大きくなるに従って
ノイズレベルは低下し、第1の磁性層11のみでの膜面
内保磁力400エルステッドでは160%、300エル
ステッドでは200%、200エルステッドでは250
%でそれぞれノイズ低下がほぼ飽和する。一方、第1の
磁性層11のみでの膜面内保磁力が100エルステッド
では積層による保磁力増加の程度はノイズに対してほと
んど影響がない。また全般に第1の磁性層11の膜面内
保磁力が大きい方が積層媒体のノイズは小さいので、製
膜可能な範囲で膜面内保磁力は高い方が望ましい。
【0012】図5(a),(b)は高分子基板4上に直
接第2の磁性層12を形成した場合の膜面内保磁力が2
000エルステッドの場合の図4と同様の実験を行った
結果を示すものである。第2の磁性層12の厚さは10
0nmとした。図5では図4の場合に比べてノイズレベ
ルが全体的に若干低いが、この場合にも第1の磁性層1
1のみでの膜面内保磁力400エルステッドでは160
%、300エルステッドでは200%、200エルステ
ッドでは250%でそれぞれノイズ低下がほぼ飽和す
る。第1の磁性層11のみでの膜面内保磁力が100エ
ルステッドでは積層による保磁力増加の程度は図4の場
合と同様、ノイズ低下に対してほとんど効果がない。
接第2の磁性層12を形成した場合の膜面内保磁力が2
000エルステッドの場合の図4と同様の実験を行った
結果を示すものである。第2の磁性層12の厚さは10
0nmとした。図5では図4の場合に比べてノイズレベ
ルが全体的に若干低いが、この場合にも第1の磁性層1
1のみでの膜面内保磁力400エルステッドでは160
%、300エルステッドでは200%、200エルステ
ッドでは250%でそれぞれノイズ低下がほぼ飽和す
る。第1の磁性層11のみでの膜面内保磁力が100エ
ルステッドでは積層による保磁力増加の程度は図4の場
合と同様、ノイズ低下に対してほとんど効果がない。
【0013】したがって図4,図5の結果から、第1の
磁性層11のみの場合の膜面内方向の保磁力に対して積
層後の膜面内方向の保磁力がポリエチレンテレフタレー
トの場合は250%以上、ポリエチレンナフタレートの
場合は200%以上、ポリイミドの場合は160%以上
になるような媒体構成とすることが望ましいことが分か
る。
磁性層11のみの場合の膜面内方向の保磁力に対して積
層後の膜面内方向の保磁力がポリエチレンテレフタレー
トの場合は250%以上、ポリエチレンナフタレートの
場合は200%以上、ポリイミドの場合は160%以上
になるような媒体構成とすることが望ましいことが分か
る。
【0014】このように積層後の保磁力増加が大きい場
合に低ノイズの媒体が得られる理由は次のように考えら
れる。すなわち、第1の磁性層11の上に第2の磁性層
12を形成すると2つの磁性層は強磁性結合し、第1の
磁性層11中の低保磁力成分が保磁力の大きな第2の磁
性層12によって拘束されて高保磁力化する。高保磁力
化の度合は両磁性層の関係によって決まり、第1の磁性
層11が厚くなり過ぎると第2の磁性層12の影響が小
さくなり、低保磁力成分がノイズ源として多く残る。第
1の磁性層11は磁気ヘッドから離れており、特にその
面内成分が低保磁力であると再生ノイズとなり易く、第
2の磁性層12による膜面内方向の保磁力増加はノイズ
低減に有効である。
合に低ノイズの媒体が得られる理由は次のように考えら
れる。すなわち、第1の磁性層11の上に第2の磁性層
12を形成すると2つの磁性層は強磁性結合し、第1の
磁性層11中の低保磁力成分が保磁力の大きな第2の磁
性層12によって拘束されて高保磁力化する。高保磁力
化の度合は両磁性層の関係によって決まり、第1の磁性
層11が厚くなり過ぎると第2の磁性層12の影響が小
さくなり、低保磁力成分がノイズ源として多く残る。第
1の磁性層11は磁気ヘッドから離れており、特にその
面内成分が低保磁力であると再生ノイズとなり易く、第
2の磁性層12による膜面内方向の保磁力増加はノイズ
低減に有効である。
【0015】図6は高分子基板4上に直接形成したとき
の膜面内保磁力が1500エルステッド、膜厚100n
mの第2の磁性層12を、200,300、および40
0エルステッドの第1の磁性層11の上に積層した場合
の、第1の磁性層11の膜厚と、積層膜の膜面内方向の
保磁力との関係を示す図である。図6から分かるように
第1の磁性層11が厚くなるにしたがって、積層膜の保
磁力の低下が起こり、図4(a),(b),図5
(a),(b)の結果でのノイズ低減に必要な膜面内保
磁力を下回る保磁力低下は第1の磁性層11の膜面内方
向の保磁力が200,300,400エルステッドの時
にそれぞれ140,170,200nm以上で起こる。
の膜面内保磁力が1500エルステッド、膜厚100n
mの第2の磁性層12を、200,300、および40
0エルステッドの第1の磁性層11の上に積層した場合
の、第1の磁性層11の膜厚と、積層膜の膜面内方向の
保磁力との関係を示す図である。図6から分かるように
第1の磁性層11が厚くなるにしたがって、積層膜の保
磁力の低下が起こり、図4(a),(b),図5
(a),(b)の結果でのノイズ低減に必要な膜面内保
磁力を下回る保磁力低下は第1の磁性層11の膜面内方
向の保磁力が200,300,400エルステッドの時
にそれぞれ140,170,200nm以上で起こる。
【0016】図7は高分子基板4上に直接形成したとき
の膜面内保磁力が2000エルステッド、膜厚100n
mの第2の磁性層12を、200,300、および40
0エルステッドの第1の磁性層11の上に積層した場合
の、第1の磁性層の膜厚11と、積層膜の膜面内方向の
保磁力との関係を示す図であり、図6の場合と同様に第
1の磁性層11が厚くなるにしたがって、積層膜の保磁
力の低下が起こり、図4(a),(b),図5(a),
(b)の結果でのノイズ低減に必要な膜面内保磁力を下
回る保磁力低下は、第1の磁性層11の膜面内方向の保
磁力が200,300,400エルステッドの時にそれ
ぞれ180,200,210nm以上で起こる。
の膜面内保磁力が2000エルステッド、膜厚100n
mの第2の磁性層12を、200,300、および40
0エルステッドの第1の磁性層11の上に積層した場合
の、第1の磁性層の膜厚11と、積層膜の膜面内方向の
保磁力との関係を示す図であり、図6の場合と同様に第
1の磁性層11が厚くなるにしたがって、積層膜の保磁
力の低下が起こり、図4(a),(b),図5(a),
(b)の結果でのノイズ低減に必要な膜面内保磁力を下
回る保磁力低下は、第1の磁性層11の膜面内方向の保
磁力が200,300,400エルステッドの時にそれ
ぞれ180,200,210nm以上で起こる。
【0017】したがって、本発明の磁気記録媒体を具体
的な手段を用いて実現するには、真空中で長尺のポリエ
チレンテレフタレート基板よりなる高分子基板4を円筒
状キャン5の周面に沿って走行させながら真空蒸着法に
よってその高分子基板4上に直接あるいは下地層を介し
てCoとCrあるいはCoとCrとNiを主成分として
含む第1の磁性層11と、CoとOあるいはCoとNi
とOと主成分として含む第2の磁性層12を順次形成し
て磁気記録媒体を製造する場合、第1の磁性層11を形
成する際に円筒状キャン5の周面温度を0℃以上50℃
以下とし、かつ積層後の膜面内方向の保磁力が1層目の
みの膜面内方向保磁力の250%以上となる膜厚で第1
の磁性層11を形成すること、または真空中で長尺のポ
リエチレンナフタレート基板よりなる高分子基板4を円
筒状キャン5の周面に沿って走行させながら真空蒸着法
によってその高分子基板4上に直接あるいは下地層を介
してCoとCrあるいはCoとCrとNiを主成分とし
て含む第1の磁性層11と、CoとOあるいはCoとN
iとOを主成分として含む第2の磁性層12とを順次形
成して磁気記録媒体を製造する場合、第1の磁性層11
を形成する際に、円筒状キャン5の周面温度を60℃以
上110℃以下とし、かつ積層後の膜面内方向の保磁力
が1層目のみの膜面内方向保磁力の200%以上となる
膜厚で第1の磁性層11を形成すること、または真空中
で長尺のポリイミド基板よりなる高分子基板4を円筒状
キャン5の周面に沿って走行させながら真空蒸着法によ
ってその高分子基板4上に直接あるいは下地層を介して
CoとCrあるいはCoとCrとNiを主成分として含
む第1の磁性層11と、CoとOあるいはCoとNiと
Oを主成分として含む第2の磁性層12とを順次形成し
て磁気記録媒体を製造する場合、第1の磁性層11を形
成する際に、円筒状キャン5の周面温度を120℃以上
300℃以下とし、かつ積層後の膜面内方向の保磁力が
1層目のみの膜面内方向保磁力の160%以上となる膜
厚で第1の磁性層11を形成することによってなされ
る。
的な手段を用いて実現するには、真空中で長尺のポリエ
チレンテレフタレート基板よりなる高分子基板4を円筒
状キャン5の周面に沿って走行させながら真空蒸着法に
よってその高分子基板4上に直接あるいは下地層を介し
てCoとCrあるいはCoとCrとNiを主成分として
含む第1の磁性層11と、CoとOあるいはCoとNi
とOと主成分として含む第2の磁性層12を順次形成し
て磁気記録媒体を製造する場合、第1の磁性層11を形
成する際に円筒状キャン5の周面温度を0℃以上50℃
以下とし、かつ積層後の膜面内方向の保磁力が1層目の
みの膜面内方向保磁力の250%以上となる膜厚で第1
の磁性層11を形成すること、または真空中で長尺のポ
リエチレンナフタレート基板よりなる高分子基板4を円
筒状キャン5の周面に沿って走行させながら真空蒸着法
によってその高分子基板4上に直接あるいは下地層を介
してCoとCrあるいはCoとCrとNiを主成分とし
て含む第1の磁性層11と、CoとOあるいはCoとN
iとOを主成分として含む第2の磁性層12とを順次形
成して磁気記録媒体を製造する場合、第1の磁性層11
を形成する際に、円筒状キャン5の周面温度を60℃以
上110℃以下とし、かつ積層後の膜面内方向の保磁力
が1層目のみの膜面内方向保磁力の200%以上となる
膜厚で第1の磁性層11を形成すること、または真空中
で長尺のポリイミド基板よりなる高分子基板4を円筒状
キャン5の周面に沿って走行させながら真空蒸着法によ
ってその高分子基板4上に直接あるいは下地層を介して
CoとCrあるいはCoとCrとNiを主成分として含
む第1の磁性層11と、CoとOあるいはCoとNiと
Oを主成分として含む第2の磁性層12とを順次形成し
て磁気記録媒体を製造する場合、第1の磁性層11を形
成する際に、円筒状キャン5の周面温度を120℃以上
300℃以下とし、かつ積層後の膜面内方向の保磁力が
1層目のみの膜面内方向保磁力の160%以上となる膜
厚で第1の磁性層11を形成することによってなされ
る。
【0018】表1はそれぞれの高分子基板4を用いた場
合に最適な媒体設計の条件を示したものである。
合に最適な媒体設計の条件を示したものである。
【0019】
【表1】
【0020】図8はこれまでの実施例で説明した結果を
まとめて示したものであり、第1の磁性層11のみの膜
面内保磁力と、高C/Nを得るのに必要な積層後の膜面
内保磁力の増倍率の関係を示す。図8から高C/Nを得
るのに必要な膜面内保磁力の増倍率をy(%)、第1の
磁性層11のみの膜面内保磁力をx(Oe)とすると、
y>−9/20+340であることが分かり、膜面内保
磁力が200エルステッド以上であること(x≧20
0)、および第2の磁性層12の膜面内保磁力が第1の
磁性層11の膜面内保磁力よりも大きいこと(y>10
0)とともに高C/N媒体の指標となることが分かる。
まとめて示したものであり、第1の磁性層11のみの膜
面内保磁力と、高C/Nを得るのに必要な積層後の膜面
内保磁力の増倍率の関係を示す。図8から高C/Nを得
るのに必要な膜面内保磁力の増倍率をy(%)、第1の
磁性層11のみの膜面内保磁力をx(Oe)とすると、
y>−9/20+340であることが分かり、膜面内保
磁力が200エルステッド以上であること(x≧20
0)、および第2の磁性層12の膜面内保磁力が第1の
磁性層11の膜面内保磁力よりも大きいこと(y>10
0)とともに高C/N媒体の指標となることが分かる。
【0021】なお、実施例としては第1の磁性層11と
してCo−Crを用いた場合についてのみ述べてきた
が、Co−Ni−Crを用いた場合や、第2の磁性層1
2としてCo−Oの代わりにCo−Ni−Oを用いた場
合にも同様の結果が得られた。
してCo−Crを用いた場合についてのみ述べてきた
が、Co−Ni−Crを用いた場合や、第2の磁性層1
2としてCo−Oの代わりにCo−Ni−Oを用いた場
合にも同様の結果が得られた。
【0022】また本発明でいう、第2の磁性層12とし
て、同じ材料を多層化したものを用いることもできる。
本発明においては磁気テープ形状の実施例についてのみ
述べたが、ディスク形状の媒体についても適用できるの
は言うまでもない。
て、同じ材料を多層化したものを用いることもできる。
本発明においては磁気テープ形状の実施例についてのみ
述べたが、ディスク形状の媒体についても適用できるの
は言うまでもない。
【0023】
【発明の効果】上記実施例から明らかなように本発明の
磁気記録媒体によれば、使用する高分子基板の材料に合
わせた第1の磁性層と第2の磁性層によって媒体を構成
することによって、記録再生特性の優れた磁気記録媒体
を安価に得ることができる。
磁気記録媒体によれば、使用する高分子基板の材料に合
わせた第1の磁性層と第2の磁性層によって媒体を構成
することによって、記録再生特性の優れた磁気記録媒体
を安価に得ることができる。
【図1】本発明の一実施例における磁気記録媒体の構成
を説明する図
を説明する図
【図2】同磁気記録媒体を製造するために使用する蒸着
装置の概略断面図
装置の概略断面図
【図3】円筒状キャンの周面温度と膜面内方向の保磁力
との関係を示す特性図
との関係を示す特性図
【図4】(a),(b)積層後の膜面内方向の保磁力の
変化と記録再生特性との関係を示す特性図
変化と記録再生特性との関係を示す特性図
【図5】(a),(b)積層後の膜面内方向の保磁力の
変化と記録再生特性との関係を示すもう一つの特性図
変化と記録再生特性との関係を示すもう一つの特性図
【図6】第1の磁性層の膜厚を変えたときの積層後の膜
面内方向の保磁力の関係を示す特性図
面内方向の保磁力の関係を示す特性図
【図7】第1の磁性層の膜厚を変えたときの積層後の膜
面内方向の保磁力を示すもう一つの特性図
面内方向の保磁力を示すもう一つの特性図
【図8】第1の磁性層の保磁力と高C/Nに必要な積層
後の保磁力増倍率の関係を示す特性図
後の保磁力増倍率の関係を示す特性図
4 高分子基板 11 第1の磁性層 12 第2の磁性層
Claims (1)
- 【請求項1】 高分子基板上に直接または下地層を介し
て磁性層を有する磁気記録媒体であって、前記磁性層が
前記高分子基板側から順にCoとCrまたはCoとCr
とNiを主成分として含む第1の磁性層と、CoとOま
たはCoとNiとOを主成分として含む第2の磁性層か
らなり、前記第2の磁性層を除去したときの前記第1の
磁性層の膜面内方向の保磁力x(Oe)が200以上
で、前記第2の磁性層のみの膜面内方向の保磁力が前記
第1の磁性層のみの膜面内方向の保磁力よりも大きく、
かつ積層後の膜面内方向の保磁力が前記第1の磁性層の
膜面内方向の保磁力の(−9/20x+340)%以上
であることを特徴とする磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3320177A JPH05159263A (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3320177A JPH05159263A (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05159263A true JPH05159263A (ja) | 1993-06-25 |
Family
ID=18118557
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3320177A Pending JPH05159263A (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05159263A (ja) |
-
1991
- 1991-12-04 JP JP3320177A patent/JPH05159263A/ja active Pending
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