JPH05255346A - カルバペネム化合物 - Google Patents

カルバペネム化合物

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JPH05255346A
JPH05255346A JP4086529A JP8652992A JPH05255346A JP H05255346 A JPH05255346 A JP H05255346A JP 4086529 A JP4086529 A JP 4086529A JP 8652992 A JP8652992 A JP 8652992A JP H05255346 A JPH05255346 A JP H05255346A
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JP
Japan
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compound
formula
acid
reaction
solvent
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JP4086529A
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English (en)
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Sei Tamai
聖 玉井
Takao Abe
阿部  隆夫
Toshio Kumagai
年夫 熊谷
Yoshimitsu Nagao
善光 長尾
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Pfizer Japan Inc
Original Assignee
Lederle Japan Ltd
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Publication date
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Publication of JPH05255346A publication Critical patent/JPH05255346A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 式 【化1】 で示される化合物。 【効果】 本化合物は強力な抗菌活性を示し、しかも、
β−ラクタマーゼ阻害作用及び腎デヒドロペプチダーゼ
に対する優れた耐性を有し、抗菌剤として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカルバペネム系抗生物質
に関し、さらに詳細には、カルバペネム骨格の1位にβ
−配置のメチル基を有し、かつ、2位に(6,7−ジヒ
ドロ−5H−ピラゾロ[1,2−a]ピラゾリウム−6
−イル)チオ基を有するカルバペネム化合物、該化合物
を有効成分として含有する抗菌剤ならびに該化合物の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術と問題点】従来より、種々の抗菌活性を目
的として次式(A)
【0003】
【化6】
【0004】で示されるカルバ−2−ペネム−3−カル
ボン酸を基本骨格とするカルバペネム系抗生物質は多数
提案されている。
【0005】例えば初期のカルバペネム系抗生物質は、
ストレプトミセス・カトレヤ(Streptomyces cattley
a)の発酵より得られる次式(B)
【0006】
【化7】
【0007】で示されるチエナマイシンのような天然由
来のカルバペネム化合物である。このチエナマイシンは
広範囲にわたるグラム陽性菌、グラム陰性菌に対し、優
れた抗菌スペクトラムを有し、有用性の高い化合物とし
てその開発が期待されたものの、化学的安定性が悪く、
実用化されるまでには至つていない。
【0008】そのため多くの研究者は、上記式で示され
るチエナマイシンの抗菌活性を保有し且つその化学的安
定性が確保されたカルバペネム化合物を開発するために
努力し、その結果、チエナマイシンの2位側鎖のアミノ
基をホルムイミドイル化した次式(C)
【0009】
【化8】
【0010】で示されるイミペネム(imipenem;IN
N)が実用的抗菌剤として登場するに至つた。
【0011】しかし、上記式(C)で示されるイミペネ
ムは、チエナマイシンより優れた抗菌活性を示し、化学
的安定性はある程度確保されているものの、生体内にお
いて腎デヒドロペプチダーゼ(DHP)により分解不活
性化が短時間のうちに生じてしまうという欠点を有して
いる。そのためイミペネムは単独で投与することができ
ず、DHP阻害剤と併用し、その分解不活性化を抑制し
てやらなければならない。したがつて、この化合物の実
際的製剤はDHP阻害剤の一種であるシラスタチン(ci
lastatin;INN)と併用したイミペネム/シラスタチ
ンの配合処方となつている。
【0012】しかしながら、臨床的に使用される実用的
な抗菌剤としては抗菌剤本来の抗菌活性がそのまま発揮
されるのが好ましく、また、併用するDHP阻害剤が生
体内の他の組織において好ましからざる副作用を発揮す
るおそれがあることも考えられるので、配合処方は極力
回避した方がよいことはいうまでもない。そのため、抗
菌活性と同時にDHPに対する耐性をも保有するカルバ
ペネム化合物の開発が強く要望されている。
【0013】最近に至り上述の目的を達成させるものと
して、カルバペネム骨格の1位にメチル基が導入され且
つ2位に単環式もしくは二環式の第四級ヘテロアリール
アルキルチオ置換基が導入された1−メチルカルバペネ
ム化合物が提案されており、例えば特開昭61−636
79号公報(対応アメリカ特許願第626822号、1
984年7月2日出願)には、下記一般式(D)
【0014】
【化9】
【0015】で示される2−第四級ヘテロアリールアル
キルチオ−1−メチルカルバペネム類が開示されてお
り、これら化合物は抗菌活性が優れたものであるととも
に、DHPによる分解不活性化に対する抵抗性が著しく
改善され、有用性が高いものであると報告されている。
【0016】しかしながら、上記公報には、これら1β
−メチル−カルバペネム化合物について上位概念による
広い記載はあるもののその具体例は少なく、しかも、抗
菌活性が優れているとの一般的記述はなされているが具
体的抗菌活性データについての記載は皆無である。特
に、上記式に包含されるカルバペネム化合物について上
記公報には約300種の多数にわたる化合物が例示され
ているものの、実施例においてその製造が確認されてい
る化合物はわずか16種にすぎず、本発明によつて提供
される化合物については何ら具体的な記載はなされてい
ない。したがつて、上記公報は、本明細書において開示
しかつクレームする薬理学的に優れた特性をもつ本発明
の化合物について何ら示唆を与えるものではない。
【0017】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、今回、1
位がβ−配置でメチル置換され、そして、2位側鎖とし
て第四級アンモニウム官能基の一種である(6,7−ジ
ヒドロ−5H−ピラゾロ[1,2−a]ピラゾリウム−
6−イル)チオ基が導入され且つこの側鎖が3位のカル
ボキシレートと分子内四級アンモニウム塩を形成してい
るカルバペネム化合物が、強力な抗菌活性を示し、しか
も、β−ラクタマーゼ阻害作用並びに腎デヒドロペプチ
ダーゼに対する優れた耐性を有することを見出し本発明
を完成するに至つた。
【0018】かくして、本発明は式(I)
【0019】
【化10】
【0020】で示される(1R,5S,6S)−2−
[(6,7−ジヒドロ−5H−ピラゾロ[1,2−a]ピ
ラゾリウム−6−イル)チオ]−6−[(R)−ヒドロ
キシエチル]−1−メチルカルバペン−2−エム−3−
カルボキシレートおよびその薬理学的に許容し得る塩を
提供するものである。
【0021】本発明はまた、式(II)
【0022】
【化11】
【0023】式中、R1はカルボキシル保護基を表わ
し、Raはアシル基を表わす、で示される化合物を式
(III)
【0024】
【化12】
【0025】式中、X-は塩形成性陰イオンを表わす、
で示される6,7−ジヒドロ−6−メルカプト−5H−
ピラゾロ[1,2−a]ピラゾリウム塩と反応させ、次
いで得られる式(IV)
【0026】
【化13】
【0027】式中、R1およびX-は前記定義のとおりで
ある、で示される化合物から保護基R1を脱離せしめる
ことを特徴とする前記式(I)で示されるカルバペネム
化合物またはその塩の製造方法をも提供するものであ
る。
【0028】本発明のカルバペネム化合物は、先行文
献、例えば、前述の特開昭61−63679号公報の上
位概念による包括的な開示には包含されうるが、具体的
な製造方法や化学的・薬理学的データは何ら記載されて
いない新規な化合物であり、その抗菌力が特異的に優れ
ている点に特徴を有するものである。
【0029】なお、式(II)においてR1によつて表
わされる「カルボキシル保護基」としては、例えば、エ
ステル残基を例示することができ、かかるエステル残基
としてはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、n−、iso−、tert−ブチル、n−ヘキシル
エステル等の低級アルキルエステル残基;ベンジル、p
−ニトロベンジル、o−ニトロベンジル、m−ニトロベ
ンジル、2,4−ジニトロベンジル、p−クロロベンジ
ル、p−ブロモベンジル、p−メトキシベンジル等のア
ラアルキルエステル残基;アセトキシメチル、アセトキ
シエチル、プロピオニルオキシメチル、n−、iso
−、ブチリルオキシメチル、ピバロイルオキシメチル等
の低級脂肪族アシルオキシメチル残基等が挙げられる。
【0030】ここで、「低級」なる語は、この語が付さ
れた基または化合物の炭素原子数が1〜7個、好ましく
は1〜4個であることを意味する。
【0031】また、式(II)においてRaによつて表
わされる「アシル基」は、単に有機カルボン酸のカルボ
キシル基からOHを除いた残りの原子団のみならず、広
義に、有機スルホン酸や有機リン酸から誘導されるアシ
ル基をも包含され、例えばアセチル、プロピオニル、ブ
チリル等の低級アルカノイル基;メタンスルホニル、ト
リフルオロメタンスルホニル基等の(ハロ)低級アルキ
ルスルホニル基;ベンゼンスルホニル、p−ニトロベン
ゼンスルホニル、p−ブロモベンゼンスルホニル、トル
エンスルホニル、2,4,6−トリイソプロピルベンゼン
スルホニル等の置換もしくは未置換のアリールスルホニ
ル基;ジフエニルホスホリル基等が挙げられる。
【0032】さらに、式(III)においてX-が表わ
す「塩形成性陰イオン」には、四級アンモニウムの陽イ
オンに対応する陰イオンが包含され、具体的には、ヒド
ロキシアニオン;メトキシアニオン、エトキシアニオン
等のアルコキシアニオン;クロルアニオン、ブロモアニ
オン、ヨードアニオン、フツ素アニオン等のハロゲンア
ニオン;または次に述べる「酸アニオン」等を挙げるこ
とができる。「酸アニオン」は広義にプロトン供与性分
子から水素原子を除いた残りの原子団を意味し、その代
表例としては有機酸残基、例えば酢酸、プロピオン酸、
酪酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸等の低級脂肪
酸;安息香酸、p−ニトロ安息香酸等の置換または未置
換の安息香酸;メタンスルホン酸、トリフルオロメタン
スルホン酸等の(ハロ)低級アルキルスルホン酸;ベン
ゼンスルホン酸、p−ニトロベンゼンスルホン酸、p−
ブロモベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、2,
4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホン酸等の置換
または未置換のアリールスルホン酸;ジフエニルリン酸
等の有機リン酸などから水素原子を除いた残りの原子
団:無機酸残基、例えば亜硝酸、硝酸、硫酸または過塩
素酸、ホウフツ化水素酸等のハロゲン化水素酸などから
水素原子を除いた残りの原子団を例示することができ
る。
【0033】本発明の式(I)の化合物の製造方法を模
式的に示せば、下記反応式Aのとおりである。
【0034】
【化14】
【0035】式中、R1、Ra及びX-は前記定義のとお
りである。
【0036】式(II)の化合物と式(III)で示さ
れる6,7−ジヒドロ−6−メルカプト−5H−ピラゾ
ロ[1,2−a]ピラゾリウム塩との反応は、例えば、
式(II)の化合物を、テトラヒドロフラン、ジクロル
メタン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド、アセトニトリル、ヘキサメチルホスホラ
ミド等の適当な溶媒中で、約0.5〜約5倍モル量、好
ましくは約0.8〜約3倍モル量の式(III)のメル
カプト試薬と、好ましくは炭酸水素ナトリウム、炭酸カ
リウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミ
ンなどの塩基の存在下に、約−40〜約25℃の範囲内
の温度で約30分〜約24時間反応させることにより行
なうことができる。
【0037】反応は、不活性ガス、例えば窒素ガス又は
アルゴンガス気流中で行なうことが好ましい。
【0038】この反応により式(IV)の化合物が得ら
れ、反応液はそのまま次の工程で用いることができる
が、場合によつては、反応液を通常の精製手段に付すこ
とにより、式(IV)の化合物を単離精製することもで
きる。
【0039】なお、必要に応じて、上記の方法で得られ
る式(IV)の化合物を前記「酸アニオン」の定義中で
例示した脂肪酸、置換若しくは未置換の安息香酸、置換
若しくは未置換のアリールスルホン酸、有機リン酸等に
代表される有機酸、または、硝酸、硫酸、ハロゲン化水
素酸等に代表される無機酸で処理することによつて、任
意の塩形成性陰イオンとの塩として得ることもできる。
【0040】上記の反応により得られる式(IV)の化
合物は、次いでカルボキシル保護基R1を脱離せしめる
ことにより、式(I)の化合物を生成せしめることがで
きる。
【0041】カルボキシル保護基R1の脱離は、ソルボ
リシス又は水素添加分解のようなそれ自体既知の脱保護
基反応により行なうことができる。
【0042】具体的には、式(IV)の化合物を、例え
ば、pH5.5の酢酸緩衝液、pH5.5のモルホリノプ
ロパンスルホン酸−水酸化ナトリウム緩衝液、pH5.
5のリン酸塩緩衝液、リン酸二カリウム、重炭酸ナトリ
ウムなどを含むテトラヒドロフラン−水、テトラヒドロ
フラン−エタノール−水、ジオキサン−水、ジオキサン
−エタノール−水、n−ブタノール−水などの混合溶媒
中で、約1〜4気圧の水素を用い、酸化白金、パラジウ
ム−活性炭、水酸化パラジウム−活性炭などの水添触媒
の存在下に、約0〜約50℃の範囲内の温度で約0.2
5〜約5時間処理することにより行なうことができる。
【0043】また、保護基R1の脱離は緩衝液中にて亜
鉛で処理することにより実施することもできる。例え
ば、式(IV)の化合物をpH5〜7の緩衝液、例えば
リン酸緩衝液、酢酸緩衝液、クエン酸緩衝液、モルホリ
ノプロパンスルホン酸緩衝液、N−メチルモルホリン酸
緩衝液中にて亜鉛で処理することにより行なうことがで
きる。使用しうる亜鉛としては、例えば亜鉛粉末、華状
亜鉛、顆粒亜鉛が挙げられ、その使用量は特に限定され
ないが、一般には式(IV)の化合物1重量部に対し1
〜10重量部、好ましくは1〜5重量部の範囲内とする
ことができる。また、本脱離反応においては必要に応じ
有機溶媒を併用してもよく、そのような溶媒としてはエ
タノール、プロパノール、n−ブタノールなどのアルコ
ール系溶媒;ジエチルエタノール、テトラヒドロフラン
などのエーテル系溶媒;アセトニトリル、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド等が挙げられる。反応
は通常約−20〜約50℃、好ましくは室温〜約30℃
の温度で、0.1ないし5時間程度処理することにより
完了させることができる。
【0044】かくして、本発明の目的化合物である式
(I)の(1R,5S,6S)−2−[(6,7−ジヒド
ロ−5H−ピラゾロ[1,2−a]ピラゾリウム−6−
イル)チオ]−6−[(R)−ヒドロキシエチル]−1
−メチルカルバペン−2−エム−3−カルボキシレート
を高収率で得ることができ、該化合物は、必要に応じて
イオン交換樹脂又は高分子吸着樹脂を用いて精製するこ
とにより、高純度で単離することができる。
【0045】なお、必要に応じて、上記の方法で得られ
る式(I)の化合物を前記した有機酸又は無機酸で処理
すれば、式(I)の化合物の任意の酸付加塩として単離
することもできる。
【0046】以上に述べた製造方法において出発原料と
して使用される前記式(II)の化合物はそれ自体既知
のものであり、例えば、特開平2−62877号公報に
記載の方法に従つて製造することができる。
【0047】また、上記式(III)の6,7−ジヒド
ロ−6−メルカプト−5H−ピラゾロ[1,2−a]ピ
ラゾリウム塩は、例えば、下記反応式Bに示す方法によ
つて製造することができる。
【0048】
【化15】
【0049】式中、R2はヒドロキシル保護基を表わ
し、Ra及びX-は前記定義のとおりである。
【0050】上記R2によつて表わされる「ヒドロキシ
ル保護基」としては、例えば、アセチル、ベンゾイル、
メタンスルホニル、p−トルエンスルホニル等の脂肪族
あるいは芳香族アシル基;ベンジル、トリフエニルメチ
ル等のアラルキル基;ベンジルオキシカルボニル、p−
ニトロベンジルオキシカルボニル、p−メトキシベンジ
ルオキシカルボニル等の置換若しくは非置換ベンジルオ
キシカルボニル基;tert−ブチルジメチルシリル、
tert−ブチルジフエニルシリル、フエニルイソプロ
ピルジメチルシリル等の置換シリル基;テトラヒドロピ
ラニル基等を例示することができるが、好ましくは、ト
リフエニルメチル基、tert−ブチルジメチルシリル
基又はテトラヒドロピラニル基を用いることができる。
【0051】上記反応式Bにおいて、まず、ピラゾール
から誘導される式(V)の化合物からアシル基Raを脱
離させてメルカプト化合物となし、次いでこの化合物を
酸化することによつて式(VI)のジスルフイド誘導体
である化合物を製造する。
【0052】アシル基Raの脱離は、式(V)の化合物
を適当なアルコール溶媒中で、塩基、例えばナトリウム
メトキサイド、ナトリウムエトキサイド等の金属アルコ
キサイド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
カルシウム等の金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム等の金属炭酸化物などで処理することによつて行
なうことができ、これによりメルカプト化合物が得られ
る。次いで、得られるメルカプト化合物は、適当な酸化
剤、例えば、酸素、過酸化水素、過酸、塩化第二銅、臭
素、ヨウ素、ハロサクシンイミド、空気酸化(塩基又は
鉄の存在下)等を用いるそれ自体既知のチオールの酸化
反応によつて式(VI)で示される化合物に変えること
ができる。
【0053】かくして得られる式(VI)の化合物は、
ヒドロキシル保護基R2を脱離させることによつて式
(VII)の化合物を製造することができる。
【0054】上記ヒドロキシル保護基R2の脱離反応
は、ヒドロキシル保護基の脱離反応として通常行なわれ
る方法で実施することができ、例えば、水、メタノー
ル、エタノール、テトラヒドロフラン、ベンゼン、クロ
ロホルム、ジクロルメタン等の不活性溶媒又はこれらの
混合溶媒中で、塩酸、硫酸等の無機酸、もしくは、ギ
酸、酢酸、シユウ酸、安息香酸、トリクロロ酢酸、トリ
フルオロ酢酸、トルエンスルホン酸等の有機酸で処理す
ることにより、または、上記不活性溶媒中で触媒存在下
に水素添加分解を行なうことにより実施することができ
る。
【0055】上記反応により得られる式(VII)の化
合物は次いで閉環して式(VIII)の化合物とするこ
とができる。
【0056】式(VII)の化合物の閉環反応は、例え
ば、式(VII)の化合物のヒドロキシル基を、メタン
スルホニルクロリド、トルエンスルホニルクロリド、ナ
フタレンスルホニルクロリド又はこれらの化合物の誘導
体であるスルホン酸塩化物等で処理することによつて、
一旦反応性誘導体となし、次いで不活性有機溶媒中で加
熱撹拌することによつて行なうことができる。
【0057】さらに、得られる式(VIII)の化合物
は還元することにより、目的とする式(III)の化合
物を製造することができる。
【0058】式(VIII)の化合物還元反応は、通常
の有機化学反応におけるジスルフイドの硫黄−硫黄結合
を開裂させるのに汎用されている還元条件下で実施する
ことができ、具体的には例えば、トリメチルホスフイ
ン、トリエチルホスフイン、トリブチルホスフイン等の
トリアルキルホスフイン、トリフエニルホスフイン等の
トリアリールホスフインを用いる方法あるいは金属によ
る還元、または水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウ
ムアルミニウム、トリエチル水素化ホウ素リチウム等の
水素化金属化合物による還元が好ましく、なかでもトリ
ブチルホスフイン又はトリフエニルホスフインを使用す
る方法が好ましい。反応は、通常、溶媒中で行なわれ、
用いうる溶媒としては反応に直接の影響を与えないもの
ならば任意に選択することができ、用いる還元試薬によ
り、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール等
のアルコール;エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン等のエーテル系溶媒を必要に応じ適宜組合せて使用
することができる。
【0059】反応終了後、式(III)の化合物の単離
はそれ自体既知の方法、例えば、溶媒留去、抽出、洗
浄、凍結乾燥、結晶化等の手段を適宜組合せることによ
り行なうことができる。
【0060】以上に述べた方法において、式(VII
I)及び(III)の化合物は、通常、四級アンモニウ
ムの塩の形で単離することができる。かかる四級アンモ
ニウムの塩を形成する陰イオン部分は酸残基が該当し、
酸残基を構成する酸としては上記した如く脂肪酸、置換
または未置換の安息香酸、置換または未置換のアリール
スルホン酸、有機リン酸等に代表される有機酸、硝酸、
硫酸、ハロゲン化水素酸等に代表される無機酸が挙げら
れるが、中でもメタンスルホン酸、p−トルエンスルホ
ン酸、ナフタレンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリ
クロロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の有機
酸、あるいは塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、ホウフ
ツ化水素酸、過塩素酸、亜硝酸等の無機酸が好ましい。
【0061】したがつて、式(VIII)及び(II
I)の化合物は、それぞれの工程で生成せしめた後反応
液中で、または単離した後適当な溶媒に溶解させて、上
記の酸で処理することにより、任意の陰イオンとの塩と
して単離、精製することができる。そして、式(VII
I)及び(III)の化合物は、例えば、p−トルエン
スルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩又はトリフルオ
ロ酢酸塩とした場合、安定な固体として単離することが
できる。
【0062】本発明によつて提供される式(I)のカル
バペネム化合物は、前記のとおり、従来の文献に具体的
には開示されていない新規な化合物であつて、抗菌力が
特異的に優れている。
【0063】本発明の化合物の優れた抗菌力は、以下の
抗菌試験の結果により証明することができる。
【0064】[抗菌試験] 1.試験方法 日本化学療法学会標準法[Chemotherapy,vol 29、7
6〜79(1981)]に準じた寒天平板希釈法によ
る。すなわち、被検菌の Mueller-Hinton(MH)寒天
液体培地上での37℃、一夜培養液を約106 cell
s/mlになるように Buffered saline gelatin(BS
G)溶液で希釈し、ミクロプランターを用い試験化合物
含有MH寒天培地に約5μl接種し、37℃で18時間
培養後、被検菌の発育が認められない最少濃度をもつて
Minimum inhibitory concentration(MIC)とし
た。
【0065】ここで、使用菌株は標準菌株を用いた。
【0066】なお、試験化合物としては後記実施例2に
記載の化合物(14)を用いた。
【0067】2.結果 結果を下記第1表に示す。
【0068】
【表1】 第1表:MIC(μg/ml) ───────────────────────── 被 検 菌 化合物(14) ───────────────────────── S.aureus Terajima 0.025 S.aureus MS353 0.025 S.pyogenes Cook 0.025 B.subtilis ATCC6633 0.1 E.coli NIHJ JC-2 0.05 E.coli K-12 C600 0.78 E.cloacae 963 0.1 E.aerogenes ATCC1304 0.78 S.typhimurium 11D971 0.2 S.paratyphi 1015 ≦0.006 S.schottmuelleri8006 0.39 S.enteritidis G14 ≦0.006 S.marcescens IAM1184 0.1 P.morganii IFO3848 0.2 P.mirabilis IFO3849 3.13 P.vulgaris OX-19 1.56 P.rettgeri IFO3850 0.05 P.aeruginosa IFO3445 0.78 P.aeruginosa NCTC10490 0.78 P.aeruginosa PAO1 6.25 ───────────────────────── 上記の結果から、本発明のカルバペネム化合物は優れた
抗菌力を有することが明らかである。
【0069】さらに、本発明の化合物は、1位がβ−配
置でメチル置換されていること、および、2位側鎖のユ
ニークな第四級アンモニウム官能基と3位のカルボキシ
レートとが分子内四級アンモニウム塩を形成しているこ
と等の構造上の特徴のために、腎デヒドロペプチダーゼ
(DHP)による攻撃に対して極めて安定であり且つ化
学的及び物理的安定性も高いことが予測される。
【0070】したがつて、式(I)で示される化合物
は、腎DHP阻害剤との併用が必要でなく単独で使用す
ることができ、しかも、種々の病原菌による細菌感染症
の治療や予防に極めて有用な抗菌剤となることが期待さ
れる。
【0071】式(I)の化合物又はその薬理学的に許容
し得る塩は、これを抗菌剤として使用するに際して、そ
の抗菌的有効量を含有する薬剤学的組成物の形で人間を
はじめとする哺乳動物に投与することができる。その投
与量は処置すべき患者の年令、体重、症状、薬剤の投与
形態、医師の診断等に応じて広い範囲にわたり変えるこ
とができるが、一般に、成人に対しては一日当り約20
0〜約3,000mgの範囲内の用量が標準的であり、
通常これを1日1回または数回に分けて経口的、非経口
的または局所的に投与することができる。
【0072】しかして、上記の薬剤学的組成物は、医
薬、特に抗生物質の製剤において慣用されている無機も
しくは有機の固体または液体の製剤用担体または希釈
剤、例えば、でんぷん、乳糖、白糖、結晶セルロース、
リン酸水素カルシウム等の賦形剤;アカシア、ヒドロキ
シプロピルセルロース、アルギン酸、ゼラチン、ポリビ
ニルピロリドン等の結合剤;ステアリン酸、ステアリン
酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、水
添植物油等の滑沢剤;加工でんぷん、カルシウムカルボ
キシメチルセルロース、低置換ヒドロキシプロピルセル
ロース等の崩壊剤;非イオン性界面活性剤、アニオン性
界面活性剤等の溶解補助剤等とともに、経口的、非経口
的または局所的投与に適した剤形に製剤化することがで
きる。
【0073】経口投与に適した剤形には、錠剤、コーテ
イング剤、カプセル剤、トローチ剤、散剤、細粒剤、顆
粒剤、ドライシロツプ剤等の固体製剤、あるいはシロツ
プ剤等の液体製剤が挙げられ、非経口投与に適した剤形
としては、例えば注射剤、点滴剤、坐剤等が包含され
る。また、局所投与に適した剤形には軟膏、チンキ、ク
リーム、ゲル等が挙げられる。これらの製剤は製剤学の
分野でそれ自体周知の方法で調製することができる。
【0074】本発明のカルバペネム化合物は殊に注射剤
の形態で非経口的に投与するのが好適である。
【0075】
【実施例】次に、製造例及び実施例により、本発明のカ
ルバペネム化合物の製造について更に詳細に説明する
が、本発明が以下の記載によつて何ら限定されるもので
ないことはいうまでもない。
【0076】なお、以下の記載中の各記号は、下記の意
味を有する。
【0077】 Trt:トリフエニルメチル Ms :メタンスルホニル Ac :アセチル Ts :p−トルエンスルホニル PNB:p−ニトロベンジル製造例1
【0078】
【化16】
【0079】ピラゾール(1)6.80gの無水エタノ
ール125ml溶液にグリシドール(2)6.62ml
を加えて、窒素ガス気流下4時間加熱還流する。反応終
了後、溶媒を減圧下留去して得られる残渣をシリカゲル
カラムクロマト(ジクロルメタン:アセトン=1:2)
に付して、化合物(3)を白色結晶として12.00g
(収率84.5%)得た。
【0080】1H−NMR(CDCl3)δ:3.50及
び3.59(ABX,2H,J=4.4,5.2,11.5
Hz)、3.85(bs,2H)、4.02〜4.13
(m,1H)、4.16及び4.26(ABX,2H,J
=5.1,5.9,13.9Hz)、6.25(dd,1
H,J=2.0,2.2Hz)、7.44(d,1H,J
=2.2Hz)、7.48(d,1H,J=2.0Hz)製造例2
【0081】
【化17】
【0082】上記製造例1で得られた化合物(3)4.
61gの無水アセトニトリル90ml溶液に、窒素ガス
気流下、ピリジン3.94ml及び塩化トリフエニルメ
チル15.95gを加えて、室温下13.5時間撹拌す
る。反応終了後、溶媒を減圧下留去して得られる残渣に
酢酸エチル150mlを加えて溶解し、この溶液を水1
00ml及び飽和食塩水100mlで順次洗浄する。得
られる有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を
減圧下留去する。得られる残渣をシリカゲルカラムクロ
マト(ジクロルメタン:酢酸エチル=5:1)に付し
て、化合物(4)を白色結晶として16.20g(収率
81.2%)得た。
【0083】1H−NMR(CDCl3)δ:2.94及
び3.22(ABX,2H,J=5.0,6.4,9.5H
z)、4.10〜4.30(m,4H)、6.18(d
d,1H,J=2.0,2.2Hz)、7.18〜7.46
(m,17H)製造例3
【0084】
【化18】
【0085】上記製造例2で得られた化合物(4)2.
58gの無水ジクロルメタン20ml溶液に、氷冷下窒
素ガス気流中にて、トリエチルアミン1.86ml及び
塩化メタンスルホニル0.78mlを加えて、同温度で
30分間撹拌する。反応終了後、溶媒を減圧下留去して
得られる残渣に酢酸エチル100mlを加えて溶解し、
この溶液を水70ml及び飽和食塩水70mlで順次洗
浄する。得られる有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した
後、溶媒を減圧下留去する。得られる残渣をシリカゲル
カラムクロマト(ジクロルメタン:酢酸エチル=10:
1)に付して、化合物(5)を白色結晶として3.01
g(収率97.0%)得た。
【0086】1H−NMR(CDCl3)δ:2.52
(s,3H)、3.29及び3.55(ABX,2H,J
=4.3,4.4,10.9Hz)、4.41(d,2H,
J=6.1Hz)、5.00〜5.10(m,1H)、6.
23(dd,1H,J=2.0,2.2Hz)、7.20
〜7.51(m,17H)製造例4
【0087】
【化19】
【0088】上記製造例3で得られた化合物(5)2.
77gの無水ジメチルホルムアミド20ml溶液に、窒
素ガス気流下、チオ酢酸カリウム1.37gを加えて、
80℃で20時間撹拌する。反応終了後、反応液に酢酸
エチル100mlを加えて、水70ml及び飽和食塩水
70mlで順次洗浄する。有機層を硫酸マグネシウムで
乾燥した後、溶媒を減圧下留去する。得られる残渣をシ
リカゲルカラムクロマト(n−ヘキサン:酢酸エチル=
2:1)に付して、化合物(6)を黄色油状物として
1.89g(収率71.3%)得た。
【0089】1H−NMR(CDCl3)δ:2.31
(s,3H)、3.19(d,2H,J=4.6Hz)、
4.07〜4.18(m,1H)、4.39及び4.49
ABX,2H,J=4.6,5.9,11.1Hz)、
6.05(dd,1H,J=2.0,2.2Hz)、7.2
0〜7.45(m,17H)製造例5
【0090】
【化20】
【0091】上記製造例4で得られた化合物(6)22
1.0mgの無水メタノール10ml溶液に、氷冷下窒
素ガス気流中で、ナトリウムメトキサイドの28%メタ
ノール溶液96.5mgを加えて同温度にて20分間撹
拌した後、ヨウ素63.5mgを加えて同温度にて40
分間撹拌する。反応終了後、溶媒を減圧下留去して得ら
れた残渣に酢酸エチル50mlを加えて溶解し、この溶
液を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液30ml及び飽和
食塩水30mlで順次洗浄する。有機層を硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、溶媒を減圧下留去して、化合物
(6)を黄色油状物として217.9mg(定量的)得
た。
【0092】1H−NMR(CDCl3)δ:3.02〜
3.28(m,6H)、4.20〜4.46(m,4
H)、6.08(dd,2H,J=2.0,2.2H
z)、7.08〜7.42(m,34H)製造例6
【0093】
【化21】
【0094】上記製造例5で得られた化合物(7)96
2.1mgのトリフルオロ酢酸3ml溶液に、窒素ガス
気流下、メタノール20ml、10%塩酸5ml及び9
8%ギ酸1mlを加えて、室温下2時間撹拌する。反応
終了後、溶媒を減圧下留去して、得られる残渣をテトラ
ヒドロフラン・メタノール(1:1)の混合溶媒に溶解
した後、炭酸水素ナトリウムを加えて溶液をアルカリ性
にする。得られる溶液の溶媒を減圧下留去して得られる
残渣をシリカゲルカラムクロマト(ジクロルメタン:ア
セトン=1:1)に付して、化合物(8)を黄色油状物
として348.6mg(収率91.7%)得た。
【0095】1H−NMR(CDCl3)δ:3.27〜
3.39(m,2H)、3.57〜3.77(m,6
H)、4.41(d,4H,J=7.1Hz)、6.26
(dd,2H,J=2.0,2.1Hz)、7.43
(d,2H,J=2.0Hz)、7.52(d,2H,J
=2.1Hz)製造例7
【0096】
【化22】
【0097】上記製造例6で得られた化合物(8)34
8.6mgのピリジン18ml溶液に、窒素ガス気流
下、塩化パラトルエンスルホニル1.27gを加えて、
室温にて20時間撹拌する。反応終了後、溶媒を減圧下
留去して得られる残渣に酢酸エチル50mlを加えて溶
解し、この溶液を水30ml及び飽和食塩水30mlで
順次洗浄する。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した
後、溶媒を減圧下留去して、得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマト(ジクロルメタン:酢酸エチル=3:
1)に付し、化合物(9)を黄色油状物として377.
2mg(収率55.0%)得た。
【0098】1H−NMR(CDCl3)δ:2.46
(s,6H)、3.37〜3.67(m.2H)、4.0
0〜4.12(m,4H)、4.16〜4.49(m,4
H)、6.15〜6.27(m,2H)、7.32〜7.8
0(m,12H)製造例8
【0099】
【化23】
【0100】上記製造例7で得られた化合物(9)37
7.2mgの無水エタノール45ml溶液を、窒素ガス
気流下、2.5時間加熱還流する。反応終了後、溶媒を
減圧下留去して、化合物(10)を含む反応混合物を黄
色油状物として371.7mg得た。この反応混合物は
精製することなく、そのまま次の反応に用いた。
【0101】製造例9
【0102】
【化24】
【0103】上記製造例8で得られた化合物(10)を
含む反応混合物371.7mgのテトラヒドロフラン4
ml溶液に、窒素ガス気流下、水4ml及びトリブチル
ホスフイン0.15mlを加えて、室温にて50分間撹
拌する。反応終了後、溶媒を減圧下留去して得られる残
渣を酢酸エチル6mlで3回洗浄する。得られる残渣を
減圧下乾燥した後、ジエチルエーテル10mlを加えて
撹拌する。析出する固体を濾取しジエチルエーテルで洗
浄した後、これを減圧下乾燥することにより、6,7−
ジヒドロ−6−メルカプト−5H−ピラゾロ[1,2−
a]ピラゾリウムのp−トルエンスルホン酸塩(11)
を白色固体として234.8mg(製造例8の化合物
(9)からの収率62.7%)得た。
【0104】1H−NMR(CD3OD)δ:2.37
(s,3H)、4.39〜4.54(m,3H)、4.8
5〜5.03(m,2H)、6.91(dd,1H,J=
2.7,2.9Hz)、7.22(d,2H,J=8.1H
z)、7.68(d,2H,J=8.1Hz)、8.31
(d,2H,J=2.9Hz)実施例1
【0105】
【化25】
【0106】上記製造例9で得られた、6,7−ジシド
ロ−6−メルカプト−5H−ピラゾロ[1,2−a]ピ
ラゾリウムのp−トルエンスルホン酸塩(11)48
6.4mgの無水アセトニトリル15ml溶液に、氷冷
下窒素ガス気流中で、ジイソプロピルエチルアミン0.
145ml及び化合物(12)234.8mgの無水ア
セトニトリル5ml溶液を加えて、同温度にて40分間
撹拌する。反応終了後、溶媒を減圧下留去して得られる
黄色油状物を酢酸エチル7mlで4回洗浄する。得られ
る油状残渣を減圧下乾燥することにより、化合物(1
3)の粗精製物を黄色油状物として632.7mg得
た。
【0107】1H−NMR(CDCl3、CD3OD)
δ:1.35(d,3H,J=1.8Hz)、1.38
(d,3H,J=1.6Hz)、2.35(s,3H)、
2.98〜3.09(m,1H)、3.26〜3.31
(m,1H)、4.02〜4.46(m,2H)、4.4
7〜5.34(m,5H)、5.18及び5.44(
,2H,J=14.4Hz)、7.00〜8.36
(m,1H)実施例2
【0108】
【化26】
【0109】上記実施例1で得られた化合物(13)の
粗精製物615mgを0.1M酢酸緩衝液(pH5.5)
20mlに溶解し、この溶液にn−ブタノール20ml
及び10%パラジウム−炭素150mgを加えて、水素
ガス4気圧下室温にて1.5時間撹拌する。反応液をセ
ライト濾過して得られる濾液にn−ブタノール30ml
を加えて、水層を分取する。得られる水層のpHを5.
5に調整した後、減圧下濃縮して、約10mlの水溶液
とする。得られる水溶液をセパビーズSP−207(三
菱化成工業株式会社製)100mlによるカラムクロマ
トグラフイー(5%イソプロパノール水)に付して、本
発明の(1R,5S,6S)−2−[(6,7−ジヒドロ
−5H−ピラゾロ[1,2−a]ピラゾリウム−6−イ
ル)チオ]−6−[(R)−ヒドロキシエチル]−1−
メチルカルバペン−2−エム−3−カルボキシレート
(14)を淡黄色固体として302.8mg(収率92.
7%)得た。
【0110】1H−NMR(CD3OD)δ:1.17
(d,3H,J=7.3Hz)、1.23(d,3H,J
=6.3Hz)、3.25〜3.35(m,1H)、3.4
0(dd,1H,J=3.0,6.0Hz)、4.15〜
4.25(m,2H)、4.40〜4.60(m,3
H)、4.80〜5.00(m,2H)、6.80(d
d,1H,J=3.0,3.0Hz)、8.10(d,1
H,J=3.0Hz)、8.12(d,1H,J=3.0
Hz) 次に、本発明のカルバペネム化合物を用いた製剤例を示
すと以下のとおりである。
【0111】製剤例1(注射剤) (1) 懸濁注射剤 化合物(14) 0.25g メチルセルロース 0.5g ポリビニルピロリドン 0.05g パラオキシ安息香酸メチル 0.1g ポリソルベート80 0.1g 塩酸リドカイン 0.5g 蒸留水 適量/総容積100ml 上記成分を混合し、総容積100mlの懸濁注射剤とする。
【0112】(2) 凍結乾燥する場合 化合物(14)20gに蒸留水適量を加えて容積100
mlとする。
【0113】1バイアル中に上記水溶液2.5mlまた
は5ml(それぞれの化合物500mgまたは1000
mgを含有する)を充てんし、凍結乾燥する。用時、蒸
留水約3〜4mlを添加して注射剤とする。
【0114】(3) 粉末充てんする場合 1バイアル中に化合物(14)250mgを粉末のまま
充てんする。用時、蒸留水約3〜4mlを添加して注射
剤とする。
【0115】製剤例2(錠剤) 化合物(14) 250mg 乳糖 250mg ヒドロキシプロピルセルロース 1mg ステアリン酸マグネシウム 10mg 1錠: 511mg 上記の成分を混合し、常法により打錠して錠剤とした
後、必要に応じて常法により糖衣もしくはフイルムコー
テイングして糖衣錠もしくはフイルムコーテイング錠と
する。
【0116】製剤例3(トローチ剤) 化合物(14) 200mg 白糖 770mg ヒドロキシプロピルセルロース 5mg ステアリン酸マグネシウム 20mg 香料 5mg 1錠:1000mg 上記の成分を混合し、常法により打錠してトローチ剤と
する。
【0117】製剤例4(カプセル剤) 化合物(14) 500mg ステアリン酸マグネシウム 10mg 1カプセル:510mg 上記の成分を混合し、これを通常の硬ゼラチンカプセル
に充てんしてカプセル剤とする。
【0118】製剤例5(ドライシロツプ剤) 化合物(14) 200mg ヒドロキシプロピルセルロース 2mg 白糖 793mg 香料 5mg 計:1000mg 上記の成分を混合してドライシロツプ剤とする。
【0119】製剤例6(散剤) 化合物(14) 200mg 乳糖 800mg 計:1000mg 上記の成分を混合して散剤とする。
【0120】製剤例7(坐剤) 化合物(11) 500mg ウイテツプソールH−12 700mg (ダイナマイト・ノーベル社製) 1坐剤:2200mg 上記の成分を混合し、これを常法により坐剤とする。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 で示される(1R,5S,6S)−2−[(6,7−ジヒ
    ドロ−5H−ピラゾロ[1,2−a]ピラゾリウム−6
    −イル)チオ]−6−[(R)−ヒドロキシエチル]−
    1−メチルカルバペン−2−エム−3−カルボキシレー
    トおよびその薬理学的に許容し得る塩。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の式(I)で示されるカル
    バペネム化合物またはその薬理学的に許容し得る塩を有
    効成分として含有することを特徴とする抗菌剤。
  3. 【請求項3】 式(II) 【化2】 式中、R1はカルボキシル保護基を表わし、Raはアシル
    基を表わす、で示される化合物を式(III) 【化3】 式中、X-は塩形成性陰イオンを表わす、で示される6,
    7−ジヒドロ−6−メルカプト−5H−ピラゾロ[1,
    2−a]ピラゾリウム塩と反応させ、次いで得られる式
    (IV) 【化4】 式中、R1およびX-は前記定義のとおりである、で示さ
    れる化合物から保護基R1を脱離せしめることを特徴と
    する式(I) 【化5】 で示される(1R,5S,6S)−2−[(6,7−ジヒ
    ドロ−5H−ピラゾロ[1,2−a]ピラゾリウム−6
    −イル)チオ]−6−[(R)−ヒドロキシエチル]−
    1−メチルカルバペン−2−エム−3−カルボキシレー
    トまたはその塩の製造方法。
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