JPH05251114A - 水素イオン濃度検出素子及びそれを備えた鉛蓄電池 - Google Patents

水素イオン濃度検出素子及びそれを備えた鉛蓄電池

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JPH05251114A
JPH05251114A JP4084705A JP8470592A JPH05251114A JP H05251114 A JPH05251114 A JP H05251114A JP 4084705 A JP4084705 A JP 4084705A JP 8470592 A JP8470592 A JP 8470592A JP H05251114 A JPH05251114 A JP H05251114A
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JP
Japan
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electrode
hydrogen ion
ion concentration
film
water
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JP4084705A
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Satoru Saito
哲 斉藤
Yuko Fujita
雄耕 藤田
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Japan Storage Battery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広範囲の水素イオン濃度を、安定して検出す
る。 【構成】 水素イオン濃度に応答するイオン電極あるい
はイオン選択性電界効果型トランジスタからなる第一電
極と、銀表面1を塩化銀2で被覆した電極を、水溶性高
分子化合物と水中で解離して塩素イオンを生じる塩との
混合物からなる第一膜3で被覆し、該第一膜を水に不溶
な高分子化合物とプロトン感応性物質との混合物からな
る第二膜4で被覆した第二電極と、から構成されること
を特徴とする水素イオン濃度検出素子及びそれを供えた
鉛蓄電池とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水溶液中の水素イオン
濃度を測定する水素イオン濃度検出素子と、この素子を
備えた鉛蓄電池とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】水溶液中の水素イオン濃度を測定する方
法としては、目的のイオン濃度に応じて電位が変化する
イオン選択性電極と目的のイオン濃度が変化しても電位
が変化しない照合電極とを組合せ、両電極間の電位差か
ら濃度を求めるという方法が一般的である。
【0003】水素イオン濃度を測定するイオン選択性電
極としてはガラス電極を使用したpHメータが広く知られ
ており、また、モリブドリン酸《古大工,村田,池田,
日本分析化学会第34年会予稿集,2D05,P489( 1985) 》
やドデシルアミン《 D.Ammann et.al., Anal.Chem.,53,
2267(1981)》などのイオン感応物質を、例えば高分子で
固定化した固体膜型水素イオン電極も提案されている。
さらに、水素イオン感応物質として、SiO 2 、Al2 O
3 、Ta2 O 5 などの酸化物やSi3 N 4 《松尾,江刺,
電気化学,50,64 (1982)》、あるいは窒化チタン(TiN
)《脇田,真壁,望月,山根,東,日本化学会第58回
春季年会予稿集1,3IG17,P360(1989)》を使用したイオン
選択性電界効果型トランジスタ(ISFET )が提案されて
いる。
【0004】照合電極としては標準水素電極・カロメル
電極・塩化銀電極などがよく知られているが、これらは
いずれも水溶液電解液をその照合電極の中に組み込んだ
ものである。
【0005】また、一方、鉛蓄電池において、電池の充
放電反応は次式に従う。
【化1】
【0006】すなわち、電池の放電が進むに従って電解
液の硫酸( H2 SO4 )が消費され、その濃度が低下し、
逆に充電が進むにしたがって硫酸が生成し、その濃度が
増大する。換言すると、これらの硫酸の消費量あるいは
生成量はそれぞれ放電電気量あるいは充電電気量に比例
するので、硫酸の濃度を測定することによって鉛蓄電池
の充放電状態あるいは残存容量を知ることができる。
【0007】このような原理に基づいて、従来、鉛蓄電
池の充放電状態を知るために浮子式比重計や光屈折式比
重計が実用に供されている。しかし、これらの比重計は
一般にその寸法が大きく、鉛蓄電池に一体に装着されて
使われるのではなく、電解液の一部を鉛蓄電池の外にい
ったん汲み出してからその比重を測定するという方法が
採用されている。したがって、鉛蓄電池が特に密閉型で
ある場合には、このような比重計は使用できない。
【0008】密閉型鉛蓄電池でも、その電解液濃度を測
定し得る方法としては、例えば、西ドイツ特許 2,254,2
07号(1973)に示されているように、硫酸水溶液と気液平
衡状態にある硫酸水溶液の上部の空間部の水蒸気圧が硫
酸水溶液の濃度に依存することに着目して、湿度センサ
により湿度を測定することによって硫酸水溶液の濃度を
測定する方法や、この原理をさらに発展させて、湿度セ
ンサを多孔性のポリプロピレン膜の孔を介して拡散して
くる水蒸気の分圧を湿度センサで測定する方法《J.L.We
ininger et.al., J.Electrochem.Soc.,129,2409(1982)
》や、二酸化鉛電極と鉛電極との電位差が硫酸の濃度
に依存するという原理に基づいた電極式比重計(例えば
特開昭60-62066号)が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】イオン選択性電極でイ
オン濃度を測定する際に、これまで使用されてきた照合
電極については、例えば、標準水素電極は電位の安定性
は優れているが系が複雑で簡単に使用できないし、カロ
メル電極や塩化銀電極は通常ダブルジャンクション型で
複雑な形状をしており小型化できない、という欠点があ
った。
【0010】pHメータをはじめとする水素イオン電極
は、従来、一般に、いわゆるpH測定領域(2 〜12)を越
えた領域では、酸誤差あるいはアルカリ誤差といわれる
ように、ネルンスト式の直線から大幅にずれるので、強
酸あるいは強アルカリ水溶液中では使用できなかった。
鉛蓄電池で使用される硫酸水溶液の濃度は、通常、比重
約1.28〜1.05の範囲(濃度約5.2mol/l 〜0.8mol/l )
にあるために、水素イオン電極を鉛蓄電池の硫酸濃度セ
ンサとして使用するという提案は、従来皆無であった。
例外として、上述のようにモリブドリン酸を結着剤で結
着した固体膜型水素イオンセンサの場合には、この鉛蓄
電池で使用される硫酸水溶液の濃度範囲でネルンスト式
に従うことが報告されている。また、酸化物や窒化物被
膜を取り付けた電界効果型トランジスタを使用して水素
イオン濃度を測定する方法の中では、酸化タンタル( Ta
2 O 5 ) がもっとも優れた特性を示すことが報告されて
いる《松尾、江刺、応用物理49 596 (1980) 》。さら
に、イオン感応物質にプロトン導電性固体電解質である
リン酸ジルコニウムを使用した例《特開平3-165252》も
ある。
【0011】また、従来の湿度センサーを用いて硫酸濃
度を測定する方法の場合、一般に応答が遅いし、硫酸の
蒸気が湿度センサを腐食させる難点がある。上述の電極
式比重センサの場合には電極の自己放電が起こるので、
ときどき外部から電流を流し電解酸化還元をしなければ
ならないので、操作上極めて面倒という欠点がある。し
かも、密閉型鉛蓄電池の場合には、一般に、非常に少量
の硫酸水溶液がセパレータであると同時に電解液保持剤
であるガラスマットの中に保持されていて自由電解液は
ほとんど存在しないため、水素イオン検出素子をこのガ
ラスマット部の硫酸濃度を測定し得るほどに小型化する
ことが必要である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、イオン選択性
電極あるいはイオン選択性電界効果型トランジスタを第
一電極とし、銀表面を塩化銀で被覆した電極を、水溶性
高分子化合物と水中で解離して塩素イオンを生じる塩と
の混合物からなる第一の膜で被覆し、さらにこの第一の
膜を水に不溶な高分子化合物とプロトン感応性物質との
混合物からなる第二の膜で被覆した固体電極を第二電極
とし、これら二つの電極を組み合わせることによって水
素イオン濃度検出素子とすることにより、上記課題を解
決しようとするものである。
【0013】さらに、この水素イオン検出素子を鉛蓄電
池に装着することにより、電解液である硫酸の濃度を検
出し、そのことを通して鉛蓄電池の充放電状態を常時知
ることができるようにするものである
【0014】
【作用】第一電極として使用する、モリブドリン酸やリ
ン酸ジルコニウムを用いた固体膜型水素イオン電極や感
応膜に酸化タンタルや窒化チタンを用いたイオン選択性
電界効果型トランジスタなどのイオン濃度測定電極を、
水素イオンを含んだ試料溶液中に入れると、電位Eと水
素イオン濃度[H+ ]mol /l の間には次のネルンスト
式が成り立つ。 E=E゜+2.303 ×(RT/nF)log [aH + ] 従って、上記電極と測定溶液の濃度範囲で電位が一定で
ある適当な照合電極との間の電圧を測定した場合、水素
イオン濃度あるいは活量の対数と電圧の関係は図2に示
したような右上がりの直線となり、その傾き(濃度ある
いは活量が10倍変化した場合の電圧変化、これを感度と
いう)は室温では約60mVである。
【0015】第二電極としての固体電極は、銀/塩化銀
電極を二種類の膜で被覆した構造となつている。第一膜
は水溶性高分子化合物と水中で解離して塩素イオンを生
じる塩との混合物からなり、第二膜は水に不溶な高分子
化合物とプロトン感応物質との混合物からなっている。
塩化銀と直接接している第一膜中では塩素イオンと塩化
銀との間で平衡が成り立っており、この第一膜は第二の
膜で覆われているために直接試料溶液とは接触しないの
で、第一膜中のイオンの濃度は常に一定に保たれてい
る。従って、塩化銀/第一膜の界面の電位は常に一定で
ある。なお、第一膜に用いる塩素イオンを生じる塩は、
例外を除き水にはよく溶けるが、有機溶媒への溶解度は
きわめて小さい。従って、これらの塩と高分子化合物と
を混合する場合、有機溶媒は使用できない場合が多い。
そこで、これらの塩を高分子化合物と混合する場合、高
分子化合物が水溶性であると、高分子化合物と塩を共に
水に溶解して混合でき得られる膜は均一な組成となり、
きわめて好都合である。第二膜は、プロトン感応性物質
と高分子化合物とから構成されており、内側で第一膜と
接し、外側で試料溶液と接している。従って、第二膜を
構成する高分子化合物は水に不溶性でなければならな
い。なお、第二膜中のイオン感応物質が試料溶液中に溶
け出し組成変化をすることが考えられるが、この組成変
化はゆるやかなものと考えられ、従って、測定中の第一
膜/第二膜の界面の電位は一定と考えてよい。第二膜に
はプロトン感応性物質が含まれているため、第二膜/試
料溶液の界面の電位は試料溶液中の水素イオン濃度に応
じて変化する。
【0016】この第二電極と測定溶液の濃度範囲で電位
が一定である適当な照合電極とを水素イオンを含む試料
溶液中に浸漬し、両電極間の電圧を測定した場合、水素
イオン濃度あるいは活量と電圧との関係は図3に示した
様な右下がりの直線となり、その傾き(感度)は室温で
約-80mV となる。ただし、いまのところこの関係の理論
的な解明はできていない。
【0017】従って、第一電極と第二電極とを組み合わ
せて水素イオン濃度検出素子とし、これを試料溶液中に
浸漬すると、水素イオン濃度あるいは活量の対数と第一
電極と第二電極間の電圧の関係は、図4に示したような
直線となり、その傾き(感度)は約140mV となる。
【0018】このように、ある濃度変化に対応する電位
差は、従来の試料溶液濃度が変化しても電位が一定であ
る照合電極を使用した場合の約60mVに比べ、本発明にな
る水素イオン検出素子を用いた場合には約140mV と2倍
以上となり、それだけ分解能が高まることになる。
【0019】また、本発明になる第二電極は、水素イオ
ン濃度10-5mol /l 〜1mol/l という通常の薄い濃度範
囲のみならず、鉛蓄電池の電解液である硫酸の濃度範囲
である0.8mol/l 〜5.2 mol/l といった広い範囲にお
いても、安定で再現性のある電位特性を示すものであ
る。しかも、このような濃度の硫酸中に半年以上もの長
期間浸漬しておいても、その電位特性は変化しない。ま
た、本発明になる固体電極は全固体型であり、構造がき
わめて簡単であり、その形状を細い線状にすることがで
きるので、同じ様な大きさの水素イオン電極やプロトン
感応性電界効果トランジスタと組み合わせると、鉛蓄電
池、特に非常に少量の電解液を含む密閉型鉛蓄電池に装
着しやすい。具体的な装着場所としては鉛蓄電池の電極
とセパレータとの間が適しているが、これに限定するも
のではない。また、鉛蓄電池としては、本発明の効果
は、密閉型の場合により顕著にあらわれるが、非密閉型
でももちろんその効果は発揮できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を好適な実施例を用いて説明す
る。
【0021】[実施例1]第二電極は次のような順序で
作製した。長さ約5cm 、直径0.2mm の銀線の先端1cm を
約0.5mol/l塩酸中に入れ、白金電極を対極にして通電
し、銀の表面に塩化銀を取りつけ銀/塩化銀電極を得
る。つぎに、分子量約400 万のポリエチレンオキサイド
の1 %水溶液4cc に塩化テトラn-ブチルアンモニウム40
mgを溶解し、この溶液中に銀/塩化銀電極の塩化銀のつ
いた部分を浸漬し、塩化銀の表面に塩化テトラn-ブチル
アンモニウムを含むポリエチレンオキサイド溶液をぬり
つけ、乾燥させる。この浸漬・乾燥を5 回繰り返した
後、2 日間空気中で乾燥して第一膜をとりつけた。つぎ
に、テトラヒドロフラン4cc にポリ塩化ビニル120mg と
リン酸ジルコニウム40mgを溶解し、この溶液中に第一膜
をとりつけた銀/塩化銀電極を浸漬し、第一膜の上にリ
ン酸ジルコニウムを含むポリ塩化ビニル溶液をぬりつけ
る。この浸漬、乾燥を7 回繰り返した後、2 日間空気中
で乾燥して第二膜をとりつけ、第二電極を得た。図1
は、作製した第二電極の構造を示したもので、同図にお
いて、1は銀、2は塩化銀、3は塩化テトラn-ブチルア
ンモニウムを含むポリエチレンオキサイドからなる第一
膜、4はリン酸ジルコニウムを含むポリ塩化ビニルから
なる第二膜であり、5は絶縁用シールテープである。
【0022】次に、この第二電極と、ダブルジャンクシ
ョン型銀―塩化銀照合電極を組み合わせて、濃度の異な
る硫酸水溶液中に浸漬し、溶液中の硫酸活量と電圧との
関係を求めた。図3はその結果を示したもので、硫酸活
量の対数と電圧の関係は硫酸活量が大きくなると電圧は
低くなり、広い活量範囲で直線関係を示し、感度(活量
が10倍変化する場合の電圧変化)は約-80mV となった。
また、この第二電極の電位が安定するまでの時間は約1
分以内ときわめて短く、応答速度が速いことが示され
た。
【0023】[実施例2]チタン円板表面上にプラズマ
CVD法によって厚さ約3000オングストロームの窒化チ
タン(TiN) 薄膜を形成して得た水素イオン電極を第一電
極とし、実施例1で作製した第二電極とを組み合わせて
水素イオン濃度検出素子を得た。この素子を濃度の異な
る硫酸水溶液中に浸漬し、溶液中の硫酸活量と電圧の関
係を求めた。図4はその結果を示したもので、硫酸活量
の対数と電圧の関係は広い活量範囲で直線関係を示し、
感度は約140mV となった。
【0024】[実施例3]電界効果型トランジスタのゲ
ート絶縁膜上にプラズマCVD法によって厚さ約3000オ
ングストロームの窒化チタン薄膜を形成し、イオン選択
性電界効果型トランジスタを得た。次に、このイオン選
択性電界効果型トランジスタを第一電極とし、実施例1
で作製した第二電極とを組み合わせて水素イオン濃度検
出素子を得た。この素子を濃度の異なる硫酸水溶液中に
浸漬し、溶液中の硫酸活量と電圧の関係を求めた。イオ
ン選択性電界効果型トランジスタの測定条件は、ドレイ
ン−ソース間電圧=5.0V、ドレイン電流=200 μA とし
た。溶液中の硫酸活量の対数とソース−第二電極間の電
圧は、広い活量範囲で直線関係を示し、感度は実施例2
と同様に約140mV となった。
【0025】[実施例4]実施例3で述べた窒化チタン
膜をつけたイオン選択性電界効果型トランジスタと実施
例1で作製した第二電極とを組み合わせた水素イオン濃
度検出素子を、自動車用鉛蓄電池の電解液中に浸漬し
て、電池の充放電状態に応じてイオン選択性電界効果型
トランジスタのソースと第二電極間の電圧を測定した。
図5は、鉛蓄電池への水素イオン濃度検出素子の取り付
け状態を示したもので、同図において、6は第一電極と
してのイオン選択性電界効果型トランジスタ、7は第二
電極、8は正極板、9は負極板、10はセパレータであ
り、11はイオン選択性電界効果型トランジスタおよび
第二電極と正極板との接触を防止するための絶縁膜、1
2は電解液である。イオン選択性電界効果型トランジス
タの測定条件は実施例3の場合と同じとした。同時に浮
子式比重計で電解液の比重を測定した。図6は電圧と電
解液比重の関係を示したもので、電解液比重が1.28(完
全充電状態)の時の電圧は約390mV を示し、電解液比重
が1.05(完全放電状態)の時の電圧は約300mV を示し、
この濃度範囲では電圧と硫酸活量の対数値は直線関係を
示した。図6からわかるように、イオン選択性電界効果
型トランジスタのソースと第二電極間の電圧から電解液
の比重を知ることができる。鉛蓄電池において、電解液
の比重は直接電池の充放電状態を示すことがわかってい
るので、イオン選択性電界効果型トランジスタのソース
と第二電極の間の電圧から電池の充放電状態を知ること
ができる。
【0026】
【発明の効果】本発明になる、水素イオン電極または水
素イオン感応性電界効果型トランジスタからなる第一電
極と、銀/塩化銀電極を二重の膜で被覆した第二電極と
を組み合わせてなる水素イオン濃度検出素子は、広い範
囲の水素イオン濃度を電圧の形で表示することができ、
感度が大きいために分解能が優れ、しかも高濃度の硫酸
中で安定な特性を示す。また、硫酸以外のあらゆる酸溶
液の濃度測定に利用できる。しかも、その取り扱いが簡
単で、応答速度が速く、被測定溶液中に浸漬した状態で
連続測定が可能であり、長期間の使用が可能で、信頼性
はきわめて高い。さらに、第二電極の電圧特性はその大
きさに無関係であるため、作製方法を工夫すればいくら
でも小型化することも可能であり、超小型の水素イオン
濃度検出素子がえられる。
【0027】したがつて、本発明になる水素イオン検出
素子は、従来、ガラス電極を用いて測定していたうすい
水素イオン濃度の測定にも有効であるのみならず、鉛蓄
電池に取り付けることによつて、常時鉛蓄電池の充放電
状態を知ることができるという利点を持つ。
【0028】なお、本発明になる水素イオン濃度検出素
子に用いる第二電極の第一膜および第二膜に使用する材
料としては、実施例で述べたものに限定されるものでは
ない。すなわち、第一膜の水溶性高分子化合物としては
ポリビニルアルコール、ポリメタクリル酸など、第一膜
に含まれる塩としては塩化カリウム・塩化ナトリウム・
四級アンモニウムの塩化物など、また、第二膜の水に不
溶な高分子化合物としてはポリスチレン・ポリアクリロ
ニトリル・天然のうるしなど、第二膜に含まれる水素イ
オン感応物質としてはモリブドリン酸やタングストリン
酸などのプロトン導電性固体電解質・キノン系化合物・
パーフルオロカーボンスルフォン酸樹脂・四級アンモニ
ウムの塩化物などを使用しても、同様の効果が得られる
ことはいうまでもない。
【0029】また、本発明に係る水素イオン濃度検出素
子を備えた鉛蓄電池とすることにより、より確実かつ簡
便にその充放電状態を知ることができる。
【0030】以上のように、本発明になる水素イオン濃
度検出素子及びそれを備えた鉛蓄電池の工業的価値・実
用的価値はきわめて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる水素イオン濃度検出素子の第二電
極の構造を示した図である。
【図2】硫酸水溶液中における、従来の水素イオン電極
と銀/塩化銀照合電極間電圧と、硫酸活量の対数の関係
を示した図である。
【図3】硫酸水溶液中における、本発明になる水素イオ
ン濃度検出素子の第二電極と銀/塩化銀照合電極間の電
圧と、硫酸活量の対数との関係を示した図である。
【図4】硫酸水溶液中における、本発明になる水素イオ
ン濃度検出素子の電圧と、硫酸活量の対数との関係を示
した図である。
【図5】本発明になる水素イオン濃度検出素子を鉛蓄電
池に取り付けた状態を示した図である。
【図6】本発明になる水素イオン濃度検出素子の電圧
と、鉛蓄電池の電解液比重および電池の充放電状態との
関係を示した図である。
【符号の説明】
1 銀 2 塩化銀 3 第一膜 4 第二膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水素イオン濃度に応答するイオン電極ある
    いはイオン選択性電界効果型トランジスタからなる第一
    電極と、 銀表面(1)を塩化銀(2)で被覆した電極を、水溶性
    高分子化合物と水中で解離して塩素イオンを生じる塩と
    の混合物からなる第一膜(3)で被覆し、該第一膜を水
    に不溶な高分子化合物とプロトン感応性物質との混合物
    からなる第二膜(4)で被覆した第二電極と、 から構成されることを特徴とする水素イオン濃度検出素
    子。
  2. 【請求項2】請求項1記載の水素イオン濃度検出素子を
    備えた鉛蓄電池。
JP4084705A 1992-03-06 1992-03-06 水素イオン濃度検出素子及びそれを備えた鉛蓄電池 Pending JPH05251114A (ja)

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