JPH05240335A - 副変速機付無段変速装置を備えた車両の変速制御装置 - Google Patents

副変速機付無段変速装置を備えた車両の変速制御装置

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JPH05240335A
JPH05240335A JP4076291A JP7629192A JPH05240335A JP H05240335 A JPH05240335 A JP H05240335A JP 4076291 A JP4076291 A JP 4076291A JP 7629192 A JP7629192 A JP 7629192A JP H05240335 A JPH05240335 A JP H05240335A
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JP
Japan
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shift
auxiliary transmission
gear
output shaft
rotation speed
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JP4076291A
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English (en)
Inventor
Takashi Hayashi
孝士 林
Yoshinobu Soga
吉伸 曽我
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 副変速機の実際の変速作動の開始時点を正確
に検出でき、適切なタイミングで車両状態制御を実行可
能な副変速機付無段変速装置を備えた車両の変速制御装
置を提供する。 【構成】 本発明では、エンジン回転速度ではなく、C
VTの出力軸回転速度、即ち副変速機の入力軸回転速度
に基づいて実際の変速作動の開始が判定されるようにな
っている。例えば、実施例において、副変速機18のL
→H変速に際して、変速判定手段に対応するステップS
3により出力軸70の回転速度Nout の変曲点からの変
化幅に基づいて副変速機18のL→H変速出力が判定さ
れ、且つ変速作動判定手段に対応するステップS5によ
り実際の変速作動の開始が判定された場合には、車両状
態制御手段に対応するステップS6によって副変速機1
8のL→H変速に起因して発生する変速ショックを緩和
するなどのための車両状態制御が実行される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、副変速機付無段変速装
置を備えた車両の変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の前進ギヤ段に切り換えられる自動
変速機を備えた車両においては、ギヤ段を切り換えるに
際して、自動変速機の入力軸回転速度或いはエンジン回
転速度の変化に基づいて実際の変速作動の開始を判断
し、その実際の変速作動に基づく車両状態制御、たとえ
ば変速ショックを緩和するためにそれ以後のエンジンの
出力トルクを一時的に低下させる制御が行われている。
たとえば、特開昭62−279144号公報に記載され
た変速制御装置がそれである。
【0003】
【発明が解決すべき課題】ところで、油圧シリンダによ
り変速比が無段階に変化させられるベルト式無段変速機
の後段に、上記の自動変速機と同様な複数の前進ギヤ段
に切り換えられる副変速機が連結される形式の無段変速
装置を備えた車両に対しても、その副変速機のギヤ段を
切り換えるに際して発生する変速ショックを緩和するた
めに、上記のような変速時の車両状態制御技術を適用す
ることが考えられる。
【0004】しかし、上記ベルト式無段変速機では、目
標エンジン回転速度或いは目標変速比を得るためのフィ
ードバック制御が実行されることにより所定の目標値を
維持するために油圧シリンダの推力が調節される。しか
しながら、ベルト式無段変速機は、油圧シリンダの推力
比が同じであっても伝達トルクが変化するに伴って変速
比が変化する性質があることから、副変速機の変速に際
してイナーシャトルクが発生することによりベルト式無
段変速機の伝達トルクが変化すると、その変速比が一時
的に変化することが避けられない。このため、副変速機
の実際の変速に関連して発生するイナーシャトルクによ
りエンジン回転速度或いは入力軸回転速度の変化が発生
し、然もその変化の発生が遅れる傾向となる。このた
め、エンジン回転速度或いは入力軸回転速度の変化に基
づいて検出される実際の変速作動の開始時点、すなわち
イナーシャ相の検出時点が不正確となり、変速ショック
を緩和するための制御、たとえばエンジンの出力トルク
をイナーシャ相の持続期間だけ一時的に低下させたり或
いはロックアップクラッチを解放させたりする制御を適
切なタイミングで実行させることができない欠点があっ
た。このような変速ショックを緩和するための制御を適
切なタイミングで実行させることができない場合には、
変速ショックが充分に緩和されず、運転性が損なわれる
おそれがあるのである。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、副変速機の実際
の変速作動の開始時点を正確に検出でき、適切なタイミ
ングで車両状態制御を実行することができる副変速機付
無段変速装置を備えた車両の変速制御装置を提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
めの、本発明の要旨とするところは、図1の発明の要旨
図に示すように、油圧シリンダにより変速比が無段階に
変化させられるベルト式無段変速機と、そのベルト式無
段変速機の後段に連結されて複数の前進ギヤ段に切り換
えられる副変速機とを有する無段変速装置を備えた車両
の変速制御装置であって、(a) 前記副変速機の変速を判
定する変速判定手段と、(b) 前記ベルト式無段変速機の
出力軸回転速度を検出する出力軸回転速度検出手段と、
(c) その出力軸回転速度検出手段により検出された出力
軸回転速度の変曲点からの変化幅に基づいて実際の変速
作動を判定する変速作動判定手段と、(d) 前記変速判定
手段により前記副変速機の変速が判定された後、前記変
速作動判定手段により実際の変速作動が判定された場合
には、その実際の変速作動に基づいて車両状態を制御す
る車両状態制御手段とを、含むことにある。
【0007】
【作用】このようにすれば、変速判定手段により前記副
変速機の変速が判定された後、前記変速作動判定手段に
より出力軸回転速度の変曲点からの変化幅に基づいて実
際の変速作動が判定された場合には、車両状態制御手段
によってその実際の変速作動に基づく車両状態制御が実
行される。
【0008】
【発明の効果】このように、エンジン回転速度ではな
く、ベルト式無段変速機の出力軸回転速度に基づいて実
際の変速作動が変速作動判定手段により判定されるの
で、その実際の変速作動、たとえばその開始時点や終了
時点が正確に判定されるとともに、車両状態制御手段に
よる車両状態制御が適切なタイミングで実行される。
【0009】ここで、上記実際の変速作動に基づく車両
状態制御には、実際の変速過程においてエンジンの出力
を一時的に低下させるトルクダウン制御、実際の変速過
程において無段変速機の変速比を固定する制御、実際の
変速過程においてロックアップクラッチを解放させる制
御などが含まれる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0011】図2は、本発明の一実施例の制御装置が適
用されるFF車両用横置トランスアクスルの骨子図であ
り、図3はその制御装置の構成例を示すブロック線図で
ある。図2において、エンジン10の動力は、ロックア
ップクラッチ付フルードカップリング12、前後進切換
装置14、ベルト式無段変速機(以下、CVTという)
16、副変速機18、減速ギヤ装置20、および差動歯
車装置22を経て、駆動軸24に連結された車輪26へ
伝達されるようになっている。
【0012】フルードカップリング12は、エンジン1
0のクランク軸28と接続されているポンプ翼車30
と、そのポンプ翼車30からのオイルにより回転させら
れるタービン翼車32と、そのタービン翼車32に相対
回転不能に連結された出力軸34と、ダンパ36を介し
て出力軸34に設けられたロックアップクラッチ38と
を備えている。上記ポンプ翼車30には油圧ポンプ40
が連結されており、各部の油圧アクチュエータを作動さ
せるための油圧が発生させられるようになっている。上
記フルードカップリング12では、解放側油室46へ作
動油が供給され且つ係合側油室48内の作動油が排出さ
れると、ロックアップクラッチ38が解放され、反対
に、係合側油室48へ作動油が供給され且つ解放側油室
46の作動油が排出されると、ロックアップクラッチ3
8が係合させられて、クランク軸28と出力軸34とが
直結されるようになっている。
【0013】前後進切換装置14は、後述のシフトレバ
ー142の操作位置に従って前進ギヤ段または後進ギヤ
段に択一的に切り換えられるダブルピニオン型の遊星歯
車装置であって、CVT16を挟んで上記フルードカッ
プリング12と反対側に配設されている。フルードカッ
プリング12の出力軸34はCVT16の入力軸58の
軸心を挿通して反対側まで突き出しており、遊星歯車装
置は、その出力軸34に相対回転不能に設けられたサン
ギヤ50と、サンギヤ50と同心に設けられたリングギ
ヤ52と、それ等サンギヤ50およびリングギヤ52の
一方および他方と噛み合い且つ互いに噛み合う一対の遊
星ギヤ54および56と、それ等の遊星ギヤ54および
56を回転可能に支持するとともにCVT16の入力軸
58に相対回転不能に連結されたキャリア60とを備え
ている。上記サンギヤ50とキャリア60との間には多
板式の前進クラッチC1が設けられているとともに、リ
ングギヤ52とハウジング64との間には多板式の後進
ブレーキB1が設けられており、ハウジング64内の前
進用油圧アクチュエータ42および後進用油圧アクチュ
エータ44によってそれぞれ係合制御されるようになっ
ている。後進ブレーキB1が解放された状態において前
進クラッチC1が係合させられると、出力軸34とキャ
リア60とが相対回転不能に連結されて入力軸58が出
力軸34と一体的に回転させられ、前進クラッチC1が
解放されるとともに後進ブレーキB1が係合させられる
と、リングギヤ52の回転が阻止されるためキャリア6
0更には入力軸58が出力軸34と反対方向、すなわち
車両を後進させる方向へ減速回転させられる。
【0014】CVT16は、上記入力軸58およびそれ
と平行な出力軸70を備えており、それ等の入力軸5
8、出力軸70には駆動側可変プーリ72、従動側可変
プーリ74がそれぞれ設けられているとともに、それら
の可変プーリ72、74間には伝動ベルト76が巻き掛
けられている。可変プーリ72および74は、入力軸5
8および出力軸70にそれぞれ固定された固定回転体7
8および80と、入力軸58および出力軸70にそれぞ
れ軸心方向の移動可能且つ軸まわりの相対回転不能に設
けられた可動回転体82および84とから成り、可動回
転体82および84がそれぞれその背面側に配設された
油圧シリンダ86および88によって軸心方向へ移動さ
せられることによりV溝幅、すなわち伝動ベルト76の
掛り径(有効径)が変化させられて、CVT16の変速
比γ(=入力軸58の回転速度Nin/出力軸70の回転
速度Nout )が変更されるようになっている。
【0015】副変速機18はシングルピニオン型の遊星
歯車装置にて構成されており、出力軸70と同心まわり
の回転可能に配設されたサンギヤ90と、出力軸70に
相対回転不能に連結されたリングギヤ92と、それ等の
サンギヤ90およびリングギヤ92と噛み合わされた遊
星ギヤ94と、その遊星ギヤ94を回転可能に支持する
とともに第2出力軸96に相対回転不能に連結されたキ
ャリア98とを備えている。上記サンギヤ90とキャリ
ア98との間には多板式の高速段用クラッチC2が設け
られているとともに、サンギヤ90とハウジング64と
の間には一方向クラッチ102および多板式の低速段用
ブレーキB2が直列に設けられている。高速段用クラッ
チC2および低速段用ブレーキB2はそれぞれ高速段用
油圧アクチュエータ106および低速段用油圧アクチュ
エータ108によって係合制御されるようになってい
る。低速段用ブレーキB2が係合させられることにより
成立させられた低速ギヤ段において、一方向クラッチ1
02は、正トルク駆動状態ではサンギヤ90のリングギ
ヤ92と反対方向の回転を阻止するが、負トルク駆動
(エンジンブレーキ)状態では、そのリングギヤ92と
同じ方向への回転を許容して駆動輪26の回転力をエン
ジン10側へ伝達する動力伝達経路を解放するものであ
る。したがって、高速段用クラッチC2が解放されると
ともに低速段用ブレーキB2が係合されると、低速ギヤ
段が成立させられる。この状態では、CVT16の出力
軸70が車両を前進させる方向へ回転させられると、キ
ャリア98および第2出力軸96は出力軸70の回転方
向と同じ方向へ減速回転させられる。逆に、低速段用ブ
レーキB2が解放されるとともに高速段用クラッチC2
が係合されると、高速ギヤ段が成立させられる。この状
態では、サンギヤ90とキャリア98とが相対回転不能
に連結されるため、かかる遊星歯車装置は一体回転させ
られるようになり、第2出力軸96は出力軸70と同じ
方向へ回転させられる。なお、前進時には低速段用ブレ
ーキB2を係合させたまま高速段用クラッチC2を係合
させることによっても変速段を切り換えることができ
る。
【0016】上記第2出力軸96には第1歯車110が
設けられており、中間軸112に設けられた第2歯車1
14と噛み合わされている。中間軸112は、第2出力
軸96の軸心bと平行な軸心cまわりの回転可能に配設
されているとともに、差動歯車装置22の大径歯車11
6と噛み合わされた第3歯車118を備えている。第2
歯車114は第1歯車110よりも大径で、第3歯車1
18は第2歯車114よりも小径であり、これ等の第1
歯車110、第2歯車114、および第3歯車118に
よって前記減速ギヤ装置20が構成されている。差動歯
車装置22は、駆動軸24と直交する軸まわりに回転可
能に支持され且つ大径歯車116と一体的に回転する一
対の差動小歯車120と、その差動小歯車120と噛み
合い且つ駆動軸24に連結された一対の差動大歯車12
2とを備えている。したがって、減速ギヤ装置20から
伝達された動力は、差動歯車装置22において左右の駆
動軸24へ均等に分配された後、左右の前輪(駆動輪)
26へ伝達される。
【0017】図3において、エンジン10の図示しない
吸気配管に設けられたスロットルセンサ130は、スロ
ットル弁開度θthを表す信号を電子制御装置132へ供
給する。また、たとえばイグナイタなどに設けられたエ
ンジン回転センサ134は、エンジン10の回転速度N
e を表す信号を電子制御装置132へ供給する。また、
ハウジング64に設けられた入力軸回転センサ136お
よび出力軸回転センサ138は、CVT16の入力軸5
8の回転速度Ninおよび出力軸70の回転速度Nout
表す信号を電子制御装置132へそれぞれ供給する。ま
た、駆動軸24、すなわち前輪26の回転を検出するた
めにハウジング64に設けられた車速センサ140は、
差動歯車装置22の大径歯車116の回転速度を検出し
て車速SPDに対応する信号を電子制御装置132へ供
給する。また、操作位置センサ144はシフトレバー1
42の操作位置Ps を表す信号を電子制御装置132へ
供給する。図3の油圧制御回路170は、たとえば特願
平3−182980号の明細書に記載されたように構成
されている。
【0018】電子制御装置132は、CPU146、R
AM148、ROM150、および図示しないインター
フェースなどからなる所謂マイクロコンピュータを備え
ており、CPU146は、RAM148の一時記憶機能
を利用しつつ予めROM150に記憶されたプログラム
に従って上記入力信号を処理し、CVT16の変速比制
御のために第1電磁弁152、第2電磁弁154を駆動
し、フルードカップリング12のロックアップクラッチ
38の係合制御のために第3電磁弁156、第4電磁弁
158を駆動し、副変速機18の変速段切換制御のため
に第6電磁弁162を駆動する。また、副変速機18の
変速段切換に際して発生する変速ショックを緩和するト
ルク低下制御を行うためのトルクダウン指令信号ECT
1を遅角要求値ESAとともに点火時期調節装置164
へ出力する。
【0019】上記のCVT16の変速比制御では、たと
えば、燃費および運転性が得られる最適曲線上に沿って
エンジン10が作動するように目標エンジン回転速度、
目標入力軸回転速度、或いは目標変速比が決定され、そ
の目標値と実際値とが一致するように第1電磁弁152
および第2電磁弁154が駆動されて変速比γが調節さ
れる。また、ロックアップクラッチ38の係合制御で
は、たとえば、予め記憶された関係から車速SPDおよ
びスロットル弁開度θthに基づいて係合領域か否かが判
断され、係合領域であると判断された場合には第4電磁
弁158がオフとされた状態で第3電磁弁156がオン
とされ、解放領域であると判断された場合には第4電磁
弁158がオフとされた状態で第3電磁弁156もオフ
とされる。また、張力制御圧制御では、たとえば、二次
側の油圧シリンダ88に作用される張力制御圧Pbelt
伝動ベルト76のすべりが生じない範囲で小さな値とな
る目標圧が得られるように予め記憶された関係から第5
電磁弁160が制御される。副変速機18の変速段切換
制御では、たとえば特開昭61−241561号公報或
いは特開昭62−137239号公報に記載されている
ように、たとえば図4に示す予め記憶された関係から実
際のスロットル弁開度θthと変速比γ或いは車速SPD
に基づいて切り換えるべきギヤ段を判定し、その変速判
定結果が高速ギヤ段であれば第6電磁弁162をオン状
態とし、低速ギヤ段であれば第6電磁弁162をオフ状
態とする。図5は、シフトレバー142の操作位置に関
連して制御される、前進クラッチC1および後進ブレー
キB1、高速段用クラッチC2および低速段用ブレーキ
B2の作動状態と、変速段との関係を示している。
【0020】以下、電子制御装置132の作動の要部で
ある車両状態制御ルーチンを図6のフローチャートに基
づいて説明する。この図6のルーチンでは、副変速機1
8の低速ギヤ段から高速ギヤ段への変速、すなわちL→
H変速に起因する変速ショックを緩和するためのもので
ある。
【0021】図6のステップS1では、各センサにより
供給された信号、すなわちエンジン10の回転速度
e 、入力軸58の回転速度Nin、出力軸70の回転速
度Nout、スロットル弁の開度θth、車速SPDに対応
する信号、シフトレバー142の操作位置Ps が読み込
まれるとともに、それらの信号からCVT16の変速比
γ、車速SPDおよび第2出力軸96の回転速度Nout2
等が算出される。続くステップS2では、フラグF1
内容が「1」であるか否かが判断される。このフラグF
1 はその内容が「1」であるときに副変速機18の変速
に起因して発生する変速ショックを緩和するための変速
ショック緩和制御が既に開始されていることを示すもの
である。
【0022】上記ステップS2の判断が肯定された場合
には、変速ショック緩和制御の実行が開始された状態で
あるので、後述のステップS7以下が実行される。しか
し、当初は、未だ変速ショック緩和制御が実行されてお
らず、上記ステップS2の判断が否定されるので、ステ
ップS3で、前記副変速機18の変速段切換制御におい
て副変速機18の変速判断に基づく変速出力が行われた
か否かが、たとえば第6電磁弁162の駆動信号に基づ
いて判断される。このステップS3の判断が否定された
場合には、副変速機18の変速ショックを緩和する必要
がないので本ルーチンが終了させられる。
【0023】上記ステップS3の判断が肯定された場合
には、副変速機18の変速判断が行われた状態であるの
で、ステップS4において、後述のステップS5および
S7で用いられる判断基準値αおよびβが、予め記憶さ
れた関係式からエンジン10の負荷、車速SPDなどに
基づいて決定される。また、このステップS4では、エ
ンジン10の出力トルクの低下量に対応する遅角要求値
ESAが、予め記憶された関係式からエンジン10の負
荷、車速SPDなどに基づいて決定される。図7のB点
はこの時点を示している。上記判断基準値αはイナーシ
ャ相の開始を判断するための値であり、判断基準値βは
イナーシャ相の終了直前を判断するためのものである。
それら判断基準値αおよびβは、精度良くイナーシャ相
を検出するための必要且つ充分な値となるように決定さ
れる。そのイナーシャ相とは、副変速機18の変速作動
によりその入力軸(CVT16の出力軸70)の回転速
度が変化する期間、イナーシャトルクの発生期間をい
う。この期間には、クランク軸28からCVT16の出
力軸70に至る間の回転速度変化をする部材の慣性トル
クが発生する。
【0024】そして、ステップS5では、制御サイクル
毎に読み込まれる出力軸70の回転速度Nout の極大点
(変曲点)であるピーク値Nout upがよく知られた方法
で決定され、そのピーク値Nout upにαが減算された値
(Nout up−α)よりも実際の回転速度Nout が低くな
ったか否か、換言すれば出力軸70の回転速度Nout
ピーク値Nout upからの変化幅(Nout up−Nout )が
判断基準値αを超えたか否かが判断される。上記ステッ
プS5は、高速段用クラッチC2の係合開始によって出
力軸70の回転速度Nout に変化が現れたか否かを判断
することにより、実際の変速作動の開始を判断するため
のものである。
【0025】上記ステップS5の判断が否定された場合
には本ルーチンが終了させられる。しかし、以上のステ
ップが繰り返し実行されるうち、上記ステップS5の判
断が肯定されると、ステップS6において前記フラグF
1 の内容が「1」にセットされるとともに、L→H変速
に関連する車両状態制御が実行される。本実施例におけ
る車両状態制御では、それまで係合状態であったロック
アップクラッチ38を解放させて変速ショックを吸収す
るためのクラッチ解放制御と、エンジン出力トルクを一
時的に低下させて変速過程のピークトルクを低減するこ
とにより変速ショックを緩和するためのエンジン出力ト
ルク低下制御とが開始される。このエンジン出力トルク
低下制御では、トルクダウン指令信号ECT1が出され
て既に決定されている遅角要求値ESAが点火時期調節
装置164へ出力されるので、エンジン10の点火時期
が点火時期調節装置164によって遅角要求値ESAに
対応した角度だけ遅角されて、遅角要求値ESAに対応
した量だけエンジン10の出力トルクが低下させられ
る。図7のC点はこの時点を示している。
【0026】上記のようにフラグF1 の内容が「1」に
セットされた後は、続くサイクルのステップS2の後の
ステップS7においてフラグF2 の内容が「1」である
か否か判断される。このフラグF2 はその内容が「1」
であるときにおいて変速完了したことを示すものである
が、当初はその内容が「0」であるので、ステップS8
が実行される。このステップS8では、予め記憶された
副変速機18のL→H変速後の変速比γH と第2出力軸
96の実際の回転速度Nout2とから高速ギヤ段へ変速後
の回転速度Nout H (=γH ・Nout2)が算出され、出
力軸70の実際の回転速度Nout がその変速後の回転速
度Nout H に判断基準値βを加えた値(Nout H +β)
を下まわったか否かが判断される。このステップS8の
判断が否定された場合には本ルーチンが終了させられ
る。
【0027】以上のステップが繰り返し実行されるう
ち、変速出力が出された以後において出力軸70の回転
速度Nout が逐次低下することにより上記ステップS8
の判断が肯定された場合には、ステップS9において遅
角要求値ESAが元の値に接近するように遅角要求値E
SAが連続的に変化させられることにより、エンジン1
0の出力トルクの低下量が順次少なくされる。図7のD
点はこの時点を示している。
【0028】次いで、ステップS10では、出力軸70
の実際の回転速度Nout が前記高速ギヤ段へ変速後の回
転速度Nout H と一致したか否かが判断される。このス
テップS10の判断が否定された場合には本ルーチンが
終了させられる。しかし、出力軸70の回転速度Nout
が更に低下して上記ステップS10の判断が肯定された
場合には、副変速機18のL→H変速が完了した状態で
あるので、ステップS11において遅角要求値ESAが
元の値に更新され且つトルク低下指令信号ECT1の出
力が停止させられるとともに、フラグF2 の内容が
「1」にセットされる。図7のE点はこの時点を示して
いる。
【0029】そして、続くステップS12においては、
副変速機18の高速ギヤ段を成立させるための変速出力
時点Bからの経過時間TEが所定の判断基準時間T3
到達したか否かが判断される。この判断基準時間T
3 は、ロックアップクラッチ38の係合を許可する変速
出力時点Bからの経過時間を示すものである。しかし、
上記ステップS11が実行された当初は、上記ステップ
S12の判断が否定されて本ルーチンが終了させられ
る。
【0030】上記のようにフラグF2 の内容が「1」に
セットされると、次のサイクルのステップS7の判断が
肯定されるので、その後に上記ステップS12が実行さ
れる。以上のステップが繰り返し実行されるうち、ステ
ップS12の判断が肯定された場合には、ステップS1
3においてロックアップクラッチ38の係合が許可され
るとともに、ステップS14においてフラグF1 および
フラグF2 の内容がそれぞれ「0」にリセットされる。
図7のF点はこの時点を示している。
【0031】上述のように、本実施例によれば、副変速
機18のL→H変速に際して、変速判定手段に対応する
ステップS3により出力軸70の回転速度Nout の変曲
点からの変化幅に基づいて副変速機18のL→H変速出
力が判定され、且つ変速作動判定手段に対応するステッ
プS5により実際の変速作動の開始が判定された場合に
は、車両状態制御手段に対応するステップS6によって
副変速機18のL→H変速に起因して発生する変速ショ
ックを緩和するためのエンジントルク低下制御やロック
アップクラッチ解放制御が実行される。このように、ス
テップS5では、エンジン回転速度Ne ではなく、CV
T16の出力軸回転速度Nout 、即ち副変速機18の入
力軸回転速度に基づいて実際の変速作動の開始が判定さ
れるので、その実際の変速作動の開始時点が正確に判定
される。しかも、ステップS6による変速ショック緩和
制御が適切なタイミングで実行されるので、充分な変速
ショック緩和作用が得られるのである。
【0032】因に、CVT16は、図8に示すように、
油圧シリンダ86、88の推力比が一定であっても、伝
達トルクの変化に伴って変速比がγa からγb へ変化す
る性質があるため、入力軸回転速度Ninの変化は、副変
速機18のギヤ段の切換えに関連して発生するイナーシ
ャトルクによって一時的に変化し、その変化は図9に示
すように出力軸回転速度Nout に比較して所定の遅れ時
間τだけ遅く発生する。このため、入力軸回転速度Nin
の変化を実際の変速作動の開始点として用いる従来の制
御装置では、イナーシャ相の検出時点が不正確となり、
変速ショックを緩和するための制御を適切なタイミング
で実行させることができなかった。
【0033】また、本実施例によれば、実際の変速作動
の終了時点も正確に判定されるので、たとえば変速出力
時点からの時間制御によるタイマー方式に比較して余裕
時間を設ける必要がなく、可及的速やかにエンジントル
ク低下制御やロックアップクラッチ38の解放期間を終
了させ得る利点がある。
【0034】次に、副変速機18のH→L変速に際して
も、図6のフローチャートに示す作動と同様に制御され
てもよい。図10はこの制御によって得られる作動を示
すタイムチャートである。この場合のステップS5で
は、出力軸70の回転速度Nout の極小点であるピーク
値Nout lpがよく知られた方法で決定され、予め記憶さ
れた副変速機18のH→L変速後の変速比γL とそのピ
ーク値Nout lp(その時の第2出力軸96の回転速度N
out2)とから低速ギヤ段へ変速後の回転速度N
out L (=γL ・Nout lp)が算出され、その変速後の
回転速度Nout L から所定の判断基準値Δnが減算され
た値(Nout L −Δn)よりも出力軸70の実際の回転
速度Nout が高くなったか否かが判断される。また、ス
テップS8では、出力軸70の実際の回転速度Nout
上記変速後の回転速度Nout L に所定の判断基準値β’
を差し引いた値(Nout L −β’)を上まわったか否か
が判断される。本実施例においても、実際の変速作動の
開始時点が正確に判定される。なお、本実施例における
エンジントルク低下制御は、副変速機18のH→L変速
に関連して生じる動力伝達系のねじれなどによるトルク
振動を抑制するためのものである。また上記判断基準値
Δnは、エンジントルク低下制御のおくれを考慮して決
定される。
【0035】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
る。
【0036】たとえば、前述の実施例のステップS6に
おいては、変速ショックを緩和するために、ロックアッ
プクラッチ38の解放制御とエンジン10の主力トルク
低下制御が実行されているが、それらの一方の制御だけ
が実行されてもよい。
【0037】また、前述の実施例のステップS6におい
て、変速ショックを緩和するために、ロックアップクラ
ッチ38の解放制御とエンジン10の出力トルク低下制
御に加えて、CVT16の変速比γの変化を抑制或いは
固定する制御が実行されてもよい。このCVT16の変
速比γの変化を抑制或いは固定する制御は、副変速機1
8のL→H変速に際してCVT16の変速比γの変化に
より作動油が大量に消費されて高速段用クラッチC2の
係合作動およびその係合タイミングが影響されないよう
にするものである。
【0038】また、前述の実施例のステップS10は、
ステップS8の判断が肯定されてからの経過時間が設定
値を超えたか否かを判断するものであってもよいし、出
力軸回転速度Nout がk・NW と一致したか否かを判断
するものであってもよい。また、前述の図6の実施例の
ステップS10においても同様である。このNW は、車
速センサ140により検出される大径歯車116の回転
速度を表すものであり、kはNW を上記出力軸回転速度
out に換算する係数である。
【0039】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の主要構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施例が適用された車両の動力伝達
装置の構成を説明する骨子図である。
【図3】図2の実施例に用いられる制御装置の構成を示
すブロック線図である。
【図4】図2の副変速機の変速判断に用いられる関係を
示す図である。
【図5】図2および図3の実施例において、副変速機の
ギヤ段とそれを制御する電磁弁との作動状態を説明する
図である。
【図6】図3の電子制御装置の作動の要部を説明するフ
ローチャートである。
【図7】図6に示す制御作動を説明するタイムチャート
である。
【図8】図2のCVTにおいて、一対の油圧シリンダの
推力比と変速比γとの関係を伝達トルクに関連させて示
す図である。
【図9】図2の副変速機のギヤ段の切換えに関連して発
生する入力軸回転速度Ninおよび出力軸回転速度Nout
の変化特性を示す図である。
【図10】本発明の他の実施例を説明する図7に相当す
る図である。
【符号の説明】
16 ベルト式無段変速機、18 副変速機(無段変速
装置) 86,88 油圧シリンダ 138 出力軸回転速度センサ(出力軸回転速度検出手
段) ステップS3 変速判定手段 ステップS5 変速作動判定手段 ステップS6 車両状態制御手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧シリンダにより変速比が無段階に変
    化させられるベルト式無段変速機と、該ベルト式無段変
    速機の後段に連結されて複数の前進ギヤ段に切り換えら
    れる副変速機とを有する無段変速装置を備えた車両の変
    速制御装置であって、 前記副変速機の変速を判定する変速判定手段と、 前記ベルト式無段変速機の出力軸回転速度を検出する出
    力軸回転速度検出手段と、 該出力軸回転速度検出手段により検出された出力軸回転
    速度の変曲点からの変化幅に基づいて実際の変速作動を
    判定する変速作動判定手段と、 前記変速判定手段により前記副変速機の変速が判定され
    た後、前記変速作動判定手段により実際の変速作動が判
    定された場合には、該実際の変速作動に基づいて車両状
    態を制御する車両状態制御手段と、 を含むことを特徴とする副変速機付無段変速装置を備え
    た車両の変速制御装置。
JP4076291A 1992-02-27 1992-02-27 副変速機付無段変速装置を備えた車両の変速制御装置 Pending JPH05240335A (ja)

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