JPH05186572A - 不飽和ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

不飽和ポリエステル樹脂組成物

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JPH05186572A
JPH05186572A JP387792A JP387792A JPH05186572A JP H05186572 A JPH05186572 A JP H05186572A JP 387792 A JP387792 A JP 387792A JP 387792 A JP387792 A JP 387792A JP H05186572 A JPH05186572 A JP H05186572A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬化性に優れ、常温での伸びが大きく、下地
の亀裂に追従し得る柔軟性を有し、且つ高温時での耐湿
熱性やセメントアルカリに対する耐蝕性に優れた防水
材、床材およびライニング材として最適な不飽和ポリエ
ステル樹脂硬化物がが得られる不飽和ポリエステル樹脂
脂組成物を提供する。 【構成】 不飽和ポリエステルの末端の不飽和酸含有量
が全てのカルボン酸に対して1〜25モル%で、該不飽
和酸がモノカルボン酸であり、8モル%以下の不飽和酸
を鎖中に含有する不飽和ポリエステルと不飽和単量体よ
りなる不飽和ポリエステル樹脂組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は硬化性に優れ、常温で柔
軟性を有し、且つ高温耐湿熱性及び耐アルカリ性に優れ
た屋上防水材料等の用途に好適な不飽和ポリエステル樹
脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来、屋上防水材としては、
アスファルト、ゴムシート、塩ビシート、ウレタン樹
脂、アクリル樹脂および不飽和ポリエステル樹脂等が用
いられている。アスファルトは、下地に多少の凹凸があ
っても施工できる、吸水率が低い等の特徴を有し、また
安価なことから積層構造により大きな厚みを確保できる
ことや、押えモルタル構法および各種補強材との組合せ
により信頼度の高い防水層が形成できることから、新規
の建築物においては最も広く用いられている。しかしな
がら、接着力が小さいため剥がれや浮きという現象が生
じたり、機械的強度が小さいことから建物の振動や、下
地コンクリートの収縮クラック等による下地材の動きに
追従できないことにより防水層が破断するというトラブ
ルが生じやすい。また改修工事においては、溶融釜を現
場に持ち込みアスファルトを加熱溶解させるため、臭気
の発生や火災の危険性を伴ない、施工が大がかりになる
こと、また押えモルタルの上に直接塗布した場合、ふく
れや納まりの悪さが問題となり、さらに改修仕様が露出
アスファルト構法であると歩行用として使用できなくな
ること、また旧アスファルト防水層上でも劣化の生じ始
めたアスファルトに対しては接着力が非常に小さいため
旧防水層を完全に撤去する必要がある等の不便さがあり
問題になっている。
【0003】ゴムシートや塩ビシートは、工場生産によ
り防水層の物性および厚みが管理されており、現場製造
タイプの他の防水材料と比べて施工時のトラブルが解消
されることや、施工が早い等の特徴から、近年改修用途
を中心に広く用いられるようになってきた。しかしなが
ら、下地の平滑性が強く要求され、小さな突起物でも切
れ、剥がれの原因になることや熱収縮が大きく端部が剥
がれ易い等の欠点がある。また表面硬度が小さいため、
軽度の歩行においても損傷し、切れにつながることから
歩行用に適さない。
【0004】ウレタンやアクリル樹脂等の塗膜防水材
は、複雑な形状でも施工できる、仕上がり面の美観が優
れている、伸び率が大きく下地に亀裂が生じた場合でも
伸びでカバ−出来る等の長所から、新築、改修を問わず
用いられている。しかしながら、これらの樹脂は硬化が
遅く施工場所を使用できるまでに時間がかかりすぎる、
引張り、引裂き等の機械的強度が小さいため伸びた箇
所、浮いた箇所の劣化が激しく切れ、剥がれ等の欠陥が
生じ易い等の欠点を有する。
【0005】また、特定の不飽和ポリエステル樹脂が比
較的優れた性能を有し、例えば特開昭56−92917
号に開示された不飽和ポリエステル樹脂は、優れた機械
強度を有し、かつ常温では大きな伸びを有しており屋上
防水材としても使用可能である。しかしながら、上記不
飽和ポリエステル樹脂においても尚問題があり、本発明
者等は、先に下地に対する耐久密着性及び低温時の柔軟
性付与に不飽和ポリエステル中の1,2−アルケンジカ
ルボン酸の量が重要な意義を有していることを見いだ
し、鎖中にトランス1,2−アルケンジカルボン酸がジ
カルボン酸全量に対して0.1モル%以上1モル%未満
存在し、末端には1,2−アルケンジカルボン酸が1モ
ル以上25モル%以下存在する不飽和ポリエステル樹脂
100重量部とビニル重合性単量体20〜200重量部
を含有して成る不飽和ポリエステル樹脂組成物を提案し
た(特開昭63−120714)。しかしながら、該不
飽和ポリエステル樹脂組成物を硬化させるのに使用出来
る重合開始剤及び重合促進剤の種類および使用方法が制
限され、重合開始剤としてメチルエチルケトンパーオキ
サイドのごときケトンパーオキサイドを使用し、重合促
進剤として一般に用いられるナフテン酸コバルトやナフ
テン酸亜鉛等の金属塩を使用しても全く硬化しないか、
著しく硬化が遅く十分な機械強度を発現するまでには至
らない。また重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイ
ドのごときジアシルパーオキサイドを使用し、ジメチル
アニリン等のアミン類を使用した場合には、前者ほど著
しい硬化の低下はないが、重合開始剤およびアミン類の
使用量が多くなり、硬化物の耐候性低下や耐水性を低下
させるという問題があった。さらに該不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物を硬化させたものの物性は、経時的に変化
し、特に高温多湿時には未反応成分が硬化物より溶出
し、機械物性が著しく低下し固くなりがちである。また
アルカリ液に浸漬するとアルカリ分解を受けて柔軟性が
低下する等の物性変化が大きいという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は防水材料に
ついて種々検討を重ねた結果、特定の不飽和ポリエステ
ル樹脂が比較的優れた性能を有することを見いだした。
このようなことから、本研究者等はこれらの欠点を解決
すべく更に検討を重ねた結果、本発明に至った。
【0007】即ち、不飽和ポリエステルの末端不飽和酸
含有量が全てのカルボン酸化合物に対し1〜25モル%
で、該不飽和酸がモノカルボン酸であり、且つ8モル%
以下の不飽和酸を鎖中に含有する不飽和ポリエステルと
不飽和単量体よりなることを特徴とする不飽和ポリエス
テル樹脂組成物を提供するものであり、請求項1におい
て、鎖中のヒドロキシ化合物がビスフェノールA/アル
キレンオキサイド付加体(付加モル数が2〜20)を全
てのヒドロキシ化合物に対し80モル%以上含有し、且
つ鎖中の飽和ジカルボン酸の80モル%以上が脂肪族酸
であることを特徴とする不飽和ポリエステル樹脂組成物
を提供するものである。
【0008】本発明に用いられる不飽和ポリエステル樹
脂は不飽和ポリエステル化合物と該化合物と共重合可能
な不飽和単量体からなり、作業性、可とう性、硬度、耐
候性、耐溶剤性、乾燥性等の使用用途に応じて不飽和単
量体の含有量は20〜80重量%、好ましくは30〜7
0重量%の範囲である。
【0009】本発明に用いられる不飽和ポリエステル化
合物はヒドロキシ化合物とカルボン酸化合物(酸無水
物、カルボン酸のアルキルエステル化合物を含む)の縮
合、付加反応により得ることが出来るが、その中でも特
にジヒドロキシ成分及びジカルボン酸及びモノカルボン
酸成分から誘導されたものが好ましい。更に好ましくは
全てのカルボン酸に対し、末端に1〜25モル%の不飽
和のモノカルボン酸を有し、且つ不飽和ポリエステル化
合物の鎖中には不飽和結合を含有しないか、又は含有し
ても全カルボン酸に対する不飽和カルボン酸の割合が8
モル%以下が好ましい。末端の不飽和モノカルボン酸量
が25モル%よりも多いと硬化物の伸びが著しく低下し
てしまいゴム弾性を損ない硬くなり下地の亀裂に追従で
きなくなる。末端の不飽和モノカルボン酸量が1モル%
よりも少ないと不飽和ポリエステル樹脂中の架橋点が少
なくなり、ゲル化が悪くなり硬化性が低下する。又、鎖
中の不飽和結合量が8モル%よりも多いと低温で塗膜の
性能が硬くなり伸びがなくなって脆くなる。
【0010】不飽和ポリエステル化合物は、2工程で製
造するのが好ましく、この場合には、第1工程でヒドロ
キシ化合物成分の過剰量をジカルボン酸成分でエステル
化し、第2工程で不飽和モノカルボン酸を用いて迅速に
エステル化を行い、その際第1工程のジカルボン酸成分
は、8モル%以下のアルケンジカルボン酸からなり、か
つ第2工程では不飽和モノカルボン酸を全てのカルボン
酸化合物の1〜25モル%を形成するように選択するの
がよい。
【0011】ヒドロキシ成分は主にジヒドロキシ化合物
からなるが、部分的には例えば、20モル%までのトリ
オール化合物等のポリヒドロキシ化合物を含んでいても
よい。
【0012】ジヒドロキシ化合物としては、エチレング
リコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、1,3ブタンジオール、
1,4ブタンジオール、ネオペンチルグリコール等の脂
肪族ジアルコール、4,4−ジヒドロキシジシクロヘキ
シルプロパン等の脂環族ジヒドロキシ化合物やビスフェ
ノールAのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキ
サイドのようなアルキレンオキサイド付加物等の芳香族
ジヒドロキシ化合物が例示できる。ポリヒドロキシ化合
物としてはトリメチロールプロパン、グリセリン、ペン
タエリスリトール等が挙げられる。ビスフェノールA/
アルキレンオキサイド付加体が80モル%よりも少なく
なると高温多湿時には未反応成分が硬化物より溶出し、
機械物性が著しく低下し固くなり、また アルカリ液に
浸漬するとアルカリ分解を受けて柔軟性が低下する等の
問題がでてくる。ビスフェノールA/アルキレンオキサ
イド付加体のジヒドロキシ化合物としては、エチレンオ
キサイドもしくはプロピレンオキサイドのようなアルキ
レンオキサイド付加物で、その付加モル数は2〜20モ
ル程度が好ましい。更に好ましくは4〜14モル程度で
あり、2モル以下では硬化物が硬くなり、20モル以上
では、ポリエステル樹脂の反応時にOH濃度が少なくな
るため、特に不飽和酸を有するモノカルボン酸との反応
が遅くなり、耐水性や耐アルカリ性が悪くなる。
【0013】鎖中のジカルボン酸中の飽和脂肪族酸とし
ては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン
酸等が例示出来る。これ以外に用いることの出来る飽和
酸としては、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無
水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ
無水フタル酸、テトラクロール無水フタル酸等が例示で
きる。鎖中の飽和酸のうち脂肪族酸の量が80モル%よ
り少ないと、低温で塗膜の性能が硬くなり伸びがなくな
って脆くなる。
【0014】本発明に用いられる鎖中の不飽和酸として
は、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン
酸、シトラコン酸、イタコン酸、塩素化マレイン酸等の
1種もしくは2種以上用いられる。
【0015】末端の不飽和酸として不飽和モノカルボン
酸を用いるのは、不飽和ジカルボン酸または無水不飽和
酸を用いた場合に生成する遊離のカルボン酸が重合促進
剤として用いられるアミン類や金属塩と反応し、重合促
進剤の活性能を著しく低下させるためである。不飽和ジ
カルボン酸または無水不飽和酸を反応させた後、遊離の
カルボン酸を封鎖させればよいが、封鎖剤として、例え
ばメタノール、エタノール等のモノアルコール、フェニ
ルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル等の
モノエポキシ化合物やジシクロペンタジエン等を反応さ
せた場合、重合促進剤に影響を与えない程度に遊離のカ
ルボン酸を低下させるには該封鎖剤を過剰に添加しなけ
ればならず、過剰に添加した未反応の封鎖剤が反応性、
耐水性を低下させてしまう。不飽和モノカルボン酸化合
物としては、(メタ)アクリル酸、メタクリル酸や無水
マレイン酸とメチルアルコール、エチルアルコール、n
−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−
ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、イソブ
チルアルコール、tert−ブチルアルコール、n−ア
ミルアルコール、イソアミルアルコール、sec−ブチ
ルカルビノール、ネオペンチルアルコール、2−ペンタ
ノール等の飽和アルコールやジシクロペンタジエン及び
モノエポキシ化合物との付加反応生成物が挙げられる。
【0016】本発明に用いられる不飽和単量体として
は、例えばスチレン、ビニルトルエン、メチル(メタ)
アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチ
ル(メタ)アクリレート、iso−ブチルメタアクリレ
ート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−オ
クチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ス
テアリル(メタ)アクリレート、(メチル)グリシジル
(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート等があり、1種又は2種以上の組合せにて用いられ
る。
【0017】かかる樹脂組成物には粘度の調整、硬化物
の物性の改質、硬化速度の向上、貯蔵安定性のために、
高分子化合物、可塑剤、硬化触媒(架橋開始剤、架橋開
始助剤等)、禁止剤、充填剤を必要によって添加するこ
とが可能である。使用できる高分子としては、製造原価
を低減させたり、塗装材料として使用した場合の塗装性
能ないしは塗膜性能を向上させるために混合されるもの
で、例えばアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレ
タン樹脂、スチレン−アリルアルコール共重合体等を挙
げることが出来る。又可塑剤としては、ジオクチルフタ
レート、ジブチルフタレート、ブチルフタリルブチルグ
リコレート、リン酸トリクレジル、塩素化パラフィン等
が挙げられ、またアスファルト等の石油精製時のボトム
残査や石炭タール等の歴清物も塗膜性能の向上や下地と
のなじみをよくする為に添加することが出来る。必要に
応じて、例えばヒドロキノン、パラベンゾキノン、クロ
ラニル、2,3−ジクロル−5,6−ジシアノパラベンゾ
キノン、パラ第3ブチルカテコ−ル、2第三ブチル−
1,4−ヒドロキノン、2,5−ジ第三ブチル−1,3−
ヒドロキノン、ナフテン酸銅、1,4−ナフトキノン、
ヒドロキノンモノメチルエーテルおよびヒドロキノンモ
ノエチルエーテル等の重合禁止剤を添加し、製造時及び
貯蔵時のゲル化防止を計り、貯蔵安定性を向上させるこ
とが出来る。
【0018】必要に応じて添加される硬化触媒は 硬化
方法により適宜選択することが出来る。電子線等の高エ
ネルギーを用いる場合には特に重合開始剤は必要ない
が、光や紫外線を用いれば周知の光増感剤が重合開始剤
として必要である。又、一般的な重合開始剤として過酸
化ベンゾイル、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジ
ターシャリブチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキ
サイド、キュメンハイドロパーオキサイド等の有機過酸
化物が適当であり、重合促進剤としてナフテン酸コバル
ト等の金属石鹸、ジメチルアニリン、ジメチルパラトル
イジン等の3級アミン、ナトリウムメチラート等のアル
コラート、ラウリルメルカプタン等が適当である。その
中でも特に、過酸化ベンゾイル/3級アミン、メチルエ
チルケトンパーオキサイド/ナフテン酸コバルト等が一
般的に用いることが出来る。
【0019】これらの成分の外に硬化物の性能を改良す
る目的として種々の物質を添加することが出来る。これ
らの添加物としてはチタンホワイト、カーボンブラッ
ク、ベンガラ等の顔料、メチルアルコール、エチルアル
コール、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、酢
酸エチル、ミネラルスピリット等の溶剤、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ナイロン、炭酸カルシウム、炭酸
マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、アルミ
ナ、クレー、カオリン、タルク、珪そう土、シリカゲ
ル、マイカ粉末、ガラス繊維粉末、アスベスト粉末、珪
石粉等の充填剤、シリカ、ベントナイト、コロイド性珪
酸、ヒマシ油誘導体等の揺変剤を添加することが出来
る。
【0020】塗布方法としては不飽和ポリエステル樹脂
と重合開始剤及び重合促進剤、必要によりワックスやそ
の他の添加剤及びイソシアネート化合物等を混合し、ゴ
ムベラ、ハケ、ローラー等の施工器具やスプレー等の機
械塗装等の通常の塗装手段等により塗装、硬化させれば
よい。これらの混合物の1回当りの塗布量は、通常は
0.05〜5.0mm、好ましくは0.3〜3.0mmであ
る。0.05mmよりも塗膜が薄いと、塗膜にピンホー
ルが発生しやすくなり、又5.0mmよりも塗膜が厚い
と硬化物が収縮し、床材に用いた場合には端部から剥離
を生じることがある。
【0021】
【実施例】以下、実施例、比較例により本発明をさらに
詳細に説明するが、これにより発明を限定するものでは
ない。以下において部は特記する以外は重量基準であ
る。なお、実施例、比較例の試験結果をまとめて表に掲
げた。 実施例1 攪拌機、温度計、コンデンサー付き分溜器及び窒素導入
管を備えた4つ口フラスコにビスフェノールAのプロピ
レンオキサイド6モル付加体5825g(10.6モ
ル)、アジピン酸1418g(9.7モル)およびフマ
ル酸 35g(0.3モル)を装入し、窒素気流中215
℃においてエステル化反応させ、酸価が8.0に達する
まで水を留去した。次に無水マレイン酸1モルとジシク
ロペンタジエン1モルを温度150℃にて反応させた不
飽和モノカルボン酸198g(0.8モル)を添加し、
更に反応を続け酸価が8以下に達するまで水を留去した
後、この反応物を100℃まで冷却し、ハイドロキノン
150mgを溶解せしめたスチレン1300gに溶解せ
しめ淡黄色な不飽和ポリエステル樹脂組成物を得た。こ
の不飽和ポリエステル樹脂100部に、ワックスとして
融点が56〜58℃のパラフィンワックス0.2部、消
泡剤としてディスパロンOX−720(楠本化成工業
製)0.1部、常温高速攪拌下に均一に混合分散させ、
使用直前に更に重合開始剤として55%メチルエチルパ
ーオキサイド2.0部、重合促進剤として6%ナフテン
酸コバルト0.5部を配合した。 [評価方法] (1)常温ゲル化時間 JIS K−6901に準じて常温ゲル化時間の測定を
行った。ゲル化時間は3時間まで測定し、3時間でもゲ
ル化しない場合は×と表示した。重合開始剤として55
%メチルエチルパーオキサイド2.0部、重合促進剤と
して6%ナフテン酸コバルト0.5部を配合したMEK
PO系の他に重合開始剤として50%ベンゾイルパーオ
キサイド3.0部、重合促進剤としてジメチルアニリン
0.5 部を配合したBPO系にても測定した。 (2)引張試験 ポリエステルフィルムの上にこの配合物を3mm厚みに
塗布し、20℃168時間養生させた後、ポリエステル
フィルムより脱離させ、JIS K−6301に記載の
ダンベル3号形状試験片を打ち抜き、JIS A−60
21に準じて試験温度20℃及び0℃の引張り試験を行
い、引張強さ、伸び率を測定した。 (3)デュポン式衝撃試験 ポリエステルフィルムの上にこの配合物を塗布し、ガラ
スマット#380を一層入れ3mm厚みになるようにし
た。20℃/168時間養生させた後、ポリエステルフ
ィルムより脱離させ、寸法10cm角の試験片を切断
し、デュポン式衝撃試験機を用いて、500grの鋼球
を高さ1mより落球させ試験時温度20℃及び0℃にお
ける耐衝撃性を調べた。評価は外観観察により、外観に
顕著な変化がないものは○、破壊したものは×、ヘヤー
クラックが発生したものは△とした。 (4)耐湿熱性試験 引張試験と同一シートより3cm×7cmの試験片を切
り出し、温度70℃の飽和水蒸気雰囲気下に10日間暴
露し、外観及び指触により耐湿熱性を判定した。油状成
分が硬化物シートから溶出しているものを×とし、溶出
が認められないものは○とした。 (5)耐アルカリ性試験 耐湿熱性試験と同一寸法の試験片を温度50℃の5%カ
セイソーダ水溶液に168時間浸漬し、外観より耐アル
カリ性を判定した。外観に顕著な変化がないものは○、
外観変化や硬さ変化等異常の認められるものは×とし
た。
【0022】実施例2〜8及び比較例1〜4 実施例1と同様に実施例2〜8および比較例1〜4は原
料物質およびその添加量を表−1に、不飽和ポリエステ
ル樹脂硬化物の特性を表−2にまとめて記載した。尚、
プロピレンオキサイドをPOと略した。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】
【表5】
【0028】
【表6】
【0029】
【発明の効果】本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物
によれば、硬化性に優れ、常温での伸びが大きく、下地
の亀裂に追従しうる柔軟性を有し、且つ高温時での耐湿
熱性やセメントアルカリに対する耐蝕性に優れた防水
材、床材およびライニング材として最適な不飽和ポリエ
ステル樹脂硬化物が得られる不飽和ポリエステル樹脂組
成物を提供するものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和ポリエステルの末端不飽和酸含有
    量が全てのカルボン酸化合物に対し1〜25モル%で、
    該不飽和酸がモノカルボン酸であり、且つ8モル%以下
    の不飽和酸を鎖中に含有する不飽和ポリエステルと不飽
    和単量体よりなることを特徴とする不飽和ポリエステル
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1において、鎖中のヒドロキシ化
    合物がビスフェノールA/アルキレンオキサイド付加体
    (付加モル数が2〜20)を全てのヒドロキシ化合物に
    対し80モル%以上含有し、且つ鎖中の飽和ジカルボン
    酸の80モル%以上が脂肪族酸であることを特徴とする
    不飽和ポリエステル樹脂組成物。
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