JPH05181138A - 液晶用配向膜の形成方法及びそれを用いた液晶表示素子 - Google Patents

液晶用配向膜の形成方法及びそれを用いた液晶表示素子

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JPH05181138A
JPH05181138A JP16014992A JP16014992A JPH05181138A JP H05181138 A JPH05181138 A JP H05181138A JP 16014992 A JP16014992 A JP 16014992A JP 16014992 A JP16014992 A JP 16014992A JP H05181138 A JPH05181138 A JP H05181138A
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film
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liquid crystal
forming
light
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JP16014992A
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Tomonori Korishima
友紀 郡島
Makoto Noshiro
誠 能代
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】筋むらがなく均一な液晶用配向膜を得る。 【構成】光によって反応して、光の照射部分と非照射部
分とが異なった性質を生じる化合物からなる被膜3を基
板1上に形成し、同一光源から分割されたレーザー光
4、5を基板上で干渉、反応させ、被膜除去性化合物で
被膜3の可溶分を取り除くことにより、液晶配向膜を得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶用配向膜の形成方法
及びそれを用いた液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子はいわゆるスーパーツイス
テッドネマチックモードや薄膜トランジスター駆動のツ
イステッドネマチックモードの開発の進展により、例え
ばワープロやパソコンの表示部品として必要欠くべから
ざるものとなっている。
【0003】ツイステッドネマチックモードを利用した
簡単な数値などの表示用液晶表示素子においては、チル
ト角は1度程度で充分なため、通常入手できるポリアミ
ドやポリイミドのような高分子膜を基板に塗布後布で一
定方向に擦ることで液晶の配向を簡便に実現していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この場合にお
いて、布による配向面の汚染などの問題があった。さら
に、薄膜トランジスター駆動のツイステッドネマチック
モードの開発の進展により液晶テレビ、パソコン用の表
示素子などが商品化されてきているが、この技術におい
ては、高分子膜を基板に塗布後布で一定方向に擦ること
による静電気の発生のため薄膜トランジスターの破壊が
起こり、その結果高価な薄膜トランジスター付きの基板
が使用できなくなるというより重大な問題が発生してい
る。
【0005】また、スーパーツイステッドネマチックモ
ードの技術要素の一つはチルト角の大きな液晶配向技術
である。スーパーツイステッドネマチックモードに必要
なチルト角は3度以上35度以下程度であり、そのため
配向用高分子膜の改良やSiOの斜め蒸着、単分子膜の
形成などが試みられてきた。
【0006】特開昭62−169122号、特開昭62
−174725号、特開平1−78226号、特開平1
−73321号、特開平1−79725号、特開平1−
25127号などに示されているように配向用高分子膜
の改良によって、5度程度のチルト角は実現できてい
る。しかし、布で一定方向に擦ることでチルト角の再現
性に乏しく、また配向膜に傷がついて筋状のむらが見ら
れることもあり、特にそのむらが高チルト角の場合に目
だつので液晶表示素子の商品価値を著しく下げる問題点
があった。
【0007】SiOの斜め蒸着は前記の欠点は少ないも
のの、蒸着工程が必要なため、高価になりほとんど実用
化されていない。一方、ラングミュアの単分子膜による
方法は液晶表示素子のような大面積基板に均一に形成す
ることは非常に困難であって、まだ研究の域を脱してい
ない。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記のような
問題点を解決するためになされたものであり、(1) 光に
よって反応して光の照射部分と非照射部分とが異なった
性質を生じる化合物からなる被膜を基板上に形成する被
膜形成工程と、(2) 複数のコヒーレント光を、基板の両
面方向から上記基板上の被膜に照射し、上記基板の上の
被膜部分で干渉作用により縞状に被膜の性質を変える光
照射工程と、(3) この被膜を、被膜の光の照射部分と非
照射部分とのいずれかの部分を被膜の性質の差により除
去可能な被膜除去性化合物にさらして、部分的に被膜を
除去する被膜除去工程と、を含み液晶用配向膜を基板上
に形成することを特徴とする液晶用配向膜の形成方法を
提供する。
【0009】また、上記形成方法を利用した液晶表示素
子の製造方法を提供する。
【0010】本発明のひとつの目的は液晶のチルト角の
大きい規則的なクサビ状の表面形状を有する液晶配向膜
の製造方法を安価に提供することにある。図2に概念図
として示すようにクサビ状の表面形状を有する配向膜は
理想的には液晶本来のチルト角θ1 に、配向膜の傾き角
θ2 を加えた角θ3 とすることができると期待される。
なお、図で10は基板、11は導電膜からなる電極、1
2は配向膜、13は液晶分子である。
【0011】従来、高分子膜を擦ることによってクサビ
状の表面形状を有する配向膜となるとの作業仮説が提出
されていたが、明確な証明はなされておらず、また擦る
ことによって筋状のむらが発生しやすいという問題があ
った。
【0012】本発明の方法を具体的に説明する。まず、
光によって反応して、光の照射部分と非照射部分とが異
なった性質を生じる化合物からなる被膜を基板上に形成
する。基板は、液晶表示素子の基板として用いられる場
合は、通常透明なガラス、プラスチック等の絶縁基板で
あり、表面にインジウム酸化錫(ITO)、二酸化錫等
からなる透明導電膜等の導電膜が電極として形成されて
いる。
【0013】本発明において基板は、ガラス、プラスチ
ック等の基板自体、その上に形成されたSnO2、In2O3-Sn
O2(ITO)、Al、Cr等の電極、さらに必要に応じてそ
の電極の上もしくは下に形成されたにSiO2、TiO2等の絶
縁膜、TFT、MIM、薄膜ダイオード等の能動素子、
カラーフィルター、遮光膜、位相差膜、偏光膜、反射
膜、光導電膜等を有する基板であり得る。
【0014】この基板上に、光によって反応して、特定
溶媒に対する溶解度が変化する化合物からなる被膜を形
成する。この化合物としては、ポリビニルアルコールや
ポリアミド、ポリイミドのように、硬化して配向膜とな
った後に、本質的には垂直配向能力よりも水平配向能力
を与えるものが好ましい。なかでも、ポリイミドは耐熱
性、耐薬品性、寸法安定性などが優れているので好まし
い。
【0015】ポリイミドは化1で示す式の繰り返し単位
を有する高分子であるが、芳香環の直結型ポリイミド、
含イオウポリイミド、含ケトンポリイミド、含アルキル
ポリイミド、含スルホンポリイミド、含フッ素ポリイミ
ド、ポリイミドシロキサン、ポリアミドイミド、ポリイ
ミドインドキナゾリン、ポリヒドラジドイミド、ポリエ
ーテルイミドの単独または共重合体または混合物等が含
まれる。ポリイミドはポリアミック酸を加熱または触媒
反応的に脱水して製造される場合が多く、かかる場合に
は、ポリアミック酸を前記基板上に塗布し、被膜を形成
することになる。
【0016】
【化1】
【0017】光によって反応して、光の照射部分と非照
射部分とが異なった性質を生じる化合物が、実際に光に
よって起こす反応の形態としては、光重合、光架橋等の
光硬化、光分解等がある。このうち、光重合または光架
橋可能な化合物はホトレジストの分野ではネガ型といわ
れるもので、光照射部の溶媒やエッチャントに対する溶
解度が減少するものであり、反対に光分解性の化合物は
光照射部の溶媒やエッチャントに対する溶解度が増大
し、ポジ型といわれる。
【0018】ネガ型でポリイミドを形成する化合物の一
例としてはポリアミック酸の不飽和アンモニウム塩があ
り、その一般式は化2で示される。
【0019】
【化2】
【0020】ここで、A1 は4価芳香族炭化水素残基で
あり、その4個の結合手のうち2個ずつは隣りあった炭
素に結合しており、B1 は2価芳香族炭化水素残基であ
り、その2個の結合手は隣りあわない炭素に結合してお
り、R1 とR2 は水素または炭素数が1〜5のアルキル
基であり、E1 はその中に重合可能な二重結合を有する
残基である。また、mは2以上の整数である。
【0021】A1 の例はベンゼン環を直接あるいは、−
O−,−S−,−C(CH3 )R3−,−C(CF3 )2
−,−SO2 −,−SiR4 R6 −O−SiR5 R7
−でつないだ構造をした芳香族二酸無水物のポリイミド
形成残基である。ここで、R3 は炭素数1〜15のアル
キル基、R4 ,R5 ,R6 ,R7 は炭素数1〜15のア
ルキル基またはフェニル基を意味する。
【0022】A1 を形成する化合物の具体例としては以
下のものが挙げられる。ピロメリット酸二無水物、3,
3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、3,3″,4,4″−p−ターフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物、1,4−ビス(3′,4′
−ジカルボシフェノキシ)ベンゼン二酸無水物、ビス
(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二酸無水
物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二
酸無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スル
フィド二酸無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)スルホン二酸無水物、2,2−ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)プロパン二酸無水物、2,2−ビス
[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]
プロパン二酸無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボ
キシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二酸無水物、
2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキ
シ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン二無水物、1,
3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン二無水物。
【0023】B1 の例はベンゼン環を直接あるいは、−
O−,−S−,−C(CH3 )R3−,−C(CF3 )2
−,−SO2 −,−SiR4 R6 −O−SiR5 R7
−でつないだ構造をした芳香族ジアミンのポリイミド形
成残基である。ここで、R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7
は前記したものと同じである。
【0024】B1 を形成する化合物の具体例は以下のも
のが挙げられる。m−フェニレンジアミン、p−フェニ
レンジアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プ
ロパン、4,4′−ジアミノ−ジフェニルメタン、ビス
(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(4−アミノ
フェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)エー
テル、ビス(4−アミノフェニル)ジエチルシラン、ビ
ス(4−アミノフェニル)ジフェニルシラン、2,6−
ジアミノ−ナフタレン、4,4′−ジアミノ−ビフェニ
ル、2,4−ジアミノ−トルエン、4,4′−ジアミノ
−ベンゾフェノン、2,2−ビス(4−アミノフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]オクタン、2,2−ビ
ス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]デカン、
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ヘキサン。
【0025】E1 の例は、−R8 −O−CO−CX=C
H2 で示され、R8 は炭素数2〜8のアルキレン基であ
り、Xは水素またはメチル基またはフッ素である。
【0026】化2で示されるポリアミック酸を基板上に
塗布し、図1に示したように、レーザー光による露光を
行う。ポリアミック酸からなる被膜3内では、2方向か
らのレーザー光等が干渉してその強度が強まった部分だ
けに重合が起こり架橋する。レーザー光照射後未重合の
可溶物は特定の溶媒で除去し得る。このようにすると、
ポリアミック酸からなる基板上の被膜を規則的なクサビ
状の表面形状を有するようにできる。その後、加熱また
は触媒反応的に上記ポリアミック酸をポリイミドとする
ことが好ましい。
【0027】ネガ型ポリイミドの他の例はポリアミック
酸の不飽和カルボン酸エステルであり、その一般式は化
3で示される。
【0028】
【化3】
【0029】A2 とB2 はそれぞれA1 とB1 と同じで
あり、E2 はその中に重合可能な二重結合を有する残基
である。E2 はE1 と同じである。また、nは2以上の
整数である。
【0030】化2,化3のような光重合可能なポリアミ
ック酸は、通常、N−メチル−2−ピロリドン、N,N
−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジエチルホルムアミド、ヘキサメチルホス
ホルアミド、ジイソブチルケトン、ブチルセロソルブア
セテートのような溶媒に溶解された状態で使用される。
【0031】さらに、この溶液には光による重合を促進
するために光重合開始剤が添加される。光重合開始剤
は、紫外光、可視光、近赤外光に感度を有するものであ
ればよく、ミカエルケトン、ベンゾイン、ベンジル、カ
ンファキノン、四級アンモニウム、四級ボレート等通常
この種の光重合に使用される光重合開始剤である。
【0032】ポジ型ポリイミドの一例として、アシルオ
キシ基またはアルコキシカルボニル基を有するポリイミ
ドがあり、その一般式は化4で示される。
【0033】
【化4】
【0034】ここで、A3 はA1 と同じであり、B3 は
3価芳香族炭化水素残基であり、E3 はその中に加水分
解によって溶解性が増加する結合を有する残基である。
B3はB1 よりも一つ結合手が多く、その多い結合手に
E3 が結合している。E3 は、−CO−O−R10または
−O−CO−R9 であり、R8 ,R10は炭素数1〜15
の基またはフェニル基を意味する。pは2以上の整数で
ある。
【0035】光分解によって酸を発生し残基の加水分解
を促進する物質、例えば、トリアリルスルホニウム塩、
ニトロベンジルエステル、ジアリルアイオジウム塩等を
共存させることが好ましい。
【0036】被膜を基板上に形成する方法としては、ス
ピンコートの他、スクリーン印刷オフセット印刷などの
印刷法、バーコーター、ロールコーターなど、を用いる
ことができる。また、被膜の厚みは、特に限定されない
が、0.05μm〜3μm程度である。
【0037】次に、2種類のコヒーレント光をそれぞれ
異なる方向(基板の両面)から上記基板に照射し、基板
上で干渉せしめる。このようにして、上記二種類の光線
の干渉効果を利用して、被膜を基板と一定の傾きをなす
層状に硬化または分解させる。
【0038】この様子を光架橋性のネガ型化合物からな
る被膜について、図1にその概念図を示した。図におい
て、1は基板、2は通常用いられる導電膜からなる電
極、3は光によって反応して、光の照射部分と非照射部
分とが異なった性質を生じる化合物からなる被膜、4及
び5は同一の光源から発し、ハーフミラー、ビームスプ
リッターなどで分割された分割レーザー光(コヒーレン
ト光)を示す。このとき、被膜3内では、2方向からの
レーザー光が干渉して干渉縞を形成し、その強度が強ま
った部分だけに重合が起こり架橋する。図で3aは架橋
部、3bは非架橋部である。
【0039】次いで、被膜除去性化合物で被膜3の可溶
部分を除去することにより、基板上の被膜の表面を規則
的なクサビ状にできる。その後、必要に応じ、加熱また
は触媒反応的に上記被膜を硬化せしめる(例えば、被膜
がポリアミック酸からなる場合は反応させてポリイミド
とする)ことが好ましい。
【0040】被膜除去性化合物については、配向膜を形
成するための材料によって適宜選択すればよいが、例え
ば、ポリイミドで配向を形成する場合には、具体的に
は、以下のものが例示される。N−メチル−2−ピロリ
ドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、ヘキ
サメチルホスホルアミド、ジイソブチルケトン、ブチル
セロソルブアセテート。
【0041】基板の広い範囲に均一な干渉を起こさせる
観点から言えば、露光に使用するレーザー光の光束をほ
ぼ平行化し、レーザー光を平面波とすることが好まし
い。この際、光束拡散用のレンズ及びコリメート用のレ
ンズ、ビームエキスパンダーなどを光路内に配置すれば
よい。
【0042】表示素子の用途がツイステッドネマチック
モードかスーパーツイステッドネマチックモードによっ
て要求されるチルト角が異なるため、材料、露光条件な
どが選択される。特に、表示素子として通常用いられる
程度のチルト角を得るためには、二種類の光線の方向の
中間の方向と基板のなす角(θ0 )が2度よりも大き
く、45度よりも小さいものとすることが好ましい。
【0043】理想的には形成される配向膜の傾き角(θ
2 )はθ0 となるべきであるが、例えば光架橋性の化合
物を使用した場合、実際にはエッチングの際に露光部の
下の未露光部が除去されることがあるので、理想的な値
よりも小さくなる。そこで、上記のθ0 の値を変えて適
宜実験を行い、所望のチルト角が得られるようにすれば
よい。
【0044】クサビのピッチ(L)は、ほぼ平行な光束
を有する2方向からのレーザー光がなす角度が90度の
場合、使用するレーザー光の波長をλとした場合 L=λ/(21/2 sinθ0 ) となることが期待される。
【0045】本発明液晶配向膜の形成方法を利用して、
液晶表示素子を製造する方法については、通常用いられ
る方法が採用できる。すなわち、一対の基板上に導電膜
からなる電極を形成し、適宜パターニングした後、本発
明の方法により、上記基板上に液晶配向膜を形成し、次
いで、前記一対の基板を電極面側を相対向させて周辺部
をシールしてその内部に液晶を封入する。これにより、
配向膜形成時の筋状のむらや、配向の不均一など、前述
の欠点のないスーパーツイステッドネマチックモードや
薄膜トランジスター駆動のツイステッドネマチックモー
ドの液晶表示素子を得ることができる。
【0046】
【実施例】
実施例1 N−メチルピロリドンを溶媒としてピロメリット酸二無
水物とビス(4−アミノフェニル)エーテルからポリア
ミック酸を製造し、この溶液に2倍モルの2−N−ジエ
チルアミノエチルメタアクリレートと光重合開始剤を加
えて光架橋性のポリアミック酸のアンモニウム塩とし
た。電極としてのITOつきガラス基板に約1μmの厚
みにこの溶液をスピン塗布した後、さらにこの上にポリ
ビニルアルコールの水溶液を塗布後乾燥させ、基板状に
被膜を形成した。
【0047】露光用の光源として、波長約360nmの
レーザー光を用い、ビームエキスパンダーで平行光線と
し、これをハーフミラーを用いて二つの光束にした後、
この基板をその傾き角が10度になるように図1の如く
二方向から被膜に照射して層状に硬化させ、ついでこの
基板を水、次いでテトラヒドロフランとN−メチルピロ
リドンの混合溶液に浸積してポリビニルアルコールと未
露光部を除去した。この基板を加熱オーブン中で最終的
には300℃に加熱してポリイミド化を完了させた。
【0048】このように作成したクサビ状形状のポリイ
ミド配向膜の液晶の配向能力を調べるため、2枚のガラ
ス基板を配置し、周辺にシールを形成し、基板間のギャ
ップを8μmとした素子を作成し、そのギャップを液晶
ZLI2293(メルク社製)で充填した後、磁場下で
液晶の誘電率を計る方法によってチルト角を求めた結
果、10度であった。
【0049】比較例1 実施例1において露光を基板面に対して垂直な1光源の
レーザー光を用いて行う以外は同様にして、得られた基
板のチルト角を求めたところ約1度であった。
【0050】実施例2 実施例1の基板を使用し液晶としてはカイラル化合物を
添加した液晶ZLI2293を使用し、図4に断面図と
して示したように240度ツイストの1/240デュー
ティ液晶表示素子を作成した。図において21,22は
基板、23,24はITO層、25はシール材、26は
液晶層を示す。液晶表示素子は筋むらがまったく無く非
常に均一であった。これを駆動したが、非常に均一でコ
ントラストも高かった。
【0051】比較例2 ITO付きガラス基板に2,2−ビス(4−アミノジフ
ェニル)ヘキサフルオロプロパンとピロメリット二酸無
水物から合成した含フッ素ポリアミック酸のN−メチル
ピロリドン溶液を約1μmの厚みにスピン塗布した。こ
の基板を加熱オブン中で最終的には300℃に加熱して
ポリイミド化を完了させた。布を用いてこの基板を擦っ
て液晶配向能力を与えた後、実施例2と同様にして素子
化した。液晶表示素子は筋むらが少し見られた。これを
駆動したが、やや不均一でコントラストもやや低かっ
た。
【0052】実施例3 ピロメリット酸二無水物1モルと2−ヒドロキシエチル
アクリレート2モルを反応させ、ついで、塩化チオニル
と反応させて酸塩化物とし、さらに、2,2−ビス[4
−(4−アミノフェニル)フェニル]オクタンと反応さ
せて、光架橋性のポリアミック酸のエステルを製造し、
これをN−メチルピロリドン溶液とした。ITOつきガ
ラス基板に約1μmの厚みにこの溶液をスピン塗布した
後、さらにこの上にポリビニルアルコールの水溶液を塗
布後乾燥させた。この後は実施例1と同様にしてチルト
角を求めた結果、14度であった。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、液晶のチルト角の大き
い規則的なクサビ状の表面形状を有する配向膜の形成方
法を提供される。また、本発明の液晶配向膜を使用する
ことにより、おもに液晶配向膜を擦ることによる起因す
る前述の欠点の無いスーパーツイステッドネマチックモ
ードと薄膜トランジスター駆動のツイステッドネマチッ
クモードの液晶表示素子が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を示す概念図
【図2】本発明の方法に係る配向膜の液晶分子のチルト
機構を示す概念図
【図3】本発明の液晶表示の断面図
【符号の説明】
1:基板 2:電極 3:被膜 4:レーザー光 5:レーザー光
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】本発明のひとつの目的は液晶のチルト角の
大きい規則的なクサビ状の表面形状を有する液晶配向膜
の製造方法を安価に提供することにある。図2に概念図
として示すようにクサビ状の表面形状を有する配向膜は
理想的には液晶本来のチルト角θ1 に、配向膜の傾き角
θ2 を加えた角θ3 とすることができると期待される。
なお、図で10は基板、11は導電膜からなる電極、1
2は配向膜、13は液晶分子である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】本発明において基板は、ガラス、プラスチ
ック等の基板自体、その上に形成されたSnO2 、In
23 −SnO2 (ITO)、Al、Cr等の電極、さ
らに必要に応じてその電極の上もしくは下に形成された
にSiO2 、TiO2 等の絶縁膜、TFT、MIM、薄
膜ダイオード等の能動素子、カラーフィルター、遮光
膜、位相差膜、偏光膜、反射膜、光導電膜等を有する基
板であり得る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】ここで、A1 は4価芳香族炭化水素残基で
あり、その4個の結合手のうち2個ずつは隣りあった炭
素に結合しており、B1 は2価芳香族炭化水素残基であ
り、その2個の結合手は隣りあわない炭素に結合してお
り、R1 とR2 は水素または炭素数が1〜5のアルキル
基であり、E1 はその中に重合可能な二重結合を有する
残基である。また、mは2以上の整数である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】A1 の例はベンゼン環を直接あるいは、−
O−,−S−,−C(CH3 )R3−,−C(CF32
−,−SO2 −,−SiR46 −O−SiR57
−でつないだ構造をした芳香族二酸無水物のポリイミド
形成残基である。ここで、R3 は炭素数1〜15のアル
キル基、R4 ,R5 ,R6 ,R7 は炭素数1〜15のア
ルキル基またはフェニル基を意味する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】A1 を形成する化合物の具体例としては以
下のものが挙げられる。ピロメリット酸二無水物、3,
3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、3,3″,4,4″−p−ターフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物、1,4−ビス(3′,4′
−ジカルボシフェノキシ)ベンゼン二酸無水物、ビス
(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二酸無水
物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二
酸無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スル
フィド二酸無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)スルホン二酸無水物、2,2−ビス(3,4−ジカ
ルボキシフェニル)プロパン二酸無水物、2,2−ビス
[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]
プロパン二酸無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボ
キシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二酸無水物、
2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキ
シ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン二無水物、1,
3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン二無水物。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】B1 の例はベンゼン環を直接あるいは、−
O−,−S−,−C(CH3 )R3−,−C(CF32
−,−SO2 −,−SiR46 −O−SiR57
−でつないだ構造をした芳香族ジアミンのポリイミド形
成残基である。ここで、R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7
は前記したものと同じである。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】B1 を形成する化合物の具体例は以下のも
のが挙げられる。m−フェニレンジアミン、p−フェニ
レンジアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プ
ロパン、4,4′−ジアミノ−ジフェニルメタン、ビス
(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(4−アミノ
フェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)エー
テル、ビス(4−アミノフェニル)ジエチルシラン、ビ
ス(4−アミノフェニル)ジフェニルシラン、2,6−
ジアミノ−ナフタレン、4,4′−ジアミノ−ビフェニ
ル、2,4−ジアミノ−トルエン、4,4′−ジアミノ
−ベンゾフェノン、2,2−ビス(4−アミノフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]オクタン、2,2−ビ
ス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]デカン、
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ヘキサン。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】E1 の例は、−R8 −O−CO−CX=C
2 で示され、R8 は炭素数2〜8のアルキレン基であ
り、Xは水素またはメチル基またはフッ素である。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】A2 とB2 はそれぞれA1 とB1 と同じで
あり、E2 はその中に重合可能な二重結合を有する残基
である。E2 はE1 と同じである。また、nは2以上の
整数である。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】ここで、A3 はA1 と同じであり、B3
3価芳香族炭化水素残基であり、E3 はその中に加水分
解によって溶解性が増加する結合を有する残基である。
3はB1 よりも一つ結合手が多く、その多い結合手に
3 が結合している。E3 は、−CO−O−R10または
−O−CO−R9 であり、R8 ,R10は炭素数1〜15
の基またはフェニル基を意味する。pは2以上の整数で
ある。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】表示素子の用途がツイステッドネマチック
モードかスーパーツイステッドネマチックモードによっ
て要求されるチルト角が異なるため、材料、露光条件な
どが選択される。特に、表示素子として通常用いられる
程度のチルト角を得るためには、二種類の光線の方向の
中間の方向と基板のなす角(θ0 )が2度よりも大き
く、45度よりも小さいものとすることが好ましい。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】理想的には形成される配向膜の傾き角(θ
2 )はθ0 となるべきであるが、例えば光架橋性の化合
物を使用した場合、実際にはエッチングの際に露光部の
下の未露光部が除去されることがあるので、理想的な値
よりも小さくなる。そこで、上記のθ0 の値を変えて適
宜実験を行い、所望のチルト角が得られるようにすれば
よい。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】クサビのピッチ(L)は、ほぼ平行な光束
を有する2方向からのレーザー光がなす角度が90度の
場合、使用するレーザー光の波長をλとした場合 L=λ/(21/2 sinθ0 ) となることが期待される。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1) 光によって反応して光の照射部分と非
    照射部分とが異なった性質を生じる化合物からなる被膜
    を基板上に形成する被膜形成工程と、(2) 複数のコヒー
    レント光を、夫々基板の両面から上記基板上の被膜に照
    射し、上記基板の上の被膜部分で干渉作用により縞状に
    被膜の性質を変える光照射工程と、(3) この被膜を、被
    膜の光の照射部分と非照射部分とのいずれかの部分を被
    膜の性質の差により除去可能な被膜除去性化合物にさら
    して、部分的に被膜を除去する被膜除去工程と、を含み
    液晶用配向膜を基板上に形成することを特徴とする液晶
    用配向膜の形成方法。
  2. 【請求項2】請求項1の液晶用配向膜の形成方法におい
    て、(1) 光によって反応して硬化が起こり、光の照射部
    分が硬化する光硬化性化合物からなる被膜を基板上に形
    成する被膜形成工程と、(2) 複数のコヒーレント光を、
    夫々基板の両面から上記基板上の被膜に照射し、上記基
    板の上の被膜部分で干渉作用により縞状に被膜に光硬化
    部分を形成する光照射工程と、(3) この被膜を、非照射
    部分の被膜の性質の差により除去可能な被膜除去性化合
    物にさらして、非照射部分の被膜を除去する被膜除去工
    程と、を含み液晶用配向膜を基板上に形成することを特
    徴とする液晶用配向膜の形成方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2の液晶用配向膜の形成方
    法において、被膜除去工程の後、被膜の硬化を完了させ
    る硬化完了工程を行うことを特徴とする液晶用配向膜の
    形成方法。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかの方法で液晶用配
    向膜を形成した基板を少なくとも1枚使用し、一対の基
    板間に液晶を挟持したことを特徴とする液晶表示素子。
JP16014992A 1991-09-20 1992-05-27 液晶用配向膜の形成方法及びそれを用いた液晶表示素子 Withdrawn JPH05181138A (ja)

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