JPH05247571A - 微細組織構造をもつアルミニウム合金 - Google Patents

微細組織構造をもつアルミニウム合金

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JPH05247571A
JPH05247571A JP30948391A JP30948391A JPH05247571A JP H05247571 A JPH05247571 A JP H05247571A JP 30948391 A JP30948391 A JP 30948391A JP 30948391 A JP30948391 A JP 30948391A JP H05247571 A JPH05247571 A JP H05247571A
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JP
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compound
foil
aluminum alloy
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dendrite
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JP30948391A
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Yuichi Taniguchi
裕一 谷口
Makoto Saga
誠 佐賀
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 デンドライトを形成させるアルミニウム急冷
箔における組織のばらつきをなくすためのものである。 【構成】 Ti,Ta,Zr,Hfまたは、Nbの1種
または2種以上とAlとの金属間化合物がAl金属中に
微細なデンドライト状に晶出しており、該デンドライト
内に、前記金属間化合物の融点より高い融点の化合物が
内在していることを特徴とするアルミニウム合金。この
化合物はAl,Tiまたは、Zrの酸化物、窒化物もし
くはリン化物の1種もしくは2種以上であるアルミニウ
ム合金である。上記アルミニウム合金は溶融合金を急冷
して製造することができる。 【効果】 急冷箔において、箔の厚み方向や鋳造方法で
のデンドライトの大きさのばらつきが低減できる。この
箔を利用したコンデンサは安定した特性が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電解コンデンサの陽
極として用いるアルミニウム合金に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電解コンデンサの陽極材料には、非常に
薄い誘電体酸化皮膜を電気化学的に生成することができ
るいわゆるバルブメタルが用いられている。その中で
も、現在は純度99.9%ないしは99.99%のアル
ミニウムやタンタルが用いられている。
【0003】アルミ電解コンデンサの陽極に用いる電極
箔はその表面積の増大によって静電容量を高めるため
に、機械的、電気化学的にかなり高倍率のエッチングを
行っている。しかし、現在のところ、このエッチング倍
率は100倍を超えておらず、ほぼ限界に達している。
【0004】また、陽極化成方法を工夫して静電容量を
高めることも試みられている。これは、熱水処理により
疑似ベーマイト皮膜と電解反応による陽極酸化皮膜との
複合皮膜、ホウ酸溶液による化成皮膜とリン酸溶液によ
る化成皮膜との複合合成、特殊な前処理による皮膜と電
解反応による陽極酸化皮膜との複合皮膜などである。こ
のような、複合酸化皮膜による静電容量の増大は、通常
の電解反応による皮膜の30%増以内である。
【0005】さらに最近では、高純度アルミニウムに代
えて、アルミニウムとチタンその他のバルブメタルとの
合金箔を使用し、化成によってAl2 O3 +TiO2 と
いった比誘電率が高い合金酸化皮膜をつくることも試み
られている。
【0006】上述の高純度アルミニウム陽極材料で、エ
ッチング倍率を現在の2〜3倍に高めることはもはや不
可能である。即ち、電気化学的または、化学的なエッチ
ングを強く行ったとしても、エッチング孔は奥深く成長
せず、逆に孔の入口付近のアルミニウムが溶解してエッ
チング部分が目減りするので、単に、厚みが薄くなるだ
けで、エッチング倍率は必ずしも高まらない。また、か
りに、深いエッチング孔が形成されて、見かけのエッチ
ング倍率が高まったとしても、陽極化成中に酸化皮膜に
よる目詰りをおこし、そのエッチング倍率を活用できな
くなる。そして、このような陽極材料を用いて電解コン
デンサを作成しても、電解液との接触界面が減少し、箔
抵抗やtanδやインピーダンス等が悪化し、かえっ
て、特性の低下を招来する。
【0007】このような従来法の問題に関して本発明者
らは、かつて、特開昭60−66806号公報に記述し
たように、アルミニウム中に、Ti,Ta,Zr,Hf
及びNbよりなる金属群中の1員または、複数員とアル
ミニウムとの金属間化合物を形成させ、高い容量をもつ
箔の形成方法を示した。この発明によりコンデンサ容量
は2〜3倍に向上し、飛躍的な改善がみられた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記公報記載
の発明では急冷法を用いるがため、組織は製造条件に敏
感で、わずかの設定項目のゆらぎで組織が大きく変わ
る。また、殆どの組織は、一般的には冷却ロール面側で
の晶出組織は微細であるが、自由面側では、組織が粗く
なる。これは、ロール面側と自由面側での冷却速度が異
ることによるものであるが、この組織の不均一性が後工
程であるエッチング、化成工程でのばらつきに起因し、
ひいては製品でのコンデンサのばらつきにつながる。こ
のばらつきは、機械的な種々の要因、たとえば、鋳造温
度や雰囲気、ロール回転速度を厳密に制御する必要があ
るが、コストアップや作業性の問題を起こしていた。
【0009】本発明は、このような組織のばらつきをな
くし、均一かつ微細組織にして、安定した大容量のアル
ミニウム合金を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述したデン
ドライトを形成させるアルミニウム急冷箔における組織
のばらつきをなくすために、当該金属間化合物よりさら
に高融点であり、かつアルミニウムへの固溶度が小さい
化合物を添加することにより、それを晶出核として、デ
ンドライトを晶出し、その結果、組織を均一にかつ微細
にし、容量を安定化し、増大するものである。具体的に
は、核生成化合物はAl,Tiあるいは、Zrの酸化
物、窒化物もしくはリン化物の1種もしくは2種以上を
用いる。Al金属中に上記デンドライト形成金属と、核
生成成分を添加し、それらの混合物を溶融し、急冷し、
箔を形成するものである。
【0011】すなわち本発明は、 (1)Ti,Ta,Zr,HfあるいはNbの何れか1
種または2種以上とAlとの金属間化合物が、Al金属
中に微細なデンドライト状に晶出し、該デンドライト内
に、前記金属間化合物の融点より高い融点の化合物が内
在していることを特徴とするアルミニウム合金。 (2)前項において、内在する化合物がAl,Tiある
いはZrの酸化物、窒化物もしくはリン化物の1種もし
くは2種以上であることを特徴とするアルミニウム合
金。 (3)前項(1),(2)において、内在する化合物の
粒径が1μm以下であることを特徴とするアルミニウム
合金。 (4)Al中にTi,Ta,Zr,HfあるいはNbの
1種または2種以上を添加して溶融し、これを急冷して
微細なデンドライトを晶出するに際し、Al,Tiある
いはZrの酸化物、窒化物またはリン化物の1種もしく
は2種以上を核生成のために添加することを特徴とする
該アルミニウム合金の箔製造方法である。 なお前項の急冷を行う前に、溶融金属温度を急冷温度よ
り50〜100℃以上高く保持し、急冷温度まで、冷却
することが望ましい。以下に本発明を詳細に説明する。
【0012】
【作用】本発明は、アルミニウムとデンドライト生成金
属を含んだ溶融金属を急冷し箔を製造するのであるが、
その際、晶出したデンドライト組織を微細にかつ安定に
形成する。本発明はこの急冷箔を用いることにより、よ
り高い容量かつ安定したコンデンサの製造が可能とな
る。核生成化合物はAl,TiあるいはZrの酸化物、
窒化物もしくはリン化物であり、それらを複数種用いて
もよい。
【0013】本発明の具体的な製造方法を、Tiを添加
し、Al3 Tiを晶出デンドライトとして形成し、核生
成材料として、Al2 O3 を使用する場合について説明
する。すなわち、Al:90,Ti:10重量部に対
し、Al2 O3 粉を微量添加する。Al2 O3 の添加量
は最大1%以下とすることができるが、この場合には
0.01%添加した。この混合物を雰囲気はAr雰囲気
中でその組成の溶融温度である1200℃よりも高温で
ある1400℃まで昇温する。1400℃まで昇温した
のち、1300℃まで2℃/sec で冷却し、1300℃
まで達したのち、この溶融金属を高速で回転するロール
面に噴出させ、急冷箔をつくる。この時、アルミニウム
中にはAl3 Tiが形成され、デンドライト組織にな
る。この急冷箔を顕微鏡で観察したところ、Al2 O3
を添加しない場合、形成されたデンドライトの大きさ
は、粒径の標準偏差σ=2μm、平均粒径X=5μmで
あったのに対し、本発明方法によりAl2 O3 を添加し
た場合には、σ=1μm、X=3μmになった。このこ
とはAl2 O3 の添加により、組織が微細化されたとと
もに、ばらつきも小さくなったこともわかる。また、箔
の表面と内部との平均径の差は、従来2倍程度あったの
に対し本発明方法では、1.3倍程度に減少された。
【0014】添加する化合物として、上記化合物(Al
2 O3 )以外に、AlNもしくはAlPを添加しても同
様な効果が得られた。また、急冷前に、一度昇温させて
後50℃〜100℃低下させた方がより大きな効果が見
られた。このように核生成化合物を添加することにより
晶出デンドライトが小さくなる理由として以下のように
考えられる。
【0015】まず、添加した化合物はわずかにAl中に
とける。そして、急冷前に温度を低下することによりこ
れらの添加物が微細に微量晶出する。つぎにデンドライ
ト形成化合物がこれらの晶出物を核に晶出する。核生成
化合物の晶出は非常に細かく分散しているため、デンド
ライトはこれに従って細かく多量に晶出する。一方、こ
れら核生成化合物を添加しない場合、デンドライト形成
場所はかなり粗になり、凝固が完了した時点での結晶粒
は粗くなるものと考えられる。また、核生成化合物を多
量に添加しても同様な効果は得られるが、材料全体の特
性を悪化させたり、溶融物の上部に浮上したりし、作業
性の弊害を招くだけであり、極力少量が望ましい。
【0016】本発明の効果は、コンデンサ用の急冷箔の
みならず、その他の冷却材料に対しても、適用可能であ
る。すなわち、晶出させたい材料以外に、前記条件をみ
たす、核生成化合物を添加すれば、晶出物質は、微細化
かつ安定化することが可能である。また、添加する化合
物は、本発明に明記した条件以外にも考えられるが、コ
ンデンサに使用する場合、特性に悪影響を与えない物質
として考慮する必要がある。
【0017】
【実施例】
(実施例1)アルミニウム90重量%にTiを10重量
%含む材料を用いた急冷合金の作成を銅ロールによる単
ロール法によって行った。また、酸化を防止するため、
N2雰囲気を採用した。この際核生成材料として、母合
金100gに対しAl2 O3粉末を0.1g添加し、る
つぼ中に挿入した。Al2 O3 粉末の平均粒径は1.5
μmであった。
【0018】次に雰囲気をAr雰囲気中とし、この組成
の溶融温度の1200℃以上に対し200℃高い140
0℃まで昇温したのち、1300℃まで2℃/sec で冷
却した。1300℃まで達したのち、溶融金属を高速回
転しているロール面に噴出させ、急冷箔をつくった。上
記溶融金属は、特願昭61−27242号公報に示され
ている手法に従い、高周波で加熱されているノズルを通
し、回転ロール中に噴出させ、急冷凝固した。
【0019】その後形成された急冷箔を切断し、樹脂に
埋め込んで研磨後SEM観察を行った。アルミニウム中
にはAl3 Tiが形成され、デンドライト組織になって
おり、この急冷箔を顕微鏡で観察したところ、Al2 O
3 を添加しない場合、形成されたデンドライトの大きさ
は、平均粒径X=7μm、粒径の標準偏差σ=2.5で
あったのに対し、上記本発明方法によりAl2 O3 を添
加した場合には、X=5μm、σ=1.5であった。ま
た、CV積(静電容量×皮膜耐圧)は、添加なしでは、
2800μFV/cm2 ±15%であったのに対し、添加
ありでは、3200±7%に改善された。また、透過型
電子顕微鏡で観察した結果、Al3 Tiのデンドライト
の一部にAl2 O3 の微細核があるのが確認できた。こ
れは、最初に添加したAl2 O3粉末よりもはるかに小
さく最大でも0.01μmであった。
【0020】(実施例2)アルミニウム90重量%にZ
rを10重量%添加した。急冷合金の作成を、銅ロール
による単ロール法を用いて行った。また、合金の酸化を
防止するため、N2 雰囲気を採用した。核生成材料とし
て、母合金100gに対しAlN粉末を0.1g添加
し、るつぼ中に挿入した溶融金属を雰囲気はAr雰囲気
中で、この組成の溶融温度の1300℃よりも200℃
高い1500℃まで昇温し、この1500℃に昇温した
のち、1400℃まで2℃/sec で冷却した。1400
℃に達したのち、溶融金属を高速回転しているロール面
に噴出させ、急冷箔をつくった。
【0021】その後形成された急冷箔を切断し、樹脂に
埋め込んで研磨後SEM観察を行った。アルミニウム中
にはAl3 Zrが形成され、デンドライト組織になって
おり、この急冷箔を顕微鏡で観察したところ、AlNを
添加しない場合には、形成されたデンドライトの大きさ
は、σ=2,X=7μmであったのに対し、上記本発明
方法によりAlNを添加した場合にはσ=1、X=3μ
mであった。また、CV積は、添加なしでは、3000
μFV/cm2 ±12%であったのに対し、添加ありで
は、3500±5%に改善された。
【0022】(実施例3)アルミニウム90重量%にT
iを10重量%添加し、その混合物100gに対し、A
lP及びAl2 O3 粉末をそれぞれ0.02g添加し、
るつぼ中に挿入した。急冷箔製造は、実施例1と同様に
行った。急冷箔を顕微鏡で観察したところ、核生成化合
物を添加しない場合、形成されたデンドライトの大きさ
は、σ=2.5、X=7μmであったのに対し、上記本
発明方法により核生成化合物を添加した場合には、σ=
1.5、X=5μmであった。また、CV積は、添加な
しでは、2800μFV/cm2 ±15%であったのに対
し、添加ありでは、3200μFV/cm2 ±7%に改善
された。
【0023】さらに詳しく調査すると、アルミニウム中
にはAl3 Tiが体積比で35%形成され、それらは、
AlPやAl2 O3 の微粒子を晶出の核としている。す
なわち、電子顕微鏡で観察すると、非常に小さなAlP
やAl2 O3 の核がAl3 Tiの結晶粒の内部に見られ
た。
【0024】(実施例4)アルミニウム95重量%にT
aを5重量%添加し、母合金を製造した。この母合金1
00gに対し、Al2 O3 粉末とZrO2 粉末をそれぞ
れ0.05g添加し、るつぼ中に挿入した。合金を作成
するにあたり、金型に流し込み、ブロックを形成した。
ブロック形成後、圧延ロールにて圧延し、1mmの箔を形
成した。
【0025】この箔を顕微鏡で観察したところ、Al2
O3 を添加しない場合、形成されたデンドライトの大き
さは、σ=4μm、X=10μmであったのに対し、本
発明方法によりAl2 O3 を添加した場合には、σ=3
μm、X=7μmになった。
【0026】
【発明の効果】以上のように、この発明により、従来の
急冷組織は、微細化し、かつ安定化することが可能にな
り、コンデンサ材料に使用した場合は、コンデンサの容
量がアップすると共に、安定化されることが可能になっ
た。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ti,Ta,Zr,HfあるいはNbの
    何れか1種または2種以上とAlとの金属間化合物が、
    Al金属中に微細なデンドライト状に晶出し、該デンド
    ライト内に、前記金属間化合物の融点より高い融点の化
    合物が内在していることを特徴とするアルミニウム合
    金。
  2. 【請求項2】 内在する化合物がAl,TiあるいはZ
    rの酸化物、窒化物もしくはリン化物の1種もしくは2
    種以上であることを特徴とする請求項1記載のアルミニ
    ウム合金。
  3. 【請求項3】 内在する化合物の粒径が1μm以下であ
    ることを特徴とする請求項1あるいは2記載のアルミニ
    ウム合金。
  4. 【請求項4】 Al中にTi,Ta,Zr,Hfあるい
    はNbの1種または2種以上を添加して溶融し、これを
    急冷して微細なデンドライトを晶出するに際し、Al,
    TiあるいはZrの酸化物、窒化物またはリン化物の1
    種もしくは2種以上を核生成のために添加することを特
    徴とする該アルミニウム合金の箔製造方法。
JP30948391A 1991-11-25 1991-11-25 微細組織構造をもつアルミニウム合金 Withdrawn JPH05247571A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021001399A (ja) * 2019-06-20 2021-01-07 日立金属株式会社 アルミニウム箔、及びその製造方法
CN113646460A (zh) * 2019-03-29 2021-11-12 富士胶片株式会社 铝箔、铝箔的制造方法、集电体、锂离子电容器及锂离子电池

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CN113646460B (zh) * 2019-03-29 2023-08-15 富士胶片株式会社 铝箔、铝箔的制造方法、集电体、锂离子电容器及锂离子电池
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Effective date: 19990204