JPH05254166A - サーマルヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

サーマルヘッドおよびその製造方法

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JPH05254166A
JPH05254166A JP5285792A JP5285792A JPH05254166A JP H05254166 A JPH05254166 A JP H05254166A JP 5285792 A JP5285792 A JP 5285792A JP 5285792 A JP5285792 A JP 5285792A JP H05254166 A JPH05254166 A JP H05254166A
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JP
Japan
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thermal head
layer
heating element
common electrode
insulating substrate
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JP5285792A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Arisawa
宏 有沢
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 研磨しなくても良好な印字が得られる程度
に、表面が平滑なサーマルヘッドを提供すること。 【構成】 絶縁基板1の表面に共通電極3、個別電極4
および発熱素子2aを形成した後、前記絶縁基板1表面
に低軟化フィラーレスガラスペースト層を形成してから
前記フィラーレスガラスペースト層を作業点以上で焼成
する平滑層形成工程を設けた。なお、絶縁基板1上に形
成する耐磨耗層6と平滑層7との形成順序はいずれが先
であっても後であってもかまわない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワードプロセッサ、パ
ーソナルコンピュータ等の出力装置としてのサーマルプ
リンタやファクシミリ等に使用される熱記録装置用のサ
ーマルヘッドおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より前記サーマルヘッドとしては、
電極および発熱素子等を薄膜技術を用いて形成する薄膜
型サーマルヘッドや、発熱素子をリフトオフ法等の厚膜
技術を用いて形成する厚膜型サーマルヘッド等が知られ
ている。
【0003】ここで、前記従来の薄膜型サーマルヘッド
および厚膜型サーマルヘッドを図12A〜14Cにより
説明する。先ず、図12A,12Bにより前記従来の薄
膜型サーマルヘッドの一例(以下、「従来例1」とい
う)について説明すると、この従来例1のサーマルヘッ
ドHoは絶縁基板01を備えている。この絶縁基板01
の表面には、抵抗体層02が形成されている。前記抵抗
体層02の上面には、主走査方向Xに沿って延びる帯状
の共通電極本体部03aおよびこの本体部03aから櫛歯
状に副走査方向Yに突出する多数の共通電極接続部03
bを有する共通電極03と、先端部04aが前記共通電極
接続部03bと対向して配置された多数の個別電極04
とが形成されている。
【0004】前記抵抗体層02の、前記共通電極接続部
03bおよび個別電極先端部04a間に配置された部分に
より発熱素子02aが形成されている。前記発熱素子0
2aは、主走査方向Xに沿って多数形成されている。前
記発熱素子02aおよび両電極03,04の表面には、
発熱素子02aの耐熱性を改善するための保護層05お
よび感熱記録紙Pによる接触摩耗を防ぐための耐摩耗層
06等が形成されている。この耐摩耗層06の前記発熱
素子02aを被覆している部分の表面は感熱記録紙Pや
インクドナーフィルム等に接触して熱を伝える印字部0
6aとして形成されている。そして、前記発熱素子02
a、両電極03,04、保護層05、および耐摩耗層0
6等は、スパッタリング、CVD等の薄膜技術を用いて
形成される。
【0005】前述の従来例1のサーマルヘッドHoにお
いては、前記個別電極04に選択的に電圧が印加される
と、選択された個別電極04とそれに対向する前記共通
電極接続部03bとを接続する範囲の発熱素子02aに電
流が流れてその発熱素子02aが発熱する。従って、発
熱素子02aの発熱部分を覆う耐摩耗層06の表面部
分、すなわち印字部06aに図12Bに示すように感熱
記録紙Pを圧接したり、またはインクリボンを介して印
字用紙を圧接すると、前記印字部06aと接触する感熱
記録紙Pが発色したり、または前記印字用紙にインクが
転写されて熱記録(印字)がおこなわれる。
【0006】前記図12A,12Bに示す従来例1のサ
ーマルヘッドHoでは、耐摩耗層06を薄膜技術を用い
て形成しているので、耐摩耗層06より下層の段差(す
なわち、発熱素子02aと両電極03,04とによって
できる段差)をそのまま耐摩耗層06表面まで再現して
おり、従って耐摩耗層06の表面に段差部Soが生じて
いた。そのため印字時に感熱記録紙P等が前記段差部S
oにひっかかり削られて耐摩耗層06の印字部06a周縁
部に紙カスを生じさせ、この紙カスにより感熱記録紙P
の印字品質を低下させていた。
【0007】また前記両電極03,04の厚みにより耐
摩耗層06の印字部06aが耐摩耗層06の他の部分よ
り凹んでいるので、前記印字部06aに感熱記録紙Pま
たはインクリボンを介して印字用紙を十分に押しあてる
ことが難しく、印字不足を生じることがあった。このこ
とも印字品質の低下の一因となっていた。
【0008】そこで、前記印字部06aに感熱記録紙P
等を十分に押し当てるために、発熱素子02aをミアン
ダ形状に作成して両電極03,04間の間隔を大きくし
たり、絶縁基板01表面に部分アンダーグレーズ層を形
成し、この部分アンダーグレーズ層により両電極03,
04を接続する範囲の発熱素子02a部分を隆起させた
りしている。こうすることにより、印字部06aの感熱
記録紙Pに対する印字圧力を高めて印字品質を向上させ
ることができる。しかしながら、解像度の向上、あるい
は副走査方向分割による中間調印字の要求により、従来
よりも更に両電極03,04間の間隔を狭めて、それら
03,04を接続する範囲の発熱素子02aの副走査方
向Yの幅を小さくすると、前述のように部分アンダーグ
レーズ層を形成しても両電極03,04間の発熱素子0
2aの表面を両電極03,04の表面近くまで隆起させ
ることができなくなる。そのため印字部06aの感熱記
録紙Pに対する印字圧力を十分に高めることができなか
った。
【0009】そこで、前記従来例1の問題点を解決する
ために、特開昭53ー57045号公報に記載された薄
膜型サーマルヘッドが提案されている。次に、図13
A,13Bにより前記特開昭53ー57045号公報に
記載された薄膜型サーマルヘッド(以下、「従来例2」
という)Ho′について説明する。 この従来例2のサ
ーマルヘッドHo′は、前記耐摩耗層06の表面に、こ
の耐摩耗層06よりも硬度が小さく摩耗されやすい物質
よりなる摩耗層07が形成された点で前記従来例1のサ
ーマルヘッドHoと異なっている。この場合、摩耗層0
7の前記発熱素子02aを被覆している部分の表面が印
字部07aとして形成されている。そしてその他の構成
は前記従来例1のサーマルヘッドHoと同じである。
【0010】前記従来例2のサーマルヘッドHo′で
は、耐摩耗層06の表面に、この耐摩耗層06よりも硬
度が小さく摩耗されやすい物質よりなる摩耗層07を形
成しているので、この摩耗層07表面に生じる段差部S
oはサーマルヘッドHo′を使用しているうちに摩耗す
る。従って、サーマルヘッドHo′の使用に伴い前記摩
耗層07表面に凹みがなくなって紙当りが向上し、印字
品質が向上する。
【0011】図14A,14Bは、従来の厚膜型サーマ
ルヘッドの一例(以下、「従来例3」という)を示す図
である。この従来例3のサーマルヘッドHo″は絶縁基
板01を備えており、この絶縁基板01の表面には、主
走査方向Xに沿って延びる帯状の共通電極本体部03a
およびこの本体部03aから櫛歯状に副走査方向Yに突
出する多数の共通電極接続部03bを有する共通電極0
3と、先端部04aが前記共通電極接続部03bと対向し
て配置された多数の個別電極04とが形成されている。
前記各共通電極接続部03bおよび各個別電極先端部0
4aは絶縁基板01表面に主走査方向Xに沿って形成さ
れた多数の島状の個別発熱素子02a′によってそれぞ
れ接続されている。また前記両電極03,04および発
熱素子02a′の表面は耐摩耗層06によって被覆され
ており、この耐摩耗層06の前記発熱素子02a′を被
覆している部分の表面は印字部06a′として形成され
ている。そして、前記発熱素子02a′は、厚膜技術の
一種であるリフトオフ法(絶縁基板表面にレジスト層を
形成し、このレジスト層に発熱素子形成用開口部を形成
し、この開口部に抵抗体ペーストを充填しこれを乾燥、
研削後焼成して発熱素子を形成する方法)によって形成
されている。
【0012】前記従来例3のサーマルヘッドHo″で
は、耐摩耗層06の印字部06a′が耐摩耗層06の他
の部分よりも高くなっているので、印字部06a′の感
熱記録紙Pに対する印字圧力を高めることができる。従
って文字のような比較的簡単な線状の画像は良好に印字
することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来例
2のサーマルヘッドHo′では、使用している間に前記
摩耗層07が磨耗して、印字部07a表面から凹みがな
くなるまで(すなわち、磨耗層07表面が平滑になるま
で)は印字品質を向上させることはできない。またサー
マルヘッドHo′の使用当初から磨耗層7表面を平滑に
して印字品質を向上させるためには、摩耗層07表面を
研磨しなければならず、そうするとサーマルヘッドH
o′の製造工程が増えるという問題点がある。
【0014】また、前記従来例3のサーマルヘッドH
o″においては、耐摩耗層06の表面に段差部So′(こ
の段差部So′の高さは約10μmである)が生じてい
るので、感熱記録紙P等が前記段差部So′にひっかか
ってスムーズな紙送りを行うことができない場合があっ
た。その場合、画質が低下し、特に絵等のような中間調
画像を印字する場合等に画質の低下が目立ち易いという
問題点があった。したがって、この従来例3の場合に
も、高画質の印字を行うためには前記従来例2と同様に
耐磨耗層06表面を平滑にする必要がある。そして、耐
磨耗層06表面を平滑にするためにはその表面を研磨し
なければならず、製造工程が増えるという問題点があっ
た。
【0015】本発明は前記事情に鑑み、研磨しなくても
良好な印字が得られる程度に、表面が平滑なサーマルヘ
ッドを提供することを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決す
るために案出した本出願の発明の構成を説明するが、本
発明の構成要素には、後述の実施例の構成要素との対応
を容易にするため、実施例の構成要素の符号をカッコで
かこんだものを付記している。なお、本発明を後述の実
施例の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解
を容易にするためで有り、本発明の範囲を実施例に限定
するためではない。
【0017】前記課題を解決するために、本出願の第1
発明のサーマルヘッドは、主走査方向(X)に沿って延
びる共通電極(3)と、先端部(4a)が主走査方向
(X)に沿って列設されるとともに前記共通電極(3)
に対向して配設された多数の個別電極(4)と、前記共
通電極(3)および個別電極先端部(4a)を接続する
発熱素子(2a,2a′)と、前記両電極(3,4)およ
び発熱素子(2)の表面を被覆する耐摩耗層(6)とが
絶縁基板(1)の表面に形成されたサーマルヘッドにお
いて、前記両電極(3,4)および発熱素子(2)の表
面側に、焼成時に軟化して流動性が生じる低軟化フィラ
ーレスガラス製の平滑層(7)が形成されたことを特徴
とする。なお、前記耐磨耗層(6)と平滑層(7)とは
いずれが上層であっても下層であってもかまわない。
【0018】また、本出願の第2発明のサーマルヘッド
の製造方法は、主走査方向(X)に沿って延びる共通電
極(3)と、先端部(4a)が主走査方向(X)に沿っ
て列設されるとともに前記共通電極(3)に対向して配
設された多数の個別電極(4)と、前記共通電極(3)
および個別電極先端部(4)を接続する発熱素子(2
a,2a′)と、前記両電極(3,4)および発熱素子
(2a)の表面を被覆する耐摩耗層(6)とが絶縁基板
(1)の表面に形成されたサーマルヘッドの製造方法に
おいて、前記絶縁基板(1)の表面に前記両電極(3,
4)および発熱素子(2a)を形成した後、前記絶縁基
板(1)表面に低軟化フィラーレスガラスペースト層を
形成してから前記フィラーレスガラスペースト層を作業
点以上で焼成する平滑層形成工程を設けたことを特徴と
する。なお、前記耐磨耗層(6)と平滑層(7)との形
成順序はいずれが先であっても後であってもかまわな
い。
【0019】
【作用】次に、前述の特徴を備えた本発明の作用を説明
する。前述の特徴を備えた本出願の第1発明のサーマル
ヘッドは、前記両電極(3,4)および発熱素子(2
a)の表面側に、焼成時に軟化して流動性が生じる低軟
化フィラーレスガラス製の平滑層(7)が形成されてい
る。このため、平滑層(7)または耐磨耗層(6)のい
ずれの層が最上層であっても、その表面の凹凸は極めて
小さくなっている。したがって、サーマルヘッドの表面
の凹凸によって紙送りにムラが生じたり、サーマルヘッ
ド表面の印字部分における印字圧不足が生じたりするこ
とが少なくなる。このようなサーマルヘッドにおいて、
前記共通電極(3)および個別電極(4)間に電圧を印
加すると、選択された個別電極(4)とそれに対向する
前記共通電極(3)とを接続する発熱素子(2a,2
a′)に電流が流れてその発熱素子(2a,2a′)が発
熱する。この発熱素子(2a,2a′)を被覆する耐磨耗
層(6)または平滑層(7)の表面に記録紙等を圧接し
て紙送りしながら印字を行うと、均一な印字圧と均一な
紙送り速度のため、良好な印字が得られる。
【0020】前述の特徴を備えた本出願の第2発明のサ
ーマルヘッドの製造方法は、その製造途中の段階で、前
記両電極(3,4)および発熱素子(2)が形成された
絶縁基板(1)の表面には凹凸が在る。しかしながら、
その凹凸のある絶縁基板表面に低軟化フィラーレスガラ
スペースト層を形成してから前記フィラーレスガラスペ
ースト層を作業点以上で焼成すると、作業点以上で軟化
したフィラーレスガラスが前記凹凸の在る表面の低い部
分(凹部)に流動して凹凸が少なくなる。したがって、
表面を研磨する工程を設けることなく、表面の凹凸の少
ないサーマルヘッドを製造することができる。
【0021】
【実施例】以下、図面により本発明のサーマルヘッドの
実施例について説明する。先ず、図1〜6Bにより本発
明のサーマルヘッドHの実施例1について説明する。図
1はサーマルヘッドHの要部の斜視図、図2Aはサーマ
ルヘッドHの要部平面図、図2Bは図2AのIIBーIIB
線断面図、図3A〜6Bは同サーマルヘッドHの製造方
法を説明する図である。なお、図1,図2A,2Bには
この実施例のサーマルヘッドHの一部分しか示していな
いが、実際にはこのサーマルヘッドHは8dot/mmの
解像度を持ち、副走査方向Yの幅が約50μmの大きさ
のものである。
【0022】図1,2A,2Bに示すように、本実施例
のサーマルヘッドHは、セラミック製の基板本体部1a
表面に非晶質ガラス製のグレーズ層1bが形成された絶
縁基板1を備えている。この絶縁基板1の表面には、抵
抗体層2が形成されている。前記抵抗体層2の上面に
は、主走査方向Xに沿って延びる帯状の共通電極本体部
3aおよびこの本体部3aから櫛歯状に副走査方向Yに突
出する多数の共通電極接続部3bを有する共通電極3
と、先端部4aが前記共通電極接続部3bと対向して配置
された多数の個別電極4とが形成されている。
【0023】前記抵抗体層2の、前記共通電極接続部3
bおよび個別電極先端部4a間に配置された部分により発
熱素子2aが形成されている。前記発熱素子2aは、主走
査方向Xに沿って多数形成される。前記発熱素子2およ
び両電極3,4が形成された絶縁基板1の表面は、グレ
ーズ製の保護層5によって被覆されている。前記保護層
5は発熱素子2の耐熱性を改善するための層である。ま
たこの保護層5の表面は、グレーズ製の耐摩耗層6によ
って被覆されている。
【0024】前記耐摩耗層6は感熱記録紙Pによる接触
摩耗から発熱素子2および両電極3,4を保護するため
のものである。そして前記耐摩耗層6に前記保護層5の
効果を兼ねさせるように構成することも可能であり、そ
の場合には保護層5を省略することができる。前記耐摩
耗層6の表面には、作業点(粘度が約30万cmポアズ
となる温度)以上で焼成することにより軟化して、前記
耐摩耗層6表面の凹凸による段差を埋めて表面を平滑化
する低軟化フィラーレスガラス製の平滑層7が形成され
ている。そして、前記平滑層7の前記両電極3,4間の
発熱素子2aを被覆している部分の表面は感熱記録紙P
やインクドナーフィルム等に接触して熱を伝える印字部
7aとして形成されている。
【0025】次に、図3A〜6Bにより、前記構成を備
えたサーマルヘッドHの製造方法について説明する。先
ず、図3A,3Bに示すように、TaSiO2を絶縁基板
1の表面全体にスパッタリングにより着膜させて厚さ
0.1μmの抵抗体形成膜Laを形成し、次に前記抵抗
体形成膜Laの表面全体に真空蒸着により、Ti,Pd,
Auを0.1μm,0.1μm,0.8μmの厚さに着
膜させて電極形成膜Lbを形成する。次に、フォトリソ
エッチングにより前記抵抗体形成膜Laおよび前記電極
形成膜Lbをエッチングして絶縁基板1の表面に図4
A,4Bに示すような発熱素子2および電極形成パター
ンLbpを形成する。この場合、前記電極形成パターンL
bpは抵抗層2の表面に重ね合わせて形成される。なお、
前記抵抗体形成膜Laは、エッチングせずに、絶縁基板
1の全表面に残しておいてもよい。その場合は抵抗体形
成膜Laのエッチング工程を省略することができる。次
に、フォトリソエッチングにより前記電極形成パターン
Lbpのみをエッチングして抵抗層2の表面に図5A,5
Bに示すような共通電極3および個別電極4を形成す
る。そうすると、前記抵抗層2の、前記共通電極3およ
び個別電極4を接続する部分により発熱素子2aが形成
される。この発熱素子2aは主走査方向Xに沿って多数
形成される。
【0026】次に、前記発熱素子2aおよび両電極3,
4が形成された絶縁基板1の表面全体に保護層5を形成
してから、この保護層5の表面全体にTa2O5をスパッ
タリングの技術を用いて着膜温度400゜Cで着膜させ
て図6A,6Bに示すような厚さ3μmの耐摩耗層6を
形成する。次に、前記耐摩耗層6の表面全体にフィラー
レスガラスペースト(例えば、ノリタケ製のガラスペー
ストNP7240(商品名))をスクリーン印刷後、作
業点(600゜C)以上で焼成して、前記図1,2に示
すような厚さ3μmの平滑層7を有するサーマルヘッド
Hを製作する。
【0027】以上のような工程で製造される図1,2の
サーマルヘッドHでは、平滑層7の表面にできる段差S
を0.2μm以下にすることができた。そしてこの実施
例のサーマルヘッドHのように平滑層7表面の段差Sが
0.2μm以下であると、研磨しなくても印字時におい
て感熱記録紙Pとの紙当りが良好となるので、質の高い
印字を行うことができる。
【0028】次に、図7A〜10Bにより本発明のサー
マルヘッドの実施例2について説明する。図7Aは実施
例2のサーマルヘッドH′の部分平面図、図7Bは図7
AのVIIBーVIIB線断面図、図7Cは図7AのVIIC
ーVIIC線断面図、図8A〜10Bは同サーマルヘッド
H′の製造方法を説明する図である。なお、図7A〜7
Cにはこの実施例のサーマルヘッドH′の一部分しか示
していないが、実際にはこのサーマルヘッドHは300
dpiの解像度を持つ大きさのものである。そして、この
実施例のサーマルヘッドH′は、リフトオフ法で形成さ
れた発熱素子2a′を有する点が前記実施例1と異なっ
ている。
【0029】すなわち、図7A〜7Cに示すように、絶
縁基板1の表面には、前記実施例1と同様のパターンの
共通電極3および個別電極4が形成されている。前記各
共通電極接続部3bおよび各個別電極先端部4aは主走査
方向Xに沿って列設された個別の発熱素子2a′によっ
てそれぞれ接続されている。これらの両電極3,4およ
び発熱素子2a′が形成された絶縁基板1の表面はグレ
ーズ製の耐摩耗層6によって被覆されており、またこの
耐摩耗層6の表面には前記第1実施例と同じ構成の平滑
層7が形成されている。そして前記両電極3,4を接続
する発熱素子2a′を覆う部分の平滑層7表面によって
印字部7a′が形成されている。
【0030】次に、図8A〜10Bにより、前記構成を
備えたサーマルヘッドH′の製造方法について説明す
る。先ず、薄膜技術またはMOD法(絶縁基板表面に電
極形成用金属有機物材料層を形成してからフォトリソエ
ッチングにより電極パターンを形成する方法)等の従来
の電極形成技術により絶縁基板1の表面に前記共通電極
3および個別電極4を形成する。次に、前記両電極3,
4が形成された絶縁基板1の表面にレジスト層Reを形
成し、このレジスト層Reに図8A,8Bに示すような
個別の発熱素子形成用開口Pを形成する。次に、図9
A,9Bに示すように、前記発熱素子形成用開口Pの内
部に酸化ルテニウムを含んだ抵抗体形成用ペーストPe
をレジスト層Re表面よりも高くなるように充填し、続
いてこれを乾燥させる。次に、この乾燥ペーストの表面
を前記レジスト層Re表面と面一になるまでラッピング
した後これを焼成して、図10A,10Bに示すよう
な、前記両電極3,4を接続する厚さ10μmの個別発
熱素子2a′を形成する。
【0031】次に、前記両電極3,4および発熱素子2
a′が形成された絶縁基板1の表面に、前記実施例1と
同様にして耐摩耗層6を形成する。その場合、前記耐磨
耗層6の表面には1μm程度の段差が残っていた。次
に、前記実施例1と同様に、前記耐摩耗層6表面全体に
フィラーレスガラスペースト(例えば、ノリタケ製のガ
ラスペーストNP7240(商品名))をスクリーン印
刷後、作業点(600゜C)以上で焼成して、厚さ3μ
mの平滑層7を形成する。そして前記図7A〜7Cに示
す構成を備えたサーマルヘッドH′を製作する。この実
施例2のサーマルヘッドH′の表面も、前記実施例1の
サーマルヘッドHの表面と同様に0.2μm以下の段差
となった。
【0032】以上、本発明によるサーマルヘッドおよび
その製造方法の実施例を詳述したが、本発明は、前記実
施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載
された本発明を逸脱することなく、種々の小設計変更を
行うことが可能である。例えば、前記各実施例のサーマ
ルヘッドにおいて、前記平滑層を2層以上重ねてもよ
く、そうすることによりさらに平滑な平面を実現するこ
とができる。また、平滑層形成用ガラスペーストとし
て、前述のものの他に図11の表1に示すような非晶質
のフィラーレスガラスを使用することができ、これらの
ものを使用しても前記実施例1,2と同様の作用効果を
得ることができる。さらに、耐磨耗層と平滑層の形成順
序は逆にすることも可能である。さらにまた、前記各実
施例では、発熱素子2a,2a′をそれぞれ薄膜技術およ
びリフトオフ法で形成した例を示したが、これをMOD
法(絶縁基板表面に抵抗体形成用金属有機物材料層を形
成してからフォトリソエッチングにより抵抗体パターン
を形成する方法)やスクリーン印刷法により形成するこ
とが可能である。そしてまた、前記実施例2において耐
摩耗層の下面に保護層を形成することも可能である。
【0033】
【発明の効果】前述の本発明は、サーマルヘッドの絶縁
基板表面に、焼成時に軟化して流動性が生じる低軟化フ
ィラーレスガラス製の平滑層が形成されているので、研
磨しなくても表面が平滑となっている。このため、本発
明によれば、研磨せずに、良好な印字圧および紙送りが
行えるサーマルヘッドを実現することができる。このよ
うな本発明は、中間調印字を行うために良好な印字圧お
よび高精度の紙送りを必要とするサーマルヘッド、特に
副走査方向の幅が狭い発熱素子(個別電極および共通電
極間の間隔の狭い発熱素子)を有する膜型サーマルヘッ
ドや発熱素子をリフトオフ法で形成する厚膜型サーマル
ヘッドを、表面研磨を行うことなく、実現することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明のサーマルヘッドの実施例1の
要部の斜視図である。
【図2】 図2は同実施例1のサーマルヘッドの要部の
詳細説明図で、図2Aは実施例1のサーマルヘッドの部
分平面図、図2Bは図2AのIBーIB線断面図である。
【図3】 図3は同実施例1のサーマルヘッドの製造方
法の説明図で、図3A,3Bは前記図2A,2Bとそれ
ぞれ対応した図である。
【図4】 図4は同実施例1のサーマルヘッドの製造方
法の説明図で、図4A,4Bは前記図3A,3Bの後の
工程の状態を示す図である。
【図5】 図5は同実施例1のサーマルヘッドの製造方
法の説明図で、図5A,5Bは前記図4A,4Bの後の
工程の状態を示す図である。
【図6】 図6は同実施例1のサーマルヘッドの製造方
法の説明図で、図6A,6Bは前記図5A,5Bの後の
工程の状態を示す図である。
【図7】 図7は本発明のサーマルヘッドの実施例2の
要部の詳細説明図で、図7Aは実施例2のサーマルヘッ
ドの部分平面図、図7Bは図7AのVIIBーVIIB線断
面図、図7Cは図7AのVIICーVIIC線断面図であ
る。
【図8】 図8は同実施例2のサーマルヘッドの製造方
法の説明図で、図8A,8Bは前記図7A,7Bとそれ
ぞれ対応した図である。
【図9】 図9は同実施例2のサーマルヘッドの製造方
法の説明図で、図9A,9Bは前記図7A,7Bの後の
工程の状態を示す図である。
【図10】 図10は同実施例2のサーマルヘッドの製
造方法の説明図で、図10A,10Bは前記図9A,9
Bの後の工程の状態を示す図である。
【図11】 図11は本発明で使用可能なフィラーレス
ガラス材料を示す表である。
【図12】 図12はサーマルヘッドの従来例1の説明
図で、図12Aはその部分平面図、図12Bは図12A
のXIIBーXIIB線断面図である。
【図13】 図13はサーマルヘッドの従来例2の説明
図で、図13Aはその部分平面図、図13Bは図13A
のXIIIBーXIIIB線断面図である。
【図14】 図14はサーマルヘッドの従来例3の説明
図で、の説明図で、図14Aはその部分平面図、図14
Bは図14AのXIIIIBーXIIIIB線断面図、図14C
は図14AのXIIIICーXIIIIC線断面図である。
【符号の説明】
1…絶縁基板、2,2′…発熱素子、3…共通電極、4
…個別電極、4a…個別電極先端部、6…耐摩耗層、7
…平滑層、X…主走査方向

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主走査方向に沿って延びる共通電極と、
    先端部が主走査方向に沿って列設されるとともに前記共
    通電極に対向して配設された多数の個別電極と、前記共
    通電極および個別電極先端部を接続する発熱素子と、前
    記両電極および発熱素子の表面を被覆する耐摩耗層とが
    絶縁基板の表面に形成されたサーマルヘッドにおいて、 前記両電極および発熱素子の表面側に、焼成時に軟化し
    て流動性が生じる低軟化フィラーレスガラス製の平滑層
    が形成されたことを特徴とするサーマルヘッド。
  2. 【請求項2】 主走査方向に沿って延びる共通電極と、
    先端部が主走査方向に沿って列設されるとともに前記共
    通電極に対向して配設された多数の個別電極と、前記共
    通電極および個別電極先端部を接続する発熱素子と、前
    記両電極および発熱素子の表面を被覆する耐摩耗層とが
    絶縁基板の表面に形成されたサーマルヘッドの製造方法
    において、 前記絶縁基板の表面に前記両電極および発熱素子を形成
    した後、前記絶縁基板表面に低軟化フィラーレスガラス
    ペースト層を形成してから前記フィラーレスガラスペー
    スト層を作業点以上で焼成する平滑層形成工程を設けた
    ことを特徴とするサーマルヘッドの製造方法。
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