JPH051789B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH051789B2 JPH051789B2 JP59220549A JP22054984A JPH051789B2 JP H051789 B2 JPH051789 B2 JP H051789B2 JP 59220549 A JP59220549 A JP 59220549A JP 22054984 A JP22054984 A JP 22054984A JP H051789 B2 JPH051789 B2 JP H051789B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- diisopropylnaphthalene
- oxidation
- reaction
- yield
- mol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
〔発明の技術分野〕
本発明は2,6−ジイソプロピルナフタレンを
酸化して2,6−ビス(2−ヒドロペルオキシ−
2−プロピル)ナフタレン〔以下、該化合物を
2,6−ジイソプロピルナフタレンジヒドロペル
オキシドと言うことがある〕などのナフタレンの
酸化反応物を製造する方法に関する。 〔産業上の利用分野〕 2,6−ジイソプロピルナフタレンの酸化反応
物のうち例えば2,6−ジイソプロピルナフタレ
ンジヒドロペルオキシドは、これを硫酸等の酸触
媒を用いて酸分解することにより合成樹脂、合成
繊維、医農薬、染料等の原料として有用な2,6
−ジヒドロキシナフタレンを得ることができるの
で、産業上重要である。 又、その他の酸化反応物の2−イソプロピル−
6−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピル)ナ
フタレンについても、例えば染料等の原料として
用いうる2−イソプロピル−6−ヒドロキシナフ
タレンに導くことができるなど、多くの有用物質
への合成樹中間体としての用途が期待できる。 〔従来の技術〕 2,6−ジイソプロピルナフタレンを分子状酸
素で酸化する技術に関しては、これ迄に報告され
た例はみられないが、わずかに2,6−ジイソプ
ロピルナフタレンの類緑体化合物のβ−イソプロ
ピルナフタレンをアルカリ水溶液の存在下に分子
状酸素で酸化してβ−イソプロピルナフタレンヒ
ドロペルオキシドを製造する技術が、例えば特開
昭50−112345号公報、特開昭51−34138号公報、
および英国特許明細書第654035号に報告されてい
る。該文献には酸化反応を行うに当たつて不純物
の許容量を規定したり、あるいは特定の重金属錯
体を触媒に使用すると反応が進みやすくなる旨の
記載がなされているだけである。これらβ−イソ
プロピルナフタレンの酸化については、基本的に
は従来のクメンあるいはジイソプロピルベンゼン
等を分子状酸素で酸化するクメン法の技術を応用
したものである。 〔発明の目的〕 本発明者等は従来のアルキルベンゼンあるいは
アルキルナフタレンの酸化に関する技術を熱知し
た上で、該技術を応用して2,6−ジイソプロピ
ルナフタレンを高率良く酸化する方法について検
討した。その結果、酸化反応の原料として2,6
−ジイソプロピルナフタレンを用いた場合には、
従来から良く知られているクメン酸化の方法ある
いはβ−イソプロピルナフタレンの酸化方法をそ
のまま適用してもクメン、ジイソプロピルベンゼ
ンあるいはβ−イソプロピルナフタレンを酸化す
る場合と異なつて2,6−ジイソプロピルナフタ
レンは酸化されにくいことを認めた。すなわち、
2,6−ジイソプロピルナフタレン酸化の場合に
は、クメン酸化の場合と異なつて、酸化反応の進
行を阻害する物質として例えばナフトキノン等の
副生物が生成するために、従来のクメン酸化の方
法をそのまま適用しても酸化が起こりにくい。ま
たβ−イソプロピルナフタレンを酸化する場合に
比べても、2,6−ジイソプロピルナフタレンを
酸化するときには酸化されるイソプロピル基の数
が多くなるため酸化の程度を高くしなければなら
ないが、この場合には酸化反応の阻害物質のナフ
トキノン等の副生物の生成量も増大するため、公
知のβ−イソプロピルナフタレンの酸化方法をそ
のまま適用するだけでは、2,6−ジイソプロピ
ルナフタレンが酸化されてヒドロペルオキシドが
生成する程度が低く工業化するには実際的でない
ことを認めた。本発明者等はこのように2,6−
ジイソプロピルナフタレンを酸化して例えば2,
6−ジイソプロピルナフタレンジヒドロペルオキ
シド等の酸化反応物を製造するに当たつて、従来
のアルキルベンゼン、あるいはアルキルナフタレ
ンの酸化技術をそのまま適用しただけでは2,6
−ジイソプロピルナフタレンを高い効率で酸化す
ることが出来ないことを認めたので、従来のこの
分野の酸化技術を2,6−ジイソプロピルナフタ
レンの酸化に適用するに当たり、該技術を改良し
て高い効率で2,6−ジイソプロピルナフタレン
を酸化する方法について検討した。 〔発明の構成〕 その結果、下記方法を採用すれば前記目的を達
成できることを見出し、本発明を完成するに到つ
た。すなわち、本発明の方法によれば、2,6−
ジイソプロピルナフタレンを塩基の共存下に分子
状酸素で酸化するに当たつて、該酸化反応をベン
ゼン、ハロゲン化芳香族炭化水素、ハロゲン化脂
肪族炭化水素、脂肪族飽和炭化水素、脂環式炭化
水素、ニトロ化合物、ニトリル類およびスルホキ
シド類の群から選ばれる有機溶媒の共存下に行う
ことを特徴とする2,6−ジイソプロピルナフタ
レンの酸化方法、が提供される。 本発明では2,6−ジイソプロピルナフタレン
を酸化するに当たつて、ベンゼン、ハロゲン化芳
香族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、脂肪
族飽和炭化水素、脂環式炭化水素、ニトロ化合
物、ニトリル類およびスルホキシド類の群から選
ばれる有機溶媒の共存下に該酸化反応が行われ
る。 本発明で用いることのできるハロゲン化芳香族
炭化水素としては、具体的にはクロロベンゼン、
ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、ジブロモベ
ンゼン、フロロベンゼン、ジフロロベンゼンなど
を例示できる。本発明で用いることのできるハロ
ゲン化脂肪族炭化水素として具体的にはクロロホ
ルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロル
エタン、H(CF2)oCl(nは5〜10)を例示でき、
又脂肪族飽和炭化水素として具体的にはヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウン
デカン、ドデカン等を例示できる。本発明で使用
できる脂環式炭化水素として具体的にはシクロヘ
キサン、シクロヘプタン、クロロシクロヘキサ
ン、ジクロロシクロヘキサン等を例示できる。本
発明で使用できるニトロ化合物として具体的には
ニトロベンゼン、ニトロメタン等を例示できる。
本発明で使用できるニトリル類として具体的には
ベンゾニトリル、アセトニトリル等、またスルホ
キシド類として具体的にはジメチルスルホキシ
ド、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホン
(スルホラン)等を例示できる。本発明では前記
した有機溶媒の中でも特にクロロベンゼン、ジク
ロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素を使
用することが溶媒入手の容易さ、反応後の後処理
操作の行いやすさ等の点から好ましい。該有機溶
媒の使用量としては2,6−ジイソプロピルナフ
タレンの100重量部当たり通常は20〜1000重量部、
好ましくは50〜300重量部である。 本発明の方法では、2,6−ジイソプロピルナ
フタレンは塩基および前記有機溶媒の共存下に分
子状酸素で酸化されて2,6−ジイソプロピルナ
フタレンジヒドロペルオキシドを含む酸化反応混
合物が得られる。本発明の方法では、前記有機溶
媒を存在させることによつて2,6−ジイソプロ
ピルナフタレンの酸化が促進されて酸化反応物の
収率が向上する。 本発明の方法において、酸化反応を実施するに
当たつて塩基としてアルカリ水溶液を用いた場合
には、酸化反応混合物は2,6−ジイソプロピル
ナフタレンジヒドロペルオキシド等の酸化反応生
成物を含む油相及びアルカリ水溶液相からなる二
液相酸化反応混合物から形成されている。この場
合のアルカリ水溶液としては、例えば水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウムなどの水溶液が用いられ、それらのアル
カリ濃度としては20重量%以下のものが好まし
い。またこのときのアルカリ水溶液の使用量は反
応系の5ないし70重量%程度を占めるようにする
のが好ましい。この場合、本発明では酸化反応の
条件としてアルカリ水溶液相のPHは通常7ないし
約12に保たれるようにして反応が行われる。 本発明の方法においては前記アルカリ水溶液と
は別に必要に応じて水酸化カルシウム、水酸化マ
グネシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリ
ウム等のアルカリ土類金属水酸化物を塩基として
単独で使用することもでき、またアルカリ水溶液
と併用しても良いがこの中では水酸化カルシウム
が好ましい。該水酸化物の使用量は、2,6−ジ
イソプロピルナフタレンおよび共存させる前記有
機溶媒の100重量部当たり通常は1〜30重量部、
好ましくは5〜20重量部である。該水酸化物を単
独使用した場合には、酸化反応混合物はアルカリ
土類金属水酸化物の固型粉末を含んだ油状混合物
となつている。 本発明の方法では、酸化は分子状酸素すなわち
酸素ガスによつて行われるが、この場合必要に応
じて酸素ガスを窒素等の不活性ガスで希釈したガ
ス、例えば空気を用いることもできる。この分子
状酸素の使用量としては、酸素ガスで換算した量
として反応系に仕込んだ2,6−ジイソプロピル
ナフタレンおよび共存させる前記有機溶媒の100
g当たり通常は5〜15Nl/hrの範囲にある。 本発明の方法によつて実施される酸化反応の条
件として、反応温度は通常80ないし150℃、好ま
しくは90〜130℃であり、反応時間は反応温度お
よび前記有機溶媒に何を用いるかによつて多少異
なるが通常は6〜40時間である。反応圧力は常圧
あるいは必要に応じて加圧下で実施することがで
きる。 本発明の方法による酸化反応は、2,6−ジイ
ソプロピルナフタレンを前記有機溶媒の存在下に
液相で自動酸化することにより酸化反応物の収率
を高めようとするものであつて、2,6−ジイソ
プロピルナフタレンの酸化反応物として具体的に
は2,6−ビス(2−ヒドロペルオキシ−2−プ
ロピル)ナフタレン〔以下、これをN−DHPと
略記する〕、2−イソプロピル−6−(2−ヒドロ
ペルオキシ−2−プロピル)ナフタレン〔以下こ
れをN−MHPと略記する〕、 2−イソプロピル−6−(2−ヒドロキシ−2−
プロピル)ナフタレン〔以下、これをN−MCA
と略記する〕、 2,6−ビス(2−ヒドロキシ−2−プロピル)
ナフタレン〔以下これをN−DCAと略記する〕
および 2−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)−6−(2
−ヒドロペルオキシ−2−プロピル)ナフタレン
〔以後これをN−HHPと略記する〕などである。
本発明の方法は、これらの酸化反応物の中でもN
−DHPおよびN−MHPを得るの適し、特にN−
DHPを得るのに好適である。 本発明の方法である2,6−ジイソプロピルナ
フタレンを酸化するに当たつて、前記した特定の
有機溶媒を共存させて該酸化を行う技術に関連し
て言及すると、従来の酸化技術として例えばクメ
ンの自動酸化において各種の溶媒を反応系に添加
して酸化反応におよぼす溶媒効果を調べた例(神
谷佳男著「有機酸化反応」215〜231頁、技報堂)
が報告されている。該文献に記載された結果によ
ればクメンの自動酸化は本発明の方法で使用され
る有機溶媒のクロロベンゼン、ドデカン等の溶媒
を添加して行うと酸化速度が著しく低下すること
が記載されており、このことから考えればクロロ
ベンゼン等の溶媒の共存下にクメンに代えて2,
6−ジイソプロピルナフタレンの酸化を行つた場
合も同様に酸化速度、従つて酸化収率が低下する
であろうと予想された。しかし結果は意外のも本
明細書に示したごとく酸化収率を高める効果のあ
ることを見出し、本発明に到達したものである。 本発明の方法による酸化反応を行うに当たつて
は、反応開始剤として例えばα,α′−アゾビス
〔シクロヘキサン−1−カルボニトリル〕、N−
DHP、N−MHPあるいは、他の2,6−ジイソ
プロピルナフタレンの酸化反応混合物を必要に応
じて微量添加しても良い。本発明ではこのような
反応開始剤をとくに用いる必要はないが、この場
合には酸化反応が開始する迄の誘導期が長くな
る。反応開始剤の好ましい使用量は反応系の仕込
み混合物の100重量部当たり通常は0.005〜1重量
部である。 酸化反応終了後、酸化反応混合物から次の方法
によつて酸化反応生成物の組成が求められる。 (1) 酸化反応混合物が前記二液相酸化反応混合物
である場合; (イ)酸化反応混合物が固形物を含まない有機相と
水相から成る場合にはそのまま有機相と水相を分
液し、(ロ)酸化反応混合物の液相のみならず、結晶
性酸化生成物(ジヒドロペルオキシド等)を含む
場合にはメチルイソブチルケトン(MIBK)など
の適当な有機溶媒を加えて結晶を有機相へ完全に
溶解した後、該有機相と水相を分液する。かくし
て得られた有機相と水相について、有機相はその
ままで、水相は酸を加えてPH3程度に調整した
後、エチルエーテル等の水不溶性溶媒で有機物を
抽出して、それぞれ有機相および抽出液を液体ク
ロマトグラフイーで分析し、未反応の2,6−ジ
イソプロピルナフタレンならびに反応生成物のN
−DHP,N−HHP,N−DCA,N−MHP,N
−MCA等を定量して組成を求める。 (2) 酸化反応混合物が前記したアルカリ土類金属
水酸化物の固形粉末を含んだ油状混合物となつ
ている場合; (イ)結晶性酸化生成物を含まい場合にはそのまま
濾別し、(ロ)結晶性酸化生成物を含む場合には
MIBKなどの適当な有機溶媒を加えて結晶を完全
に溶解した後、固形粉末を濾別し、かくして得ら
れた有機相濾液を前記(1)と同様液体クロマトグラ
フイー分析して、酸化反応混合物の組成を求め
る。 酸化反応混合物に含まれる過酸化物量は必要に
応じて前記有機相をヨードメトリーで分析して求
めることもできる。 酸化反応混合物から、2,6−ジイソプロピル
ナフタレンジヒドロペルオキシドを単離する場合
には通常次の方法によつて行うことができる。す
なわち、水酸化ナトリウムの20〜40%濃度の水溶
液に前記有機相を徐々に加えてジヒドロペルオキ
シドのナトリウム塩を沈澱させることによつてこ
れを単離することができるが、通常は該ヒドロペ
ルオキシドの単離は望ましくなく、有機溶媒に溶
解したままの形にして合成反応の原料として使用
されることが好ましい。 〔発明の効果〕 本発明の2,6−ジイソプロピルナフタレンを
酸化するに当たつて、前記した特定の有機溶媒の
共存下に該酸化を行う方法を採用すれば、2,6
−ジイソプロピルナフタレンから例えば2,6−
ジヒドロキシナフタレン等の原料となる2,6−
ジイソプロピルナフタレンジヒドロペルオキシド
等の酸化反応物を製造することができ、しかもそ
の収率は該有機溶媒を共存させないで反応を行つ
た場合に比べて高くすることができるためその工
業的意義は大きい。 〔発明の実施例〕 以下、本発明の内容を実施例によつて具体的に
説明する。 実施例 1 回転攪拌機、ガス吹込み管、温度計鞘、還流冷
却器を備えた500mlオートクレーブ(ハステロイ
B製)に2,6−ジイソプロピルナフタレン25
g、クロロベンゼン25g、5%−水酸化ナトリウ
ム水溶液50g、および2,6−ジイソプロピルナ
フタレンジヒドロペルオキシド0.2gを仕込んだ。
反応温度100℃、反応圧力5Kg/cm2G、攪拌数
650rpmの反応条件下、空気を20/hrで流通さ
せながら9時間反応を行つた。反応終了後オート
クレーブを開放し内容物を取り出した、油相に懸
濁している白色結晶を溶解させるためMIBKを加
えた。分液濾斗を使つて有機相と水相を分けた。
水相は希塩酸を用いてPH3に調製した後有機物を
エチルエーテルで抽出した。上記有機相およびエ
チルエーテル抽出液について、それぞれ組成分析
を行つた結果、2,6−ジイソプロピルナフタレ
ン転化率96モル%、N−DHP収率18モル%、N
−HHP収率25モル%、N−DCA収率8モル%、
N−MHP収率26モル%およびN−MCA収率8
モル%の反応成績であつた。 比較例 1 クロロベンゼンを用いない代わりに、2,6−
ジイソプロピルナフタレンを50g仕込んだほかは
実施例1と同様に行つた。反応終了後の反応成績
は2,6−ジイソプロピルナフタレン転化率80モ
ル%、N−DHPの収率9モル%、N−HHP収率
12モル%、N−DCA収率5モル%、N−MHP収
率37モル%、N−MCA収率12モル%であつた。 実施例 2 実施例1において、クロロベンゼンに代えてベ
ンゼンを用いたことのほかは実施例1と同様に行
つた。反応終了後、酸化反応混合物の後処理を行
い反応成績を求めたところ、2,6−ジイソプロ
ピルナフタレン転化率92モル%、N−DHP収率
18モル%、N−HHP収率24モル%、N−DCA収
率8モル%、N−MHP収率25モル%、N−
MCA収率8モル%であつた。 実施例 3 実施例1で用いたと同じオートクレーブに2,
6−ジイソプロピルナフタレン50g、クロロベン
ゼン50g、水酸化カルシウム5g、2,6−ジイ
ソプロピルナフタレンジヒドロペルオキシド0.2
gを仕込んだ。反応温度100℃、反応圧力5Kg/
cm2G、攪拌数650rpmの反応条件下、空気を40
/mで流通させながら9hr反応を行つた。反応
終了後、オートクレーブを開放し、MIBKを加え
て有機物結晶を溶解した後、濾過を行い固形粉末
を除いた。得られた濾液の組成分析を行つた結
果、2,6−ジイソプロピルナフタレンの転化率
75モツ%、N−DHPの収率13モル%、N−HHP
収率6モル%、N−DCA収率1モル%、N−
MHP収率39モル%、N−MCA収率8モル%の
反応成績が得られた。 比較例 2 実施例3において、クロロベンゼンを用いない
代りに2,6−ジイソプロピルナフタレンの仕込
量を100gに変え、また水酸化カルシウムの量を
10gに増したほかは、実施例2と同様に行つた。
反応後の成績は2,6−ジイソプロピルナフタレ
ンの転化率45モル%、N−DHP収率4モル%、
N−HHP収率2モル%、N−MHP収率32モル
%、N−MCA収率5モル%であつた。 実施例 4 攪拌機、ガス吹込み管、還流冷却器、および反
応液サンプリング口を備えた、邪魔板は円筒状ガ
ラス反応器(内径36mm)に、2,6−ジイソプロ
ピルナフタレン30g、クロロベンゼン30g、水酸
化カルシウム粉末3.0g、α,α′−アジビス(シ
クロヘキサン−1−カルボニトリル)10mgを仕込
んだ。この反応器を100℃の温度に調節されたオ
イルバスの中に設置し、反応液の攪拌
(650rpm)、酸素ガスの吹込み(5/hr)を始
め、常圧下に反応を開始した。所定時間毎に反応
液の一部を抜き出し分析を行つた。分析の結果を
第1図に示した。 実施例 5〜7 2,6−ジイソプロピルナフタレンを酸化する
際に共存させて用いる有機溶媒を表1のように変
えたほかは実施例1と同様に行つた。
酸化して2,6−ビス(2−ヒドロペルオキシ−
2−プロピル)ナフタレン〔以下、該化合物を
2,6−ジイソプロピルナフタレンジヒドロペル
オキシドと言うことがある〕などのナフタレンの
酸化反応物を製造する方法に関する。 〔産業上の利用分野〕 2,6−ジイソプロピルナフタレンの酸化反応
物のうち例えば2,6−ジイソプロピルナフタレ
ンジヒドロペルオキシドは、これを硫酸等の酸触
媒を用いて酸分解することにより合成樹脂、合成
繊維、医農薬、染料等の原料として有用な2,6
−ジヒドロキシナフタレンを得ることができるの
で、産業上重要である。 又、その他の酸化反応物の2−イソプロピル−
6−(2−ヒドロペルオキシ−2−プロピル)ナ
フタレンについても、例えば染料等の原料として
用いうる2−イソプロピル−6−ヒドロキシナフ
タレンに導くことができるなど、多くの有用物質
への合成樹中間体としての用途が期待できる。 〔従来の技術〕 2,6−ジイソプロピルナフタレンを分子状酸
素で酸化する技術に関しては、これ迄に報告され
た例はみられないが、わずかに2,6−ジイソプ
ロピルナフタレンの類緑体化合物のβ−イソプロ
ピルナフタレンをアルカリ水溶液の存在下に分子
状酸素で酸化してβ−イソプロピルナフタレンヒ
ドロペルオキシドを製造する技術が、例えば特開
昭50−112345号公報、特開昭51−34138号公報、
および英国特許明細書第654035号に報告されてい
る。該文献には酸化反応を行うに当たつて不純物
の許容量を規定したり、あるいは特定の重金属錯
体を触媒に使用すると反応が進みやすくなる旨の
記載がなされているだけである。これらβ−イソ
プロピルナフタレンの酸化については、基本的に
は従来のクメンあるいはジイソプロピルベンゼン
等を分子状酸素で酸化するクメン法の技術を応用
したものである。 〔発明の目的〕 本発明者等は従来のアルキルベンゼンあるいは
アルキルナフタレンの酸化に関する技術を熱知し
た上で、該技術を応用して2,6−ジイソプロピ
ルナフタレンを高率良く酸化する方法について検
討した。その結果、酸化反応の原料として2,6
−ジイソプロピルナフタレンを用いた場合には、
従来から良く知られているクメン酸化の方法ある
いはβ−イソプロピルナフタレンの酸化方法をそ
のまま適用してもクメン、ジイソプロピルベンゼ
ンあるいはβ−イソプロピルナフタレンを酸化す
る場合と異なつて2,6−ジイソプロピルナフタ
レンは酸化されにくいことを認めた。すなわち、
2,6−ジイソプロピルナフタレン酸化の場合に
は、クメン酸化の場合と異なつて、酸化反応の進
行を阻害する物質として例えばナフトキノン等の
副生物が生成するために、従来のクメン酸化の方
法をそのまま適用しても酸化が起こりにくい。ま
たβ−イソプロピルナフタレンを酸化する場合に
比べても、2,6−ジイソプロピルナフタレンを
酸化するときには酸化されるイソプロピル基の数
が多くなるため酸化の程度を高くしなければなら
ないが、この場合には酸化反応の阻害物質のナフ
トキノン等の副生物の生成量も増大するため、公
知のβ−イソプロピルナフタレンの酸化方法をそ
のまま適用するだけでは、2,6−ジイソプロピ
ルナフタレンが酸化されてヒドロペルオキシドが
生成する程度が低く工業化するには実際的でない
ことを認めた。本発明者等はこのように2,6−
ジイソプロピルナフタレンを酸化して例えば2,
6−ジイソプロピルナフタレンジヒドロペルオキ
シド等の酸化反応物を製造するに当たつて、従来
のアルキルベンゼン、あるいはアルキルナフタレ
ンの酸化技術をそのまま適用しただけでは2,6
−ジイソプロピルナフタレンを高い効率で酸化す
ることが出来ないことを認めたので、従来のこの
分野の酸化技術を2,6−ジイソプロピルナフタ
レンの酸化に適用するに当たり、該技術を改良し
て高い効率で2,6−ジイソプロピルナフタレン
を酸化する方法について検討した。 〔発明の構成〕 その結果、下記方法を採用すれば前記目的を達
成できることを見出し、本発明を完成するに到つ
た。すなわち、本発明の方法によれば、2,6−
ジイソプロピルナフタレンを塩基の共存下に分子
状酸素で酸化するに当たつて、該酸化反応をベン
ゼン、ハロゲン化芳香族炭化水素、ハロゲン化脂
肪族炭化水素、脂肪族飽和炭化水素、脂環式炭化
水素、ニトロ化合物、ニトリル類およびスルホキ
シド類の群から選ばれる有機溶媒の共存下に行う
ことを特徴とする2,6−ジイソプロピルナフタ
レンの酸化方法、が提供される。 本発明では2,6−ジイソプロピルナフタレン
を酸化するに当たつて、ベンゼン、ハロゲン化芳
香族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、脂肪
族飽和炭化水素、脂環式炭化水素、ニトロ化合
物、ニトリル類およびスルホキシド類の群から選
ばれる有機溶媒の共存下に該酸化反応が行われ
る。 本発明で用いることのできるハロゲン化芳香族
炭化水素としては、具体的にはクロロベンゼン、
ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、ジブロモベ
ンゼン、フロロベンゼン、ジフロロベンゼンなど
を例示できる。本発明で用いることのできるハロ
ゲン化脂肪族炭化水素として具体的にはクロロホ
ルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロル
エタン、H(CF2)oCl(nは5〜10)を例示でき、
又脂肪族飽和炭化水素として具体的にはヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウン
デカン、ドデカン等を例示できる。本発明で使用
できる脂環式炭化水素として具体的にはシクロヘ
キサン、シクロヘプタン、クロロシクロヘキサ
ン、ジクロロシクロヘキサン等を例示できる。本
発明で使用できるニトロ化合物として具体的には
ニトロベンゼン、ニトロメタン等を例示できる。
本発明で使用できるニトリル類として具体的には
ベンゾニトリル、アセトニトリル等、またスルホ
キシド類として具体的にはジメチルスルホキシ
ド、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホン
(スルホラン)等を例示できる。本発明では前記
した有機溶媒の中でも特にクロロベンゼン、ジク
ロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素を使
用することが溶媒入手の容易さ、反応後の後処理
操作の行いやすさ等の点から好ましい。該有機溶
媒の使用量としては2,6−ジイソプロピルナフ
タレンの100重量部当たり通常は20〜1000重量部、
好ましくは50〜300重量部である。 本発明の方法では、2,6−ジイソプロピルナ
フタレンは塩基および前記有機溶媒の共存下に分
子状酸素で酸化されて2,6−ジイソプロピルナ
フタレンジヒドロペルオキシドを含む酸化反応混
合物が得られる。本発明の方法では、前記有機溶
媒を存在させることによつて2,6−ジイソプロ
ピルナフタレンの酸化が促進されて酸化反応物の
収率が向上する。 本発明の方法において、酸化反応を実施するに
当たつて塩基としてアルカリ水溶液を用いた場合
には、酸化反応混合物は2,6−ジイソプロピル
ナフタレンジヒドロペルオキシド等の酸化反応生
成物を含む油相及びアルカリ水溶液相からなる二
液相酸化反応混合物から形成されている。この場
合のアルカリ水溶液としては、例えば水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウムなどの水溶液が用いられ、それらのアル
カリ濃度としては20重量%以下のものが好まし
い。またこのときのアルカリ水溶液の使用量は反
応系の5ないし70重量%程度を占めるようにする
のが好ましい。この場合、本発明では酸化反応の
条件としてアルカリ水溶液相のPHは通常7ないし
約12に保たれるようにして反応が行われる。 本発明の方法においては前記アルカリ水溶液と
は別に必要に応じて水酸化カルシウム、水酸化マ
グネシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリ
ウム等のアルカリ土類金属水酸化物を塩基として
単独で使用することもでき、またアルカリ水溶液
と併用しても良いがこの中では水酸化カルシウム
が好ましい。該水酸化物の使用量は、2,6−ジ
イソプロピルナフタレンおよび共存させる前記有
機溶媒の100重量部当たり通常は1〜30重量部、
好ましくは5〜20重量部である。該水酸化物を単
独使用した場合には、酸化反応混合物はアルカリ
土類金属水酸化物の固型粉末を含んだ油状混合物
となつている。 本発明の方法では、酸化は分子状酸素すなわち
酸素ガスによつて行われるが、この場合必要に応
じて酸素ガスを窒素等の不活性ガスで希釈したガ
ス、例えば空気を用いることもできる。この分子
状酸素の使用量としては、酸素ガスで換算した量
として反応系に仕込んだ2,6−ジイソプロピル
ナフタレンおよび共存させる前記有機溶媒の100
g当たり通常は5〜15Nl/hrの範囲にある。 本発明の方法によつて実施される酸化反応の条
件として、反応温度は通常80ないし150℃、好ま
しくは90〜130℃であり、反応時間は反応温度お
よび前記有機溶媒に何を用いるかによつて多少異
なるが通常は6〜40時間である。反応圧力は常圧
あるいは必要に応じて加圧下で実施することがで
きる。 本発明の方法による酸化反応は、2,6−ジイ
ソプロピルナフタレンを前記有機溶媒の存在下に
液相で自動酸化することにより酸化反応物の収率
を高めようとするものであつて、2,6−ジイソ
プロピルナフタレンの酸化反応物として具体的に
は2,6−ビス(2−ヒドロペルオキシ−2−プ
ロピル)ナフタレン〔以下、これをN−DHPと
略記する〕、2−イソプロピル−6−(2−ヒドロ
ペルオキシ−2−プロピル)ナフタレン〔以下こ
れをN−MHPと略記する〕、 2−イソプロピル−6−(2−ヒドロキシ−2−
プロピル)ナフタレン〔以下、これをN−MCA
と略記する〕、 2,6−ビス(2−ヒドロキシ−2−プロピル)
ナフタレン〔以下これをN−DCAと略記する〕
および 2−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)−6−(2
−ヒドロペルオキシ−2−プロピル)ナフタレン
〔以後これをN−HHPと略記する〕などである。
本発明の方法は、これらの酸化反応物の中でもN
−DHPおよびN−MHPを得るの適し、特にN−
DHPを得るのに好適である。 本発明の方法である2,6−ジイソプロピルナ
フタレンを酸化するに当たつて、前記した特定の
有機溶媒を共存させて該酸化を行う技術に関連し
て言及すると、従来の酸化技術として例えばクメ
ンの自動酸化において各種の溶媒を反応系に添加
して酸化反応におよぼす溶媒効果を調べた例(神
谷佳男著「有機酸化反応」215〜231頁、技報堂)
が報告されている。該文献に記載された結果によ
ればクメンの自動酸化は本発明の方法で使用され
る有機溶媒のクロロベンゼン、ドデカン等の溶媒
を添加して行うと酸化速度が著しく低下すること
が記載されており、このことから考えればクロロ
ベンゼン等の溶媒の共存下にクメンに代えて2,
6−ジイソプロピルナフタレンの酸化を行つた場
合も同様に酸化速度、従つて酸化収率が低下する
であろうと予想された。しかし結果は意外のも本
明細書に示したごとく酸化収率を高める効果のあ
ることを見出し、本発明に到達したものである。 本発明の方法による酸化反応を行うに当たつて
は、反応開始剤として例えばα,α′−アゾビス
〔シクロヘキサン−1−カルボニトリル〕、N−
DHP、N−MHPあるいは、他の2,6−ジイソ
プロピルナフタレンの酸化反応混合物を必要に応
じて微量添加しても良い。本発明ではこのような
反応開始剤をとくに用いる必要はないが、この場
合には酸化反応が開始する迄の誘導期が長くな
る。反応開始剤の好ましい使用量は反応系の仕込
み混合物の100重量部当たり通常は0.005〜1重量
部である。 酸化反応終了後、酸化反応混合物から次の方法
によつて酸化反応生成物の組成が求められる。 (1) 酸化反応混合物が前記二液相酸化反応混合物
である場合; (イ)酸化反応混合物が固形物を含まない有機相と
水相から成る場合にはそのまま有機相と水相を分
液し、(ロ)酸化反応混合物の液相のみならず、結晶
性酸化生成物(ジヒドロペルオキシド等)を含む
場合にはメチルイソブチルケトン(MIBK)など
の適当な有機溶媒を加えて結晶を有機相へ完全に
溶解した後、該有機相と水相を分液する。かくし
て得られた有機相と水相について、有機相はその
ままで、水相は酸を加えてPH3程度に調整した
後、エチルエーテル等の水不溶性溶媒で有機物を
抽出して、それぞれ有機相および抽出液を液体ク
ロマトグラフイーで分析し、未反応の2,6−ジ
イソプロピルナフタレンならびに反応生成物のN
−DHP,N−HHP,N−DCA,N−MHP,N
−MCA等を定量して組成を求める。 (2) 酸化反応混合物が前記したアルカリ土類金属
水酸化物の固形粉末を含んだ油状混合物となつ
ている場合; (イ)結晶性酸化生成物を含まい場合にはそのまま
濾別し、(ロ)結晶性酸化生成物を含む場合には
MIBKなどの適当な有機溶媒を加えて結晶を完全
に溶解した後、固形粉末を濾別し、かくして得ら
れた有機相濾液を前記(1)と同様液体クロマトグラ
フイー分析して、酸化反応混合物の組成を求め
る。 酸化反応混合物に含まれる過酸化物量は必要に
応じて前記有機相をヨードメトリーで分析して求
めることもできる。 酸化反応混合物から、2,6−ジイソプロピル
ナフタレンジヒドロペルオキシドを単離する場合
には通常次の方法によつて行うことができる。す
なわち、水酸化ナトリウムの20〜40%濃度の水溶
液に前記有機相を徐々に加えてジヒドロペルオキ
シドのナトリウム塩を沈澱させることによつてこ
れを単離することができるが、通常は該ヒドロペ
ルオキシドの単離は望ましくなく、有機溶媒に溶
解したままの形にして合成反応の原料として使用
されることが好ましい。 〔発明の効果〕 本発明の2,6−ジイソプロピルナフタレンを
酸化するに当たつて、前記した特定の有機溶媒の
共存下に該酸化を行う方法を採用すれば、2,6
−ジイソプロピルナフタレンから例えば2,6−
ジヒドロキシナフタレン等の原料となる2,6−
ジイソプロピルナフタレンジヒドロペルオキシド
等の酸化反応物を製造することができ、しかもそ
の収率は該有機溶媒を共存させないで反応を行つ
た場合に比べて高くすることができるためその工
業的意義は大きい。 〔発明の実施例〕 以下、本発明の内容を実施例によつて具体的に
説明する。 実施例 1 回転攪拌機、ガス吹込み管、温度計鞘、還流冷
却器を備えた500mlオートクレーブ(ハステロイ
B製)に2,6−ジイソプロピルナフタレン25
g、クロロベンゼン25g、5%−水酸化ナトリウ
ム水溶液50g、および2,6−ジイソプロピルナ
フタレンジヒドロペルオキシド0.2gを仕込んだ。
反応温度100℃、反応圧力5Kg/cm2G、攪拌数
650rpmの反応条件下、空気を20/hrで流通さ
せながら9時間反応を行つた。反応終了後オート
クレーブを開放し内容物を取り出した、油相に懸
濁している白色結晶を溶解させるためMIBKを加
えた。分液濾斗を使つて有機相と水相を分けた。
水相は希塩酸を用いてPH3に調製した後有機物を
エチルエーテルで抽出した。上記有機相およびエ
チルエーテル抽出液について、それぞれ組成分析
を行つた結果、2,6−ジイソプロピルナフタレ
ン転化率96モル%、N−DHP収率18モル%、N
−HHP収率25モル%、N−DCA収率8モル%、
N−MHP収率26モル%およびN−MCA収率8
モル%の反応成績であつた。 比較例 1 クロロベンゼンを用いない代わりに、2,6−
ジイソプロピルナフタレンを50g仕込んだほかは
実施例1と同様に行つた。反応終了後の反応成績
は2,6−ジイソプロピルナフタレン転化率80モ
ル%、N−DHPの収率9モル%、N−HHP収率
12モル%、N−DCA収率5モル%、N−MHP収
率37モル%、N−MCA収率12モル%であつた。 実施例 2 実施例1において、クロロベンゼンに代えてベ
ンゼンを用いたことのほかは実施例1と同様に行
つた。反応終了後、酸化反応混合物の後処理を行
い反応成績を求めたところ、2,6−ジイソプロ
ピルナフタレン転化率92モル%、N−DHP収率
18モル%、N−HHP収率24モル%、N−DCA収
率8モル%、N−MHP収率25モル%、N−
MCA収率8モル%であつた。 実施例 3 実施例1で用いたと同じオートクレーブに2,
6−ジイソプロピルナフタレン50g、クロロベン
ゼン50g、水酸化カルシウム5g、2,6−ジイ
ソプロピルナフタレンジヒドロペルオキシド0.2
gを仕込んだ。反応温度100℃、反応圧力5Kg/
cm2G、攪拌数650rpmの反応条件下、空気を40
/mで流通させながら9hr反応を行つた。反応
終了後、オートクレーブを開放し、MIBKを加え
て有機物結晶を溶解した後、濾過を行い固形粉末
を除いた。得られた濾液の組成分析を行つた結
果、2,6−ジイソプロピルナフタレンの転化率
75モツ%、N−DHPの収率13モル%、N−HHP
収率6モル%、N−DCA収率1モル%、N−
MHP収率39モル%、N−MCA収率8モル%の
反応成績が得られた。 比較例 2 実施例3において、クロロベンゼンを用いない
代りに2,6−ジイソプロピルナフタレンの仕込
量を100gに変え、また水酸化カルシウムの量を
10gに増したほかは、実施例2と同様に行つた。
反応後の成績は2,6−ジイソプロピルナフタレ
ンの転化率45モル%、N−DHP収率4モル%、
N−HHP収率2モル%、N−MHP収率32モル
%、N−MCA収率5モル%であつた。 実施例 4 攪拌機、ガス吹込み管、還流冷却器、および反
応液サンプリング口を備えた、邪魔板は円筒状ガ
ラス反応器(内径36mm)に、2,6−ジイソプロ
ピルナフタレン30g、クロロベンゼン30g、水酸
化カルシウム粉末3.0g、α,α′−アジビス(シ
クロヘキサン−1−カルボニトリル)10mgを仕込
んだ。この反応器を100℃の温度に調節されたオ
イルバスの中に設置し、反応液の攪拌
(650rpm)、酸素ガスの吹込み(5/hr)を始
め、常圧下に反応を開始した。所定時間毎に反応
液の一部を抜き出し分析を行つた。分析の結果を
第1図に示した。 実施例 5〜7 2,6−ジイソプロピルナフタレンを酸化する
際に共存させて用いる有機溶媒を表1のように変
えたほかは実施例1と同様に行つた。
【表】
反応液の分析結果を第1図に示した。
比較例 3
溶媒としてクロロベンゼンを用いないほかは実
施例4と全く同様に行つた。反応液の分析結果を
第1図に示した。 比較例 4〜5 実施例3において、クロロベンゼンの代りに表
2の有機溶媒を用いたほかは実施例3と同様に行
つた。
施例4と全く同様に行つた。反応液の分析結果を
第1図に示した。 比較例 4〜5 実施例3において、クロロベンゼンの代りに表
2の有機溶媒を用いたほかは実施例3と同様に行
つた。
【表】
反応液の分析結果を第1図に示した。
実施例 8
2,6−ジイソプロピルナフタレン30gを水酸
化カルシウム粉末3.0g、α,α′−アジビス(シ
クロヘキサン−1−カルボニトリル)10mgの共存
下に常圧で酸素酸化を行つた。(100℃、12hr)。
得られた酸化反応混合物をヘキサン200mlに加え
て未反応2,6−ジイソプロピルナフタレンなら
びに酸化生成物を溶解した後、水酸化カルシウム
の固型粉末を除くため濾過した。固型物を濾別し
たヘキサンは氷水で冷却しながら、この中に50%
水酸化ナトリウム水溶液4gを徐々に滴下した。
沈澱物が析出するのでこれを濾過して採取した。
得られた沈澱物はヘキサン100mlで3回洗浄(リ
スラリー)した。洗浄済みの沈澱物を150mlの水
に投入し、室温下攪拌しながら炭酸ガスを吹き込
んだ。水相のPHがほぼ11になつたところで炭酸ガ
スの吹き込みを止め、析出した結晶を濾別した。
結晶を100mlの水で3回洗浄した後、減圧下に乾
燥して粗結晶7.2gを得た。この粗結晶をヘキサ
ンにより2度再結晶精製した。かくして得られた
精結晶について、NMR、IR分析を行い、次の分
析値を得、該結晶がN−MHPであることを確認
した。 NMR測定結果(溶媒CDCl3) H1 1.33ppm (d,6H) H2 3.03ppm (m,1H) H3 1.67ppm (s,6H) H4 7.35ppm (s,1H) H5〜10 7.20〜7.77 (m,6H) IR分析測定結果 1150cm-1(過酸化物−CO−の伸縮振動) 1360,1380cm-1(イソプロプル基C−H変角振
動) 3200cm-1(過酸化物−OHの伸縮振動) 実施例 9 実施例1で用いたと同じオートクレーブを使
い、実施例1と同じ条件下に2,6−ジイソプロ
ピルナフタレン50gの加圧空気酸化を行つた。反
応時間を18時間に延長して得られた酸化反応混合
物を次のように後処理した。酸化反応混合物に適
当量のMIBKを加えて油相を均一溶液にした後、
水相と分液した。油相を減圧下に濃縮してMIBK
を留去した後、濃縮物を多量のヘキサン中に投入
した。析出した白色結晶を集め、ヘキサンで十分
洗つた。得られた結晶の一部をメタノールに溶解
して均一溶液とした後、このメタノール溶液を分
取液体クロマトグラフイーにかけ、N−DHP、
N−HHPに相当する成分を分取した。この時用
いた分取液体クロマトグラフイーの分離カラムお
よび移動相はそれぞれ次の通りであつた。分離カ
ラムはZorbax SIL、移動相はヘキサン/ジオキ
サン、ジエチルエーテル/メタノールの89/5/
5/1(容量比)混合液である。 かくして得られた液体クロマトグラフイーの流
出液は、溶媒を留去してそれぞれ相当する結晶を
回収した。得られた結晶についてNMR、IR分析
を行い、次の分析結果を得た。 結晶I(N−DHP相当品) NMR測定結果(溶媒 CDCl3) H1 1.66ppm(s、12H) H2 7.40ppm (s,2H) H3〜8 7.50〜7.98ppm (m,6H) IR測定結果 1140cm-1(過酸化物−C−O−の伸縮振動) 3300cm1(過酸化物−OHの伸縮振動) 結晶(N−HHP相当品) NMR測定結果(溶媒 CDCl3) H1 1.64ppm (s,6H) H2 1.66ppm (s,6H) H3 7.24ppm (s,1H) H5〜10 7.58〜7.92ppm (m,6H) IR測定結果 1315cm-1(過酸化物−C−O−の伸縮振動) 3250cm1(過酸化物−OHの伸縮振動) 3420cm1(カルビノール−OHの伸縮振動) NMR、IRの測定結果より、結晶、結晶が
それぞれN−DHP、N−HHPであることを確認
した。
化カルシウム粉末3.0g、α,α′−アジビス(シ
クロヘキサン−1−カルボニトリル)10mgの共存
下に常圧で酸素酸化を行つた。(100℃、12hr)。
得られた酸化反応混合物をヘキサン200mlに加え
て未反応2,6−ジイソプロピルナフタレンなら
びに酸化生成物を溶解した後、水酸化カルシウム
の固型粉末を除くため濾過した。固型物を濾別し
たヘキサンは氷水で冷却しながら、この中に50%
水酸化ナトリウム水溶液4gを徐々に滴下した。
沈澱物が析出するのでこれを濾過して採取した。
得られた沈澱物はヘキサン100mlで3回洗浄(リ
スラリー)した。洗浄済みの沈澱物を150mlの水
に投入し、室温下攪拌しながら炭酸ガスを吹き込
んだ。水相のPHがほぼ11になつたところで炭酸ガ
スの吹き込みを止め、析出した結晶を濾別した。
結晶を100mlの水で3回洗浄した後、減圧下に乾
燥して粗結晶7.2gを得た。この粗結晶をヘキサ
ンにより2度再結晶精製した。かくして得られた
精結晶について、NMR、IR分析を行い、次の分
析値を得、該結晶がN−MHPであることを確認
した。 NMR測定結果(溶媒CDCl3) H1 1.33ppm (d,6H) H2 3.03ppm (m,1H) H3 1.67ppm (s,6H) H4 7.35ppm (s,1H) H5〜10 7.20〜7.77 (m,6H) IR分析測定結果 1150cm-1(過酸化物−CO−の伸縮振動) 1360,1380cm-1(イソプロプル基C−H変角振
動) 3200cm-1(過酸化物−OHの伸縮振動) 実施例 9 実施例1で用いたと同じオートクレーブを使
い、実施例1と同じ条件下に2,6−ジイソプロ
ピルナフタレン50gの加圧空気酸化を行つた。反
応時間を18時間に延長して得られた酸化反応混合
物を次のように後処理した。酸化反応混合物に適
当量のMIBKを加えて油相を均一溶液にした後、
水相と分液した。油相を減圧下に濃縮してMIBK
を留去した後、濃縮物を多量のヘキサン中に投入
した。析出した白色結晶を集め、ヘキサンで十分
洗つた。得られた結晶の一部をメタノールに溶解
して均一溶液とした後、このメタノール溶液を分
取液体クロマトグラフイーにかけ、N−DHP、
N−HHPに相当する成分を分取した。この時用
いた分取液体クロマトグラフイーの分離カラムお
よび移動相はそれぞれ次の通りであつた。分離カ
ラムはZorbax SIL、移動相はヘキサン/ジオキ
サン、ジエチルエーテル/メタノールの89/5/
5/1(容量比)混合液である。 かくして得られた液体クロマトグラフイーの流
出液は、溶媒を留去してそれぞれ相当する結晶を
回収した。得られた結晶についてNMR、IR分析
を行い、次の分析結果を得た。 結晶I(N−DHP相当品) NMR測定結果(溶媒 CDCl3) H1 1.66ppm(s、12H) H2 7.40ppm (s,2H) H3〜8 7.50〜7.98ppm (m,6H) IR測定結果 1140cm-1(過酸化物−C−O−の伸縮振動) 3300cm1(過酸化物−OHの伸縮振動) 結晶(N−HHP相当品) NMR測定結果(溶媒 CDCl3) H1 1.64ppm (s,6H) H2 1.66ppm (s,6H) H3 7.24ppm (s,1H) H5〜10 7.58〜7.92ppm (m,6H) IR測定結果 1315cm-1(過酸化物−C−O−の伸縮振動) 3250cm1(過酸化物−OHの伸縮振動) 3420cm1(カルビノール−OHの伸縮振動) NMR、IRの測定結果より、結晶、結晶が
それぞれN−DHP、N−HHPであることを確認
した。
第1図は2,6−ジイソプロピルナフタレンの
酸化を行うに当たつて、無溶媒(比較例3)およ
び各種の有機溶媒を添加して反応を行つたときの
結果を示す。
酸化を行うに当たつて、無溶媒(比較例3)およ
び各種の有機溶媒を添加して反応を行つたときの
結果を示す。
Claims (1)
- 1 2,6−ジイソプロピルナフタレンを塩基の
共存下に分子状酸素で酸化するに当たつて、該酸
化反応をベンゼン、ハロゲン化芳香族炭化水素、
ハロゲン化脂肪族炭化水素、脂肪族飽和炭化水
素、脂環式炭化水素、ニトロ化合物、ニトリル類
およびスルホキシド類の群から選ばれる有機溶媒
の共存下に行うことを特徴とする2,6−ジイソ
プロピルナフタレンの酸化方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22054984A JPS61100558A (ja) | 1984-10-22 | 1984-10-22 | 2,6−ジイソプロピルナフタレンの酸化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22054984A JPS61100558A (ja) | 1984-10-22 | 1984-10-22 | 2,6−ジイソプロピルナフタレンの酸化方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61100558A JPS61100558A (ja) | 1986-05-19 |
| JPH051789B2 true JPH051789B2 (ja) | 1993-01-11 |
Family
ID=16752728
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22054984A Granted JPS61100558A (ja) | 1984-10-22 | 1984-10-22 | 2,6−ジイソプロピルナフタレンの酸化方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61100558A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE3618643A1 (de) * | 1985-06-07 | 1986-12-11 | Kureha Kagaku Kogyo K.K., Tokio/Tokyo | Verfahren zum herstellen von 2,6-naphthalindiol, und 2,6 diacetoxynaphthalin |
| WO1987001700A1 (fr) * | 1985-09-20 | 1987-03-26 | Mitsui Petrochemical Industries, Ltd. | Procede d'oxydation de 2,6-diisopropylnaphthalene |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5978138A (ja) * | 1982-10-28 | 1984-05-04 | Sumitomo Chem Co Ltd | 芳香族カルボニル化合物の製造法 |
-
1984
- 1984-10-22 JP JP22054984A patent/JPS61100558A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61100558A (ja) | 1986-05-19 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| KR20080019626A (ko) | 카르복실산의 제조 방법 | |
| RU2185368C2 (ru) | Способ окисления ароматических соединений до гидроксиароматических соединений | |
| JPH051789B2 (ja) | ||
| EP0825165A3 (en) | A process for separating an oxidation reaction product and an oxidation catalyst | |
| EP0002958B1 (en) | Process for preparing aliphatic diperoxydicarboxylic acids | |
| KR100675054B1 (ko) | 탄화수소의 산으로의 산화방법 | |
| EP0484319A1 (en) | A process of producing isopropylnaphthols | |
| KR20060106739A (ko) | 시클로알칸올 및/또는 시클로알카논의 제조 방법 | |
| US5545760A (en) | Process for making fluorenones | |
| JP3904454B2 (ja) | 炭化水素を酸に酸化するための方法 | |
| US4565895A (en) | Process for the preparation of 4-hydroxy-2,4,6-trimethyl-2,5-cyclohexadienone | |
| JPS6193156A (ja) | 2,6−ジイソプロピルナフタレンの酸化方法 | |
| US4814521A (en) | Process for producing 2,6-dihydroxynaphthalene and 2,6-diacetoxynaphthalene | |
| JPS6217587B2 (ja) | ||
| US4568768A (en) | Process for producing m-hydroxyacetophenone | |
| JPS6270334A (ja) | 2,6−ジヒドロキシナフタレンの製造方法 | |
| CA1270849A (en) | Process for producing highly pure 2,6- diacetoxynaphthalene | |
| JPS61282333A (ja) | 2,6−ナフタレンジオ−ルの製造方法 | |
| JP2001122808A (ja) | 芳香族化合物の製造方法 | |
| JPH0470290B2 (ja) | ||
| CA1271492A (en) | Process for producing 2,6-dihydroxynaphthalene | |
| KR100641623B1 (ko) | 카르복실산의 제조 방법 | |
| JPH0656767A (ja) | 芳香族一級ヒドロペルオキシド類の除去方法 | |
| JPH02101039A (ja) | 置換アセトフェノンの製法 | |
| JPS6270332A (ja) | 2,6−ジヒドロキシナフタレンの製造方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |