JPH05211444A - 積分型a/d変換方法及び積分型a/d変換器 - Google Patents

積分型a/d変換方法及び積分型a/d変換器

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JPH05211444A
JPH05211444A JP4213454A JP21345492A JPH05211444A JP H05211444 A JPH05211444 A JP H05211444A JP 4213454 A JP4213454 A JP 4213454A JP 21345492 A JP21345492 A JP 21345492A JP H05211444 A JPH05211444 A JP H05211444A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】積分型A/D変換の変換ステップを改良して、
乗算誤差を改善する。 【構成】アナログ入力電荷を積分するラン・アップ期間
の変換ステップを次のようにした。 (イ)正の基準電荷を積分器106に入力する。 (ロ)積分器106の蓄積電荷が正の時は前記正の基準
電荷を、積分器106の蓄積電荷が負の時は前記負の基
準電荷を積分器106に入力する。 (ハ)前記負の基準電荷を積分器106に入力する。 (ニ)積分器106の蓄積電荷が正の時は前記負の基準
電荷を、積分器106の蓄積電荷が負の時は前記正の基
準電荷を積分器106に入力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】この発明は未知の入力電圧のデジタ
ル測定に関し、より詳細には積分型アナログ/デジタル
(A/D )変換器のランアップ(RU)部分を制御する方法
と装置とに関する。
【0002】
【従来技術と問題点】従来の積分型A/D 変換器を図1に
示す。一般に、積分型A/D 変換器はアナログ入力信号V
INをデジタル信号あるいは“積分器カウント”に変換す
る。演算増幅器(OP-AMP)102 と電荷を蓄積するコンデ
ンサC1 から積分器106 が構成される。積分器106 はア
ナログ入力電圧VINを受取り、比較器108 に出力電圧V
INT を提供する。比較器108 はVINT を基準電圧と比較
する。この基準電圧は図1に示すようにアースであるこ
とが多い。次に比較器108 は比較器出力電圧VC を制御
論理110 に供給し、制御論理110 がスイッチ112 を制御
する。スイッチ112 は入力電圧VINと基準電圧VREF の
いずれかを提供するように制御することができる。基準
電圧VREF は正でも負でもよい。制御論理110 はライン
114 に示すように積分器カウントを提供する。
【0003】従来のデュアルスロープ積分においては、
入力電圧VINは図2に示すように持続時間Tのランアッ
プ(RU)期間の間積分器102 の入力に印加されコンデン
サC1 に電荷が入力され蓄積される。さらに基準放電電
圧VREF がランダウン(RD)期間中に積分器の入力に印
加され基準電荷が入力される。RD期間はコンデンサC1
の蓄積電荷が完全に放電されたとき終了する。RD期間の
持続時間が測定され、入力電圧VINの値が次のように計
算される。 VIN=t*(VREF /T)。 ここに、*は乗算記号である。積分型A/D 変換器は基本
的にはアナログ電圧を短期間に平均してデジタル値を提
供するために好まれる。実際に積分型A/D 変換器は期間
Tの間の雑音を打ち消すあるいは低減する。持続時間の
値tは通常RD期間中に(通常クロックに同期して)計数
を行うことによって測定される。ある一定のカウンタ速
度に対して、放電速度が低下するとA/D 変換器の感度が
上がる。したがって、感度はVREF を小さくすることに
よって増すことができる。しかし、VREF を小さくする
と、回路の応答が遅くなり、これは多くの場合非実用的
である。
【0004】また感度は一定のRU期間だけ積分器出力電
圧VINT の最大電圧Vm を増大させることによって増す
ことができる。Vm の増大は入力抵抗RINの値を小さく
してRU期間中の積分器出力電圧VINT の傾斜を増すこと
によって達成することができる。しかし、OP-AMP積分器
106 については、積分器出力電圧VINT はOP-AMP電源の
電圧限度に入っていなければならない。
【0005】図3に示すように、RU期間中にのこぎリ波
状応答を加えることによって電源電圧を越えることなく
RU期間中に大きな(急な)傾斜を設けることができる。
積分器出力電圧VINT の電圧V1 への接近が検出される
とき、常に基準電圧VREF (図示するような場合は負)
が持続時間t1 の期間数回分入力電圧VINとともに積分
器106 に印加される。基準電圧VREF はVINT により蓄
積された電荷をわずかに放電する作用をする。したがっ
て積分器出力VINT はかかる放電期間中VIN+VREF に
比例する傾斜を有する。放電期間は積分器出力電圧VIN
T をV1 以下に維持するのに必要なだけ繰り返すことが
できる。VREF の総印加時間t3 は持続時間t1 の各放
電期間の和に等しく、これは未知の入力電圧VINの計算
に用いるよう測定される。図3に示すように、入力電圧
VINの大きさは次式により計算される。ここに、* は乗
算記号である。 VIN=(t3 *VREF +t2 *VREF )/T
【0006】図3に示す放電技術ではスイッチ時間の不
整合誤差に起因する乗算誤差が発生する。スイッチ時間
不整合誤差については図4を参照して説明する。図4に
は典型的なスイッチ、たとえば基準電圧VREF をA/D 変
換器に選択的に結合するのに用いられるスイッチ112 の
スイッチング特性を示す。時刻t1 にオンされ、時刻t
2 にオフされるスイッチの理想的なスイッチング曲線を
図4の点線による曲線で示す。実線の曲線は実際のスイ
ッチ応答を示す。ターンオン特性とターンオフ特性は通
常対称ではないため、基準電圧VREF *(t 2 -t1 ) に比
例する総理想電荷移動と実際の電荷移動に等しくない。
スイッチング時間の不整合のため、スイッチは次のスイ
ッチング不整合時間Δt (Δt は正負のいずれもありう
る)の間開放したままでありそれによってVREF *(t 2
-t1 - Δt)に比例する電荷が移動する。図3に示すよう
な、スイッチ起動の回数が入力電圧VINの大きさに比例
するスイッチング法では、かかるスイッチング時間の不
整合によってn*Δt に比例するA/D 変換器誤差が発生す
る。整数nは入力電圧VINが大きくなるにつれて増大
し、入力電圧VINの粗評価を表す整数の値を有する階段
関数である。スイッチング時間の不整合誤差によってこ
のVINの粗評価に乗算誤差が発生する。
【0007】この誤差を修正するため、A/D 変換器には
デジタル値の出力を行う前に測定値を調整するための計
数逓減率を必要とする。かかる調整にはこの計数逓減率
を設定するための既知の基準電圧の測定が必要であり、
それに続く測定にはこの計数逓減率の粗評価の乗算が必
要である。減算は乗算より簡単かつ高速に実行できるた
め、スイッチ時間不整合計数逓減誤差を減算によって排
除することのできるオフセット誤差に変換することが有
効である。 ここで参照するRessmeyer の米国特許4、35
7、600 号には入力電圧のデジタル表示を発生するための
多重斜A/D 変換器を開示している。図5はRessmeyer の
特許の実施例の概略を示す。Ressmeyerの実施例では、
積分器出力電圧VINT を積分器電源電圧(正および負)
の限度の等の特定の電圧範囲内に維持するために正と負
の基準電圧VREF を選択的に印加している。
【0008】図5に示すように、正の基準電圧+VREF
がA/D 変換器に連続的に供給され、負の基準電圧−VRE
F がスイッチAおよびBの状態にしたがって供給され
る。入力電圧VINはそのまま積分器106 に通すか、ある
いは正の基準電圧+VREF または負の基準電圧−VREF
によって操作することができる。すなわち図5に示すよ
うにスイッチAが負の基準電圧−VREF をA/D 変換器に
接続し( “1") 、スイッチBが負の基準電圧−VREF を
遮断する( “0") ことよって、入力電圧VINがほとんど
そのままで積分器106 に入る。つまり、電流I2 が電流
I1 を打ち消し、電流I3 はほぼ0に等しい。同じ回路
のシナリオはスイッチAが0、スイッチBが1であると
きも継続する。さらに、正の基準電圧+VREF を印加す
るために、スイッチAとBの両方が0に設定される。最
後に、入力電圧VINを負の基準電圧−VREF を印加する
ために、スイッチAとBの両方が1に設定される。
【0009】Ressmeyer の特許では4ステップからなる
パターンを開示しており、このパターンは積分型A/D 変
換器のRU期間中必要な回数だけ繰り返される。この4ス
テップのパターンは次の表Aに示す。表Aに示すよう
に、第1のステップは入力電圧をそのまま積分器106 に
入れることである。上述の状態は積分器出力電圧VINT
にかかわらずスイッチAおよびBによって強制される。
第2ステップでは正の基準電圧+VREF あるいは負の基
準電圧−VREF のいずれかを入力電圧に印加する。第2
ステップは比較器108 によって駆動あるいは強制され
る。基本的には、積分器出力電圧VINT が正の電圧であ
る場合、比較器108 が制御論理に負の基準電圧−VREF
を印加させる。逆に積分器出力電圧VINT が負である場
合、比較器108 が制御論理に正の基準電圧+VREF を印
加させる。
【0010】
【表1】
【0011】表1に示すように、ステップ3において、
再び入力電圧VINがそのまま積分器106 に入れられる。
このステップは積分器出力電圧VINT にかかわりなく制
御論理によって強制される。最後に、この4ステップパ
ターンのステップ4において入力電圧VINは、積分器出
力電圧VINT に応じて正の基準電圧+VREF あるいは負
の基準電圧−VREF のいずれかによって強制される。つ
まり、この第4のステップは第2のステップと同様に比
較器108 によって強制される。
【0012】米国特許4,357,600 号に開示する4ステッ
プパターンには利点がある。このパターンの繰り返しは
任意の入力電圧VINを積分器106 の動作電圧等の所望の
電圧限度に制限するのに用いることができる。さらに、
このパターンによれば基準電圧−VREF に関連するスイ
ッチング誤差は積分器106 の利得に対する効果ではなく
積分器106 の残留偏差となる。より詳細には、スイッチ
AおよびBのスイッチング遷移を考えれば、4ステップ
パターンの各シーケンスについて、スイッチAおよびB
はそれぞれ負の基準電圧−VREF を接続し( “1") 、次
に遮断する( “0") 。このように、立ち上がり遷移と立
ち下がり遷移がそれぞれのスイッチによって導入され
る。したがって、前述の遷移はわずかな残留偏差を残し
ながら互いに打ち消しあう。正の基準電圧+VREF がす
でに積分器106 の残留偏差の一部であることに注意しな
ければならない。それはこれが全くスイッチングされな
いためである。
【0013】またここで参照したDesJardin の米国特許
4、951、053 号にも注意を要する。DesJardin の特許は米
国特許4、357、600 号に開示する4ステップパターンを利
用するための改良された積分型A/D 変換器について述べ
ている。基本的には、この改良された回路はスイッチA
およびBによって発生した熱効果を低減することを可能
とする。また、この改良された回路は電圧ではなく電流
をスイッチングすることによって基準電圧を安定させ
る。
【0014】
【発明の目的】本発明の目的は積分型A/D 変換器におい
て、新規な積分ステップにより、乗算誤差を軽減し連続
変換を可能とする簡単な構成により、従来技術の欠点を
解消することである。
【0015】
【発明の概要】この発明は、積分型A/D 変換器のランア
ップ(RU)期間を制御するための方法と装置である。こ
のA/D 変換器はアナログ入力電圧を基本的にはアナログ
入力電圧をデジタル化したものである積分器カウントに
変換する。A/D 変換器は(演算増幅器と並列のコンデン
サ等の)積分器、電圧の極性変化を判定するためのこの
積分器に接続された比較器、この比較器の出力を監視す
るための制御論理、および制御論理による制御によって
アナログ入力電圧とともに入力することのできる正およ
び負の基準電圧VREF を有する。本発明の説明は便宜上
アナログ入力電圧、正および負の基準電圧を積分される
変量としているが、それら電圧を電流に変換して積分さ
れる変量としたり,電流の単位時間積分値である電荷を
積分される変量としうることは勿論正しい。
【0016】この発明は積分型A/D 変換器のRU期間中必
要な回数だけ繰り返されそれによって積分器の出力を所
望の電圧範囲内に維持しながら入力電圧を正確にデジタ
ル化する4ステップパターンを提案するものである。第
1のステップは正の基準電圧+VREF を積分器に接続す
ることである。第2のステップは正の基準電圧+VREF
の積分器への印加を継続するか、それとも負の基準電圧
−VREF に変更するかどうかを決定することである。前
述の決定は印加される基準電圧が積分器出力がたとえば
積分器の動作電圧限度といった電圧範囲内に制限するよ
うに行われる。第3のステップは負の基準電圧−VREF
を積分器に接続するか、あるいは積分器106 への負の基
準電圧−VREF の印加を継続することである。第4のス
テップは負の基準電圧−VREF の印加を継続するか正の
基準電圧+VREF に再度切り換えるかどうかを決定する
ことである。上述の決定は基準電圧によって比較器出力
が指定された電圧範囲内に制限されたままになるように
行われる。
【0017】
【実施例の説明】図7について説明すると、この発明は
積分型A/D 変換器のランアップ(RU)期間の制御を可能
とする。積分型A/D 変換器のRU期間は電圧入力VINがA/
D 変換器に接続される時間である。図7に示すように電
圧入力VINは正の基準電圧+VREF または負の基準電圧
−VREF のいずれかとともに積分型A/D 変換器に入力さ
れる。電圧入力VINは連続的に印加することができるこ
とに注意しなければならない。さらに、この基準信号は
電圧源や電流源といった多数の従来の手段のいずれでも
よい。
【0018】上述の入力された電圧は積分器106 によっ
て処理される。この実施例では積分器106 は演算増幅器
(OP-AMP)102 とコンデンサC1 からなる。これ以外の
積分器106 の構成も可能である。積分器出力電圧VINT
は比較器108 に供給される。比較器108 は積分器出力電
圧VINT を比較器基準電圧、たとえばこの実施例ではア
ースと比較する。比較器出力電圧VC は制御論理110 に
よって監視される。さらに、制御論理110 は正の基準電
圧+VREF あるいは負の基準電圧−VREF のいずれかを
積分型A/D 変換器に交互に接続するためのスイッチAを
制御する。制御論理110 はさらに図示するようにライン
114 上に入力電圧VINのデジタル化した表現(近似)で
ある積分器カウントを提供する。図7に示す回路はさま
ざまな態様で実施でき、後述の図10および図11にそのう
ちの二つを示す。
【0019】この発明では図7に示すA/D 変換器を次の
表2に示す4ステップのパターンにしたがって動作させ
る。この4ステップパターンは積分器出力電圧VINT を
任意のあらかじめ選択された範囲、たとえばOP-AMP102
の電圧限度内に維持するために積分型A/D 変換器のラン
アップ期間中必要なだけ繰り返すことができる。図8は
この発明のスイッチされた状態とパターン状態を示す。
基本的には、図8は上記の表2をグラフにしたものであ
り、この発明の4ステップパターンの理解を助けるため
に示すものである。表2と図8から、4ステップパター
ンの各サイクルにつき二つの決定だけが行われることが
わかる。
【0020】
【表2】
【0021】ステップ1は図7に示すように正の基準電
圧+VREF を積分器106 に接続することである。つま
り、スイッチAは制御論理110 によって正の基準電圧+
VREFをA/D 変換器に印加するように強制される。
【0022】ステップ2において、積分器106 への正の
基準電圧+VREF の印加を継続するか、それとも負の基
準電圧−VREF に切り換える(+VREF の印加を終わ
り、−VREF を印加する)かの決定がなされなければな
らない。切り換えが必要な場合、これはトグルスイッチ
Aで行われる。この決定は積分器出力電圧VINT の極性
に基づく。積分器出力電圧VINT が負である場合、比較
器108 はこの状態を制御論理110 に示す。制御論理110
がこの状態を認識すると、制御論理110 はスイッチAに
正の基準電圧+VREF のかわりに負の基準電圧−VREF
の印加を行わせる。しかし、比較器108 の判定した積分
器出力電圧VINT が正である場合、制御論理110 はスイ
ッチAに正の基準電圧+VREF への接続を継続させる。
【0023】この発明のステップ3はステップ1と同様
のスイッチ状態強制状態である。負の基準電圧−VREF
が制御論理110 によって積分器106 に接続されるか、あ
るいはその印加が継続される。この第3のステップは比
較器108 の出力電圧VC にかかわりなく論理ブロック11
0 によって強制される。
【0024】この発明のステップ4では、負の基準電圧
−VREF の印加を継続するか、それとも正の基準電圧+
VREF に戻すかの決定が行われる。この決定は積分器出
力電圧VINT の極性に基づく。比較器108 の判定した積
分器出力電圧VINT が負である場合、制御論理110 はス
イッチAに負の基準電圧−VREF を維持させる。しか
し、比較器108 の判定した積分器出力電圧VINT が正で
ある場合、制御論理110は積分器106 に正の基準電圧+
VREF を印加するようにスイッチAをトグルする。
【0025】上述の四つのステップのそれぞれの持続時
間はA/D 変換器の仕様に応じて同じであったり異なって
いたりすることに注意しなければならない。図9Aから
図9Dはこの発明にしたがった、図7の各種の信号の応
答を示す。図9Aから図9Dに示す信号は積分器出力電
圧VINT 、比較器出力電圧VC 、および印加された基準
電圧(+VREF 、−VREF )である。図9Aおよび図9
Bに示す波形は第2のステップと第4のステップで接続
された基準電圧が反対であるときに発生する。図9Cに
示す波形は第2ステップと第4ステップの両方で正の基
準電圧+VREF が選択されたとき発生する。最後に、図
9Dに示す波形は、この新規の4ステップパターンの第
2ステップと第4ステップの両方で負の基準電圧−VRE
F が選択されたとき発生する。
【0026】図10は図7に示すA/D 変換器の具体的な実
施例を示す。この発明の4ステップパターンは図10にお
いて簡単に達成することができる。図示するように、ス
イッチAとスイッチA(Aではない)は、それぞれ正の
基準電圧+VREF と負の基準電圧−VREF を印加するた
めに制御論理110 によって制御される。したがって、正
の基準電圧+VREF と負の基準電圧−VREF は交互に印
加される。さらに、抵抗R1 の大きさは抵抗R2 の大き
さにほぼ等しい。図10に示す具体的実施態様にはいくつ
かの利点がある。まず、抵抗R1 、R2にはスイッチの
状態にかかわりなく連続的に電流が流れるため熱による
いかなる悪影響も排除される。つまり、入力信号にかか
わりなく電力は一定である。さらに、前述したように抵
抗R1 、R2 にはスイッチの状態にかかわりなく連続的
に電流が流れるため、正および負に基準電圧VREF が安
定する。つまり、電圧ではなく電流がスイッチングされ
る。
【0027】図11には図7に示すA/D 変換器の別の実施
態様を示す。図11に示すように、正の基準電圧+VREF
が連続的に積分器106 に印加され、負の基準電圧−VRE
F はスイッチAを介して選択的に印加される。抵抗R2
の大きさは抵抗R1 の大きさの半分(50%)である。し
たがって、スイッチAが図示するように負の基準電圧−
VREF に接続される( “1") とき、電流I2 =2*I1 であ
る。この場合、+VREF ではなく負の基準電圧−VREF
が入力電圧VINとともに積分器106 に印加される。逆
に、スイッチAが接地されている( “0") とき、−VRE
F ではなく正の基準電圧+VREF が入力電圧VINととも
に積分器106 に印加される。図11に示す実施態様にはい
くつかの利点がある。スイッチAを制御し作動させるの
に制御論理110 から発生すべき論理信号は一つだけでよ
い。さらに、基準電圧のうち一つだけがスイッチングさ
れ、積分器106 の利得に作用することができる。最後
に、一般に、図11の実施態様には最小限のハードウエア
しか必要としない。この発明を実施するのに、一つのス
イッチ、二つの抵抗、および小規模の制御論理しか必要
としない。
【0028】以上のこの発明の実施例の説明は例示と説
明のために行ったものである。以上開示した形態はこの
発明を網羅したものでも、またこの発明を限定するもの
でもなく、以上の内容に照らしてさまざまな変更態様が
可能であることは明らかである。ここに選択し説明した
特定の実施例はこの発明の原理とその実際の適用につい
て当業者にわかりやすく説明し、それによって当業者が
実際の用途に適した種々の実施態様、変更態様でこの発
明を最適に利用しうるようにするためのものである。
【0029】
【発明の効果】この発明は上述したように従来技術の欠
点を克服し、次のような特徴と利点を提供する。まず、
この発明は積分型A/D 変換器のランアップ(RU)期間の
効率的かつ確実な制御を可能にする。この制御を行う結
果入力電圧をA/D 変換器の動作電圧範囲を越えることな
く高い分解能でデジタル化することができる。第2に、
この発明ではRU期間はたとえば従来周知であるシグマ・
デルタA/D 変換器の場合のように連続的なものにするこ
とができる。 第3に、この発明の方法を実施するため
に必要な論理回路の量は従来例よりはるかに少ない。
第4に、この発明では電圧入力の値にかかわらず正およ
び負の基準電圧VREF の間に一定数の遷移を発生させ
る。したがって、遷移によって発生したあらゆる誤差は
すべての入力値に対して同じである。つまり、基準電圧
スイッチ誤差はA/D 変換器の利得の要素ではなく残留偏
差である。第5に、この発明を実施するためのアナログ
ハードウエアは簡単で安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術の積分型A/D変換器のブロック図で
ある。
【図2】従来技術の二重傾斜積分型A/D変換器の積分
器出力電圧の時間変化を表すグラフである。
【図3】従来技術の二重傾斜積分型A/D変換器を変形
した従来技術の積分型A/D変換器の積分器出力電圧の
時間変化を表すグラフである。
【図4】図1のスイッチ等の典型的スイッチの応答特性
を説明するための、積分器へ印加される電流の時間変化
を表すグラフである。
【図5】制御スイッチA、Bにより正の基準電圧印加、
負の基準電圧印加、基準電圧無印加の状態をとる積分型
A/D変換器のブロック図である。
【図6】図5のスイッチの状態をパターン状態にたいし
て表した図である。
【図7】本発明の一実施例の積分型A/D変換器のブロ
ック図である。
【図8】本発明の一実施例の積分型A/D変換器のスイ
ッチの状態をパターン状態にたいして表した図である。
【図9A】本発明の一実施例の積分型A/D変換器の各
ステップにおける積分器出力電圧、比較器出力電圧及び
基準電圧の時間変化を表すグラフである。
【図9B】本発明の一実施例の積分型A/D変換器の各
ステップにおける積分器出力電圧、比較器出力電圧及び
基準電圧の時間変化を表すグラフである。
【図9C】本発明の一実施例の積分型A/D変換器の各
ステップにおける積分器出力電圧、比較器出力電圧及び
基準電圧の時間変化を表すグラフである。
【図9D】本発明の一実施例の積分型A/D変換器の各
ステップにおける積分器出力電圧、比較器出力電圧及び
基準電圧の時間変化を表すグラフである。
【図10】本発明の別の実施例の積分型A/D変換器の
ブロック図である。
【図11】本発明のさらに別の実施例の積分型A/D変
換器のブロック図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】零を含む入力電荷を積分するラン・アップ
    期間を有する積分型A/D変換器において、前記ラン・
    アップ期間に後記(イ)乃至(ニ)のステップを含む積
    分型A/D変換方法。 (イ)正の基準電荷を積分器に入力するステップ、 (ロ)前記積分器の蓄積電荷が正の時は前記正の基準電
    荷を、前記蓄積電荷が負の時は負の基準電荷を、択一的
    に前記積分器に入力するステップ、 (ハ)前記負の基準電荷を前記積分器に入力するステッ
    プ、 (ニ)前記積分器の前記蓄積電荷が正の時は前記負の基
    準電荷を、前記蓄積電荷が負の時は前記正の基準電荷
    を、択一的に前記積分器に入力するステップ。
  2. 【請求項2】零を含むアナログ入力電荷を積分するラン
    ・アップ期間を有し、後記(イ)乃至(ニ)を含む積分
    型A/D変換器。 (イ)前記アナログ入力電荷と正の基準電荷と負の基準
    電荷とを入力する積分器。 (ロ)前記積分器に接続し前記積分器の蓄積電荷の極性
    を決定するための比較器。 (ハ)前記比較器の出力を監視し前記正の基準電荷と前
    記負の基準電荷の前記ラン・アップ期間における入力を
    後記(1)乃至(4)のステップに従って行うための制
    御論理手段; (1)前記正の基準電荷を前記積分器に入力するステッ
    プ、 (2)前記積分器の前記蓄積電荷が正の時は前記正の基
    準電荷を、前記蓄積電荷が負の時は負の基準電荷を、択
    一的に前記積分器に入力するステップ、 (3)前記負の基準電荷を前記積分器に入力するステッ
    プ、 (4)前記積分器の前記蓄積電荷が正の時は前記負の基
    準電荷を、前記蓄積電荷が負の時は前記正の基準電荷
    を、択一的に前記積分器に入力するステップ。
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