JPH0524126B2 - - Google Patents

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JPH0524126B2
JPH0524126B2 JP2414964A JP41496490A JPH0524126B2 JP H0524126 B2 JPH0524126 B2 JP H0524126B2 JP 2414964 A JP2414964 A JP 2414964A JP 41496490 A JP41496490 A JP 41496490A JP H0524126 B2 JPH0524126 B2 JP H0524126B2
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JP
Japan
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reductase
extract
acid
hair
ethanol
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JP2414964A
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Tsumoru Myamoto
Nobuyuki Hamanaka
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Ono Pharmaceutical Co Ltd
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Ono Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH04330008A publication Critical patent/JPH04330008A/ja
Publication of JPH0524126B2 publication Critical patent/JPH0524126B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 本発明は新規な5α−リダクターゼ阻
害剤に関する。さらに詳しく言うと、ズク(ラン
ジウム ドメスチカムジヤツクバーデユーク,
Lansium domesticum Jack var.Duku)または
ランサ(ランジウムドメスチカムジヤツクバーラ
ンサ、Lansium domesticum Jack var.
Langsat)の果皮より得られた抽出物を有効成分
として含有する5α−リダクターゼ阻害剤に関す
る。 【0002】 従来より、男性型脱毛症の成因として
は、(1)ホルモンのアンバランス説、(2)遺伝説、(3)
血液循環不全説、(4)栄養説等数多くの説が提唱さ
れているが、毛の発生が男性ホルモンのテストス
テロン(testosterone)が重要な役割を演じてい
ることは古くから示唆されていた。テストステロ
ンと男性型脱毛症の因果関係を実験的に生化学の
レベルで証明した安達らの説[Biochem.
Biophys.Res.Commun.,41,884(1970)参照の
こと]によると、睾丸で生合成されたテストステ
ロンは頭部において、毛包、肥脂線等に存在する
5α−リダクターゼ(5α−reductase)によりジヒ
ドロテストステロン(Dihydorotestosterone)に
変換され、このジヒドロテストステロンがアデル
サイクラーゼ(adenyl cyclase)の活性を著しく
低下させることにより細胞内のサイクリツク−
AMPレベルの低下をもたらし、その結果毛およ
び毛の周辺のエネルギー産生の低下とタンパク質
合成の抑制を誘起する。従つて、これら一連の現
象により、成長期にある毛は休止期に移行し、こ
の状態をくり返している間に終毛から軟毛へ、そ
して最終的には男性型ハゲにまで進行すると考え
られる。この説を裏付けるものとして、シユバイ
ケルト[H.V.Schweikert]らは、男性型ハゲの
毛包には、女性の毛包やハゲでない人の毛包に比
して、5α−リダクターゼによる代謝物、すなわ
ちジヒドロテストステロン等が多量に存在してい
ることを報告している[J.Clin.Endocr.,38,811
(1974)参照のこと]。 【0003】 男性型脱毛症以外にも、テストステロ
ンから5α−リダクターゼにより生成するジヒド
ロテストステロンは、アクネ(▲座▼瘡、ニキビ
等)の発生、増悪にも重要な生理的役割を演じて
いることが報告されている。すなわち、J.B.Hay
らはアクネ患者における患部の皮膚と正常皮膚で
のテストステロンの代謝速度を比較したところ、
テストステロンの5α−リダクターゼによる代謝
はアクネ患部において亢進していることを報告し
ている[Br.J.Dermatol.,91,123(1974)]。また
G.Sansoneらはアクネ患者の患部皮膚中のテスト
ステロンからジヒドロテストステロンへの合成能
は、正常人のそれの2〜20倍異常亢進しているこ
とを見い出し、アクネの発生や増悪に対して5α
−リダクターゼにより生成するジヒドロテストス
テロンが大きく関与していることを示唆している
[J.Invest.Dermatol.,56,366(1971)。] 【0004】 本発明者らは、これらの知見に基づ
き、5α−リダクターゼの作用を強力に阻害し、
脱毛症、アクネ等のようなジヒドロテストステロ
ンの産生過剰に起因する疾患の治療および/また
は予防に有用である5α−リダクターゼ阻害剤を
見い出すべく鋭意研究を行なつた結果、センダン
科の1種である植物の果皮より得られた抽出物が
その目的を達成することを見い出し本発明を完成
した。 従つて、本発明は、ズクの果皮より得られた抽
出物を有効成分として含有する5α−リダクター
ゼ阻害剤に関する。 【0005】 ズクおよびランサは東南アジア、特に
インドネシア各地に広く分布しているセンダン科
の低木であり、1月から4月雨期に実をつける。
とりわけズクの実は果物として広く親しまれてお
り、その果肉は美味であるが、肉厚の果皮は多量
の乳液を含んでおり、伝承的に有毒であるとされ
てきた[E.J.H.Corner、渡辺清彦「図説熱帯直
物集成」403頁(1969)広川書店 参照のこと]。 【0006】 それらの果皮の成分については、すべ
てが解明されたわけではないが、主要なものにつ
いては単離され、構造が決定されている。主な抽
出物としては下記の4種の化合物が報告されてい
る。 【化1】 【化】 【化2】 【化】 【0007】 ランジツクアシツド(Lansic Acid)
は乾燥果皮中最も大量に含まれている成分であ
り、1967年から1968年にかけて単離および構造決
定がなされた[Tetrahedron Letters,37,3571
(1967)および同誌、34,3731(1968)参照のこ
と]。ランジオサイド(Lansoside)はランジツ
クアシツドより極性の高い分画に含まれ、配糖体
であることから、それぞれランジオサイドA、B
およびCと命名された[Tetrahedron Letters、
23,1349(1982)およびJ.Org.Chem.,48,4462
(1983)参照のこと]。 【0008】 本発明に含まれる抽出物とは、ズクお
よびランサの乾燥果皮より抽出されたすべて成分
およびそれらの混合物を含み、未だに単離および
構造決定なされていない成分をも含みうるもので
ある。このことは後述の実施例からも裏付けられ
る。すなわち実験例1において、ズクからのエタ
ノール抽出物(数種類の構造既知および構造未知
の成分の混合物と推定される。)が強力な5α−リ
ダクターゼ阻害作用を有しており、この事実は構
造未知成分にも阻害作用の強力なものが存在する
可能性を示唆している。抽出物として好ましいも
のは、エタノール抽出物である。 【0009】 本発明に含まれる抽出物の薬理作用に
ついては、今まで全く報告されていない。一部の
単離成分であるランジオサイドについては、ラン
ジオサイドAがロイコトリエンD4によつて誘発
されるモルモツト回腸組織の収縮を阻害するが、
ランジオサイドBおよびCは、ランジオサイドA
の約10分の1の阻害活性しか有していないことが
報告されているだけである。[J.Org.Chem.,48
4462(1983)参照のこと]。本発明の5α−リダク
ターゼ阻害作用は、ロイコトリエンD4に対する
阻害作用とは全く別個の作用メカニズムを有する
作用であり、従つて本発明抽出物が有する5α−
リダクターゼ阻害作用は、本発明者らによつて初
めて見い出だされた有用な薬理作用である。 【0010】 本発明に含まれる抽出物、特にランジ
ツクアシツドおよびランジオサイドA、Bおよび
Cの抽出、単離および精製方法については、前述
の文献、Tetrahedron LettersおよびJ.Org.
Chem.に詳しく記載されているが、本発明の抽出
物が、これらに記載された方法によつて得られた
ものに限定されることはない。また文献ではズク
を原材料として抽出を行なつているが、ランサの
果皮からも同様にして抽出することができる。 【0011】 抽出、単離および精製方法を簡単に説
明すると、まずズクまたはランサの乾燥した果皮
を粉砕し、適当な溶媒に数時間から数週間冷浸し
ておくか、あるいはソツクスレー抽出器等を用い
て抽出する。抽出物を適当な分離手段、冷えばシ
リカゲル、カラムまたは高速液体のクロマトグラ
フイを用いて、それぞれの成分に富んだ分画に単
離し、さらに上記のクロマトグラフイまたは/お
よび結晶化法を任意にくり返して行ない、特定の
成分を単離、精製することができる。各操作で用
いられる溶媒は、それぞれの操作に適したもので
あれば何でもよく、例えばペンタン、ヘキサン、
ヘプタン、シクロヘキサンのような脂肪族炭化水
素、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香
族炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム、四塩
化炭素のようなハロゲン化炭化水素、メタノー
ル、エタノールのようなアルコール、水、ジエチ
ルエーテル、石油エーテル、酢酸エチル、アセト
ン、またはこれらの2以上の混合溶媒を挙げるこ
とができる。 【0012】 本発明に含まれる抽出物は、5α−リ
ダクターゼ阻害剤作用を有するので、哺乳動物、
特にヒトにおける5α−リダクターゼによるジヒ
ドロテストステロンの産生過剰に起因する疾患の
治療および/または予防に有用である。そのよう
な疾患としては、例えば男性型脱毛症をはじめと
する脱毛症、アクネが挙げられる。 【0013】 本発明に含まれる抽出物を上記の目的
で用いるには、通常全身的または局所的に、経口
または非経口で投与される。投与量は年令、体
重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等によ
り異なるが、例えば、脱毛症およびアクネの治療
および/または予防の場合は、通常成人のひとり
当たり、1回に10μg〜50mg、好ましくは100μg
〜5mgの範囲で1日1回からの数回経皮投与され
る。もちろん前記したように投与量は種々の条件
で変動するので、上記投与範囲より少ない量で十
分な場合もあるし、また範囲を越えて投与する必
要のある場合もある。 【0014】 本発明のによる経口投与のための固体
組成物としては、錠剤、散剤、顆粒剤等が含まれ
る。このような固体組成物においては、ひとつま
たはそれ以上の活性物質が、少なくともひとつの
不活性な希釈剤、例えば乳糖、マンニトール、ブ
ドウ糖、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶
セルロース、デンプン、ポリビニルピロリドン、
メタケイ酸アルミン酸マグネシウムと混合され
る。組成物は、常法に従つて、不活性な希釈剤以
外の添加剤、例えばステアリン酸マグネシウムの
ような潤滑剤や繊維素グルコン酸カルシウムのよ
うな崩壊剤を含有していてもよい。錠剤または丸
剤は必要により白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロースフタレートなどの胃溶性あるいは腸溶性物
質のフイルムで被膜してもよいし、また2以上の
層で被膜してもよい。さらにゼラチンのような吸
収されうる物質のカプセルも包含される。 【0015】 経口投与のための液体組成物は、薬剤
的に許容される乳濁剤、溶液剤懸濁剤、シロツプ
剤、エリキシル剤等を含み、一般的に用いられる
不活性な希釈剤、例えば精製水、エタノールを含
む。この組成物は不活性な希釈剤以外に湿潤剤、
懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香
剤、防腐剤を含有していてもよい。 【0016】 経口投与のためのその他の組成物とし
ては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、
それ自体公知の方法により処方されるスプレー剤
が含まれる。 【0017】 本発明による非経口投与のための注射
剤としては、無菌の水性または非水性の溶液剤、
懸濁剤、乳濁剤を包含する。水性の溶液剤、懸濁
剤としては、例えば注射蒸溜水および生理食塩水
が含まれる。非水性の溶液剤、懸濁剤としては、
例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール、オリーブ油のような植物油、エタノール
のようなアルコール類、ポリソルベート80等があ
る。このような組成物は、さらに防腐剤、湿潤
剤、乳化剤、分散剤のような補助剤を含んでもよ
い。これらは例えばバクテリア保留フイルターを
通すろ過、殺菌剤の配合または照射によつて無菌
化される。これらはまた無菌の固体組成物を製造
し、使用前に無菌水または無菌の注射用溶媒に溶
解して使用することもできる。 【0018】 非経口投与のためのその他の組成物と
しては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含
み、それ自体公知の方法により処方される外用液
剤、軟コウのような塗布剤、直腸内投与のための
坐剤および腔内投与のためのペツサリー等が含ま
れる。 【0019】 経皮投与用の組成物としては、ローシ
ヨン、トニツク、スプレー、溶液剤、懸濁剤、乳
液のような外用溶剤および軟コウ、ゲル、クリー
ムのような塗布剤が含まれる。このような組成物
においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質
が、少なくともひとつの不活性な希釈剤、例えば
蒸留水、エタノールのような低級アルコール、セ
タノールのような高級アルコール、ポリエチレン
グリコール、プロピレングリコールのような多価
アルコール、ヒドロキシプロピルセルロースのよ
うなセルロース類、動物性および植物性の脂肪、
ワセリン、ロウ、シリコン、オリーブ油のような
植物油、界面活性剤、酸化亜鉛等を含む。この組
成物は上記の希釈剤以外にも、湿潤剤、懸濁剤、
芳香剤、防腐剤のような補助剤を含んでいてもよ
い。 【0020】 以下、参考例、実施例および実験例に
より本発明を詳述するが、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。 【0021】 参考例 1 エタノールによる抽出 乾燥したズク果皮50gを粉砕し、エタノール
200mlに浸し、1週間室温で放置した。混合物を
ろ過し、ろ液を減圧濃縮して油状物質5.5gを得
た。 【0022】 参考例 2 ランジツクアシツドの抽出(A法) 乾燥したズク果皮950gを粉砕し、ソツクスレ
ー抽出器を用いて、n−ヘキサンで5時間連続的
に抽出し、抽出液を減圧濃縮して油状物質120g
を得た。得られた油状物質をシリカゲルカラムク
ロトグラフイで精製した。溶出溶媒として酢酸エ
チルとn−ヘキサン(2:8)の混合液を用い
て、ランジツクアシツドを含む部分65gを溶出
し、さらに溶出溶媒を酢酸エチルとn−ヘキサン
(1:1)の混合液から次第に酢酸エチルの割合
を増やして最終的には酢酸エチルのみに変化させ
て、ランジオサイドA、BおよびCを含む部分40
g(合計)を溶出した。ランジツクアシツドを含
む部分をn−ヘキサンに溶かして結晶化し、さら
に得られた粗結晶をエタノールと水(3:1)の
混合液より再結晶し、以下の物性値を有するラン
ジツクアシツド23gを白色結晶として得た。 【0023】 NMR(CDCl3溶液):δ=5.57(1H,m)、4.48、
4.86、4.82、4.79、4.69および4.65(各々1H,bs)、
1.81、1.77および1.73(各々3H,bs)、0.80および
0.73(各々3H,S);IR(KBr錠剤法):ν=3300
〜2500、1705、1630cm-1; Mass:m/e=470(M+)、455、452、397。 【0024】 参考例 3 ランジツクアシツドの抽出(B法) 乾燥、粉砕したズク果皮5.5Kgを酢酸エチル
1211夜冷浸し(3回)、合わせた溶液361から酢酸
エチルを留去して油状物質920gを得た。得られ
た油状物質をn−ヘキサンに溶かし、20%水酸化
カリウム水溶液で抽出し(3回)、水層をn−ヘ
キサンで洗浄して(2回)中性物質を除去し、次
に水層を濃塩酸で酸性とした後酢酸エチルで抽出
した。抽出液を減圧濃縮し、得られた残留物をn
−ヘキサンを用いて結晶化しランジツクアシツド
の粗結晶110gを得た。母液をシリカゲルカラム
クロマトグラフイ(溶出溶媒、酢酸エチル:n−
ヘキサン=1:9)で精製してランジツクアシツ
ドを含む油状物200gを得た。得られた油状物を
n−ヘキサンを用いて結晶化してさらにランジツ
クアシツドの粗結晶15gを得た。合わせた粗結晶
125gをエタノールと水(3:1)の混合液より
再結晶し、参考例2と同様の物性値を有するラン
ジツクアシツド105gを得た。 【0025】 参考例 4 ランジオサイドA、BおよびCの抽出 参考例2で得られたランジオサイドA、Bおよ
びCを含む部分40gをJ.Org.Chem.,48,4462
(1983)記載の方法により精製し、ランジオサイ
ドA、BおよびCを得た。 【0026】 実施例 1 エタノール抽出物を含む錠剤の製造 ズクのエタノール抽出物5g、繊維素グルコン
酸カルシウム(崩壊剤)200mg、ステアリン酸マ
グネシウム(潤滑剤)100mgおよび微結晶セルロ
ース4.7gを常法により混合し打錠して、一錠中
に50mgの活性成分を含有する錠剤100錠を得た。 【0027】 実施例 2 エタノール抽出物を含むローシヨンの製造 ズクのエタノール抽出物0.1g、ヒドロキシプ
ロピルセルロース(HPC−M:登録商標、日本
曹達製)1.1gおよび香料数滴を常法により80%
エタノールに溶かして全量を100mlとして目的と
するローシヨンを得た。 【0028】 実施例 3 エタノール抽出物を含むクリーム剤の製造 ポリエチレングリコール−400およびポリエチ
レングリコール−4000(いずれも登録商標、日本
油脂製)それぞれ4.0gおよびセタノール0.5gの
混合物を80℃に加温溶解した後、ズクのエタノー
ル抽出物0.1gを加えて十分溶解させて室温まで
冷却した。混合物に香料数滴、さらに精製水を加
えならが十分にかきまぜて全量を10gとして目的
とするクリーム剤を得た。 【0029】 参考例 5 ランジツクアシツドを含むローシヨンの製造 ランジツクアシツド0.1g、ヒドロキシプロピ
ルセルロース(HPC−M:登録商標、日本曹達
製)1.1gおよび香料数滴を常法により80%エタ
ノールに溶かして全量を100mlとして目的とする
ローシヨンを得た。 【0030】 参考例 6 ランジツクアシツドを含むクリーム剤の製造 ポリエチレングリコール−400およびポリエチ
レングリコール−4000(いずれも登録商標、日本
油脂製)それぞれ4.0gおよびセタノール0.5gの
混合物を80℃に加温溶解した後、ランジツクアシ
ツド0.1gを加えて十分溶解させて室温まで冷却
した。混合物に香料数滴、さらに精製水を加えな
がら十分にかきまぜて全量を10gとして目的とす
るクリーム剤を得た。 【0031】 実験例 1 5α−リダクターゼに対する阻害作用 【0032】 (1) 実験方法 J.Shimazakiらの方法[Endocrinol,Japan.,
18,179(1971)参照のこと]を参考にして行なつ
た。すなわち雄性ラツトの前立腺4gを3倍容の
0.25Mシヨ糖を含む0.1M HEPES(PH7.4)でホモ
ジネートした後遠心分離した(3000rpmで10分
間)。沈殿を上記緩衝液10mlに懸濁し、再び遠心
分離(3000rpmで5分間)して得られた沈渣に上
記緩衝液3mlを加えて懸濁し、酵素溶液とした。 【0033】 酵素活性の測定は[4−14C]−テスト
ステロン(1.5nmol、1.5×105cpm)、NADPH
(0.5μmol)、上記酵素溶液(0.03ml)および種々
の濃度の検体を含む全容0.1mlの反応溶液を37℃
で60分間インキユベートした。酵素反応はクロロ
ホルムとメタノール(1:2)の混合液0.4mlを
加えて停止し、その後遠心分離(2000rpmで3分
間)し、得られた上清50μをシリカゲル薄層プ
レートにスポツトし、クロロホルム、メタノール
および酢酸(99.2:0.6:0.2)の混合液を用いて
分離した。プレートをオートラジオグラフイにか
け、生成したジヒドロテストステロンの放射活性
をTLCスキヤナーを用いて測定し、酵素活性阻
害率を算出した。結果を表1に示す。 【0034】 (2) 結果 【表1】 ■■■ 亀の甲 [0012] ■■■ 【0035】 上記結果より、エタノール抽出物およ
びランジツクアシツドは、非常に強力な5α−リ
ダクターゼ阻害作用を有しており、一方ランジオ
サイドA、BおよびCもランジツクアシツド程の
作用は示さなかつたものの、500μg/mlでは20
〜60%の強力な阻害作用を示した。この結果をも
とに、ズクおよびランサの果皮からの抽出物は
5α−リダクターゼ阻害活性を有すると結論し、
次に抽出物の有効成分の代表例としてランジツク
アシツドを用いて、5α−リダクターゼを阻害す
ることにより病状の改善もしくは予防に効果が期
待されうる次の動物実験モデルおよび臨床治験で
の有効性を検討した。 【0036】 実験例 2 遺伝的脱毛症マウスに対する発毛効果 生後3週令の遺伝的脱毛症マウス(HRS/J
−hr−)5例に1%のランジツクアシツドを含む
溶液(ランジツクアシツド0.1gおよびHPC−
M0.15gを80%エタノールに溶解し、全量を10ml
に調製した溶液)0.1mlを1日1回頭部に塗布し
た。塗布開始後20日目位より全例において白い軟
毛が生え始め、30日目位より無数の黒い終毛が形
成された。しかしながら、ランジツクアシツドを
含まない溶液(HPC−M 0.15gを80%エタノー
ルに溶解し、全量を10mlに調製した溶液)0.1ml
を同様に塗布した場合には、このような変化は全
く認められなかつた。結果をまとめると表2のと
おりである。 【0037】 【表2】 ■■■ 亀の甲 [0013] ■■■ 以上のことから、本発明に含まれる抽出物は遺
伝的脱毛症マウスに対して優れた発毛および育毛
効果を発揮することが証明された。 【0038】 実施例 3 ヒトに対する発毛効果 0.1%のランジツクアシツドを含むローシヨン
(参考例5で製造した。)を用いて、志願した男性
型脱毛症患者8人(28才〜40才)に対する発毛お
よび育毛の効果を検討した。投与方法は1日1〜
2回頭部薄毛部分に上記ローシヨン約1mlを振り
かけ軽くマツサージした。効果判定は、ローシヨ
ン投与前後において、フケ、抜け毛、かゆみ等の
症状を毎日記載させると共に、1ケ月に1度脱毛
部分を詳細にかつ客観的に観察して行なつた。そ
の結果、ローシヨン投与後2〜3日目位から被検
者全員においてフケ、抜け毛、かゆみ等の症状が
著しく軽減されていき、かつこれらの効果は投与
期間中持続された。また定期観察の結果、投与後
4ケ月目で被験者8名中2名に著明な発毛増毛効
果(すなわち、毛髪本数の増加、軟毛から硬毛へ
の変化(毛髪が太く、かつ硬くなる現象)および
毛髪の生育促進)が観察され、4名に有意な増毛
効果(すなわち、毛髪の生育促進)が認められた
が、残る2名は効果が認められなかつた。 【0039】 以上のことから、本発明に含まれる抽
出物は脱毛症マウスに対して有効であるばかり
か、ヒトの男性型脱毛症においても顕著なフケ、
抜け毛、かゆみ等の防止作用および発毛増毛作用
を示すことが証明された。 【0040】 実施例 4 ヒトのニキビに対する効果 ニキビ発症に悩む健康男女15人(15才〜25才)
を対象として、ランジツクアシツドのニキビに対
する効果を検討した。1%のランジツクアシツド
を含むクリーム剤(参考例6で製造した。)を朝
と夕の1日2回、適量をニキビ患部に局所的に塗
布したところ、全例において塗布後1〜3日目で
ニキビのほぼ完全な消失が観察された。 【0041】 以上のことから、本発明に含まれる抽
出物はヒトのニキビに対しても劇的な治療効果を
有することが証明された。 【0042】 実施例 5 急性毒性試験 5週令のJCL−ICR系雄性マウス(体重:24〜
28g)に、10%エタノールと0.4%Tween80(登録
商標)を含む生理食塩水に溶解したランジツクア
シツドを尾静脈内投与し、死亡例の有無を7日間
観察した。その結果、ランジツクアシツド60mg/
Kgの静脈内投与において、10例中死亡例は全くな
く、従つてLD50値は60mg/Kg以上であつた。 【0043】 以上のことから、本発明に含まれる抽
出物の毒性は非常に低いことが判明した。また実
験例3および4において、副作用(例えば皮膚に
対するかゆみ、はれなどの刺激)が全くなかつた
ことから、本発明に含まれる抽出物は医薬品とし
て十分安全に使用できることが証明された。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ズクまたはランサの果皮より得ら
    れた抽出物を有効成分として含有する5α−リダ
    クターゼ阻害剤。
  2. 【請求項2】 有効成分がズクの果皮よりエタノ
    ールによつて抽出された抽出物である請求項1記
    載の5α−リダクターゼ阻害剤。
  3. 【請求項3】 5α−リダクターゼに起因する疾
    患が脱毛症である請求項1または2記載の5α−
    リダクターゼ阻害剤。
  4. 【請求項4】 5α−リダクターゼに起因する疾
    患がアクネである請求項1または2記載の5α−
    リダクターゼ阻害剤。
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