JPH05168434A - コレステロール含量を低減させた飲食品及びその製造法 - Google Patents

コレステロール含量を低減させた飲食品及びその製造法

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JPH05168434A
JPH05168434A JP3357003A JP35700391A JPH05168434A JP H05168434 A JPH05168434 A JP H05168434A JP 3357003 A JP3357003 A JP 3357003A JP 35700391 A JP35700391 A JP 35700391A JP H05168434 A JPH05168434 A JP H05168434A
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Mototake Murakami
元威 村上
Akira Tomizawa
章 富沢
Akinori Shigematsu
明典 重松
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真美 川成
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 動物性油脂からそれに含まれるコレステロー
ルを除去して、コレステロールを除去もしくは低減させ
た動物性油脂を得、これを原料として用いる飲食品の製
造法及びこのようにして得られたコレステロール含量を
低減させた飲食品に関する。 【構成】 動物性油脂を、混合溶媒系に溶解し、擬似移
動クロマト分離装置に供給し、コレステロール除去動物
性油脂画分とコレステロール含有画分とに分離し、コレ
ステロール除去動物性油脂画分より有機溶媒を除去して
コレステロール含量の低い動物性油脂画分を得、これを
原料として用いてコレステロール含量の低い健康食品を
製造する方法及びこのようにして得られた健康食品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動物性油脂からそれに
含まれるコレステロールを除去して、コレステロールを
除去もしくは低減させた動物性油脂を得、これを原料と
して用いる飲食品の製造法及びこのようにして得られた
コレステロール含量を低減させた飲食品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、食肉やバターなどの動物性脂肪食
品を多量に摂取すると、動物性油脂中に含まれるコレス
テロールが動脈硬化、心筋梗塞、脳卒中などを発症する
原因になることから、コレステロール含量を低減したバ
ター、バターオイル等の動物性油脂食品が要望されてい
る。
【0003】従来、動物性油脂に含まれているコレステ
ロールを除去するための試みが主として食品業界に於い
て行われている。例えば、乳脂肪からのコレステロール
除去に関しては、超臨界ガス抽出法(特開昭62−13404
2)、微生物や酵素による分解法(特開昭57-86257)な
どが提案されている。しかしながら、これらの方法は処
理操作が複雑かつ高度な技術及び装置を必要としてお
り、コストの面で実用化に至っていない。
【0004】また、活性炭などの吸着剤を利用してコレ
ステロールを吸着除去する方法(特開昭61−136598)も
提案されているが、異臭や異味を生じるため実用化され
ていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来法では
なしえなかった、動物性油脂よりコレステロールを工業
的に効率よく除去し、このコレステロール含量を低減し
た精製動物性油脂画分を原料として用いてコレステロー
ル含量の低減された飲食品及びその製造法を提供するこ
とを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために鋭意研究の結果、連続的に、クロマトグラ
フィーによる分離を行うことのできる擬似移動床式クロ
マト分離装置(以下SMBという)を用いて、混合溶媒
系、特にヘキサン、エタノール及び水よりなる混合溶媒
系もしくはヘキサン、アセトン、エタノール及び水より
なる混合溶媒系を選択し、SMBの操作条件を最適化す
ることにより効率よく動物性油脂よりコレステロールを
除去することができ、このようにしてコレステロール含
量の低減された動物性油脂画分を原料として飲食品を製
造すると飲食品コレステロール含量がいちじるしく低減
された健康食品が得られることを見出したものである。
【0007】従来から行われていた、カラムクロマトグ
ラフィーに於いては、コレステロールを分画するために
ヘキサン及びジエチルエーテルなどの混合溶媒系を用
い、その混合比を段階的に変化させトリグリセリドとコ
レステロールを段階的に分取していた。また、この操作
は回分的に行われるため、1度の操作で大量に試料を処
理しようとすれば、大口径のカラムと多大な労力を必要
とした。しかし、本発明においては、まずSMBを用い
最適な溶媒系を選択することによって、連続的に、大量
にかつ効率よくコレステロールを、動物性油脂より除去
することに成功したものである。
【0008】擬似移動床式クロマト分離装置の原理およ
び装置は公知のものであり、稼働条件は任意の純度、処
理量、処理速度、回収液濃度等により適宜設定すること
ができる。一般に原料に対する溶離液の比を大にするこ
とにより、それぞれの純度、回収率は向上するが、使用
溶媒量など、コストの面から考えると、その比は、4以
下、好ましくは1〜2を使用する。
【0009】本発明における原料の動物性油脂には、ラ
ード、牛脂、魚油、乳脂などが、これらの加工油脂に
は、バター、バターオイル、硬化油などが用いられる。
これらは、前記した有機溶媒に溶解される。その濃度
は、10〜70 W/V%程度とすることが処理効率の面からみ
て望ましい。この濃度が高すぎると分離が悪くなり、低
すぎると使用溶媒量が増加するので好ましくない。ま
た、本発明の混合溶媒中のヘキサン、エタノール及び水
の混合割合は、100:0 〜10:0〜0.1 等が、またヘキサ
ン、アセトン、エタノール及び水の混合割合は、100:0
〜20:0〜10:0〜0.1 が好ましい。
【0010】次に、本発明では、このようにして得られ
たコレステロール含量の低減された動物性油脂を原料と
して用いることによってコレステロール含量の低減され
た飲食品を得ることができた。特に動物性油脂としてバ
ターまたはバターオイルを用い、これらの油脂中のコレ
ステロール含量を低減させて、これをバター、マーガリ
ン、還元乳、チーズ、アイスクリーム等の製造のさいの
原料として用いてこれらの乳製品を製造するとコレステ
ロール含量の低減された乳製品を得ることができ、健康
食品として有用なものとなる。
【0011】次に本発明のコレステロール低減油脂の製
法を参考例として示し、さらに実施例を挙げ本発明を具
体的に説明する。しかし、本発明はこの実施例に限定さ
れるものではない。
【0012】
【参考例1】バターオイル500gをヘキサン:エタノー
ル:水混液(100:2:0.02)1000mlに溶解しSMB処理液
とした。溶離液は同様に、ヘキサン:エタノール:水混
液(100:2:0.02)4160mlを使用した。SMBは、カラム
の直径25mm長さ 460mmの6塔型で、各々シリカゲルSIL-
120-S50 (YMC社製)を充填した。運転条件は、処理
液供給量1.91ml/min、溶離液供給量7.93ml/min、エキス
トラクト抜き出し量2.72ml/min、ラフィネート抜き出し
量7.11ml/min、カラム温度40℃、ステップ時間 33.76分
とした。その結果目的回収液として、エキストラクトに
コレステロール含有画分溶液1430ml、ラフィネートにコ
レステロール除去画分溶液3730mlをそれぞれ得た。この
ラフィネートを濃縮乾固して、コレステロール低減油脂
481gを得た。
【0013】参考例1で得たコレステロール低減油脂と
原料のバターオイルをヘキサンに溶解しHPLCにてコ
レステロール含量を測定した。結果を以下に示す。
【0014】
【参考例2】ラード200gをヘキサン:エタノール:水混
液(100:2:0.02) 1000mlに溶解し、SMB処理液とし
た。溶離液は同様に、ヘキサン:エタノール:水混液
(100:2:0.02) 3648mlを使用した。SMBは、カラムの
直径25mm長さ 460mmの6塔型で、各々シリカゲルSIL-12
0-S50 (YMC社製)を充填した。運転条件は、処理液
供給量2.85ml/min、溶離液供給量10.37ml/min 、エキス
トラクト抜き出し量3.67ml/min、ラフィネート抜き出し
量9.56ml/min、カラム温度40℃、ステップ時間 25.11分
とした。その結果目的回収液として、エキストラクトに
コレステロール含有画分溶液1290ml、ラフィネートにコ
レステロール除去画分溶液3360mlをそれぞれ得た。この
ラフィネートを濃縮乾固して、コレステロール低減油脂
188gを得た。
【0015】参考例2で得たコレステロール低減油脂と
原料のラードとをヘキサンに溶解しHPLCにてコレス
テロール含量を測定した。結果を以下に示す。
【0016】
【参考例3】バターオイル100gをヘキサン:エタノー
ル:水混液(100:2:0.02) 1000mlに溶解しSMB処理液
とした。溶離液は同様に、ヘキサン:エタノール:水混
液(100:2:0.02) 3700mlを使用した。SMBは、カラム
の直径25mm長さ 460mmの6塔型で、各々シリカゲルSIL-
120-S50 (YMC社製)を充填した。運転条件は、処理
液供給量2.74ml/min、溶離液供給量10.14ml/min 、エキ
ストラクト抜き出し量4.38ml/min、ラフィネート抜き出
し量8.50ml/min、カラム温度40℃、ステップ時間 25.77
分とした。その結果目的回収液として、エキストラクト
にコレステロール含有画分溶液1600ml、ラフィネートに
コレステロール除去画分溶液3100mlをそれぞれ得た。こ
のラフィネートを濃縮乾固して、コレステロール低減油
脂481gを得た。
【0017】参考例3で得たコレステロール低減油脂と
バターオイルをヘキサンに溶解しHPLCにてコレステ
ロール含量を測定した。結果を以下に示す。
【0018】
【実施例1】参考例1で得たコレステロール低減バター
オイル40重量%と脱脂乳60重量%を混合、乳化し還元ク
リームを調製した。さらにこの還元クリームを8℃に冷
却、8時間エージング後、通常のバター製造機によりコ
レステロール低減バターを製造した。ここで製造したコ
レステロール低減バターは、良好な風味を有するもので
あった。
【0019】
【実施例2】参考例1で得たコレステロール低減バター
オイル81重量%と脱脂乳17.6重量%および食塩 1.4重量
%を混合し、85℃で殺菌後、さらに60℃に冷却した。こ
の混合物を通常マーガリン製造に使用されている密閉型
表面掻取式熱交換機で冷却し、風味良好なコレステロー
ル低減バターを得た。
【0020】
【実施例3】参考例3で得たコレステロール除去バター
オイル81重量%と脱脂乳17.6重量%および食塩 1.4重量
%を混合し、85℃で殺菌後、さらに60℃に冷却した。こ
の混合物を通常マーガリン製造に使用されている密閉型
表面掻取式熱交換機で冷却し、風味良好なコレステロー
ル除去バターを得た。
【0021】
【実施例4】参考例3で得たコレステロール除去バター
オイルと低温殺菌したスキムミルクを適当な比率で混合
した後、適度な圧力と温度において均質化して、クリー
ムを調製した。また、このクリームに、さらに低温殺菌
したスキムミルクを加え、乳脂肪含量を調製した還元乳
を調製した。風味良好なコレステロール除去クリーム、
コレステロール除去還元乳を得た。
【0022】
【実施例5】実施例4で得たコレステロール除去還元乳
にチーズスターターを添加し、つぎにこれをレンネット
で凝固した。凝固物を立方体に切り、連続的に撹拌しホ
エーを排除した。ホエーの一部を除去し(10〜70%)、
水(10〜70%)で置換して、仕上げたチーズのpHを調節
した。適当に酸度が増加した後、ホエーを凝乳から除去
して湿分を調節した。さらに塩を添加して得られた、塩
添加凝乳を圧縮してブロックにした。このブロックを真
空包装し冷水により5〜10℃の範囲で硬化させた。風味
良好なコレステロール除去チーズが得られた。
【0023】
【実施例6】参考例3で得たコレステロール除去バター
オイルにスキムミルク粉末、砂糖、乳化剤、安定剤、香
味剤、着色剤を混合し低温殺菌をした。この混合物をア
イスクリーム撹拌装置に通過させ、調製させたアイスク
リームを包装し、そして適当に凍結した状態に維持し
た。風味良好なコレステロール除去アイスクリームを得
た。
【0024】
【発明の効果】本発明の方法によると動物性油脂中のコ
レステロールを簡単を操作で短時間のうちに除去するこ
とができ、コレステロール含量の低減された動物性油脂
を高い収率で製造することができる。さらに、本発明の
方法によると、大量の動物性油脂を連続的に処理するこ
とができ、工業的有利な方法である。そして、このよう
にして得られた動物性油脂を原料として飲食品を製造す
るとコレステロール含量のいちじるしく低減された健康
食品を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川成 真美 埼玉県川越市吉田新町2−12−16

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動物性油脂を混合溶媒系に溶解し、擬似
    移動床式クロマト分離装置に供給し、コレステロール除
    去動物性油脂画分とコレステロール含有画分とに分画
    し、得られたコレステロール除去動物性油脂画分より有
    機溶媒を除去し、この有機溶媒を除去した画分を原料と
    して用いて飲食品を製造する方法。
  2. 【請求項2】 混合溶媒系が、ヘキサン、エタノール及
    び水よりなる混合溶媒もしくはヘキサン、アセトン、エ
    タノール及び水よりなる混合溶媒である請求項1記載の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 動物性油脂がラード、牛脂、魚油、乳脂
    またはそれらの加工油脂である請求項1記載の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 飲食品が乳製品または乳製品原料である
    請求項1記載の製造法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかによって得られ
    た油脂を含有せしめてなるコレステロール含量を低減さ
    せた飲食品。
  6. 【請求項6】 飲食品が、乳製品または乳製品類似物で
    ある請求項5記載の飲食品。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9150816B2 (en) 2013-12-11 2015-10-06 Novasep Process Sas Chromatographic method for the production of polyunsaturated fatty acids
US9428711B2 (en) 2013-05-07 2016-08-30 Groupe Novasep Chromatographic process for the production of highly purified polyunsaturated fatty acids
US10975031B2 (en) 2014-01-07 2021-04-13 Novasep Process Method for purifying aromatic amino acids

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US9150816B2 (en) 2013-12-11 2015-10-06 Novasep Process Sas Chromatographic method for the production of polyunsaturated fatty acids
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