JPH0524921A - 耐酸化性c/c複合材の製造方法 - Google Patents
耐酸化性c/c複合材の製造方法Info
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- JPH0524921A JPH0524921A JP3205544A JP20554491A JPH0524921A JP H0524921 A JPH0524921 A JP H0524921A JP 3205544 A JP3205544 A JP 3205544A JP 20554491 A JP20554491 A JP 20554491A JP H0524921 A JPH0524921 A JP H0524921A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高温酸化雰囲気において優れた酸化抵抗を示
す耐酸化性C/C複合材(炭素繊維強化炭素複合材)の
製造方法を提供する。 【構成】 繊維表面にB4 CまたはTiCからなる耐酸
化性物質の被覆層を形成した炭素繊維をマトリックス樹
脂とともに複合成形し、硬化および焼成炭化処理してC
/C複合基材を作製する。ついで、このC/C複合基材
の表面に前記耐酸化性物質の前駆体溶液(ほう酸水溶
液、チタニア/硫酸溶液または硫酸チタン/希硫酸溶
液)を塗布したのち、乾燥および不活性雰囲気下で焼成
処理を施して複合基材面にB4 CまたはTiCの被覆層
を形成する。
す耐酸化性C/C複合材(炭素繊維強化炭素複合材)の
製造方法を提供する。 【構成】 繊維表面にB4 CまたはTiCからなる耐酸
化性物質の被覆層を形成した炭素繊維をマトリックス樹
脂とともに複合成形し、硬化および焼成炭化処理してC
/C複合基材を作製する。ついで、このC/C複合基材
の表面に前記耐酸化性物質の前駆体溶液(ほう酸水溶
液、チタニア/硫酸溶液または硫酸チタン/希硫酸溶
液)を塗布したのち、乾燥および不活性雰囲気下で焼成
処理を施して複合基材面にB4 CまたはTiCの被覆層
を形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温酸化雰囲気におい
て優れた酸化抵抗性を発揮するC/C複合材(炭素繊維
強化炭素複合材)の製造方法に関する。
て優れた酸化抵抗性を発揮するC/C複合材(炭素繊維
強化炭素複合材)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】C/C材は、卓越した比強度、比弾性率
を有するうえに優れた耐熱性および化学的安定性を備え
ているため、航空宇宙用をはじめ多くの分野で使用され
る構造材料として有用されている。ところが、この材料
には易酸化性という炭素材固有の材質的な欠点があり、
これが汎用性を阻害する最大のネックとなっている。こ
のため、C/C材の表面に耐酸化性の被覆を施して改質
化する試みが従来からおこなわれており、例えばZrO
2 、Al2 O3 、SiC、Si3 N4 等のセラミックス
系物質によって被覆処理する方法が提案されている。し
かし、SiC被覆層を除いては、使用時の熱サイクルで
被覆界面に層間剥離や亀裂が生じ、酸化の進行を十分に
阻止する機能が発揮されない。
を有するうえに優れた耐熱性および化学的安定性を備え
ているため、航空宇宙用をはじめ多くの分野で使用され
る構造材料として有用されている。ところが、この材料
には易酸化性という炭素材固有の材質的な欠点があり、
これが汎用性を阻害する最大のネックとなっている。こ
のため、C/C材の表面に耐酸化性の被覆を施して改質
化する試みが従来からおこなわれており、例えばZrO
2 、Al2 O3 、SiC、Si3 N4 等のセラミックス
系物質によって被覆処理する方法が提案されている。し
かし、SiC被覆層を除いては、使用時の熱サイクルで
被覆界面に層間剥離や亀裂が生じ、酸化の進行を十分に
阻止する機能が発揮されない。
【0003】従来、C/C基材の表面にSiCの被覆を
施す方法として、気相反応により生成するSiCを直接
沈着させるCVD法(化学的気相蒸着法)と、基材の炭
素を反応源に利用して珪素成分と反応させることにより
SiCに転化させるコンバージョン法が知られている。
ところが、前者のCVD法を適用して形成したSiC被
覆層は、基材との界面が明確に分離している関係で、熱
衝撃を与えると相互の熱膨張差によって層間剥離現象が
起こり易い。このため、高温域での十分な耐酸化性は望
めない。これに対し、後者のコンバージョン法による場
合には基材の表層部が連続組織としてSiC層を形成す
る傾斜機能材質となるため界面剥離を生じることはない
が、CVD法に比べて緻密性に劣るうえ、反応時、被覆
層に微細なクラックが発生する問題がある。
施す方法として、気相反応により生成するSiCを直接
沈着させるCVD法(化学的気相蒸着法)と、基材の炭
素を反応源に利用して珪素成分と反応させることにより
SiCに転化させるコンバージョン法が知られている。
ところが、前者のCVD法を適用して形成したSiC被
覆層は、基材との界面が明確に分離している関係で、熱
衝撃を与えると相互の熱膨張差によって層間剥離現象が
起こり易い。このため、高温域での十分な耐酸化性は望
めない。これに対し、後者のコンバージョン法による場
合には基材の表層部が連続組織としてSiC層を形成す
る傾斜機能材質となるため界面剥離を生じることはない
が、CVD法に比べて緻密性に劣るうえ、反応時、被覆
層に微細なクラックが発生する問題がある。
【0004】このような問題点の解消を図るため、C/
C基材面にSiO接触によるコンバージョン法で第1の
SiC被膜を形成し、さらにその表面をアモルファスS
iCが析出するような条件でCVD法による第2のSi
C被覆層を形成する耐酸化処理法(特願平2−114872
号) が本出願人によって提案されている。しかし、通常
のCVD法では反応が拡散律速となる関係で第1層上に
発生した亀裂の内部まで第2のSiC被覆層を充填形成
することが困難となり、結果的に十分な耐酸化性能を付
与することができない難点がある。
C基材面にSiO接触によるコンバージョン法で第1の
SiC被膜を形成し、さらにその表面をアモルファスS
iCが析出するような条件でCVD法による第2のSi
C被覆層を形成する耐酸化処理法(特願平2−114872
号) が本出願人によって提案されている。しかし、通常
のCVD法では反応が拡散律速となる関係で第1層上に
発生した亀裂の内部まで第2のSiC被覆層を充填形成
することが困難となり、結果的に十分な耐酸化性能を付
与することができない難点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、強化材
炭素繊維の表面に予め耐酸化性被膜を形成したC/C複
合材の表面に耐酸化性被覆を施す2段階の耐酸化処理プ
ロセスを採る場合には、SiC以外のB4 C、TiC等
の炭化物を被覆物質としても剥離、亀裂などの発生現象
は軽減化され、また若干の剥離や亀裂現象が生じても酸
化の進行を効果的に阻止できることを実験的に確認し
た。
炭素繊維の表面に予め耐酸化性被膜を形成したC/C複
合材の表面に耐酸化性被覆を施す2段階の耐酸化処理プ
ロセスを採る場合には、SiC以外のB4 C、TiC等
の炭化物を被覆物質としても剥離、亀裂などの発生現象
は軽減化され、また若干の剥離や亀裂現象が生じても酸
化の進行を効果的に阻止できることを実験的に確認し
た。
【0006】本発明は前記の知見に基づいて開発された
もので、B4 CまたはTiCからなる炭化物系の物質を
用いて高温下で優れた耐酸化性を付与することができる
C/C複合材の製造方法を提供することにある。
もので、B4 CまたはTiCからなる炭化物系の物質を
用いて高温下で優れた耐酸化性を付与することができる
C/C複合材の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による耐酸化性C/C複合材の製造方法は、
繊維表面にB4 CまたはTiCからなる耐酸化性物質の
被覆層を形成した炭素繊維をマトリックス樹脂とともに
複合成形し、硬化および焼成炭化処理して炭素繊維強化
炭素体の複合基材を作製し、ついで該複合基材の表面に
前記耐酸化性物質の前駆体溶液を塗布したのち、乾燥お
よび不活性雰囲気下で焼成処理を施して複合基材面にB
4 CまたはTiCの被覆層を形成することを構成上の特
徴とするものである。
めの本発明による耐酸化性C/C複合材の製造方法は、
繊維表面にB4 CまたはTiCからなる耐酸化性物質の
被覆層を形成した炭素繊維をマトリックス樹脂とともに
複合成形し、硬化および焼成炭化処理して炭素繊維強化
炭素体の複合基材を作製し、ついで該複合基材の表面に
前記耐酸化性物質の前駆体溶液を塗布したのち、乾燥お
よび不活性雰囲気下で焼成処理を施して複合基材面にB
4 CまたはTiCの被覆層を形成することを構成上の特
徴とするものである。
【0008】C/C複合基材を構成する炭素繊維には、
ポリアクリロニトリル系、レーヨン系、ピッチ系など各
種原料から製造された平織、朱子織、綾織などの織布を
一次元または多次元方向に配向した繊維体、フェルト、
トウ等が使用される。
ポリアクリロニトリル系、レーヨン系、ピッチ系など各
種原料から製造された平織、朱子織、綾織などの織布を
一次元または多次元方向に配向した繊維体、フェルト、
トウ等が使用される。
【0009】これら炭素繊維の表面には、予めB4 Cま
たはTiCからなる耐酸化性物質の被覆層が形成される
が、被覆形成の方法は特に限定されない。しかし、好ま
しい態様は後工程のC/C複合基材面に対する被覆処理
と同一の前駆体溶液を利用して形成することである。す
なわち、B4 Cの被覆層を形成する場合には炭素繊維の
表面を浸漬、塗布などの手段によりほう酸水溶液で十分
に濡らし、乾燥したのち不活性雰囲気下、1200〜1600℃
の温度域で焼成処理する方法、また、TiCの被覆層を
形成するにあたっては、同様に炭素繊維の表面をチタニ
ア/硫酸溶液または硫酸チタン/希硫酸溶液で濡らし、
乾燥後に不活性雰囲気において1300〜1600℃の温度で焼
成処理する方法が採られる。
たはTiCからなる耐酸化性物質の被覆層が形成される
が、被覆形成の方法は特に限定されない。しかし、好ま
しい態様は後工程のC/C複合基材面に対する被覆処理
と同一の前駆体溶液を利用して形成することである。す
なわち、B4 Cの被覆層を形成する場合には炭素繊維の
表面を浸漬、塗布などの手段によりほう酸水溶液で十分
に濡らし、乾燥したのち不活性雰囲気下、1200〜1600℃
の温度域で焼成処理する方法、また、TiCの被覆層を
形成するにあたっては、同様に炭素繊維の表面をチタニ
ア/硫酸溶液または硫酸チタン/希硫酸溶液で濡らし、
乾燥後に不活性雰囲気において1300〜1600℃の温度で焼
成処理する方法が採られる。
【0010】B4 CまたはTiCの表面被覆層を形成し
た炭素繊維は、浸漬、含浸、塗布など適宜な手段により
マトリックス樹脂で十分に濡らしたのち半硬化してプリ
プレグを形成し、ついで積層加圧成形する。成形体は加
熱して樹脂成分を完全に硬化し、引き続き常法に従って
焼成炭化処理または更に黒鉛化処理を施して炭素繊維強
化炭素体の複合基材を得る。複合基材の緻密化を図るた
めには、基材組織にマトリックス樹脂もしくはタールピ
ッチを含浸して炭化処理する操作を反復するプロセスが
有効となる。複合対象となるマトリックス樹脂には、フ
ェノール系、フラン系など高炭化性の液状熱硬化性樹
脂、タールピッチのような熱可塑性物質が用いられる。
た炭素繊維は、浸漬、含浸、塗布など適宜な手段により
マトリックス樹脂で十分に濡らしたのち半硬化してプリ
プレグを形成し、ついで積層加圧成形する。成形体は加
熱して樹脂成分を完全に硬化し、引き続き常法に従って
焼成炭化処理または更に黒鉛化処理を施して炭素繊維強
化炭素体の複合基材を得る。複合基材の緻密化を図るた
めには、基材組織にマトリックス樹脂もしくはタールピ
ッチを含浸して炭化処理する操作を反復するプロセスが
有効となる。複合対象となるマトリックス樹脂には、フ
ェノール系、フラン系など高炭化性の液状熱硬化性樹
脂、タールピッチのような熱可塑性物質が用いられる。
【0011】ついで、複合基材の表面にB4 CまたはT
iCからなる耐酸化性物質の前駆体溶液を塗布するが、
この際に塗布する前駆体溶液は予め炭素繊維表面に被覆
した耐酸化性物質と同一物質を形成する種類のものを選
定することが好ましい。すなわち、B4 C被覆層を形成
した炭素繊維による複合基材に対しては、表面にB4 C
の前駆体溶液を塗布し、またTiC被覆層を形成した炭
素繊維による複合基材に対しては、表面にTiCの前駆
体溶液を塗布する。塗布した複合基材は、引き続き乾燥
および不活性雰囲気下で焼成処理を施して複合基材面に
それぞれB4 CまたはTiCの被覆層を形成する。
iCからなる耐酸化性物質の前駆体溶液を塗布するが、
この際に塗布する前駆体溶液は予め炭素繊維表面に被覆
した耐酸化性物質と同一物質を形成する種類のものを選
定することが好ましい。すなわち、B4 C被覆層を形成
した炭素繊維による複合基材に対しては、表面にB4 C
の前駆体溶液を塗布し、またTiC被覆層を形成した炭
素繊維による複合基材に対しては、表面にTiCの前駆
体溶液を塗布する。塗布した複合基材は、引き続き乾燥
および不活性雰囲気下で焼成処理を施して複合基材面に
それぞれB4 CまたはTiCの被覆層を形成する。
【0012】このうち、B4 Cの表面被覆層を形成する
には、前駆体溶液として好ましくは濃度 0.1〜2%のほ
う酸水溶液を用い、この溶液を複合基材の全面に塗布し
たのち乾燥被着し、ついでアルゴンのような不活性雰囲
気中で1200〜1600℃の温度域で焼成処理を施す方法が好
適に用いられる。一方、TiC表面被覆層を形成するた
めの好適な工程は、前駆体溶液として濃度 0.1〜2%程
度のチタニア/硫酸溶液または硫酸チタン/希硫酸溶液
を用い、これらに溶液で複合基材の全面を塗布したのち
乾燥し、ついでアルゴンのような不活性雰囲気中、1300
〜1600℃の温度範囲で焼成処理することである。
には、前駆体溶液として好ましくは濃度 0.1〜2%のほ
う酸水溶液を用い、この溶液を複合基材の全面に塗布し
たのち乾燥被着し、ついでアルゴンのような不活性雰囲
気中で1200〜1600℃の温度域で焼成処理を施す方法が好
適に用いられる。一方、TiC表面被覆層を形成するた
めの好適な工程は、前駆体溶液として濃度 0.1〜2%程
度のチタニア/硫酸溶液または硫酸チタン/希硫酸溶液
を用い、これらに溶液で複合基材の全面を塗布したのち
乾燥し、ついでアルゴンのような不活性雰囲気中、1300
〜1600℃の温度範囲で焼成処理することである。
【0013】
【作用】本発明の製造工程によれば、予めB4 Cまたは
TiCで被覆した炭素繊維を強化材としたC/C複合基
材の表面に耐酸化性物質の前駆体溶液を塗布乾燥し、こ
の状態で焼成処理する段階において表面に被着されたほ
う酸または酸化チタンが基材炭素と反応してB4 Cまた
はTiCに転化する。このようにして形成される被覆層
は、均一で剥離し難い薄膜の表層保護被膜を呈してい
る。
TiCで被覆した炭素繊維を強化材としたC/C複合基
材の表面に耐酸化性物質の前駆体溶液を塗布乾燥し、こ
の状態で焼成処理する段階において表面に被着されたほ
う酸または酸化チタンが基材炭素と反応してB4 Cまた
はTiCに転化する。このようにして形成される被覆層
は、均一で剥離し難い薄膜の表層保護被膜を呈してい
る。
【0014】したがって、炭素繊維表面を被覆する耐酸
化性物質の介在と前記複合基材の表面に形成された耐酸
化性物質の被覆層が内外両面組織の耐酸化性を高めるた
めに機能し、この作用で多少の剥離、亀裂現象が生じて
も酸化の進行は効果的に阻止される。このため、従来技
術で酸化防止機能が期待できなかったB4 CやTiCの
被覆層によっても優れた耐酸化性を付与することが可能
となる。
化性物質の介在と前記複合基材の表面に形成された耐酸
化性物質の被覆層が内外両面組織の耐酸化性を高めるた
めに機能し、この作用で多少の剥離、亀裂現象が生じて
も酸化の進行は効果的に阻止される。このため、従来技
術で酸化防止機能が期待できなかったB4 CやTiCの
被覆層によっても優れた耐酸化性を付与することが可能
となる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して説
明する。 実施例1 (1) 炭素繊維面へのB4 C被覆 水にほう酸(B2 O3)を1%濃度になるように溶解し、
1週間静置して前駆体溶液を作製した。この溶液を高弾
性ポリアクリロニトリル炭素繊維で編組した平織布の全
面に塗布し、真空中で乾燥した。ついで、アルゴン雰囲
気に保持された電気炉に移し、1400℃の温度で焼成処理
して被着したほう酸成分をB4 Cに転化して被覆層を形
成した。
明する。 実施例1 (1) 炭素繊維面へのB4 C被覆 水にほう酸(B2 O3)を1%濃度になるように溶解し、
1週間静置して前駆体溶液を作製した。この溶液を高弾
性ポリアクリロニトリル炭素繊維で編組した平織布の全
面に塗布し、真空中で乾燥した。ついで、アルゴン雰囲
気に保持された電気炉に移し、1400℃の温度で焼成処理
して被着したほう酸成分をB4 Cに転化して被覆層を形
成した。
【0016】(2) C/C複合基材の作製
B4 C被覆層を形成した平織炭素繊維布をフェノール樹
脂初期縮合物〔大日本インキ工業(株)製〕からなるマ
トリックス樹脂液に浸漬して含浸処理し、48時間風乾し
てプリプレグシートを作成した。このプリプレグシート
を14枚積層してモールドに入れ、加熱温度 110℃、適用
圧力20kg/cm2の条件で複合成形した。該成形体を 250℃
の温度に加熱して完全に硬化したのち、窒素雰囲気に保
持された焼成炉に移し、5℃/hr の昇温速度で1400℃ま
で上昇し5時間保持して焼成炭化した。得られたC/C
複合基材にマトリックスと同一のフェノール樹脂液を真
空加圧下に含浸し、上記と同様に1000℃に焼成する処理
を3回反復して緻密組織のC/C複合基材を作製した。
脂初期縮合物〔大日本インキ工業(株)製〕からなるマ
トリックス樹脂液に浸漬して含浸処理し、48時間風乾し
てプリプレグシートを作成した。このプリプレグシート
を14枚積層してモールドに入れ、加熱温度 110℃、適用
圧力20kg/cm2の条件で複合成形した。該成形体を 250℃
の温度に加熱して完全に硬化したのち、窒素雰囲気に保
持された焼成炉に移し、5℃/hr の昇温速度で1400℃ま
で上昇し5時間保持して焼成炭化した。得られたC/C
複合基材にマトリックスと同一のフェノール樹脂液を真
空加圧下に含浸し、上記と同様に1000℃に焼成する処理
を3回反復して緻密組織のC/C複合基材を作製した。
【0017】(3) C/C複合基材面へのB4 C被覆
C/C複合基材の表面に前記(1) と同一組成のほう酸水
溶液を低湿度系内で塗布したのち乾燥し、窒素雰囲気に
保持された電気炉に移して1400℃の温度で焼成処理を施
し、表面にB4 Cの被覆層を形成した。
溶液を低湿度系内で塗布したのち乾燥し、窒素雰囲気に
保持された電気炉に移して1400℃の温度で焼成処理を施
し、表面にB4 Cの被覆層を形成した。
【0018】(4) 耐熱耐酸化性の評価
上記の工程を経て製造されたC/C複合材を、空気を30
0ml/min.の流量で送入している電気炉に入れ、800 ℃お
よび1200℃の温度に各30分間保持する条件で酸化の度合
を測定した。その結果を、処理後の重量減少率として表
1に示した。
0ml/min.の流量で送入している電気炉に入れ、800 ℃お
よび1200℃の温度に各30分間保持する条件で酸化の度合
を測定した。その結果を、処理後の重量減少率として表
1に示した。
【0019】比較例1
B4 C被覆層を形成しない平織炭素繊維布を用いて実施
例1と同一条件によりC/C複合基材を作製し、このC
/C複合基材の表面に実施例1と同一の条件およびプロ
セスでB4 C被覆層を形成した。得られたC/C複合材
につき実施例1と同様にして耐酸化性のテストをおこな
い、その結果を処理後の重量減少率として表1に併載し
た。
例1と同一条件によりC/C複合基材を作製し、このC
/C複合基材の表面に実施例1と同一の条件およびプロ
セスでB4 C被覆層を形成した。得られたC/C複合材
につき実施例1と同様にして耐酸化性のテストをおこな
い、その結果を処理後の重量減少率として表1に併載し
た。
【0020】実施例2
(1) 炭素繊維面へのTiC被覆
希硫酸に硫酸チタン〔Ti(SO4)2 〕を1%濃度にな
るように溶解し、1週間静置して前駆体溶液を作製し
た。この溶液を高弾性ポリアクリロニトリル系炭素繊維
で編組した平織布の全面に塗布し、乾燥した。ついで、
アルゴン雰囲気に保持された電気炉に移して1400℃の温
度で焼成処理し、被着した酸化チタン成分をTiCに転
化した。
るように溶解し、1週間静置して前駆体溶液を作製し
た。この溶液を高弾性ポリアクリロニトリル系炭素繊維
で編組した平織布の全面に塗布し、乾燥した。ついで、
アルゴン雰囲気に保持された電気炉に移して1400℃の温
度で焼成処理し、被着した酸化チタン成分をTiCに転
化した。
【0021】(2) C/C複合基材の作製
TiC被覆層を形成した炭素繊維布を用い、実施例1と
同一条件により積層型のC/C複合基材を作製した。
同一条件により積層型のC/C複合基材を作製した。
【0022】(3) C/C複合基材面へのTiC被覆
C/C複合基材の表面に前記(1) と同一組成の硫酸チタ
ン/希硫酸溶液を低湿度系内で塗布し、乾燥したのち、
アルゴン雰囲気に保持された電気炉に移して1400℃の温
度で焼成処理して表面にTiC被覆層を形成した。
ン/希硫酸溶液を低湿度系内で塗布し、乾燥したのち、
アルゴン雰囲気に保持された電気炉に移して1400℃の温
度で焼成処理して表面にTiC被覆層を形成した。
【0023】このようにして被覆処理されたC/C複合
基材につき、実施例1と同様にして耐酸化テストをおこ
ない、結果を処理後の重量減少率として表1に併載し
た。
基材につき、実施例1と同様にして耐酸化テストをおこ
ない、結果を処理後の重量減少率として表1に併載し
た。
【0024】比較例2
TiC被覆層を形成しない平織炭素繊維布を用いて実施
例2と同一条件によりC/C複合基材を作製し、このC
/C複合基材の表面に実施例2と同一の条件およびプロ
セスを適用してTiC被覆層を形成した。得られたC/
C複合材につき実施例1と同様にして耐酸化テストをお
こない、その結果を処理後の重量減少率として表1に併
載した。
例2と同一条件によりC/C複合基材を作製し、このC
/C複合基材の表面に実施例2と同一の条件およびプロ
セスを適用してTiC被覆層を形成した。得られたC/
C複合材につき実施例1と同様にして耐酸化テストをお
こない、その結果を処理後の重量減少率として表1に併
載した。
【0025】
【表1】
【0026】表1の結果から、実施例1、2のC/C複
合材は対応する比較例1、2に比べて処理後の重量減少
率が大幅に減少しており、耐酸化性能が顕著に増大して
いることが認められる。
合材は対応する比較例1、2に比べて処理後の重量減少
率が大幅に減少しており、耐酸化性能が顕著に増大して
いることが認められる。
【0027】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば高温時の
耐酸化性に優れるB4 CまたはTiCを組織骨格となる
炭素繊維表面およびC/C複合材の表面に同時に被覆層
として形成することができるから、材質全体として高度
の耐酸化性能が付与される。したがって、高温酸化雰囲
気下の過酷な条件に曝される構造部材用途に適用して安
定性能の確保、耐久寿命の延長化などの効果が発揮され
る。
耐酸化性に優れるB4 CまたはTiCを組織骨格となる
炭素繊維表面およびC/C複合材の表面に同時に被覆層
として形成することができるから、材質全体として高度
の耐酸化性能が付与される。したがって、高温酸化雰囲
気下の過酷な条件に曝される構造部材用途に適用して安
定性能の確保、耐久寿命の延長化などの効果が発揮され
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 繊維表面にB4 CまたはTiCからなる
耐酸化性物質の被覆層を形成した炭素繊維をマトリック
ス樹脂とともに複合成形し、硬化および焼成炭化処理し
て炭素繊維強化炭素体の複合基材を作製し、ついで該複
合基材の表面に前記耐酸化性物質の前駆体溶液を塗布し
たのち、乾燥および不活性雰囲気下で焼成処理を施して
複合基材面にB4 CまたはTiCの被覆層を形成するこ
とを特徴とする耐酸化性C/C複合材の製造方法。 - 【請求項2】 B4 Cを耐酸化性物質とする場合の前駆
体溶液が、ほう酸水溶液である請求項1記載の耐酸化性
C/C複合材の製造方法。 - 【請求項3】 TiCを耐酸化性物質とする場合の前駆
体溶液が、チタニア/硫酸溶液または硫酸チタン/希硫
酸溶液である請求項1記載の耐酸化性C/C複合材の製
造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3205544A JPH0524921A (ja) | 1991-07-22 | 1991-07-22 | 耐酸化性c/c複合材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3205544A JPH0524921A (ja) | 1991-07-22 | 1991-07-22 | 耐酸化性c/c複合材の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0524921A true JPH0524921A (ja) | 1993-02-02 |
Family
ID=16508654
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3205544A Pending JPH0524921A (ja) | 1991-07-22 | 1991-07-22 | 耐酸化性c/c複合材の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0524921A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7363885B2 (en) | 2005-06-23 | 2008-04-29 | Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha | Combustion engine having unitary structure of cooling fan and starter pulley |
| CN106747666A (zh) * | 2016-12-19 | 2017-05-31 | 北京世纪金光半导体有限公司 | 一种耐高温涂层的制备方法 |
| EP3747851A1 (en) * | 2019-06-05 | 2020-12-09 | Goodrich Corporation | Oxidation protection systems and methods |
-
1991
- 1991-07-22 JP JP3205544A patent/JPH0524921A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7363885B2 (en) | 2005-06-23 | 2008-04-29 | Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha | Combustion engine having unitary structure of cooling fan and starter pulley |
| CN106747666A (zh) * | 2016-12-19 | 2017-05-31 | 北京世纪金光半导体有限公司 | 一种耐高温涂层的制备方法 |
| EP3747851A1 (en) * | 2019-06-05 | 2020-12-09 | Goodrich Corporation | Oxidation protection systems and methods |
| US11739413B2 (en) | 2019-06-05 | 2023-08-29 | Goodrich Corporation | Oxidation protection systems and methods |
| US12448679B2 (en) | 2019-06-05 | 2025-10-21 | Goodrich Corporation | Oxidation protection systems and methods |
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