JPH05192043A - 育苗トレイ及び該トレイの修復再生方法 - Google Patents
育苗トレイ及び該トレイの修復再生方法Info
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- JPH05192043A JPH05192043A JP4032542A JP3254292A JPH05192043A JP H05192043 A JPH05192043 A JP H05192043A JP 4032542 A JP4032542 A JP 4032542A JP 3254292 A JP3254292 A JP 3254292A JP H05192043 A JPH05192043 A JP H05192043A
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- water
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- seedling
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- Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 育苗用ポットを設けてなるトレイ(但し、発
泡合成樹脂製のものを除く)において、トレイ全面又は
前記ポットの表面の一部又は全部に撥水性物質層を形成
したことを特徴とする育苗トレイ、及び該トレイを撥水
性物質の溶融温度以上に加熱することにより、該撥水性
物質層に発生した傷を修復再生する方法。 【効果】 苗の生育性、培土保型性、育苗苗のポットか
らの離型性及び定植後の活着性がともに良好で、使用中
に傷が発生しても容易に修復再生できる。
泡合成樹脂製のものを除く)において、トレイ全面又は
前記ポットの表面の一部又は全部に撥水性物質層を形成
したことを特徴とする育苗トレイ、及び該トレイを撥水
性物質の溶融温度以上に加熱することにより、該撥水性
物質層に発生した傷を修復再生する方法。 【効果】 苗の生育性、培土保型性、育苗苗のポットか
らの離型性及び定植後の活着性がともに良好で、使用中
に傷が発生しても容易に修復再生できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は育苗トレイに関し、更に
詳しくは、トレイのポット部に培土を充填し種子を播種
し育苗苗(以下、プラグ苗と言う)を育生するに際し、
生育性、培土保型性及びプラグ苗のポットからの離型性
に優れるとともに、定植後の活着性の良好な健苗を育生
させる育苗トレイ及びその修復再生方法に関する。
詳しくは、トレイのポット部に培土を充填し種子を播種
し育苗苗(以下、プラグ苗と言う)を育生するに際し、
生育性、培土保型性及びプラグ苗のポットからの離型性
に優れるとともに、定植後の活着性の良好な健苗を育生
させる育苗トレイ及びその修復再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、育苗トレイは畑に直播種し、その
後収穫に至る迄移植や定植を必要としない野菜や花卉類
(大根、ホーレン草、チューリップ等)以外で播種・育
苗後、移植や定植が必要な野菜・花卉類(レタス、ブロ
ッコリー、キュウリ、トマト、パンジ等)の育苗(プラ
グ苗)用に供される。最近では優れた苗品質の確保の目
的と、更に移植定植作業の合理化、省力化のため、従来
の畑に直播する苗床育苗からプラグ苗方式への移行が主
流となって来ている。特に最近、高品質の野菜や花卉類
が要求されるマーケットニーズに対し、プラグ苗の育生
度、品質レベルがいかに優れているかが収穫時の品質収
穫を大きく左右することから、優れた苗作りに多くの労
力、経験、知識が投入され、更にそのための優れた育苗
用資材が要望されている。プラグ苗の優劣は、地表の葉
部、茎部の育生度合だけで判断されるものではなく、む
しろプラグ苗の定植時の根部の育生状態が定植後の活着
性、育生栽培状態を大きく左右することから、プラグ苗
の根部の育生が最大の課題となっている。
後収穫に至る迄移植や定植を必要としない野菜や花卉類
(大根、ホーレン草、チューリップ等)以外で播種・育
苗後、移植や定植が必要な野菜・花卉類(レタス、ブロ
ッコリー、キュウリ、トマト、パンジ等)の育苗(プラ
グ苗)用に供される。最近では優れた苗品質の確保の目
的と、更に移植定植作業の合理化、省力化のため、従来
の畑に直播する苗床育苗からプラグ苗方式への移行が主
流となって来ている。特に最近、高品質の野菜や花卉類
が要求されるマーケットニーズに対し、プラグ苗の育生
度、品質レベルがいかに優れているかが収穫時の品質収
穫を大きく左右することから、優れた苗作りに多くの労
力、経験、知識が投入され、更にそのための優れた育苗
用資材が要望されている。プラグ苗の優劣は、地表の葉
部、茎部の育生度合だけで判断されるものではなく、む
しろプラグ苗の定植時の根部の育生状態が定植後の活着
性、育生栽培状態を大きく左右することから、プラグ苗
の根部の育生が最大の課題となっている。
【0003】根部の育生には培土の種類、培土の状態
(水、空気、肥料、温度)が大きなウエイトを占めるこ
とから、最近培土の開発競争が一段と激しさを増してい
る。プラグ苗の根は通常、主根、側根、根毛で構成され
ているのが一般的であるが、その中でも根が地中より
水、養分、空気等を吸収するのに最も重要なものは根毛
であり、根毛の育生度合が苗の品質を大きく左右する。
しかし、根毛は播種後ごく短期間(2〜3週間程度)で
育生され、移植又は定植されるプラグ苗にあっては充分
に発毛・育生しておらず、非常に不満足な状態で定植さ
れているのが実態である。
(水、空気、肥料、温度)が大きなウエイトを占めるこ
とから、最近培土の開発競争が一段と激しさを増してい
る。プラグ苗の根は通常、主根、側根、根毛で構成され
ているのが一般的であるが、その中でも根が地中より
水、養分、空気等を吸収するのに最も重要なものは根毛
であり、根毛の育生度合が苗の品質を大きく左右する。
しかし、根毛は播種後ごく短期間(2〜3週間程度)で
育生され、移植又は定植されるプラグ苗にあっては充分
に発毛・育生しておらず、非常に不満足な状態で定植さ
れているのが実態である。
【0004】根毛は過湿状態でも、また乾燥状態でも生
育せず、所謂固・気・液の三相及び温度が適度に存在す
ることが必要であると言われている。しかし、現状のプ
ラグ苗用育苗トレイでは播種後定植時の離型迄の間、1
日1〜数回の給水を受け乍ら育生されるが、給水後根部
は完全な湿潤状態にあり、更に給水前は乾燥状態(又は
それに近い状態)にさらされていることになる。つま
り、発芽、発根(毛)して間もない幼い植物生命体は、
湿潤−乾燥の繰返しと云う厳しい環境に常にさらされ乍
ら育生されるため、当然定植時迄に理想的な根部育生や
根毛の発毛・育生は抑制される。そのため、同じ育苗ト
レイを用いても苗の不揃い、徒長苗の出現や病弱苗が混
在・育生されることになる。
育せず、所謂固・気・液の三相及び温度が適度に存在す
ることが必要であると言われている。しかし、現状のプ
ラグ苗用育苗トレイでは播種後定植時の離型迄の間、1
日1〜数回の給水を受け乍ら育生されるが、給水後根部
は完全な湿潤状態にあり、更に給水前は乾燥状態(又は
それに近い状態)にさらされていることになる。つま
り、発芽、発根(毛)して間もない幼い植物生命体は、
湿潤−乾燥の繰返しと云う厳しい環境に常にさらされ乍
ら育生されるため、当然定植時迄に理想的な根部育生や
根毛の発毛・育生は抑制される。そのため、同じ育苗ト
レイを用いても苗の不揃い、徒長苗の出現や病弱苗が混
在・育生されることになる。
【0005】そして、近時、従来の育苗トレイでは気相
が不充分であるとの観点から、オランダ等の苗産業の最
先端技術保有国と云われている地域では、育苗トレイの
育苗ポット部の周囲に凹凸を設け、そこに円形の成形培
土を挿入して播種する方法や、成形培土の周囲に凹凸を
設ける方法が採用され、根毛育生に効果を上げている。
また、育苗トレイを上層部と下層部との2層構造とし
て、発芽後一定時間経ってから下層部を取り去り、根を
空気に触れさせる方式のもの等が実用化されている。
が不充分であるとの観点から、オランダ等の苗産業の最
先端技術保有国と云われている地域では、育苗トレイの
育苗ポット部の周囲に凹凸を設け、そこに円形の成形培
土を挿入して播種する方法や、成形培土の周囲に凹凸を
設ける方法が採用され、根毛育生に効果を上げている。
また、育苗トレイを上層部と下層部との2層構造とし
て、発芽後一定時間経ってから下層部を取り去り、根を
空気に触れさせる方式のもの等が実用化されている。
【0006】しかし乍ら、空気に触れるのは、前者にあ
っては成形培土の凹部のみであり、また後者にあって
は、露出した下層部のみという、部分的にしか気相に触
れさせることができない。また、いずれの場合において
も、空気に触れる部分は気相過剰となって他の固相、液
相が不足しがちで、前記した三相及び温度が常に適度に
存在するという理想状態に維持し難い憾みがある。
っては成形培土の凹部のみであり、また後者にあって
は、露出した下層部のみという、部分的にしか気相に触
れさせることができない。また、いずれの場合において
も、空気に触れる部分は気相過剰となって他の固相、液
相が不足しがちで、前記した三相及び温度が常に適度に
存在するという理想状態に維持し難い憾みがある。
【0007】また、例えば紙製トレイの場合、貼り合わ
せの部分や紙表面の微細な間隙に根が入り込み、育苗し
た苗をポットから取り出す際の離型性が悪く、培土保型
性を損ない、根を傷めるという問題がある。また、紙製
トレイはその柔らかさのために傷が入り易く、この傷の
中にも上記と同様、根が入り込んで離型性をますます悪
化させるという問題を孕んでいる。また、育苗トレイを
複数回以上繰り返し使用する場合、この微細な間隙や傷
に根の一部や培土の一部が残り、そこが病原苗やカビの
巣となり、新しいプラグ苗の育生を阻害したり、病気の
原因となることがしばしばある。
せの部分や紙表面の微細な間隙に根が入り込み、育苗し
た苗をポットから取り出す際の離型性が悪く、培土保型
性を損ない、根を傷めるという問題がある。また、紙製
トレイはその柔らかさのために傷が入り易く、この傷の
中にも上記と同様、根が入り込んで離型性をますます悪
化させるという問題を孕んでいる。また、育苗トレイを
複数回以上繰り返し使用する場合、この微細な間隙や傷
に根の一部や培土の一部が残り、そこが病原苗やカビの
巣となり、新しいプラグ苗の育生を阻害したり、病気の
原因となることがしばしばある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
み、安価且つ簡単な構造により、上記理想的な三相分布
を実現し得るのみならず、離型性を改善するとともに、
繰返し使用する際に生ずるトレイ表面、ポット部表面の
傷、打コン等を熱処理することにより容易に溶融させ平
滑修復することが可能な機能を有する育苗トレイを提供
するものである。
み、安価且つ簡単な構造により、上記理想的な三相分布
を実現し得るのみならず、離型性を改善するとともに、
繰返し使用する際に生ずるトレイ表面、ポット部表面の
傷、打コン等を熱処理することにより容易に溶融させ平
滑修復することが可能な機能を有する育苗トレイを提供
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の第1は、
育苗用ポットを設けてなるトレイ(但し、発泡合成樹脂
製のものを除く)において、トレイ全面又は前記ポット
の表面の一部又は全部に撥水性物質層を形成したことを
特徴とする育苗トレイを、本発明の第2は、育苗用ポッ
トを設けてなるトレイ(但し、発泡合成樹脂製のものを
除く)において、トレイ全面又は前記ポットの表面の一
部又は全部に撥水性物質層を形成してなり、使用中に生
じる撥水性物質層の傷を該撥水性物質の溶融温度以上の
加熱により修復再生可能な育苗トレイを、本発明の第3
は、育苗用ポットを設けたトレイ(但し、発泡合成樹脂
製のものを除く)の全面又は前記ポットの表面の一部又
は全部に撥水性物質層を形成した育苗トレイを、該撥水
性物質の溶融温度以上に加熱することにより、前記撥水
性物質層に発生した傷を修復再生することを特徴とする
育苗トレイの修復再生方法を、それぞれ内容とするもの
である。
育苗用ポットを設けてなるトレイ(但し、発泡合成樹脂
製のものを除く)において、トレイ全面又は前記ポット
の表面の一部又は全部に撥水性物質層を形成したことを
特徴とする育苗トレイを、本発明の第2は、育苗用ポッ
トを設けてなるトレイ(但し、発泡合成樹脂製のものを
除く)において、トレイ全面又は前記ポットの表面の一
部又は全部に撥水性物質層を形成してなり、使用中に生
じる撥水性物質層の傷を該撥水性物質の溶融温度以上の
加熱により修復再生可能な育苗トレイを、本発明の第3
は、育苗用ポットを設けたトレイ(但し、発泡合成樹脂
製のものを除く)の全面又は前記ポットの表面の一部又
は全部に撥水性物質層を形成した育苗トレイを、該撥水
性物質の溶融温度以上に加熱することにより、前記撥水
性物質層に発生した傷を修復再生することを特徴とする
育苗トレイの修復再生方法を、それぞれ内容とするもの
である。
【0010】本発明における育苗ポットとしては、発泡
合成樹脂製を除く他は特に制限はなく、例えば紙製、ポ
リ塩化ビニル等の合成樹脂の真空成形品、射出成形品等
が挙げられる。
合成樹脂製を除く他は特に制限はなく、例えば紙製、ポ
リ塩化ビニル等の合成樹脂の真空成形品、射出成形品等
が挙げられる。
【0011】本発明に使用される撥水性物質としては特
に制限はないが、例えばパラフィンW、マイクロクリス
タリンW等の石油ワックス;カーワックス、スキーワッ
クス、艶出しワックス等の配合ワックス;シリコーン;
フッ素化合物;ステアリン酸等の脂肪酸;動物、植物、
鉱物等の固形天然ワックス等が挙げられる。これらは単
独又は2種以上組み合わせて用いられる。これら撥水性
物質は融点が室温以上のものが使用し易く好ましいが、
室温以下のものであっても培土や水への移行が少なく、
植物への害が少ないものであれば使用し得る。特に液状
の場合には、粘度の高いものが好ましい。
に制限はないが、例えばパラフィンW、マイクロクリス
タリンW等の石油ワックス;カーワックス、スキーワッ
クス、艶出しワックス等の配合ワックス;シリコーン;
フッ素化合物;ステアリン酸等の脂肪酸;動物、植物、
鉱物等の固形天然ワックス等が挙げられる。これらは単
独又は2種以上組み合わせて用いられる。これら撥水性
物質は融点が室温以上のものが使用し易く好ましいが、
室温以下のものであっても培土や水への移行が少なく、
植物への害が少ないものであれば使用し得る。特に液状
の場合には、粘度の高いものが好ましい。
【0012】トレイの全面又はポットの表面の一部又は
全部に撥水性物質層を形成させる方法としては、特に制
限はなく、例えは浸漬法、スプレー法、刷毛塗法等が挙
げられる。撥水性物質層の厚みも特に制限はないが、通
常、0.1〜0.5mm程度の範囲で充分な効果が得られ
る。
全部に撥水性物質層を形成させる方法としては、特に制
限はなく、例えは浸漬法、スプレー法、刷毛塗法等が挙
げられる。撥水性物質層の厚みも特に制限はないが、通
常、0.1〜0.5mm程度の範囲で充分な効果が得られ
る。
【0013】
【作用】本発明の育苗トレイは、ポット表面に撥水性物
質層を形成させたことにより、過剰の水分が排除されて
その間隙に空気が導入され、理想的な固・気・液の三相
分布が実現されることによるものと考えられる。例え
ば、撥水物質層を形成させない従来のトレイの場合、ポ
ット表面と培土の接触部は、培土の保水性と、ポッ
ト表面の親水性(濡れ性)と、ポット表面の水の表面
張力とが相乗効果を発揮するため、わずか数10mmφの
ポットのポット中心部とポット外周部(培土外周層)の
育生環境に大きな差を生じる。例えば給水後におけるポ
ット断面方向の水の密度分布を測定すると、図1に示す
ように、中心部からポット表面(培土外周層)に向かっ
て水の保水量が高くなり、特に培土外周近傍及びポット
表面で構成する層は最も高く、更にポット表面は完全に
濡れ状態にある。また、培土とポット表面に自然に構成
される凹部や所々のわずかな隙間には水膜が形成されて
おり、これらで構成される培土外周層は過度の湿潤状態
にあり、常に空気をも必要とする根の育生にとって非常
に過酷な環境と云える。そして、次の給水時にはポット
中心部は乾燥状態にあるにもかかわらず、培土外周層は
未だ湿潤状態をそのまま維持していることもある。逆
に、培土外周層の乾燥状態を目安に給水するとポット中
心部は過度の乾燥状態になる可能性が高く、給水時期の
設定が難しい。
質層を形成させたことにより、過剰の水分が排除されて
その間隙に空気が導入され、理想的な固・気・液の三相
分布が実現されることによるものと考えられる。例え
ば、撥水物質層を形成させない従来のトレイの場合、ポ
ット表面と培土の接触部は、培土の保水性と、ポッ
ト表面の親水性(濡れ性)と、ポット表面の水の表面
張力とが相乗効果を発揮するため、わずか数10mmφの
ポットのポット中心部とポット外周部(培土外周層)の
育生環境に大きな差を生じる。例えば給水後におけるポ
ット断面方向の水の密度分布を測定すると、図1に示す
ように、中心部からポット表面(培土外周層)に向かっ
て水の保水量が高くなり、特に培土外周近傍及びポット
表面で構成する層は最も高く、更にポット表面は完全に
濡れ状態にある。また、培土とポット表面に自然に構成
される凹部や所々のわずかな隙間には水膜が形成されて
おり、これらで構成される培土外周層は過度の湿潤状態
にあり、常に空気をも必要とする根の育生にとって非常
に過酷な環境と云える。そして、次の給水時にはポット
中心部は乾燥状態にあるにもかかわらず、培土外周層は
未だ湿潤状態をそのまま維持していることもある。逆
に、培土外周層の乾燥状態を目安に給水するとポット中
心部は過度の乾燥状態になる可能性が高く、給水時期の
設定が難しい。
【0014】これに対し、本発明の育苗トレイはポット
表面に撥水性物質を形成させているため、例えばポット
の底の穴に栓をしてポット内に水のみを充満させると当
然撥水物質の撥水効果により、水はポット中心にはじか
れる力が働き水とポット表面に薄い空気層を形成したわ
ずかな撥水性隙間を形成していることが確認出来る。こ
れは蓮の花の葉に水滴を落とすと水滴が銀色に見え葉の
表面を転がる状態と非常に近似の現象である。この本発
明のポット部に培土を充填し散水すると、従来のトレイ
の時に現れる、培土の保水性、ポット表面の親水性
(濡れ性)、ポット表面の水の表面張力の相乗効果に
よるポット表面近傍(含培土表面外周層)の保水力条件
がポット表面の撥水性により崩れ、従来のトレイにおけ
る過剰湿潤状態の培土表面外周層が形成不可能となる。
かくして、本発明ポットの散水後のポット断面方向の水
の密度分布は、図2に示す如く、図1に示した従来型と
全く異なった分布を示している。ちなみに、同一寸法、
同一条件の従来のトレイと本発明のトレイを用い、同一
培土を用い、同一充填量で、各々同一水量を培土上面よ
り散水し30分後の下部排水穴からの排水量を測定する
と、排水量は「従来トレイ<本発明トレイ」の結果とな
り、撥水物質層の形成効果が認められる。以上から、従
来トレイのポット断面方向の外周〜中心部における急激
な湿潤勾配や培土外周層の湿潤レベルの高さに比し、本
発明トレイでは湿潤勾配は大巾に改善され且つ培土外周
層の湿潤レベルも大幅に改善され、均一に且つ適度な三
相条件が形成され、根にとって、より優れた育生条件が
確保されているものと考えられる。
表面に撥水性物質を形成させているため、例えばポット
の底の穴に栓をしてポット内に水のみを充満させると当
然撥水物質の撥水効果により、水はポット中心にはじか
れる力が働き水とポット表面に薄い空気層を形成したわ
ずかな撥水性隙間を形成していることが確認出来る。こ
れは蓮の花の葉に水滴を落とすと水滴が銀色に見え葉の
表面を転がる状態と非常に近似の現象である。この本発
明のポット部に培土を充填し散水すると、従来のトレイ
の時に現れる、培土の保水性、ポット表面の親水性
(濡れ性)、ポット表面の水の表面張力の相乗効果に
よるポット表面近傍(含培土表面外周層)の保水力条件
がポット表面の撥水性により崩れ、従来のトレイにおけ
る過剰湿潤状態の培土表面外周層が形成不可能となる。
かくして、本発明ポットの散水後のポット断面方向の水
の密度分布は、図2に示す如く、図1に示した従来型と
全く異なった分布を示している。ちなみに、同一寸法、
同一条件の従来のトレイと本発明のトレイを用い、同一
培土を用い、同一充填量で、各々同一水量を培土上面よ
り散水し30分後の下部排水穴からの排水量を測定する
と、排水量は「従来トレイ<本発明トレイ」の結果とな
り、撥水物質層の形成効果が認められる。以上から、従
来トレイのポット断面方向の外周〜中心部における急激
な湿潤勾配や培土外周層の湿潤レベルの高さに比し、本
発明トレイでは湿潤勾配は大巾に改善され且つ培土外周
層の湿潤レベルも大幅に改善され、均一に且つ適度な三
相条件が形成され、根にとって、より優れた育生条件が
確保されているものと考えられる。
【0015】特に、本発明トレイでのプラグ苗の育生の
特徴の一つである、ポット表面、いわゆる撥水層(薄膜
空気層)領域での枝根、根毛の発生・生育が著しく、播
種から定植迄の2〜3週間の短期間にかかわらず、従来
のポットでは不可能と思われる根鉢が形成され易く、従
って移植・定植後の活着性を一段と高めることができ
る。育苗技術では、よく根は水を追っかけ、空気を追っ
かけ乍ら生長すると云われるが、本発明のポット表面を
含む培土外周層は適度の湿潤と適度の空気が共存出来る
ため、根にとって理想的な環境を創出し、苗の品質
(葉、茎、根)が改善されるものと考えられる。本発明
は従来の育苗用培土研究の域を脱却し、全く新しい育苗
技術、栽培技術領域を開拓した画期的な発明である。
特徴の一つである、ポット表面、いわゆる撥水層(薄膜
空気層)領域での枝根、根毛の発生・生育が著しく、播
種から定植迄の2〜3週間の短期間にかかわらず、従来
のポットでは不可能と思われる根鉢が形成され易く、従
って移植・定植後の活着性を一段と高めることができ
る。育苗技術では、よく根は水を追っかけ、空気を追っ
かけ乍ら生長すると云われるが、本発明のポット表面を
含む培土外周層は適度の湿潤と適度の空気が共存出来る
ため、根にとって理想的な環境を創出し、苗の品質
(葉、茎、根)が改善されるものと考えられる。本発明
は従来の育苗用培土研究の域を脱却し、全く新しい育苗
技術、栽培技術領域を開拓した画期的な発明である。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に
説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものでは
ない。 実施例 上部直径21mm、下部直径18mm、高さ40mmのポット
を240個備えた紙製トレイ及び塩化ビニルシート真空
成形トレイを溶融状のポリエチレンワックス中に浸漬し
て、ポットの表面にそれぞれ厚さ約0.3mmのポリエチ
レンワックス皮膜を形成した。得られたトレイのポット
内にみまさ園芸培土(商品名)を入れ、レタスコーティ
ング種を播種した。また、比較のために、ポリエチレン
ワックス皮膜を形成していない紙製トレイ、塩化ビニル
樹脂シートの真空成形トレイを用いて、同様の育苗テス
トを実施した。結果を表1に示す。
説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものでは
ない。 実施例 上部直径21mm、下部直径18mm、高さ40mmのポット
を240個備えた紙製トレイ及び塩化ビニルシート真空
成形トレイを溶融状のポリエチレンワックス中に浸漬し
て、ポットの表面にそれぞれ厚さ約0.3mmのポリエチ
レンワックス皮膜を形成した。得られたトレイのポット
内にみまさ園芸培土(商品名)を入れ、レタスコーティ
ング種を播種した。また、比較のために、ポリエチレン
ワックス皮膜を形成していない紙製トレイ、塩化ビニル
樹脂シートの真空成形トレイを用いて、同様の育苗テス
トを実施した。結果を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】表1の結果から明らかな如く、本発明の
育苗トレイは生育性、培土表面の根鉢性、培土保型性、
根毛発生数、根毛長さ及びプラグ苗のポットからの離型
性並びに定植後の活着性が極めて良好で、トレイ内の苗
の不揃性も大巾に改善されていることがわかる。本発明
の育苗トレイは、前記した通り、ポット表面に撥水性物
質層を形成させたことにより、過剰の水分が排除されて
その間隙に空気が導入され、理想的な固・気・液の三相
分布が実現されることによるものと考えられる。また本
発明の育苗トレイは、使用中や取り扱い中に傷が発生し
ても、撥水性物質の溶融温度以上に加熱することによ
り、簡単に平滑修復することができるので、頗る経済的
である。
育苗トレイは生育性、培土表面の根鉢性、培土保型性、
根毛発生数、根毛長さ及びプラグ苗のポットからの離型
性並びに定植後の活着性が極めて良好で、トレイ内の苗
の不揃性も大巾に改善されていることがわかる。本発明
の育苗トレイは、前記した通り、ポット表面に撥水性物
質層を形成させたことにより、過剰の水分が排除されて
その間隙に空気が導入され、理想的な固・気・液の三相
分布が実現されることによるものと考えられる。また本
発明の育苗トレイは、使用中や取り扱い中に傷が発生し
ても、撥水性物質の溶融温度以上に加熱することによ
り、簡単に平滑修復することができるので、頗る経済的
である。
【図1】従来の育苗ポットにおける給水後のポット断面
方向の水の密度分布を示す説明図である。
方向の水の密度分布を示す説明図である。
【図2】本発明の育苗ポットにおける給水後のポット断
面方向の水の密度分布を示す説明図である。
面方向の水の密度分布を示す説明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 育苗用ポットを設けてなるトレイ(但
し、発泡合成樹脂製のものを除く)において、トレイ全
面又は前記ポットの表面の一部又は全部に撥水性物質層
を形成したことを特徴とする育苗トレイ。 - 【請求項2】 育苗用ポットを設けてなるトレイ(但
し、発泡合成樹脂製のものを除く)において、トレイ全
面又は前記ポットの表面の一部又は全部に撥水性物質層
を形成してなり、使用中に生じる撥水性物質層の傷を該
撥水性物質の溶融温度以上の加熱により修復再生可能な
育苗トレイ。 - 【請求項3】 撥水性物質層が石油ワックス、配合ワッ
クス、シリコーン、フッ素化合物、脂肪酸及び天然ワッ
クスからなる群より選択される少なくとも1種からなる
請求項1記載の育苗トレイ。 - 【請求項4】 育苗用ポットを設けたトレイ(但し、発
泡合成樹脂製のものを除く)の全面又は前記ポットの表
面の一部又は全部に撥水性物質層を形成した育苗トレイ
を、該撥水性物質の溶融温度以上に加熱することによ
り、前記撥水性物質層に発生した傷を修復再生すること
を特徴とする育苗トレイの修復再生方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4032542A JPH05192043A (ja) | 1992-01-22 | 1992-01-22 | 育苗トレイ及び該トレイの修復再生方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4032542A JPH05192043A (ja) | 1992-01-22 | 1992-01-22 | 育苗トレイ及び該トレイの修復再生方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05192043A true JPH05192043A (ja) | 1993-08-03 |
Family
ID=12361824
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4032542A Withdrawn JPH05192043A (ja) | 1992-01-22 | 1992-01-22 | 育苗トレイ及び該トレイの修復再生方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05192043A (ja) |
-
1992
- 1992-01-22 JP JP4032542A patent/JPH05192043A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990408 |