JPH0516002B2 - - Google Patents

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JPH0516002B2
JPH0516002B2 JP62329945A JP32994587A JPH0516002B2 JP H0516002 B2 JPH0516002 B2 JP H0516002B2 JP 62329945 A JP62329945 A JP 62329945A JP 32994587 A JP32994587 A JP 32994587A JP H0516002 B2 JPH0516002 B2 JP H0516002B2
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JP
Japan
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resin
transparent
paint
spherical particles
plate
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JP62329945A
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English (en)
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JPH01172801A (ja
Inventor
Masakatsu Nakamura
Kaoru Toyochi
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP62329945A priority Critical patent/JPH01172801A/ja
Publication of JPH01172801A publication Critical patent/JPH01172801A/ja
Publication of JPH0516002B2 publication Critical patent/JPH0516002B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野> 本発明は、光拡散性にすぐれたプラスチツク製
拡散板に関するもので、更に詳しくはシリコーン
樹脂球状粒子を透明性樹脂に配合分散せしめた全
光線透過率と色温度を高めた光拡散板及び、前記
球状粒子を透明性塗料に混合分散せしめ透明基板
に塗布せしめた光拡散板に関する。 <従来の技術> 光拡散性プラスチツク板としては、従来よりメ
タクリル樹脂板、ポリカーボネート樹脂板、ポリ
塩化ビニル樹脂板等の透明性プラスチツクシート
に無機性或いは有機性光拡散剤を配合したものが
開発され使用されているほか、ポリエステルフイ
ルム等の薄いフイルムによる光拡散性フイルムも
使用されるようになつてきた。 これら光拡散性プラスチツクシートの用途は、
照明用、グレージング用のほか、看板、後方から
投影した文字、画像等を写しだすリアープロジエ
クシヨンスクリーン用として、或いは各種宣伝広
告等のプリントフイルムの明るさを確保し、光源
を拡散せしめるための乳白色の拡散シートとして
も使用されている。更に最近ではワードプロセツ
サー等のOA機器に採用されている液晶デイスプ
レー、或いは液晶カラーテレビのバツクライト光
源の拡散板にも使用されるようになつてきた。 これら光拡散性プラスチツク板の製造には、透
明プラスチツク材料に炭酸カルシウム、酸化チタ
ン、硫酸バリウム、タルク、シリカ等の無機系光
拡散剤を混合分散せしめ、押出機で板状に押出し
て板状物とするのが通常の方法である。又、これ
ら光拡散剤を透明なプラスチツク板の表面に塗布
する方法も用いられている。 その他有機系分散剤として屈折率の異なる粉体
が、フツ素樹脂を始めメタクリル樹脂、エポキシ
樹脂、ベンゾグアナミン、ポリエチレン、ナイロ
ン、フエノール等の樹脂が透明プラスチツクに混
合分散せしめて使用されるようになつている。し
かしながら、光の高透過率と高拡散率が厳しく要
求される。 <発明が解決しようとする問題点> 特に近年急速に普及してきた液晶デイスプレー
に不可欠のバツクライト用の拡散板のような用途
では、これら従来製品での対応が極めて困難にな
つてきている状況にある。 従来の製品で、光の透過率(全光線透過率)を
高めようとすると、混合されている光拡散剤の量
を低減せざるを得ない事から拡散率が低下する。 拡散率を高めようとすると光拡散剤の添加量を
増量せざるを得ず、この結果として全光線透過率
が低下するということになる。すなわち、全光線
透過率と拡散率とは背反関係にあるが実情であ
る。 本発明者は、このような実情を鑑み、全光線透
過率を低減せしめず、拡散率を高める事を、又最
近普及しつつある液晶カラーテレビの拡散板に要
求される色温度も、従来製品よりも更に高めるこ
とを又、よりフラツトな輝度分布を実現すること
なども目的に鋭意研究し本発明に至つた。 <問題点を解決するための手段> 本発明は 1 珪素原子に透明性樹脂又はそのモノマーに対
する親和性を有する有機基が直結したポリシロ
キサン結合をなす固体状のシリコーン樹脂から
なる数平均粒子径0.3〜10μの球状粒子が透明性
樹脂板中に該透明性樹脂に対して1〜50wt%
混合、分散されて存在することを特徴とする光
透過性を有する光拡散板 2 珪素原子に透明性塗料中の塗膜形成材料又は
そのモノマーに対する親和性を有する有機基が
直結したポリシロキサン結合をなす固体状のシ
リコーン樹脂からなる数平均粒子径0.3〜10μの
球状粒子を透明性塗料中に、該塗料中の前記塗
膜形成材料又はそのモノマーに対して1〜
50wt%混合、分散せしめ該塗料を透明基板の
少くとも片側に塗布したことを特徴とする光透
過性を有する光拡散板 を提供する。 本発明に用いるシリコーン樹脂としてはケイ素
原子に有機基が直結し、残りの結合が酸素と直結
しており、ケイ素原子と酸素が繰り返すシロキサ
ン結合でポリマーとなつたものである。こゝで本
発明の球状粒子は、常温又はそれ以上の温度で固
体状である。さらに好ましくは、後に述べる透明
性樹脂板又は透明基板のプレス延伸等による2次
加工の温度下でも固体状を維持し得るものであ
る。さらに好ましくは、該シロキサン結合が三次
元の網状構造を示す固体状ポリマーである。ケイ
素原子に結合する有機基の数は、その種類、透明
性樹脂に対する親和力によつても異るが、好まし
くは平均で0.5〜1.5個、より好ましくは0.7〜1.3
個である。 ケイ素原子に結合した有機基で覆われた表面を
有するシリコーン樹脂の球状粒子は、有機溶剤に
良好に分散し溶剤の粘度を高める効果を示す。本
発明で用いられる球状粒子は溶剤に分散した時の
粘度(溶剤がn−ヘキサン、球状粒子の混合量が
n−ヘキサンに対し100wt%、常温、B型回転粘
度計、60rpmで測定)200〜500cpsを示すものが
好ましく採用される。更に望ましくは300〜
400cpsの範囲にある。 第1図に本発明に用いるシリコーン樹脂球状粒
子の分子構造モデルの1例を示す。 第1図のモデルは、シロキサン結合が三次元に
伸びた網状構造であり、ケイ素原子に1個の有機
基が結合した構造である。このモデルは本発明の
実施態様としては最も好ましい例である。 本発明のシリコーン樹脂はガラスのような無機
的性質と有機基による有機的な性質とを合わせ持
つ中間的な性質の物質である。又、第1図に示し
た如く、球状粒子表面はケイ素原子に強固に直結
した有機基に覆われた構造となつているので透明
性樹脂又はその重合性モノマーへの分散性がきわ
めて良好である。更にはきわめて意外な効果とし
て光学的特性の著しい改善に寄与することが、本
発明により初めて明らかにされた。 本発明において用い得る有機基としては例えば
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の
アルカン基はもとより、カルボキシル基、カルボ
ニル基、エステル基、エーテル基等本発明に用い
る透明性樹脂又はそのモノマーに対して親和力を
有する有機基を含む。代表的な有機基としてメチ
ル基があげられる。 珪素原子に直結した前記有機基が平均で0.5個
未満であると透明樹脂或いは透明性塗料中の塗膜
形成材料への単分散が困難となる傾向があること
もありまたは単分散しても二次凝集が生じ粒子が
肥大化し、光学的に不均一な拡散板が得られる傾
向となることもあり得る。 一方珪素原子に直結した有機基が平均で1.5個
を超えた場合、ポリシロキサン結合の三次元網状
構造体の形成や球状の形成が生じがたくなつた
り、あるいはまた外部応力で容易に変形しやすい
粒子となつたりする傾向が出ることもある。 本発明に使用するシリコーン球状粒子を製造す
るための原料として例えば官能基3個をもつ加水
分解性シランが用い得られる。加水分解と縮合の
工程によつて次のような反応機構を経て、第1図
のような3次元的網目構造をとる粒子が形成され
ると推定されている。 この加水分解と重縮合反応の工程に於いて、使
用される加水分解性シランの官能基および有機基
の種類、加水分解触媒の種類と量(酸、アルカ
リ)、反応装置の構造、攪拌条件によつて粒子の
形状、粒径が微妙に影響され、これら粒子形成時
の影響因子の制御により、所望のものを作ること
が可能となる。 本発明において、球状粒子の形状は不定形でな
いことが光学的特性を得るうえで必要である。粒
子の形態としては使用条件、目的によつても異る
が、ダ円球形状ないし真球形状にわたる形態が好
ましく、なかでも真球形状又はこれに近い形状が
最も好ましい。 不定形粒子では、透明性樹脂への混合或いは透
明性塗料への混合時の分散性に劣る上、二次凝集
による粒子の肥大化で、沈降、沈殿を生じ、光学
的均一性に欠け良好な板状板や塗膜が得られな
い。真球形状の粒子であれば、この点の心配がな
く良好な分散性を示し光学的特性を大巾に改善す
る。とりわけ、真球形状又はそれに近い形状の粒
子であれば、本発明で特に好ましく採用するプレ
ス延伸という板状重合樹脂の二次加工(後述)時
に粒子の二次凝集の発生がなく、又粒子周辺に於
ける重合体中の空隙(ボイド)形成による光学的
特性の低下が生じないという利点を有する。 本発明において用い得る球状粒子の数平均粒径
は0.3μ〜10μの範囲である。0.3μ未満の平均粒子
径の粒子を用いると所望の光拡散効率を得られな
い。又、10μを超えると所望の光線透過率が得ら
れず、暗い光拡散板となる他、二次加工時に粒子
周辺に欠陥が生じやすく品質の一定した拡散板が
得られにくいという欠点を有する。好ましくは
0.3〜5μさらに好ましくは0.5〜3μの範囲の平均粒
子径である。 本発明において数平均粒子径の測定法は以下の
条件で行う。 測定装置:遠心式自動粒度分布測定装置(パーテ
イクルアナライザー)(タイプ)CAPA−500
型(装置メーカー)日立工機製 測定方式:高速遠心沈降法と自然沈降法を採用し
た光透過式液相沈降粒度分布測定法により数
平均粒子径を算出する。 分散媒体:界面活性剤水溶液 分散条件:超音波分散 シリコーン球状粒子の透明性樹脂への混合量
は、最終的に用いられる拡散板の板厚に応じて最
適の濃度に設定されるべきである。板厚が1〜3
mmと比較的厚い場合は、1%前後の比較的低濃度
で、高透過で高拡散の拡散板が得られる。一方、
100μ〜200μ程度の薄い板の場合は20%前後の混
合量を必要とする。更に塗料にして透明基板の表
面に塗布する場合、その塗膜厚は通常3〜30μ程
度となる為、粒子濃度としては50%前後となる。 本発明では、透明性樹脂板にシリコーン球状粒
子を分散混合せしめ拡散板としたものも、又、透
明性塗料にシリコーン球状粒子を分散混合せし
め、光拡散性塗料とし、透明プラスチツク基板、
及びガラス基板の表面に塗布した拡散板も含まれ
る。 本発明に用いられるシリコーン球状粒子の含水
率は1〜2%と比較的高く、加熱加工する二次加
工時に気泡となつたりボイドとなるトラブルを生
じやすく、安定した品質の拡散板を得られにくい
という事に遭遇しやすい為透明プラスチツク材料
に分散混合せしめる前に、充分に加熱乾燥し含水
率を低めて使用する事に留意する必要がある。 本発明に用いられる透明樹脂としては、メタア
クリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニー
ル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂等
が好ましく採用され、これら透明樹脂に、シリコ
ーン球状粒子の所定量が押出機等のシーテイング
装置を使用して混合される。 本発明において透明性樹脂板の厚さはその目
的、樹脂の種類などによつて任意のものが用い得
る。普通の条件では0.1mm以上のものが好ましく
用いられる。しかし後に述べるようにプレス延伸
による2次加工によつて物性を向上せしめたもの
は、0.1mm未満のものも好適に用い得る。 この内メタクリル樹脂は、モノマーキヤストに
よる重合も可能な事からメタクリルモノマーにシ
リコーン粒子を分散せしめた後重合して板とする
方法も可能となる。 本発明において、透明性樹脂の材料として特に
好ましく採用されるのは、メタクリル樹脂であ
る。本発明で用い得るメタクリル樹脂はメチルメ
タクリレート(以後MMAと略称)を主成分とす
る重合体であり、MMA重合体(以後PMMAと
略称)、MMAを含有する共重合体、PMMAある
いはMMA共重合体に他ポリマーを配合したポリ
マーブレンド、その他各種の配合物を添加したも
の等である。PMMAはセルキヤスト法により容
易にシート状に重合される。分子量も重量平均分
子量100万以上の超高分子量PMMAが容易に重合
でき、本発明では良好に使用できる。 MMA共重合体にはMMAとアルキルアクリレ
ート共重合体が良好に使用できる。アルキルアク
リレートとしてメチルアクリレート、エチルアク
リレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリ
レート、2−エチルヘキシルアクリレート等の1
〜10重量%共重合体が良好に使用できる。MMA
−無水マレイン酸−スチレン3元系共重合体、
MMA−メチルメタアクリルアミド共重合体等の
耐熱アクリル樹脂も良好に使用できる。この他、
MMAとスチレン、スチレン誘導体、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メタ
クリル酸の1種あるいは2種以上の共重合体が使
用できる。メタクリル樹脂は、他の透明性樹脂材
料と比較し、透明度が高く、屋外で使用しても黄
変しにくいという耐候性に最も秀れた樹脂であ
り、表面硬度、剛性という点に秀れている事によ
る。しかしながら、メタクリル樹脂の欠点は、耐
衝撃性に劣り、脆い点にあり、液晶デイスプレー
のバツクライト用拡散板のような軽量性と薄さを
強く求められる用途には、採用されがたい情況に
ある。従つて本発明者は、このメタクリル樹脂の
欠点を大巾に改良する為にプレス延伸という延伸
手法を二次加工として採用し2軸に分子配向強化
する手段を積極的に採用する。 本発明の球状粒子が透明性樹脂に分散混合され
た拡散板の機械的物性を向上せしめる為、プレス
延伸という手法を好ましく採用する。 すなわち、プレスで加熱押圧し薄肉化・高面積
化し高度分子配向せしめ、物性強化する方法を好
ましく採用する。 ここで、球状粒子として従来から用いられてい
る有機系の拡散剤(主としてポリスチレン粒子)
を本発明の球状粒子の代りに採用すると延伸前の
原反の段階では、拡散剤が球状粒子として透明樹
脂中に分散していても、プレス延伸の工程で粒形
が変形し偏平粒子となり著しく光線透過率を低減
し又プレス延伸時の温度、プレス圧力、プレス速
度等の条件に著しく粒形の変化が変動しバラツキ
が大きく一定の品質を有する光拡散板が安定に製
造できないという問題がある。しかし本発明の球
状粒子を用いることにより、この不都合は解消さ
れる。 本発明でいう、前記プレス延伸による2軸に分
子配向されたメタクリル樹脂板(シート)の成形
法としては、特開昭60−257212号の圧縮成形法が
好ましく使用できる。 そして2軸配向シートには平均オリエンテーシ
ヨンリリースストレス(以後ORSと略称)が5
Kg/cm2以上の2軸配向がかけられていることが好
ましい。ORSはシート配向度合を示し、シート
を加熱した時の収縮力である。ORS測定法は
ASTMD1504に準拠する。 本発明において用い得るメタクリル樹脂板(シ
ート)は平均ORSが5Kg/cm2以上、好ましくは
10〜40Kg/cm2の強力な2軸配向がかけられている
ものが特に好ましい。メタクリル樹脂板(シー
ト)は2軸配向させることにより耐衝撃度が強く
なり、ORSが5Kg/cm2以上、特に10Kg/cm2にな
ると耐衝撃強度は著しく大きくなる。ORSと耐
衝撃強度との関係は特開昭58−171918号に示され
ている。 ここに述べる2軸配向とは、ほぼ2軸方向に均
一に配向がかけられたもので、若干の2軸方向の
ORS差、延伸倍率の差があるものも含まれるも
のとする。全方向に均等に配向がかけられた多軸
配向板(シート)は本発明に含まれ、最も良好に
使用できる。 このプレス延伸法を使用する事により、本来具
備しているメタクリル樹脂の樹脂の特長である透
明性、耐侯性、硬度、剛性を維持したまま最大の
欠点である耐衝撃性を大巾に改良する事が出来
る。従つてメタクリル樹脂では従来不可能とされ
ていた薄板例えば0.1mm未満のフイルム状のシー
トも良好に使用できるようになる。 又、プレス延伸法によるメタクリル樹脂板の特
長として、高度分子配向した樹脂板でありなが
ら、光学的に極めて均一であり光の複屈折が少な
いという利点もあり、偏光フイルムとの張り合せ
で使用する液晶デイスプレー基板の用途、或いは
光デイスクという高度の光学均一性を要求される
用途に使用できるという利点を有する。 更にプレス延伸する事により、メタクリル樹脂
のもう一つの欠点である有機溶剤におかされやす
いという性質、有機布溶剤に接触すると細いクレ
ージング発生し白化し透明性が著しく低下すると
いう性質も大巾に改良されるという利点も有す
る。この事により、使用中にほこりで汚れ洗浄す
る場合あるいは夏場の殺虫剤粉霧という悪条件下
にも耐えられるという利点も有する。 本発明において透明性樹脂に対するシリコーン
球状粒子の混合については、一般に押出機でシー
テイングする時に所定量ブレンドされるが、メタ
クリル樹脂を用いる場合はメタクリルモノマーを
使用し、モノマー中にシリコーン球状粒子を所定
量混合し分散せしめ、その後二枚のガラス板の間
にこの分散モノマーを注入し、重合せしめ板状物
とする手法を好ましく採用する。この理由は、押
出機混合分散より熱履歴が少なく、余分なトラブ
ルが少いという点、混合が容易であるという点の
他、モノマーキヤストによるメタクリル樹脂の分
子量は100万以上(押出板の分子量は10〜20万程
度)と大きい点から耐熱性、耐溶剤性に秀れたプ
レス延伸板が得られる所にある。更にレーザービ
ームに切断加工、旋盤による機械加工、ドリルに
よる穴あけ加工、更に溶剤や接着剤による接着作
業性という点でも、キヤスト板からによる延伸板
が秀れている点にもある。(組立作業に有利とな
る) つぎに本発明の透明性塗料としては溶剤蒸発型
のニトロセルロースラツカー、塩化ビニル樹脂塗
料、アクリルラツカー酸化重合型の油性調合ペイ
ント、合成樹脂調合ペイント、フタル酸樹脂塗
料、フエノール樹脂塗料、塩化ゴム塗料、シリコ
ーンアルキド樹脂塗料、付加重合型の不飽和ポリ
エステル樹脂塗料、紫外線硬化塗料、電子線硬化
塗料、エポキシ樹脂塗料、ポリウレタン樹脂塗料
(ポリイソシアナート−ポリオール樹脂)、加熱縮
合重合型のアミノアルキド樹脂塗料、アミノアク
リル樹脂塗料、アミノポリエステル樹脂塗料、シ
リコンポリエステル樹脂塗料などが使用できる。 上記塗料のうち本発明においてはとくに光学的
性質が要求されるという点から塗膜の透明性に可
能な限り優れているものを選定する事が必要であ
る。更にシリコーン樹脂粒子の分散性、塗装加工
性に優れている塗料である事が好ましい。又、耐
侯性、耐擦傷性、耐薬品性、耐溶剤性等にすぐれ
ている事も要求される。 本発明においては、上記観点より主として耐擦
傷性を重視し、紫外線硬化型アクリル樹脂塗料、
熱硬化型シリコーン樹脂塗料、ポリウレタン樹脂
塗料を好ましく使用する。 これら塗料にさらに必要に応じて溶剤を追加混
合し、粘度調整し、膜形成能、塗工性能を高める
のが通常である。使用される溶剤の種類、混合量
は、採用する塗工方法、目的とする塗膜厚さ、使
用する塗膜形成材料の種類、乾燥方法、硬化方法
とその条件によつて適正の塗料、混合量が決定さ
れる。本発明ではシリコーン球状粒子が、透明性
塗料中に存在する塗膜形成材料に対して1〜
50wt%混合分散せしめられる。 シリコーン球状粒子の透明性塗料への分散は、
塗膜形成材料に直接混合分散せしめる事も可能で
あり、又、塗膜形成材料と溶剤との混合液つまり
塗料中に混合分散せしめる事も可能である。 かくして得られたシリコーン球状粒子が混合分
散された透明性塗料は透明基板の表面にスプレー
法、デイツピング法、カーテンフロー法、ロール
コーター法、印刷法等の手段を用いて塗布され、
紫外線照射装置又は加熱で硬化せしめる方法が用
いられる。 透明性塗料の塗膜形成材料として使用する透明
性樹脂の種類については本発明で特に制限するも
のではない。但し、前記した本発明による拡散板
の各種用途で採用された場合の使用環境を考慮す
ると、耐侯性に優れ、且つ表面硬度に秀れた塗料
が求められる事から、表面硬化性透明塗料が特に
望ましい。 一般に表面硬化性透明塗料とは、透明合成樹脂
の表面にコーテイングして合成樹脂表面を硬く
し、耐擦傷性を向上させる1〜50μm厚の薄い透
明硬化層であり、多官能アクリレート系リジツド
コート層、ポリオルガノシロキサン系リジツドコ
ート層が一般に広く使用されており、本発明に於
ても良好に使用できる。表面硬化層は鉛筆硬度で
4H以上が好ましく、更に好ましくは5H以上であ
る。 ここに述べる多官能アクリレート系表面硬化層
は、多官能アクリレート系化合物を主成分とした
多官能アクリレート系表面硬化塗料を合成樹脂基
材表面にデイツピング法、スピン法、スプレー
法、カーテンフロー法等の方法でコーテイングし
た後、主に紫外線照射により硬化させて形成させ
たものである。 多官能アクリレート系化合物は分子の末端また
は側鎖に複数個のアクリロイルオキシまたはメタ
クロイルオキシ基(CH2=CR−COO−、RはH
またはCH3)を有する化合物であり、一般にオリ
ゴアクリレートとも呼ばれるものである。多官能
アクリレート化合物の例を第1表に示す。
【表】 これ等の多官能アクリレート化合物のうち、ペ
ンタエリスリトール系アクリレート等の空気中で
の紫外線硬化性に優れた化合物が特に良好に使用
できる。 紫外線硬化の為に多官能アクリレート系表面硬
化塗料には、ベンゾフエノン系あるいはアセトフ
エノン系物質で代表される光重合開始剤又は光増
感剤が添加される。また、必要に応じて各種添加
剤例えば酸化防止剤、光安定剤、熱重合防止剤、
紫外線吸収剤等の安定剤、着色剤、塗膜の平滑性
付与の為のフツ素系あるいはシリコン系等の界面
活性剤等が少量添加される。 ポリオルガノシロキサン系リジツドコート層と
しては、メチルトリアルコキシシランとフエニル
トリアルコキシシランとを出発原料とするもの、
これにテトラアルコキシシランを組合せたもの、
あるいは他の樹脂塗料との混合物等、例えばメチ
ルトリエトキシシラン/フエニルトリエトキシシ
ラン反応混合物(USP 3451838)、メチルトリエ
トキシシランの部分加水分解物/酢酸/ナフテン
酸ソーダ(特開昭50−143822)、メチルトリメト
キシシラン/テトラエトキシシラン/両末端水酸
基性ジメチルポリシロキサン/酸性触媒反応混合
物(特開昭50−116600)、テトラアルコキシシラ
ン加水分解物/アルキルトリアルコキシシラン加
水分解物/有機カルボン酸のアルカリ金属塩混合
物(特開昭48−56230)等があり、又、ビニル基、
エポキシ基、アミノ基等の官能基を有するポリオ
ルガノシロキサンを出発原料とするもの、例え
ば、ビニルアルコキシシランと酢酸ビニルとの共
重合体の加水分解物/アルキルシリケートの加水
分解物/酢酸ビニル又はアクリル酸、メタクリル
酸、そのエステル類/三フツ化ホウ素モノエチル
アミンコンプレツクス(特開昭48−26221)、γ−
グリシドキシアルキルトリアルコキシシランの開
環重合物(特開昭50−40674)、β−(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメキシシラ
ン、ビニルトリメトキシシランの1種又2種以上
の反応混合物(特開昭50−69174)、β−(3,4
−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシ
シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、ビニルトリメトキシシランの1種又は
2種以上とエポキシプリポリマー、ジアリルフタ
レート、グリシジルメタクリレートなどとの反応
混合物(特開昭50−69184)、(2,3−エポキシ
プロポキシ)メチルトリメトキシシラン/グリシ
ジルメタクリレート反応混合物(特開昭50−
78639)、アミノアルキルアルコキシシラン/エポ
キシアルキルアルコキシシラン部分加水分解反応
混合物(特開昭48−84878)等が使用できる。 これら表面硬化性透明塗料を塗布し、紫外線硬
化又は加熱硬化する前にシリコーン球状粒子をホ
モミキサー等で混合分散せしめる。混合に当つて
は、空気等の気泡が生じないよう真空系で混合す
る或いは混合後、真空系で脱胞する事が望まし
い、或いは消泡剤等を併用して混合する事も望ま
しい。いずれにしても混合液に気泡が混入してい
ると、塗付工程に於て、あるいは硬化後の拡散板
の光学特性についてバラツキが生じ安定な生産が
できなくなる。 表面硬化性透明塗料へのシリコーン球状粒子の
添加量は塗膜厚さと、最終製品(拡散板)に要求
される光学特性(全光線透過率、拡散光線率)に
応じて決定されるが、その混合量は塗料中の塗膜
形成材料に対して重量%で1〜50wt%の範囲で
ある。1wt%未満だと拡散光率が低く、50wt%を
超えると混合時に二次凝集し均一分散が出来なく
なる恐れがある。かくして得られた塗料を透明基
板の片面あるいは両面に所定の塗布法でコーテイ
ングする。 透明基板としては、メタクリル樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニ
ル樹脂、ポリスチレン等の透明性プラスチツク樹
脂板が使用できる他、ガラス板のような無機質透
明板の採用も可能である。特に、全光線透過率、
拡散光線率が例えば90%以上要求するような高度
な用途には、メタクリル樹脂板とガラス板が最も
望しく採用される。こゝでメタクリル樹脂として
は、さきに特許請求の範囲第1項のために詳細に
説明した透明性樹脂に用いるメタクリル樹脂もす
べて用い得る。 塗料の塗布方法について、拡散板の用途、要求
性能、経済性を考慮し最適な方法が選択されるべ
きである。一般に塗料の塗布方法としてスプレー
塗装法、デイツピング法、カーテンフロー法、ロ
ールコーター法、スピンコーテイング法、スクリ
ーン印刷法、グラビア印刷法、オフセツト印刷
法、パツト印刷法等幾多の方法があり、いずれの
方法も採用可能である。但し、いずれの塗布方法
を採用するにしても、コーテイング加工性、作業
性、品質の安定性という観点で、塗料の粘度に制
限があり、適性な粘度に塗料を調整する必要があ
る。スピンコート法、スプレー塗装法、オフセツ
ト印刷法等は比較的低粘度である事が要求され、
適性な溶剤で、混合塗料を適性粘度に希釈してお
く必要がある。 又、得ようとする塗膜厚によつても粘度を溶剤
で調整する必要性が応々にして生じてくる。使用
する溶剤についても、コーテイング中に粘度が経
時的に変化する事が極めて不都合な事が多く、比
較的高沸点溶剤が使用されるケースが多いが、塗
布後の溶剤乾燥に時間を要したり、或いは、溶剤
を少量含んだまま紫外線硬化したり、加熱硬化し
たりすると、塗膜の硬度が著しく低下する事に相
過する事になり、個々の塗料組成、塗布方法、硬
化方法等の各因子を充分留意して選択する必要が
ある。更に、溶剤の選定については、透明基板と
塗膜との密着性に溶剤が微妙な影響を及ぼすの
で、この点からも選定には充分の注意を要する。
本発明者が、好ましく採用する透明基板はメタク
リル板とガラス板であり、これら基板と塗膜との
密着性に充分な強度が確保しにくい材料である。 これら密着性に不安のある材料には、塗料を塗
布する前に適性な前処理或いはプライマー処理を
するのが望ましい。 かくのごとく、透明基板に塗布した後は溶剤を
充分乾燥揮発せしめた後、紫外線照射或いは加熱
させ硬化せしめ所望の拡散板とする。 かくして得られた拡散板の光学特性は、
ASTMD1003の試験法に従い全光線透過率、拡
散光線率、平行光線率、ヘーズを測定する。 <実施例> 以下実施例で本発明を詳細に説明する。 実施例 1 シリコーン系球状粒子として、珪素原子に3ケ
の加水分解性官能基と、1ケのメチル基とを有す
る原料シランを加水分解反応し、次いで縮合反応
して微粒子化とした網状構造体をなしかつ固体状
の球状粒子を使用した。 該シリコーン系球状粒子は、出発原料からして
当然珪素原子に結合する有機基はメチル基であ
り、その数は1ケである。このものの商品名はト
スパール120(東芝シリコーン製)として市販され
ておりn−ヘキサン分散液の粘度が370cpsであ
る。 トスパール120の電子顕微鏡写真の写を第2図
に示した。 トスパール120は第2図のように個々の粒径が
極めてよく揃つた球状単分散の微粒子である事が
わかる。 トスパール120の粒度分布を第3図に示した。
第3図に示した如く、トスパール120は比較的狭
い粒度分布を持つた粒子でありその平均粒径は
2μである。 比較例として、光拡散剤に硫酸バリユーム(平
均粒径3μ)を使用した。トスパール120及び硫酸
バリウムを400〜600センチポイズのメタクリルプ
レポリマーにホモミキサーで分散させ、重量調整
の段階で300〜350センチポイズとして2枚のガラ
ス製型板の間に注入を行ない製板とした。重合は
重合開始剤0.03%添加し50℃で重合を開始させ、
その後118℃で後キユアリングしてプレス延伸用
原反とした。 トスパール120の添加量は、0.5,1,2,5の
4種類、硫酸バリウムの添加量は2.5%、プレス
延伸用原反厚みは5mmTとした。 次いで、該プレス延伸用原板を140℃に予熱し
300トンプレスを用いてプレス延伸を実施した。
延伸倍率は5倍、延伸後の板厚は1mmTとした。 この延伸板の光学特性を次の試験法で測定し
た。 全光線透過率T ASTMD1003 拡散光線透過率DT 〃 平行光線透過率PT 〃 ヘーズH 〃 色温度 JISZ8725 光学特性測定の結果は第2表に示した。 比較例として、従来の有機質光拡散剤(ポリス
チレン粒子)を添加したメタアクリルキヤスト板
による0.8mmT拡散板である他社市販品2種の光学
特性をも第1表に示した。 第2表の結果を明確にする為に平行光線透過率
を横軸に全光線透過率を縦軸にプロツトし図示し
たのが第4図である。全光線透過率T、拡散光線
透過率DT、平行光線透過率PT及びヘーズHの
間に一般に次の関係式が成立する。 T=DT+PT H=DT/PT×100 第4図の横軸にPTをプロツトしたのはわずか
1%のPT値の違いであつても、実際に眼と光源
の間に拡散板を置いた時、光源の輪郭が明瞭に見
えるかどうかに大きな差異が認められる事によ
る。 すなわち、液晶カラーテレビのバツクライト用
拡散板として使用する場合は平行光線透過率は1
%でも低く、且つ全光線透過率が1%でも高い特
性を有する拡散板が要求される。 第4図より理解されるようにトスパール120を
光拡散剤として用いた拡散板が従来品(比較例)
と比較し極めて秀れた性質を有していると云え
る。 一方、色温度も、特に液晶カラーテレビの用途
では高い事が要求される。一般に色温度が低いと
赤み、黄味がかつて見える、色温度が高いと青白
く見える。液晶カラーテレビの場合、バツクライ
トからの光を液晶セルを通し、赤、緑、青の三原
色のフイルターを通してフルカラー表示とする。
従つてバツクライトの色温度が低いと、三原色フ
イルターの色を忠実に投影させることができなく
なり、くすんだ色となる事からこの色温度は極め
て重視される。一般に液晶カラーテレビ用途とし
ては6000°K以上の色温度が要求され本発明によ
る実施例の拡散板はこの点で極めている事が理解
できる。
【表】 実施例 2 イソプロピルアルコール主成分の溶剤で希釈し
たアクリル系表面硬化透明塗料(早川塗料製品所
製、商標GlitterUV200−45)にシリコン系球状
粒子(東芝シリコーン製、商標トスパール120)
と硫酸バリウム(平均粒径3μm)をそれぞれ
20wt%添加し、攪拌機で混合分散させた。 次いで、該塗料を板厚1.2mmの透明のメタクリ
ル樹脂シート(旭化成製、商標デラグラスA)に
片面スプレー塗装して紫外線硬化処理した。 シリコン系球状粒子を添加した塗料で塗装した
メタクリル樹脂シートは、硫酸バリウムを添加し
たものに比べて、実施例1の延伸板と同様に、全
光線透過率が高く、拡散光線透過率が高い高透過
高拡散特性と高い色温度特性を有する優れた光学
特性を示した。この光学特性を第3表に示す。
【表】 <発明の効果> 本発明によつて得られる光拡散板は、従来のも
のに比し全光線透過率を高めることゝ平行光線透
過率を低めることとを同時にかつバランスよくと
ることに成功したものである。 又、最近の液晶デイスプレー、液晶カラーテレ
ビなどの拡散板に要求される色温度、輝度分布な
どの特性も、充分、本発明によつて達成され得
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の球状粒子の分子構造モデル、
第2図は同球状粒子の電子顕微鏡写真の写、第3
図は同粒子の粒度分布図、第4図は本発明および
比較例の光拡散板の特性図の例である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 透明性樹脂又はそのモノマーに対する親和性
    を有する有機基が珪素原子に直結した、ポリシロ
    キサン結合をなす固体状のシリコーン樹脂からな
    る数平均粒子径0.3〜10μの球状粒子が、上記透明
    性樹脂からなる透明板中に1〜50wt%混合、分
    散されて存在することを特徴とする光透過性を有
    する光拡散板。 2 透明性塗料中の塗膜形成材料又はそのモノマ
    ーに対する親和性を有する有機基が珪素原子に直
    結した、ポリシロキサン結合をなす固体状のシリ
    コーン樹脂からなる数平均粒子径0.3〜10μの球状
    粒子を上記透明性塗料中に1〜50wt%混合、分
    散せしめ、該塗料を透明基板の少くとも片側に塗
    布したことを特徴とする光透過性を有する光拡散
    板。
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