JPH05239332A - ポリカーボネート系樹脂組成物の製造方法およびその用途 - Google Patents

ポリカーボネート系樹脂組成物の製造方法およびその用途

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JPH05239332A
JPH05239332A JP4041468A JP4146892A JPH05239332A JP H05239332 A JPH05239332 A JP H05239332A JP 4041468 A JP4041468 A JP 4041468A JP 4146892 A JP4146892 A JP 4146892A JP H05239332 A JPH05239332 A JP H05239332A
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Japan
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polycarbonate
resin composition
compound
acid
producing
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JP4041468A
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English (en)
Inventor
Takeshi Sakashita
下 健 阪
Tomoaki Shimoda
田 智 明 下
Kimiyoshi Miura
浦 公 義 三
Kenichi Tominari
成 研 一 富
Akio Kanazawa
澤 明 郎 金
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SABIC Innovative Plastics Japan KK
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GE Plastics Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、製造時の熱安定性、色相安定性な
どの滞留安定性に優れ、しかも表面形状に優れたペレッ
トを製造することができるようなポリカーボネート系樹
脂組成物を効率よく安定して製造しうるポリカーボネー
ト系樹脂組成物の製造方法および該ポリカーボネート系
樹脂組成物の用途を提供することを目的としている。 【構成】 本発明に係るポリカーボネート系樹脂組成物
の製造方法は、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエス
テルとを触媒の存在下に溶融重縮合させた後、反応生成
物である[A]ポリカーボネートが溶融状態にある間
に、[B]ポリカ−ボネ−ト以外の樹脂または/および
[C]添加剤を添加して混練し、得られたポリカーボネ
ート系樹脂組成物を溶融状態にある間にカッティングし
て造粒することを特徴としている。本発明で得られるポ
リカーボネート系樹脂組成物からなる成形品は精密用途
および光学用途に好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、ポリカーボネート系樹脂
組成物の製造方法に関し、さらに詳しくは、製造時の熱
安定性、色相安定性などの滞留安定性に優れ、しかも表
面性状に優れたペレットを製造することができるような
ポリカーボネート系樹脂組成物を効率よく安定して製造
しうるポリカーボネート系樹脂組成物の製造方法および
該ポリカーボネート系樹脂組成物の用途に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】ポリカーボネートは、耐衝撃性な
どの機械的特性に優れ、しかも耐熱性、透明性などにも
優れており、各種機械部品、光学用ディスク、自動車部
品などの用途に広く用いられている。このようなポリカ
ーボネートは、従来、ビスフェノールなどの芳香族ジヒ
ドロキシ化合物とホスゲンとを直接反応させる方法(界
面法)、あるいは、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジ
エステルとをエステル交換反応させる方法(溶融法)に
よって製造され、通常、ペレット、チップまたは粉末と
して得られる。
【0003】ところで上記のように優れた物性を持つポ
リカーボネートも、耐薬品性、成形性または耐衝撃性の
厚み依存性などの特性においては、より一層の向上が望
まれているのが実情である。そこで、従来からポリカー
ボネートに、用途に応じて種々の他の樹脂、樹脂組成物
または樹脂変性物を種々の割合で配合することにより、
耐薬品性、成形性または耐衝撃性の厚み依存性などの特
性を向上させる試みがなされている。また、ある種の樹
脂または樹脂組成物の短所を補うために、その樹脂にポ
リカーボネートが混合される場合も多い。
【0004】たとえば、特開平2−247248号公
報、特開平2−202545号公報、特開平2−261
853号公報、特開平2−261860号公報、特開平
3−199255号公報、特開平3−7758号公報な
どには、ポリエステル、芳香族ビニル−ジエン−シアン
化ビニル共重合体、芳香族ビニル系樹脂、官能基を有す
るオレフィン系樹脂またはアクリル系樹脂とポリカーボ
ネートとからなる樹脂組成物が開示されている。
【0005】さらにポリカーボネートまたはポリカーボ
ネートと他の樹脂とからなる組成物に、種々の添加剤を
添加した組成物も知られている。このようなポリカーボ
ネートと他の樹脂および/または添加剤とからなる樹脂
組成物を調製する方法としては、一般的にこれらをター
ンブルミキサーやヘンシェルミキサーなどの高速ミキサ
ーで分散混合した後、押出機、バンバリーミキサー、ロ
ールなどで溶融混練する方法が公知である。この際、ポ
リカーボネートは、ペレット、チップまたは粉末などの
固体状態で供給されるが、ポリカーボネートは高い溶融
粘度を有するため、溶融混練時に大きな剪断熱(シェア
熱)が生じやすく、ポリカーボネートの一部が熱分解し
てしまい、分子量が低下したり、着色したり、ゲルが発
生したりすることがあった。このように組成物を調製す
る際に、ポリカーボネートが本来有する優れた特性が低
下してしまい、所望の特性を有する樹脂組成物が得られ
ないことがあった。また、ポリカーボネートと他の樹脂
および/または添加剤とを、ペレット、チップまたは粉
末などの固体同士で混合して、混練する場合には、分散
不良が生じて均一組成物が得られにくく、所望の組成を
有する樹脂組成物を安定して製造することは、工業的に
も非常に困難であるとともに、コスト高を招く傾向にあ
った。
【0006】また、ポリカーボネートと他の樹脂および
/または添加剤とを溶融混練して得られる樹脂組成物
は、通常、水などで冷却してからカッティングして造粒
されるが、この際、用いられるポリカーボネート、添加
剤および他の樹脂の溶融粘度、硬度などが広範囲に異な
るため、造粒条件はその度変化する。これを一定の条件
下で行おうとする場合、たとえばポリカーボネートにガ
ラス繊維や高粘度の樹脂を添加する場合には、硬度や分
子量が高くなりすぎて、カッティングが困難になること
があった。また高流動性の樹脂を用いたり、低分子量の
ポリカーボネートを用いたりする場合には、ストランド
切れが起こりやすい。このため樹脂組成物の内容を変更
する度に、カッティング条件を調整する必要があり、造
粒時に生産効率を低下させる傾向にあった。
【0007】さらに従来の造粒方法では、造粒時に樹脂
組成物の切り粉などが発生したり、あるいは表面性状に
劣るペレットが得られることがあった。このように切り
粉などを含んだり、表面性状に劣るペレットなどを成形
材料に用いると、成形時に成形機への原料食い込みが不
安定になって、成形性が低下し、成形効率が低下してし
まう。さらに造粒時にカッターが刃こぼれして混入する
可能性もあって、このような造粒方法で得られた樹脂組
成物ペレットを成形材料として精密用途に用いるには不
安があった。
【0008】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に鑑み
てなされたものであって、製造時の熱安定性、色相安定
性などの滞留安定性に優れ、しかも表面性状に優れたペ
レットを製造することができるようなポリカーボネート
系樹脂組成物を効率よく安定して製造しうるポリカーボ
ネート系樹脂組成物の製造方法および該ポリカーボネー
ト系樹脂組成物の用途を提供することを目的としてい
る。
【0009】
【発明の概要】本発明に係るポリカーボネート系樹脂組
成物の製造方法は、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジ
エステルとを触媒の存在下に溶融重縮合させた後、反応
生成物である[A]ポリカーボネートが、溶融状態にあ
る間に、[B]ポリカーボネート以外の樹脂および/ま
たは[C]添加剤を添加して混練した後、このポリカー
ボネート系樹脂組成物が、溶融状態にある間にカッティ
ングして造粒することを特徴としている。
【0010】本発明に係るポリカーボネート系樹脂組成
物の製造方法によれば、溶融重縮合により得られた反応
生成物であるポリカーボネート[A]が溶融状態にある
間に、[B]ポリカーボネート以外の樹脂および/また
は[C]添加剤を添加して混練してポリカーボネート系
樹脂組成物を形成した後、このポリカーボネート系樹脂
組成物を、溶融状態にある間にカッティングして造粒し
ているため、ポリカーボネート系樹脂組成物の製造時に
受ける熱履歴回数を最小限とすることができ、しかもシ
ェア熱によるポリカーボネートなどの熱分解を抑制する
ことができ、したがって熱劣化が少ないポリカーボネー
ト系樹脂組成物を、効率よく安定して製造することがで
きる。
【0011】また本発明では、ポリカーボネート系樹脂
組成物は、表面滑らかなペレットとして得られ、表面性
状に優れており、成形時に成形機への食い込みがよく、
成形性に優れている。本発明で得られるポリカーボネー
ト系樹脂組成物は、切り粉や異物の含量が少なく、特に
精密用途に好ましく用いられる。
【0012】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るポリカーボネ
ート系樹脂組成物の製造方法について具体的に説明す
る。まず、本発明では、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭
酸ジエステルとを、触媒の存在下に溶融重縮合させて
[A]ポリカーボネートを製造する。
【0013】このような芳香族ジヒドロキシ化合物とし
ては、特に限定されないが、下記式[I]で示される化
合物が挙げられる。
【0014】
【化1】
【0015】R1 およびR2 は水素原子または1価の炭
化水素基であり、R3 は2価の炭化水素基である。また
R4 およびR5 は、ハロゲン原子または1価の炭化水素
基であり、これらは、同一であっても異なっていてもよ
い。pおよびqは0〜4の整数を表す。)上記芳香族ジ
ヒドロキシ化合物としては、具体的には、以下に示す化
合物を挙げることができる ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒ
ドロキシフェニル)エタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)
ブタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)オクタン、
ビス(4-ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2-ビ
ス(4-ヒドロキシ-1- メチルフェニル)プロパン、1,1-
ビス(4-ヒドロキシ-t-ブチルフェニル)プロパン、2,2
-ビス(4-ヒドロキシ-3-ブロモフェニル)プロパンなど
のビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1-ビス
(4-ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1-ビス
(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンなどのビス
(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、4,4'-ジヒ
ドロキシジフェニルエーテル、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'
-ジメチルフェニルエーテルなどのジヒドロキシアリー
ルエーテル類、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルフィ
ド、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-ジメチルジフェニルスル
フィドなどのジヒドロキシジアリールスルフィド類、4,
4'- ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4'- ジヒ
ドロキシ-3,3'-ジメチルジフェニルスルホキシドなどの
ジヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4'-ジヒド
ロキシジフェニルスルホン、4,4'-ジヒドロキシ-3,3'-
ジメチルジフェニルスルホンなどのジヒドロキシジアリ
ールスルホン類。
【0016】これらのうちでは、特に2,2-ビス(4-ヒド
ロキシフェニル)プロパンが好ましく用いられる。ま
た、芳香族ジヒドロキシ化合物として、下記一般式[I
I]で表される化合物を用いることもできる。
【0017】
【化2】
【0018】式中、R6 は、それぞれ炭素数1〜10の
炭化水素基またはそのハロゲン化物、またはハロゲンで
あり、同一であっても異なっていてもよい。nは0〜4
の整数である。上記一般式[II]で表される芳香族ジヒ
ドロキシ化合物としては、具体的に、レゾルシンおよび
3-メチルレゾルシン、3-エチルレゾルシン、3-プロピル
レゾルシン、3-ブチルレゾルシン、3-t-ブチルレゾルシ
ン、3-フェニルレゾルシン、3-クミルレゾルシン、2,3,
4,6-テトラフルオロレゾルシン、2,3,4,6-テトラブロム
レゾルシンなどの置換レゾルシン、カテコール、ハイド
ロキノンおよび3-メチルハイドロキノン、3-エチルハイ
ドロキノン、3-プロピルハイドロキノン、3-ブチルハイ
ドロキノン、3-t-ブチルハイドロキノン、3-フェニルハ
イドロキノン、3-クミルハイドロキノン、2,3,5,6-テト
ラメチルハイドロキノン、2,3,5,6-テトラ-t-ブチルハ
イドロキノン、2,3,5,6-テトラフルオロハイドロキノ
ン、2,3,5,6-テトラブロムハイドロキノンなどの置換ハ
イドロキノンを挙げることができる。
【0019】また、本発明では芳香族ジヒドロキシ化合
物として、下記一般式で表される2,2,2',2'-テトラヒド
ロ-3,3,3',3'-テトラメチル-1,1'-スピロビ-[IH-イン
デン]-6,6'-ジオールを用いることもできる。
【0020】
【化3】
【0021】これらの芳香族ジヒドロキシ化合物は、単
独であるいは組み合わせて用いることができる。また炭
酸ジエステルとしては、具体的には、ジフェニルカーボ
ネート、ジトリールカーボネート、ビス(クロロフェニ
ル)カーボネート、m-クレジルカーボネート、ジナフチ
ルカーボネート、ビス(ジフェニル)カーボネート、ジ
エチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジブチル
カーボネート、ジシクロヘキシルカーボネートなどが挙
げられる。
【0022】これらのうち特にジフェニルカーボネート
が好ましく用いられる。これらの炭酸ジエステルは、単
独であるいは組み合わせて用いられる。また上記のよう
な炭酸ジエステルは、好ましくは50モル%以下、さら
に好ましくは30モル%以下の量で、ジカルボン酸ある
いはジカルボン酸エステルを含有していてもよい。
【0023】このようなジカルボン酸あるいはジカルボ
ン酸エステルとしては、テレフタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸ジフェニル、イソフタル酸ジフェニルなど
の芳香族ジカルボン酸類、コハク酸、グルタル酸、アジ
ピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、デカン二酸、ドデカン二酸、セバシン酸ジフェ
ニル、デカン二酸ジフェニル、ドデカン二酸ジフェニル
などの脂肪族ジカルボン酸類、シクロプロパンジカルボ
ン酸、1,2-シクロブタンジカルボン酸、1,3-シクロブタ
ンジカルボン酸、1,2-シクロペンタンジカルボン酸、1,
3-シクロペンタンジカルボン酸、1,2-シクロヘキサンジ
カルボン酸、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸、1,4-シ
クロヘキサンジカルボン酸、シクロプロパンジカルボン
酸ジフェニル、1,2-シクロブタンジカルボン酸ジフェニ
ル、1,3-シクロブタンジカルボン酸ジフェニル、1,2-シ
クロペンタンジカルボン酸ジフェニル、1,3-シクロペン
タンジカルボン酸ジフェニル、1,2-シクロヘキサンジカ
ルボン酸ジフェニル、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸
ジフェニル、1,4-シクロヘキサンジカルボン酸ジフェニ
ルなどの脂環族ジカルボン酸類が挙げられる。
【0024】このようなジカルボン酸あるいはジカルボ
ン酸エステルは、単独であるいは組合せて用いられても
よい。
【0025】上記のような炭酸ジエステルは、芳香族ジ
ヒドロキシ化合物1モルに対して、通常、0.90〜
1.30モル、好ましくは0.95〜1.20モルの量で
用いられることが望ましい。炭酸ジエステルおよび芳香
族ジヒドロキシ化合物を、上記範囲で調節して用いるこ
とにより、所望する末端水酸基濃度を有するポリカーボ
ネートが容易に製造できる。
【0026】また本発明ではポリカーボネートを製造す
るに際して、上記のような芳香族ジヒドロキシ化合物と
炭酸ジエステルとともに、1分子中に3個以上の官能基
を有する多官能化合物とを用いることもできる。このよ
うな多官能化合物としては、フェノール性水酸基または
カルボキシル基を有する化合物が好ましく、特にフェノ
ール性水酸基を3個含有する化合物が好ましい。具体的
には、たとえば、1,1,1-トリス(4-ヒドロキシフェニ
ル) エタン、2,2',2"-トリス(4-ヒドロキシフェニル)
ジイソプロピルベンゼン、α-メチル-α,α',α'-トリ
ス(4-ヒドロキシフェニル)-1,4-ジエチルベンゼン、α,
α',α"-トリス(4-ヒドロキシフェニル)-1,3,5-トリ
イソプロピルベンゼン、フロログリシン、4,6-ジメチル
-2,4,6-トリ(4-ヒドロキシフェニル)-ヘプタン-2、1,
3,5-トリ(4-ヒドロキシフェニル) ベンゼン、2,2-ビス
-[4,4-(4,4'-ジヒドロキシフェニル)-シクロヘキシ
ル]-プロパン、トリメリット酸、1,3,5-ベンゼントリ
カルボン酸、ピロメリット酸などが挙げられる。
【0027】これらのうち、1,1,1-トリス(4-ヒドロキ
シフェニル) エタン、α, α',α"-トリス(4-ヒドロキ
シフェニル)-1,3,5-トリイソプロピルベンゼンなどが好
ましく用いられる。多官能化合物は、芳香族ジヒドロキ
シ化合物1モルに対して、通常は0.03モル以下好ま
しくは0.001〜0.02モルさらに好ましくは0.0
01〜0.01モルの量で用いられる。
【0028】本発明では、まず上記のような芳香族ジヒ
ドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを、触媒の存在下に
溶融重縮合させてポリカーボネート[A]を製造する。
本発明では、触媒として、(a) アルカリ金属化合物およ
び/またはアルカリ土類金属化合物が用いられることが
好ましい。このような(a) アルカリ金属化合物およびア
ルカリ土類金属化合物としては、具体的には、アルカリ
金属およびアルカリ土類金属の有機酸塩、無機酸塩、酸
化物、水酸化物、水素化物あるいはアルコラートなどが
好ましく挙げられる。
【0029】より具体的には、アルカリ金属化合物とし
ては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチ
ウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水
素リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチ
ウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、
ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステ
アリン酸リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホ
ウ素リチウム、フェニル化ホウ素ナトリウム、安息香酸
ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、リ
ン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸
水素二リチウム、ビスフェノールAの二ナトリウム塩、
二カリウム塩、二リチウム塩、フェノールのナトリウム
塩、カリウム塩、リチウム塩などが挙げられる。
【0030】またアルカリ土類金属化合物としては、具
体的に、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マ
グネシウム、水酸化ストロンチウム、炭酸水素カルシウ
ム、炭酸水素バリウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水
素ストロンチウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭
酸マグネシウム、炭酸ストロンチウム、酢酸カルシウ
ム、酢酸バリウム、酢酸マグネシウム、酢酸ストロンチ
ウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウ
ム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ストロン
チウムなどが挙げられる。
【0031】これら化合物は単独で、あるいは組み合わ
せて用いられる。このような(a) アルカリ金属化合物お
よび/またはアルカリ土類金属化合物は、上記芳香族ジ
ヒドロキシ化合物1モルに対して好ましくは1×10-8
〜1×10-3モル、さらに好ましくは1×10-7〜2×
10-6モルの量で用いられる。 (a) アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物
の使用量が、芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対して
1×10-8〜1×10-3モルの量であると、重合活性を
高く維持できるとともに、得られるポリカーボネートの
性質に悪影響を及ぼさない量で酸性化合物(後述する)
を添加して、これら化合物が示す塩基性を充分に中和す
るかあるいは弱めることができる。
【0032】本発明では、触媒として、上記のような
(a) アルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金
属化合物とともに、(b) 塩基性化合物および/または
(c) ホウ酸化合物を用いることもできる。このような
(b) 塩基性化合物としては、たとえば高温で易分解性あ
るいは揮発性の含窒素塩基性化合物が挙げられ、具体的
には、以下のような化合物が挙げられる。
【0033】テトラメチルアンモニウムヒドロキシド
(Me4NOH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド
(Et4NOH)、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド
(Bu4NOH)、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキ
シド(φ−CH2(Me)3NOH )などのアルキル、アリール、
アルアリール基などを有するアンモニウムヒドロオキシ
ド類、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチル
ベンジルアミン、トリフェニルアミンなどの三級アミン
類、R2NH(式中Rはメチル、エチルなどのアルキ
ル、フェニル、トルイルなどのアリール基などである)
で示される二級アミン類、RNH2 (式中Rは上記と同
じである)で示される一級アミン類、2-メチルイミダゾ
ール、2-フェニルイミダゾールなどのイミダゾール類、
あるいはアンモニア、テトラメチルアンモニウムボロハ
イドライド(Me4NBH4)、テトラブチルアンモニウムボ
ロハイドライド(Bu4NBH4 )、テトラブチルアンモニウ
ムテトラフェニルボレート(Bu4NBPh4)、テトラメチル
アンモニウムテトラフェニルボレート(Me4NBPh4)など
の塩基性塩。
【0034】これらのうち、テトラアルキルアンモニウ
ムヒドロキシド類、特に金属不純物の少ない電子用テト
ラアルキルアンモニウムヒドロキシド類が好ましく用い
られる。触媒として(b) 塩基性化合物が用いられるとき
は、(b) 塩基性化合物は、芳香族ジヒドロキシ化合物1
モルに対して、通常1×10-6〜1×10-1モル、好ま
しくは1×10-5〜1×10-2モルの量で用いられる。
【0035】また、(c) ホウ酸化合物としては、ホウ酸
および下記一般式で示されるホウ酸エステルなどが挙げ
られる。 B(OR)n(OH)3-n 式中、Rはメチル、エチルなどのアルキル、フェニルな
どのアリールなどであり、nは1,2または3である。
【0036】このようなホウ酸エステルとしては、具体
的には、ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸
トリブチル、ホウ酸トリヘキシル、ホウ酸トリヘプチ
ル、ホウ酸トリフェニル、ホウ酸トリトリル、ホウ酸ト
リナフチルなどが挙げられる。触媒として、(c) ホウ酸
またはホウ酸エステルが用いられるときは、芳香族ジヒ
ドロキシ化合物1モルに対して、通常1×10-8〜1×
10-1モル、好ましくは1×10-7〜1×10-2モル、
さらに好ましくは1×10-6〜1×10-4モルの量で用
いられる。
【0037】これらは、たとえば、(a) アルカリ金属化
合物および/またはアルカリ土類金属化合物 および
(b) 含窒素塩基性化合物を組合せて、さらに、(a) アル
カリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合
物、(b) 含窒素塩基性化合物 および(c) ホウ酸または
ホウ酸エステルの三者を組合せて、好ましく用いること
ができる。
【0038】このように上記のような使用量で、(a) ア
ルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合
物と、(b) 含窒素塩基性化合物とを組合せた触媒は、重
縮合反応を十分な速度で進行させ、高分子量のポリカー
ボネートを高い重合活性で生成させることができるため
好ましい。さらに上記のような使用量で、三者を組合せ
た触媒は、分子量低下などの熱劣化を起こしにくいポリ
カーボネートを製造することができるため好ましい。
【0039】このような触媒の存在下、芳香族ジヒドロ
キシ化合物と炭酸ジエステルとの重縮合反応は、従来知
られている重縮合反応条件と同様な条件下で行なうこと
ができる。具体的には、80〜250℃、好ましくは1
00〜230℃、さらに好ましくは120〜190℃の
温度で、0〜5時間、好ましくは0〜4時間、さらに好
ましくは0〜3時間、常圧下、芳香族ジヒドロキシ化合
物と炭酸ジエステルとを反応させる。次いで反応系を減
圧にしながら反応温度を高めて、芳香族ジヒドロキシ化
合物と炭酸ジエステルとの反応を行ない、最終的には5
mmHg以下、好ましくは1mmHg以下の減圧下で、24
0〜320℃で芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエス
テルとの重縮合反応を行なう。
【0040】上記のような重縮合反応は、連続式で行な
ってもよく、バッチ式で行なってもよいが、本発明では
連続式で行なうことが、より低コストで安定した品質の
ポリカーボネートを製造できて好ましい。また上記の反
応を行なうに際して用いられる反応装置は、槽型であっ
ても管型であっても塔型であってもよい。上記のように
して得られる反応生成物である[A]ポリカーボネート
は、20℃塩化メチレン中で測定した極限粘度が、通常
0.10〜1.0dl/g、好ましくは0.30〜0.65dl
/gである。
【0041】上記のように本発明に係る製造方法は、ポ
リカーボネートの溶融重縮合に際して、毒性物質である
ホスゲンや塩化メチレンなどを用いないので、環境衛生
上好ましい。
【0042】本発明では、ポリカーボネート系樹脂組成
物を製造するに際して、上記のようにして得られる反応
生成物である[A]ポリカーボネートを冷却することな
く重縮合反応後ただちに、下記のような[B]ポリカー
ボネート以外の樹脂および/または[C]添加剤を添加
して混練する。すなわち、重縮合反応が終了して得られ
る溶融状態にある反応器内または押出機内の反応生成物
である[A]ポリカーボネートが溶融状態にある間に、
直接[B]ポリカーボネート以外の樹脂および/または
[C]添加剤を添加して混練する。
【0043】この溶融混練は、常圧下でも行うことがで
きるが、減圧下で行うこともできる。溶融混練を減圧下
で行う場合には、通常0.1mmHg〜730mmHg、好
ましくは5mmHg〜700mmHg、さらに好ましくは2
0mmHg〜600mmHgの圧力条件で行われることが望
ましい。
【0044】このような[B]ポリカーボネート以外の
樹脂について説明する。本発明では、[B]ポリカーボ
ネート以外の樹脂としては、前記の特開平2−2472
48号公報、特開平2−202545号公報、特開平2
−261853号公報、特開平2−261860号公
報、特開平3−199255号公報、特開平3−775
8号公報等に記載されている公知の樹脂を用いることが
できる。
【0045】具体的には、以下のような樹脂が挙げられ
る。ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフ
タレートなどのポリエステル系樹脂、ポリスチレン、ポ
リα−メチルスチレンなどの芳香族ビニル系樹脂、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペ
ンテン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・プ
ロピレン・ジエン共重合体およびエチレン・グリシジル
メタクリレート共重合体などのα−オレフィン・α,β
−不飽和グリシジルエステル共重合体などのポリオレフ
ィン系樹脂、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル
系樹脂、ポリブタジエン、ポリイソプレンなどのジエン
系ゴム、ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリ
ルなどのポリシアン化ビニル、ナイロン6、ナイロン6
6などのポリアミド樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミ
ド樹脂など、スチレン・ブタジエン・アクリロニトリル
共重合体などの芳香族ビニル・ジエン・シアン化ビニル
共重合体。
【0046】さらに上記の樹脂にエポキシ基、オキサゾ
リニル基、不飽和カルボキシル基などの官能基を導入し
た樹脂も挙げられる。これらのうち、ポリエステル系樹
脂、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、芳香族ビ
ニル・ジエン・シアノ化ビニル共重合体などが好ましく
用いられる。これらは単独で用いても、複数で用いても
よい。複数で用いられる場合には、これらは別々に添加
されてもよいし、あるいは同時に添加されてもよい。
【0047】本発明では、上記のような[B]ポリカー
ボネート以外の樹脂は、得られるポリカーボネート系樹
脂組成物の目的によっても異なるが、通常、[A]ポリ
カーボネート100重量部に対して、1〜2000重量
部の量で用いられる。
【0048】また本発明で用いられる[C]添加剤とし
ては、具体的に、(イ)pKa値が3以下であるイオウ
含有酸性化合物および/または該酸性化合物から形成さ
れる誘導体、(ロ)リン化合物、(ハ)エポキシ化合
物、(ニ)フェノール系安定剤などが挙げられる。
【0049】上記のような(イ)pKa値が3以下であ
るイオウ含有酸性化合物および該酸性化合物から形成さ
れる誘導体としては、具体的に、亜硫酸、硫酸、スルフ
ィン酸系化合物、スルホン酸系化合物およびこれらの誘
導体が挙げられる。より具体的には、亜硫酸誘導体とし
ては、ジメチル亜硫酸、ジエチル亜硫酸、ジプロピル亜
硫酸、ジブチル亜硫酸、ジフェニル亜硫酸などが挙げら
れる。
【0050】硫酸誘導体としては、ジメチル硫酸、ジエ
チル硫酸、ジプロピル硫酸、ジブチル硫酸、ジフェニル
硫酸などが挙げられる。スルフィン酸系化合物として
は、ベンゼンスルフィン酸、トルエンスルフィン酸、ナ
フテレンスルフィン酸などが挙げられる。
【0051】また、スルホン酸系化合物およびこの誘導
体としては、下記一般式[III]で表わされる化合物や
それらのアンモニウム塩が挙げられる。
【0052】
【化4】
【0053】式中、R7 は炭素数1〜50の炭化水素基
(炭化水素基はハロゲンで置換されていてもよい)であ
り、R8 は水素または炭素数1〜50の炭化水素基(炭
化水素基はハロゲンで置換されていてもよい)であり、
nは0〜3の整数である。
【0054】このようなスルホン酸系化合物およびこの
誘導体としては、以下のような化合物が挙げられる。ベ
ンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などのスルホ
ン酸、ベンゼンスルホン酸メチル、ベンゼンスルホン酸
エチル、ベンゼンスルホン酸ブチル、ベンゼンスルホン
酸オクチル、ベンゼンスルホン酸フェニル、p-トルエン
スルホン酸メチル、p-トルエンスルホン酸エチル、p-ト
ルエンスルホン酸ブチル、p-トルエンスルホン酸オクチ
ル、p-トルエンスルホン酸フェニルなどのスルホン酸エ
ステル、p-トルエンスルホン酸アンモニウムなどのスル
ホン酸アンモニウム塩。
【0055】さらに上記一般式[III]で表されるスル
ホン酸化合物以外にも、トリフルオロメタンスルホン
酸、ナフタレンスルホン酸、スルホン化ポリスチレン、
アクリル酸メチル-スルホン化スチレン共重合体などの
スルホン酸化合物が挙げられる。
【0056】これらの化合物は、単独であるいは組み合
わせて用いられる。本発明では、(イ)イオウ含有酸性
化合物および該酸性化合物から形成される誘導体とし
て、上記一般式[III]で表されるスルホン酸系化合物
およびこの誘導体が好ましく用いられる。さらに、上記
一般式[III]において、R7 、R8が炭素数1〜10の
置換脂肪族炭化水素基であり、nが0〜1の整数である
化合物が好ましく用いられる。具体的には、ベンゼンス
ルホン酸、ベンゼンスルホン酸ブチル、p-トルエンスル
ホン酸、p-トルエンスルホン酸エチル、p-トルエンスル
ホン酸ブチルが好ましく用いられる。本発明では、p-ト
ルエンスルホン酸ブチルが特に好ましく用いられる。
【0057】本発明では、[C]添加剤として上記のよ
うな(イ)pKa値が3以下であるイオウ含有酸性化合
物および/または該酸性化合物から形成される誘導体を
用いるときは、該(イ)化合物は上記[A]ポリカーボ
ネートに対して、通常0.1〜10ppm 、好ましくは0.
1〜8ppm 、特に好ましくは0.1〜5ppm の量で用い
られる。
【0058】また(ロ)リン化合物としては、リン酸、
亜リン酸、次亜リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、リン
酸エステルおよび亜リン酸エステルを用いることができ
る。このようなリン酸エステルとしては、具体的に、た
とえば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェ
ート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェ
ート、トリデシルホスフェート、トリオクタデシルホス
フェート、ジステアリルペンタエリスリチルジホスフェ
ート、トリス(2-クロロエチル)ホスフェート、トリス
(2,3-ジクロロプロピル)ホスフェートなどのトリアル
キルホスフェート、トリシクロヘキシルホスフェートな
どのトリシクロアルキルホスフェート、トリフェニルホ
スフェート、トリクレジルホスフェート、トリス(ノニ
ルフェニル)ホスフェート、2-エチルフェニルジフェニ
ルホスフェートなどのトリアリールホスフェートなどが
挙げられる。
【0059】また、亜リン酸エステルとしては、下記一
般式で表される化合物が挙げられる。 P(OR)3 (式中、Rは脂環族炭化水素基、脂肪族炭化水素基また
は芳香族炭化水素基を表す。これらは同一であっても異
なっていてもよい。)このような式で表される化合物と
して、たとえば、トリメチルホスファイト、トリエチル
ホスファイト、トリブチルホスファイト、トリオクチル
ホスファイト、トリス(2-エチルヘキシル)ホスファイ
ト、トリノニルホスファイト、トリデシルホスファイ
ト、トリオクタデシルホスファイト、トリステアリルホ
スファイト、トリス(2-クロロエチル)ホスファイト、
トリス(2,3-ジクロロプロピル)ホスファイトなどのト
リアルキルホスファイト、トリシクロヘキシルホスファ
イトなどのトリシクロアルキルホスファイト、トリフェ
ニルホスファイト、トリクレジルホスファイト、トリス
(エチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4-ジ-t-
ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニ
ル)ホスファイト、トリス(ヒドロキシフェニル)ホス
ファイトなどのトリアリールホスファイト、フェニルジ
デシルホスファイト、ジフェニルデシルホスファイト、
ジフェニルイソオクチルホスファイト、フェニルイソオ
クチルホスファイト、2-エチルヘキシルジフェニルホス
ファイトなどのアリールアルキルホスファイトなどが挙
げられる。
【0060】さらに亜リン酸エステルとして、ジステア
リルペンタエリスリチルジホスファイト、ビス(2,4-ジ
-t-ブチルフェニル)ペンタエリスリチルジホスファイ
トなどが挙げられる。
【0061】これらは、単独であるいは組み合わせて用
いられる。これらのうち、(ロ)リン化合物として、上
記一般式で表される亜リン酸エステルが好ましく、さら
に芳香族亜リン酸エステルが好ましく、特にトリス(2,
4-ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイトが好ましく用い
られる。
【0062】本発明では、[C]添加剤として(ロ)リ
ン化合物が用いられるときは、該(ロ)リン化合物は
[A]ポリカーボネートに対して、通常10〜1000
ppm 、好ましくは50〜500ppm の量で用いられる。
【0063】また(ハ)エポキシ化合物としては、1分
子中にエポキシ基を1個以上有する化合物が用いられ
る。具体的には、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ
油、フェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエ
ーテル、t-ブチルフェニルグリシジルエーテル、3,4-エ
ポキシシクロヘキシルメチル-3',4'-エポキシシクロヘ
キシルカルボキシレート、3,4-エポキシ-6-メチルシク
ロヘキシルメチル-3',4'-エポキシ-6'-メチルシクロヘ
キシルカルボキシレート、2,3-エポキシシクロヘキシル
メチル-3',4'-エポキシシクロヘキシルカルボキシレー
ト、4-(3,4-エポキシ-5-メチルシクロヘキシル)ブチ
ル-3',4'-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、
3,4-エポキシシクロヘキシルエチレンオキシド、シクロ
ヘキシルメチル3,4-エポキシシクロヘキシルカルボキシ
レート、3,4-エポキシ-6-メチルシクロヘキシルメチル-
6'- メチルシロヘキシルカルボキシレート、ビスフェノ
ール−Aジグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェ
ノール−Aグリシジルエーテル、フタル酸のジグリシジ
ルエステル、ヘキサヒドロフタル酸のジグリシジルエス
テル、ビス-エポキシジシクロペンタジエニルエーテ
ル、ビス-エポキシエチレングリコール、ビス-エポキシ
シクロヘキシルアジペート、ブタジエンジエポキシド、
テトラフェニルエチレンエポキシド、オクチルエポキシ
タレート、エポキシ化ポリブタジエン、3,4-ジメチル-
1,2-エポキシシクロヘキサン、3,5-ジメチル-1,2-エポ
キシシクロヘキサン、3-メチル-5-t-ブチル-1,2-エポキ
シシクロヘキサン、オクタデシル-2,2-ジメチル-3,4-エ
ポキシシクロヘキシルカルボキシレート、N-ブチル-2,2
-ジメチル-3,4-エポキシシクロヘキシルカルボキシレー
ト、シクロヘキシル-2-メチル-3,4-エポキシシクロヘキ
シルカルボキシレート、N-ブチル-2-イソプロピル-3,4-
エポキシ-5-メチルシクロヘキシルカルボキシレート、
オクタデシル-3,4-エポキシシクロヘキシルカルボキシ
レート、2-エチルヘキシル-3',4'-エポキシシクロヘキ
シルカルボキシレート、4,6-ジメチル-2,3-エポキシシ
クロヘキシル-3',4'-エポキシシクロヘキシルカルボキ
シレート、4,5-エポキシ無水テトラヒドロフタル酸、3-
t-ブチル-4,5-エポキシ無水テトラヒドロフタル酸、ジ
エチル4,5-エポキシ-シス-1,2-シクロヘキシルジカルボ
キシレート、ジ-n-ブチル-3-t-ブチル-4,5-エポキシ-シ
ス-1,2-シクロヘキシルジカルボキシレートなどが挙げ
られる。
【0064】これらのうち、脂環族エポキシ化合物が好
ましく用いられ、特に3,4-エポキシシクロヘキシルメチ
ル-3',4'-エポキシシクロヘキシルカルボキシレートが
好ましく用いられる。
【0065】これらは単独であるいは2種以上組み合わ
せて用いられる。本発明では、[C]添加剤としてこの
ような(ハ)エポキシ化合物が用いられるときは、該
(ハ)エポキシ化合物は上記[A]ポリカーボネートに
対して、通常1〜2000ppm の量で、好ましくは10
〜1000ppm の量で用いられる。
【0066】また(ニ)フェノール系安定剤としては、
具体的に、n-オクタデシル-3-(4-ヒドロキシ-3',5'-ジ-
t-ブチルフェニル)プロピオネート、テトラキス[メチ
レン-3-(3',5'-ジ-t- ブチル-4-ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]メタン、1,1,3-トリス(2-メチル-4-
ヒドロキシ-5-t- ブチルフェニル)ブタン、ジステアリ
ル(4-ヒドロキシ-3-メチル-5-t-ブチル)ベンジルマロ
ネート、4-ヒドロキシメチル-2,6-ジーt-ブチルフェノ
ール等が挙げられる。これらは単独であるいは2種以上
組み合わせて用いられる。
【0067】本発明では、[C]添加剤として(ニ)フ
ェノール系安定剤が用いられるときには、(ニ)フェノ
ール系安定剤は[A]ポリカーボネートに対して、通常
10〜1000ppm、好ましくは50〜500ppm
の量で用いられる。上記のような(イ)、(ロ)、
(ハ)および(ニ)からなる群から選ばれる添加剤は、
単独で用いられても、複数で用いられてもよい。[C]
添加剤が複数で用いられるときは、これらは別々に添加
されてもあるいは同時に添加されてもよく、また添加す
る順序は限定されない。
【0068】上記のような[C]添加剤のうち、(イ)
pKa値が3以下であるイオウ含有酸性化合物および/
または該酸性化合物から形成される誘導体、(ロ)リン
化合物または(ニ)フェノール系安定剤を用いると、ポ
リカーボネート系樹脂組成物中に残存するアルカリ性触
媒が中性化あるいは弱められるため好ましい。また、上
記(イ)または(ロ)化合物とともに(ハ)エポキシ化
合物を添加すると、(イ)または(ロ)化合物が過剰に
残存しても、これらが(ハ)エポキシ化合物と反応して
中性化され、溶融時の滞留安定性が向上され、分子量低
下や着色が抑制されてより品質の向上されたポリカーボ
ネート系樹脂組成物が得られる。
【0069】本発明では、このように反応生成物である
[A]ポリカーボネートが溶融状態にある間に、上記
[B]ポリカーボネート以外の樹脂および/または
[C]添加剤を添加して得られるポリカーボネート系樹
脂組成物を、溶融状態にある間にカッティングして造粒
する。このような工程において、[B]ポリカーボネー
ト以外の樹脂と[C]添加剤とは、[A]ポリカーボネ
ートが溶融状態にある間であれば反応器または押出機の
いずれにおいて添加されてもよく、[B]と[C]との
いずれもが添加される場合には、これらは別々に添加さ
れても同時に添加されてもよく、また添加順序は限定さ
れない。具体的には、たとえば、反応器内にある重縮合
反応で得られた[A]ポリカーボネートに、[B]ポリ
カーボネート以外の樹脂および/または[C]添加剤を
添加してポリカーボネート系樹脂組成物を形成した後、
押出機を通して、溶融状態にある間にカッティングして
造粒する。また、重縮合反応で得られた[A]ポリカー
ボネートが反応器から押出機を通る間に、[B]ポリカ
ーボネート以外の樹脂および/または[C]添加剤を添
加して、これらを混練してポリカーボネート系樹脂組成
物を形成し、これを溶融状態にある間にカッティングし
て造粒する。
【0070】溶融状態にあるポリカーボネート系樹脂組
成物のカッティングは水中で行ってもよく、空気中で行
ってもよいが、本発明では水中で行うことが好ましい。
【0071】本発明では、上記のように反応生成物であ
る[A]ポリカーボネートが溶融状態にある間に、
[B]ポリカーボネート以外の樹脂および/または
[C]添加剤を添加して混練してポリカーボネート系樹
脂組成物を形成し、このポリカーボネートを溶融状態に
ある間にカッティングして造粒しているため、固体状の
樹脂同士を混練する場合に比べて、製造時に受ける熱履
歴回数を最小限とすることができ、しかもシェア熱によ
るポリカーボネートなどの熱分解を抑制することがで
き、したがって製造時に熱分解して分子量が低下した
り、着色したりするなどの熱劣化を防ぐことができる。
また、ゲルの発生も少なく、ポリカーボネート系樹脂組
成物を安定して、低コストに生産することができ、生産
効率も優れている。
【0072】さらに本発明で得られるポリカーボネート
系樹脂組成物は、滑らかな表面を有する表面性状に優れ
たペレットとして得られる。このようなペレットは、成
形時に成形機への食い込みがよく、成形性に優れてい
る。また本発明では、カッティング条件の調整が簡単で
あって、樹脂組成物の種類に応じてカッティング条件が
変わっても、カッティング条件を容易に変更することが
でき、上記のような優れた表面性状を有するペレットを
安定して製造することができ、造粒時に生産効率を低下
させるようなことがない。
【0073】また本発明で得られるポリカーボネート系
樹脂組成物は、好ましくは上記[C]添加剤を含有して
おり、製造時の熱安定性、色相安定性などの滞留安定性
に優れるとともに、該ポリカーボネート系樹脂組成物を
溶融成形する際の滞留安定性にも優れている。したがっ
て、このポリカーボネート系樹脂組成物からなるペレッ
トを、成形するに際して、再溶融しても、特に熱分解が
抑制され、分子量が低下しにくい。また、該ポリカーボ
ネート系樹脂組成物は、再溶融しても着色しにくい。
【0074】本発明で得られるポリカーボネート系樹脂
組成物は、切り粉や刃こぼれなどの異物含量が少なく、
該ポリカーボネート系樹脂組成物からなる成形品は精密
成形材料用途、光学材料用途に好適である。
【0075】本発明では、上記のようにして得られるポ
リカーボネート系樹脂組成物に、本発明の目的を損なわ
ない範囲で、以下に示すような通常の耐熱安定剤、紫外
線吸収剤、離型剤、着色剤、帯電防止剤、スリップ剤、
アンチブロッキング剤、滑剤、防曇剤、天然油、合成
油、ワックス、有機系充填剤、無機系充填剤などの
[D]他の添加剤を添加してもよい。このような[D]
他の添加剤は、上記のような[C]添加剤とともに溶融
状態にある[A]ポリカーボネートに添加することもで
きるし、また一旦ペレタイズされたポリカーボネート系
樹脂組成物を再溶融して添加することもできる。なお再
溶融は減圧下で行なうことが好ましい。本発明では、添
加剤は溶融状態にある[A]ポリカーボネートに添加す
ることが好ましい。以下に[D]他の添加剤を具体的に
例示する。
【0076】このような耐熱安定剤としては、具体的に
は、たとえば、有機チオエーテル系安定剤、ヒンダード
アミン系安定剤などが挙げられる。チオエーテル系安定
剤としては、たとえば、ジラウリル・チオジプロピオネ
ート、ジステアリル・チオジプロピオネート、ジミリス
チル-3,3'-チオジプロピオネート、ジトリデシル-3,3'-
チオジプロピオネート、ペンタエリスリトール-テトラ
キス-(β-ラウリル-チオプロピオネート)などが挙げら
れる。
【0077】これらは単独で用いても2種以上混合して
用いてもよい。またヒンダードアミン系安定剤として
は、たとえば、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリ
ジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-
ピペリジル)セバケート、1-[2-{3-(3,5-ジ-t-ブチ
ル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}エチ
ル]-4-{3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニルオキシ}-2,2,6,6-テトラメチルピペ
リジン、8-ベンジル-7,7,9,9-テトラメチル-3-オクチル
-1,2,3-トリアザスピロ[4,5]ウンデカン-2,4-ジオ
ン、4-ベンゾイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリ
ジン、2-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2
-n-ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピ
ペリジル)、テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピ
ペリジル)1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレートなど
が挙げられる。
【0078】これらは単独で用いても2種以上混合して
用いてもよい。これらの耐熱安定剤は、ポリカーボネー
ト100重量部に対して、0.001〜5重量部、好ま
しくは0.005〜0.5重量部、さらに好ましくは0.
01〜0.3重量部の量で用いられることが望ましい。
このような耐熱安定剤は、固体状で添加してもよく、液
体状で添加してもよい。
【0079】このような耐熱安定剤は、[A]ポリカー
ボネートが最終重合器から冷却されてペレタイズされる
間の溶融状態にある間に添加することが好ましく、この
ようにするとポリカーボネート系樹脂組成物が受ける熱
履歴回数が少なくなる。また、押出成形やペレタイズな
ど再び加熱処理をする際には、ポリカーボネート系樹脂
組成物は分解生成物や低沸点物を含まず、耐熱安定剤が
従来の効果を発揮して熱分解を抑制することができる。
【0080】また紫外線吸収剤としては、一般的な紫外
線吸収剤でよく、特に限定されないが、たとえば、サリ
チル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収
剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリ
レート系紫外線吸収剤などが挙げられる。サリチル酸系
紫外線吸収剤としては、具体的には、フェニルサリシレ
ート、p-t-ブチルフェニルサリシレートが挙げられる。
【0081】ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、
2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メ
トキシベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ-4- メトキ
シベンゾフェノン、2,2'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキ
シベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-2'-カル
ボキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-5-ス
ルホベンゾフェノントリヒドレート、2-ヒドロキシ-4-n
-オクトキシベンゾフェノン、2,2',4,4'-テトラヒドロ
キシベンゾフェノン、4-ドデシロキシ-2-ヒドロキシベ
ンゾフェノン、ビス(5-ベンゾイル-4-ヒドロキシ-2-メ
トキシフェニル)メタン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベ
ンゾフェノン-5-スルホン酸などが挙げられる。
【0082】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として
は、2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチル-フェニル)ベンゾト
リアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチル-フ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-3'-t
-ブチル-5'-メチル-フェニル)-5-クロロベンゾトリア
ゾール、2-(2'-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチル-フェニ
ル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ
-5'-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2'
-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-アミルフェニル)ベンゾトリ
アゾール、2-[2'-ヒドロキシ-3'-(3",4",5",6"-テトラ
ヒドロフタルイミドメチル)-5'-メチルフェニル]ベン
ゾトリアゾール、2,2'-メチレンビス[4-(1,1,3,3-テ
トラメチルブチル)-6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イ
ル)フェノール]などが挙げられる。
【0083】シアノアクリレート系紫外線吸収剤として
は、2-エチルヘキシル-2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリ
レート、エチル-2-シアノ-3,3-ジフェニルアクリレート
などが挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上
混合して用いてもよい。 これらの紫外線吸収剤は、
[A]ポリカーボネート100重量部に対して、通常
0.001〜5重量部、好ましくは0.005〜1.0重
量部、さらに好ましくは0.01〜0.5重量部の量で用
いることができる。
【0084】さらに、離型剤としては、一般的な離型剤
でよく、特に限定されない。たとえば、炭化水素系離型
剤としては、天然、合成パラフィン類、ポリエチレンワ
ックス類、フルオロカーボン類などが挙げられる。脂肪
酸系離型剤としては、ステアリン酸、ヒドロキシステア
リン酸などの高級脂肪酸、オキシ脂肪酸類などが挙げら
れる。
【0085】脂肪酸アミド系離型剤としては、ステアリ
ン酸アミド、エチレンビスステアロアミドなどの脂肪酸
アミド、アルキレンビス脂肪酸アミド類などが挙げられ
る。アルコール系離型剤としては、ステアリルアルコー
ル、セチルアルコールなどの脂肪族アルコール、多価ア
ルコール、ポリグリコール、ポリグリセロール類などが
挙げられる。
【0086】脂肪酸エステル系離型剤としては、ブチル
ステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレー
トなどの脂肪族酸低級アルコールエステル、脂肪酸多価
アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステル類
などが挙げられる。シリコーン系離型剤としては、シリ
コーンオイル類などが挙げられる。
【0087】これらは単独で用いても、2種以上混合し
て用いてもよい。
【0088】これらの離型剤は、[A]ポリカーボネー
ト100重量部に対して、通常、0.001〜5重量
部、好ましくは0.005〜1重量部、さらに好ましく
は0.01〜0.5重量部の量で用いることができる。さ
らに、着色剤としては、顔料であってもよく、染料であ
ってもよい。着色剤には、無機系と有機系の着色剤があ
るが、どちらを使用してもよく、また、組み合わせて用
いてもよい。
【0089】無機系着色剤として、具体的には、二酸化
チタン、ベンガラなどの酸化物、アルミナホワイトなど
の水酸化物、硫化亜鉛などの硫化物、セレン化物、紺青
などのフェロシアン化物、ジンククロメート、モリブデ
ンレッドなどのクロム酸塩、硫酸バリウムなどの硫酸
塩、炭酸カルシウムなどの炭酸塩、群青などの硅酸塩、
マンガンバイオレットなどのリン酸塩、カーボンブラッ
クなどの炭素、ブロンズ粉やアルミニウム粉などの金属
粉着色剤などが挙げられる。
【0090】有機系着色剤としては、具体的には、ナフ
トールグリーンBなどのニトロソ系、ナフトールイエロ
−Sなどのニトロ系、リソールレッドやボルドー10
B、ナフトールレッド、クロモフタールイエローなどの
アゾ系、フタロシアニンブルーやファストスカイブルー
などのフタロシアニン系、インダントロンブルーやキナ
クソドンバイオレット、ジオクサジンバイオレットなど
の縮合多環系着色剤などが挙げられる。
【0091】これらの着色剤は、単独で用いても組み合
わせて用いてもよい。これらの着色剤は、[A]ポリカ
ーボネート100重量部に対して、通常1×10-6〜5
重量部、好ましくは1×10-5〜3重量部、さらに好ま
しくは1×10-5〜1重量部の量で用いることができ
る。また無機充填剤としては、具体的にガラス繊維、炭
素繊維、金属繊維などの繊維状補強剤、シリカ、アルミ
ナ、シリカアルミナ、粘土、ガラスビーズ、チタニアな
どの充填剤などが挙げられる。
【0092】
【発明の効果】本発明に係るポリカーボネート樹脂組成
物の製造方法によれば、製造時の熱安定性、色相安定性
などの滞留安定性に優れ、しかも表面性状に優れたペレ
ットを製造することができるようなポリカーボネート系
樹脂組成物を効率よく安定して製造することができる。
【0093】本発明で得られるポリカーボネート樹脂組
成物は、精密用途および光学用途に好適に用いられる。
【0094】以下本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0095】
【実施例】本明細書において、ポリカーボネートの極限
粘度〔IV〕、末端基の割合およびポリカーボネート系
樹脂組成物の成形性は、以下のようにして測定される。
【0096】[極限粘度〔IV〕]塩化メチレン中、2
0℃でウベローデ粘度計を用いて測定した。
【0097】[末端基の割合]13C−NMRにてフェノ
ール性末端基と水酸基末端の割合を測定した。
【0098】[成形性]1mm厚、直径12mmのの射
出成形板を4秒の成形サイクルで成形し、偏光板で光の
歪みの有無を測定した。住友重機社製の射出成形機を使
用した。
【0099】
【実施例1】ビスフェノールA(日本ジーイープラスチ
ックス(株)製)0.44キロモルと、ジフェニルカー
ボネート(エニィ社製)0.449キロモルとを第1の
250リットル槽型攪拌槽に仕込み、140℃で溶解
し、このレベルを保つようにビスフェノールA、ジフェ
ニルカーボネートをそれぞれ毎時0.16キロモル、
0.163キロモルずつフィードしながら、この混合溶
液を毎時ビスフェノールA換算で0.16キロモルずつ
第2の50リットル槽型攪拌槽に送液した。この槽型攪
拌槽の温度は180℃に保った。
【0100】触媒としてテトラメチルアンモニウムヒド
ロキシドを毎時0.04モルおよび水酸化ナトリウムを
毎時0.00016モル(1×10-6モル/モル−ビス
フェノールA)添加し、滞留時間が30分となるようレ
ベルを調整し攪拌した。
【0101】次に、この反応溶液を毎時ビスフェノール
A換算で0.16キロモルずつ次の第3の温度210
℃、圧力200mmHgの50リットル槽型攪拌槽に送液
した。滞留時間が30分となるようレベルを調整しフェ
ノールを留出除去させながら攪拌した。
【0102】次に、この反応溶液を毎時ビスフェノール
A換算で0.16キロモルずつ次の第4の温度240
℃、圧力15mmHgの50リットル槽型攪拌槽に送液し
た。滞留時間が30分となるようレベルを調整しフェノ
ールを留出除去させながら攪拌した。反応が定常になっ
て得られた反応物の極限粘度[η]は0.15dl/g
であった。
【0103】次にこの反応物をギヤポンプで昇圧し、毎
時ビスフェノールA換算で0.16キロモルずつ遠心式
薄膜蒸発機に送入し、反応を進めた。薄膜蒸発機の温
度、圧力はそれぞれ270℃、2mmHgにコントロール
した。蒸発機下部よりギヤポンプにて270℃、0.2
mmHgにコントロールされた二軸横型攪拌重合槽(L/
D=3、攪拌翼回転直径220mm、内容積80リット
ル)に毎時ビスフェノールA換算で0.16キロモル
(約40kg/時間)ずつ送り込み滞留時間30分にて重
合させた。このときの、ポリマーの極限粘度〔IV〕は
0.35dl/gであり、フェノール末端基と水酸基末
端基の割合は91/9であった。
【0104】次に、溶融状態のままで、このポリマーを
ギヤポンプにて2軸押出機(L/D=17.5、バレル
温度265℃)に毎時ビスフェノールA換算で0.16
キロモル(約40kg/時間)ずつ送入し、ポリカーボネ
ートに対して、p-トルエンスルホン酸ブチル1.8ppm
、トリス(2,4-ジ-t- ブチルフェニル)ホスファイト
(マーク 2112 :アデカアーガス社製)300ppm 、n-
オクタデシル-3-(4-ヒドロキシ-3',5'-ジ-t-ブチルフ
ェニル)プロピオネート(マークAO 50 :アデカアー
ガス社製)300ppm、3,4-エポキシシクロヘキシルメ
チル-3,'4'-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート
(セロキサイド 2021P:ダイセル化学社製)300ppm
を連続して混練し、水槽中にあるダイを通して、溶融状
態のままカッターで切断してペレットとした。
【0105】表面の滑らかな球形のペレットが得られ、
24時間、連続運転しても、トラブルは発生せず、効率
よくポリカーボネート組成物が生産できた。シリンダー
温度、320℃で、成形した射出成形板を偏光板で観測
すると、光の歪みはみられなかった。
【0106】
【比較例1】実施例1において、添加剤を混練した後、
ダイに導き、ストランド状に樹脂を引き出して、5mの
水槽を通して冷却し、カッターにて切断しペレットを得
た。ペレットは、円柱状の形状で、樹脂の切り粉が混じ
っていた。2時間に1度の割合でストランドが切れるト
ラブルが発生した。
【0107】シリンダー温度、320℃で、成形した射
出成形板を偏光板で観測すると、光の歪みが若干みられ
た。
【0108】
【実施例2】ビスフェノールA(日本ジーイープラスチ
ックス(株)製)0.44キロモルと、ジフェニルカー
ボネート(エニィ社製)0.44キロモルとを第1の2
50リットル槽型攪拌槽に仕込み、140℃で溶解し、
このレベルを保つようにビスフェノールA、ジフェニル
カーボネートをそれぞれ毎時0.16キロモルずつフィ
ードしながら、この混合溶液を毎時ビスフェノールA換
算で0.16キロモルずつ第2の50リットル槽型攪拌
槽に送液した。この槽型攪拌槽の温度は180℃に保っ
た。
【0109】触媒としてテトラメチルアンモニウムヒド
ロキシドを毎時0.04モルおよび水酸化ナトリウムを
毎時0.00016モル(1×10-6モル/モル−ビス
フェノールA)添加し、滞留時間が30分となるようレ
ベルを調整し攪拌した。
【0110】次に、この反応溶液を毎時ビスフェノール
A換算で0.16キロモルずつ次の第3の温度210
℃、圧力200mmHgの50リットル槽型攪拌槽に送液
した。滞留時間が30分となるようレベルを調整しフェ
ノールを留出除去させながら攪拌した。
【0111】次に、この反応溶液を毎時ビスフェノール
A換算で0.16キロモルずつ次の第4の温度240
℃、圧力15mmHgの50リットル槽型攪拌槽に送液し
た。滞留時間が30分となるようレベルを調整しフェノ
ールを留出除去させながら攪拌した。反応が定常になっ
て得られた反応物の極限粘度[η]は0.15dl/g
であった。
【0112】次にこの反応物をギヤポンプで昇圧し、毎
時ビスフェノールA換算で0.16キロモルずつ遠心式
薄膜蒸発機に送入し、反応を進めた。薄膜蒸発機の温
度、圧力はそれぞれ270℃、2mmHgにコントロール
した。蒸発機下部よりギヤポンプにて285℃、0.2
mmHgにコントロールされた二軸横型攪拌重合槽(L/
D=3、攪拌翼回転直径220mm、内容積80リット
ル)に毎時ビスフェノールA換算で0.16キロモル
(約40kg/時間)ずつ送り込み滞留時間30分にて重
合させた。このときの、ポリマーの極限粘度〔IV〕は
0.49dl/gであり、フェノール末端基と水酸基末
端基の割合は50/50であった。
【0113】次に、溶融状態のままで、このポリマーを
ギヤポンプにて2軸押出機(L/D=17.5、バレル
温度265℃)に毎時ビスフェノールA換算で0.16
キロモル(約40kg/時間)ずつ送入し、ポリカーボネ
ート60重量部に対して、ポリブチレンテレフタレート
(Valox315、日本ジーイープラスチックス社
製)40重量部とポリカーボネートに対して、p-トルエ
ンスルホン酸ブチル1.8ppm 、トリス(2,4-ジ-t- ブ
チルフェニル)ホスファイト(マーク 2112 :アデカア
ーガス社製)300ppm 、nーオクタデシル-3-(4-ヒド
ロキシ-3',5'-ジ-t-ブチルフェニル)プロピオネート
(マークAO 50 :アデカアーガス社製)300ppm、
3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,'4'-エポキシシ
クロヘキシルカルボキシレート(セロキサイド 2021P:
ダイセル化学社製)300ppm を連続して混練し、水槽
中にあるダイを通して、溶融状態のままカッターで切断
してペレットとした。
【0114】表面の滑らかな球形のペレットが得られ、
24時間、連続運転しても、トラブルは発生せず、効率
よくポリカーボネート系樹脂組成物が生産できた。シリ
ンダー温度、340℃で、成形した射出成形板を偏光板
で観測すると、光の歪みはみられなかった。
【0115】
【比較例2】実施例2において、ポリブチレンテレフタ
レート、添加剤を混練した後、ダイに導き、ストランド
状に樹脂を引き出して、5mの水槽を通して冷却し、カ
ッターにて切断しペレットを得た。ペレットは、円柱状
の形状で、樹脂の切り粉が混じっていた。1時間に1度
の割合でストランドが切れるトラブルが発生した。
【0116】シリンダー温度、340℃で、成形した射
出成形板を偏光板で観測すると、光の歪みがみられた。
【0117】
【実施例3】実施例2において、ポリブチレンテレフタ
レートのかわりに、平均長が6mmのガラス繊維(日東
紡績社製、チップストランドCS 6PE−231)
を、ポリカーボネート60重量部に対して、40重量部
添加した以外は、実施例2と同様の方法でペレットを得
た。
【0118】表面の滑らかな球形のペレットが得られ、
24時間、連続運転しても、トラブルは発生せず、効率
よくポリカーボネート組成物が生産できた。
【0119】
【比較例3】実施例3において、ガラス繊維、添加剤を
混練した後、ダイに導き、ストランド状に樹脂を引き出
して、5mの水槽を通して冷却し、カッターにて切断し
ペレットを得た。ペレットは、円柱状の形状で、樹脂の
切り粉やガラス繊維の粉が混じっていた。ペレットが破
損したり形状がそろわないトラブルが発生した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/13 KKJ 7167−4J 5/15 KKJ 7167−4J 5/41 KKL 7167−4J 5/521 KKM 7167−4J 5/524 KKM 7167−4J // C08L 69:00 (72)発明者 富 成 研 一 千葉県千葉市千種海岸3番地 日本ジーイ ープラスチックス株式会社内 (72)発明者 金 澤 明 郎 千葉県千葉市千種海岸3番地 日本ジーイ ープラスチックス株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステ
    ルとを触媒の存在下に溶融重縮合させた後、反応生成物
    である[A]ポリカーボネートが溶融状態にある間に、
    [B]ポリカーボネート以外の樹脂および/または
    [C]添加剤を添加して混練した後、このポリカーボネ
    ート系樹脂組成物を、溶融状態にある間にカッティング
    して造粒することを特徴とするポリカーボネート系樹脂
    組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】ポリカーボネート系樹脂組成物を溶融状態
    で水中においてカッティングして造粒することを特徴と
    する請求項1に記載のポリカーボネート系樹脂組成物の
    製造方法。
  3. 【請求項3】[C]添加剤が、(イ)pKa値が3以下
    であるイオウ含有酸性化合物および/または該酸性化合
    物から形成される誘導体、(ロ)リン化合物、(ハ)エ
    ポキシ化合物および(ニ)フェノール系安定剤からなる
    群から選ばれることを特徴とする請求項1または2に記
    載のポリカーボネート系樹脂組成物の製造方法。
  4. 【請求項4】触媒として、(a) アルカリ金属化合物およ
    び/またはアルカリ土類金属化合物を芳香族ジヒドロキ
    シ化合物1モルに対して、1×10-8〜1×10-3モル
    の量で用いること特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載のポリカーボネート系樹脂組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】溶融重縮合を連続的に行なうことを特徴と
    する請求項1〜4のいずれかに記載のポリカーボネート
    系樹脂組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法
    により製造されるポリカーボネート系樹脂組成物からな
    ることを特徴とする成形品。
JP4041468A 1992-02-27 1992-02-27 ポリカーボネート系樹脂組成物の製造方法およびその用途 Pending JPH05239332A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0892005A1 (en) * 1997-07-15 1999-01-20 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Polycarbonate pellet and method for producing the same
US6833427B2 (en) 2001-05-18 2004-12-21 Teijin Chemicals, Ltd. Polycarbonate resin molding material for optical use
WO2012074125A1 (ja) * 2010-12-01 2012-06-07 帝人化成株式会社 眼鏡レンズ
JP2012118325A (ja) * 2010-12-01 2012-06-21 Teijin Chem Ltd 眼鏡レンズ
JP2012118326A (ja) * 2010-12-01 2012-06-21 Teijin Chem Ltd 眼鏡レンズ

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JP2012118325A (ja) * 2010-12-01 2012-06-21 Teijin Chem Ltd 眼鏡レンズ
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