JPH05239632A - 高密度itoターゲットの製造方法 - Google Patents

高密度itoターゲットの製造方法

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JPH05239632A
JPH05239632A JP4287092A JP4287092A JPH05239632A JP H05239632 A JPH05239632 A JP H05239632A JP 4287092 A JP4287092 A JP 4287092A JP 4287092 A JP4287092 A JP 4287092A JP H05239632 A JPH05239632 A JP H05239632A
Authority
JP
Japan
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capsule
temperature
pressure
target
sintering
Prior art date
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Pending
Application number
JP4287092A
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English (en)
Inventor
Mutsuo Kazuyasu
六夫 一安
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YASUKI SEIMITSU KK
Proterial Ltd
Original Assignee
YASUKI SEIMITSU KK
Hitachi Metals Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by YASUKI SEIMITSU KK, Hitachi Metals Ltd filed Critical YASUKI SEIMITSU KK
Priority to JP4287092A priority Critical patent/JPH05239632A/ja
Publication of JPH05239632A publication Critical patent/JPH05239632A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スパッタ電圧や膜生成速度の安定および良好
な生成薄膜のエッチング性等、長寿命をもたらす高密度
ITOターゲットの経済的な製造方法の提供。 【構成】 原料粉末を500℃以上、70MPa以上の昇温・圧
力下で圧密した後、1350℃以上の温度で焼成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ITO(インジウム・
錫酸化物)薄膜製膜用スパッタリングターゲットの製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ITO薄膜は、主にスパッタリング法に
よって得られ、高い電気伝導性と可視光線透過性を有す
るため、透明電極として、テレビ、ワープロ、パソコン
などの液晶表示部等に使用されている。従来のITO薄
膜製膜用スパッタリングターゲットの製造方法は、In2
3,SnO2等の原料粉末を十分混合し、常温でプレス
圧密またはCIP圧密を行なった後、1400℃以上の温度
で常圧焼結またはホットプレス焼結する方法が一般的で
ある。さらに高寿命品(寿命については後述)を得る方法
として、予備焼成物を粉砕し、該粉砕粉を再圧密焼結す
る方法なども提案されている。また、若干のSn粉末を
配合すると、スパッタ電圧が安定するとの報告もある。
また最近、高密度ターゲットを使用することによって高
寿命を得ようとする動きもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】スパッタリング用IT
Oターゲットは、スパッタリング中に次のような挙動を
示す。すなわち、ターゲットのスパッタ面が使用の経過
とともに、次第に黒色化するとともに、スパッタ電圧が
上昇する、膜の生成速度が低下する、生成膜の電気抵抗
が次第に高くなる、生成膜のエッチング性が悪くなるな
どである。通常は、かかる状態となって膜特性が許容値
以上に変化する以前に、ターゲット表面を再研磨する。
再研磨するまでの時間を寿命とするが、これは大略10〜
15時間である。再研磨はその都度、ターゲットをスパッ
タリング装置から取り出す必要があるため、この寿命の
如何は製膜能率に大幅な影響を与える。ターゲットの寿
命は、前記のようにその圧密密度に関係する。スパッタ
面の上記黒変の原因、生成膜のエッチング性の劣化など
は十分解明されていない。高密度化により長寿命化がも
たらされる理由として、熱伝導性が改善されてスパッタ
面の過熱が防止され、これによりIn23の分解が抑制
されるためとする意見が有力である。
【0004】図1は、5wt%SnO2 ITOターゲットの
常温プレス成形−常圧焼結法における常温プレス成形時
の加圧圧力と、1450℃ 2時間の常圧焼結後の相対密度と
の関係の一例を示したものである。この図から、例えば
相対密度 90%以上の製品を上記焼結条件で得るには、ほ
ぼ600MPa以上の高い加圧圧力が必要であり、これは面積
の広いターゲットを製作する場合、例えば800cm2のもの
であれば、480000MPa・cm2、すなわち、約5000tfプレス
機を必要とすることがわかる。これは、実際的には非常
に不経済である。またCIPで圧密する場合も600MPa以
上の能力のものが必要で、やはり非常に不経済である。
本発明の目的は、高寿命をもたらす高密度のターゲット
を経済的に製造する方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、In23,Sn
2を主成分とするITOスパッタリングターゲットの
製造方法において、原料粉末を500℃以上、70MPa以上の
昇温・圧力下で圧密する工程を包含することを特徴とす
る高密度ITOターゲットの製造方法である。本発明
は、昇温状態で加圧することによって、比較的低圧力で
も大幅に高密度化することができ、かつ、必要加圧時間
は、数分間でも十分で、さらに温度も例えば900℃前後
と扱い易い範囲であるから、常温プレスで高圧加圧する
より、はるかに技術的、経済的に有利であることを見出
したことによるものである。もっとも、焼結温度をより
高温化すれば、高密度化した製品が容易に得られると考
えられるが、In23は高温で解離して酸素を放出する
ため、焼結は進まず、さらに変質層を生成する。したが
って、焼結温度の高温化には限界がある。この反応は、
1550℃以上で著しくなる。
【0006】本発明では、例えば原料粉末を、予めカプ
セルに充填するなどして(必要とあれば常温圧密を行な
う)、In23がほとんど分解還元されない温度域(500℃
以上1100℃以下)で、圧密圧力が従来のホットプレス法
では達し得なかった70MPa以上で、しかも大気雰囲気中
で(In23が還元されない雰囲気で)圧密を行なうもの
である。しかし、これらの温度域の焼結は不十分であ
り、該処理後、1350℃以上の温度で本焼結を行なうこと
が望ましい。昇温下の圧密であるから、用いる金型等は
雰囲気で酸化しない、強度も十分強い、超耐熱合金など
を用いる。
【0007】
【作用】前記のホットプレス法は、高温で加圧を利用す
ることにより、焼結密度を上昇することを図ったもので
あるが、加圧用型材が黒鉛質であり、高温酸化、消耗が
起り易く、また、黒鉛質の低強度のために、さらに温度
圧力条件の制限が強い。さらに還元性雰囲気、真空下と
なればIn23が解離・還元され、品質の低下、または
研削等による表層除去のため歩留が低下する。本発明者
は、特願平2−410685号で、原料物質からの解離
酸素の移動を、カプセル材質を選定することによって、
HIP処理の適用を可能ならしめ、高密度焼結体を得る
方法を開発提案し、効果を上げている。
【0008】次に、ITO原料粉を昇温下で圧密すれ
ば、常温圧密の場合に比して充填率が大幅に向上するこ
とをデータで説明する。表1は、5wt%ZnO2原料粉末を
加圧圧力を196MPaと一定として圧密温度を変化した場合
の圧密温度tと圧密後の相対密度 S1の関係と、さらに
これを1500℃にて3時間焼結した場合の相対密度の関係
を示したものである(( )内は常温加圧に対する相対密
度上昇(%)を表す)。
【0009】
【表1】
【0010】表1からわかるように、同一加圧圧力でも
昇温状態で加圧することにより、該加圧後の相対密度を
大幅に上げることができ、これにより焼結後の相対密度
も大幅に向上し、前述のように総加圧圧力の低いプレス
でも、大型のターゲットを容易に製造することが可能に
なる。次に本発明の望ましい実施態様を述べる。前述の
ように本発明により昇温中で圧密することにより、高密
度化が達成されるが、この圧密のままでは、前述のよう
に焼結が十分進行しておらず、脆く破壊しやすいため取
扱いにくい。これらの困難を考えれば、圧密をカプセル
を利用して行なうと好都合である。
【0011】以下に適当なカプセルおよびその後の焼結
工程の例を示す。これら下記の各記載事項は、実情に応
じ取捨選択するとよい。適当肉厚で、かつ通気性を付与
するための透孔を有し、落し蓋状の蓋を伴ったカプセル
に通気性セラミックシートを敷いて原料粉末を充填し、
常温での適当な加圧圧力で圧縮した後、前記落し蓋をし
て、これをカプセルに溶接し、カプセルの余長部等を除
去する。通気性とする理由は、空気の巻き込みによるふ
くれや割れの発生防止と、後工程の仮焼結または本焼結
時の十分な酸化雰囲気の確保のためである。昇温下での
加圧用の型を、例えば850℃に保持しておき、被加工カ
プセルを930℃に加熱して該型に納め、徐々に昇圧する
恒温プレス加工とする。目的圧力に加圧後、所定時間保
持して圧力を浸透させたのち、型より被加工カプセルを
取り出し、応力除去焼なましを行ない、次いで加圧成形
体をカプセルより取り出す。しかし、圧密の温度域では
ITOは十分焼結しておらず脆いため、バインダー類で
固定するか、あるいはカプセルの全部または一部を残し
て予備焼結を行なうなどの対策を講ずるのがよい。しか
るのち、1350℃以上の温度にて本焼結する。
【0012】上記昇温・圧力下での圧密工程は、酸化性
雰囲気で圧密化するため、これに用いる型はセラミック
型、Fe-高Ni-Cr型合金等による耐熱合金型、高Ni基
型合金等による超耐熱合金型が有効である。昇温・圧力
下での圧密温度を500℃以上としたのは、500℃以下で
は、昇温を併用した効果が少なく、圧密のため強力なプ
レスが必要であるためである。なお、1100℃以上では、
In23の分解反応および型材の強度、酸化などに問題
が発生し、実施が一般に困難となる。また、この圧密時
の圧力を70MPa以上としたのは、この圧力より低いと圧
密効果が不十分であるためである。なお、この圧力は比
較的容易に得られる圧力であり、前記の800cm2程度のタ
ーゲットでも500〜600tf程度のプレス機で足りる。なお
この圧力は従来のグラファイト型に用いたホットプレス
で達成し得ない圧力である。本発明で、望ましい本焼結
温度は1350℃以上である。1350℃以上で本焼結すること
により、十分な焼結後強度と高い密度が得られる。
【0013】(実施例1)10%(wt%)SnO2を含有するI
TO粉末に分散剤を配合し、スラリー状として十分混合
したのち乾燥して準備した。外径 165mmφ、内例 154mm
φ、高さ 40mmの落し蓋付カプセル(底、蓋、胴部には通
気用透孔付き)の内面にセラミックシートを介在させ
て、上記により準備した原料粉末 1.3kgを充填し、450
℃にて脱気処理を行なったのち、常温にて落し蓋上から
100MPaで加圧し、蓋を側板に溶接して、余長部削除、外
径旋削等の手入を行なった後、下記の要領で昇温・圧力
下での圧密処理を行なった。用いた金型は、Ni基超耐
熱合金(INCO713C)で内径 168mmφ、外径 280mmφであ
り、これを700℃に保持した。前記カプセルを900℃に加
熱したのち、前記金型中に納め、200MPaまで昇圧加圧し
2分間保持した後降圧降温し、カプセルを金型から取り
出して、900℃で焼なましした。次に、カプセルの上
面、下面の鏡板状部分を削除して、側板付きのまま、12
00℃で3時間仮焼結を行ない、冷却後側板を削除した。
最後に1500℃にて3時間焼結して密度 6.8g/cm2、相当密
度 97%の高密度ITOターゲットを得た。これより、12
0mmφ×6.0tのITOターゲットをワイヤ放電加工機に
て切出し、成形して、ターゲットを完成し、寿命テスト
を行なった。かくして、得られた高密度ITOターゲッ
トを、従来品の密度 83%のものと比較するとスパッタ電
圧の上昇するまでの時間は16時間であり、従来品の9時
間に比較して約1.8倍であった。
【0014】(実施例2)前述により調製した10wt%Sn
2ITO粉末を、実施例1と同様に通気性処理した外
径 267mmφ、内径 257mmφ、高さ 40mmのカプセルに充
填し、常温で250MPaで加圧し、上蓋を溶接した。余長部
切削、外径旋削等の手入をした後、950℃に加圧して、
予め850℃に温度保持した内径 266mmφの超耐熱合金製
の金型に収容し、100MPaで加圧しつつ、2分保持したの
ち、カプセル全体を950℃で焼なましした。実施例1と
同様に仮焼結を行なった後、ターゲットを取出し、次い
で1400℃にて3時間焼結を行ない、その焼結品より230mm
φ×8tのITOターゲットを作製した。密度は6.8g/cm2
であり、相対密度は95%であった。本ターゲットを用
い、スパッター試験を行なったところ、スパッタ電圧上
昇までの寿命時間は18時間であった。
【0015】
【発明の効果】以上述べたように、比較的良好な寿命を
示す例えば、相対密度が90%、またはそれ以上のITO
スパッタリングターゲットを製造するには、従来の製造
方法では、常温プレス成形圧力を600MPa程度以上とする
必要があり、大型のターゲットを得るには、大能力のプ
レス機が必要で、これには莫大な投資が必要であった。
本発明は、比較的扱い易い温度範囲の昇温下で、かつ数
分間等の短時間加圧することにより、必要なプレス機能
力を大幅に低下して、従来法以上の加圧効果を得るもの
であり、これにより、高密度、大型のITOスパッタリ
ングターゲットの製造が経済的に非常に容易となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】常温プレス成形とそれに続く、1450℃ 2時間の
焼結によるITOターゲットの製造における常温プレス
成形圧力と焼結後の製品の相対密度との関係を示す図で
ある。 YA91536
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年12月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ITO(インジウム・
錫酸化物)薄膜製膜用スパッタリングターゲットの製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ITO薄膜は、主にスパッタリング法に
よって得られ、高い電気伝導性と可視光線透過性を有す
るため、透明電極として、テレビ、ワープロ、パソコン
などの液晶表示部等に使用されている。従来のITO薄
膜製膜用スパッタリングターゲットの製造方法は、In2
3,SnO2等の原料粉末を十分混合し、常温でプレス
圧密またはCIP圧密を行なった後、1400℃以上の温度
で常圧焼結またはホットプレス焼結する方法が一般的で
ある。さらに高寿命品(寿命については後述)を得る方法
として、予備焼成物を粉砕し、該粉砕粉を再圧密焼結す
る方法なども提案されている。また、若干のSn粉末を
配合すると、スパッタ電圧が安定するとの報告もある。
また最近、高密度ターゲットを使用することによって高
寿命を得ようとする動きもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】スパッタリング用IT
Oターゲットは、スパッタリング中に次のような挙動を
示す。すなわち、ターゲットのスパッタ面が使用の経過
とともに、次第に黒色化するとともに、スパッタ電圧が
上昇する、膜の生成速度が低下する、生成膜の電気抵抗
が次第に高くなる、生成膜のエッチング性が悪くなるな
どである。通常は、かかる状態となって膜特性が許容値
以上に変化する以前に、ターゲット表面を再研磨する。
再研磨するまでの時間を寿命とするが、これは大略10〜
15時間である。再研磨はその都度、ターゲットをスパッ
タリング装置から取り出す必要があるため、この寿命の
如何は製膜能率に大幅な影響を与える。ターゲットの寿
命は、前記のようにその圧密密度に関係する。スパッタ
面の上記黒変の原因、生成膜のエッチング性の劣化など
は十分解明されていない。高密度化により長寿命化がも
たらされる理由として、熱伝導性が改善されてスパッタ
面の過熱が防止され、これによりIn23の分解が抑制
されるためとする意見が有力である。
【0004】図1は、5wt%SnO2 ITOターゲットの
常温プレス成形−常圧焼結法における常温プレス成形時
の加圧圧力と、1450℃ 2時間の常圧焼結後の相対密度と
の関係の一例を示したものである。この図から、例えば
相対密度 90%以上の製品を上記焼結条件で得るには、ほ
ぼ600MPa以上の高い加圧圧力が必要であり、これは面積
の広いターゲットを製作する場合、例えば800cm2のもの
であれば、480000MPa・cm2、すなわち、約5000tfプレス
機を必要とすることがわかる。これは、実際的には非常
に不経済である。またCIPで圧密する場合も600MPa以
上の能力のものが必要で、やはり非常に不経済である。
本発明の目的は、高寿命をもたらす高密度のターゲット
を経済的に製造する方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、In23,Sn
2を主成分とするITOスパッタリングターゲットの
製造方法において、原料粉末を500℃以上、70MPa以上の
昇温・圧力下で圧密する工程を包含することを特徴とす
る高密度ITOターゲットの製造方法である。本発明
は、昇温状態で加圧することによって、比較的低圧力で
も大幅に高密度化することができ、かつ、必要加圧時間
は、数分間でも十分で、さらに温度も例えば900℃前後
と扱い易い範囲であるから、常温プレスで高圧加圧する
より、はるかに技術的、経済的に有利であることを見出
したことによるものである。もっとも、焼結温度をより
高温化すれば、高密度化した製品が容易に得られると考
えられるが、In23は高温で解離して酸素を放出する
ため、焼結は進まず、さらに変質層を生成する。したが
って、焼結温度の高温化には限界がある。この反応は、
1550℃以上で著しくなる。
【0006】本発明では、例えば原料粉末を、予めカプ
セルに充填するなどして(必要とあれば常温圧密を行な
う)、In23がほとんど分解還元されない温度域(500℃
以上1100℃以下)で、圧密圧力が従来のホットプレス法
では達し得なかった70MPa以上で、しかも大気雰囲気中
で(In23が還元されない雰囲気で)圧密を行なうもの
である。しかし、これらの温度域の焼結は不十分であ
り、該処理後、1350℃以上の温度で本焼結を行なうこと
が望ましい。昇温下の圧密であるから、用いる金型等は
雰囲気で酸化しない、強度も十分強い、超耐熱合金など
を用いる。
【0007】
【作用】前記のホットプレス法は、高温で加圧を利用す
ることにより、焼結密度を上昇することを図ったもので
あるが、加圧用型材が黒鉛質であり、高温酸化、消耗が
起り易く、また、黒鉛質の低強度のために、さらに温度
圧力条件の制限が強い。さらに還元性雰囲気、真空下と
なればIn23が解離・還元され、品質の低下、または
研削等による表層除去のため歩留が低下する。本発明者
は、特願平2−410685号で、原料物質からの解離
酸素の移動を、カプセル材質を選定することによって、
HIP処理の適用を可能ならしめ、高密度焼結体を得る
方法を開発提案し、効果を上げている。
【0008】次に、ITO原料粉を昇温下で圧密すれ
ば、常温圧密の場合に比して充填率が大幅に向上するこ
とをデータで説明する。表1は、5wt%ZnO2原料粉末を
加圧圧力を196MPaと一定として圧密温度を変化した場合
の圧密温度tと圧密後の相対密度 S1の関係と、さらに
これを1500℃にて3時間焼結した場合の相対密度の関係
を示したものである(( )内は常温加圧に対する相対密
度上昇(%)を表す)。
【0009】
【表1】
【0010】表1からわかるように、同一加圧圧力でも
昇温状態で加圧することにより、該加圧後の相対密度を
大幅に上げることができ、これにより焼結後の相対密度
も大幅に向上し、前述のように総加圧圧力の低いプレス
でも、大型のターゲットを容易に製造することが可能に
なる。次に本発明の望ましい実施態様を述べる。前述の
ように本発明により昇温中で圧密することにより、高密
度化が達成されるが、この圧密のままでは、前述のよう
に焼結が十分進行しておらず、脆く破壊しやすいため取
扱いにくい。これらの困難を考えれば、圧密をカプセル
を利用して行なうと好都合である。
【0011】以下に適当なカプセルおよびその後の焼結
工程の例を示す。これら下記の各記載事項は、実情に応
じ取捨選択するとよい。適当肉厚で、かつ通気性を付与
するための透孔を有し、落し蓋状の蓋を伴ったカプセル
に通気性セラミックシートを敷いて原料粉末を充填し、
常温での適当な加圧圧力で圧縮した後、前記落し蓋をし
て、これをカプセルに溶接し、カプセルの余長部等を除
去する。通気性とする理由は、空気の巻き込みによるふ
くれや割れの発生防止と、後工程の仮焼結または本焼結
時の十分な酸化雰囲気の確保のためである。昇温下での
加圧用の型を、例えば850℃に保持しておき、被加工カ
プセルを930℃に加熱して該型に納め、徐々に昇圧する
恒温プレス加工とする。目的圧力に加圧後、所定時間保
持して圧力を浸透させたのち、型より被加工カプセルを
取り出し、応力除去焼なましを行ない、次いで加圧成形
体をカプセルより取り出す。しかし、圧密の温度域では
ITOは十分焼結しておらず脆いため、バインダー類で
固定するか、あるいはカプセルの全部または一部を残し
て予備焼結を行なうなどの対策を講ずるのがよい。しか
るのち、1350℃以上の温度にて本焼結する。
【0012】上記昇温・圧力下での圧密工程は、酸化性
雰囲気で圧密化するため、これに用いる型はセラミック
型、Fe-高Ni-Cr型合金等による耐熱合金型、高Ni基
型合金等による超耐熱合金型が有効である。昇温・圧力
下での圧密温度を500℃以上としたのは、500℃以下で
は、昇温を併用した効果が少なく、圧密のため強力なプ
レスが必要であるためである。なお、1100℃以上では、
In23の分解反応および型材の強度、酸化などに問題
が発生し、実施が一般に困難となる。また、この圧密時
の圧力を70MPa以上としたのは、この圧力より低いと圧
密効果が不十分であるためである。なお、この圧力は比
較的容易に得られる圧力であり、前記の800cm2程度のタ
ーゲットでも500〜600tf程度のプレス機で足りる。なお
この圧力は従来のグラファイト型に用いたホットプレス
で達成し得ない圧力である。本発明で、望ましい本焼結
温度は1350℃以上である。1350℃以上で本焼結すること
により、十分な焼結後強度と高い密度が得られる。
【0013】(実施例1)10%(wt%)SnO2を含有するI
TO粉末に分散剤を配合し、スラリー状として十分混合
したのち乾燥して準備した。外径 165mmφ、内例 154mm
φ、高さ 40mmの落し蓋付カプセル(底、蓋、胴部には通
気用透孔付き)の内面にセラミックシートを介在させ
て、上記により準備した原料粉末 1.3kgを充填し、450
℃にて脱気処理を行なったのち、常温にて落し蓋上から
100MPaで加圧し、蓋を側板に溶接して、余長部削除、外
径旋削等の手入を行なった後、下記の要領で昇温・圧力
下での圧密処理を行なった。用いた金型は、Ni基超耐
熱合金(INCO713C)で内径 168mmφ、外径 280mmφであ
り、これを700℃に保持した。前記カプセルを900℃に加
熱したのち、前記金型中に納め、200MPaまで昇圧加圧し
2分間保持した後降圧降温し、カプセルを金型から取り
出して、900℃で焼なましした。次に、カプセルの上
面、下面の鏡板状部分を削除して、側板付きのまま、12
00℃で3時間仮焼結を行ない、冷却後側板を削除した。
最後に1500℃にて3時間焼結して密度 6.8g/cm2、相当密
度 97%の高密度ITOターゲットを得た。これより、12
0mmφ×6.0tのITOターゲットをワイヤ放電加工機に
て切出し、成形して、ターゲットを完成し、寿命テスト
を行なった。かくして、得られた高密度ITOターゲッ
トを、従来品の密度 83%のものと比較するとスパッタ電
圧の上昇するまでの時間は16時間であり、従来品の9時
間に比較して約1.8倍であった。
【0014】(実施例2)前述により調製した10wt%Sn
2ITO粉末を、実施例1と同様に通気性処理した外
径 267mmφ、内径 257mmφ、高さ 40mmのカプセルに充
填し、常温で250MPaで加圧し、上蓋を溶接した。余長部
切削、外径旋削等の手入をした後、950℃に加圧して、
予め850℃に温度保持した内径 266mmφの超耐熱合金製
の金型に収容し、100MPaで加圧しつつ、2分保持したの
ち、カプセル全体を950℃で焼なましした。実施例1と
同様に仮焼結を行なった後、ターゲットを取出し、次い
で1400℃にて3時間焼結を行ない、その焼結品より230mm
φ×8tのITOターゲットを作製した。密度は6.8g/cm2
であり、相対密度は95%であった。本ターゲットを用
い、スパッター試験を行なったところ、スパッタ電圧上
昇までの寿命時間は18時間であった。
【0015】
【発明の効果】以上述べたように、比較的良好な寿命を
示す例えば、相対密度が90%、またはそれ以上のITO
スパッタリングターゲットを製造するには、従来の製造
方法では、常温プレス成形圧力を600MPa程度以上とする
必要があり、大型のターゲットを得るには、大能力のプ
レス機が必要で、これには莫大な投資が必要であった。
本発明は、比較的扱い易い温度範囲の昇温下で、かつ数
分間等の短時間加圧することにより、必要なプレス機能
力を大幅に低下して、従来法以上の加圧効果を得るもの
であり、これにより、高密度、大型のITOスパッタリ
ングターゲットの製造が経済的に非常に容易となった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 In23,SnO2を主成分とするITO
    スパッタリングターゲットの製造方法において、原料粉
    末を500℃以上、70MPa以上の昇温・圧力下で圧密する工
    程を包含することを特徴とする高密度ITOターゲット
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 昇温・圧力下での圧密は、予め原料粉末
    をカプセルに充填した後、該カプセルの全体に対して行
    なうものであり、該圧密処理の後、1350℃以上の温度に
    て焼結することを特徴とする請求項1の高密度ITOタ
    ーゲットの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115482965A (zh) * 2022-09-16 2022-12-16 北京高压科学研究中心 一种提升透明导电氧化物电导率和蓝光过滤效率的方法
CN115528144A (zh) * 2022-10-13 2022-12-27 通威太阳能(金堂)有限公司 一种太阳电池及其制备方法

Cited By (4)

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CN115528144A (zh) * 2022-10-13 2022-12-27 通威太阳能(金堂)有限公司 一种太阳电池及其制备方法
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