JPH0519682U - ブレーキ装置 - Google Patents

ブレーキ装置

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JPH0519682U
JPH0519682U JP6940991U JP6940991U JPH0519682U JP H0519682 U JPH0519682 U JP H0519682U JP 6940991 U JP6940991 U JP 6940991U JP 6940991 U JP6940991 U JP 6940991U JP H0519682 U JPH0519682 U JP H0519682U
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佳樹 加賀谷
壯州 重原
一義 小池
秀夫 那須
章 竹下
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東洋運搬機株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サービスブレーキおよび補助ブレーキを一箇
所に集約し、機械的リンクを排して簡素にする。 【構成】 フツトペダル踏込時に、第一油圧室30へ流
体を供給し、この油圧でピストン24をブレーキデイス
ク23に当接させて回転デイスク22を制動する。一
方、パーキング時等に、第二油圧室38への圧油供給を
停止することにより押圧体36への圧縮ばね47に抗す
る力を除き、押圧体36を圧縮ばね47によりピストン
24へ押し付け、その付勢力でブレーキデイスク23を
回転デイスク22に圧着する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ホイールローダ等の荷役車両に用いられるブレーキ装置に関し、特 に、サービスブレーキとパーキングブレーキやエマージエンシーブレーキの配置 に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ホイールローダ等の荷役車両のブレーキ装置としては、通常の車両運 転にあたつて作業者がフツトブレーキを踏んだ際に駆動するサービスブレーキS Bと、パーキング時に駆動するパーキングブレーキPBおよび車両運転中の非常 時に駆動するエマージエンシブレーキEBとが設けられている。以下、その従来 例を示す。
【0003】 (1)従来のブレーキ装置の一例における荷役車両中の取り付け位置を図3に示 す(従来例1)。本例のブレーキ装置は乾式多板式のものであり、サービスブレ ーキSBは、各ホイールに直接取り付けられている。一方、パーキングブレーキ PBまたはエマージエンシブレーキEBは、トランスミツシヨン1のカウンタ軸 2の端部に配置されている。
【0004】 ここで、図4は従来例1のパーキングブレーキPBまたはエマージエンシブレ ーキEBを示す要部断面図である。図4中、3はカウンタ軸2に固定された回転 デイスク、4はブレーキ時に回転デイスク3に当接してカウンタ軸2の回転を制 止させるブレーキデイスク、5はブレーキデイスク4を回転デイスク3側(以下 、制動方向X1という)へ押しやるプレート、6はブレーキ時にプレート5を制 動方向X1へ押しやるピストン、7はピストン6を制動方向X1に押しやるばね 、8はブレーキをかけないとき(以下、非制動時という)にピストン6をばね7 に抗して制動方向X1と逆方向(以下、X2方向という)に保持するための流体 圧室、9はシールである。
【0005】 そして、通常時は流体圧室8に圧油を導いている。このため、ばね7は圧縮さ れているので、両デイスク3,4は互いに解放されており、ブレーキはかからな い。
【0006】 しかし、作業者の意志によつてブレーキを効かす時は、レバーやボタンの操作 により流体圧室8への圧油をカツトする。流体圧室8に流体圧がなくなると、今 度はばね7の力で両デイスク3,4を当接させ、ブレーキを効かすことができる 。
【0007】 (2)従来の湿式多板式ブレーキ装置の例を図5,6に示す(従来例2)。図5 は従来例2のブレーキ装置の車両中の取り付け位置を示す図、図6は同じくその 断面図である。
【0008】 図5の如く、本例のブレーキ装置は、サービスブレーキ部とパーキングブレー キ部の兼用タイプで、機械的に作動させ、トランスミツシヨン1のアウトプツト シヤフトL1を制動するもので、図6の如く、レバー10はコントロールケーブ ルに接続され、レバー10の引き具合でレバー10に接続されているピストン6 とハウジング8aの間のボールカム11がピストン6の溝の斜面を移動すること により、ピストン6がデイスク3をデイスク4に押し付け、アウトプツトシヤフ トL1を制動する。ここで、サービスブレーキSB、パーキングブレーキPBま たはエマージエンシブレーキEBはすべてレバー10による機械式制動である。 したがつて本例によると、従来例1に比べ各ブレーキSB,PB,EBの要部機 構を統一できるというメリツトがある。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】
(1)図4に示した従来例1のパーキングブレーキPBおよびエマージエンシー ブレーキEBの機構は、容量上サービスブレーキSBには使用できず、故に二系 統のブレーキ機構が存在していた。したがつて、部品点数を多く要し、コストが かさんでいた。
【0010】 (2)また、図5,6に示した従来例2では、次の欠点が指摘されている。
【0011】 [a]サービスブレーキSBは、流体圧および機械リンク(図示せず)を介して レバー10を駆動し、一方、パーキングブレーキPBやエマージエンシブレーキ EBは、機械リンクおよびケーブル(図示せず)を介してレバー10を駆動して いる。このため、結局従来例1と同様、操作系統が二系統となり、かつ、特にパ ーキングブレーキPBやエマージエンシブレーキEBの機械リンクやケーブル等 の機構が複雑であつたため、部品点数が多くなりコストがかさむ上、故障率も高 かつた。
【0012】 [b]また、長期稼動車では、ボールカム11や、機械リンクのリンクピンの摩 耗およびケーブルの伸び等により、ブレーキタイムラグが発生するので、ブレー キの作動が遅くなり、これを再調整するのに手間がかかつていた。
【0013】 [c]ブレーキのオーバーホール時に、ブレーキ装置がアウトプツトシヤフトL 1に串刺し状に取り付けられているので、車両本体からアウトプツトシヤフトご と取り外してからブレーキ装置を補修しなければならず、その脱着に手間がかか つていた。
【0014】 本考案は、上記に鑑み、各ブレーキの機械構造を集約して部品点数を軽減し得 るブレーキ装置の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本考案請求項1による課題解決手段は、図1,2の如く、 ハウジング21内の回転軸26に取り付けられた回転デイスク22と、 該回転デイスク22に当接して回転軸26の回転を制止させるブレーキデイス ク23と、 作業者がフツトブレーキを踏んだ際に前記両デイスク22,23を圧着させる サービスブレーキ部SBXと、 パーキング時または非常時に両デイスク22,23を圧着させる補助ブレーキ 部PBXとを備え、 前記サービスブレーキ部SBXは、 前記ブレーキデイスク23を回転軸26に沿つて回転デイスク22に当接離間 させるピストン24と、 ブレーキ時に該ピストン24の制動方向X1と逆側に配された第一流体圧室3 0に流体を供給する第一流体供給源31とからなり、 前記補助ブレーキ部PBXは、 前記ピストン24と、 該ピストン24の背面に当接して押圧する押圧体36と、 該押圧体36をピストン24に当接する方向へ付勢する付勢手段37と、 ブレーキの非作動時に、前記押圧体36のピストン24側前面とハウジング2 1との間に形成された第二流体圧室38に流体を供給して前記付勢手段37に抗 して押圧体36とピストン24とを離間させる第二流体供給源39と からなるものである。
【0016】 本考案請求項2による課題解決手段は、請求項1記載の回転デイスク22はト ランスミツシヨンのカウンタ軸26の端部に固定され、請求項1記載のサービス ブレーキ部SBXおよび補助ブレーキ部PBXは、前記カウンタ軸26の端部に 隣接配置されたものである。
【0017】 本考案請求項3による課題解決手段は、請求項1記載の付勢手段37は、複数 の圧縮ばねからなり、請求項1記載のハウジング21に、前記圧縮ばねの倒れを 防止するよう、ハウジング21と押圧体36との間で位置決めする位置決め板4 8が固定されたものである。
【0018】 本考案請求項4による課題解決手段は、請求項1記載のブレーキ装置において 、押圧体36の回転を防止するための回転防止手段42が設けられ、該回転防止 手段42は、押圧体36に回転軸26方向と平行に穿設された嵌合孔44と、ハ ウジング21に固定され前記嵌合孔44に嵌入されて押圧体36の回転を規制す る規制ピン43とからなるものである。
【0019】
【作用】
上記請求項1による課題解決手段において、車両の非制動時は、第二流体供給 源39にて第二流体圧室38に流体を供給し、押圧体36を制動方向X1と逆側 に付勢して、ピストン24から押圧体36を離す。そうすると、回転デイスク2 2およびブレーキデイスク23は互いに非当接状態となり、ブレーキはかかつて いない状態となる。
【0020】 ここで、作業者がフツトペダルを踏み込むと、サービフレーキ部SBXの第一 流体供給源31は流体を第一流体圧室30へ供給し、第一流体圧室30での流体 圧にてピストン24の端部を制動方向X1へ移動させる。そうすると、ブレーキ デイスク23は回転デイスク22に圧着し、回転軸26は停止する。
【0021】 また、作業者がパーキングノブや非常停止ボタンを操作すると、補助ブレーキ 部PBXの第二流体供給源39は第二流体圧室38への流体の供給を停止する。 そして、押圧体36は付勢手段37の力によつて制動方向X1へ移動し、ピスト ン24を制動方向X1へ移動させる。そうすると、回転デイスク22およびブレ ーキデイスク23が圧着し、回転軸26は停止する。
【0022】 このように、サービスブレーキ、パーキングブレーキおよびエマージエンシブ レーキのすべてを、機械的リンク機構を用いずに流体圧機構にて駆動し得る。
【0023】 請求項2による課題解決手段において、オーバーホール等のメンテナンスでブ レーキ装置を脱着する際、カウンタシヤフト軸26の端部に隣接配置されたサー ビスブレーキ部SBXや補助ブレーキ部PBXを順次脱着するだけでよく、従来 のようにアウトプツトシヤフトを取り外す必要がなくなる。
【0024】 請求項3による課題解決手段において、圧縮ばね47の取り付け作業中や、ブ レーキ中に回転軸26の回転力が押圧体36まで伝わつた場合に、圧縮ばね47 が所望の位置から曲がることがある。このとき、ハウジング21に固定した位置 決め板48にて、圧縮ばね47をハウジング21と押圧体36との間で位置決め し、その曲がりを防止する。
【0025】 請求項4による課題解決手段において、断続ブレーキ時等に回転軸26の回転 力が押圧体36まで伝わつた場合に、規制ピン43により押圧体36の回転を阻 止し、圧縮ばね47のねじれを防止する。
【0026】
【実施例】
図1は本考案の一実施例を示す湿式多板式ブレーキ装置の断面図である。図示 の如く、本実施例のブレーキ装置は、サービスブレーキ、パーキングブレーキお よびエマージエンシブレーキのすべてを同一軸上で複合構造とした湿式多板式の ものである。
【0027】 以下、その内部構造を中心に説明すると、本実施例のブレーキ装置は、トラン スミツシヨンのハウジング21内で回転する回転デイスク22と、該回転デイス ク22に当接してその回転を制止させるブレーキデイスク23と、作業者がフツ トブレーキを踏んだ際に前記両デイスク22,23を圧着させるサービスブレー キ部SBXと、パーキング時または非常時に両デイスク22,23を圧着させる 補助ブレーキ部PBXとを備えたものである。
【0028】 ハウジング21は、一端が開口され、この開口に背面カバー21cがボルト2 1eを介して固定されている。該ハウジング21には、トランスミツシヨンの回 転軸(カウンタ軸)26が回転自在に内装され、その端部に回転デイスク22が 外嵌固定されている。該回転デイスク22の近傍には、ブレーキデイスク23が 、回転デイスク22と一定の空隙を有して対向配置され、デイスク取付板23a を介してハウジング21に摺動自在に支持されている。そして、前記回転軸26 と開口との間には、前記サービスブレーキ部SBXおよび補助ブレーキ部PBX が配置されている。
【0029】 また、該ハウジング21の回転軸26の側方の内周面には、段部25が形成さ れている。該段部25には、第一摺動孔25bと、該第一摺動孔25bに連続し これより小径とされた第二摺動孔25cが形成され、段部25と背面カバー21 cとの間が付勢室25dとされている。
【0030】 前記サービスブレーキ部SBXは、前記ブレーキデイスク23を回転軸26に 沿つて回転デイスク22に当接離間させるピストン24と、ブレーキ時に該ピス トン24の制動方向X1と逆側に配された第一流体圧室30に流体(以下、圧油 という)を供給する第一流体供給源31とからなり、前記カウンタ軸26の端部 に隣接配置されている。
【0031】 前記ピストン24は、略円板状に形成され、非制動時には、その外縁部と前記 デイスク取付板23aとの間に配されたウエーブばね27にてX2方向に付勢さ れている。該ピストン24の制動方向X1と逆方向(以下、X2方向という)側 の背面中央部には、当接皿28が突設されている。そして、該当接皿28は、前 記第一摺動孔25bに摺動自在に内嵌されている。
【0032】 前記第一流体圧室30は、図1の如く、前記ピストン24の当接皿28の縁端 部と、前記第一摺動孔25bの孔壁および底壁とで囲まれた空間で、第一摺動孔 25bの孔壁に穿設された流路25eを介してハウジング21の外周面のポート 30aに連通され、前記第一流体供給源31に接続されている。
【0033】 前記第一流体供給源31は、図2の如く、既存の油圧シリンダが使用され、作 業者が車両のフツトブレーキを踏んだ際に、第一流体圧室30に圧油を供給する よう制御される。
【0034】 前記補助ブレーキ部PBXは、図2の如く、パーキングノブPNまたは非常停 止ボタンENを操作したときのみ油圧の供給が停止されてブレーキがかかるネガ テイブ方式のブレーキ機構であり、前記サービスブレーキ部SBXのピストン2 4と、該ピストン24の背面に当接して押圧する押圧体36と、該押圧体36を ピストン24に当接する方向へ付勢する付勢手段37と、前記押圧体36のピス トン24側前面とハウジング21との間に形成された第二流体圧室38に流体を 供給する第二流体供給源39とからなる。
【0035】 前記押圧体36は、略円板状に形成され、そのピストン24側には前記当接皿 28と当接する円筒状の凸部41が形成され、前記第二摺動孔25cに摺動自在 に内嵌されている。
【0036】 前記付勢手段37は、前記付勢室25d内で押圧体36の背面とハウジング2 1の背面カバー21cとの間に介装された数十個のコイル圧縮ばね47であり、 これらは押圧体36の面に対し均一に付勢するよう一定間隔で配置されている。
【0037】 前記第二流体圧室38は、図1の如く、前記付勢室25dの前壁および側壁と 、前記押圧体36の前面とで囲まれた空間で、付勢室25dの孔壁に穿設された 流路25fを介してハウジング21の外周面のポート38aに連通され、前記第 二流体供給源39に接続されている。
【0038】 前記第二流体圧供給源39は、既存の油圧シリンダが使用され、ブレーキの非 作動時に、前記押圧体36のピストン24側前面とハウジング21との間に形成 された第二流体圧室38に流体を供給し、これにより前記付勢手段37に抗して 押圧体36とピストン24とを離間させる。一方、ブレーキ時には、パーキング ノブまたはエマージエンシボタンにてスイツチングすると、第二流体圧室38へ の流体の供給を停止するよう制御される。
【0039】 また、本実施例では、前記圧縮ばね47の主に中央部を位置決めするための位 置決め板48を、前記ハウジング21の背面カバー21cに内嵌固定している。 該位置決め板48は、円板に圧縮ばね47のコイル径に合わせて貫通孔49が形 成されたもので、スナツプリング50にて背面カバー21cに固定される。
【0040】 該位置決め板48を設ける理由は次の通りである。上述の如く、本例では、圧 縮ばね47は数十個設けるため、弾性力が大となり、その締付法、制動時のばね 挙動の相異により、制動力が大きく変化する。この場合、圧縮ばね47の具体的 な取付の不具合としては、次のものが挙げられる。
【0041】 1)圧縮ばね47が倒れたまま締め付けられ、その付勢力が全体で不足するこ とがある。この場合、圧縮ばね47が倒れたまま組付けられても外から分からな いという構造上の問題があり、ベンチテスト等でしかチエツクできない。
【0042】 2)回転軸26の回転力がピストン24を介して押圧体36まで伝わり、圧縮 ばね47が曲げられ、付勢力が不足することがある。すなわち、断続してブレー キをかけると、回転デイスク22の回転方向にピストン24がバツクラツシユの 分だけ廻される。これが連続することによつて押圧体36が回転し始める。この 結果、圧縮ばね47は、一端がハウジング21に固定されたまま他端が押圧体3 6によつて廻されるので、圧縮ばね47が曲がり、正規の付勢力が低くなり、制 動力が不足となる。そこで、本実施例では、前記位置決め板48を設け、圧縮ば ね47の倒れを防止するのである。
【0043】 さらに、本実施例では、前記押圧体36のハウジング21に対する回転を防止 するための回転防止手段42が設けられている。
【0044】 該回転防止手段42は、押圧体36の表面に回転方向に直交して穿設された嵌 合孔44と、該嵌合孔44に第二流体圧室38を介して対向するようハウジング 21に形成された対向孔45と、該嵌合孔44および対向孔45に嵌入されて押 圧体36の回転を規制する規制ピン43とからなる。これにより、断続ブレーキ 時等の押圧体36の回転が阻止され、前記圧縮ばね47のねじれを防止できる。
【0045】 なお、図中、21aはブレーキデイスク22,23の潤滑および冷却用のオイ ル供給ポート、52はシール、53はハブ、54,55はギヤを示している。
【0046】 次に、本実施例のブレーキ装置の作動原理を説明する。
【0047】 車両の非制動時は、第二流体供給源31にて第二流体圧室38に圧油が供給さ れている。このため、押圧体36は、付勢手段37の圧縮ばね47の力に抗し、 第二流体圧室38の押圧体36に直面した面積分の力でX2方向へ寄せられてい る。また、ピストン24はウエーブばね27によつてX2方向へ寄せられている 。このため、回転デイスク22およびブレーキデイスク23は互いに離間状態と なり、ブレーキは非制動状態となつている。
【0048】 ここで、走行中、作業者がブレーキペダルを踏み込むと、第一流体圧シリンダ からの圧油は第一流体圧室30へ送られてくる。この結果、ピストン24は、第 一流体圧室30に供給された圧油により、ピストン24の面積分の力で制動方向 X1へ移動される。なお、このとき、押圧体36はピストン24から離間して制 止したままである。そして、ピストン24はウエーブばね27に抗して制動方向 X1へ移動し、ブレーキデイスク23を押圧する。そうすると、ブレーキデイス ク23は回転デイスク22に圧着する。その結果、ハブ53、回転軸26、ギヤ 54,55およびアウトプツトシヤフトL1は回転状態から制動状態に切り換わ り、車両は停止する。
【0049】 そして、再び作業者がフツトペダルから足を離すと、第一流体供給源31によ る第一流体圧室30への圧油はカツトされドレーンされる。その結果、ピストン 24はウエーブばね27にてX2方向へ押しやられ、回転デイスク22およびブ レーキデイスク23は互いに解放される。このため、ハブ53、回転軸26、ギ ヤ54,55および、アウトプツトシヤフトL1は制動状態から回転状態に切換 わる。
【0050】 次に、パーキングブレーキを使用した場合を説明する。作業者がパーキングブ レーキのパーキングノブを操作すると、第二流体供給源39による第二流体圧室 38への圧油がカツトされてドレーンされる。この結果、押圧体36は付勢手段 37の圧縮ばね47の力によつて制動方向X1へ移動し、ピストン24と接する ことになリ、ピストン24もウエーブばね27に抗し、制動方向X1へ移動する 。これによつて、回転デイスク22およびブレーキデイスク23が圧着し、ハブ 53、回転軸26、ギヤ54,55およびアウトプツトシヤフトL1は回転でき なくなり、ブレーキがかかつた状態となる。
【0051】 この際、断続的にブレーキをかけると、回転軸26の回転力がデイスク22, 23やピストン24を介して押圧体36に伝わることがあるが、規制ピン43等 からなる回転防止手段42を設けているので、押圧体36の回転を防止できる。 さらに、位置決め板48を設けたこととあわせて、圧縮ばね47の倒れを防止で き、付勢手段37の付勢力を安定化させ得る。
【0052】 次に、パーキングブレーキを解除し走行する場合は、ノブ操作で第二流体供給 源39からの圧油を第二流体圧室38へ供給する。すると、押圧体36に面した 第二流体圧室38の面積分の流体圧力で、押圧体36の圧縮ばね47に抗して押 圧体36はX2方向へ移動し、ピストン24は押圧体36の移動に伴つてウエー ブばね27によつてX2方向に移動する。そうすると、ブレーキデイスク23お よび回転デイスク22は互いに解放され、走行状態となる。
【0053】 上記動作は、エマージエンシブレーキについても同様である。
【0054】 以上により、本実施例の特長をあげると下記のとおりとなる。
【0055】 (a)パーキングブレーキまたはエマージエンシブレーキは、油圧のオンオフに よるネガテイブ式なので、ノブ、ボタンなどのワンタツチパーキングブレーキと することができる。これにより、長期稼動車で、クラツチが摩耗して来ても、自 動的にピストンが追い込んで行くタイプなので、圧力を一定に保ち得、ブレーキ 調整の必要がない。
【0056】 (b)サービスブレーキ部SBXおよび補助ブレーキ部PBXが複合化されてい る上、カウンタシヤフト軸26の端部に隣接配置されているため、アウトプツト シヤフトに串刺し状に取り付けられていた従来に比べて、背面カバー21dを外 すことでブレーキ装置の脱着、メインテナンスが容易となる。
【0057】 (c)サービスブレーキ、パーキングブレーキおよびエマージエンシブレーキの 各ブレーキの機械構造を集約しているので、部品点数を軽減でき、コストの軽減 を図り得る。
【0058】 (d)圧縮ばね47の位置決め板48を設けているので、取り付け時に、圧縮ば ね47を直接見ることができくても、圧縮ばね47が倒れたり曲がつたりするの を防止できる。
【0059】 (e)押圧体36の回り止めとして、押圧体36とハウジング21の間に規制ピ ン43を取付けているので、継続ブレーキで押圧体36が回転しようとしても、 規制ピン43にてその回転を阻止し得る。したがつて、回転軸26の回転力が圧 縮ばね47に伝わるのを防止でき、圧縮ばね47が曲がるのを防止して付勢力を 安定化でき、一定の制動力の確保ができる。
【0060】 なお、本考案は、上記実施例に限定されるものではなく、本考案の範囲内で上 記実施例に多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。
【0061】
【考案の効果】
以上の説明から明らかな通り、本考案請求項1によると、サービスブレーキ、 パーキングブレーキおよびエマージエンシブレーキのすべてを一個の流体圧機構 に統合しているので、従来のように複雑な機械的リンク機構を設ける必要がなく 、簡単な構成でブレーキ動作を行い得る。したがつて、部品点数の軽減を図り得 る。
【0062】 また、パーキングブレーキおよびエマージエンシブレーキをネガテイブ方式と しているので、ブレーキ時のブレーキデイスクと回転デイスクとの圧着力は付勢 手段の付勢力で規定でき、緊急時等の車両の制動力を常に安定化させ得る。
【0063】 本考案請求項2によると、サービスブレーキ部および補助ブレーキ部をカウン タシヤフト軸の端部に隣接配置しているので、アウトプツトシヤフトに串刺し状 に取り付けられていた従来に比べて、背面カバーを外すことでブレーキ装置の脱 着、メインテナンス等を容易に行い得、サービス性が向上する。
【0064】 本考案請求項3によると、位置決め板をハウジングに固定しているので、圧縮 ばねの倒れを防止でき、その付勢力を安定化させ得、制動力を確保し得る。
【0065】 本考案請求項4によると、押圧体の回転を防止するための規制ピン等からなる 回転防止手段を設けているので、継続ブレーキで押圧体が回転しようとしても、 規制ピンにてその回転を阻止し得、圧縮ばねの曲がりを防止でき、その付勢力を 安定化させ得るといつた優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本考案の一実施例を示す湿式多板式ブレ
ーキ装置の断面図である。
【図2】図2は同じくそのブレーキ力の伝達を示すブロ
ツク図である。
【図3】図3は従来の湿式多板式ブレーキ装置の一例に
おける車両中の取り付け位置を示す図である。
【図4】図4は同じくそのうちパーキングブレーキある
いはエマージエンシブレーキを示す要部断面図である。
【図5】図5は湿式多板式ブレーキ装置の車両中の取り
付け位置を示す図である。
【図6】図6は同じくその断面図である。
【符号の説明】
21 ハウジング 22 回転デイスク 23 ブレーキデイスク 24 ピストン 26 回転軸 30 第一流体圧室 31 第一流体供給源 37 付勢手段 38 第二流体圧室 39 第二流体供給源 42 回転防止手段 43 規制ピン 44 嵌合孔 47 圧縮ばね 48 位置決め板 SBX サービスブレーキ部 PBX 補助ブレーキ部 X1 制動方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 那須 秀夫 大阪市西区京町堀1丁目15番10号 東洋運 搬機株式会社内 (72)考案者 竹下 章 大阪市西区京町堀1丁目15番10号 東洋運 搬機株式会社内

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内の回転軸に取り付けられた
    回転デイスクと、 該回転デイスクに当接して回転軸の回転を制止させるブ
    レーキデイスクと、 作業者がフツトブレーキを踏んだ際に前記両デイスクを
    圧着させるサービスブレーキ部と、 パーキング時または非常時に両デイスクを圧着させる補
    助ブレーキ部とを備え、 前記サービスブレーキ部は、 前記ブレーキデイスクを回転軸に沿つて回転デイスクに
    当接離間させるピストンと、 ブレーキ時に該ピストンの制動方向と逆側に配された第
    一流体圧室に流体を供給する第一流体供給源とからな
    り、 前記補助ブレーキ部は、 前記ピストンと、 該ピストンの背面に当接して押圧する押圧体と、 該押圧体をピストンに当接する方向へ付勢する付勢手段
    と、 ブレーキの非作動時に、前記押圧体のピストン側前面と
    ハウジングとの間に形成された第二流体圧室に流体を供
    給して前記付勢手段に抗して押圧体とピストンとを離間
    させる第二流体供給源とからなることを特徴とするブレ
    ーキ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の回転デイスクはトランス
    ミツシヨンのカウンタ軸の端部に固定され、請求項1記
    載のサービスブレーキ部および補助ブレーキ部は、前記
    カウンタ軸の端部に隣接配置されたことを特徴とするブ
    レーキ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の付勢手段は、複数の圧縮
    ばねからなり、請求項1記載のハウジングに、前記圧縮
    ばねの倒れを防止するようハウジングと押圧体との間で
    位置決めする位置決め板が固定されたことを特徴とする
    ブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のブレーキ装置において、
    押圧体の回転を防止するための回転防止手段が設けら
    れ、該回転防止手段は、押圧体に回転軸方向と平行に穿
    設された嵌合孔と、ハウジングに固定され前記嵌合孔に
    嵌入されて押圧体の回転を規制する規制ピンとからなる
    ことを特徴とするブレーキ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009513884A (ja) * 2003-06-27 2009-04-02 ローマン ウント シュトルターフォート ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング 特に油圧式の車輪駆動装置のための制動装置

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JPS597927U (ja) * 1982-07-07 1984-01-19 株式会社豊田自動織機製作所 車両用湿式デイスクブレ−キ
JPH0182342U (ja) * 1987-11-20 1989-06-01

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