JPH0521092B2 - - Google Patents
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- JPH0521092B2 JPH0521092B2 JP61115674A JP11567486A JPH0521092B2 JP H0521092 B2 JPH0521092 B2 JP H0521092B2 JP 61115674 A JP61115674 A JP 61115674A JP 11567486 A JP11567486 A JP 11567486A JP H0521092 B2 JPH0521092 B2 JP H0521092B2
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- cei
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- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Non-Alcoholic Beverages (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は、高血圧予防又は治療のための健康食
品などとして有用な経口摂食物に関するものであ
る。 [従来の技術] 今日、高血圧症は、我が国において死亡率の上
位を占める疾病の一つであり、その予防及び治療
は緊急且つ重要な課題となつている。 高血圧症には、二次性高血圧症と本態性高血圧
症とがあり、前者に属する腎性高血圧症及び分泌
性高血圧症と、後者の本態性高血圧症の発症及び
病態に、血中活性ペプチド産生系に、特にレニ
ン・アンジオテンシン系が深い関わりをもつてい
ることはよく知られている。 すなわち、このレニン・アンジオテンシン系に
は、血圧調節に関与するアンジオテンシン転換酵
素(Angiotensin Converting Enzyme;以下、
ACEと略記する)が存在しており、この酵素に
よつて、血管壁平滑筋収縮作用を有する活性ペプ
チド(アンジオテンシン)が産生され、強い血
圧上昇をもたらす。 既に、ACEの酵素活性を阻害することで血圧
上昇を抑制する合成血圧降下剤が開発され、プロ
リンの誘導体であるカプトプリル(スクイプ社
製)は経口投与可能な新薬として実用に供されて
いる。 本発明者らは、既に牛由来のカゼインのトリプ
シン分解物から、数種類のペプチド、例えばPhe
−Phe−Val−Ala−Pro−Phe−Pro−Glu−Val
−Phe−Gly−Lys、Ala−Val−Pro−Tyr−Pro
−Gln−Arg、Phe−Phe−Val−Ala−Proなど
を夫々単離、精製し、これらのペプチドがACE
阻害作用を有することを見出した(特開昭58−
109425号公報、特開昭61−36226号公報及び特開
昭59−44323号公報)。 一般に、生理活性ペプチド類は消化管酵素によ
つて加水分解を受けて失活したり、消化管からの
吸収が不良であるなどの理由により、経口投与で
は有効な生理活性を発揮できないと言われ、数多
くの報告がなされている。例えば、オリゴペプチ
ド類は、小腸の刷子縁あるいは上皮細胞で殆どア
ミノ酸に分解されてしまうこと[デイー・エム・
マシユーズ(D.M.Matthews);フイジオロジカ
ルレヴユース(Physiological Reviews)、55(4)、
537(1975)]、ラビツトを用いて高濃度のグリシン
オリゴペプチドをラビツトの十二支腸に投与した
時の門脈静脈及び大腿動脈の血漿への吸収性、更
には腸管膜のリンパ液への吸収性を調べた結果で
は、グリシンジペプチドの低濃度が血漿やリンパ
液に出現したに過ぎず、トリペプチドやテトラペ
プチドは殆ど刷子縁で加水分解を受けてしまい検
出できなかつたこと[ピータース及びマク マホ
ン(Peters&Mac Mahon);クリニカル サイ
エンス(Clinical Science)、39、811(1970)]な
どが報告されている。 一方、免疫刺激性物質は、ペプチドであつて
も、場合によつては経口投与できると記載されて
いる例がある(特開昭61−17522号公報)。これ
は、生理活性物質とはいつても、免疫刺激性物質
は、消化管から吸収されて血液循環によつて生理
活性を発現するのではなく、腸管のバイエル板を
介する局所免疫反応により生理活性を発現するた
め[谷内 昭、赤保内良和、前田修一;ヒト分泌
型免疫グロブリン系の分布と機能、日本臨床 42
巻 春季臨時増刊号(1984)175〜186]であると
理解される。 しかしながら、本発明者らは単離、精製した上
記ペプチド類は、血液循環によつて組織内にある
ACEまで運ばれて、これを阻止して血圧降下作
用を発揮するのであるから、経口投与では生理活
性を発揮できないと考えられ、専ら静脈内投与時
の有効性が検討されただけであり、経口投与につ
いての検討を行われていなかつた。 高血圧症は慢性的な病であるから、高血圧症予
防又は治療のための薬剤は、静脈注射などのよう
に医者に頼ることなく、経口によつて摂取できる
方が好ましい。 [発明が解決しようとする課題] このような状況の下で、高血圧症予防又は治療
のための薬剤で、経口摂取によつてもACE阻害
作用を発揮出来る化合物を広範囲に探索した結
果、従来の常識に反して、ペプチドであるにもか
かわらず、Phe−Phe−Val−Ala−Pro−Phe−
Pro−Glu−Val−Phe−Gly−Lys、Ala−Val−
Pro−Tyr−Pro−Gln−Arg及びPhe−Phe−Val
−Ala−Proが経口摂取によつてもACE阻害作用
が失活しないことを見出し、この知見に基いて本
発明を完成するに到つた。 本発明の目的は、高血圧予防又は治療のため
に、日常的且つ継続的に用いることのおできる低
毒性のACE阻害作用を有する経口摂食物を提供
することである。 [課題を解決するための手段] 本発明は、Phe−Phe−Val−Ala−Pro−Phe
−Pro−Glu−Val−Phe−Gly−Lys(以下、
CEI12と略記する)、Ala−Val−Pro−Tyr−Pro
−Gln−Arg(以下、CEIβ7と略記する)及びPhe
−Phe−Val−Ala−Pro(以下、CEI5と略記する)
から選ばれた1種又は2種以上のペプチドを含有
することを特徴とする経口摂食物を提供する。 上記CEI12及びCEIβ7は、例えば、上記特開昭
58−109425号公報及び特開昭61−36226号公報に
記載されるように、牛合来のカゼインをPH5.0〜
9.0でトリプシンにより加水分解し、トリプシン
及び未分解カゼインを除去した反応液を、分離精
製することによつて各々単品として得ることがで
きる。 また、両者を単離することなく混合物として本
発明の経口摂食物に含有せしめてもよい。 また、CEI5はCEI12を原料として燐酸緩衝液
(PH7.0)中でプロリン特異的エンドペプチダーゼ
により加水分解することによつて製造することが
できる(特開昭599−4432号公報)。 これらのペプチドの製造に際して、高速液体ク
ロマトグラフイーによる大量分取、イオン交換素
材シートを利用した精製など通常用いられる精製
方法及び通常の生化学的手段を適宜組合わせて用
いることができる。 また、上記ペプチド類は従来行われているペプ
チド合成法によつて製造することができる。 上記ペプチド類は、通常粉末として分離、取得
した上、これをそのまま、より好ましくは、適当
な無毒性の経口投与(摂取)用担体と混合した組
成物として適宜の形状及び形態を有する経口摂食
物に成形して高血圧症の予防又は治療のための経
口摂取に供する。 無毒性の経口投与用担体としては、上記ペプチ
ド類と化学変化を生じない薬学的に許容される担
体、例えば、賦形剤、滑沢剤、結合剤、着色剤、
矯味剤、賦香剤などを挙げることができる。 形状及び形態としては、特に限定されず、粉末
のまま、あるいは水溶液としてそのまま服用して
もよいが、経口投与用の製薬製剤の形態、例え
ば、糖衣錠、発泡錠、フイルムコート錠、咀嚼錠
などの錠剤、カプセル剤、トローチ剤、粉末剤、
細粒剤、顆粒剤などに成形してもよい。 また、固形又は液状の食品ないし嗜好品、例え
ば菓子類、粉末茶、アルコール飲料、スポーツ飲
料などの形態であつてもよい。 特定の形状及び形態を有する経口摂食物の製造
方法としては、上記ペプチド類のACE阻害活性
が低下するような過酷な条件を避けるようにする
以外は、製剤あるいは食品製造における通常の方
法を使用することができる。 本発明の経口摂食物中における上記ペプチド類
の含有量は、一般には0.1重量%乃至40重量%が
好ましい。 また、本発明の経口摂食物の摂取量は、CEI12
{ACE阻害活性(ID50)は77μM(ACE阻害活性測
定時、酵素反応液中の試料濃度:以下、最終濃度
と略記する)である}を含有している場合は、ペ
プチドの重量に換算して成人男性1日当たり0.5
〜30mg/Kgの範囲が適当であり、その他の上記ペ
プチド類に関してはCEI12を基準として、各々の
阻害活性(ID50)、純度又は腸管吸収性などに応
じて適宜の範囲が選択される。 以上のごとき構成から成る本発明の経口摂食物
は、実施例に示すように、経口摂取によつてもか
なりの血圧降下作用を示し、参考例に示すように
著しく低毒性である。従つて、本発明の経口摂食
物を高血圧傾向緩和あるいは血圧調節を目的とし
て、継続的に経口投与(摂取)することが可能で
ある。 このように、本発明の経口摂食物は高血圧症の
治療のためばかりでなく、健康食品などとして摂
取することにより高血圧予防に有効に作用するこ
とが期待できる。 [実施例] 次に、参考例として、ACE液の調製、ACE阻
害活性の測定法、CEI12とCEIβ7の混合物、
CEI12、CEIβ7及びCEI5の製造及び毒性試験、及
び実施例として、これらのペプチドの水溶液をラ
ツトに経口投与して血圧を測定した実施例1、各
種経口摂食物を調製し、これらをラツトに経口投
与して血圧を測定した実施例2を示すことにより
本発明を更に詳細に説明する。 参考例 (ACE液の調製) 5gのラビツトラングアセトンパウダー(シグ
マ社)を50mlの0.1Mホウ酸緩衝液(PH8.3)に溶
解し、40000xg、40分の条件下で遠心処理し、そ
の上清液を更に上記緩衝液で5倍に稀釈し、
ACE(アンジオテンシン転換酵素)液とした。 (ACE阻害活性の測定) 試料を試験管に0.03mlに入れ、これに基質とし
て、250μのヒプリル−L−ヒスチジル−L−
ロイシン(アルドリツヒ ケミカル社(Aldrich
Chem.Co.)製、最終濃度5mM、NaCl300mM
を含む。)を添加し、37℃で10分間保温後、上記
ACE液を0.1ml添加し、37℃で30分間反応させた。
その後、1N塩酸0.25mlを添加して反応を停止さ
てた後、1.5mlの酢酸エチルを加え、15秒間激し
く攪拌した。その後、3500rpmで15分間遠心し
て、酢酸エチル層1mlを採取した。その酢酸エチ
ル層を120℃で30分間加熱し、溶媒を除去した。
溶媒除去後、蒸留水1mlを添加し、抽出されたヒ
プリル酸の吸収(228nmの吸光度)を測定し、
これを酵素活性とした。なお、この条件で試料に
阻害剤が含まれていない場合の228nmの吸光度
は0.256である。 阻害率は、次式により算出した。 阻害率=(A−B)/A×100% A:阻害剤を含まない場合の228nmの吸光度
(0.256) B:阻害剤の添加の場合の228nmの吸光度阻害
率50%の時の阻害濃度をID50とする。 (CEI12とCEIβ7の混合物の製造) 牛由来カゼイン(和光純薬製)2gを50mlの40
mMリン酸緩衝液(PH7.4)中に懸濁し、トリプ
シン(150units/mg、PLバイオケミカルズ社製)
5mgを添加し、37℃で一晩反応させた。反応後、
生成物に濃塩酸2.4mlを添加し、トリプシン及び
未分解のカゼインを変成沈殿させた。沈殿物を
9000xgで30分間遠心除去した後、その上清を減
圧下で2〜3倍に濃縮した。次に、得られた濃縮
液をセフアデツクスG−25カラムに添加し、蒸留
水で溶出させ精製した。精製の際のカラムの条件
は、次の通りである。 カラム:内径2.5cm×高さ95cm 試料添加量:10ml 流速:1.0ml/min 溶出:蒸留水 そして、この時のACE阻害最大活性フラクシ
ヨンを集め、限外濾過(メンブラン膜YC−05、
分画分子量500)にて脱塩、濃縮後、凍結乾燥し
て、白色粉末40mgを得た。この粉末はCEI12と
CEIβ7を主体とする粗組成物でID50=2.1mg/ml
(ACE阻害活性測定時、試験管に加える試料濃
度:以下試料濃度と略記する)であつた。 (CEI12の製造) 製造例1と同様にして牛由来カゼインをトリプ
シン消化及びセフアデツクスG−25カラム処理し
て得られた活性フラクシヨンを脱塩し、SP−セ
フアデツクスC−25カラムに添加して、0〜
0.5Mギ酸アンモニウム(PH7.0)の直線的濃度勾
配で溶出した。 カラム条件は次の通りである。 カラム:内径2.5cm×高さ50cm 試料添加量:5ml 流速:0.4ml/min 溶出:0〜0.5Mギ酸アンモニウム(PH7.0)直線
的濃度勾配 この時のACE阻害最大活性フラクシヨンを集
圧減集濃縮した。 次に、上記の濃縮物を再度セフアデツクスG−
25カラムに添加し、蒸留水で溶出した。カラム条
件は次の通りである。 カラム:内径2.5cm×高さ65cm 流速:0.4ml/min 溶出:蒸留水 この時の最大活性フラクシヨンを集め減圧濃縮
した。 次に、得られた濃縮物を分取用シリカゲルプレ
ートを用いて薄層クロマトグラフイー(展開液:
エタノール/25%アンモニア水=77/23(v/
v))に付し、活性スポツト(Rf=0.44)をかき
取り、メタノールで抽出後、減圧乾固して白色粉
末9mgを得た。この粉末はCEI12で、ID50は77μM
(最終濃度)であつた。 (CEIβ7の製造) 牛由来カゼイン(和光純薬製)1gを25mlの40
mMリン酸緩衝液(PH7.4)中に懸濁し、トリプ
シン(150units/mg、PLバイオケミカルズ社製)
2.5mgを添加し、37℃で18時間反応させた後、こ
の反応液に濃塩酸を0.5M濃度まで添加して反応
を停止せしめた。沈殿物を濾過によつて除去した
後、その濾液を苛性ソーダ水溶液でPH7.0に調整
し、これをセフアデツクスLH−20カラムに添加
し、蒸留水で溶出した。カラムの条件は次の通り
である。 カラム:内径3.0cm×高さ112cm 流速:1.0ml/min 溶出:蒸留水 そして、この時のACE阻害最大活性フラクシ
ヨンを集め、減圧濃縮した。 次に、この濃縮物をSP−セフアデツクスC−
25カラムに添加して、0〜0.5Mギ酸アンモニウ
ム(PH7.0)の直線的濃度勾配で溶出した。カラ
ム条件は次の通りである。 カラム:内径2.0cm×高さ47cm 流速:0.4ml/min 溶出:0〜0.5Mギ酸アンモニウム(PH7.0)直線
的濃度勾配 このとき、2つの活性画分が取得されたが、そ
れらのうちの最初のものはCEI12であつた。第2
番目の画分を減圧濃縮し、これをセフアデツクス
LH−20カラムに添加し、蒸留水で溶出した。カ
ラムの条件は、次の通りである。 カラム:内径2.0cm×高さ62cm 流速:0.4ml/min 溶出:蒸留水 この時のACE阻害最大活性フラクシヨンを集
め、減圧濃縮し、乾固して、白色粉末3mgを得
た。この粉末はCEIβ7で、ID50は15μM(最終濃
度)であつた。 (CEI5の製造) 製造例2で製造したCEI12の白色粉末4mgを40
mMリン酸緩衝液(PH7.0)1mlに溶解し、これ
にフラボバクテリウム・メニンゴセプテイカム
(Flavobacterium meningosepticum)のプリン
特異的エンドペプチダーゼ(生化学工業製)
2unitsを添加し、37℃で3時間反応せしめた後、
10分間煮沸処理して酵素を失活させ、この失活酵
素をCF25膜(アミコン製)を用いて限外濾過に
よつて除去した。 濾液をラジアル−パツク(Radial−Pak)C−
18カラム(ウオーターズ社製)に添加し、リン酸
緩衝液系溶媒で溶出した。この高速液体クロマト
グラフイーによる分取条件は次の通りである。 カラム:内径0.8cm×高さ10cm 流速:1ml/min 溶出:リン酸緩衝液(10mM KH2PO4+50mM
Na2SO4;PH3.0)/CH3CN=60/40(v/
v) 活性画分(210nmにおける吸光度でモニター
した)を集め、セツプーパツクC18カートリツジ
(ウオーターズ社製)で脱塩した後、減圧濃縮・
乾固して、白色粉末1mgを得た。この粉末はCE I5で、ID50は6μM(最終濃度)であつた。 (急性毒性試験) (1) 試料 上記で製造したCEI12とCEIβ7の混合物を試
料とし、その10%水溶液を用いた。 (2) 実験動物 動物:ICR系マウス(日本クレア) 供試数:雌雄各20匹 試験開始時の体重:雄24〜26g 雌22〜24g 期間中の飼育条件:温度22±2℃ 湿度50±5% 固形試料 (CE−2、日本クレア) 水道水を自由に摂取。 (3) 試験方法 動物は1週間予備飼育した後に、1群10匹と
して実験に供した。経口投与前16時間絶食さ
せ、実験群には最大可能投与量の試料3g(10
%水溶液30ml)/Kg、対照群には水道水30ml/
Kg、それぞれ胃ゾンデを使つて強制的に経口投
与した。 投与後7日間、動物の生死と一般症状につい
て毎日観察を行なつた。 (4) 試験結果 動物の死亡は全くなかつた。且つ、衰弱、る
いそう、虚脱、うずくまり、腹這、横臥、体毛
色変化、皮膚温度変化、発汗、立毛、脱毛、毛
の汚染、呼吸数増減、不整呼吸、喘息などの一
般症状も観察したが、全く異常は無かつた。 以上の結果から、経口摂食物として極めて安全
性が高いことが分かつた。 実施例 1 13週齢雄の自然発症高血圧(SHR)ラツト
(日本チヤールズ・リバー社、1群10匹)を温度
23±2℃で、湿度55±5%の動物室中、水及び飼
料(オルエンタル酵母製、MF)は自由摂取とし
て、4週間にわたつて馴化飼育したものを被験動
物として用い、参考例の通りに製造したCEI12と
CEIβ7の混合物を蒸留水に溶解した液(投与直前
に調製)を、投与量が固形分換算で2.8g/Kg体
重となるように調整して経口投与し、投与直前、
投与3時間後及び5時間後にそれぞれ血圧を測定
した。 血圧の測定には、無加温・非観血的ラツト血圧
計(トーイデン製、DSR801A)を用い、tail−
cuff法で最高血圧値を連続10回測定し、その平均
値を求めた。 結果を第1表に示す。
品などとして有用な経口摂食物に関するものであ
る。 [従来の技術] 今日、高血圧症は、我が国において死亡率の上
位を占める疾病の一つであり、その予防及び治療
は緊急且つ重要な課題となつている。 高血圧症には、二次性高血圧症と本態性高血圧
症とがあり、前者に属する腎性高血圧症及び分泌
性高血圧症と、後者の本態性高血圧症の発症及び
病態に、血中活性ペプチド産生系に、特にレニ
ン・アンジオテンシン系が深い関わりをもつてい
ることはよく知られている。 すなわち、このレニン・アンジオテンシン系に
は、血圧調節に関与するアンジオテンシン転換酵
素(Angiotensin Converting Enzyme;以下、
ACEと略記する)が存在しており、この酵素に
よつて、血管壁平滑筋収縮作用を有する活性ペプ
チド(アンジオテンシン)が産生され、強い血
圧上昇をもたらす。 既に、ACEの酵素活性を阻害することで血圧
上昇を抑制する合成血圧降下剤が開発され、プロ
リンの誘導体であるカプトプリル(スクイプ社
製)は経口投与可能な新薬として実用に供されて
いる。 本発明者らは、既に牛由来のカゼインのトリプ
シン分解物から、数種類のペプチド、例えばPhe
−Phe−Val−Ala−Pro−Phe−Pro−Glu−Val
−Phe−Gly−Lys、Ala−Val−Pro−Tyr−Pro
−Gln−Arg、Phe−Phe−Val−Ala−Proなど
を夫々単離、精製し、これらのペプチドがACE
阻害作用を有することを見出した(特開昭58−
109425号公報、特開昭61−36226号公報及び特開
昭59−44323号公報)。 一般に、生理活性ペプチド類は消化管酵素によ
つて加水分解を受けて失活したり、消化管からの
吸収が不良であるなどの理由により、経口投与で
は有効な生理活性を発揮できないと言われ、数多
くの報告がなされている。例えば、オリゴペプチ
ド類は、小腸の刷子縁あるいは上皮細胞で殆どア
ミノ酸に分解されてしまうこと[デイー・エム・
マシユーズ(D.M.Matthews);フイジオロジカ
ルレヴユース(Physiological Reviews)、55(4)、
537(1975)]、ラビツトを用いて高濃度のグリシン
オリゴペプチドをラビツトの十二支腸に投与した
時の門脈静脈及び大腿動脈の血漿への吸収性、更
には腸管膜のリンパ液への吸収性を調べた結果で
は、グリシンジペプチドの低濃度が血漿やリンパ
液に出現したに過ぎず、トリペプチドやテトラペ
プチドは殆ど刷子縁で加水分解を受けてしまい検
出できなかつたこと[ピータース及びマク マホ
ン(Peters&Mac Mahon);クリニカル サイ
エンス(Clinical Science)、39、811(1970)]な
どが報告されている。 一方、免疫刺激性物質は、ペプチドであつて
も、場合によつては経口投与できると記載されて
いる例がある(特開昭61−17522号公報)。これ
は、生理活性物質とはいつても、免疫刺激性物質
は、消化管から吸収されて血液循環によつて生理
活性を発現するのではなく、腸管のバイエル板を
介する局所免疫反応により生理活性を発現するた
め[谷内 昭、赤保内良和、前田修一;ヒト分泌
型免疫グロブリン系の分布と機能、日本臨床 42
巻 春季臨時増刊号(1984)175〜186]であると
理解される。 しかしながら、本発明者らは単離、精製した上
記ペプチド類は、血液循環によつて組織内にある
ACEまで運ばれて、これを阻止して血圧降下作
用を発揮するのであるから、経口投与では生理活
性を発揮できないと考えられ、専ら静脈内投与時
の有効性が検討されただけであり、経口投与につ
いての検討を行われていなかつた。 高血圧症は慢性的な病であるから、高血圧症予
防又は治療のための薬剤は、静脈注射などのよう
に医者に頼ることなく、経口によつて摂取できる
方が好ましい。 [発明が解決しようとする課題] このような状況の下で、高血圧症予防又は治療
のための薬剤で、経口摂取によつてもACE阻害
作用を発揮出来る化合物を広範囲に探索した結
果、従来の常識に反して、ペプチドであるにもか
かわらず、Phe−Phe−Val−Ala−Pro−Phe−
Pro−Glu−Val−Phe−Gly−Lys、Ala−Val−
Pro−Tyr−Pro−Gln−Arg及びPhe−Phe−Val
−Ala−Proが経口摂取によつてもACE阻害作用
が失活しないことを見出し、この知見に基いて本
発明を完成するに到つた。 本発明の目的は、高血圧予防又は治療のため
に、日常的且つ継続的に用いることのおできる低
毒性のACE阻害作用を有する経口摂食物を提供
することである。 [課題を解決するための手段] 本発明は、Phe−Phe−Val−Ala−Pro−Phe
−Pro−Glu−Val−Phe−Gly−Lys(以下、
CEI12と略記する)、Ala−Val−Pro−Tyr−Pro
−Gln−Arg(以下、CEIβ7と略記する)及びPhe
−Phe−Val−Ala−Pro(以下、CEI5と略記する)
から選ばれた1種又は2種以上のペプチドを含有
することを特徴とする経口摂食物を提供する。 上記CEI12及びCEIβ7は、例えば、上記特開昭
58−109425号公報及び特開昭61−36226号公報に
記載されるように、牛合来のカゼインをPH5.0〜
9.0でトリプシンにより加水分解し、トリプシン
及び未分解カゼインを除去した反応液を、分離精
製することによつて各々単品として得ることがで
きる。 また、両者を単離することなく混合物として本
発明の経口摂食物に含有せしめてもよい。 また、CEI5はCEI12を原料として燐酸緩衝液
(PH7.0)中でプロリン特異的エンドペプチダーゼ
により加水分解することによつて製造することが
できる(特開昭599−4432号公報)。 これらのペプチドの製造に際して、高速液体ク
ロマトグラフイーによる大量分取、イオン交換素
材シートを利用した精製など通常用いられる精製
方法及び通常の生化学的手段を適宜組合わせて用
いることができる。 また、上記ペプチド類は従来行われているペプ
チド合成法によつて製造することができる。 上記ペプチド類は、通常粉末として分離、取得
した上、これをそのまま、より好ましくは、適当
な無毒性の経口投与(摂取)用担体と混合した組
成物として適宜の形状及び形態を有する経口摂食
物に成形して高血圧症の予防又は治療のための経
口摂取に供する。 無毒性の経口投与用担体としては、上記ペプチ
ド類と化学変化を生じない薬学的に許容される担
体、例えば、賦形剤、滑沢剤、結合剤、着色剤、
矯味剤、賦香剤などを挙げることができる。 形状及び形態としては、特に限定されず、粉末
のまま、あるいは水溶液としてそのまま服用して
もよいが、経口投与用の製薬製剤の形態、例え
ば、糖衣錠、発泡錠、フイルムコート錠、咀嚼錠
などの錠剤、カプセル剤、トローチ剤、粉末剤、
細粒剤、顆粒剤などに成形してもよい。 また、固形又は液状の食品ないし嗜好品、例え
ば菓子類、粉末茶、アルコール飲料、スポーツ飲
料などの形態であつてもよい。 特定の形状及び形態を有する経口摂食物の製造
方法としては、上記ペプチド類のACE阻害活性
が低下するような過酷な条件を避けるようにする
以外は、製剤あるいは食品製造における通常の方
法を使用することができる。 本発明の経口摂食物中における上記ペプチド類
の含有量は、一般には0.1重量%乃至40重量%が
好ましい。 また、本発明の経口摂食物の摂取量は、CEI12
{ACE阻害活性(ID50)は77μM(ACE阻害活性測
定時、酵素反応液中の試料濃度:以下、最終濃度
と略記する)である}を含有している場合は、ペ
プチドの重量に換算して成人男性1日当たり0.5
〜30mg/Kgの範囲が適当であり、その他の上記ペ
プチド類に関してはCEI12を基準として、各々の
阻害活性(ID50)、純度又は腸管吸収性などに応
じて適宜の範囲が選択される。 以上のごとき構成から成る本発明の経口摂食物
は、実施例に示すように、経口摂取によつてもか
なりの血圧降下作用を示し、参考例に示すように
著しく低毒性である。従つて、本発明の経口摂食
物を高血圧傾向緩和あるいは血圧調節を目的とし
て、継続的に経口投与(摂取)することが可能で
ある。 このように、本発明の経口摂食物は高血圧症の
治療のためばかりでなく、健康食品などとして摂
取することにより高血圧予防に有効に作用するこ
とが期待できる。 [実施例] 次に、参考例として、ACE液の調製、ACE阻
害活性の測定法、CEI12とCEIβ7の混合物、
CEI12、CEIβ7及びCEI5の製造及び毒性試験、及
び実施例として、これらのペプチドの水溶液をラ
ツトに経口投与して血圧を測定した実施例1、各
種経口摂食物を調製し、これらをラツトに経口投
与して血圧を測定した実施例2を示すことにより
本発明を更に詳細に説明する。 参考例 (ACE液の調製) 5gのラビツトラングアセトンパウダー(シグ
マ社)を50mlの0.1Mホウ酸緩衝液(PH8.3)に溶
解し、40000xg、40分の条件下で遠心処理し、そ
の上清液を更に上記緩衝液で5倍に稀釈し、
ACE(アンジオテンシン転換酵素)液とした。 (ACE阻害活性の測定) 試料を試験管に0.03mlに入れ、これに基質とし
て、250μのヒプリル−L−ヒスチジル−L−
ロイシン(アルドリツヒ ケミカル社(Aldrich
Chem.Co.)製、最終濃度5mM、NaCl300mM
を含む。)を添加し、37℃で10分間保温後、上記
ACE液を0.1ml添加し、37℃で30分間反応させた。
その後、1N塩酸0.25mlを添加して反応を停止さ
てた後、1.5mlの酢酸エチルを加え、15秒間激し
く攪拌した。その後、3500rpmで15分間遠心し
て、酢酸エチル層1mlを採取した。その酢酸エチ
ル層を120℃で30分間加熱し、溶媒を除去した。
溶媒除去後、蒸留水1mlを添加し、抽出されたヒ
プリル酸の吸収(228nmの吸光度)を測定し、
これを酵素活性とした。なお、この条件で試料に
阻害剤が含まれていない場合の228nmの吸光度
は0.256である。 阻害率は、次式により算出した。 阻害率=(A−B)/A×100% A:阻害剤を含まない場合の228nmの吸光度
(0.256) B:阻害剤の添加の場合の228nmの吸光度阻害
率50%の時の阻害濃度をID50とする。 (CEI12とCEIβ7の混合物の製造) 牛由来カゼイン(和光純薬製)2gを50mlの40
mMリン酸緩衝液(PH7.4)中に懸濁し、トリプ
シン(150units/mg、PLバイオケミカルズ社製)
5mgを添加し、37℃で一晩反応させた。反応後、
生成物に濃塩酸2.4mlを添加し、トリプシン及び
未分解のカゼインを変成沈殿させた。沈殿物を
9000xgで30分間遠心除去した後、その上清を減
圧下で2〜3倍に濃縮した。次に、得られた濃縮
液をセフアデツクスG−25カラムに添加し、蒸留
水で溶出させ精製した。精製の際のカラムの条件
は、次の通りである。 カラム:内径2.5cm×高さ95cm 試料添加量:10ml 流速:1.0ml/min 溶出:蒸留水 そして、この時のACE阻害最大活性フラクシ
ヨンを集め、限外濾過(メンブラン膜YC−05、
分画分子量500)にて脱塩、濃縮後、凍結乾燥し
て、白色粉末40mgを得た。この粉末はCEI12と
CEIβ7を主体とする粗組成物でID50=2.1mg/ml
(ACE阻害活性測定時、試験管に加える試料濃
度:以下試料濃度と略記する)であつた。 (CEI12の製造) 製造例1と同様にして牛由来カゼインをトリプ
シン消化及びセフアデツクスG−25カラム処理し
て得られた活性フラクシヨンを脱塩し、SP−セ
フアデツクスC−25カラムに添加して、0〜
0.5Mギ酸アンモニウム(PH7.0)の直線的濃度勾
配で溶出した。 カラム条件は次の通りである。 カラム:内径2.5cm×高さ50cm 試料添加量:5ml 流速:0.4ml/min 溶出:0〜0.5Mギ酸アンモニウム(PH7.0)直線
的濃度勾配 この時のACE阻害最大活性フラクシヨンを集
圧減集濃縮した。 次に、上記の濃縮物を再度セフアデツクスG−
25カラムに添加し、蒸留水で溶出した。カラム条
件は次の通りである。 カラム:内径2.5cm×高さ65cm 流速:0.4ml/min 溶出:蒸留水 この時の最大活性フラクシヨンを集め減圧濃縮
した。 次に、得られた濃縮物を分取用シリカゲルプレ
ートを用いて薄層クロマトグラフイー(展開液:
エタノール/25%アンモニア水=77/23(v/
v))に付し、活性スポツト(Rf=0.44)をかき
取り、メタノールで抽出後、減圧乾固して白色粉
末9mgを得た。この粉末はCEI12で、ID50は77μM
(最終濃度)であつた。 (CEIβ7の製造) 牛由来カゼイン(和光純薬製)1gを25mlの40
mMリン酸緩衝液(PH7.4)中に懸濁し、トリプ
シン(150units/mg、PLバイオケミカルズ社製)
2.5mgを添加し、37℃で18時間反応させた後、こ
の反応液に濃塩酸を0.5M濃度まで添加して反応
を停止せしめた。沈殿物を濾過によつて除去した
後、その濾液を苛性ソーダ水溶液でPH7.0に調整
し、これをセフアデツクスLH−20カラムに添加
し、蒸留水で溶出した。カラムの条件は次の通り
である。 カラム:内径3.0cm×高さ112cm 流速:1.0ml/min 溶出:蒸留水 そして、この時のACE阻害最大活性フラクシ
ヨンを集め、減圧濃縮した。 次に、この濃縮物をSP−セフアデツクスC−
25カラムに添加して、0〜0.5Mギ酸アンモニウ
ム(PH7.0)の直線的濃度勾配で溶出した。カラ
ム条件は次の通りである。 カラム:内径2.0cm×高さ47cm 流速:0.4ml/min 溶出:0〜0.5Mギ酸アンモニウム(PH7.0)直線
的濃度勾配 このとき、2つの活性画分が取得されたが、そ
れらのうちの最初のものはCEI12であつた。第2
番目の画分を減圧濃縮し、これをセフアデツクス
LH−20カラムに添加し、蒸留水で溶出した。カ
ラムの条件は、次の通りである。 カラム:内径2.0cm×高さ62cm 流速:0.4ml/min 溶出:蒸留水 この時のACE阻害最大活性フラクシヨンを集
め、減圧濃縮し、乾固して、白色粉末3mgを得
た。この粉末はCEIβ7で、ID50は15μM(最終濃
度)であつた。 (CEI5の製造) 製造例2で製造したCEI12の白色粉末4mgを40
mMリン酸緩衝液(PH7.0)1mlに溶解し、これ
にフラボバクテリウム・メニンゴセプテイカム
(Flavobacterium meningosepticum)のプリン
特異的エンドペプチダーゼ(生化学工業製)
2unitsを添加し、37℃で3時間反応せしめた後、
10分間煮沸処理して酵素を失活させ、この失活酵
素をCF25膜(アミコン製)を用いて限外濾過に
よつて除去した。 濾液をラジアル−パツク(Radial−Pak)C−
18カラム(ウオーターズ社製)に添加し、リン酸
緩衝液系溶媒で溶出した。この高速液体クロマト
グラフイーによる分取条件は次の通りである。 カラム:内径0.8cm×高さ10cm 流速:1ml/min 溶出:リン酸緩衝液(10mM KH2PO4+50mM
Na2SO4;PH3.0)/CH3CN=60/40(v/
v) 活性画分(210nmにおける吸光度でモニター
した)を集め、セツプーパツクC18カートリツジ
(ウオーターズ社製)で脱塩した後、減圧濃縮・
乾固して、白色粉末1mgを得た。この粉末はCE I5で、ID50は6μM(最終濃度)であつた。 (急性毒性試験) (1) 試料 上記で製造したCEI12とCEIβ7の混合物を試
料とし、その10%水溶液を用いた。 (2) 実験動物 動物:ICR系マウス(日本クレア) 供試数:雌雄各20匹 試験開始時の体重:雄24〜26g 雌22〜24g 期間中の飼育条件:温度22±2℃ 湿度50±5% 固形試料 (CE−2、日本クレア) 水道水を自由に摂取。 (3) 試験方法 動物は1週間予備飼育した後に、1群10匹と
して実験に供した。経口投与前16時間絶食さ
せ、実験群には最大可能投与量の試料3g(10
%水溶液30ml)/Kg、対照群には水道水30ml/
Kg、それぞれ胃ゾンデを使つて強制的に経口投
与した。 投与後7日間、動物の生死と一般症状につい
て毎日観察を行なつた。 (4) 試験結果 動物の死亡は全くなかつた。且つ、衰弱、る
いそう、虚脱、うずくまり、腹這、横臥、体毛
色変化、皮膚温度変化、発汗、立毛、脱毛、毛
の汚染、呼吸数増減、不整呼吸、喘息などの一
般症状も観察したが、全く異常は無かつた。 以上の結果から、経口摂食物として極めて安全
性が高いことが分かつた。 実施例 1 13週齢雄の自然発症高血圧(SHR)ラツト
(日本チヤールズ・リバー社、1群10匹)を温度
23±2℃で、湿度55±5%の動物室中、水及び飼
料(オルエンタル酵母製、MF)は自由摂取とし
て、4週間にわたつて馴化飼育したものを被験動
物として用い、参考例の通りに製造したCEI12と
CEIβ7の混合物を蒸留水に溶解した液(投与直前
に調製)を、投与量が固形分換算で2.8g/Kg体
重となるように調整して経口投与し、投与直前、
投与3時間後及び5時間後にそれぞれ血圧を測定
した。 血圧の測定には、無加温・非観血的ラツト血圧
計(トーイデン製、DSR801A)を用い、tail−
cuff法で最高血圧値を連続10回測定し、その平均
値を求めた。 結果を第1表に示す。
【表】
この結果から、CEI12とCEIβ7の混合物は、経
口投与によつても顕著な降圧作用を示し、投与5
時間後にもその作用は持続していることが判明し
た。 上記と同様にして、参考例の通りに製造した
CEI12、CEIβ7及びCEI5の水溶液の経口投与をラ
ツトを被験動物として行なつたところ、上記と同
様に、降圧作用の発現が認められた。 実施例 2 (錠剤の調製) 参考例の通りに製造したCEI12とCEIβ7の混合
物8.0部、乳糖8.3部、蔗糖0.01部及びカルボキシ
メチルセルロース1.5部を、ヒドロキシプロピル
メチルセルロース1.0部を含む70%エタノール水
溶液25部に懸濁し、練り合せた後、真空乾燥して
乾燥物を得た。この乾燥物に、ステアリン酸マグ
ネシウム0.2部とデンプングリコール酸ソーダ1.0
部を加え、常法に従つて錠剤(1錠400mg)を調
製した。 (硬カプセル剤の調製) 参考例の通りに製造したCEI12とCEIβ7の混合
物8.0部、乳糖10.0部及びクロスリンクドポリビ
ニルピロリドン1.0部を、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース1.0部を含む70%エタノール水溶
液25部に懸濁し、練り合せた後、真空乾燥して乾
燥物を得た。この乾燥物を20メツシユに整粒し、
5号硬カプセルに充填して硬カプセル剤(100
mg/カプセル)とした。 (発泡剤の調製) 参考例の通りに製造したCEI12とCEIβ7の混合
物8.0部、炭酸水素ナトリウム8.5部及び蔗糖1.5部
を混合し、これをヒドロキシプロピルセルロース
0.15部を含む70%エタノール水溶液1.0部を加え
練り合せた後、真空乾燥して乾燥物(乾燥物1)
を得た。 別に、酒石酸1.25部、蔗糖0.25部及びバイレシ
ヨデンプン0.25部を混合し、これにヒドロキシプ
ロピルセルロース0.1部を含む70%エタノール水
溶液0.5部を加え、練り合せた後、真空乾燥して
乾燥物(乾燥物2)を得た。 上記乾燥物1及び2と、ペパーミント0.25部を
混合し、常法に従つて1錠400mgに打錠し、発泡
剤を得た。 (トローチ剤の調製) 乳糖6.0部、蔗糖5.0部、トラガカント末1.0部及
びペパーミント0.05部を混合し、これに参考例の
通りに製造したCEI12とCEIβ7の混合物8.0部を蒸
留水3.5部に溶解した溶液を加え、よく練合した。 次に、デンプンを散布したガラス板上に、上記
練合物をめん棒で展延して厚さ約5mmのシート状
とした後、型で打抜き、乾燥してトローチ剤
(1.5g/個)とした。 (経口投与実験) 実施例1と同様に、13週齢雄の自然発症高血圧
(SHR)ラツト(日本チヤールズ・リバー社、1
群10匹)を温度23±2℃で、湿度55±5%の動物
室中、水及び飼料(オルエンタル酵母製、MF)
は自由摂取として、4週間にわたつて馴化飼育し
たものを被験動物として用い、上記の通り調製し
た経口摂食物、すなわち、錠剤、硬カプセル剤、
発泡剤及びトローチ剤を経口投与し、投与直前と
投与3時間後の血圧を測定し、降圧作用を調べ
た。なお、上記ラツトの平均体重は0.3Kgであつ
た。 投与量は、各摂食物の量として、錠剤、発報剤
及びトローチ剤の体重1Kg当たり6g(720mg/
匹)とし、必要に応じて適度の大きさに破砕して
投与した。又、硬カプセル剤は5カプセル(500
mg)/匹を強制経口投与した。 結果を第2表に示す。なお、表中の血圧降下の
値は投与直前の血圧から投与3時間後の血圧を差
し引いた値である。
口投与によつても顕著な降圧作用を示し、投与5
時間後にもその作用は持続していることが判明し
た。 上記と同様にして、参考例の通りに製造した
CEI12、CEIβ7及びCEI5の水溶液の経口投与をラ
ツトを被験動物として行なつたところ、上記と同
様に、降圧作用の発現が認められた。 実施例 2 (錠剤の調製) 参考例の通りに製造したCEI12とCEIβ7の混合
物8.0部、乳糖8.3部、蔗糖0.01部及びカルボキシ
メチルセルロース1.5部を、ヒドロキシプロピル
メチルセルロース1.0部を含む70%エタノール水
溶液25部に懸濁し、練り合せた後、真空乾燥して
乾燥物を得た。この乾燥物に、ステアリン酸マグ
ネシウム0.2部とデンプングリコール酸ソーダ1.0
部を加え、常法に従つて錠剤(1錠400mg)を調
製した。 (硬カプセル剤の調製) 参考例の通りに製造したCEI12とCEIβ7の混合
物8.0部、乳糖10.0部及びクロスリンクドポリビ
ニルピロリドン1.0部を、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース1.0部を含む70%エタノール水溶
液25部に懸濁し、練り合せた後、真空乾燥して乾
燥物を得た。この乾燥物を20メツシユに整粒し、
5号硬カプセルに充填して硬カプセル剤(100
mg/カプセル)とした。 (発泡剤の調製) 参考例の通りに製造したCEI12とCEIβ7の混合
物8.0部、炭酸水素ナトリウム8.5部及び蔗糖1.5部
を混合し、これをヒドロキシプロピルセルロース
0.15部を含む70%エタノール水溶液1.0部を加え
練り合せた後、真空乾燥して乾燥物(乾燥物1)
を得た。 別に、酒石酸1.25部、蔗糖0.25部及びバイレシ
ヨデンプン0.25部を混合し、これにヒドロキシプ
ロピルセルロース0.1部を含む70%エタノール水
溶液0.5部を加え、練り合せた後、真空乾燥して
乾燥物(乾燥物2)を得た。 上記乾燥物1及び2と、ペパーミント0.25部を
混合し、常法に従つて1錠400mgに打錠し、発泡
剤を得た。 (トローチ剤の調製) 乳糖6.0部、蔗糖5.0部、トラガカント末1.0部及
びペパーミント0.05部を混合し、これに参考例の
通りに製造したCEI12とCEIβ7の混合物8.0部を蒸
留水3.5部に溶解した溶液を加え、よく練合した。 次に、デンプンを散布したガラス板上に、上記
練合物をめん棒で展延して厚さ約5mmのシート状
とした後、型で打抜き、乾燥してトローチ剤
(1.5g/個)とした。 (経口投与実験) 実施例1と同様に、13週齢雄の自然発症高血圧
(SHR)ラツト(日本チヤールズ・リバー社、1
群10匹)を温度23±2℃で、湿度55±5%の動物
室中、水及び飼料(オルエンタル酵母製、MF)
は自由摂取として、4週間にわたつて馴化飼育し
たものを被験動物として用い、上記の通り調製し
た経口摂食物、すなわち、錠剤、硬カプセル剤、
発泡剤及びトローチ剤を経口投与し、投与直前と
投与3時間後の血圧を測定し、降圧作用を調べ
た。なお、上記ラツトの平均体重は0.3Kgであつ
た。 投与量は、各摂食物の量として、錠剤、発報剤
及びトローチ剤の体重1Kg当たり6g(720mg/
匹)とし、必要に応じて適度の大きさに破砕して
投与した。又、硬カプセル剤は5カプセル(500
mg)/匹を強制経口投与した。 結果を第2表に示す。なお、表中の血圧降下の
値は投与直前の血圧から投与3時間後の血圧を差
し引いた値である。
【表】
この結果から、いずれの経口摂食物も明らかな
血圧降下作用を有することが判明した。 [発明の効果] 本発明は経口摂食物は、従来、経口摂取では失
活してしまうと信じられていたACE阻害ペプチ
ドを有効成分として含有しているにもかかわら
ず、経口摂取により明らかな血圧降下作用を発現
し、且つ非常に低毒性であるので、高血圧症の予
防及び治療のために、医師の手を煩わせることな
く、日常的且つ継続的に摂取することが出来ると
いう効果を有する。
血圧降下作用を有することが判明した。 [発明の効果] 本発明は経口摂食物は、従来、経口摂取では失
活してしまうと信じられていたACE阻害ペプチ
ドを有効成分として含有しているにもかかわら
ず、経口摂取により明らかな血圧降下作用を発現
し、且つ非常に低毒性であるので、高血圧症の予
防及び治療のために、医師の手を煩わせることな
く、日常的且つ継続的に摂取することが出来ると
いう効果を有する。
Claims (1)
- 1 Phe−Phe−Val−Ala−Pro−Phe−Pro−
Glu−Val−Phe−Gly−Lys、Ala−Val−Pro−
Tyr−Pro−Gln−Arg及びPhe−Phe−Val−Ala
−Proから選ばれた1種又は2種以上のペプチド
を含有することを特徴とする経口摂食物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61115674A JPS62270533A (ja) | 1986-05-20 | 1986-05-20 | 経口摂食物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61115674A JPS62270533A (ja) | 1986-05-20 | 1986-05-20 | 経口摂食物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62270533A JPS62270533A (ja) | 1987-11-24 |
| JPH0521092B2 true JPH0521092B2 (ja) | 1993-03-23 |
Family
ID=14668483
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61115674A Granted JPS62270533A (ja) | 1986-05-20 | 1986-05-20 | 経口摂食物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62270533A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001084948A1 (en) | 2000-05-11 | 2001-11-15 | Kanebo, Limited | Compositions containing peptide and electrolyte excretion promoter and foods containing the same |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| FR2650955B1 (fr) * | 1989-08-16 | 1992-01-10 | Agronomique Inst Nat Rech | Procede d'obtention, a partir de la caseine beta, de fractions enrichies en peptides a activite biologique et les fractions peptidiques obtenues |
| NZ283815A (en) * | 1994-04-19 | 1998-03-25 | Kanebo Ltd | Low molecular weight peptide fraction obtained by trypsin digestion for preventative treatment of cerebral strokes |
| KR0156678B1 (ko) | 1996-01-11 | 1998-10-15 | 이상윤 | 안지오텐신 전환효소 저해제 |
| US20080292750A1 (en) * | 2004-03-19 | 2008-11-27 | Camoina Nederland Holding B.V. | Method of Preparing a Food Ingredient and Food Product Having Angiotensin-I-Converting Enzyme Inhibiting Properties and Products Thus Obtained |
| WO2009043524A2 (en) * | 2007-09-11 | 2009-04-09 | Mondobiotech Laboratories Ag | Use of a peptide as therapeutic agent |
| WO2009046845A2 (en) * | 2007-09-11 | 2009-04-16 | Mondobiotech Laboratories Ag | Use of a lactoferrin partial peptide peptide as a therapeutic agent |
| RU2010114025A (ru) * | 2007-09-11 | 2011-10-20 | Мондобайотек Лабораториз Аг (Li) | ПРИМЕНЕНИЕ ПЕПТИДА Gly-Arg-Gly-Asp-Asn-Pro В КАЧЕСТВЕ ТЕРАПЕВТИЧЕСКОГО СРЕДСТВА |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6023085B2 (ja) * | 1981-12-23 | 1985-06-05 | 工業技術院長 | アンジオテンシン転換酵素阻害剤 |
| JPS6023086B2 (ja) * | 1982-09-04 | 1985-06-05 | 工業技術院長 | アンジオテンシン転換酵素阻害剤 |
| FR2565985B1 (fr) * | 1984-06-19 | 1987-09-25 | Rhone Poulenc Sante | Nouvelles substances biologiquement actives obtenues a partir de la caseine bovine, leur procede de preparation et les compositions qui les contiennent |
| JPS6136226A (ja) * | 1984-07-28 | 1986-02-20 | Agency Of Ind Science & Technol | アンジオテンシン転換酵素阻害剤 |
-
1986
- 1986-05-20 JP JP61115674A patent/JPS62270533A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001084948A1 (en) | 2000-05-11 | 2001-11-15 | Kanebo, Limited | Compositions containing peptide and electrolyte excretion promoter and foods containing the same |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62270533A (ja) | 1987-11-24 |
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