JPH05239632A - 高密度itoターゲットの製造方法 - Google Patents
高密度itoターゲットの製造方法Info
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- JPH05239632A JPH05239632A JP4287092A JP4287092A JPH05239632A JP H05239632 A JPH05239632 A JP H05239632A JP 4287092 A JP4287092 A JP 4287092A JP 4287092 A JP4287092 A JP 4287092A JP H05239632 A JPH05239632 A JP H05239632A
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Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 スパッタ電圧や膜生成速度の安定および良好
な生成薄膜のエッチング性等、長寿命をもたらす高密度
ITOターゲットの経済的な製造方法の提供。 【構成】 原料粉末を500℃以上、70MPa以上の昇温・圧
力下で圧密した後、1350℃以上の温度で焼成する。
な生成薄膜のエッチング性等、長寿命をもたらす高密度
ITOターゲットの経済的な製造方法の提供。 【構成】 原料粉末を500℃以上、70MPa以上の昇温・圧
力下で圧密した後、1350℃以上の温度で焼成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ITO(インジウム・
錫酸化物)薄膜製膜用スパッタリングターゲットの製造
方法に関するものである。
錫酸化物)薄膜製膜用スパッタリングターゲットの製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ITO薄膜は、主にスパッタリング法に
よって得られ、高い電気伝導性と可視光線透過性を有す
るため、透明電極として、テレビ、ワープロ、パソコン
などの液晶表示部等に使用されている。従来のITO薄
膜製膜用スパッタリングターゲットの製造方法は、In2
O3,SnO2等の原料粉末を十分混合し、常温でプレス
圧密またはCIP圧密を行なった後、1400℃以上の温度
で常圧焼結またはホットプレス焼結する方法が一般的で
ある。さらに高寿命品(寿命については後述)を得る方法
として、予備焼成物を粉砕し、該粉砕粉を再圧密焼結す
る方法なども提案されている。また、若干のSn粉末を
配合すると、スパッタ電圧が安定するとの報告もある。
また最近、高密度ターゲットを使用することによって高
寿命を得ようとする動きもある。
よって得られ、高い電気伝導性と可視光線透過性を有す
るため、透明電極として、テレビ、ワープロ、パソコン
などの液晶表示部等に使用されている。従来のITO薄
膜製膜用スパッタリングターゲットの製造方法は、In2
O3,SnO2等の原料粉末を十分混合し、常温でプレス
圧密またはCIP圧密を行なった後、1400℃以上の温度
で常圧焼結またはホットプレス焼結する方法が一般的で
ある。さらに高寿命品(寿命については後述)を得る方法
として、予備焼成物を粉砕し、該粉砕粉を再圧密焼結す
る方法なども提案されている。また、若干のSn粉末を
配合すると、スパッタ電圧が安定するとの報告もある。
また最近、高密度ターゲットを使用することによって高
寿命を得ようとする動きもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】スパッタリング用IT
Oターゲットは、スパッタリング中に次のような挙動を
示す。すなわち、ターゲットのスパッタ面が使用の経過
とともに、次第に黒色化するとともに、スパッタ電圧が
上昇する、膜の生成速度が低下する、生成膜の電気抵抗
が次第に高くなる、生成膜のエッチング性が悪くなるな
どである。通常は、かかる状態となって膜特性が許容値
以上に変化する以前に、ターゲット表面を再研磨する。
再研磨するまでの時間を寿命とするが、これは大略10〜
15時間である。再研磨はその都度、ターゲットをスパッ
タリング装置から取り出す必要があるため、この寿命の
如何は製膜能率に大幅な影響を与える。ターゲットの寿
命は、前記のようにその圧密密度に関係する。スパッタ
面の上記黒変の原因、生成膜のエッチング性の劣化など
は十分解明されていない。高密度化により長寿命化がも
たらされる理由として、熱伝導性が改善されてスパッタ
面の過熱が防止され、これによりIn2O3の分解が抑制
されるためとする意見が有力である。
Oターゲットは、スパッタリング中に次のような挙動を
示す。すなわち、ターゲットのスパッタ面が使用の経過
とともに、次第に黒色化するとともに、スパッタ電圧が
上昇する、膜の生成速度が低下する、生成膜の電気抵抗
が次第に高くなる、生成膜のエッチング性が悪くなるな
どである。通常は、かかる状態となって膜特性が許容値
以上に変化する以前に、ターゲット表面を再研磨する。
再研磨するまでの時間を寿命とするが、これは大略10〜
15時間である。再研磨はその都度、ターゲットをスパッ
タリング装置から取り出す必要があるため、この寿命の
如何は製膜能率に大幅な影響を与える。ターゲットの寿
命は、前記のようにその圧密密度に関係する。スパッタ
面の上記黒変の原因、生成膜のエッチング性の劣化など
は十分解明されていない。高密度化により長寿命化がも
たらされる理由として、熱伝導性が改善されてスパッタ
面の過熱が防止され、これによりIn2O3の分解が抑制
されるためとする意見が有力である。
【0004】図1は、5wt%SnO2 ITOターゲットの
常温プレス成形−常圧焼結法における常温プレス成形時
の加圧圧力と、1450℃ 2時間の常圧焼結後の相対密度と
の関係の一例を示したものである。この図から、例えば
相対密度 90%以上の製品を上記焼結条件で得るには、ほ
ぼ600MPa以上の高い加圧圧力が必要であり、これは面積
の広いターゲットを製作する場合、例えば800cm2のもの
であれば、480000MPa・cm2、すなわち、約5000tfプレス
機を必要とすることがわかる。これは、実際的には非常
に不経済である。またCIPで圧密する場合も600MPa以
上の能力のものが必要で、やはり非常に不経済である。
本発明の目的は、高寿命をもたらす高密度のターゲット
を経済的に製造する方法を提供することである。
常温プレス成形−常圧焼結法における常温プレス成形時
の加圧圧力と、1450℃ 2時間の常圧焼結後の相対密度と
の関係の一例を示したものである。この図から、例えば
相対密度 90%以上の製品を上記焼結条件で得るには、ほ
ぼ600MPa以上の高い加圧圧力が必要であり、これは面積
の広いターゲットを製作する場合、例えば800cm2のもの
であれば、480000MPa・cm2、すなわち、約5000tfプレス
機を必要とすることがわかる。これは、実際的には非常
に不経済である。またCIPで圧密する場合も600MPa以
上の能力のものが必要で、やはり非常に不経済である。
本発明の目的は、高寿命をもたらす高密度のターゲット
を経済的に製造する方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、In2O3,Sn
O2を主成分とするITOスパッタリングターゲットの
製造方法において、原料粉末を500℃以上、70MPa以上の
昇温・圧力下で圧密する工程を包含することを特徴とす
る高密度ITOターゲットの製造方法である。本発明
は、昇温状態で加圧することによって、比較的低圧力で
も大幅に高密度化することができ、かつ、必要加圧時間
は、数分間でも十分で、さらに温度も例えば900℃前後
と扱い易い範囲であるから、常温プレスで高圧加圧する
より、はるかに技術的、経済的に有利であることを見出
したことによるものである。もっとも、焼結温度をより
高温化すれば、高密度化した製品が容易に得られると考
えられるが、In2O3は高温で解離して酸素を放出する
ため、焼結は進まず、さらに変質層を生成する。したが
って、焼結温度の高温化には限界がある。この反応は、
1550℃以上で著しくなる。
O2を主成分とするITOスパッタリングターゲットの
製造方法において、原料粉末を500℃以上、70MPa以上の
昇温・圧力下で圧密する工程を包含することを特徴とす
る高密度ITOターゲットの製造方法である。本発明
は、昇温状態で加圧することによって、比較的低圧力で
も大幅に高密度化することができ、かつ、必要加圧時間
は、数分間でも十分で、さらに温度も例えば900℃前後
と扱い易い範囲であるから、常温プレスで高圧加圧する
より、はるかに技術的、経済的に有利であることを見出
したことによるものである。もっとも、焼結温度をより
高温化すれば、高密度化した製品が容易に得られると考
えられるが、In2O3は高温で解離して酸素を放出する
ため、焼結は進まず、さらに変質層を生成する。したが
って、焼結温度の高温化には限界がある。この反応は、
1550℃以上で著しくなる。
【0006】本発明では、例えば原料粉末を、予めカプ
セルに充填するなどして(必要とあれば常温圧密を行な
う)、In2O3がほとんど分解還元されない温度域(500℃
以上1100℃以下)で、圧密圧力が従来のホットプレス法
では達し得なかった70MPa以上で、しかも大気雰囲気中
で(In2O3が還元されない雰囲気で)圧密を行なうもの
である。しかし、これらの温度域の焼結は不十分であ
り、該処理後、1350℃以上の温度で本焼結を行なうこと
が望ましい。昇温下の圧密であるから、用いる金型等は
雰囲気で酸化しない、強度も十分強い、超耐熱合金など
を用いる。
セルに充填するなどして(必要とあれば常温圧密を行な
う)、In2O3がほとんど分解還元されない温度域(500℃
以上1100℃以下)で、圧密圧力が従来のホットプレス法
では達し得なかった70MPa以上で、しかも大気雰囲気中
で(In2O3が還元されない雰囲気で)圧密を行なうもの
である。しかし、これらの温度域の焼結は不十分であ
り、該処理後、1350℃以上の温度で本焼結を行なうこと
が望ましい。昇温下の圧密であるから、用いる金型等は
雰囲気で酸化しない、強度も十分強い、超耐熱合金など
を用いる。
【0007】
【作用】前記のホットプレス法は、高温で加圧を利用す
ることにより、焼結密度を上昇することを図ったもので
あるが、加圧用型材が黒鉛質であり、高温酸化、消耗が
起り易く、また、黒鉛質の低強度のために、さらに温度
圧力条件の制限が強い。さらに還元性雰囲気、真空下と
なればIn2O3が解離・還元され、品質の低下、または
研削等による表層除去のため歩留が低下する。本発明者
は、特願平2−410685号で、原料物質からの解離
酸素の移動を、カプセル材質を選定することによって、
HIP処理の適用を可能ならしめ、高密度焼結体を得る
方法を開発提案し、効果を上げている。
ることにより、焼結密度を上昇することを図ったもので
あるが、加圧用型材が黒鉛質であり、高温酸化、消耗が
起り易く、また、黒鉛質の低強度のために、さらに温度
圧力条件の制限が強い。さらに還元性雰囲気、真空下と
なればIn2O3が解離・還元され、品質の低下、または
研削等による表層除去のため歩留が低下する。本発明者
は、特願平2−410685号で、原料物質からの解離
酸素の移動を、カプセル材質を選定することによって、
HIP処理の適用を可能ならしめ、高密度焼結体を得る
方法を開発提案し、効果を上げている。
【0008】次に、ITO原料粉を昇温下で圧密すれ
ば、常温圧密の場合に比して充填率が大幅に向上するこ
とをデータで説明する。表1は、5wt%ZnO2原料粉末を
加圧圧力を196MPaと一定として圧密温度を変化した場合
の圧密温度tと圧密後の相対密度 S1の関係と、さらに
これを1500℃にて3時間焼結した場合の相対密度の関係
を示したものである(( )内は常温加圧に対する相対密
度上昇(%)を表す)。
ば、常温圧密の場合に比して充填率が大幅に向上するこ
とをデータで説明する。表1は、5wt%ZnO2原料粉末を
加圧圧力を196MPaと一定として圧密温度を変化した場合
の圧密温度tと圧密後の相対密度 S1の関係と、さらに
これを1500℃にて3時間焼結した場合の相対密度の関係
を示したものである(( )内は常温加圧に対する相対密
度上昇(%)を表す)。
【0009】
【表1】
【0010】表1からわかるように、同一加圧圧力でも
昇温状態で加圧することにより、該加圧後の相対密度を
大幅に上げることができ、これにより焼結後の相対密度
も大幅に向上し、前述のように総加圧圧力の低いプレス
でも、大型のターゲットを容易に製造することが可能に
なる。次に本発明の望ましい実施態様を述べる。前述の
ように本発明により昇温中で圧密することにより、高密
度化が達成されるが、この圧密のままでは、前述のよう
に焼結が十分進行しておらず、脆く破壊しやすいため取
扱いにくい。これらの困難を考えれば、圧密をカプセル
を利用して行なうと好都合である。
昇温状態で加圧することにより、該加圧後の相対密度を
大幅に上げることができ、これにより焼結後の相対密度
も大幅に向上し、前述のように総加圧圧力の低いプレス
でも、大型のターゲットを容易に製造することが可能に
なる。次に本発明の望ましい実施態様を述べる。前述の
ように本発明により昇温中で圧密することにより、高密
度化が達成されるが、この圧密のままでは、前述のよう
に焼結が十分進行しておらず、脆く破壊しやすいため取
扱いにくい。これらの困難を考えれば、圧密をカプセル
を利用して行なうと好都合である。
【0011】以下に適当なカプセルおよびその後の焼結
工程の例を示す。これら下記の各記載事項は、実情に応
じ取捨選択するとよい。適当肉厚で、かつ通気性を付与
するための透孔を有し、落し蓋状の蓋を伴ったカプセル
に通気性セラミックシートを敷いて原料粉末を充填し、
常温での適当な加圧圧力で圧縮した後、前記落し蓋をし
て、これをカプセルに溶接し、カプセルの余長部等を除
去する。通気性とする理由は、空気の巻き込みによるふ
くれや割れの発生防止と、後工程の仮焼結または本焼結
時の十分な酸化雰囲気の確保のためである。昇温下での
加圧用の型を、例えば850℃に保持しておき、被加工カ
プセルを930℃に加熱して該型に納め、徐々に昇圧する
恒温プレス加工とする。目的圧力に加圧後、所定時間保
持して圧力を浸透させたのち、型より被加工カプセルを
取り出し、応力除去焼なましを行ない、次いで加圧成形
体をカプセルより取り出す。しかし、圧密の温度域では
ITOは十分焼結しておらず脆いため、バインダー類で
固定するか、あるいはカプセルの全部または一部を残し
て予備焼結を行なうなどの対策を講ずるのがよい。しか
るのち、1350℃以上の温度にて本焼結する。
工程の例を示す。これら下記の各記載事項は、実情に応
じ取捨選択するとよい。適当肉厚で、かつ通気性を付与
するための透孔を有し、落し蓋状の蓋を伴ったカプセル
に通気性セラミックシートを敷いて原料粉末を充填し、
常温での適当な加圧圧力で圧縮した後、前記落し蓋をし
て、これをカプセルに溶接し、カプセルの余長部等を除
去する。通気性とする理由は、空気の巻き込みによるふ
くれや割れの発生防止と、後工程の仮焼結または本焼結
時の十分な酸化雰囲気の確保のためである。昇温下での
加圧用の型を、例えば850℃に保持しておき、被加工カ
プセルを930℃に加熱して該型に納め、徐々に昇圧する
恒温プレス加工とする。目的圧力に加圧後、所定時間保
持して圧力を浸透させたのち、型より被加工カプセルを
取り出し、応力除去焼なましを行ない、次いで加圧成形
体をカプセルより取り出す。しかし、圧密の温度域では
ITOは十分焼結しておらず脆いため、バインダー類で
固定するか、あるいはカプセルの全部または一部を残し
て予備焼結を行なうなどの対策を講ずるのがよい。しか
るのち、1350℃以上の温度にて本焼結する。
【0012】上記昇温・圧力下での圧密工程は、酸化性
雰囲気で圧密化するため、これに用いる型はセラミック
型、Fe-高Ni-Cr型合金等による耐熱合金型、高Ni基
型合金等による超耐熱合金型が有効である。昇温・圧力
下での圧密温度を500℃以上としたのは、500℃以下で
は、昇温を併用した効果が少なく、圧密のため強力なプ
レスが必要であるためである。なお、1100℃以上では、
In2O3の分解反応および型材の強度、酸化などに問題
が発生し、実施が一般に困難となる。また、この圧密時
の圧力を70MPa以上としたのは、この圧力より低いと圧
密効果が不十分であるためである。なお、この圧力は比
較的容易に得られる圧力であり、前記の800cm2程度のタ
ーゲットでも500〜600tf程度のプレス機で足りる。なお
この圧力は従来のグラファイト型に用いたホットプレス
で達成し得ない圧力である。本発明で、望ましい本焼結
温度は1350℃以上である。1350℃以上で本焼結すること
により、十分な焼結後強度と高い密度が得られる。
雰囲気で圧密化するため、これに用いる型はセラミック
型、Fe-高Ni-Cr型合金等による耐熱合金型、高Ni基
型合金等による超耐熱合金型が有効である。昇温・圧力
下での圧密温度を500℃以上としたのは、500℃以下で
は、昇温を併用した効果が少なく、圧密のため強力なプ
レスが必要であるためである。なお、1100℃以上では、
In2O3の分解反応および型材の強度、酸化などに問題
が発生し、実施が一般に困難となる。また、この圧密時
の圧力を70MPa以上としたのは、この圧力より低いと圧
密効果が不十分であるためである。なお、この圧力は比
較的容易に得られる圧力であり、前記の800cm2程度のタ
ーゲットでも500〜600tf程度のプレス機で足りる。なお
この圧力は従来のグラファイト型に用いたホットプレス
で達成し得ない圧力である。本発明で、望ましい本焼結
温度は1350℃以上である。1350℃以上で本焼結すること
により、十分な焼結後強度と高い密度が得られる。
【0013】(実施例1)10%(wt%)SnO2を含有するI
TO粉末に分散剤を配合し、スラリー状として十分混合
したのち乾燥して準備した。外径 165mmφ、内例 154mm
φ、高さ 40mmの落し蓋付カプセル(底、蓋、胴部には通
気用透孔付き)の内面にセラミックシートを介在させ
て、上記により準備した原料粉末 1.3kgを充填し、450
℃にて脱気処理を行なったのち、常温にて落し蓋上から
100MPaで加圧し、蓋を側板に溶接して、余長部削除、外
径旋削等の手入を行なった後、下記の要領で昇温・圧力
下での圧密処理を行なった。用いた金型は、Ni基超耐
熱合金(INCO713C)で内径 168mmφ、外径 280mmφであ
り、これを700℃に保持した。前記カプセルを900℃に加
熱したのち、前記金型中に納め、200MPaまで昇圧加圧し
2分間保持した後降圧降温し、カプセルを金型から取り
出して、900℃で焼なましした。次に、カプセルの上
面、下面の鏡板状部分を削除して、側板付きのまま、12
00℃で3時間仮焼結を行ない、冷却後側板を削除した。
最後に1500℃にて3時間焼結して密度 6.8g/cm2、相当密
度 97%の高密度ITOターゲットを得た。これより、12
0mmφ×6.0tのITOターゲットをワイヤ放電加工機に
て切出し、成形して、ターゲットを完成し、寿命テスト
を行なった。かくして、得られた高密度ITOターゲッ
トを、従来品の密度 83%のものと比較するとスパッタ電
圧の上昇するまでの時間は16時間であり、従来品の9時
間に比較して約1.8倍であった。
TO粉末に分散剤を配合し、スラリー状として十分混合
したのち乾燥して準備した。外径 165mmφ、内例 154mm
φ、高さ 40mmの落し蓋付カプセル(底、蓋、胴部には通
気用透孔付き)の内面にセラミックシートを介在させ
て、上記により準備した原料粉末 1.3kgを充填し、450
℃にて脱気処理を行なったのち、常温にて落し蓋上から
100MPaで加圧し、蓋を側板に溶接して、余長部削除、外
径旋削等の手入を行なった後、下記の要領で昇温・圧力
下での圧密処理を行なった。用いた金型は、Ni基超耐
熱合金(INCO713C)で内径 168mmφ、外径 280mmφであ
り、これを700℃に保持した。前記カプセルを900℃に加
熱したのち、前記金型中に納め、200MPaまで昇圧加圧し
2分間保持した後降圧降温し、カプセルを金型から取り
出して、900℃で焼なましした。次に、カプセルの上
面、下面の鏡板状部分を削除して、側板付きのまま、12
00℃で3時間仮焼結を行ない、冷却後側板を削除した。
最後に1500℃にて3時間焼結して密度 6.8g/cm2、相当密
度 97%の高密度ITOターゲットを得た。これより、12
0mmφ×6.0tのITOターゲットをワイヤ放電加工機に
て切出し、成形して、ターゲットを完成し、寿命テスト
を行なった。かくして、得られた高密度ITOターゲッ
トを、従来品の密度 83%のものと比較するとスパッタ電
圧の上昇するまでの時間は16時間であり、従来品の9時
間に比較して約1.8倍であった。
【0014】(実施例2)前述により調製した10wt%Sn
O2ITO粉末を、実施例1と同様に通気性処理した外
径 267mmφ、内径 257mmφ、高さ 40mmのカプセルに充
填し、常温で250MPaで加圧し、上蓋を溶接した。余長部
切削、外径旋削等の手入をした後、950℃に加圧して、
予め850℃に温度保持した内径 266mmφの超耐熱合金製
の金型に収容し、100MPaで加圧しつつ、2分保持したの
ち、カプセル全体を950℃で焼なましした。実施例1と
同様に仮焼結を行なった後、ターゲットを取出し、次い
で1400℃にて3時間焼結を行ない、その焼結品より230mm
φ×8tのITOターゲットを作製した。密度は6.8g/cm2
であり、相対密度は95%であった。本ターゲットを用
い、スパッター試験を行なったところ、スパッタ電圧上
昇までの寿命時間は18時間であった。
O2ITO粉末を、実施例1と同様に通気性処理した外
径 267mmφ、内径 257mmφ、高さ 40mmのカプセルに充
填し、常温で250MPaで加圧し、上蓋を溶接した。余長部
切削、外径旋削等の手入をした後、950℃に加圧して、
予め850℃に温度保持した内径 266mmφの超耐熱合金製
の金型に収容し、100MPaで加圧しつつ、2分保持したの
ち、カプセル全体を950℃で焼なましした。実施例1と
同様に仮焼結を行なった後、ターゲットを取出し、次い
で1400℃にて3時間焼結を行ない、その焼結品より230mm
φ×8tのITOターゲットを作製した。密度は6.8g/cm2
であり、相対密度は95%であった。本ターゲットを用
い、スパッター試験を行なったところ、スパッタ電圧上
昇までの寿命時間は18時間であった。
【0015】
【発明の効果】以上述べたように、比較的良好な寿命を
示す例えば、相対密度が90%、またはそれ以上のITO
スパッタリングターゲットを製造するには、従来の製造
方法では、常温プレス成形圧力を600MPa程度以上とする
必要があり、大型のターゲットを得るには、大能力のプ
レス機が必要で、これには莫大な投資が必要であった。
本発明は、比較的扱い易い温度範囲の昇温下で、かつ数
分間等の短時間加圧することにより、必要なプレス機能
力を大幅に低下して、従来法以上の加圧効果を得るもの
であり、これにより、高密度、大型のITOスパッタリ
ングターゲットの製造が経済的に非常に容易となった。
示す例えば、相対密度が90%、またはそれ以上のITO
スパッタリングターゲットを製造するには、従来の製造
方法では、常温プレス成形圧力を600MPa程度以上とする
必要があり、大型のターゲットを得るには、大能力のプ
レス機が必要で、これには莫大な投資が必要であった。
本発明は、比較的扱い易い温度範囲の昇温下で、かつ数
分間等の短時間加圧することにより、必要なプレス機能
力を大幅に低下して、従来法以上の加圧効果を得るもの
であり、これにより、高密度、大型のITOスパッタリ
ングターゲットの製造が経済的に非常に容易となった。
【図1】常温プレス成形とそれに続く、1450℃ 2時間の
焼結によるITOターゲットの製造における常温プレス
成形圧力と焼結後の製品の相対密度との関係を示す図で
ある。 YA91536
焼結によるITOターゲットの製造における常温プレス
成形圧力と焼結後の製品の相対密度との関係を示す図で
ある。 YA91536
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ITO(インジウム・
錫酸化物)薄膜製膜用スパッタリングターゲットの製造
方法に関するものである。
錫酸化物)薄膜製膜用スパッタリングターゲットの製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ITO薄膜は、主にスパッタリング法に
よって得られ、高い電気伝導性と可視光線透過性を有す
るため、透明電極として、テレビ、ワープロ、パソコン
などの液晶表示部等に使用されている。従来のITO薄
膜製膜用スパッタリングターゲットの製造方法は、In2
O3,SnO2等の原料粉末を十分混合し、常温でプレス
圧密またはCIP圧密を行なった後、1400℃以上の温度
で常圧焼結またはホットプレス焼結する方法が一般的で
ある。さらに高寿命品(寿命については後述)を得る方法
として、予備焼成物を粉砕し、該粉砕粉を再圧密焼結す
る方法なども提案されている。また、若干のSn粉末を
配合すると、スパッタ電圧が安定するとの報告もある。
また最近、高密度ターゲットを使用することによって高
寿命を得ようとする動きもある。
よって得られ、高い電気伝導性と可視光線透過性を有す
るため、透明電極として、テレビ、ワープロ、パソコン
などの液晶表示部等に使用されている。従来のITO薄
膜製膜用スパッタリングターゲットの製造方法は、In2
O3,SnO2等の原料粉末を十分混合し、常温でプレス
圧密またはCIP圧密を行なった後、1400℃以上の温度
で常圧焼結またはホットプレス焼結する方法が一般的で
ある。さらに高寿命品(寿命については後述)を得る方法
として、予備焼成物を粉砕し、該粉砕粉を再圧密焼結す
る方法なども提案されている。また、若干のSn粉末を
配合すると、スパッタ電圧が安定するとの報告もある。
また最近、高密度ターゲットを使用することによって高
寿命を得ようとする動きもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】スパッタリング用IT
Oターゲットは、スパッタリング中に次のような挙動を
示す。すなわち、ターゲットのスパッタ面が使用の経過
とともに、次第に黒色化するとともに、スパッタ電圧が
上昇する、膜の生成速度が低下する、生成膜の電気抵抗
が次第に高くなる、生成膜のエッチング性が悪くなるな
どである。通常は、かかる状態となって膜特性が許容値
以上に変化する以前に、ターゲット表面を再研磨する。
再研磨するまでの時間を寿命とするが、これは大略10〜
15時間である。再研磨はその都度、ターゲットをスパッ
タリング装置から取り出す必要があるため、この寿命の
如何は製膜能率に大幅な影響を与える。ターゲットの寿
命は、前記のようにその圧密密度に関係する。スパッタ
面の上記黒変の原因、生成膜のエッチング性の劣化など
は十分解明されていない。高密度化により長寿命化がも
たらされる理由として、熱伝導性が改善されてスパッタ
面の過熱が防止され、これによりIn2O3の分解が抑制
されるためとする意見が有力である。
Oターゲットは、スパッタリング中に次のような挙動を
示す。すなわち、ターゲットのスパッタ面が使用の経過
とともに、次第に黒色化するとともに、スパッタ電圧が
上昇する、膜の生成速度が低下する、生成膜の電気抵抗
が次第に高くなる、生成膜のエッチング性が悪くなるな
どである。通常は、かかる状態となって膜特性が許容値
以上に変化する以前に、ターゲット表面を再研磨する。
再研磨するまでの時間を寿命とするが、これは大略10〜
15時間である。再研磨はその都度、ターゲットをスパッ
タリング装置から取り出す必要があるため、この寿命の
如何は製膜能率に大幅な影響を与える。ターゲットの寿
命は、前記のようにその圧密密度に関係する。スパッタ
面の上記黒変の原因、生成膜のエッチング性の劣化など
は十分解明されていない。高密度化により長寿命化がも
たらされる理由として、熱伝導性が改善されてスパッタ
面の過熱が防止され、これによりIn2O3の分解が抑制
されるためとする意見が有力である。
【0004】図1は、5wt%SnO2 ITOターゲットの
常温プレス成形−常圧焼結法における常温プレス成形時
の加圧圧力と、1450℃ 2時間の常圧焼結後の相対密度と
の関係の一例を示したものである。この図から、例えば
相対密度 90%以上の製品を上記焼結条件で得るには、ほ
ぼ600MPa以上の高い加圧圧力が必要であり、これは面積
の広いターゲットを製作する場合、例えば800cm2のもの
であれば、480000MPa・cm2、すなわち、約5000tfプレス
機を必要とすることがわかる。これは、実際的には非常
に不経済である。またCIPで圧密する場合も600MPa以
上の能力のものが必要で、やはり非常に不経済である。
本発明の目的は、高寿命をもたらす高密度のターゲット
を経済的に製造する方法を提供することである。
常温プレス成形−常圧焼結法における常温プレス成形時
の加圧圧力と、1450℃ 2時間の常圧焼結後の相対密度と
の関係の一例を示したものである。この図から、例えば
相対密度 90%以上の製品を上記焼結条件で得るには、ほ
ぼ600MPa以上の高い加圧圧力が必要であり、これは面積
の広いターゲットを製作する場合、例えば800cm2のもの
であれば、480000MPa・cm2、すなわち、約5000tfプレス
機を必要とすることがわかる。これは、実際的には非常
に不経済である。またCIPで圧密する場合も600MPa以
上の能力のものが必要で、やはり非常に不経済である。
本発明の目的は、高寿命をもたらす高密度のターゲット
を経済的に製造する方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、In2O3,Sn
O2を主成分とするITOスパッタリングターゲットの
製造方法において、原料粉末を500℃以上、70MPa以上の
昇温・圧力下で圧密する工程を包含することを特徴とす
る高密度ITOターゲットの製造方法である。本発明
は、昇温状態で加圧することによって、比較的低圧力で
も大幅に高密度化することができ、かつ、必要加圧時間
は、数分間でも十分で、さらに温度も例えば900℃前後
と扱い易い範囲であるから、常温プレスで高圧加圧する
より、はるかに技術的、経済的に有利であることを見出
したことによるものである。もっとも、焼結温度をより
高温化すれば、高密度化した製品が容易に得られると考
えられるが、In2O3は高温で解離して酸素を放出する
ため、焼結は進まず、さらに変質層を生成する。したが
って、焼結温度の高温化には限界がある。この反応は、
1550℃以上で著しくなる。
O2を主成分とするITOスパッタリングターゲットの
製造方法において、原料粉末を500℃以上、70MPa以上の
昇温・圧力下で圧密する工程を包含することを特徴とす
る高密度ITOターゲットの製造方法である。本発明
は、昇温状態で加圧することによって、比較的低圧力で
も大幅に高密度化することができ、かつ、必要加圧時間
は、数分間でも十分で、さらに温度も例えば900℃前後
と扱い易い範囲であるから、常温プレスで高圧加圧する
より、はるかに技術的、経済的に有利であることを見出
したことによるものである。もっとも、焼結温度をより
高温化すれば、高密度化した製品が容易に得られると考
えられるが、In2O3は高温で解離して酸素を放出する
ため、焼結は進まず、さらに変質層を生成する。したが
って、焼結温度の高温化には限界がある。この反応は、
1550℃以上で著しくなる。
【0006】本発明では、例えば原料粉末を、予めカプ
セルに充填するなどして(必要とあれば常温圧密を行な
う)、In2O3がほとんど分解還元されない温度域(500℃
以上1100℃以下)で、圧密圧力が従来のホットプレス法
では達し得なかった70MPa以上で、しかも大気雰囲気中
で(In2O3が還元されない雰囲気で)圧密を行なうもの
である。しかし、これらの温度域の焼結は不十分であ
り、該処理後、1350℃以上の温度で本焼結を行なうこと
が望ましい。昇温下の圧密であるから、用いる金型等は
雰囲気で酸化しない、強度も十分強い、超耐熱合金など
を用いる。
セルに充填するなどして(必要とあれば常温圧密を行な
う)、In2O3がほとんど分解還元されない温度域(500℃
以上1100℃以下)で、圧密圧力が従来のホットプレス法
では達し得なかった70MPa以上で、しかも大気雰囲気中
で(In2O3が還元されない雰囲気で)圧密を行なうもの
である。しかし、これらの温度域の焼結は不十分であ
り、該処理後、1350℃以上の温度で本焼結を行なうこと
が望ましい。昇温下の圧密であるから、用いる金型等は
雰囲気で酸化しない、強度も十分強い、超耐熱合金など
を用いる。
【0007】
【作用】前記のホットプレス法は、高温で加圧を利用す
ることにより、焼結密度を上昇することを図ったもので
あるが、加圧用型材が黒鉛質であり、高温酸化、消耗が
起り易く、また、黒鉛質の低強度のために、さらに温度
圧力条件の制限が強い。さらに還元性雰囲気、真空下と
なればIn2O3が解離・還元され、品質の低下、または
研削等による表層除去のため歩留が低下する。本発明者
は、特願平2−410685号で、原料物質からの解離
酸素の移動を、カプセル材質を選定することによって、
HIP処理の適用を可能ならしめ、高密度焼結体を得る
方法を開発提案し、効果を上げている。
ることにより、焼結密度を上昇することを図ったもので
あるが、加圧用型材が黒鉛質であり、高温酸化、消耗が
起り易く、また、黒鉛質の低強度のために、さらに温度
圧力条件の制限が強い。さらに還元性雰囲気、真空下と
なればIn2O3が解離・還元され、品質の低下、または
研削等による表層除去のため歩留が低下する。本発明者
は、特願平2−410685号で、原料物質からの解離
酸素の移動を、カプセル材質を選定することによって、
HIP処理の適用を可能ならしめ、高密度焼結体を得る
方法を開発提案し、効果を上げている。
【0008】次に、ITO原料粉を昇温下で圧密すれ
ば、常温圧密の場合に比して充填率が大幅に向上するこ
とをデータで説明する。表1は、5wt%ZnO2原料粉末を
加圧圧力を196MPaと一定として圧密温度を変化した場合
の圧密温度tと圧密後の相対密度 S1の関係と、さらに
これを1500℃にて3時間焼結した場合の相対密度の関係
を示したものである(( )内は常温加圧に対する相対密
度上昇(%)を表す)。
ば、常温圧密の場合に比して充填率が大幅に向上するこ
とをデータで説明する。表1は、5wt%ZnO2原料粉末を
加圧圧力を196MPaと一定として圧密温度を変化した場合
の圧密温度tと圧密後の相対密度 S1の関係と、さらに
これを1500℃にて3時間焼結した場合の相対密度の関係
を示したものである(( )内は常温加圧に対する相対密
度上昇(%)を表す)。
【0009】
【表1】
【0010】表1からわかるように、同一加圧圧力でも
昇温状態で加圧することにより、該加圧後の相対密度を
大幅に上げることができ、これにより焼結後の相対密度
も大幅に向上し、前述のように総加圧圧力の低いプレス
でも、大型のターゲットを容易に製造することが可能に
なる。次に本発明の望ましい実施態様を述べる。前述の
ように本発明により昇温中で圧密することにより、高密
度化が達成されるが、この圧密のままでは、前述のよう
に焼結が十分進行しておらず、脆く破壊しやすいため取
扱いにくい。これらの困難を考えれば、圧密をカプセル
を利用して行なうと好都合である。
昇温状態で加圧することにより、該加圧後の相対密度を
大幅に上げることができ、これにより焼結後の相対密度
も大幅に向上し、前述のように総加圧圧力の低いプレス
でも、大型のターゲットを容易に製造することが可能に
なる。次に本発明の望ましい実施態様を述べる。前述の
ように本発明により昇温中で圧密することにより、高密
度化が達成されるが、この圧密のままでは、前述のよう
に焼結が十分進行しておらず、脆く破壊しやすいため取
扱いにくい。これらの困難を考えれば、圧密をカプセル
を利用して行なうと好都合である。
【0011】以下に適当なカプセルおよびその後の焼結
工程の例を示す。これら下記の各記載事項は、実情に応
じ取捨選択するとよい。適当肉厚で、かつ通気性を付与
するための透孔を有し、落し蓋状の蓋を伴ったカプセル
に通気性セラミックシートを敷いて原料粉末を充填し、
常温での適当な加圧圧力で圧縮した後、前記落し蓋をし
て、これをカプセルに溶接し、カプセルの余長部等を除
去する。通気性とする理由は、空気の巻き込みによるふ
くれや割れの発生防止と、後工程の仮焼結または本焼結
時の十分な酸化雰囲気の確保のためである。昇温下での
加圧用の型を、例えば850℃に保持しておき、被加工カ
プセルを930℃に加熱して該型に納め、徐々に昇圧する
恒温プレス加工とする。目的圧力に加圧後、所定時間保
持して圧力を浸透させたのち、型より被加工カプセルを
取り出し、応力除去焼なましを行ない、次いで加圧成形
体をカプセルより取り出す。しかし、圧密の温度域では
ITOは十分焼結しておらず脆いため、バインダー類で
固定するか、あるいはカプセルの全部または一部を残し
て予備焼結を行なうなどの対策を講ずるのがよい。しか
るのち、1350℃以上の温度にて本焼結する。
工程の例を示す。これら下記の各記載事項は、実情に応
じ取捨選択するとよい。適当肉厚で、かつ通気性を付与
するための透孔を有し、落し蓋状の蓋を伴ったカプセル
に通気性セラミックシートを敷いて原料粉末を充填し、
常温での適当な加圧圧力で圧縮した後、前記落し蓋をし
て、これをカプセルに溶接し、カプセルの余長部等を除
去する。通気性とする理由は、空気の巻き込みによるふ
くれや割れの発生防止と、後工程の仮焼結または本焼結
時の十分な酸化雰囲気の確保のためである。昇温下での
加圧用の型を、例えば850℃に保持しておき、被加工カ
プセルを930℃に加熱して該型に納め、徐々に昇圧する
恒温プレス加工とする。目的圧力に加圧後、所定時間保
持して圧力を浸透させたのち、型より被加工カプセルを
取り出し、応力除去焼なましを行ない、次いで加圧成形
体をカプセルより取り出す。しかし、圧密の温度域では
ITOは十分焼結しておらず脆いため、バインダー類で
固定するか、あるいはカプセルの全部または一部を残し
て予備焼結を行なうなどの対策を講ずるのがよい。しか
るのち、1350℃以上の温度にて本焼結する。
【0012】上記昇温・圧力下での圧密工程は、酸化性
雰囲気で圧密化するため、これに用いる型はセラミック
型、Fe-高Ni-Cr型合金等による耐熱合金型、高Ni基
型合金等による超耐熱合金型が有効である。昇温・圧力
下での圧密温度を500℃以上としたのは、500℃以下で
は、昇温を併用した効果が少なく、圧密のため強力なプ
レスが必要であるためである。なお、1100℃以上では、
In2O3の分解反応および型材の強度、酸化などに問題
が発生し、実施が一般に困難となる。また、この圧密時
の圧力を70MPa以上としたのは、この圧力より低いと圧
密効果が不十分であるためである。なお、この圧力は比
較的容易に得られる圧力であり、前記の800cm2程度のタ
ーゲットでも500〜600tf程度のプレス機で足りる。なお
この圧力は従来のグラファイト型に用いたホットプレス
で達成し得ない圧力である。本発明で、望ましい本焼結
温度は1350℃以上である。1350℃以上で本焼結すること
により、十分な焼結後強度と高い密度が得られる。
雰囲気で圧密化するため、これに用いる型はセラミック
型、Fe-高Ni-Cr型合金等による耐熱合金型、高Ni基
型合金等による超耐熱合金型が有効である。昇温・圧力
下での圧密温度を500℃以上としたのは、500℃以下で
は、昇温を併用した効果が少なく、圧密のため強力なプ
レスが必要であるためである。なお、1100℃以上では、
In2O3の分解反応および型材の強度、酸化などに問題
が発生し、実施が一般に困難となる。また、この圧密時
の圧力を70MPa以上としたのは、この圧力より低いと圧
密効果が不十分であるためである。なお、この圧力は比
較的容易に得られる圧力であり、前記の800cm2程度のタ
ーゲットでも500〜600tf程度のプレス機で足りる。なお
この圧力は従来のグラファイト型に用いたホットプレス
で達成し得ない圧力である。本発明で、望ましい本焼結
温度は1350℃以上である。1350℃以上で本焼結すること
により、十分な焼結後強度と高い密度が得られる。
【0013】(実施例1)10%(wt%)SnO2を含有するI
TO粉末に分散剤を配合し、スラリー状として十分混合
したのち乾燥して準備した。外径 165mmφ、内例 154mm
φ、高さ 40mmの落し蓋付カプセル(底、蓋、胴部には通
気用透孔付き)の内面にセラミックシートを介在させ
て、上記により準備した原料粉末 1.3kgを充填し、450
℃にて脱気処理を行なったのち、常温にて落し蓋上から
100MPaで加圧し、蓋を側板に溶接して、余長部削除、外
径旋削等の手入を行なった後、下記の要領で昇温・圧力
下での圧密処理を行なった。用いた金型は、Ni基超耐
熱合金(INCO713C)で内径 168mmφ、外径 280mmφであ
り、これを700℃に保持した。前記カプセルを900℃に加
熱したのち、前記金型中に納め、200MPaまで昇圧加圧し
2分間保持した後降圧降温し、カプセルを金型から取り
出して、900℃で焼なましした。次に、カプセルの上
面、下面の鏡板状部分を削除して、側板付きのまま、12
00℃で3時間仮焼結を行ない、冷却後側板を削除した。
最後に1500℃にて3時間焼結して密度 6.8g/cm2、相当密
度 97%の高密度ITOターゲットを得た。これより、12
0mmφ×6.0tのITOターゲットをワイヤ放電加工機に
て切出し、成形して、ターゲットを完成し、寿命テスト
を行なった。かくして、得られた高密度ITOターゲッ
トを、従来品の密度 83%のものと比較するとスパッタ電
圧の上昇するまでの時間は16時間であり、従来品の9時
間に比較して約1.8倍であった。
TO粉末に分散剤を配合し、スラリー状として十分混合
したのち乾燥して準備した。外径 165mmφ、内例 154mm
φ、高さ 40mmの落し蓋付カプセル(底、蓋、胴部には通
気用透孔付き)の内面にセラミックシートを介在させ
て、上記により準備した原料粉末 1.3kgを充填し、450
℃にて脱気処理を行なったのち、常温にて落し蓋上から
100MPaで加圧し、蓋を側板に溶接して、余長部削除、外
径旋削等の手入を行なった後、下記の要領で昇温・圧力
下での圧密処理を行なった。用いた金型は、Ni基超耐
熱合金(INCO713C)で内径 168mmφ、外径 280mmφであ
り、これを700℃に保持した。前記カプセルを900℃に加
熱したのち、前記金型中に納め、200MPaまで昇圧加圧し
2分間保持した後降圧降温し、カプセルを金型から取り
出して、900℃で焼なましした。次に、カプセルの上
面、下面の鏡板状部分を削除して、側板付きのまま、12
00℃で3時間仮焼結を行ない、冷却後側板を削除した。
最後に1500℃にて3時間焼結して密度 6.8g/cm2、相当密
度 97%の高密度ITOターゲットを得た。これより、12
0mmφ×6.0tのITOターゲットをワイヤ放電加工機に
て切出し、成形して、ターゲットを完成し、寿命テスト
を行なった。かくして、得られた高密度ITOターゲッ
トを、従来品の密度 83%のものと比較するとスパッタ電
圧の上昇するまでの時間は16時間であり、従来品の9時
間に比較して約1.8倍であった。
【0014】(実施例2)前述により調製した10wt%Sn
O2ITO粉末を、実施例1と同様に通気性処理した外
径 267mmφ、内径 257mmφ、高さ 40mmのカプセルに充
填し、常温で250MPaで加圧し、上蓋を溶接した。余長部
切削、外径旋削等の手入をした後、950℃に加圧して、
予め850℃に温度保持した内径 266mmφの超耐熱合金製
の金型に収容し、100MPaで加圧しつつ、2分保持したの
ち、カプセル全体を950℃で焼なましした。実施例1と
同様に仮焼結を行なった後、ターゲットを取出し、次い
で1400℃にて3時間焼結を行ない、その焼結品より230mm
φ×8tのITOターゲットを作製した。密度は6.8g/cm2
であり、相対密度は95%であった。本ターゲットを用
い、スパッター試験を行なったところ、スパッタ電圧上
昇までの寿命時間は18時間であった。
O2ITO粉末を、実施例1と同様に通気性処理した外
径 267mmφ、内径 257mmφ、高さ 40mmのカプセルに充
填し、常温で250MPaで加圧し、上蓋を溶接した。余長部
切削、外径旋削等の手入をした後、950℃に加圧して、
予め850℃に温度保持した内径 266mmφの超耐熱合金製
の金型に収容し、100MPaで加圧しつつ、2分保持したの
ち、カプセル全体を950℃で焼なましした。実施例1と
同様に仮焼結を行なった後、ターゲットを取出し、次い
で1400℃にて3時間焼結を行ない、その焼結品より230mm
φ×8tのITOターゲットを作製した。密度は6.8g/cm2
であり、相対密度は95%であった。本ターゲットを用
い、スパッター試験を行なったところ、スパッタ電圧上
昇までの寿命時間は18時間であった。
【0015】
【発明の効果】以上述べたように、比較的良好な寿命を
示す例えば、相対密度が90%、またはそれ以上のITO
スパッタリングターゲットを製造するには、従来の製造
方法では、常温プレス成形圧力を600MPa程度以上とする
必要があり、大型のターゲットを得るには、大能力のプ
レス機が必要で、これには莫大な投資が必要であった。
本発明は、比較的扱い易い温度範囲の昇温下で、かつ数
分間等の短時間加圧することにより、必要なプレス機能
力を大幅に低下して、従来法以上の加圧効果を得るもの
であり、これにより、高密度、大型のITOスパッタリ
ングターゲットの製造が経済的に非常に容易となった。
示す例えば、相対密度が90%、またはそれ以上のITO
スパッタリングターゲットを製造するには、従来の製造
方法では、常温プレス成形圧力を600MPa程度以上とする
必要があり、大型のターゲットを得るには、大能力のプ
レス機が必要で、これには莫大な投資が必要であった。
本発明は、比較的扱い易い温度範囲の昇温下で、かつ数
分間等の短時間加圧することにより、必要なプレス機能
力を大幅に低下して、従来法以上の加圧効果を得るもの
であり、これにより、高密度、大型のITOスパッタリ
ングターゲットの製造が経済的に非常に容易となった。
Claims (2)
- 【請求項1】 In2O3,SnO2を主成分とするITO
スパッタリングターゲットの製造方法において、原料粉
末を500℃以上、70MPa以上の昇温・圧力下で圧密する工
程を包含することを特徴とする高密度ITOターゲット
の製造方法。 - 【請求項2】 昇温・圧力下での圧密は、予め原料粉末
をカプセルに充填した後、該カプセルの全体に対して行
なうものであり、該圧密処理の後、1350℃以上の温度に
て焼結することを特徴とする請求項1の高密度ITOタ
ーゲットの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4287092A JPH05239632A (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | 高密度itoターゲットの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4287092A JPH05239632A (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | 高密度itoターゲットの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05239632A true JPH05239632A (ja) | 1993-09-17 |
Family
ID=12648074
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4287092A Pending JPH05239632A (ja) | 1992-02-28 | 1992-02-28 | 高密度itoターゲットの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05239632A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN115482965A (zh) * | 2022-09-16 | 2022-12-16 | 北京高压科学研究中心 | 一种提升透明导电氧化物电导率和蓝光过滤效率的方法 |
| CN115528144A (zh) * | 2022-10-13 | 2022-12-27 | 通威太阳能(金堂)有限公司 | 一种太阳电池及其制备方法 |
-
1992
- 1992-02-28 JP JP4287092A patent/JPH05239632A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN115482965A (zh) * | 2022-09-16 | 2022-12-16 | 北京高压科学研究中心 | 一种提升透明导电氧化物电导率和蓝光过滤效率的方法 |
| CN115482965B (zh) * | 2022-09-16 | 2024-06-04 | 北京高压科学研究中心 | 一种提升透明导电氧化物电导率和蓝光过滤效率的方法 |
| CN115528144A (zh) * | 2022-10-13 | 2022-12-27 | 通威太阳能(金堂)有限公司 | 一种太阳电池及其制备方法 |
| CN115528144B (zh) * | 2022-10-13 | 2024-04-26 | 通威太阳能(金堂)有限公司 | 一种太阳电池及其制备方法 |
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