JPH0521476A - Ii−vi族化合物半導体の製造方法 - Google Patents
Ii−vi族化合物半導体の製造方法Info
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- JPH0521476A JPH0521476A JP3176711A JP17671191A JPH0521476A JP H0521476 A JPH0521476 A JP H0521476A JP 3176711 A JP3176711 A JP 3176711A JP 17671191 A JP17671191 A JP 17671191A JP H0521476 A JPH0521476 A JP H0521476A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、III-V族化合物半導体基板上に結
晶性の優れたII-VI族化合物半導体を作製すること目的
とする。 【構成】 III-V族化合物半導体であるInP基板の表
面を、過硫化アンモニウム水溶液を用いて硫化し、続い
て酸素を含まない雰囲気中で300℃の加熱により基板
表面のイオウを単原子化し、その上にMBE法をもちい
てII-VI族化合物半導体のCdSを結晶成長する。 【効果】 成長直前の熱処理温度の低下が達成され、基
板構成原子の脱離が抑えた平坦な基板が得られ、その上
に作製したII-VI族化合物半導体の結晶性が向上する。
晶性の優れたII-VI族化合物半導体を作製すること目的
とする。 【構成】 III-V族化合物半導体であるInP基板の表
面を、過硫化アンモニウム水溶液を用いて硫化し、続い
て酸素を含まない雰囲気中で300℃の加熱により基板
表面のイオウを単原子化し、その上にMBE法をもちい
てII-VI族化合物半導体のCdSを結晶成長する。 【効果】 成長直前の熱処理温度の低下が達成され、基
板構成原子の脱離が抑えた平坦な基板が得られ、その上
に作製したII-VI族化合物半導体の結晶性が向上する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可視短波長域の発光素
子や大きな光非線形性を持つ光機能性素子に用いられる
II-VI族化合物半導体に関するもので、特に結晶性の優
れたII-VI族化合物半導体薄膜の製造方法に関するもの
である。
子や大きな光非線形性を持つ光機能性素子に用いられる
II-VI族化合物半導体に関するもので、特に結晶性の優
れたII-VI族化合物半導体薄膜の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来のこの分野のII-VI族化合物半導体
の製造方法としては、ジャーナル・オブ・バキュウム・
サイエンス・テクノロジーB第7巻(1989年)80
7〜814頁(Journal of Vacuum Science Technology
B7(1989)p.807〜814)に記載されているように、以下
の成長手順を用いている。
の製造方法としては、ジャーナル・オブ・バキュウム・
サイエンス・テクノロジーB第7巻(1989年)80
7〜814頁(Journal of Vacuum Science Technology
B7(1989)p.807〜814)に記載されているように、以下
の成長手順を用いている。
【0003】まず、III-V族化合物半導体基板を硫酸系
の溶液などで化学的にエッチングして、表面酸化膜のな
い清浄な表面を得る。しかしながら、清浄なIII-V族化
合物半導体の表面は一般に化学的に非常に活性であるの
で、成長装置へ移送する間に空気などに含まれる酸素と
の反応によって、薄いながらも再び酸化膜を形成する。
そこで、成長直前に、この酸化膜を加熱すること(以下
サーマルエッチングと称す)により脱離させる。こうし
て、清浄な基板表面を得、この上にII-VI族化合物半導
体を成長する。
の溶液などで化学的にエッチングして、表面酸化膜のな
い清浄な表面を得る。しかしながら、清浄なIII-V族化
合物半導体の表面は一般に化学的に非常に活性であるの
で、成長装置へ移送する間に空気などに含まれる酸素と
の反応によって、薄いながらも再び酸化膜を形成する。
そこで、成長直前に、この酸化膜を加熱すること(以下
サーマルエッチングと称す)により脱離させる。こうし
て、清浄な基板表面を得、この上にII-VI族化合物半導
体を成長する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法ではサーマルエッチングの温度が高く、基板からの
V族原子の脱離が無視できない程多いため、基板表面の
ストイキオメトリーがずれ、表面の平坦性が失われてい
た。したがって、この基板上にIIーVI族化合物半導体を
形成した場合、結晶性が良くないといった課題があっ
た。
方法ではサーマルエッチングの温度が高く、基板からの
V族原子の脱離が無視できない程多いため、基板表面の
ストイキオメトリーがずれ、表面の平坦性が失われてい
た。したがって、この基板上にIIーVI族化合物半導体を
形成した場合、結晶性が良くないといった課題があっ
た。
【0005】本発明はかかる点に鑑み、結晶性の優れた
II-VI族化合物半導体を提供することを目的とする。
II-VI族化合物半導体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点を
解決するために、III-V族化合物半導体基板の表面に硫
化処理を施し、つづいて加熱処理を行い、その上にII-
VI族化合物半導体を結晶成長をすることである。
解決するために、III-V族化合物半導体基板の表面に硫
化処理を施し、つづいて加熱処理を行い、その上にII-
VI族化合物半導体を結晶成長をすることである。
【0007】
【作用】本発明は上記の手段により得られる以下の作用
に基づくものである。
に基づくものである。
【0008】III-V族化合物半導体の表面を硫化する
と、3種類の結合が基板表面に存在している。すなわち
III族原子と硫黄原子との結合、V族原子と硫黄原子と
の結合、硫黄原子と硫黄原子との結合である。このうち
熱的に一番安定であるものは、III族原子と硫黄原子と
の結合であるため、この状態の基板を加熱していくと、
III族原子と硫黄原子との結合が残り、表面に単原子層
程度の硫黄の層が形成される。この温度は酸化膜を熱脱
離させる温度よりも低温であるので、基板からのV族原
子の脱離が抑えられ、表面の平坦性を維持できる。この
上にII−VI族化合物半導体を結晶成長すると、基板表面
が平坦であるということから、結晶性の優れたII−VI族
化合物半導体薄膜が形成できるものである。
と、3種類の結合が基板表面に存在している。すなわち
III族原子と硫黄原子との結合、V族原子と硫黄原子と
の結合、硫黄原子と硫黄原子との結合である。このうち
熱的に一番安定であるものは、III族原子と硫黄原子と
の結合であるため、この状態の基板を加熱していくと、
III族原子と硫黄原子との結合が残り、表面に単原子層
程度の硫黄の層が形成される。この温度は酸化膜を熱脱
離させる温度よりも低温であるので、基板からのV族原
子の脱離が抑えられ、表面の平坦性を維持できる。この
上にII−VI族化合物半導体を結晶成長すると、基板表面
が平坦であるということから、結晶性の優れたII−VI族
化合物半導体薄膜が形成できるものである。
【0009】
【実施例】本発明で用いられる成長手順は以下の通りで
ある。
ある。
【0010】まず、硫酸系などのエッチャントで清浄に
したIII-V族化合物半導体基板の表面を硫化する。硫化
した基板を成長装置に移送し、成長直前に、加熱するこ
とにより余分な硫黄を脱離させ、単原子層程度の平坦な
硫化膜を得る。そして、この基板上にII-VI族化合物半
導体を成長する。
したIII-V族化合物半導体基板の表面を硫化する。硫化
した基板を成長装置に移送し、成長直前に、加熱するこ
とにより余分な硫黄を脱離させ、単原子層程度の平坦な
硫化膜を得る。そして、この基板上にII-VI族化合物半
導体を成長する。
【0011】本発明に使用されるIII-V族化合物半導体
基板には、例えばGaAs、GaP、InAs、In
P、AlAs、AlP、GaSb、InSbなどが挙げ
られる。この中でも例えばGaP、InPもしくはAl
P等の燐を含むIII-V属化合物半導体基板の場合、本発
明の製造方法による加熱処理時の基板からの燐原子の脱
離量は、従来のサーマルエッチング時の脱離量に比べ極
めて少なく、そのため基板表層面の原子組成の変化が少
なく、基板表面が平坦化されるため好ましい。なお、こ
の効果は、燐を含まないIII-V族化合物半導体が基板で
あっても同様である。
基板には、例えばGaAs、GaP、InAs、In
P、AlAs、AlP、GaSb、InSbなどが挙げ
られる。この中でも例えばGaP、InPもしくはAl
P等の燐を含むIII-V属化合物半導体基板の場合、本発
明の製造方法による加熱処理時の基板からの燐原子の脱
離量は、従来のサーマルエッチング時の脱離量に比べ極
めて少なく、そのため基板表層面の原子組成の変化が少
なく、基板表面が平坦化されるため好ましい。なお、こ
の効果は、燐を含まないIII-V族化合物半導体が基板で
あっても同様である。
【0012】硫化処理には、例えば過硫化アンモニウム
((NH4)2SX、X=2〜9)、過硫化カリウム(K2S
X、X=2〜5)、過硫化ナトリウム(Na2SX、X=
2〜5)等のような過硫化物、例えば硫化アンモニウ
ム、硫化ナトリウム、硫化カリウム等のような硫化物、
もしくは硫化水素等が用いられ、硫化処理は液相中ある
いは気相中で行う。このなかも、過硫化物を用いると、
硫化作用の大きさと安全性の点で好ましく、特に、過硫
化アンモニウムを用いると、生成した硫化膜の表面モホ
ロジーが良好であるという点で望ましい。
((NH4)2SX、X=2〜9)、過硫化カリウム(K2S
X、X=2〜5)、過硫化ナトリウム(Na2SX、X=
2〜5)等のような過硫化物、例えば硫化アンモニウ
ム、硫化ナトリウム、硫化カリウム等のような硫化物、
もしくは硫化水素等が用いられ、硫化処理は液相中ある
いは気相中で行う。このなかも、過硫化物を用いると、
硫化作用の大きさと安全性の点で好ましく、特に、過硫
化アンモニウムを用いると、生成した硫化膜の表面モホ
ロジーが良好であるという点で望ましい。
【0013】加熱処理工程は、酸化膜を新たに形成させ
ないという点で、酸素を含まない雰囲気中で行うのが好
ましい。また、硫化処理後のV族原子と硫黄原子との結
合と硫黄原子同士の結合を十分に解離させて、表面には
III族原子と硫黄原子との結合のみを残すという点で、
150℃以上に加熱するのが好ましい。
ないという点で、酸素を含まない雰囲気中で行うのが好
ましい。また、硫化処理後のV族原子と硫黄原子との結
合と硫黄原子同士の結合を十分に解離させて、表面には
III族原子と硫黄原子との結合のみを残すという点で、
150℃以上に加熱するのが好ましい。
【0014】II-VI族化合物半導体は、III-V族化合物
半導体と格子定数や結晶型が似ているという点で、II族
として亜鉛、カドミウム、VI族として硫黄、セレン、テ
ルルの組み合わせから選ばれる少なくとも1種の化合物
または混晶であることが好ましい。
半導体と格子定数や結晶型が似ているという点で、II族
として亜鉛、カドミウム、VI族として硫黄、セレン、テ
ルルの組み合わせから選ばれる少なくとも1種の化合物
または混晶であることが好ましい。
【0015】結晶成長法は、比較的に成長温度が低く、
成長前に硫化膜中の硫黄が脱離してしまわないという点
で、分子線エピタキシャル成長法や気相成長法が好まし
い。
成長前に硫化膜中の硫黄が脱離してしまわないという点
で、分子線エピタキシャル成長法や気相成長法が好まし
い。
【0016】以下、本発明を実施例により詳細に説明す
る。図1は本発明の製造方法の実施例で用いられる化合
物半導体の作製手順を示す工程図である。そして、図2
は本発明の製造方法の実施例で用いられるMBE装置の
構造を示す概略図である。
る。図1は本発明の製造方法の実施例で用いられる化合
物半導体の作製手順を示す工程図である。そして、図2
は本発明の製造方法の実施例で用いられるMBE装置の
構造を示す概略図である。
【0017】まず、硫化処理工程について説明する。基
板としてここではインジウム燐(InP)を用いた。一
般にこれらの基板の表面には酸化膜が形成されているの
で、これを化学的に除去する。化学的除去には硫酸:過
酸化水素:水=5:1:1のエッチャントを用い、室温
溶液に2分間つけることにより行い、反応の停止は超純
水に置換することにより行う。
板としてここではインジウム燐(InP)を用いた。一
般にこれらの基板の表面には酸化膜が形成されているの
で、これを化学的に除去する。化学的除去には硫酸:過
酸化水素:水=5:1:1のエッチャントを用い、室温
溶液に2分間つけることにより行い、反応の停止は超純
水に置換することにより行う。
【0018】なお、酸化膜を除去するには、それぞれの
基板に対して何種類かのプロセスを用いることが可能で
あるが、結晶成長に適したエッチャントであれば、どん
なプロセスを用いてもよい。
基板に対して何種類かのプロセスを用いることが可能で
あるが、結晶成長に適したエッチャントであれば、どん
なプロセスを用いてもよい。
【0019】また、ここでは酸化膜除去についてだけ述
べたが、エッチング前に基板を清浄にする処理として予
め有機溶液を用いた超音波洗浄などの処理も適用可能で
あることは言うまでもない。
べたが、エッチング前に基板を清浄にする処理として予
め有機溶液を用いた超音波洗浄などの処理も適用可能で
あることは言うまでもない。
【0020】次にこの清浄な基板の硫化処理として、室
温で過硫化アンモニウム((NH4)2SX、X=2〜9)
水溶液に浸し静かに2分間撹拌した。そしてメチルアル
コールで反応停止を行い、乾燥窒素で基板を乾かす。過
硫化アンモニウム溶液の温度が室温の場合、処理時間は
30秒以上であれば基板を十分に硫化することができた
が、余裕をみて2〜3分間処理を行うのが好ましい。ま
た、ここで反応停止にメチルアルコールを用いたが、こ
の他超純水や他のアルコールなどの不活性な液体若しく
は溶液であれば何れを用いても同様の効果が得られた。
温で過硫化アンモニウム((NH4)2SX、X=2〜9)
水溶液に浸し静かに2分間撹拌した。そしてメチルアル
コールで反応停止を行い、乾燥窒素で基板を乾かす。過
硫化アンモニウム溶液の温度が室温の場合、処理時間は
30秒以上であれば基板を十分に硫化することができた
が、余裕をみて2〜3分間処理を行うのが好ましい。ま
た、ここで反応停止にメチルアルコールを用いたが、こ
の他超純水や他のアルコールなどの不活性な液体若しく
は溶液であれば何れを用いても同様の効果が得られた。
【0021】また、本実施例では硫化処理の手段として
過硫化アンモニウム((NH4)2SX、X=2〜9)を用
いたが、他の過硫化物や硫化物、硫化水素などと反応さ
せて硫化した場合にも、同様の効果が得られた。
過硫化アンモニウム((NH4)2SX、X=2〜9)を用
いたが、他の過硫化物や硫化物、硫化水素などと反応さ
せて硫化した場合にも、同様の効果が得られた。
【0022】つぎに、加熱処理工程について説明する。
硫化した基板を図2の基板ホルダー3に装着し、真空容
器1を1×10-8Torr以下程度の高真空まで排気する。
この圧力は、一般的なMBE成長の成長条件であり、1
×10-5Torr以下の圧力であればガスの吸着がなく、硫
化基板表面を清浄に保てる。つぎに、基板4を300℃
に加熱する。この加熱により、基板表面には硫黄原子と
III族原子の結合のみが残り、単原子層程度の硫化膜が
得られる。この硫化膜は反射高速電子線回折(Refrecti
on High Energy Electron Diffraction;RHEED)
像によると、熱処理温度が150℃以上450℃以下で
あれば回折パターンが鋭い筋(以下ストリークと称す)
状であり、表面が平坦であることが確認できた。熱処理
温度が150℃以下では、回折パターンはストリーク状
ではあるが、その半値幅は広く、基板表面に付着した硫
黄の脱離が充分でないことが分かった。また、熱処理温
度が450℃以上では、回折ストリークの半値幅が増加
し、600℃以上になると、回折パターンがスポット状
になったことから、硫黄だけでなく、基板の構成元素で
あるV族の燐が多量に基板から脱離し、表面が平坦でな
くなったことが分かった。
硫化した基板を図2の基板ホルダー3に装着し、真空容
器1を1×10-8Torr以下程度の高真空まで排気する。
この圧力は、一般的なMBE成長の成長条件であり、1
×10-5Torr以下の圧力であればガスの吸着がなく、硫
化基板表面を清浄に保てる。つぎに、基板4を300℃
に加熱する。この加熱により、基板表面には硫黄原子と
III族原子の結合のみが残り、単原子層程度の硫化膜が
得られる。この硫化膜は反射高速電子線回折(Refrecti
on High Energy Electron Diffraction;RHEED)
像によると、熱処理温度が150℃以上450℃以下で
あれば回折パターンが鋭い筋(以下ストリークと称す)
状であり、表面が平坦であることが確認できた。熱処理
温度が150℃以下では、回折パターンはストリーク状
ではあるが、その半値幅は広く、基板表面に付着した硫
黄の脱離が充分でないことが分かった。また、熱処理温
度が450℃以上では、回折ストリークの半値幅が増加
し、600℃以上になると、回折パターンがスポット状
になったことから、硫黄だけでなく、基板の構成元素で
あるV族の燐が多量に基板から脱離し、表面が平坦でな
くなったことが分かった。
【0023】ここで、本実施例では成長法としてMBE
法を用いているために、加熱処理はその成長装置を用い
た真空容器内で行ったが、加熱処理としては、真空中に
限らず、酸素を含まない雰囲気中であればよい。しか
し、その場合、加熱処理工程と結晶成長工程の間で酸素
と接すると、酸化膜を形成してしまうために、酸素と接
触しない方法を取ることが望ましい。
法を用いているために、加熱処理はその成長装置を用い
た真空容器内で行ったが、加熱処理としては、真空中に
限らず、酸素を含まない雰囲気中であればよい。しか
し、その場合、加熱処理工程と結晶成長工程の間で酸素
と接すると、酸化膜を形成してしまうために、酸素と接
触しない方法を取ることが望ましい。
【0024】最後に結晶成長工程について説明する。本
実施例ではMBE成長法を用いた。結晶成長条件として
は従来法と同じ一般的な条件を用いる。結晶成長温度
は、この場合には例えば300℃とした。ルツボ6a、
7aの温度はそれぞれ120℃程度にし、それぞれ1×
10ー6Torr程度の適切な強度のカドミウム分子線6c、
硫黄分子線7cが得られるようにする。この後シャッタ
ー6b、7bを同時に開き、分子線を基板表面に供給
し、結晶成長を行う。
実施例ではMBE成長法を用いた。結晶成長条件として
は従来法と同じ一般的な条件を用いる。結晶成長温度
は、この場合には例えば300℃とした。ルツボ6a、
7aの温度はそれぞれ120℃程度にし、それぞれ1×
10ー6Torr程度の適切な強度のカドミウム分子線6c、
硫黄分子線7cが得られるようにする。この後シャッタ
ー6b、7bを同時に開き、分子線を基板表面に供給
し、結晶成長を行う。
【0025】以上のような方法によりInP基板上に結
晶成長させたCdSは、硫化処理せずに加熱だけのサー
マルエッチングを施した基板上に結晶成長させたものに
比べて、次のような違いが確認された。
晶成長させたCdSは、硫化処理せずに加熱だけのサー
マルエッチングを施した基板上に結晶成長させたものに
比べて、次のような違いが確認された。
【0026】3000Å以下の膜厚の試料では、X線回
折測定において、従来法で作製した試料と比較して、θ
−2θ法の回折ピークの半値幅が3/4程度になり、結
晶性が向上していることが確認された。また、フォトル
ミネッセンス測定において深い準位からの発光が減り、
バンド端近傍の発光が強くなり、欠陥密度が減っている
ことが確認された。
折測定において、従来法で作製した試料と比較して、θ
−2θ法の回折ピークの半値幅が3/4程度になり、結
晶性が向上していることが確認された。また、フォトル
ミネッセンス測定において深い準位からの発光が減り、
バンド端近傍の発光が強くなり、欠陥密度が減っている
ことが確認された。
【0027】3000Å以上の試料においては、結晶性
にあまり違いがみられなかったが、これは、X線回折特
性が試料の深さ方向の平均の特性のを表わすために、全
界面付近の特性が全体の平均の特性に埋もれてしまった
ためであると考えられる。
にあまり違いがみられなかったが、これは、X線回折特
性が試料の深さ方向の平均の特性のを表わすために、全
界面付近の特性が全体の平均の特性に埋もれてしまった
ためであると考えられる。
【0028】ここで、本実施例では成長法としてMBE
法を用いたが、このほか、気相成長法を用いても同様の
効果が得られた。
法を用いたが、このほか、気相成長法を用いても同様の
効果が得られた。
【0029】II-VI族化合物半導体は、II族として亜
鉛、カドミウム、VI族として硫黄、セレン、テルルの組
み合わせから選ばれる少なくとも1種の化合物または混
晶である場合に、この効果が強く現われる。
鉛、カドミウム、VI族として硫黄、セレン、テルルの組
み合わせから選ばれる少なくとも1種の化合物または混
晶である場合に、この効果が強く現われる。
【0030】なお、上述の実施例では基板としてInP
を用いているが、この他、燐を含むIII-V族化合物半導
体であればガリウム燐、アルミニウム燐基板でも、同じ
硫化処理条件で、同様の効果が得られた。また、燐を含
まなくても、III-V族化合物半導体であれば、燐の場合
ほど顕著ではないが、同様の効果が得られた。これらの
各種基板を用いたどの場合でも、熱処理温度条件はほと
んど同じであり、150℃以上であれば単原子層程度の
硫化膜を形成することができた。
を用いているが、この他、燐を含むIII-V族化合物半導
体であればガリウム燐、アルミニウム燐基板でも、同じ
硫化処理条件で、同様の効果が得られた。また、燐を含
まなくても、III-V族化合物半導体であれば、燐の場合
ほど顕著ではないが、同様の効果が得られた。これらの
各種基板を用いたどの場合でも、熱処理温度条件はほと
んど同じであり、150℃以上であれば単原子層程度の
硫化膜を形成することができた。
【0031】また、熱処理温度の上限は基板の構成元素
の蒸気圧によって違ってくるが、基板からのV族原子の
脱離が無視できる程度に小さい範囲であればよく、V族
原子が燐である場合はだいたい450℃程度で、ひ素お
よびアンチモンの場合は500℃程度であった。
の蒸気圧によって違ってくるが、基板からのV族原子の
脱離が無視できる程度に小さい範囲であればよく、V族
原子が燐である場合はだいたい450℃程度で、ひ素お
よびアンチモンの場合は500℃程度であった。
【0032】また、本実施例では、II-VI族化合物半導
体としてCdSを用いたが、このほか、II族として亜
鉛、カドミウム、VI族として硫黄、セレン、テルルの組
み合わせから選ばれる少なくとも1種の化合物または混
晶であっても同様の効果が得られた。
体としてCdSを用いたが、このほか、II族として亜
鉛、カドミウム、VI族として硫黄、セレン、テルルの組
み合わせから選ばれる少なくとも1種の化合物または混
晶であっても同様の効果が得られた。
【0033】結晶成長法は、比較的に成長温度が低く、
成長前に硫化膜中の硫黄が脱離してしまわないという点
で、分子線エピタキシャル成長法や気相成長法が好まし
い。
成長前に硫化膜中の硫黄が脱離してしまわないという点
で、分子線エピタキシャル成長法や気相成長法が好まし
い。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
III-V族化合物半導体基板の表面に硫化処理を施し、つ
づいて加熱処理を行い、その後にII-VI族化合物半導体
を結晶成長をすることにより、結晶性の優れた薄膜を作
製することができるという効果がある。特に、界面付近
の結晶性が向上し、本発明の製造方法で作製した化合物
半導体薄膜は例えば光学的特性の向上につながり、この
II-VI族化合物半導体を例えば光学素子として利用した
場合に、その実用的効果として非常に大きなものとな
る。
III-V族化合物半導体基板の表面に硫化処理を施し、つ
づいて加熱処理を行い、その後にII-VI族化合物半導体
を結晶成長をすることにより、結晶性の優れた薄膜を作
製することができるという効果がある。特に、界面付近
の結晶性が向上し、本発明の製造方法で作製した化合物
半導体薄膜は例えば光学的特性の向上につながり、この
II-VI族化合物半導体を例えば光学素子として利用した
場合に、その実用的効果として非常に大きなものとな
る。
【図1】本発明の一実施例における基板処理工程の流れ
図
図
【図2】本発明の一実施例におけるMBE装置の構造を
しめす概略図
しめす概略図
1 真空容器
2 超高真空排気装置
3 基板ホルダー
4 インジウム燐基板
5 硫化カドミウム薄膜
6a ルツボに入った金属カドミウム
6b シャッター
6c カドミウム分子線
7a ルツボに入った硫黄
7b シャッター
7c 硫黄分子線
Claims (6)
- 【請求項1】III-V族化合物半導体基板の表面を硫化す
る硫化処理工程、前記硫化処理工程後に前記基板に熱を
加える加熱処理工程、前記加熱処理工程後に前記基板上
に半導体結晶を形成する結晶成長工程を有することを特
徴とするII-VI族化合物半導体の製造方法。 - 【請求項2】基板が、燐を含むIII-V族化合物半導体で
あることを特徴とした請求項1記載のII-VI族化合物半
導体の製造方法。 - 【請求項3】硫化処理工程が、基板を過硫化物と反応さ
せることを特徴とした請求項1記載のII-VI族化合物半
導体の製造方法。 - 【請求項4】過硫化物が、過硫化アンモニウム((N
H4)2SX、X=2〜9)であることを特徴とした請求項
3記載のII-VI族化合物半導体の製造方法。 - 【請求項5】加熱処理工程が、酸素を含まない雰囲気中
で、150℃以上に加熱することを特徴とした請求項1
記載のII-VI族化合物半導体の製造方法。 - 【請求項6】II-VI族化合物半導体が、II族として亜
鉛、カドミウム、VI族として硫黄、セレン、テルルの組
み合わせから選ばれる少なくとも1種の化合物または混
晶であることを特徴とした請求項1記載のII-VI族化合
物半導体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3176711A JPH0521476A (ja) | 1991-07-17 | 1991-07-17 | Ii−vi族化合物半導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3176711A JPH0521476A (ja) | 1991-07-17 | 1991-07-17 | Ii−vi族化合物半導体の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0521476A true JPH0521476A (ja) | 1993-01-29 |
Family
ID=16018426
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3176711A Pending JPH0521476A (ja) | 1991-07-17 | 1991-07-17 | Ii−vi族化合物半導体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0521476A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7045931B2 (en) | 2000-12-07 | 2006-05-16 | Amersham Biosciences Kk | Chip quartz oscillator and liquid-phase sensor |
-
1991
- 1991-07-17 JP JP3176711A patent/JPH0521476A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7045931B2 (en) | 2000-12-07 | 2006-05-16 | Amersham Biosciences Kk | Chip quartz oscillator and liquid-phase sensor |
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