JPH0519923U - 力増幅装置とこの力増幅装置を備える感振制御装置 - Google Patents
力増幅装置とこの力増幅装置を備える感振制御装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 コンパクトで軽量等の利点を有する力増幅装
置、及び地震帯域を選択的に検出する力増幅装置を備え
る感振制御装置を提供すること。 【構成】 感振部19が、下側磁石14と、下側磁石と同極
側を対向させて設けた上側磁石13と、円状の縁部11を有
する非磁性体のスライド板9と、縁部に着座する待機位
置と縁部から離脱して上側磁石に吸着された作動位置と
に移動可能な磁性体の球体12とからなり、力増幅装置20
が、固定磁石38と、上端部の極が固定磁石の下端部の極
と同極であり固定磁石の横側に吸着する吸着位置と固定
磁石と反発し合う反発位置との間を移動可能な移動磁石
34と、球体と移動磁石との間に上下方向に移動可能に設
けられ球体の待機位置で移動磁石を反発位置に位置せし
め球体の作動位置で球体の上昇により押し上げられるこ
とにより移動磁石を反発位置から吸着位置に上昇させる
非磁性体の押上部材15とからなる。
置、及び地震帯域を選択的に検出する力増幅装置を備え
る感振制御装置を提供すること。 【構成】 感振部19が、下側磁石14と、下側磁石と同極
側を対向させて設けた上側磁石13と、円状の縁部11を有
する非磁性体のスライド板9と、縁部に着座する待機位
置と縁部から離脱して上側磁石に吸着された作動位置と
に移動可能な磁性体の球体12とからなり、力増幅装置20
が、固定磁石38と、上端部の極が固定磁石の下端部の極
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め球体の作動位置で球体の上昇により押し上げられるこ
とにより移動磁石を反発位置から吸着位置に上昇させる
非磁性体の押上部材15とからなる。
Description
【0001】
この考案は、特に感振素子の出力を増幅してスイッチ等を切り換える力増幅装 置、及び地震等の低周波数の振動を感知して、大型燃焼設備等を制御するための 力増幅装置を備える感振制御装置に関する。
【0002】
従来、感振制御装置(従来例1)には、図7及び図8に示すものがある。この 感振制御装置は、例えば大型燃焼装置(図示せず)に接続して、地震が起こった ときに震動を感知してマイクロスイッチ1を切り替えて、この燃焼装置を制御( 例えば緊急停止等)することができるものである。即ち、この感振制御装置は、 図7の左右の方向に所定以上の加速度が加えられていないときは、同図に示すよ うに鋼球受け2の上面に穿設した円孔3の開口縁4に鋼球5が着座した状態(待 機状態)にある。この状態では、スイッチ1のレバー6に設けたばね(図示せず )のばね力により、皿部7が上側位置に保持されて、レバー6がスイッチ1の操 作ボタン8の上方に位置する。そして、感振制御装置に図の左右の方向に所定以 上の加速度の振動が加えられたときは、鋼球5が円孔3の開口縁4から離脱して 図8に示すように皿部7の上面に落下する。鋼球5が皿部7に落下すると、鋼球 5と皿部7の重量がばねの保持力に打ち勝ち、鋼球5と皿部7が下降してレバー 6を押し下げる。これにより、マイクロスイッチ1の操作ボタン8がを押し込ま れて、スイッチ1が切り替わり、作動状態となる。
【0003】 また、図9及び図10に示す感振制御装置(従来例2)もある。この装置は、 図9の左右の方向に所定以上の加速度が加えられていないときは、同図に示すよ うにスライド板9に穿設した円孔10の上側開口縁11に鋼球12が着座した状 態(待機位置)にある。この状態では、上側磁石13と下側磁石14の吸引力が 鋼球12に働いているが、鋼球12と上側磁石13との間隔が広いので、上側磁 石13は鋼球12を吸着することはできない。従って、押上棒15は、鋼球12 によって押し上げられずに圧縮コイルばね16の上端に載置された状態であり、 押上棒15の上端がマイクロスイッチ17の操作ボタン18から離れた下方位置 にある。そして、感振制御装置に図の左右の方向に所定以上の加速度の振動が加 えられたときは、鋼球12が円孔10の開口縁11から離脱しようとして開口縁 11を支点にして少し上方に移動し、鋼球12が上側磁石13に接近する。する と、図10に示すように、上側磁石13が鋼球12を吸着し、吸着された鋼球1 2が押上棒15を上方に押し上げ、これにより押上棒15の上端がマイクロスイ ッチ17の操作ボタン18を押し込み、スイッチ17が切り替わり、作動状態と なる。ただし、上側磁石13と下側磁石14の相対向する側の面の極性は例えば N極とN極のように同じ極に形成されている。これは、鋼球12が或る一定以上 上方に移動したときに、鋼球12が浮き上がり、上側磁石13側に吸い上げられ るようにするためである。
【0004】
図7及び図8に示す従来例1の感振制御装置は、鋼球5の重量によりマイクロ スイッチ1を切り換えているので、大きい鋼球5、即ち、重量の重い鋼球5を使 用すればマイクロスイッチ1のレバー6及び操作ボタン8を押し込む為の力を大 きくすることができ、これにより、比較的大電流を切り換え可能なマイクロスイ ッチ1のレバー6及びボタン8を確実に押し込み、スイッチ1を切り換えること ができるという利点がある。つまり、マイクロスイッチ1は、一般に電流の容量 が大きくなる程、レバー6及び操作ボタン8を押し込む為に必要な力が大きくな るからである。しかし、鋼球5を大きくすると、それだけ装置が大きくなり、重 量も重くなるという問題がある。また、従来例1は、後述するように従来例2よ りも地震帯域の震動を選択的に感知することに劣っているという欠点と、従来例 2よりも取付け角度に正確さを要求するという欠点がある。
【0005】 図9及び図10に示す従来例2の感振制御装置は、上記のように従来例1と比 較して地震帯域の震動を選択的に感知することができるという利点と、従来例2 よりも取付け角度に正確さを要求しないという利点を備えているが、鋼球12を 押し上げる力を発生させるには或る一定の限界があるという問題がある。つまり 、上側磁石13の吸着力と下側磁石14の反発力により鋼球12が浮き上がり、 上側磁石13の吸着力によりマイクロスイッチ17の操作ボタン18を上方に押 し込んでいるので、上側磁石13、下側磁石14及び鋼球12を大きくすること によりある程度はこの力を増大させることができるが、鋼球12を大きくすると 鋼球12の重量が増加し、これにより鋼球12が浮き上がらないことがあるとい う問題があるからである。従って、従来例2の感振制御装置は、比較的大容量の 電流を切り換えることが必要な回路には使用することができないという問題があ る。
【0006】 そこで、本願考案は、コンパクトで軽量等の利点を有する力増幅装置を提供す ると共に、この力増幅装置を従来例2に適用して上記問題点を解決する感振制御 装置を提供することを目的とする。
【0007】
第1の考案は、固定して設けられている固定磁石と、この固定磁石の両端の磁 極を通る方向と平行する軸線上に両端の磁極が位置しこの軸線方向に対して上記 固定磁石と同じ側の各端部の極を上記固定磁石と反対の極に形成し上記固定磁石 の横側に吸着する吸着位置と上記軸線方向に移動して上記固定磁石の横側から外 れて上記固定磁石と互いに反発し合う反発位置との間を移動可能に設けた移動磁 石と、を具備することを特徴とするものである。
【0008】 第2の考案は、振動を感知したときに出力を発生する感振部と、この感振部の 出力を増幅する力増幅装置と、からなる力増幅装置を備える感振制御装置におい て、上記感振部が、下側磁石と、この下側磁石と同極側を相対向させて所定の間 隔を隔てて上記下側磁石の上方位置に設けた上側磁石と、この上側磁石の下方に 位置し円状の縁部を上面に有する非磁性体で形成したスライド板と、このスライ ド板の上記縁部に着座する待機位置と振動により上記縁部から離脱して上記上側 磁石に吸着された作動位置とに移動可能な磁性体で形成した球体と、からなり、 上記力増幅装置が、上記上側磁石の上方に固定して設けられている固定磁石と、 上端部の極が上記固定磁石の下端部の極と同極であり上記固定磁石の横側に吸着 する吸着位置とその真下で上記固定磁石と反発し合う反発位置との間を移動可能 に設けた移動磁石と、上記球体と上記移動磁石との間に上下方向に移動可能に設 けられ上記球体の待機位置で上記移動磁石を上記反発位置に位置せしめ上記球体 の作動位置で上記球体の上昇により押し上げられることにより上記移動磁石を上 記反発位置から上記吸着位置に上昇させる非磁性体で形成した押上部材と、から なることを特徴とするものである。
【0009】
第1の考案の力増幅装置によると、移動磁石が反発位置にあるときは、移動磁 石と固定磁石の相対向する側の2つの端部の極が同じであるから当然この2つの 磁石は反発し合う。そして、反発位置にある移動磁石を吸着位置側、即ち反発力 に抗する方向に押し続けると、移動磁石と固定磁石との間隔が或る一定の距離ま で接近したときに、突然、今まで反発力に抗して押し続けた力の数倍の力で移動 磁石が吸着位置側に引き寄せられて、固定磁石の横側に吸着する。この吸着位置 では、この2つの磁石の同じ側の2つの端部の極が反対の極どうしであるから互 いに吸引し合って吸着する。これにより、反発力に抗して移動磁石を押し続けた 力の数倍の力を2つの磁石の吸着力により得ることができる。
【0010】 第2の考案の力増幅装置を備える感振制御装置によると、或る振動周波数に対 して所定以上の加速度(この加速度は、水平方向成分を含み、以下同様とする。 )の振動が感振部に加えられていないときは、感振部のスライド板に形成した円 状の縁部に球体が着座した状態(待機状態)にある。この状態では、上側磁石の 吸引力が球体に働いているが、球体と上側磁石との間隔が遠いので、上側磁石は 球体を吸着することはできない。また、球体には、上側磁石と下側磁石の吸引力 により、着座位置から水平方向に移動しないようにする力と球体の自重による開 口縁内に着座する方向の力が作用している。即ち、球体は、これらの力により、 振動が生じても着座位置から外れないように保持されている。
【0011】 このように、球体が待機状態にある場合は、押上部材が球体によって押し上げ られずに下方位置にあり、移動磁石が固定磁石の下方の反発位置にある。このと き、移動磁石と固定磁石の相対向する側の2つの端部の極が同じであるから当然 移動磁石は下方向の反発力を受けている。そして、感振制御装置に所定以上の加 速度の振動が加えられたときは、球体を着座位置から離脱させる振動の力が、球 体を着座位置に保持しようとする力(鋼球自体の重力と上側磁石及び下側磁石の 各吸引力とによる球体を着座位置に保持しようとする力)に打ち勝って、球体が 円状の縁部を支点にして少し上方に移動し、球体が上側磁石に接近する。このよ うに、球体が上側磁石側に所定の距離だけ接近すると、球体の上部が上側磁石の 下端の極と反対の極(例えば上側磁石の下端がN極であればこれと反対のS極と なる。以下、上側磁石の下端がN極として説明する。)となり、球体の下部がN 極となるので、球体はN極の下側磁石(下側磁石と上側磁石の相対向する面は同 極である。)と反発し合い、この反発力と上側磁石の吸引力とにより上方向に力 を受けて球体が浮き上がり、やがて上側磁石に吸着されて、作動状態になる。一 方、球体が上昇する際、球体が押上部材を押し上げ、これにより押上部材の上端 が移動磁石を固定磁石との反発力に抗して上昇させる。このとき、移動磁石と固 定磁石との間隔が或る一定の距離まで接近すると、突然、今まで反発力に抗して 押し上げられてきた力の数倍の力で移動磁石が吸着位置側に引き寄せられて、固 定磁石の横側に吸着して作動状態になる。この吸着位置では、この2つの磁石の 同じ側の端部の極が反対の極どうしであるから互いに吸引し合って吸着する。こ のように、球体が移動磁石を押し上げる力の数倍の力を2つの磁石の吸着力によ り得ることができるので、この2つの磁石の吸着方向の力により例えばマイクロ スイッチの操作ボタンを押し込ませることができる。
【0012】
本考案の一実施例を図1及び図2に示す。この感振制御装置は、図1に示すよ うに感振部19と、この感振部19の上に設けた力増幅装置20と、からなって いる。この感振制御装置は、感振部19の出力に基づいて、力増幅装置20と対 向して配置したマイクロスイッチ21を力増幅装置20により作動させることが できる。このマイクロスイッチ21は、例えば大型燃焼装置の制御部(図示せず )に接続されており、感振部19が作動したときに力増幅装置20によりスイッ チ21の接点が切り換えられ、制御部に燃焼装置を制御するための信号を発生さ せることができる。ただし、従来例2の感振装置と同等部分は同一の図面符号で 示す。
【0013】 感振部19は、図1に示すように下側に開口するカップ状の下側本体22を備 えている。この下側本体22は、筒方向を上下方向に平行して配置されている短 円筒部23と、この短円筒部23の上側開口部を閉塞しており、中心に貫通孔2 4を有する上部壁25とからなっている。そして、下側本体22の下側開口部の 内側には外周が下側本体22の内周面と外接する円環状の下側磁石14が取り付 けられており、上部壁25の下側には同じく下側本体22の内周面と外接する円 環状の上側磁石13が取り付けられている。なお、上側磁石13と下側磁石14 の相対向する側の下面と上面は、例えばN極とN極の同じ極に形成されている。 そして、上側磁石13及び下側磁石14の各上面には、夫々中心に貫通孔を穿設 した鉄製円板の上側ヨーク26、下側ヨーク27が設けられており、下側磁石1 4の上面には中心に円孔10を穿設した非磁性体製円板のスライド板9が取り付 けられている。図1に現れている28は、スペーサである。
【0014】 球体は、図1に示すように磁性体で形成した鋼球12(以下、球体を鋼球12 という。)であり、内部が詰まっていてもよいし、中空であってもよい。
【0015】 力増幅装置20は、図1に示すように円筒状の上側本体29を備えている。こ の上側本体29は、上部開口部30の内径及び下部開口部の内径が中央部の内径 よりも少し大きく形成されている。下側開口部31の内側には圧縮コイルばね1 6が収容されており、この圧縮コイルばね16の内側と下側本体22の上部壁2 5の貫通孔24及び上側ヨーク26の貫通孔には押上棒15(押上部材)が挿通 されている。この押上棒15は上部に短円柱部32が設けられており、この短円 柱部32の下面が環状板33を介してばね16の上端と当接し、この状態で押上 棒15がばね16に載置されている。
【0016】 この押上棒15の上端面には、外形が上側本体29の中央部の内径よりも少し 小さい寸法の短円柱の移動磁石34が載置されており、この移動磁石34の上端 面にはレバー35が載置されている。このレバー35は、外形が上側本体29の 中央部の内径よりも少し小さい寸法の短円柱部36とこの短円柱部36の上端に 設けた円板37とからなっている。そして、上側本体29の上側開口部30の内 側には、円環状の固定磁石38が固定して設けられており、この固定磁石38の 内径が上側本体29の中央部の内径と略同一に形成されている。そして、この固 定磁石38の下端面の極と移動磁石34の上端面の極は、例えばN極とN極の同 じ極に形成されている。従って、図1に示す状態(待機状態)では、移動磁石3 4と固定磁石38とは互いに反発し合い、移動磁石34は下方向の力を受けてい る。一方、移動磁石34の下方向の力に抗して、押上棒15及び移動磁石34を ばね16が押し上げているので、この2つの上下方向の力が釣合う反発位置に移 動磁石34が保持される。
【0017】 なお、図1に示す待機状態では、押上棒15の下端がスライド板9の円孔10 の開口縁11に着座する鋼球12の上端に対して約5mmの隙間を介して位置し ており、移動磁石34の上端が固定磁石38の下端に対して2.5〜3.0mm の間隔を隔てて反発位置に位置している。そして、レバー35の円板37の下面 が上側本体29の上端に対して約5mmの間隔を隔てて位置している。
【0018】 図1に示す21は、マイクロスイッチである。スイッチ21は、操作ボタン3 9を図の下側に向けた状態でレバー35の上方に固定されている。レバー35の 上面と操作ボタン39との間隔は、図2に示すように移動磁石34と固定磁石3 8とが吸着し合った状態でレバー35の上面が操作ボタン39を完全に押し込ん で、スイッチ21を切り換えることができる距離である。そして、図には示さな いが、レバー35が上昇した状態(作動状態)で図2の水平方向に移動して外れ ないようにするために、固定磁石38の上部にはレバー35のガイドが設けられ ている。
【0019】 この力増幅装置20を備える感振制御装置によると、或る振動周波数に対して 所定以上の加速度(この加速度は、水平方向成分を含み、以下同様とする。)の 振動が感振部19に加えられていないときは、図1に示すように、感振部19の スライド板9に穿設した円孔10の開口縁11に鋼球12が着座した状態(待機 状態)にある。この状態では、上側磁石13と下側磁石14の吸引力が鋼球12 に働いているが、鋼球12と上側磁石13との間隔が遠いので、上側磁石13は 鋼球12を吸着することはできない。また、鋼球12は、上側磁石13と下側磁 石14の吸引力により、着座位置から水平方向に移動しないようにする力も受け ている。このように、鋼球12が待機状態にある場合は、押上棒15が鋼球12 によって押し上げられずに下方位置にあり、移動磁石34が固定磁石38の下方 の反発位置にある。このとき、レバー35、移動磁石34及び押上棒15は、順 に重なり接触しており、レバー35はスイッチ21の操作ボタン39の下方の離 れた位置にある。
【0020】 そして、感振制御装置に所定以上の加速度の振動が加えられたときは、鋼球1 2を着座位置から離脱させる振動の力が、鋼球12を着座位置に保持しようとす る力(鋼球12の重力と上側磁石13及び下側磁石14の各吸引力とによる鋼球 12を着座位置に保持しようとする力)に打ち勝って、鋼球12が円孔10の開 口縁11を支点にして少し上方に移動し、鋼球12が上側磁石13に接近する。 このように、鋼球12が上側磁石13側に接近すると、鋼球12の上部が上側磁 石13のN極と反対のS極となり、鋼球12の下部がN極となるので、鋼球12 はN極の下側磁石14と反発し合い、この反発力と上側磁石13の吸引力とによ り上方向に力を受けて鋼球12が浮き上がり、やがて上側磁石13に吸着されて 、図2に示す作動状態になる。一方、鋼球12が上昇する際、鋼球12が押上棒 15を上方に押し上げ、これにより押上棒15の上端が移動磁石34を固定磁石 38との反発力に抗して上昇させる。このとき、移動磁石34と固定磁石38と の間隔が或る一定の距離まで接近すると、突然、今まで反発力に抗して押し上げ られてきた力の数倍の力で移動磁石34が吸着位置側に引き寄せられて、固定磁 石38の内周面に吸着する。この吸着位置では、この2つの磁石34、38の同 じ側の端部の極が反対の極どうしであるから互いに吸引し合って吸着する。この ように、鋼球12が移動磁石34を押し上げる力(約50g重の力)の数倍の力 (約250g重の力)を2つの磁石の吸着力により得ることができるので、この 2つの磁石34、38の吸着方向の力によりレバー35を押し上げて、マイクロ スイッチ21の操作ボタン39を押し込み接点を切り換えることができる。これ により、このマイクロスイッチ21が接続されている制御部に燃焼装置を制御す るための信号を発生させることができる。
【0021】 次に、図2に示す作動状態から図1に示す待機状態にリセットするときは、上 昇位置にあるレバー35を移動磁石34と固定磁石38の吸着力に抗して押し下 げて、更に移動磁石34を介して押上棒15を下降させて鋼球12を上側磁石1 3から引き離す。そして、圧縮コイルばね16のばね力に抗して押上棒15を押 し下げることにより鋼球12を円孔10の開口縁11に押しつけて、図1に示す ように着座させる。
【0022】 ここで、この実施例の鋼球12の直径、円孔10の直径、鋼球12の重量を一 定にして、振動周波数(Hz)を変化させたときの作動加速度(ガル)の変化を 、図3に示す実験データを参照して従来例1と比較して簡単に説明する。なお、 作動加速度とは、感振部19が待機状態から作動状態に移行するときの振動の加 速度をいう。そして、実施例及び従来例1の夫々の鋼球12の直径、円孔10の 直径、鋼球12の重量は、振動周波数が地震帯域の1.4〜3.3(Hz)の間 で作動加速度が約130ガルとなるように形成されている。同図の実線は実施例 を示し、一点鎖線は従来例1を示す。
【0023】 実施例では、振動周波数が1.4〜7.5(Hz)の間では振動周波数の変化 に拘わらず、作動加速度が約130ガルである。これは、この範囲の周波数では 、振動の加速度の方向が同一である振動の半周期の時間が、鋼球12が着座位置 から開口縁11を乗り越えて上側磁石13に吸引され始めるまでに要する時間T 1 よりも長い為、振動の半周期の時間がT1 となる7.5Hzまでの範囲では作 動加速度が略一定になると考えられる。これに対して従来例1では、振動周波数 が1.4〜10(Hz)の間では振動周波数の変化に拘わらず、作動加速度が約 130ガルである。これは、鋼球5の自重に基づく力に抗して、鋼球5が着座位 置から開口縁4を乗り越えるまでに要する時間T2 が時間T1 よりも短い為、振 動の半周期の時間がT2 となる10Hzまでの範囲では作動加速度が略一定にな ると考えられる。つまり、約130ガルで作動する周波数の範囲が、実施例の方 が従来例1よりも狭くなっている。
【0024】 次に、実施例では、振動周波数が7.5Hzを越える範囲では、振動周波数の 増加に伴って作動加速度が急激に大きくなっている。これは、この範囲の周波数 では加速度の方向が同一である振動の半周期の時間が、鋼球12が開口縁11を 乗り越えて上側磁石13に吸引され始めるに要する時間T1 よりも短い為であり 、この為に鋼球12に130ガルの加速度が働いても開口縁11から離脱するこ とができないと考えられる。しかし、或る一定のエネルギE1 以上のエネルギが 鋼球12に働いたとき、鋼球12が開口縁11から離脱するので、周波数が高く (半周期の時間が短く)なるに従って作動加速度が急激に大きくなると考えられ る。これに対して従来例1では、待機状態から作動状態に移行するに必要なエネ ルギE2 がE1 よりも小さい為に、振動周波数の増加に伴って作動加速度の増加 が実施例よりも緩やかとなっている。つまり、実施例における、鋼球12の自重 と上側磁石13及び下側磁石14の吸引力とにより鋼球12を円孔10の開口縁 11に着座させようとするエネルギE1 の方が、従来例1における、鋼球5の自 重により鋼球5を上側開口縁4に着座させようとするエネルギE2 よりも大きい からであると考えられる。
【0025】 以上のことより、実施例及び従来例1は、地震(振動周波数が1.4〜5Hz )が起こったときは、約130ガルの加速度を受けたときに何方も正常に作動す ることができるが、5〜7.5Hzの振動(地震帯域以外の振動)が起こったと きも作動するので、この場合いずれも誤動作する可能性がある。ただし、7.5 Hz以上の周波数の振動(地震帯域以外の振動)が起こったときは、図3に示す ように、実施例が作動する加速度が従来例1が作動する加速度よりも格段に大き くなることから、実施例の方が従来例1よりも誤動作する可能性が非常に少ない ということがいえる。
【0026】 次に、実施例を燃焼装置等に取り付けたときの傾斜角度(°)と傾斜による作 動加速度の割合(%)(傾斜角度0°を基準とする割合)との関係を図4乃至図 6のデータを参照して従来例1と比較して簡単に説明する。なお、実線が実施例 であり、一点鎖線が従来例1である。そして、図4に示す実施例及び従来例1の 各傾斜角度ごとの実験データ値は、振動周波数が1.4Hz、2Hz、3.3H zにおける作動加速度の割合の平均値である。同様に、図5は、振動周波数が5 Hz、7.5Hz、10Hzにおける作動加速度の割合の平均値であり、図6は 振動周波数が15Hz、20Hzにおける作動加速度の割合の平均値である。
【0027】 各図より、実施例及び従来例1の感振制御装置を燃焼装置に取付けたときの傾 斜角度に対する作動加速度の割合(傾斜角度0°を基準)は、実施例の方が従来 例1よりも大きいということが分かる。即ち、取付け角度が多少大きくなっても 、実施例の方が従来例1よりも、傾斜角度が0°における作動加速度に近い加速 度で作動することができる。換言すれば、実施例によると、多少傾斜した状態で 取り付けられても、規定の加速度以下の振動を受けたとき、従来例1と比較して 誤動作し難いということがいえる。これは、上述したように、実施例における待 機状態を保持させようとするエネルギE1 の方が、従来例1における、待機状態 を保持させようとするエネルギE2 よりも大きいからであると考えられる。
【0028】 ただし、上記実施例の力増幅装置20において、上側本体29の上側開口部3 0に円環状の固定磁石38を固定し、この固定磁石38の貫通孔内を出し入れ可 能に短円柱の移動磁石34を設けたが、円環状の固定磁石38を設けずに、上側 開口部30の内側の1箇所に例えば矩形の固定磁石38を設け、この固定磁石3 8を設けた部分以外の開口部の内周部分に非磁性体又は磁性体のガイドを設け、 移動磁石34及びレバー35の短円柱部36が実施例と同様に上側本体29の筒 方向に沿って移動可能に設けることができる。要は、移動磁石34と固定磁石3 8とが上側本体29の筒方向に沿って或る一定の距離に接近するまでは互いに反 発し合い、両者がその或る一定の距離以内に接近すると、互いに吸引し合うよう にすればよい。
【0029】 そして、上記実施例の感振部19において、上側磁石13及び下側磁石14を 円環状としたが、そのうちの一方又は両方を円環状とせずに、複数個の磁石をこ の円環に沿って設けたものとしてもよい。また、上側磁石13及び下側磁石14 の一方又は両方を円環状とせずに、円板とすることができる。ただし、上側磁石 13を円板とした場合、中心に貫通孔を設け、この貫通孔内を押上棒15の下端 部が摺動可能となるように形成する必要がある。
【0030】 更に、上記実施例では、レバー35を上下方向に移動させてマイクロスイッチ 21の操作ボタン39を押し込んだり、突出した状態に復帰させたが、マイクロ スイッチ21を設けずに、弁と弁孔を備える弁スイッチを設け、レバー35によ って弁を上下に移動させて弁孔を開閉させることもできる。
【0031】 そして、上側ヨークを鉄製、つまり磁性体として上側磁石の吸引力を増大させ たが、上側磁石の吸引力の強さをあまり強くする必要がないときは、上側ヨーク を例えば真鍮等の非磁性体により形成することができる。
【0032】
第1の考案によると、構造が簡単で、形状が小さく、しかも軽量、安価で電気 を使用しない力増幅装置を提供することができるという効果がある。従って、例 えば振動を感知したときに比較的小さい力しか出力することができない感振素子 等のように、一般に小さい機械的な力しか出力することができない装置に、第1 の考案の力増幅装置を適用することにより、感振素子及びこれらの装置の利用範 囲を広げることができるという効果がある。例えば、接点を切り換えるのに比較 的大きな力が必要なスイッチや開閉するのに比較的大きな力が必要な弁をこれら の感振素子等の出力に基づいて、この力増幅装置により作動させることができる 。
【0033】 第2の考案の力増幅装置を備える感振制御装置によると、実施例で説明したよ うに地震帯域の振動を従来例1よりも選択的に感知することができる。即ち、地 震帯域以外の機械振動等が起こっても作動し難いので、誤動作を少なくすること ができるという効果を有すると共に、従来例1よりも厳格な取付け角度を要求し ない感振部を備えているという効果がある。そして、この感振部の出力に基づい て接点を切り換えるのに比較的大きな力が必要な電気用スイッチや、弁孔を開閉 するのに比較的大きな力が必要な弁を作動させることが必要な制御装置等に取り 付けて使用することができるという効果がある。これにより、この感振部を利用 することの可能な範囲を従来よりも広げることができる。
【図1】この考案の一実施例に係る力増幅装置を備える
感振制御装置の待機状態を示す縦断面図である。
感振制御装置の待機状態を示す縦断面図である。
【図2】同実施例に係る同感振制御装置の作動状態を示
す縦断面図である。
す縦断面図である。
【図3】同実施例の同感振制御装置に係る振動周波数と
作動加速度との関係を示す図である。
作動加速度との関係を示す図である。
【図4】同実施例の同感振制御装置に係る傾斜角度と作
動加速度の割合との関係を示す図である。
動加速度の割合との関係を示す図である。
【図5】同実施例の同感振制御装置に係る傾斜角度と作
動加速度の割合との関係を示す図である。
動加速度の割合との関係を示す図である。
【図6】同実施例の同感振制御装置に係る傾斜角度と作
動加速度の割合との関係を示す図である。
動加速度の割合との関係を示す図である。
【図7】従来の感振制御装置の待機状態を示す縦断面図
である。
である。
【図8】従来の感振制御装置の作動状態を示す縦断面図
である。
である。
【図9】従来の他の感振制御装置の待機状態を示す縦断
面図である。
面図である。
【図10】従来の他の感振制御装置の作動状態を示す縦
断面図である。
断面図である。
9 スライド板 10 円孔 11 上側開口縁 12 鋼球(球体) 13 上側磁石 14 下側磁石 15 押上棒(押上部材) 19 感振部 20 力増幅装置 21 マイクロスイッチ 34 移動磁石 35 レバー 38 固定磁石 39 操作ボタン
Claims (2)
- 【請求項1】 固定して設けられている固定磁石と、こ
の固定磁石の両端の磁極を通る方向と平行する軸線上に
両端の磁極が位置しこの軸線方向に対して上記固定磁石
と同じ側の各端部の極を上記固定磁石と反対の極に形成
し上記固定磁石の横側に吸着する吸着位置と上記軸線方
向に移動して上記固定磁石の横側から外れて上記固定磁
石と互いに反発し合う反発位置との間を移動可能に設け
た移動磁石と、を具備することを特徴とする力増幅装
置。 - 【請求項2】 振動を感知したときに出力を発生する感
振部と、この感振部の出力を増幅する力増幅装置と、か
らなる力増幅装置を備える感振制御装置において、上記
感振部が、下側磁石と、この下側磁石と同極側を相対向
させて所定の間隔を隔てて上記下側磁石の上方位置に設
けた上側磁石と、この上側磁石の下方に位置し円状の縁
部を上面に有する非磁性体で形成したスライド板と、こ
のスライド板の上記縁部に着座する待機位置と振動によ
り上記縁部から離脱して上記上側磁石に吸着された作動
位置とに移動可能な磁性体で形成した球体と、からな
り、上記力増幅装置が、上記上側磁石の上方に固定して
設けられている固定磁石と、上端部の極が上記固定磁石
の下端部の極と同極であり上記固定磁石の横側に吸着す
る吸着位置とその真下で上記固定磁石と反発し合う反発
位置との間を移動可能に設けた移動磁石と、上記球体と
上記移動磁石との間に上下方向に移動可能に設けられ上
記球体の待機位置で上記移動磁石を上記反発位置に位置
せしめ上記球体の作動位置で上記球体の上昇により押し
上げられることにより上記移動磁石を上記反発位置から
上記吸着位置に上昇させる非磁性体で形成した押上部材
と、からなることを特徴とする力増幅装置を備える感振
制御装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7573391U JPH0519923U (ja) | 1991-08-26 | 1991-08-26 | 力増幅装置とこの力増幅装置を備える感振制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7573391U JPH0519923U (ja) | 1991-08-26 | 1991-08-26 | 力増幅装置とこの力増幅装置を備える感振制御装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0519923U true JPH0519923U (ja) | 1993-03-12 |
Family
ID=13584773
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7573391U Withdrawn JPH0519923U (ja) | 1991-08-26 | 1991-08-26 | 力増幅装置とこの力増幅装置を備える感振制御装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0519923U (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN114088977A (zh) * | 2021-11-18 | 2022-02-25 | 广州正虹环境科技有限公司 | 一种油烟探头移动传感装置及检测方法 |
-
1991
- 1991-08-26 JP JP7573391U patent/JPH0519923U/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN114088977A (zh) * | 2021-11-18 | 2022-02-25 | 广州正虹环境科技有限公司 | 一种油烟探头移动传感装置及检测方法 |
| CN114088977B (zh) * | 2021-11-18 | 2024-11-05 | 广州正虹环境科技有限公司 | 一种油烟探头移动传感装置及检测方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19951102 |