JPH05249308A - 複屈折回折格子型偏光子及びその製造方法 - Google Patents

複屈折回折格子型偏光子及びその製造方法

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JPH05249308A
JPH05249308A JP4046453A JP4645392A JPH05249308A JP H05249308 A JPH05249308 A JP H05249308A JP 4046453 A JP4046453 A JP 4046453A JP 4645392 A JP4645392 A JP 4645392A JP H05249308 A JPH05249308 A JP H05249308A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複屈折回折格子型偏光子の高消光比化を図
る。 【構成】 本発明は、ニオブ酸リチウム基板1の主面
に、プロトン交換領域2の光学的回折格子を形成し、か
つその交換領域上のほぼ中央に位相補償膜3を設けてお
り、交換領域の幅が格子周期の半周期より広く、位相補
償膜の幅が半周期より狭い構成となっており、高い消光
比を実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光ファイバー通信用
光源モジュールや、光ディスク用光ヘッドに使われる偏
光子に関する。
【0002】
【従来の技術】偏光子特に偏光ビームスプリッタは、直
交する偏光間での光の伝搬方向を異ならしめることによ
って特定の偏光を得る素子である。従来、偏光ビームス
プリッタとしては、グラントムソンプリズムやロッショ
ンプリズムなど、複屈折の大きな結晶のはり合わせ面に
おける偏光による透過ないしは全反射の違いを利用し、
光路を分離するもの、またはガラスなどの等方性光学媒
質でできたプリズムはり合わせ型ビームスプリッタの反
射面に誘電体多層膜を設け、この誘電体多層膜の偏光に
よる干渉の違いを利用して、光を反射ないし透過させる
ものが多く使用されている。しかしながら、これらの素
子は大型であること、生産性が低いこと、価格が高いな
どの欠点がある。
【0003】一方、近年小型で生産性が高いことを特徴
とする偏光子として、特開昭63−314502号公報
(特願昭62−130144号)に記載されている複屈
折回折格子型偏光子が知られている。図4は、この複屈
折回折格子型偏光子の断面図である。複屈折結晶である
ニオブ酸リチウム基板1のX板、あるいはY板に安息香
酸によるプロトン交換を施すと、一例として光ディスク
装置に一般的に用いられる0.78μmの波長の光に対
しては結晶光学軸に平行な偏光の光である異常光に対す
る屈折率は約0.11増加し、その光学軸に垂直な偏光
の光である常光に対する屈折率は約0.04減少する。
そこでプロトン交換を施した交換領域2と施さない非交
換領域を周期的に配置した格子にすると回折格子として
作用する。この格子に交換領域2を通過する常光と非交
換領域を通過する常光の位相差を相殺するために交換領
域上に適当な厚さの位相補償膜3を形成すると、常光に
対してはこの格子は回折格子としては働かず、常光を回
折せずに透過させることができる。つまり、この格子は
単なる透明基板に見える。
【0004】図5(a)は、常光に対するその位相分布
を示した図である。Λは回折格子の一周期の長さであ
る。符号7は位相補償膜による位相差、符号8はプロト
ン交換領域による位相差を示している。上記の常光に対
する位相差相殺条件を満足させながら交換領域2の深さ
を変えることにより異常光に対する位相差がπでかつ交
換領域と非交換領域の幅が共に半周期4に等しいとき
は、異常光は完全に回折される。図5(b)は、異常光
の位相分布を示した図である。ここで、符号9はプロト
ン交換領域による位相差を示している。
【0005】この偏光子の製造方法として、プロトン交
換領域のパターンと位相補償膜のパターンを形成するた
めに2枚のフォトマスクを用いた露光工程が必要であ
る。そのため、おのおののパターンの位置ずれが起こり
易く、常光がわずかに回折し、一方、異常光はわずかに
透過して消光比の劣化が生じる。これを解消するために
当社の使用例として特願平2−266495号に記載さ
れている製造方法がある。図6にその製造方法を示す。
図6(a)、(b)に示すようにニオブ酸リチウム基板
1上に格子パターンをもったプロトン交換用保護マスク
15を形成し、プロトン交換を行う。次に、図6(c)
に示すようにフォトレジスト16を塗布し基板1の裏面
から露光、現像して保護マスク15上のみにフォトレジ
ストを残す。そして、図6(d)、(e)に示すように
位相補償膜用の誘電体を堆積させて、最後にフォトレジ
スト16および保護マスク15を除去することにより複
屈折回折格子型偏光子を作製する。
【0006】この方法では、プロトン交換領域2を形成
するために用いたプロトン交換用保護マスク15を用い
て位相補償膜3を形成するセルフアライメントの方式を
とっており製造工程が簡略化でき、また位置ずれも生じ
にくく再現性が良い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のセルフアライメ
ント方式で製造した場合、プロトン交換領域と位相補償
膜の位置ずれは生じないが、プロトン交換は深さ方向の
みでなくプロトン交換用保護マスクの下側にもプロトン
イオンすなわち水素イオンが横方向に拡散されるため、
プロトン交換領域と位相補償膜の幅ずれが生じる。その
結果、消光比の劣化が生じてしまう。
【0008】本発明の目的は、セルフアライメント方式
で製造しながら消光比の劣化が小さい構造の複屈折回折
格子型偏光子およびその製造方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1) 本発明の複屈折回折格子型偏光子は、光学異方
性を持つ結晶板の主面に、周期的に設けられたイオン交
換領域から成る光学的回折格子を形成し、かつ該イオン
交換領域上の略中央にイオン交換領域の幅より狭い誘電
体膜を設けた複屈折回折格子型偏光子において、前記イ
オン交換領域の幅が前記回折格子の周期の半分より広
く、前記誘電体膜の幅が前記回折格子の周期の半分より
狭いことを特徴とする。 (2) 本発明の複屈折回折格子型偏光子の製造方法
は、光学異方性を持つ結晶板の主面に、周期的にイオン
交換領域を形成するためのイオン交換用マスクを形成す
る第1の工程と、前記主面上にイオン交換領域を形成す
る第2の工程と、前記イオン交換用マスク及び前記イオ
ン交換領域上に誘電体膜を堆積した後、該イオン交換用
マスクを除去して前記イオン交換領域上のみに誘電体膜
を形成する工程を含む複屈折回折格子型偏光子の製造方
法において、前記イオン交換用マスクをイオン交換され
る部分の幅が、周期の半分より狭く、かつイオン交換後
の前記イオン交換領域の幅が前記周期の半分より広くな
るように形成することを特徴とする。
【0010】
【作用】本タイプの偏光子は、上記で述べたように常
光、異常光をそれぞれ0次回折光と1次以上の回折光に
分離する。0次回折光の消光比は、主に回折せずに透過
する異常光の僅かな光量により決定される。異常光が透
過する要因として位相差が所定の値になっていないこと
と、格子のラインとスペースの比が1対1になっていな
いことがある。従来の技術で述べたセルフアライメント
方式による作製方法の場合、偏光子の構造は図1に示す
ようにプロトン交換領域2と位相補償膜3の幅が一致し
ないため、位相分布は図2(b)に示すようになり、後
者の要因が本質的である。しかしながら、図2(b)に
示すように位相補償膜とプロトン交換領域の間で格子の
ラインアンドスペース比を平均的に1対1とすることに
より異常光の透過を抑圧することができる。その結果、
0次光の高消光比化が可能となる。
【0011】一方、1次光の消光比は、主に常光の僅か
な回折光量より決定される。上述のセルフアライメント
方式で作製した場合、位相分布は図2(a)のようにな
る。このとき、常光はわずかに回折されるが、この格子
の周期は本来の周期の半分となるため、その回折角は本
来の回折角の2倍となる。その結果、1次光への常光の
回り込みはなく高い消光比が可能となる。
【0012】
【実施例】図1は本発明の複屈折回折格子型偏光子の第
一の実施例の断面図である。位相補償膜3としてニオブ
酸リチウム基板1とほぼ同じ2.2の屈折率のNb2
5誘電体膜を用いた場合、従来の技術で述べた位相条件
を満たすためには、0.78μmの波長の光に対して
は、その位相補償膜3の厚さは約95nm、プロトン交
換領域2の深さは約2.4μmが必要である。Xカット
のニオブ酸リチウム基板を用いた場合、プロトン交換領
域の横方向への拡散距離は、結晶軸方向の拡散係数の違
いにより約2μm程度で、位相補償膜3の幅は、プロト
ン交換領域の幅より約4μm狭くなる。格子の幅と0次
光の消光比の関係として、Λ=約50μmの周期の格子
のとき、プロトン交換領域幅が半周期と一致している場
合、約20dBの消光比に対し、プロトン交換領域幅が
半周期より2.8μm広い場合、約30dBの消光比が
得られている。さらに、位相補償膜3の幅が半周期に一
致あるいはさらに広くなると消光比は劣化する。一方、
1次光の消光比は上記の格子幅に関係なく約30dBが
得られている。
【0013】図3は第二の実施例を示す断面図であり、
反射防止膜5、6を施している。反射防止膜として空気
層に対してはSiO2 膜が最適である。上記偏光子の製
造方法は、プロセスとしては従来の技術の所で述べた手
順と同じであるが、プロトン交換用保護マスク15を透
明な部分の幅が格子の半周期より狭く、プロトン交換後
のプロトン交換領域2の幅が半周期より広くなるように
形成する。実例として上記の場合、プロトン交換用保護
マスク15の透明部分の幅は、半周期より約1.2μm
程度狭くすればよい。
【0014】
【発明の効果】作製精度が高く、作製工数が少ないセル
フアライメント方式による製造方法で作製した複屈折回
折格子型偏光子において、本発明の構造を採ることによ
り高い消光比を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複屈折型回折格子型偏光子の第一の実
施例を示す断面図である。
【図2】本発明の複屈折回折格子型偏光子の位相分布を
示す図である。
【図3】本発明の複屈折回折格子型偏光子の第二の実施
例を示す断面図である。
【図4】従来の複屈折回折格子型偏光子の断面図であ
る。
【図5】従来の複屈折回折格子型偏光子の位相分布を示
す図である。
【図6】複屈折回折格子型偏光子の製造方法を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 ニオブ酸リチウム基板 2 プロトン交換領域 3 位相補償膜 4 半周期 5、6 反射防止膜 7 位相補償膜の位相差量 8、9 プロトン交換領域の位相差量 15 プロトン交換用保護マスク 16 フォトレジスト

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学異方性を持つ結晶板の主面に、周期
    的に設けられたイオン交換領域から成る光学的回折格子
    を形成し、かつ該イオン交換領域上の略中央にイオン交
    換領域の幅より狭い誘電体膜を設けた複屈折回折格子型
    偏光子において、前記イオン交換領域の幅が前記回折格
    子の周期の半分より広く、前記誘電体膜の幅が前記回折
    格子の周期の半分より狭いことを特徴とする複屈折回折
    格子型偏光子。
  2. 【請求項2】 光学異方性を持つ結晶板の主面に、周期
    的にイオン交換領域を形成するためのイオン交換用マス
    クを形成する第1の工程と、前記主面上にイオン交換領
    域を形成する第2の工程と、前記イオン交換用マスク及
    び前記イオン交換領域上に誘電体膜を堆積した後、該イ
    オン交換用マスクを除去して前記イオン交換領域上のみ
    に誘電体膜を形成する工程を有する複屈折回折格子型偏
    光子の製造方法において、前記イオン交換用マスクをイ
    オン交換される部分の幅が、周期の半分より狭く、かつ
    イオン交換後の前記イオン交換領域の幅が前記周期の半
    分より広くなるように形成することを特徴とする複屈折
    回折格子型偏光子の製造方法。
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