JPH0519489B2 - - Google Patents

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JPH0519489B2
JPH0519489B2 JP10319486A JP10319486A JPH0519489B2 JP H0519489 B2 JPH0519489 B2 JP H0519489B2 JP 10319486 A JP10319486 A JP 10319486A JP 10319486 A JP10319486 A JP 10319486A JP H0519489 B2 JPH0519489 B2 JP H0519489B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は前周期遷移金属含有無機高分子化合物
およびその製造方法に関し、詳しくは炭素や水素
等の夾雑物が少なく所望の電気伝導度を示す前周
期遷移金属含有無機高分子化合物ならびにその効
率のよい製造方法に関する。 〔従来の技術および発明が解決しようとする問題
点〕 ニオブ、タンタル等の前周期遷移金属のカルコ
ゲニド化合物は、特有の電磁気的性質等、興味深
物性を示す無機高分子化合であり、最近様々な分
野で注目を浴びてきている。 しかし、これまでのところ上述の無機高分子化
合物を製造するには、前周期遷移金属の粉末とカ
ルコゲンを混合したものを500〜1000℃およびそ
れ以上の高温下で固相反応させる方法に限られて
いた。しかも、この固相反応によつて得られる無
機高分子化合物は、必ずしも所望する物性を示さ
ず、実用的価値のあるものはなかなか製造するこ
とができなかつた。 また、本発明らは先般、上述の無機高分子化合
物の新しい製造方法として、モノマーに相当する
エタンジチオラート錯体を合成し、これを熱分解
して無機高分子化する方法開発した(特願昭60−
222719号明細書)。この方法により製造される無
機高分子化合物は、熱分解条件を選定することに
より、希望する電気伝導度を付与することができ
るものである。しかしながら、この無機高分子化
合物には、チオラートやカチオン種に由来する炭
素や水素が10〜20%程度残存するという問題があ
る。 そこで本発明者らは、さらに研究を進め、上述
の方法の欠点を解消し、全く新たな方法で熱率よ
くしかも物性のすぐれた上記無機高分子化合物で
ある前周期遷移金属カルコゲニドを製造すべく検
討を重ねた。 その結果、特定の金属ポリスルフイド錯体を熱
分解することにより、目的とする物性の前周期遷
移金属カルコゲニドを製造することに成功した。 本発明の目的は、すぐれた物性を有する無機高
分子化合物たる前周期遷移金属カルコゲニドを提
供すること、およびその有効な製造方法を提供す
ることにある。 〔問題点を解決するための手段〕 すなわち本発明は、 組成式がMSaCbHc(式中、Mはエオブ、ジルコ
ニウム、バナジウム、タンタルあるいはチタンを
示し、aは2〜4の実数、bは0〜0.2の実数、
cは0〜5の実数を示す。)で表わされる前周期
遷移金属含有無機高分子化合物を提供するととも
に、一般式A〔MxSy〕(式中、Mは前記と同じで
あり、Mはリチウム、テトラフエニルホスホニウ
ム、テトラフエニルアルソニウムあるいはテトラ
アルキルアンモニウムを示す。またx,yは正の
実数を示す。)で表われる前周期遷移金属ポリス
ルフイド錯体を熱分解することにより上述の前周
期遷移金属含有無機高分子化合物を製造する方法
を提供するものである。 本発明の前周期遷移金属含有無機高分子化合物
は、組成式が前述の如くMSaCbHcで表わされる
ものであつて、特に従来のものに比べて炭素およ
び水素の割合、即ちb,cが小さい。とりわけ炭
素の割合、即ちbが極端に小さい。また、この組
成式中のa,b,cは前述のとおりであるが、特
にaは2〜4、bは0〜0.5、cは0〜5が好ま
しい。さらに本発明の前周期遷移金属含有無機高
分子化合物には、組成式中に微量の窒素(N)および
リチウム(Li)が含まれていてもよい。 本発明の製造方法によれば、上述した一般式A
〔MxSy〕で表わされる前周期遷移金属ポリスルフ
イド錯体を熱分解するだけで、組成式がMSaCb
Hcで表わされる本発明の前周期遷移金属含有無
機高分子化合物が効率よく得られる。 本発明の方法に使用する一般式A〔MxSy〕で表
わされる前周期遷移金属ポリスルフイド錯体を製
造する方法としては、例えば一般式MX1 n(式中、
Mは前記と同じであり、X1はハロゲン原子を示
す。mはMの原子価を示す。)で表わされるハロ
ゲン化金属および一般式Li2S4(式中、dは1〜5
の実数を示す。)で表わされるリチウムポリスル
フイドを反応させる方法(以下「方法1」とい
う。)、あるいは一般式MX1 n(式中、M,X1,m
は前記と同じ。)で表わされるハロゲン化金属、
一般式Li2S4(式中、dは前記と同じ。)で表わさ
れるリチウムポリスルフイドおよび一般式
(C6H5)4PX2(式中、X2はハロゲン原子を示す。)
で表わされるハロゲン化テトラフエニルホスホニ
ウム(このハロゲン化テトラフエニルホスホニウ
ムの代わりに、一般式(C6H5)4ASX2で表わされ
るハロゲン化テトラフエニルアルソニウムや一般
式R4NX2(Rはアルキル基)で表わされるハロゲ
ン化テトラアルキルアンモニウムを用いてもよ
い。)を反応させる方法(以下「方法2」とい
う。)をあげることができる。 前述した方法1によれば、一般式A〔MxSy〕で
表わされる前周期遷移金属ポリスルフイド錯体の
うち、Aがリチウムである一般式Li〔MxSy〕で表
わされる錯体が得られる。この錯体中、リチウム
(Li)には用いた溶媒が3〜4分子配位していて
もよい。この方法1によつて上記前周期遷移金属
ポリスルフイド錯体を製造するには、前周期遷移
金属のハロゲン化物(ハロゲン化金属)とリチウ
ムポリスルフイドを反応させればよい。ここでハ
ロゲン化金属は一般式MX1 nで表わされるもので
あり、具体的にはNbCl5,NbBr5,ZrCl4,Zrr4,
Vcl3,VBr3、TaCl5,TaBr5,TiCl4,TiBr4な
どがあげられる。 一方、リチウムポリスルフイドは一般式Li2Sd
で表わされるものであり、具体的には通常は
Li2S4,Li2S5があげられるが、またLi2S,Li2S2,
Li2S3などもある。さらに上記化合物の混合物の
場合はdが非整数となる。なお、このリチウムポ
リスルフイドは金属リチウムと単体いおうを液体
アンモニウム中で撹拌するなどの方法で得ること
ができる。 上述の方法1は、ハロゲン化金属とリチウムポ
リスルフイドを反応させることによつて進行する
が、この際溶媒としてアセトニトリルを用いるこ
とが好ましく、アセトニトリル存在下で上記反応
を行なうと効率よく進行する。また、この際の反
応温度は特に制限はなく、所望する前周期遷移金
属ポリスルフイド錯体の種類等により異なるが、
一般には、−40℃〜+50℃、好ましくは0℃〜20
℃程度の範囲に設定すればよい。さらに、反応の
際に加えるハロゲン化金属とリチウムポリスルフ
イドの量比についても、製造すべきポリスルフイ
ド錯体の種類に応じて定めればよく、特に制限は
ない。 次に、方法2によれば、一般式A〔MxSy〕で表
わされる前周期遷移金属ポリスルフイド錯体のう
ち、Aがテトラフエニルホスホニウムである一式
〔(C6H5)4P〕〔MxSy〕の錯体、Aがテトラフエニ
ルアルソニウムである一式〔(C6H5)4AS〕〔Mx
Sy〕の錯体、あるいはAがテトラアルキルアンモ
ニウムである一般式〔R4N〕〔MxSy〕(式中、R
はアルキル基)の錯体が得られる。この方法2に
よつて、前周期遷移金属ポリスルフイド錯体を製
造するには、前述のハロゲン化金属とリチウムポ
リスルフイドとともに、ハロゲン化テトラフエニ
ルホスホニウム、ハロゲン化テトラフエニルアル
ソニウムあるいはハロゲン化テトラアルキルアン
モニウムを反応させればよい。ここでハロゲン化
金属およびリチウムポリスルフイドの具体例とし
ては前述した如きものがあげられる。また、ハロ
ゲン化テトラフエニルホスホニウムは一般式
(C6H5)4PX2で表わされるものであり、具体的に
は(C6H5)4PBr,(C6H5)4PClがあげられる。ハ
ロゲン化テトラフエニルアルソニウムは一般式
(C6H5)4AsX2で表わされ、具体的には
(C6H5)4AsCl、(C6H5)4AsBrなどがあげられ、
ハロゲン化テトラアルキルアンモニウムは一式般
R4NX2で表わされ、具体的には(C2H5)4NCl、
(C2H5)4NBr、(C4H9)NCl、(C4H9)NBrなど
があげられる。 上述の方法2は、ハロゲン化金属、リチウムポ
リスルフイドおよびハロゲン化テトラフエニホス
ホニウム(あるいはハロゲン化テトラフエニルア
ルソニウムやハロゲン化テトラアルキルアンモニ
ウム)を同時に反応系に加えて反応を進行させて
もよく、また前記方法1にて一般式Li(MxSy〕つ
くり、さらにこれにハロゲンテトラフエニルホス
ホニニウム(あるいはハロゲン化テトラフエニル
アルソニウムやハロゲン化テトラアルキルアンモ
ニウム)を反応させることによつて進行させても
よい。いずれの場合においても反応は溶媒として
のアセトニトリルの存在下で進行させることが好
ましく、また、この際の反応温度や各原料の使用
割合については、前記方法1に準ずればよく、特
に制限はない。 なお、方法2によつて得られる一般式
〔(C6H5)4P〕〔MxSy〕で表わされる錯体(錯体の
Ph4P塩)は、一般式Li(MxSy〕で表わされる錯
体(錯体のLi塩))よりも空気中においてやや安
定に存在するものである。 上述の方法1あるいは方法2によれば、前記し
たような一般式A〔MxSy〕で表わされるような前
周期遷移金属ポリスルフイド錯体の結晶が得られ
るが、さらにこの結晶をジメチルホルムミド
(DMF)等の溶媒に溶解し、再結晶を行なえば一
層純度の高い錯体が得られる。 ここで得られる一般式A〔MxSy〕の前周期遷移
金属ポリスルフイド錯体において、Aはリチウム
(Li)、テトラフエニルホスホニウム
((C6H5)4P)、テトラフエニルアルソニウム
((C6H5)4AS)あるいはテトラアルキルアンモニ
ウム(R4N)であり、またMはニオブ、ジルコ
ニウム、バナジウム、タンタルあるいはチタンで
ある。さらにx,yは必ずしも整数に限られず、
正の実数であればよく特に限定はないが、通常は
yとxの比y/xとして2〜4である。このポリス
ルフイド錯体の具体例をあげれば、Aがリチウム
の場合には、Li(Nb3S12)またAがテトラフエニ
ルホスホニウムの場合には〔(C6H5)4P〕
〔Nb3S12〕がある。 本発明の方法では前述の如く得られた一般式A
〔MxSy〕の前周期遷移金属ポリスルフイド錯体を
原料として、これを熱分解する。この熱分解の条
件は特に制限はなく、各種状況に応じて適宜定め
ればよいが、通常は温度200〜500℃、、好ましく
は400〜500℃の範囲に設定し、分解時間1〜12時
間、好ましくは2〜4時間とすればよい。また、
熱分解の雰囲気は真空下でもよく、アルゴンや窒
素なの不活性ガス雰囲気下でもよい。 この熱分解によつて生成す分解生成物は、原料
である前周期遷移金属ポリスルフイド錯体の種
類、分解温度や時間によつても異なるが、いずれ
も炭素や水素の少ない前周期遷移金属含有の無機
高分子化合物であり、種々の電気伝導性を有する
ものである。具体的には前述したように、組成式
MSaCbHcで表わされ、一部結晶性を有する。 〔発明の効果〕 以上の如く、本発明によれば水素や炭素等の含
有量の極めて少ない前周期遷移金属含有無機高分
子化合物、具体的にはニオブ、ジルコニウム、バ
ナジウム、タンタルあるいはチタンの金属カルコ
ゲニドが得られる。この前周期遷移金属含有無機
高分子化合物は、製造の際の熱分解条件や含有す
る金属の種類により、電気伝導度が大きく変化
し、希望する電気伝導度に設定することが容易で
ある。特に、本発明の前周期遷移金属含有無機高
分子化合物は製造の際の条件を選定することによ
り、結晶性のものでも、非結晶性のものでも、ま
た両者の混在したものでも容易に得ることができ
るため、電気伝導度の調節が容易であるととも
に、成形加工性にすぐれたものである。 そのため、本発明の前周期遷移金属含有無機高
分子化合物は、良好な電気伝導性を示すものとし
て、各種の電気・電子材料に有効に利用される。 〔実施例〕 次に本発明を実施例によりさらに詳しく説明す
る。 なお、以下の操作はすべてアルゴン雰囲気下、
あるいは真空下で行ない、また溶媒は充分に脱水
した後、アルゴン雰囲気下で蒸留して使用した。 参考例 1 (リチウムポリスルフイド(Li2S4)の合成 金属リチウム0.66g(95ミリモル)と単体イオウ
(S原子すなわち1/88とし)6.1g(190ミリモル)
を500ml三つ口フラスコに入れ、メカニカルスタ
ーラーを取り付けた。反応系を−78℃にした後、
撹拌しながらアンモニアガスを吹き込んだとこ
ろ、橙褐色の溶液が生成した。液体アンモニアが
約200mlになるまでアンモニアガスを吹き込み、
その後、冷媒を取り除き、室温でアンモニアを留
去した。約3時間後にはアンモニアは留去され、
橙褐色の固体が得られた。これをさらに減圧下で
一晩乾燥しアンモニアを除いた。容器の底にへば
りつくようにしてリチウムポリスルフイド
(Li2S4)7.2gが得られた。 参考例 2 (リチウムポリスルフイド(Li2S5)の合成 参考例1において、単体イオウ(S原子すなわ
ち1/8S8として)を7.6g(240ミリモル)としたこ
と以外は、参考例1と同様の操作を行なつて、リ
チウムポリスルフイド(Li2S5)を高収率で得た。 参考例 3 参考例2で得られたリチウムポリスルフイド
(Li2S5)6.3g(36.2ミリモル)のアセトニトリル溶
液100mlに、五塩化ニオブ(NbCl3)2.9g(10.7ミ
リモル)のアセトニトリル溶液60mlを氷浴中で滴
下した。数分で溶液の色は褐色から緑に変わつ
た。そのまま一晩撹拌した。その後褐色の沈澱
(LiCl,Nbを含む分解物)を濾過により取除いた
後、アセトニトリルを減圧で留去し、緑色タール
状の固体(ポリスルフイド錯体Li〔Nb3S12〕5.8g
を得た。 参考例 4 上記参考例3で得られた固体に、テトラフエニ
ルホスホニウムプロマイド(C6H5)4PBr4.1g(10
ミリモル)のアセトニトリル溶液(20ml)を少量
ずつ加えて撹拌し、一晩冷蔵庫に静置して粗結晶
を得、さらにこれを常圧により精製して結晶3.5g
を得た。このものの分析結果は次のとおりであつ
た。 遠赤外線糾吸収スペクトル(Nujol mull,cm
-1) 492m、369m、350m、325m、 290vw、267w、187w 紫外−可視吸収スペクトル(λmax、nm) CH3CN溶液 560、612; CH3OH溶液 318、380sh、430sh これらの結果および元素分析の結果から、上記
結晶は組成式〔(C6H5)4P〕〔Nb3S12〕で表わさ
れるポリスルフイド錯体であることがわかつた。 参考例 5 参考例1で得られたリチウムポリスルフイド
(Li2S4)6.6g(44.6ミリモル)と四塩化ジルコニウ
ム(ZrCl4)3.4g(14.8ミリモル)をアセトニトリ
ル中にて室温で1時間反応させて橙色のポリスル
フイド錯体Li(ZrxSy〕6.6gを得た。この錯体はア
セトニトリルやジメチルホルムアミド(DMF)
に溶けて緑色溶液となるが、これはS3 -の色であ
る。また、この錯体はメタノールに溶けて黄色溶
液になつた。なお、このものの分析結果(紫外−
可視吸収スペクトトル)は次の通りであつた。 紫外−可視吸収スペクトル(λmax,nm) CH3OH溶液 402 参考例 6 三塩化バナジウム(VCl3)2.4g(15ミリモル)
のアセトニトリル懸濁液を、参考例1で得られた
リチウムポリスルフイド(Li2S4)4.2g(30.2ミリ
モル)のアセトニトリル懸濁液に加えたところ、
液の色が橙褐色から濃褐色に変化した。1時間撹
拌した後、不溶物を濾過し、減圧下で溶媒を留去
したところ、黒色ガラス状の固体(ポリスルフイ
ド錯体Li(VxSy)6.2gが得られた。この生成物は
アセトニトリルやDMFに溶け緑色の溶液を与え、
またメタノールに溶け黄色の溶液になつた。な
お、このものの分析結果(紫外−可視吸収スペク
トル)は次のとおりであつた。 紫外−可視吸収スペクトル(λmax,nm) CH3OH溶液 256、357、450sh、 490sh、590sh、650sh 参考例 7 参考例1で得られたリチウムポリスルフイド
(Li2S4)6.6g(44.6ミリモル)と五塩化タンタル
(TaCl5)5.7g(15.6ミリモル)をアセトニトリル
中にて室温で1時間反応させて赤褐色のポリスル
フイド錯体Li(TaxSy〕6.8gを得た。 この錯体はアセトニトリルがDMFに溶けて緑
色溶液となり、まメタノールに溶けて赤褐色溶液
になつた。なお、このものの分析結果(紫外−可
視吸収スペクトル)は次のとおりであつた。 紫外−可視吸収スペクトル(λmax,nm) CH3OH溶液 310sh、370sh、520sh 実施例 1 参考例3で得られたポリスルフイド錯体 Li〔Nb3S12〕はタール状で固体として反応容器
に入れることができなかつたため、アセトニトリ
ル溶液を反応容器に入れ減圧下で溶媒を留去し
た。得られた緑色固体は3.5gであつた。これを反
応管に入れ、管内を減圧にした後、この反応管を
予め400℃に加熱しておいた電気環状炉に挿入し、
減圧下400℃で2時間熱分解反応を行なつた。加
熱により錯体は緑色から赤褐色に、続いて黒色に
変化した。それにつれて黄色の液体が反応容器の
温度の下がる部分に付着した。この黄色液体は室
温で固化し、融点測定から単体イオウと判明し
た。得られた黒色固体1.2gは元素分析の結果、炭
素1.12%、水素2.15%、窒素0.542%、硫黄28.34
%、ニオブ41.26%であり、前周期遷移金属含有
無機高分子化合物であることがわかつた。このも
のの性状を第1表に、またこのものの粉末のX線
回折パターンを第1図に示す。 実施例 2 参考例5で得られたポリスルフイド錯体 Li〔ZrxSy〕を実施例1と同様に濾過精製し、得
られた橙色粉末1.3gを実施例1と同様の条件で熱
分解反応させた。この結果単体イオウ0.5gと黄褐
色固体0.6gが得られた。この黄褐色固体は、元素
分析の結果、炭素0.51%、水素1.18%、硫黄36.82
%、ジルコニウム45.26%であり、前周期遷移金
属含有無機高分子化合物であることがわかつた。
このものの性状を第1表に、またこのものの粉末
のX線回折パターンを第1図に示す。 実施例 3 参考例6で得られたポリスルフイド錯体 Li(VxSy〕を実施例1と同様に濾過精製し、得
られた黒色粉末2.2gを実施例1と同様の条件で熱
分解反応させた。この結果単体イオウ0.9gと黒色
固体1.0gが得られた。この黒色固体は、元素分析
の結果、炭素0.93%、水素1.48%、窒素0.54%、
硫黄45.73%、バナジウム34.33%であり、前周期
遷移金属含有無機高分子化合物であることがわか
つた。このものの性状を第1表に、またこのもの
の粉末のX線回折パターンを第3図に示す。 実施例 4 参考例7で得られたポリスルフイド錯体 Li〔TaxSy〕を実施例1と同様に濾過精製し、
得られた赤褐色粉末3.2gを実施例1と同様の条件
で熱分解反応させた。この結果単体イオウ0.5gと
黒褐色固体1.4gが得られた。この黒褐色固体は、
元素分析の結果、炭素0.48%、水素1.18%、窒素
0.79%、硫黄41.38%、タンタル59.30%であり、
の前周期遷移金属含有無機高分子化合物であるこ
とがわかつた。このものの性状を第1表に、また
このものの粉末のX線回折パターンを第4図に示
す。 【表】
【図面の簡単な説明】
第1〜4図はそれぞれ実施例1〜4で得られた
分解生成物(前周期遷移金属含有無機高分子化合
物)のX線回折パターンであり、図中θはブラツ
グ角である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 組成式がMSaCbHc(式中、Mはニオブ、ジル
    コニウム、バナジウム、タンタルあるいはチタン
    を示し、aは2〜4の実数、bは0〜0.2の実数、
    cは0〜5の実数を示す。)で表わされる前周期
    遷移金属含有無機高分子化合物。 2 一般式 A〔MxSy〕 (式中、Mはニオブ、ジルコニウム、バナジウ
    ム、タンタルあるいはチタンを示し、Aはリチウ
    ムあるいはテトラフエニホスホニウム、テトラフ
    エニルアルソニウムあるいはテトラアルキルアン
    モニウムを示す。また、x,yは正の実数を示
    す。) で表わされる前周期遷移金属ポリスルフイド錯体
    を熱分解することを特徴とする組成式がMSaCb
    Hc(式中、Mは前記と同じであり、aは2〜4の
    実数、bは0〜0.2の実数、cは0〜5の実数を
    示す。)で表わされる前周期遷移金属含有無機高
    分子化合物の製造方法。
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