JPH05163193A - 酒石酸の分離法 - Google Patents

酒石酸の分離法

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JPH05163193A
JPH05163193A JP33527391A JP33527391A JPH05163193A JP H05163193 A JPH05163193 A JP H05163193A JP 33527391 A JP33527391 A JP 33527391A JP 33527391 A JP33527391 A JP 33527391A JP H05163193 A JPH05163193 A JP H05163193A
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JP
Japan
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tartaric acid
acid
calcium
organic acids
culture
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JP33527391A
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English (en)
Inventor
Naoya Otomo
直也 大友
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Showa Kako Co Ltd
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Showa Kako Co Ltd
Mitsubishi Kasei Corp
Mitsubishi Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 酒石酸および他の有機酸を含有する液を、カ
リウムイオンの存在下、pHを2.5〜4.5に調節
し、酒石酸成分を沈澱させることを特徴とする酒石酸の
分離方法。 【効果】 本発明によれば、種々の有機酸が混在する酒
石酸含有液中から、酒石酸成分を選択的に効率良く分離
することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品工業において酸味
料ほか種々の用途に用いられる酒石酸の分離精製に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】醗酵法によるクエン酸、リンゴ酸等の有
機酸の製造において、有機酸の精製方法としてはカルシ
ウム沈澱法が一般的である。同法では、培養終了後の培
養液に水酸化カルシウムなどを加え、有機酸をカルシウ
ム塩に変換して、他の有機酸と分離し、得られたカルシ
ウム塩を硫酸処理により分解して遊離の有機酸とする。
副生した石膏を沈澱として除去した後上澄を濃縮し、遊
離の有機酸結晶を得るものである。
【0003】この方法は、副生する有機酸の中にカルシ
ウムイオンによって沈澱するものが他に含まれていない
場合、または、対象となる有機酸カルシウム塩より遥か
に低い溶解度のカルシウム塩を形成する有機酸のみが少
量含まれている場合には有効である。
【0004】例えば、醗酵法によるクエン酸の製造にお
いては、クエン酸の他に微量のシュウ酸が副生するが、
この場合、カルシウムイオンを加える操作を2段階と
し、最初のカルシウムイオン添加で低溶解度のシュウ酸
カルシウム塩を先に沈澱除去し、その後にクエン酸カル
シウム塩を沈澱させる方法が取られている。クエン酸の
場合は上述のように、副生するシュウ酸がごく微量であ
り、またシュウ酸カルシウム塩の溶解度がクエン酸カル
シウム塩に比して遥かに低い値であるため、副生する有
機酸の分離は比較的容易である。しかしながら、副生す
る有機酸のカルシウム塩の溶解度が、目的物である有機
酸のそれと近い値である場合には分離は困難となる。ま
た、副生する有機酸の種類及び量が多いときは更に困難
となる。
【0005】醗酵法による酒石酸の製造法は、グルコー
スを原料として行われるが、この醗酵においては、グル
コン酸、5−ケトグルコン酸、2−ケトグルコン酸、グ
リコール酸、シュウ酸、ギ酸といった数多くの有機酸が
多量に副生される。これらの副生する有機酸の中には、
酒石酸カルシウム塩とほぼ同等の溶解度のカルシウム塩
を形成するものも含まれている。
【0006】この様に、醗酵法による酒石酸含有液は、
種々の多量の副生有機酸が存在するため、カルシウム沈
澱法によって酒石酸を分解することは不適であった。そ
の為、酒石酸の効率的分離法が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、酒石酸およ
び種々の有機酸が混在する液から、酒石酸を効率的に分
離する方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記実情に鑑
み種々検討した結果、酒石酸が有機酸としては珍しくモ
ノカリウム塩を形成しやすく、またその溶解度が非常に
低いことに着目し、カリウムイオンの存在下、pHを適
切に制御することにより、カルシウム沈澱法では得られ
ない選択的な酒石酸の分離ができることを知得し本発明
に到達した。
【0009】すなわち、本発明の要旨は、酒石酸および
他の有機酸を含有する液を、カリウムイオンの存在下、
pHを2.5〜4.5に調節し、酒石酸成分を沈澱させ
ることを特徴とする酒石酸の分離方法に存する。また、
酒石酸および他の有機酸を含有する液を、カリウムイオ
ンの存在下、pHを2.5〜4.5に調節し、酒石酸成
分を沈澱させ、これにカルシウムイオンを添加してカル
シウム塩に変換後、硫酸処理し酒石酸を得ることを特徴
とする酒石酸の分離方法に存する。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、酒石酸および他の有機酸を含有する液(以下、
酒石酸含有液と略記することがある)の中に含有される
有機酸としては、例えば酢酸、ギ酸、プロピオン酸、乳
酸、クエン酸、シュウ酸、コハク酸、グリコール酸、5
−ケトグルコン酸、2−ケトグルコン酸、グルコン酸、
フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、α−ケト
グルタル酸などが挙げられる。
【0011】酒石酸含有液として、酒石酸生産菌を用い
た醗酵法によって得た液を用い、これを分離精製する場
合には以下のような方法が好ましく用いられる。酒石酸
生産菌としては、細菌、カビ等、酒石酸を産生する微生
物であれば何れでも良いが、グルコノバクター属菌、ア
セトバクター属菌、シュウドモナス属菌などのグラム陰
性細菌が好ましい。これらの菌は、グルコースを原料と
し、グルコン酸、5−ケトグルコン酸を経て、酒石酸を
産生する代謝経路を有する。
【0012】酒石酸生産菌の培養方法は、山田らが報告
しているように、グルコースを炭素源とし、コーンステ
ィープリカー、炭酸カルシウムなどを培地に添加して植
菌することにより行われる。(J.Ferment.T
echnol.,Vol.49,No.2,p.85,
1971)。炭酸カルシウムは、培養初期の急激なpH
低下を抑制するのに必要である。培養期間中に、pH制
御を行う必要がある場合は、水酸化カリウム、または、
アンモニア水を用いて行なう。水酸化ナトリウムを用い
るのは後の精製工程での収率を下げるので好ましくな
い。酒石酸生産菌は、好気性菌であるので、培養は振と
う培養、もしくは通気培養が好ましい。培養は、20〜
40℃、より好ましくは25〜30℃の範囲で行われ
る。培養期間は5日ないし10日である。培養終了時の
培養液のpHは、1.5ないし2.2となる。
【0013】上記醗酵法によって得られた酒石酸含有液
は、菌の自己消化が進み菌体濃度が低下した液である場
合、または、不溶性の物質を含まない液である場合に
は、そのまま次の工程であるpH調節を行っても良い
が、通常は、沈澱除去、菌体除去を行う。また、必要で
あれば、濃縮、活性炭処理をしても良い。
【0014】上記のごとく処理された溶液は、次いで水
酸化カリウム水溶液等によりカリウムイオンを存在さ
せ、pHの調節を行ない、酒石酸水素カリウム(酒石酸
モノカリウム塩)の結晶を析出させ酒石酸成分を分離す
る。pH調節範囲は、2.5〜4.5であり、2.5よ
り低くても、また4.5より高くても酒石酸の収率は低
下する。
【0015】また、カリウムイオンは液中で、主たる陽
イオンである必要がある。すなわち水素イオンを除いた
全陽イオンの50%(当量比)以上である事が望まし
い。50%以下になると酒石酸の収率が下がり好ましく
ない。
【0016】得られた酒石酸水素カリウム塩は、重力沈
降、遠心沈降、ろ過などの方法により母液から分離する
ことができる。得られた結晶は、そのまま製品とするこ
ともできるが再結晶等によりさらに精製することもでき
る。
【0017】酒石酸水素カリウムは、そのまま食品添加
物として用いることもできるが、遊離酒石酸へ変換して
用いる事も可能である。遊離酒石酸に変換するには、酒
石酸水素カリウムの懸濁液に水酸化カルシウムを添加し
酒石酸カルシウムとした後、酒石酸カルシウムを硫酸で
処理する。石膏を沈澱として除いた後、上澄を濃縮し、
晶析により遊離の酒石酸を得ることが出来る。
【0018】
【実施例】次に実施例により本発明をより詳細に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例
により制限されるものではない。
【0019】有機酸の分析は、高速液体クロマトグラフ
ィー(HPLC分析)により行った。すなわち、分離剤
としてNa型強酸性カチオン交換樹脂(三菱化成(株)
製;CK08S)、カラムはφ7.8×0.5mmを用
い、0.2%リン酸、0.6%硫酸ナトリウムの組成の
溶出液を用いて1ml/分で溶出した。温度は27℃、
検出は紫外線検出器で210nmで行った。
【0020】実施例1 培養に用いた菌株はGluconobacter su
boxydans IAM 1829であった。培地組
成はグルコース50g、コーンスティープリカー5g、
塩化アンモニウム1.5g、リン酸2水素カリウム1
g、硫酸マグネシウム(7水塩)0.25g、硫酸マン
ガン0.048g、バナジン酸アンモニウム0.1g、
炭酸カルシウム20gを1リットルの水に溶解、または
懸濁させた。培養は、500ml三角フラスコに50m
lの培地を入れ、植菌後、210rpmのロータリーシ
ェーカーで27℃にて6日間行った。
【0021】10本の三角フラスコから、500mlの
培養液を得た。この培養液から、シュウ酸カルシウムの
沈澱および菌体を遠心分離により除去した。この液をロ
ータリーエバポレーターで2倍に濃縮した後、分析した
ところ、有機酸組成は、酒石酸20.4g/l、グリコ
ール酸11.7g/l、グルコン酸16.5g/l、2
−ケトグルコン酸2.2g/l、5−ケトグルコン酸1
4.3g/l、シュウ酸22.0g/l、ギ酸5.6g
/lであった。
【0022】上記処理液20mlを1規定の水酸化カリ
ウムを用いて、pH3.5に調節した。1時間後、沈澱
を遠心分離により除去した。沈澱は0.46gであり、
HPLC分析によると、そのうちの0.36gが酒石酸
であった。その他の有機酸は含まれていなかった。酒石
酸の回収率は88%であった。
【0023】比較例1 実施例1と同様に処理して得られた培養液濃縮処理液2
0mlを1規定水酸化カリウムを用いて、pH5.0に
調製した。1時間後、沈澱を遠心分離により除去した。
沈澱は0.19gであり、HPLC分析によると、その
うちの0.15gが酒石酸であった。その他の有機酸は
含まれていなかった。酒石酸の回収率は36%であっ
た。
【0024】比較例2 実施例1と同様に処理して得られた培養液濃縮処理液2
0mlを1規定水酸化カルシウムを用いてpH8に調製
した。1時間後、沈澱を遠心分離により除去した。沈澱
は1.41gであり、HPLC分析によると、そのうち
の0.25gが酒石酸であった。また、その他の有機酸
としては、5−ケトグルコン酸が0.13g、シュウ酸
が0.16g含まれていた。酒石酸の回収率は86%で
あった。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、種々の有機酸が混在す
る酒石酸含有液中から、酒石酸成分を選択的に分離する
ことが可能である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酒石酸および他の有機酸を含有する液
    を、カリウムイオンの存在下、pHを2.5〜4.5に
    調節し、酒石酸成分を沈澱させることを特徴とする酒石
    酸の分離方法。
  2. 【請求項2】 酒石酸および他の有機酸を含有する液
    を、カリウムイオンの存在下、pHを2.5〜4.5に
    調節し、酒石酸成分を沈澱させ、これにカルシウムイオ
    ンを添加してカルシウム塩に変換後、硫酸処理し酒石酸
    を得ることを特徴とする酒石酸の分離方法。
JP33527391A 1991-12-18 1991-12-18 酒石酸の分離法 Pending JPH05163193A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6368640B1 (en) 1998-04-03 2002-04-09 The Daily Wellness Company Method and composition for improving sexual fitness
US7371415B1 (en) 1998-04-03 2008-05-13 The Daily Wellness Company Method and composition for improving sexual fitness
JP2010255041A (ja) * 2009-04-24 2010-11-11 Sumitomo Metal Mining Co Ltd ニッケル粉およびその製造方法

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