JPH0524214B2 - - Google Patents

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JPH0524214B2
JPH0524214B2 JP13289185A JP13289185A JPH0524214B2 JP H0524214 B2 JPH0524214 B2 JP H0524214B2 JP 13289185 A JP13289185 A JP 13289185A JP 13289185 A JP13289185 A JP 13289185A JP H0524214 B2 JPH0524214 B2 JP H0524214B2
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friction
glass
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lubricating
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Susumu Watanabe
Takashi Hanazawa
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Kayaba Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) この発明は、有機系成分を含まないメタリツク
摩擦材やサーメツト摩擦材などの無機摩擦材料に
関する。 2つの物体が相互に接触を保つて運動する場
合、その接触する面上においては滑りや転がりな
どの運動が生じ、そこに摩擦力が発生する。この
摩擦力を積極的に利用する機械要素としてブレー
キやクラツチがある。 ブレーキにあつては、接触して摺動する2面の
運動を、この2面間に発生する摩擦力によつて静
止させる役目を果す。その結果、摺動面には摩擦
熱が発生する。換言すれば、ブレーキは摩擦力に
よつて運動エネルギーを熱エネルギーに変換する
役割を演じている。 他方、クラツチの役割は、互いに接触する2面
に作用する摩擦力を利用し、静止する物体に運動
エネルギーを付与することにある。別の表現をと
るならば、クラツチは摩擦力によつて一方の面か
ら他方の面に運動エネルギーを伝達する働きを持
つていると言うことができる。 このことから、ブレーキやクラツチのような機
械要素に組込まれて相対向する一方の面を構成す
る摩擦材料は、当該摩擦材料の摺接面が他の面と
接触しながら互いに摺動し、そこに摩擦力を発生
させる役割を演じるものである。このように、摩
擦材料は、摩擦熱と加圧力に耐えつゝ相手面と摺
動して使用されるものであり、したがつて、比較
的高くかつ一定した摩擦力或いは摩擦係数を要求
されるだけでなく、自分自身の摩耗は勿論のこ
と、相手面をも極力少ない摩耗で抑えることので
きる材料でなければならない。 この発明は、以上述べたようなブレーキやクラ
ツチなどの摩擦パツド材としての使用に適した摩
擦材料、特に、メタリツク摩擦材やサーメツト摩
擦材などの無機摩擦材料の改良に関する。 (従来の技術) これまでブレーキやクラツチに使用されてきた
摩擦材料の大部分は、耐熱性のあるアスベスト繊
維を必須成分とし、これに用途に応じて炭素粉
末、金属粉末、金属酸化物粉末、ゴム粉、及びナ
ツツ殻粉末などの各種粉末を加え、有機バインダ
ー(多くはフエノール樹脂)で固めた複合材料に
よつて占められていた。しかし、ブレーキやクラ
ツチの軽量化、小型化及び使用条件の過酷化に直
面して、このような材料では、耐熱性からもまた
耐圧強度的にも十分社会的ニーズに応じきれなく
なつてきた。 そこで、耐熱性の向上と強度の増大とをはかつ
て、金属成分を多く含んだセミメタリツク摩擦材
や、耐熱性に劣る有機系成分を全く含まないメタ
リツク摩擦材、或いは金属とセラミツクスとから
なるサーメツト摩擦材などの無機摩擦材料が、価
格的不利にも拘らず前記のアスベスト系摩擦材料
に代つてブレーキやクラツチの一部に使用される
ようになつてきた。 すなわち、摩擦材料が相手材と摺動されて使用
される両者の接触面上では、摩擦熱に由来する顕
著な温度の上昇がみられる。一方、物体が接触す
る場合、面の凹凸に基づき両面の接触は、全面積
に均一に当たるものではない。その一部分で行わ
れているに過ぎない。これがいわゆる真実接触点
であり、見掛けの接触面積よりは真実接触面積が
重要な意味をもつものである。換言すれば、摺動
時の真実接触点には高温と高圧とが作用すること
になる。 このために、過酷な摺動と言われる油なしのい
わゆる乾式摩擦では耐熱性と強度が重要になる。
航空機や新幹線のブレーキライニングの例を挙げ
るまでもなく、有機物を含有しないメタリツク摩
擦材やサーメツト摩擦材が高価にも拘らず賞用さ
れる理由がこの点にある。 そして、以上述べたメタリツク摩擦材やサーメ
ツト摩擦材は、いづれも金属(銅合金或いは鉄合
金)を材料構成の基本成分とし、これに鉛、黒鉛
等の固体潤滑成分と、シリカやアルミナのような
硬質で耐熱性のあるセラミツク成分とをその中に
分散保持した構造をもつている。中でもサーメツ
ト摩擦材は、特に耐熱性を高めるために金属成分
を少なくし、高融点の非金属成分を増量してこれ
に対応している。したがつて、サーメツト摩擦材
と言つても、材料組織的にはメタリツク摩擦材と
基本的に異なつた材料ではない。 (発明の背景) このような認識の下に、これら材料における固
体潤滑成分の役割に注目するならば、その作用
は、摺動面に介在して相接触する2面の真実接触
点の過大な増大を防止し、真実接触面積を調整す
ることを目的とすることがわかる。摩擦力とは、
真実接触点における2面間の凝着や、一方の軟ら
かい面に対する他方の硬い面の凸部による掘起し
作用によるものであること、すなわち、「全摩擦
力=凝着摩擦力+掘起し摩擦力」であることは、
広く認められた真実と言える。 摩擦材料にとつては、摺動時の摩擦力の高いこ
とも勿論必要であるが、それにも増して摩擦力が
安定し、可能ならば一定であることが望ましいの
である。例えば、ブレーキ制動時の静止直前にお
ける摩擦係数の急激な増大はブレーキのチヤタリ
ング現象を惹起し、運動体の停止直前における異
常振動を生起させる。また、クラツチにおける2
面の相対運動停止直前の同様な現象は、クラツチ
のジヤダーや兎飛び現象を引起す原因ともなつて
いる。したがつて、摩擦材料には、摺動速度の変
化に拘らず安定して変動の少ない摩擦係数を有す
ることが強く望まれるのである。摩擦材料に含有
される固体潤滑成分は、このような性能改善のた
めに添加される極めて重要な成分なのである。 (発明が解決しようとする問題点) 固体潤滑成分の中で最も一般的な材料は鉛と黒
鉛である。鉛の潤滑性は、軟質金属としての低剪
断力と金属に対する低溶解度特性によるものであ
る。一方、黒鉛の潤滑性は、その結晶の層状構造
に基づく低剪断力と銅合金に対する低溶解度特性
に由来するものである。特に、鉛は、低温からそ
の融点近傍の300℃付近にかけて優れた潤滑特性
を示す。また、黒鉛は、低温から1000℃と言つた
高温にかけて潤滑作用を呈する。このような理由
で、殆どのメタリツクやサーメツト摩擦材には鉛
と黒鉛が含まれ、300℃付近迄の比較的低温の摺
動には鉛の潤滑性が性能を発揮し、それ異常の高
温では、専ら黒鉛の潤滑性に依存するという方式
がとられてきた。 なお、最近では固体潤滑剤に関する技術が進歩
し、多くの優れた材料が開発されてきた。特に、
MoS2やWSeなどは、油で潤滑できない潤滑部分
や過酷な摺動部分に使われ、したがつて、摩擦材
料にも、これらの固体潤滑剤が応用されて好成績
を収めているが、これらの固体潤滑剤は価格の点
で不利であるばかりか、摩擦材料の製造過程で材
料の主要構成成分である金属成分と反応(例えば
銅合金の場合に、2Cu+MoS2→2CuS+Mo)す
るために潤滑特性を十分発揮し難く、かつ、金属
マトリツクスを脆化させて摩擦材料の強度を劣化
させるという欠点もあつた。 そうかといつて、過酷な摺動条件に曝されて使
用される耐熱性のサーメツト摩擦材にあつては、
鉛を含有した場合に300℃以上の高温では含有さ
れた鉛が液化し、金属マトリツクスの脆化を招い
て摩擦材料の強度を低下させる欠点があつた。 このような理由から、鉛に代りかつ鉛に劣らな
い潤滑作用を、低温から300℃以上の高温に至る
まで保持するような固体潤滑剤を求めて種々の試
みが行われてきた。PbOが鉛に劣らない潤滑特性
を300℃以上の高温でも有する点に着目して、こ
れを含有させる試みも企てらてきた。しかし、
PbOも金属成分と反応(PbO+2Cu→Pb+Cu2O)
し、その目的を達するのは困難であつた。PbOの
反応性を防止するためにPbOにSiO2を溶かし込
み、融点の低下を図つてPbO−SiO2系の低融点
のガラスとして添加する試みも行われているが、
思わしい成果は得られていない。 上記PbO−SiO2系ガラスを固体潤滑成分とし
て使用する試みは、その後、種々のガラスに展開
されている。金属の熱間加工用のガラス潤滑剤の
先例に倣つて、多くのガラスを利用して行われて
きた。しかし、ガラスは、低温では極めて硬い粒
子として作用するため、室温から300℃付近にか
けて実用できる摩擦材料用の低温潤滑性を備え、
十分鉛に代替できる固体潤滑剤は現在のところ開
発されていない。 (問題点を解決するための手段) この発明は、メタリツク摩擦材やサーメツト摩
擦材などの無機摩擦材料における潤滑成分の重要
性に注目して、その改善を図ることを目的とす
る。すなわち、穏やかな摺動条件から高温、高圧
の出現する過酷な摺動条件と広い使用条件に耐え
て、安定した摩擦係数と優れた耐摩耗性とを有す
る無機摩擦材料を提供することを目的とする。 (構成) この目的達成のために、この発明にあつては、
銅合金或いは鉄合金をマトリツクスと、これに重
量パーセントで黒鉛粉末を10〜20%、従来の材料
において含有される鉛の代りに後述する組織を備
えた燐酸ガラスを3〜10%含有させ、さらに、相
手材の面の掘起し効果を狙つた増摩擦性物質とし
てムライト(3Al2O3・2SiO2)或いはシリカを3
〜20%含有させることにより、摺動面に好ましい
潤滑作用を呈する低剪断性物質を形成させ、低温
から高温、低速から高速、低面圧から高面圧と、
広い範囲の摺動条件に亘つて安定した摩擦係数と
優れた耐摩耗性とを摩擦材料に与えるようにした
のである。 (発明の作用) すなわち、この発明に用いた燐酸ガラスは、
NaFを添加したためにガラスの軟化温度が低い。
しかも、含有するLi2Oの作用により温度が上昇
して600℃付近に達すると、結晶の析出が進行す
るために昇温に伴うガラスの粘度の急激な低下が
阻止される。このような粘度特性を備えた燐酸ガ
ラスの潤滑作用によつて、300℃付近から著しく
なる鉛に由来するメタリツク摩擦材やサーメツト
摩擦材などの無機摩擦材料の摩擦係数の低下と摩
耗の増大を防止することが可能になる。 さらに、摩擦熱のために摺動面温度が上昇して
500〜600℃を越えると、摩擦材料及び相手材料と
も酸化が顕著となる。その結果、摩擦材料からは
組成に応じて酸化銅、酸化錫或いは酸化鉄が、相
手材料からはそれぞれの摺動面に形成される。 これらの金属酸化物は、摩擦材料から摩耗分離
した黒鉛やセラミツクスの粉砕物と共に、前記の
燐酸ガラスの軟化物と混合かつ練り合わされ、低
剪断性の混合物となつて摺動面に介在する。この
混合物は、低剪断性のために潤滑作用を呈し、摺
動面における事実接触面積を調整して摩擦係数の
一定化に役立すことになる。 摺動条件がさらに過酷化して摺動面温度が1000
℃にも達すると、前記混合物の形成を待つまでも
なく摩擦材料と相手材料の酸化はさらに進み、多
量の酸化鉄、酸化銅、酸化錫などが形成される。
これらの金属酸化物は摺動面で高温と高圧にさら
され、流動性をもつた金属酸化物混合物となつ
て、摩擦材料の成分として含まれる黒鉛やセラミ
ツクスの摩耗した粉砕物をもその中に取込み、多
量に摺動面に存在することになる。このことは、
摺動面が低剪断性の流動性物質によつて広く覆わ
れることを意味し、結果的には、潤滑過剰となつ
て摩擦係数の低下は著しくなるが、しかし、この
発明の摩擦材料では、前記特性を備えた燐酸ガラ
スを潤滑成分として含むためにこのような潤滑過
剰の現象は生起しない。それは、500〜600℃から
形成される燐酸ガラスを含有する低剪断生混合物
が摺動面に存在してこれを薄く覆うため、摩擦材
料と相手材の両方の酸化が防止されて酸化鉄、酸
化銅、酸化錫などの生成量が少なくなり、これに
より、前記の高温になればなる程増加する流動性
の金属酸化物混合物の量が少なくなるからであ
る。 さらに、この発明の燐酸ガラスは、その中に存
在するLi2Oの作用によつて600℃付近からガラス
の結晶化が進むため、摺動面に形成された低剪断
生の混合物は温度が上昇すると却つて粘度を増
し、剪断力の顕著な低下がない。その結果、この
発明の特徴とする燐酸ガラスの不存在の場合に形
成される酸化鉄、酸化銅、酸化錫などの金属酸化
物を主体とした混合物のように、多量にしかもそ
れに加えて全摺動面に被覆されるような過剰潤滑
の状態は出現しない。すなわち、好ましい割合の
事実接触面積が確保されて摩擦力の低下がないこ
とになる。換言すれば、過酷な摺動条件にさらさ
れて摺動面が1000℃前後の高温に達しても、摩擦
係数の低下を防止することが可能になるのであ
る。 (発明の実施例) 以下、実施例を説明するに当つて、まづ、この
発明による摩擦材料の詳細と組成範囲の選定理由
とについて述べる。 前のも述べたように、発明者らは、銅合金或い
は鉄合金をマトリツクスとし、これに重量パーセ
ントで10〜20%の黒鉛粉末と、後述する組織を備
えた燐酸ガラスを3〜10%含有させ、さらに、相
手材の面の掘起こし効果を狙つた増摩擦性物質と
してムライト(3Al2O3・2SiO2)或いはシリカを
3〜20%含有させることにより、摺動面に好まし
い潤滑作用を呈する低剪断性物質を形成させ、低
温から高温、低速から高速、低面圧から高面圧
と、広い範囲の摺動条件に亘つて安定した摩擦係
数と優れた耐摩耗性とを摩擦材料に与えることに
成功したのである。 すなわち、黒鉛は、鉛を含有しな無機摩擦材料
において極めて重要な潤滑成分であつて、この黒
鉛を10〜20%含有させることにより、静止状態の
低温から600℃付近の潤滑は黒鉛によつてその殆
どが分担されるばかりか、それ以上の温度では後
述する燐酸ガラスと協同して潤滑作用を呈する。
なお、10%以下では潤滑効果が不十分となるし、
また、20%以上では摩擦材料自体の強度が落ち、
摩擦係数が低下すると共に耐摩耗性も劣化する。 析出性の燐酸ガラスは、400℃付近から軟化し
て低剪断性の潤滑成分として作用し、特に、600
℃付近から1000℃にかけて黒鉛との協同作用によ
り、好ましい潤滑性能を保持しつづける役割を演
じる。従来、添加されたガラス性の潤滑成分は、
軟化点付近から潤滑作用が顕著となるとはいえ、
その反面、温度の上昇に伴つて粘度は減じること
から、これが摺動面に介在して好ましい潤滑作用
を保持することが不可能であつた。これにより、
特に、高温では摩擦係数が低下し、摩耗も増大す
るなどの欠点があつた。以上の欠点を取除いては
好ましい潤滑作用を呈させるために、この発明に
おいては、P2O5、B2O3及びAl2O3の3成分によ
つてガラスを構成し、これにNa2を加えて軟化温
度を下げ、さらに、NaFの添加によつてガラス
の流動性の改善を図り、400℃付近の低温から潤
滑作用を呈しさせることが可能になつた。また、
Li2Oの添加によつて600℃付近から結晶を析出さ
せ、昇温に伴うガラスの粘度の低下を防ぎ、1000
℃もの高温にかけての潤滑作用を持続させること
に成功した。 上記高温潤滑性のガラス成分としては、重量パ
ーセントでP2O5を25〜35%、B2O3を20〜30%、
Al2O3を10〜20%、Na2Oを4〜10%、Li2Oを4
〜10%、NaFを2〜6%、ZnOを1〜5%、ア
ルカリ土類金属酸化物の1種類以上を3〜15%含
有するものである。 上記成分において、P2O5はガラスの網目形成
成分であつて、25%以下では軟化温度が高くな
り、35%を越えると耐水性が劣化して実用性を失
う。B2O3もガラス網目形成成分であつて、20%
以下では軟化温度が高くなり、30%を越えると耐
水性が低下する。Al2O3もガラスの網目形成成分
であつて、10%以下では耐水性が不足し、20%以
上では軟化温度が上昇して流動性が低下する。以
上の成分によつてSiO2を含有しない低融点のガ
ラスが構成される。 Na2O添加の目的は、軟化温度を下げてガラス
の流動性を増し、金属面に対する濡れ性を増進し
て潤滑性を改善するが、4%以下では添加効果が
なく、10%を越えると耐水性が劣化する。Li2O
は、燐酸ガラスの結晶化を促進する成分であつ
て、4%以下ではその効果がないが、10%を越え
るとガラスの硬度を増して400℃以下の低温にお
いて相手材を損傷して好ましくない。また、
NaFは、ガラスの流動性を改善する役割を演じ
るが、2%以下では添加効果がなく、6%を越え
ると耐水性が低下する。アルカリ土類金属酸化物
としてはMgO、CaO、BaOが好ましく、ガラス
化温度範囲を広げる作用をもつが、3%以下では
耐水性が劣化し、15%を越えると軟化温度が上昇
して潤滑作用が低下する。ZnOは、燐酸ガラス中
のB2O3成分を安定化するが、1%以下では添加
効果がなく、5%以上では軟化温度が上昇して流
動性が下がる。 ムライト或いはシリカの役割は、摩擦材料によ
る相手面掘起こし作用による摩擦係数の増大と耐
熱性の改善とに貢献する。3%以下では添加効果
が乏しく、20%以上では相手材に対する攻撃性を
高め、相手材摩耗を増大させて好ましくない。 実施例 1 200メツシユ以下の銅粉、200メツシユ以下の錫
粉、100メツシユ以下の黒鉛粉末、100メツシユ以
下の鉛粉末、100メツシユ以下のムライト粉末、
200メツシユ以下のシリカ粉末、325メツシユ以下
のモリブデン粉末、及び150メツシユ以下の各種
潤滑性ガラス粉末を次項表1に示す割合に混合
し、いづれも3t/cm2の圧力を加えて成型した後、
H2ガス雰囲気中で最高温度800℃に30分間加熱保
持し、次で、これを室温に冷却した後、6t/cm2
加圧力で再加圧してそれぞれの摩擦材料を製造し
た。 同表1に示した比較例1は、この発明で用いら
れる潤滑性の燐酸ガラス(G−3)の代りに鉛が
用いられたクラツチ用摩擦材料の代表例の組成で
あり、また、比較例2は、鉛添加による高温摩擦
【表】
【表】
【表】 性能の劣化を防いだ重負荷のクラツチ用摩擦材料
として広く使用されている組成である。それに対
し、比較例3及び4は、この発明に至るまでの試
作品の組成で、これらはいづれも発明品と同一条
件で製造した。また、この発明で使用した潤滑性
のガラス成分G−3、及び比較例として使用した
他の潤滑性ガラス成分組成表を頁21の表2に示し
た。表2中の比較例1は、PbO−SiO2ガラスで
あり、比較例2と3は、この発明に至るまでの試
作ガラスである。 実施例で得られた試料について、鋳鉄(FC−
25材)製デイスクを相手材とし、摺動速度20m/
s、荷重7.5Kg/cm2、摺動温度200℃の条件で25秒
間摺動させ、5秒間摺動を休止させる一連の操作
を50回反復する摩擦試験を行い、その性能を比較
した結果を19頁の表3に示した。この表3から明
らかなように、この発明による摩擦材料は、潤滑
が適度に行われているために摩擦係数が0.48と高
いにも拘らず安定した値を示し、摩耗は、摩擦材
料自身と相手材ともに少ない。
【表】 これに対し、比較例1の摩擦材料は、鉛の溶解
のため摩擦係数が低下し、相手材への摩擦材料の
擬着もあつて摩耗も比較的多く、また、比較例2
の摩擦材料は、無鉛のため耐熱性がありかつ摩擦
係数も高いが、潤滑作用が不足し、摩擦係数の変
動が激しく、相手材の摩耗も多い。さらに比較例
3の摩擦材料は、潤滑成分として加えた鉛量を減
らして4%としたため、低温域での鉛による潤滑
が不十分となつた。また、300℃を越えると鉛の
溶解のため摩擦材料の強度が低下した。そのた
め、摩擦材料の摩耗も増え、摩擦係数は低下し、
その変動も激しくなつた。すなわち、この材料に
加えたPbO−SiO2ガラスの潤滑作用は期待した
効果を示さなかつた。比較例4の摩擦材料は、こ
の発明に達する直前の試作組成で、燐酸ガラスの
添加による潤滑性能改善の効果はかなり認めら
れ、摩擦係数も0.45と比較的高く、安定した値が
得られたが、相手材に対する攻撃性が若干残り
(スクラツチの発生)、摩耗量も予想以上に多かつ
た。 実施例 2 200メツシユ以下の銅粉、200メツシユ以下の錫
粉、150メツシユ以下の鉄粉末、100メツシユ以下
の黒鉛粉末、100メツシユ以下の鉛粉末、325メツ
シユ以下のモリブデン粉末、及び前記21頁の表2
に示した組成をもつ150メツシユ以下の各種潤滑
性ガラス粉末を次項の表4に示す割合に混合し、
いづれも3t/cm2の圧力を加えて成型した後、H2
ガス雰囲気中で最高温度1000℃に30分間加熱保持
し、次で、室温まで冷却した後に6t/cm2の加圧力
で再加圧し、この発明による摩擦材料を製造し
た。 同24頁の表4に示した比較例1は、この発明の
摩擦材料において用いられた潤滑性の燐酸ガラス
G−3の代りに鉛が用いられたデイスクブレーキ
パツド用摩擦材料の例であり、比較例2は鉛を含
有しない耐熱性の重負荷クラツチ用の摩擦材料と
して使用されているものである。また、比較品3
と4は、この発明に至るまでの試作品組成であ
り、これらはいづれも、この発明による摩擦材料
と同一条件で製造した。
【表】
【表】 この実施例で得られた試料については、鋳鉄製
(FC−25材)デイスクを相手材とし、実施例1で
行つた試験と同一条件の下で摩擦試験を行い、そ
の性能を評価した結果を前頁の表5に示す。比較
例1は、鉛潤滑による低温摩擦の安定を狙つた製
品であるが、摺動面温度が300℃を越えると前記
実施例1における比較例1の鉛潤滑の場合と同様
に摩擦係数が低下し、相手材に対する摩擦材料の
転移が認められた。比較例2は、鉛を除去して黒
鉛のみの潤滑とした耐熱性の優れた摩擦材料であ
る。但し、潤滑成分が不足するために相手材の摩
耗が多く、摩擦係数は比較的変動が多かつた。比
較例3は、PbO−SiO2系のガラスによる潤滑性
能の改善を図つた試作品であるが、期待した効果
が得られず、初期摩耗の段階で相手材に対する攻
撃性がみられ、その結果、相手材にスクラツチ痕
が発生し、摩擦材料の摩耗も多くなつた。比較例
4は、試作段階にあつた燐酸ガラスG−2により
潤滑性能の向上を図つたもので、摩擦係数の点で
かなり改善効果はあつたが、まだ潤滑が不足して
摩耗も比較的多く、相手材にスクラツチの発生が
みられた。それに対し、これらの比較例に比べて
この発明による摩擦材料は、燐酸ガラスG−3に
よる潤滑効果が顕著であつて高い摩擦係数が得ら
れ、摩耗の点でも摩擦材料、相手材とも減少し
た。 (発明の効果) 以上のように、この発明によれば、穏やかな摺
動条件から高温、高圧の出現する過酷な摺動条件
と広い使用条件に亘り、安定した摩擦係数と優れ
た耐摩耗性とを備えた摺動摩擦材料を提供するこ
とが可能となつたのである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 金属マトリツクスが銅合金または鉄合金から
    なるメタリツク摩擦材或いはサーメツト摩擦材に
    おいて、重量パーセント表示でP2O5が25〜35%、
    B2O3が20〜30%、Al2O3が10〜20%、Na2Oが4
    〜10%、Li2Oが4〜10%、NaFが2〜6%、
    ZnOが1〜5%、アルカリ土類金属酸化物の1種
    以上が3〜15%の組成からなる潤滑性ガラスを3
    〜10%、黒鉛を10〜20%、シリカ或いはムライト
    を3〜20%含有させたことを特徴とする無機摩擦
    材料。
JP13289185A 1985-05-20 1985-05-20 無機摩擦材料 Granted JPS61266542A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13289185A JPS61266542A (ja) 1985-05-20 1985-05-20 無機摩擦材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13289185A JPS61266542A (ja) 1985-05-20 1985-05-20 無機摩擦材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61266542A JPS61266542A (ja) 1986-11-26
JPH0524214B2 true JPH0524214B2 (ja) 1993-04-07

Family

ID=15091968

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