JPH05196711A - 磁気測定装置 - Google Patents

磁気測定装置

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JPH05196711A
JPH05196711A JP19932991A JP19932991A JPH05196711A JP H05196711 A JPH05196711 A JP H05196711A JP 19932991 A JP19932991 A JP 19932991A JP 19932991 A JP19932991 A JP 19932991A JP H05196711 A JPH05196711 A JP H05196711A
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squid
magnetic
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Hide Kobayashi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 3次元磁界ベクトルの絶対値(大きさ)を高
精度に測定することのできる磁気測定装置 【構成】 磁界ベクトルの絶対値Hを、予め基準磁気測
定装置との較正により求めた補正係数a,b,c,d,
e,fを用いて、 H=(a・Hx2+b・Hy2+c・Hz2+d・Hx・Hy+e・H
y・Hz+f・Hz・Hx)1/2 と算出する。 【効果】 XYZ各軸のSQUIDの直交度、精度のば
らつき、相互干渉を補償する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、SQUID(Supercon
ducting Quantum Interference Device=超伝導量子干
渉素子)を用いた磁気測定装置(磁力計)に関する。
【0002】
【従来の技術】SQUIDは、ジョセフソン接合を有す
る超伝導のリングには磁束が磁束量子の単位で出入りす
るという性質を利用するものであり、非常に小さい磁界
まで検出することができるという特長を有する。現在の
ところ、SQUIDにはrfSQUID及びdcSQU
IDという2つのタイプがあるが、これら両タイプは励
磁方式において相違はあるものの、磁界検出の原理は同
じである。
【0003】SQUIDは磁界のそのリング面に垂直な
方向の成分を検出するのみであり、3次元的なベクトル
量である磁界の大きさ(ベクトルの絶対値)を検出する
ことはできない。従って、磁界ベクトルの絶対値を測定
する必要がある場合、互いに直交する3軸(X,Y,Z
軸)方向の磁界の成分を検出するSQUIDをそれぞれ
設け、各SQUIDによる検出値Hx,Hy,Hzから次
式により磁界ベクトルの絶対値を算出していた。 H=(Hx2+Hy2+Hz2)1/2 …(1)
【0004】次に、SQUIDを利用した磁気測定装置
では、上記の通り磁束が磁束量子単位で出入りするとい
う現象を利用するものであるため、測定する磁界は、原
則的には、磁束量子に対応する単位磁界毎に飛び飛びに
(ディスクリートに)存在する基準点からの偏差となっ
ている。そこで、大きさの異なるSQUIDリングを複
数種類設け、最も面積の小さいSQUIDリングの単位
磁界を測定対象磁界の絶対値よりも大きくなるようにし
て(例えば、地磁気を測定する場合には、単位磁界が地
磁気の大きさ約50,000γ以上となるようにする)、ま
ず、磁界の絶対的な大きさ(基準点からの偏差という相
対的な値ではなく、磁界ゼロの状態から測った値という
意味。また、磁界ベクトルの絶対値ではなく、磁界の、
そのSQUIDリングの面の法線方向の成分の大き
さ。)を低感度で測定する。そして、順番に大きい面積
のSQUIDリングにより測定精度を上げてゆき、最終
的に、それら複数のSQUIDの出力をカスケード結合
(後述)することにより、磁界の(絶対的な)大きさを
高精度で測定するという方法が考えられている(特開平
3−33669号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、SQUI
Dをカスケード結合することにより、磁界の各軸成分の
大きさを極めて高い精度で測定することができるが、
X,Y,Zの各軸用に設けたSQUIDが互いに厳密に
垂直でない場合、上記式(1)で求めた磁界ベクトルの
絶対値Hの大きさの精度は疑わしいものとなる。その他
にも、各軸用のSQUIDの精度に違いがある、あるい
は、各軸用のSQUID間に相互干渉がある等の要因に
より、せっかく高精度のSQUIDを使用して注意深く
測定を行なっても、演算により求めた磁界ベクトルの絶
対値の精度は低いものとなる。
【0006】本発明はこのような課題を解決するために
成されたものであり、その目的とするところは、3次元
磁界ベクトルの大きさを高精度に測定することのできる
磁気測定装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明は、互いに平行でない3軸方向にそれ
ぞれ少なくとも1個のSQUIDを配置し、各SQUI
Dにより磁界ベクトルの各軸方向成分Hx,Hy,Hzを
検出する磁気測定装置において、磁界ベクトルの絶対値
Hを、予め基準磁気測定装置との較正により求めた補正
係数a,b,c,d,e,fを用いて、 H=(a・Hx2+b・Hy2+c・Hz2 +d・Hx・Hy+e・Hy・Hz+f・Hz・Hx)1/2 …(2) と算出する演算器を備えることを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明に係る磁気測定装置の各軸の磁界成分測
定値Hx,Hy,Hzを上式(2)の右辺に代入し、左辺
には基準磁気測定装置により測定した値Hを入れる。こ
のような較正を、本発明の磁気測定装置の姿勢を変化さ
せて少なくとも6回行ない、6個の補正係数a,b,
c,d,e,fを予め算出しておく。本発明の磁気測定
装置で実際に磁界ベクトルの絶対値(大きさ)を測定す
る際には、演算器が、予めこのようにして求めておいた
補正係数a,b,c,d,e,fを使用して、各軸の磁
界成分測定値Hx,Hy,Hzを上記式(2)に代入する
ことにより、前期種々の誤差要因による影響を補正した
正しい値を算出する。
【0009】
【実施例】本発明の一実施例である航空機登載用の地磁
気測定装置の概要を図1により説明する。本実施例の地
磁気測定装置は、磁気センサ10、磁界検出器11、演
算器12及び図示せぬ表示装置等により構成される。
【0010】磁気センサ10は1辺の長さが20mmであ
る立方体の石英のブロックの互いに直交する3面の表面
にSQUIDを形成したものである。この3面のSQU
IDは、それぞれ、磁界(地磁気)のX、Y及びZ方向
(ただし、このXYZ座標軸は本地磁気測定装置が登載
されている航空機に固定されたものであり、地球に対し
ては変化する)の成分を測定するものである。なお、本
実施例ではdcSQUIDを用いている。
【0011】本実施例の地磁気測定装置の説明をする前
に、SQUIDによる磁界測定の原理を説明する。SQ
UIDは、外部磁界による磁束はジョセフソン接合を有
する超伝導リングの中には磁束量子φ0の単位でしか出
入りすることができないという性質を利用して外部磁界
の大きさを測定するものである。SQUIDリングの面
積をSとし、外部磁界(磁束密度)のリング面の法線方
向の大きさをBとすると、リングに入力する磁束φの大
きさは、 φ=B・S と表わされる。上記の通り、SQUIDリングに入力す
る磁束φは φ=φ0×n (n=0,±1,±2、…) のように、磁束量子φ0(=2.07×10-15Wb)を単位とし
てディスクリートにしか変化することができない。従っ
て、 B・S=φ0×n B=(φ0/S)・n より、面積SのSQUIDでは、リングを出入りする磁
束の(磁束量子φ0毎の)変化のステップに対応する外
部磁界のステップは BUNIT=φ0/S となる(このBUNITを単位磁界と呼ぶ)。
【0012】SQUIDに与える外部磁界を0から徐々
に増加してゆくと、リング内に磁束が入らないように、
SQUIDリングには超伝導電流Isが流れ、この電流
Isは外部磁界が増加するにつれて大きくなる。しか
し、この電流Isがジョセフソン接合で制限される臨界
電流値Icを超えると、磁束が1磁束量子φ0だけSQU
IDリング内に入るとともに、リングを流れる電流Is
が減少する。さらに外部磁界を大きくしてゆくと上記過
程が繰り返され、結局、リングを流れる電流は磁束量子
φ0を単位として周期的に変化する。
【0013】本実施例のようにdcSQUID(2個の
ジョセフソン接合を有する)を用いて磁界を測定する場
合、SQUIDリングに予め臨界電流Icよりも少し小
さい直流電流(バイアス電流)Ibを流しておく。リン
グに入力する磁束φが丁度磁束量子φ0の整数倍(φ=
φ0・n)であるときは、バイアス電流Ibは臨界電流Ic
以下であるため、リングは超伝導状態となっており、接
合部の両側には電圧が現われない(図3の実線)。しか
し、リングに入力する磁束φが磁束量子φ0の整数倍で
なくなると、上記の通り、リングには磁束量子φ0の整
数倍を超える入力磁界を打ち消すための電流Isが発生
し、一方のジョセフソン接合において(Ib+Is)が臨
界電流Icを超える(入力磁界が磁束量子φ0の半整数倍
φ=φ0・(n+1/2)の場合を図3の点線で示す)。こ
のため、リングは常伝導となり、ジョセフソン接合の両
側に電圧Vが現われるようになる。常伝導となった後
は、図3のカーブの両側の直線部に見られる通り、ジョ
セフソン接合の両側に発生する電圧は磁束量子φ0の整
数倍を超える分の入力磁界φの大きさの関数となる。従
って、ジョセフソン接合の両側の電圧(出力電圧)は、
入力磁束φの変化に対して、図4に示すように、磁束量
子φ0を周期として三角波状に変化する。
【0014】通常、SQUIDを利用した磁気測定装置
では、図2に示すように、SQUIDリング22の近傍
に変調コイル23と呼ぶ励磁コイルを設け、SQUID
リング22に入力する磁界を打ち消すように、向きが反
対で大きさが同じ磁界を発生させる。すなわち、SQU
IDリング22に入力する磁界が常にゼロになるように
変調コイル23に流す電流をフィードバック制御する。
この制御を行なう回路をFLL(磁束固定=Flux Locke
d Loop)回路と呼ぶが、この回路の動作を図2及び図5
により説明する。なお、図2は図1の磁気センサ10と
磁界検出器11のうち、1個のSQUIDに対応する部
分を詳細に示したものであり、図5は図4の一部を拡大
したものである。
【0015】FLL回路を構成するaf発振器27から
変調コイル23に交流電流を流すと、SQUID22に
は小振幅の交流磁束30a〜30d(図5)が印加され
る。この交流磁束30a〜30dに対するSQUID2
2の応答(出力電圧Vの変動)は、SQUID22に入
力している外部磁界の大きさ(特性曲線31上の位置)
により異なる。すなわち、外部磁界が特性曲線31上で
(dV/dφ)<0となる箇所(図5では右下がりの傾
斜の箇所)にあるときに交流磁束30aが重畳される
と、出力電圧Vは32aのように逆相で変化する。(d
V/dφ)>0の箇所(右上がりの傾斜の箇所)にある
ときに交流磁束30bが重畳されると、出力電圧Vは3
2cのように同相で変化する。特性曲線31の上又は下
のピークの所で重畳されると、32b又は32dのよう
にいずれかが折り返された形となる。従って、変調コイ
ル23に与える交流電流とSQUIDの出力電圧の変動
の位相を比較することにより、SQUID22に入力す
る磁界の大きさが常に特性曲線31の山又は谷の位置に
なるようにロックすることができる。
【0016】この山又は谷の位置にロックされた状態
で、SQUID22に流れる電流の大きさを検出するこ
とにより、ロック位置を基準とした外部磁界の大きさ
(単位磁界の整数倍からの偏差)を測定することができ
る。
【0017】本実施例では、立方体の磁気センサ10の
互いに直交する3面には、それぞれ、大中小の3種のS
QUIDが設けられている。このうち、大SQUIDは
リングの面積Sが最も小さいものであり、感度は粗いが
測定レンジが広い(BUNIT=φ0/S)という特性を有
する。小SQUIDはリングの面積Sが最も大きいもの
であり、測定レンジは狭いが感度が高いという特性を有
する。中SQUIDはそれらの中間の特性を有する。本
実施例の地磁気測定装置ではこれら3種の異なった測定
レンジを有するSQUIDの出力を電気的にカスケード
結合することにより(詳細は後述)、地磁気の絶対値の
大きさを、広い範囲で、しかも高感度で測定することが
できるようになっている。なお、この各面毎のSQUI
Dの数は要求測定精度に応じて定めればよく、1種、2
種でもよいし、4種以上としてもよい。
【0018】磁界検出器11は各SQUID(本実施例
では3×3=9個)毎に1個づつ設けられたプリアンプ
13とセンサ駆動器14とから構成され、センサ10か
らの信号を増幅して、入力磁界に比例した信号を出力す
るとともに、磁気センサ10の変調コイル23を励磁す
る役割も果たす。
【0019】図2により、本実施例における信号処理を
説明する。プリアンプ13はafアンプ24により構成
され、SQUID22から出力される微弱な電気信号を
増幅するために、低雑音かつ高増幅度の電子素子を使用
している。センサ駆動器14は位相検波器25、dcア
ンプ26、af発振器27、出力抵抗28、及び、安定
度の高い直流電流源21を備えている。直流電流源21
はSQUIDリング22に前記バイアス電流Ibを流す
ためのものである。SQUID22の接合部に現われる
電圧はafアンプ24により増幅され、位相検波器25
においてaf発振器27から変調コイル23に印加され
る交流磁束(図5の30a〜30d)の位相と比較され
る。dcアンプ26はこの比較結果に基き、SQUID
の動作点がピーク点となるように帰還電流を変調コイル
23に与える。この電流値は外部磁界の基準点からの偏
差の関数であるため、抵抗28により電圧信号に変換し
て演算器12に送る。
【0020】演算器12は、磁界ベクトルの3軸直交成
分(X、Y、Z)の信号から、磁界ベクトルの大きさ
(絶対値)を求めるものである。演算器12はマイクロ
コンピュータ(例えば、32ビットプロセッサであるM
C68030)を備えており、各SQUIDからの信号
に対し、カスケード結合計算及びベクトル合成計算を行
なうことにより、磁界ベクトルの絶対値を算出する。磁
界検出器11からのアナログ電圧信号は、まずA/D変
換器15によりデジタルデータに変換され、カスケード
結合計算ユニット16に送られる。
【0021】カスケード結合計算は、磁界の各軸の成分
を広いレンジで、しかも高感度で検出するために、大中
小の3種のSQUIDの出力を順番に組み合わせる計算
である。その方法を図6により説明する。上述の通り、
大SQUIDはループ面積Sが最も小さいものであり、
このため、最も大きい単位磁界BUNIT-Lを有する。本実
施例の磁気測定装置では、地磁気を測定対象とするた
め、大SQUIDの単位磁界BUNIT-Lの大きさが地磁気
の大きさ(約50,000γ。1γ=10-5G=10-9T)以上と
なるように(例えば、70,000γとなるように)設定され
ている。従って、大SQUIDに流れる電流量を測定す
ることにより、外部磁界の絶対的な大きさ(すなわち、
ゼロからの大きさ)を測定することができる。しかし、
大SQUIDは測定感度が低いため(約70γ)、外部
磁界(地磁気)の真の値(図6の1段目)とは異なる値
を検出する可能性がある(2段目)。
【0022】大SQUIDの検出精度はそれほど高くな
いが、中SQUIDからの信号の基準点を決定すること
ができるようになっている。すなわち、中SQUIDか
らの信号は、B=BUNIT-M×n(BUNIT-Mは中SQUI
Dの単位磁界。n=0,±1,±2,…)のいずれかの
(外部磁界に最も近い)基準動作点からの偏差(精度
0.3γ)を表わす信号である(図6の3段目)が、大
SQUIDの検出結果から、中SQUIDの出力の基準
点がこの中のどのnの値に対応するのかを定めることが
できる。したがって、大SQUIDと中SQUIDの出
力を組み合わせることにより、外部磁界の絶対的な大き
さ(ゼロからの大きさ)を0.3γの精度で測定するこ
とができる。
【0023】同様に、中SQUIDの出力により小SQ
UID(リング面積Sは最大、従って、単位磁界BUNIT
-Sは最小)の基準動作点を特定し(図6の4段目)、小
SQUIDの出力をそれに組み合わせることにより、感
度0.001γで外部磁界(地磁気)の大きさを測定す
ることができる(図6の最下段)。
【0024】図1に戻り、カスケード結合計算ユニット
16によりX,Y,Zの各軸について算出された外部磁
界の各軸方向の成分の大きさは、ベクトル合成計算ユニ
ット17に送られ、ここで外部磁界(地磁気)ベクトル
の絶対値が算出される。ここで、理想的には、外部磁界
の絶対値|H0|は単純に |H0|=(Hx2+Hy2+Hz2)1/2 (ここで、Hx、Hy、Hzは外部磁界の各軸方向の成
分)と算出されるが、実際には、
【0025】(a)X,Y,Z軸の3個の小SQUID
(これが最も高感度であるため、最終感度を決定する)
の感度が揃っていない(同一でない)。 (b)X,Y,Zの3軸が互いに厳密に垂直ではない
(磁気センサ10の立方体のSQUID配置面が互いに
完全に垂直ではない)。 (c)各軸のSQUID間に相互干渉がある。という理
由から、各軸の測定値Hx、Hy、Hzから|H0|を算出
する場合に補正が必要となる。
【0026】この補正項を含めた|H0|の算出式を |H0|=(a・Hx2+b・Hy2+c・Hz2 +d・Hx・Hy+e・Hy・Hz+f・Hz・Hx)1/2 …(3) とする。ここで、a〜fが補正パラメータであり、a,
b,cが主に上記原因(a)に対応する補正パラメー
タ、d,e,fが主に上記原因(b)及び(c)に対応
する補正パラメータである。これらの補正パラメータa
〜fは、基準となる磁気測定装置を用いて較正する。そ
の方法を次に述べる。
【0027】今、較正しようとする地磁気測定装置の磁
気センサ10を地磁気中で少なくとも6つの異なる方向
(「6」は、未知数である補正パラメータa〜fの数に
対応している)に向け、各方向毎に3軸の磁界成分値H
x、Hy、Hzを測定する。同時に、基準となる磁気測定
装置により、地磁気の大きさ|H0|を測定する。これ
ら6組の測定データを上式(3)の両辺に代入し、6連
連立方程式を解くことにより、パラメータa〜fが求め
られる。これらのパラメータ値を地磁気測定装置の演算
器12のメモリ18、19、30に格納しておくことに
より、それ以降、本地磁気測定装置のみで正しい地磁気
の絶対値を測定することができる。
【0028】次に、基準となる磁気測定装置による地磁
気の絶対値の測定方法を図7により説明する。基準磁気
測定装置は、高精度に製作された基準となるSQUID
と、これを収納する低温容器、及び高精度の反転機構を
備える。この基準磁気測定装置により地磁気を測定する
には、まず、基準SQUID(のリング面の法線)を地
磁気の方向に向け、次に、基準SQUIDを180度転回
して反転させ、両位置間における磁界の大きさの差2H
0を測定する。この値を1/2倍することにより、地磁
気の絶対値H0を求めることができる。ここで、上記地
磁気測定装置の測定精度が0.001γであるため、基準磁
気測定装置は少なくともそれ以上の測定精度を有しなけ
ればならない。地磁気の絶対値が約50,000γであるとす
ると、0.001γの測定精度を確保するためには、基準S
QUIDの向きは角度にして0.6分の精度で地磁気の方
向に合わせなければならず、また、反転の精度も同様に
0.6分以内に納める必要がある。このため、基準磁気測
定装置の反転機構の機械精度(回転軸と基準SQUID
のリング面との直角度、及び、回転角度位置決め精度)
は0.6分以内となっている。
【0029】なお、最初に基準SQUIDを正しく地磁
気の向きに合わせるため、基準磁気測定装置は、地磁気
測定用の高精度の基準SQUID(このSQUIDリン
グ面の法線方向をZ軸とする)に対して直角の方向
(X,Y軸)に2個の補助SQUIDを備える。これら
X,Y軸の補助SQUIDの出力が0になったとき、Z
軸の基準SQUIDは正しく地磁気の方向を向いている
ことになる。また、基準SQUIDを反転する際は、基
準SQUIDの台座を180度を超えて反転させ、その間
で基準SQUIDの出力が最大となる点をとる。さら
に、基準磁気測定装置には、基準SQUIDの単位磁界
を超える回数をカウントする装置が付設されており、こ
れにより、高精度の基準SQUIDの測定レンジを地磁
気の大きさを超える±70,000γ程度まで拡大している。
【0030】なお、上記実施例ではdcSQUIDを用
いたが、本発明はrfSQUIDを使用する磁気測定装
置にも同様に適用することができる。この場合、磁界検
出器11を変更する必要があるが、演算器12はそのま
ま用いることができる。
【0031】本発明を利用した磁気測定装置の用途は航
空機登載用に限られることはなく、自動車や船舶用等種
々の移動体にも使用することができる。さらに、移動体
に固定するばかりでなく、適当なハンドルを設けた匡体
に収納して、持ち運び可能としてもよい。また、測定対
象も地磁気に限ることなく、あらゆる原因による磁界の
大きさを測定することが可能である。
【0032】
【発明の効果】本発明の磁気測定装置では、予め基準と
なる磁気測定装置との較正を行なうことにより、3軸間
の直交度のずれ、精度の違い、相互干渉等の誤差要因を
補正した正確な値を常に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である磁気測定装置の機能
ブロック図。
【図2】 1個のSQUID及びそれに対応する磁界検
出器の構成を示すブロック図。
【図3】 SQUIDの入力磁束量と出力電圧の関係を
示すグラフ。
【図4】 入力磁束量が磁束量子の整数倍であるときと
半整数倍であるときのSQUIDリングの電流−電圧特
性を示すグラフ。
【図5】 SQUIDの入力磁束に検出磁束を重畳させ
た場合の出力電圧の変化の様子を説明するグラフ。
【図6】 大中小3種のSQUIDの出力をカスケード
結合して外部磁界の大きさを測定する方法の説明図。
【図7】 基準磁気測定装置による地磁気測定方法の説
明図。
【符号の説明】
10…磁気センサ 11…磁界検出
器 12…演算器 13…プリアン
プ 14…センサ駆動器 15…A/D変
換器 16…カスケード結合計算ユニット 17…ベクトル
合成計算ユニット 18、19、20…補正パラメータメモリ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに平行でない3軸方向にそれぞれ少
    なくとも1個のSQUIDを配置し、各SQUIDによ
    り磁界ベクトルの各軸方向成分Hx,Hy,Hzを検出す
    る磁気測定装置において、 磁界ベクトルの絶対値Hを、予め基準磁気測定装置との
    較正により求めた補正係数a,b,c,d,e,fを用
    いて、 H=(a・Hx2+b・Hy2+c・Hz2 +d・Hx・Hy+e・Hy・Hz+f・Hz・Hx)1/2 と算出する演算器を備えることを特徴とする磁気測定装
    置。
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