JPH05256882A - 非同期校正回路及び周波数検出回路 - Google Patents

非同期校正回路及び周波数検出回路

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JPH05256882A
JPH05256882A JP5801392A JP5801392A JPH05256882A JP H05256882 A JPH05256882 A JP H05256882A JP 5801392 A JP5801392 A JP 5801392A JP 5801392 A JP5801392 A JP 5801392A JP H05256882 A JPH05256882 A JP H05256882A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構造でありながら、高精度検出を可能
にする。 【構成】 第1ステップで測定区間S1における交流信
号のサンプリング測定点を、区間を4分割できるよう
に、上限周波数f1、下限周波数f5、中間周波数f2、
3、f4の5点をとる。周波数f1〜f5でのサンプリン
グ値にFFTをかけて電圧レベルの標準偏差値v1〜v5
を求め、レベル同士を大小判断する。第2ステップで、
第1ステップでの標準偏差の最大値がv3だったとする
と、v2、v4に対応する周波数f2とf4とに挟まれた区
間を新しい測定区間S2とし、上、下限周波数f2
4、中間周波数f6、f7、f8とする5ポイントでの電
圧レベルの標準偏差値を求め、その大小を判断する。以
下、同じようにステップを繰り返していくことで、初期
測定区間から始め、周波数を測定する度に測定区間を順
次狭めていくようにして、最終的に被検出周波数F0
対応した周波数f0を知る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交流信号を非同期で校
正する非同期校正回路、及び凡その値がわかっているよ
うな交流信号の周波数を簡易かつ高精度に検出すること
が可能な周波数検出回路に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、測定系は自身の電圧レベルを校
正(キャリブレーション)するための校正装置をもって
いる。例えば交流信号を扱う測定系では測定に先立っ
て、基準となる基準交流信号を用いて測定系の表わすレ
ベル値とその真のレベル値との関係を求めるようになっ
ている。図7に示すように測定系がディジタル・シグナ
ル・プロセッサ(DSP)61をもっているような場合
には、校正はDSPをベースとした演算処理で行うこと
が多い。測定系に検波回路等を新規に導入して直接電圧
レベルをアナログ検出するよりも、既にあるDSPを使
ってディジタル検出により間接的に求める方が資源の有
効利用が図れるからである。
【0003】なお、図7(A)は、リニアIC用テスタ
等に採用されているアナログ部の構成を示し、D/A変
換器をもつ任意波形発生器62で発生した交流信号をA
/D変換系の被測定リニアIC(DUT)64に加え、
その検出信号を直接DSP61でDSP処理する。ま
た、図7(B)は、D/A変換系のDUT64にディジ
タル信号を加え、そのアナログ検出信号をA/D変換器
63でディジタル信号に変換し、DSP61でDSP処
理する。ここにDSP処理は、信号をサンプリングして
FFT(高速フーリエ変換)をかけて、その電圧レベル
を求めるというものである。
【0004】DSP処理により校正をするには、まず、
FFT処理によって基準交流信号の基準電圧と検出交流
信号の検出電圧とをそれぞれ求め、つぎに基準電圧に対
する検出電圧の差分を補正して校正する必要がある。F
FTの原理上、基準交流信号の基準電圧を正確に求める
には、その周波数が正確に分かっていなければならな
い。しかし、基準信号が交流信号の場合、時間の経過と
ともにその周波数が目的とする周波数からずれる傾向に
あるため、真の周波数を正確に知るか、目的とする周波
数に補正してやる必要がある。このため、FFTを用い
たディジタル方式の従来の校正回路では、そのような必
要のない同期方式が採用されている。
【0005】次に、この同期方式の校正回路の具体例を
述べる。図4は、測定系における信号発生回路用の校正
回路を示す。信号発生回路40は、クロックCLK0と
同期してラッチ回路41から読み出したデータをD/A
変換器42で変換してアナログ信号を得、フィルタ46
を通すことで測定に必要な所望の周波数と電圧レベルを
もつ交流信号を生成するものである。また、信号発生回
路40の電圧校正を行う校正回路49は、基準交流信号
を発生する基準交流信号発生器44をもち、その基準交
流信号は既述した理由から、クロックCLK0と同期を
取るため、同期調整回路43を介してクロックCLK1
を回路44内に取り込んでいる。交流電圧検出回路45
はDSPを主要部として構成され、FFT処理によって
交流信号の電圧を求める機能を有し、基準交流信号発生
器44の発生する基準電圧を求めてから、スイッチ47
を切換えて信号発生回路40の生成する検出交流信号の
電圧を求める。その上で、基準電圧に対する差分を補正
することにより検出交流信号の電圧の校正を行うように
なっている。このように真値と信号発生回路の表わす値
との関係を求めて、キャリブレーションをかけるように
なっている。
【0006】なお、測定系では実験や点検等で、基準交
流信号発生器の発生する基準信号の周波数を測定する場
合があるが、そのような場合、従来は電圧レベルも観測
できることから校正チェック用として使用しているスペ
クトルアナライザをそのまま利用したり、あるいは周波
数カウンタを使用することが多い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
技術には次のような欠点があった。
【0008】(1)交流信号用の校正回路に従来の同期
方式を用いると、測定系のクロックと同期させるための
同期回路を基準交流信号発生器の内部に必要とするた
め、基準交流信号発生器のハードウェア的負担が増大
し、ハードウェア的調整も必要とする。また、同期のた
めに回路を引き回したりしなければならないため、設計
の自由度が制約される。
【0009】(2)一方、基準交流信号発生器の発生す
る基準信号などの周波数を単に測定しようとする場合
に、従来のようにスペクトルアナライザや周波数カウン
タなどの汎用装置を使用するには、余りにも大掛かりに
なり過ぎる。例えば、交流信号は全くの未知ではなく、
その周波数の凡その値が予め分かっているような交流信
号の周波数を検出するような場合がある。具体的には、
設計段階で1kHzを目標に設定した周波数が、時間の
経過とともに目的の周波数から外れてしまったが、その
真の周波数を知りたい場合である。そのような場合に
は、汎用装置のような大げさな外部装置を使うのではな
く、例えば系内の構成要素を利用して簡易に検出できれ
ば非常に便利である。
【0010】本発明の目的は、上述した従来技術の欠点
を解消して、非同期で動作しながら高精度の校正が可能
な非同期校正回路を提供することにある。また、本発明
の目的は、簡易で高精度な周波数検出回路を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の非同期校正回路
は、クロックに同期して出力される被校正交流信号の電
圧レベルを校正する校正回路において、上記被校正交流
信号の電圧レベルを校正するための基準交流信号を上記
クロックと非同期で発生する基準交流信号発生器と、上
記被校正交流信号及び基準交流信号をサンプリングし、
そのサンプリング値をディジタル信号処理することによ
り交流信号の電圧レベルを検出する交流電圧検出回路と
を備える。この交流電圧検出回路で上記被校正交流信号
の電圧レベルを検出すると共に、基準交流信号発生器か
ら発生する基準交流信号の電圧レベルの指数を下記a〜
eのように検出し、検出した基準値が許容範囲内にある
とき、この基準値に対する被校正交流信号の検出値との
差分を補正するか、又は目標値に対する被校正交流信号
の検出値との差分を補正するようにしたものである。
【0012】a.基準交流信号発生器から発生される非
同期の基準交流信号を上記交流電圧検出回路に入力し
て、その交流信号の周波数に対応するサンプリング周波
数上の対応周波数を含むサンプリング測定区間を設定
し、この測定区間を区画形成するサンプリング周波数を
何点か選び b.選んだ各サンプリング周波数で上記基準交流信号を
多数回サンプリングして処理することにより、対応周波
数に対する近接度を示す電圧レベルの指数を各サンプリ
ング周波数毎に求め、 c.求めた指数を比較して近接度の小さいサンプリング
点を測定区間から外し残ったサンプリング点で区画形成
される狭まった区間を新たな測定区間とし、 d.新たな測定区間内で再度上述したようにサンプリン
グ周波数を選び、その周波数における電圧レベルの指数
を求めて更に次の測定区間を狭めていくという操作を繰
り返していくことにより、サンプリング周波数を収束さ
せ、 e.この収束したサンプリング周波数における基準交流
信号の電圧レベルを基準値とする。
【0013】この場合において、より精度の高い校正を
行うために、さらに基準交流信号発生器から発生する基
準交流電圧の真の周波数が許容範囲内に入っているか否
かまで検出して、基準交流信号発生器及び交流電圧検出
回路の正否までも判定するようにしても良い。
【0014】一方、本発明の周波数検出回路は、凡その
値が分かっている交流信号の周波数を検出する周波数検
出回路において、上記交流信号の周波数に対応するサン
プリング周波数上の対応周波数を含むサンプリング測定
区間を設定し、この測定区間を区画形成するサンプリン
グ周波数を何点か選び、選んだ各サンプリング周波数で
上記交流信号を多数回サンプリングして処理することに
より、対応周波数に対する近接度を示す電圧レベルの指
数を各サンプリング周波数毎に求め、求めた指数を比較
して近接度の小さいサンプリング点を測定区間から外し
残ったサンプリング点で区画形成される狭まった区間を
新たな測定区間とし、新たな測定区間内で再度上述した
ようにサンプリング周波数を選び、その周波数における
電圧レベルの指数を求めて更に次の測定区間を狭めてい
くという操作を繰り返していくことにより、サンプリン
グ周波数を収束させ、収束したサンプリング周波数から
対応周波数ないし上記交流信号の真の周波数を求めるよ
うにしたものである。
【0015】本発明において近接度とは、或るサンプリ
ング周波数から求めた電圧レベルによって、そのサンプ
リング周波数が対応周波数に対してどれぐらい接近して
いるかを示す度合をいう。なお、各サンプリング周波数
における電圧レベルを求める手法には、例えばFFT
(高速フーリエ変換)がある。なお、何点か選ぶサンプ
リング点は等間隔に取る必要はない。また、対応周波数
に対する近接度を示す電圧レベルの指数としては標準偏
差が適当であるが、この他に分散、レンジ(最大値と最
小値との差)などを用いることができる。
【0016】
【作用】本発明の校正回路は上述したように非同期方式
となっているが、校正回路を系と非同期にすることの不
安材料は、校正回路内の基準交流信号の周波数が目的の
周波数からずれて異なっているのに、設計ないし設定時
の周波数であるとして扱い、そのまま処理して誤った基
準電圧にもとづいてキャリブレーションをかけることで
ある(この点で、従来のものは同期方式を採用すること
によって解決し、しかも1回の測定で基準電圧を求めて
いる)。しかし、その不安材料は、本発明の上記した周
波数検出回路を使用して基準交流信号の真の周波数を正
確に知って、自己のキャリブレーションをかけた上で、
本来のキャリブレーションを行えれば解消できる。この
場合、本発明におけるキャリブレーションの対象は電圧
レベルのキャリブレーションであるから、基準交流信号
の位相はもちろん問題とならず、また周波数もその値が
許容範囲内であれば、目的とする周波数に補正する必要
はない。基準交流信号の周波数が正確にわかればよいの
である。周波数が正確に分かれば基準交流信号の電圧レ
ベルが正確に分かり、ここで初めて基準値が正確に分か
ることになる。このように正確に分かった基準値でキャ
リブレーションをかけると高精度の校正が非同期ででき
る。以下、本発明の原理を説明する。
【0017】FFTを利用して交流信号の電圧レベルを
正確に知るためには、例えば式(1)を満たす必要があ
ることから、その交流信号の周波数F0が正確に分かっ
ている必要がある。
【0018】 F0/fc=M/N (1) ただし、fc:交流信号のサンプリング周波数 M:サンプル数Nに含まれる交流信号のサイクル数 N:サンプル数 従って、設計時ないし設定時正しくとも、その後変動し
て当初とは異なる周波数値をもつ可能性のある基準交流
信号発生器の発生する基準交流信号にあっては、その電
圧をFFTを利用して正確に知ろうとする場合に、まず
交流信号の真の周波数F0を正確に知る必要があり、次
いでその周波数F0での電圧レベルを知るという二段階
の手順が必要となる。
【0019】ところで、任意の周波数fで周波数F0
交流信号をサンプリングし、FFTをかけて電圧レベル
を見ると、図5(A)のように、サンプリング周波数f
が交流信号の周波数F0に対応するサンプリング周波数
上の対応周波数f0と一致したとき、式(1)が成立す
ることから、電圧レベルはピークを示す。しかし、対応
周波数f0からずれるにしたがって、式(1)の成立が
崩れていくため電圧レベルは次第に減少していく。即
ち、電圧レベルは周波数に対する近接度を示す。このこ
とは逆にみれば、サンプリング周波数をシフトすれば、
そのレベルが変化し、最大レベルを示す周波数を見つけ
れば、それが交流信号の対応周波数になることを意味す
る。本発明はこの現象を利用したものである。従って交
流信号の周波数を検出する場合に、FFTを使って電圧
レベルの大小ないしピークを見い出して周波数を順次絞
っていくことにより、最終的に交流信号の対応周波数f
0ひいては被検出周波数F0を正確に把握することが可能
となる。この場合において、対応周波数が特定範囲内に
あることが予め分かっていると、その範囲を初期測定区
間とし、その区間内でより大きな電圧レベルを示すサン
プリング点が残るように測定区間を順次狭めていくと、
最終的な測定区間における周波数が限りなく対応周波数
に近くなるので、それを対応周波数とみなすことができ
る。
【0020】ただ、測定区間が順次狭められて分解能が
高くなっていくにしたがい、検出精度上の問題が生じ
る。この問題は次の2点に起因する。
【0021】同期、非同期に関係なく、対応周波数f
0から離れる程電圧レベルのバラツキが大となる:図5
(A)中に書き加えたバラツキを意味するI形マークの
長さから分かるように、対応周波数f0から離れるほど
電圧レベル特性のバラツキは大きく、逆に対応周波数f
0に近づく程バラツキは小さくなり、特性を1本の線で
示すことはできない。
【0022】非同期であると測定毎に電圧レベルがバ
ラツく:図5(B)に示すように、基準交流信号が同期
化パルスに同期した同期信号であれば、何時サンプリン
グしても、サンプリングパルス(同期化パルスと同期し
ている)によるサンプリング点が常に同じ位置にあるの
で、サンプリング値をディジタル信号処理しても常に同
じ電圧レベルが得られる。しかし、図5(C)に示すよ
うに、基準交流信号が非同期信号である場合には、サン
プリングする度にサンプリング点がずれるので、同じ電
圧レベルが得られず、その値にバラツキが生じる。
【0023】この2点に起因する問題を解決するため
に、本発明では、特に、サンプリングを1回ではなく、
多数回行って電圧レベルの標準偏差を求めるようにして
いるのである。この理由を説明する。レベルのバラツキ
が比較的大きい場合には図5(C)及び図5(E)のよ
うになり、バラツキが比較的小さい場合には図5(D)
及び図5(F)のようになることが予測される。従っ
て、もし1回のサンプリングから得た電圧レベルで判断
してしまうと、図示例の場合には両者に有意差が生じ
ず、区別できない危険性も出てくる。この危険性を回避
するために多数回サンプリングすることで電圧レベルの
標準偏差を求めるようにしている。この場合、電圧レベ
ルの標準偏差が、単にバラツキのみを示すのであれば、
標準偏差同士を比較しても、それによって近接度が分か
る訳ではないので、意味はない。しかし、電圧レベルの
標準偏差は、既述したように単にバラツキを示すだけで
なく、近接度をも意味しているので標準偏差同士を比較
することによって、f0にアプローチでき、その結果、
図示例のような場合であっても、有意差が取れる。さら
に、周波数を絞り込んでゆくとバラツキそのものが小さ
くなっていくが、この場合においても、標準偏差を取っ
て比較することにより、特に測定のバラツキ(上記に
起因する)における有意差を出すことができ、よりバラ
ツキの小さい、したがってよりf0に近い値に収束させ
ることができる。このように、1回の測定方式では、測
定区間を順次狭めていくと有意差が出ず検出精度が低下
していくことになるが、本発明のように多数回の測定で
標準偏差を取る方式では、測定区間を順次狭めていって
も有意差を有効に出すことができるため、検出精度は低
下しない。
【0024】また、本発明は飛び飛びに周波数を調べて
いくので、全周波数に渡って調べていく場合に比して、
格段に速く真の周波数を検出することができ、しかも周
波数は高分解能で検出できる。ここで、真の周波数を検
出できるということは、校正系が正常に動作しているこ
とを意味し、もし真の周波数が検出できなかったり、あ
るいは検出した周波数が許容値を超えていたりした場合
には、校正系に異常があることになる。従って、真の周
波数を検出するということは、校正系の自己診断、すな
わち自己キャリブレーションをかけることに他ならな
い。検出した真の周波数に基づき正確な基準値が求めら
れると、高精度の校正ができる。
【0025】なお、上記原理に基づいて簡易な周波数検
出を高精度に行うこともできる。
【0026】ところで、本発明では、非同期校正にせ
よ、周波数検出にせよ、いずれも測定の最初から標準偏
差をとって測定区間を狭めていくこともできる(図6
(A))。しかし、最初から標準偏差を取っていくと、
FFT処理といえども収束させるまでに時間がかかる。
もともと電圧レベルに代えて標準偏差を導入したのは、
電圧レベルだと測定区間を順次狭めていった場合に、検
出精度が下がっていくという問題を解決するためであ
る。このことは、逆に測定区間が広い間は電圧レベル同
士の比較でも十分な検出精度が得られることを意味す
る。従って、本発明は、最初から標準偏差で比較してい
く方式の他に、最初は電圧レベルで比較して、ある程度
区間が狭まったら標準偏差に切換えて比較していくとい
う2段階方式を採ることができる。この2段階方式の方
が、遥かに高速に処理することが可能になる。この場
合、電圧レベルから標準偏差への切換えは次のようにす
る。図6(A)のf1とf2、あるいはf2とf4というよ
うな、未だ区間が狭まっていないときは、バラツキを考
慮しても電圧レベルの逆転は起こらないが、図6(B)
に示すように、測定区間がある程度狭まると、図示例の
ように周波数f3でのバラツキを含めた電圧レベルが、
3よりもf0に近い周波数f4での電圧レベルと一部重
複するようになって、電圧レベルの比較では逆転が起き
始める。この逆転開始領域は実験的にも確かめることが
できることから、その切換えは所定の狭い周波数幅に至
ったとき行う。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図3は校正回路の非同期化等を可能とする周波数検
出回路の実施例を示す。同図において、交流信号発生器
31は周波数F0の交流信号を発生する。このF0は予め
目標とした値から変動するが、大幅に変動するものでは
なく、従って凡その値は分かっているものとする。FF
Tを使用してF0を認識するには交流信号をサンプリン
グしたときの電圧レベルが重要になる。
【0028】A/D変換器32は、発振器33から出力
されるクロックCLKにより、交流信号発生器31の交
流信号をサンプリングしてディジタル信号に変換する。
発振器33からは、1回の測定中に時系的に周波数の異
なる5種類のクロックCLKが出力される。このため発
振器33はディジタル信号処理部34からの指令に基づ
いて周波数が決定されるプログラマブル発振器で構成さ
れる。5種類のクロック周波数は、周波数測定区間を4
分割できるようにするために、区間の上限点、下限点の
2点、及び中間3点の周波数が選ばれる。
【0029】ディジタル信号処理部34は、汎用性があ
り制御にも強いCPUでも、演算に強いDSPでもよ
い。ここでは、主にDSP処理をかけたFFTを行っ
て、サンプリング信号から電圧レベルを求める。なお、
既述した式(1)を満足させるようなFFTが行われ
る。A/D変換器32から出力される各ディジタル信号
をそれぞれ処理して、上記発振器33から出力されるク
ロックの周波数が上記交流信号の周波数F0に対応する
対応周波数f0に近づく程大きくなり、一致したとき最
大となる電圧レベルを求める。この電圧レベルは各サン
プリング周波数毎に求めるが、求める回数は各サンプリ
ング周波数毎に1回ではなく、標準偏差がとれるまで多
数回(例えば50回)求める。このように各サンプリン
グ周波数毎に多数回電圧レベルを求めて標準偏差をとる
のは、既述したように1回では対応周波数f0を高精度
に知ることができないからである。
【0030】これらの求めた各サンプリング周波数にお
ける電圧レベルの標準偏差同士を比較して、または各サ
ンプリング周波数における標準偏差のピークを検出し
て、上記交流信号の対応周波数f0の存在する区間を選
択し、この区間をさらに分割して得られる周波数の異な
るクロックを出力すべく、それらの発振周波数指令を上
記発振器33に出力する。なお、交流信号の電圧レベル
は、波高値でみるか実効値でみるか、さらにはその他の
基準でみるかは全く任意である。
【0031】発振器33は、CPU34からの発振周波
数指令に基づいて周波数の異なるサンプリング用のクロ
ックCLKを時系的に発生してA/D変換器32に出力
する。クロックCLKは、既述したように1ステップで
5種類出力する。このクロック周波数は、サンプリング
定理から周波数F0の2倍以上の周波数でなければなら
ない。
【0032】さて、次に上記のような周波数検出回路の
動作を図1および図3を用いて説明する。予め、被検出
周波数f0が含まれ、かつキャリブレーションにおいて
許容できる周波数領域を予め設定し、これを初期サンプ
リング測定区間S1とする。
【0033】第1ステップ 初期測定区間S1を等しく四分割できるようにするた
め、サンプリング測定区間S1における測定ポイントを
次の5点とする。サンプリング測定区間S1の上限周波
数f1、下限周波数f5、及び測定範囲の中間の周波数f
2、f3、f4である。図示例では、被検出周波数F0に対
応する対応周波数f0はf2とf3との間にある場合を想
定している。ディジタル信号処理部34から発振器33
に周波数指令を与え、発振器33から5種類のサンプリ
ング周波数をもつクロックCLKをA/D変換器32に
時系的に与える。与えるクロックCLKの順序は任意で
ある。A/D変換器32は、これに入力されている周波
数F0の交流信号を各クロックCLKの周波数でサンプ
リングしてサンプリング値をディジタル信号処理部34
にフィードバックする。ディジタル信号処理部34で
は、これらの周波数f1〜f5でのサンプリング値にFF
Tをかけて各周波数に対応した標準偏差v1〜v5を求め
る。これらの標準偏差は、既述したように多数回にわた
って取った電圧レベルから求めた値である。そして、こ
れら標準偏差値同士の大小を判断する。
【0034】第2ステップ 第1ステップでの標準偏差値の最高がv3だったとする
と、既述したようにFFTをかけたサンプリング周波数
における電圧レベルは、サンプリング周波数fが交流信
号の周波数f0から遠ざかる程小さくなり、逆に近く成
る程大きくなり一致したとき最大となることから、v3
に対応するf3の前後の周波数f2とf4との間に被検出
周波数f0が存在することになる。従って、ディジタル
信号処理部34は標準偏差v1、v5に対応する周波数f
1、f5を除いた、周波数f2とf4とに挟まれ、初期区間
S1に比して半分になった区間を新しい測定区間S2と
する。そして、この測定区間S2を4等分して上限周波
数f2、下限周波数f4、中間周波数f6、f7、f8とす
る5ポイントの測定点を新たに得る。そして、第1ステ
ップと同様にこれら5ポイントにおける電圧レベルの標
準偏差v2、v6、v7、v8、v4を求め、その大小を判
断する。この場合において、f2、f4における標準偏差
は既に求めているので、前回の値を利用することもでき
る。しかし、より高い検出精度を求めようとするときに
は、再度求めることが好ましい。
【0035】第3ステップ 第2ステップで電圧レベルの標準偏差の最大値がv6
ったとき、それを挟むf2とf7を更に2等分して、今度
は上限周波数f2、下限周波数f7、中間周波数f9、f
10、f11とする5ポイントの測定点を得る。そして第1
ステップと同様とする。
【0036】以下、同じようにステップを繰り返してい
き、電圧レベルの標準偏差値の大きいサンプリング点が
残るように、その測定回数を所望分解能まで繰り返すこ
とで、最終的に対応周波数f0ひいては交流信号の真の
周波数F0を知ることができる。最終的に得られる周波
数値は、電圧レベルの最大値を示す周波数を挟む前後の
周波数の平均をとることが一般的であると思われるが、
測定回数を測定分解能限界まで繰り返した場合には、前
の周波数または後の周波数のいずれをとるか、前後の周
波数の平均をとるか、さらにはこれ以外の方法をとるか
は全く任意である。高分解能では両者の差がなくなるか
らである。即ち、検出誤差による限界から、どちらを採
用しても同じ結果が得られる。因みに、ステップ回数を
nとすると、分解能は1/2n で表わせる。なお、繰り
返す途中でポイント周波数が対応周波数f0と一致した
場合には、予測されたピーク電圧が得られるので、その
ときのサンプリング周波数が周波数f0に対応した値と
なり、測定はそこで中止される。
【0037】以上述べたように本実施例によれば、設定
した周波数範囲でサンプリング周波数を5点とって被校
正交流信号をサンプリングし、そのサンプリング信号に
FFT処理をかけて電圧レベルを測定することにより標
準偏差を求め、その標準偏差から、測定する周波数範囲
を上記設定周波数範囲の半分にして測定すると言うよう
に、測定範囲を順次絞っていく過程で対応周波数f0
いし被検出周波数F0を見い出すようにしたので、高速
で見出す確率が高くなり、検出時間を大幅に短縮でき
る。また、測定範囲を狭めていく過程で分解能が1/2
nで上がっていくので、高精度な検出が可能となる。さ
らに、1回のサンプリング値から得た電圧レベルで比較
するのではなく、多数回のサンプリング値から得た標準
偏差で比較していくので、非同期によるサンプリング点
の変動に影響されない、一層高精度な検出が可能とな
る。
【0038】また、本実施例によれば、汎用装置のよう
な大げさな外部装置を使うのではなく、測定系内の構成
要素、すなわちDSPやA/D変換器を利用して簡易に
周波数を検出できるので、非常に便利である。
【0039】なお、上記実施例では測定区間の、上限、
下限、中間3つの計5点で測定することで測定区間を2
つに分割して、いずれにf0が入るかをその都度見極め
ることで、徐々に区間を狭めて周波数を決定する場合に
ついて説明したが、原理的には測定区間内を3点または
4点、あるいは6点以上で測定することも可能であり
る。
【0040】図2は上述した周波数検出回路を用いた本
実施例による非同期校正回路を示す。この非同期校正回
路29は、ここではリニアIC用テスタなどに使用さ
れ、DUTに印加する測定信号の前提をなす、任意の交
流信号を発生する信号発生回路20用の校正回路であ
る。信号発生回路20は、クロックCLK0と同期して
ラッチ回路21から読み出したディジタルデータをD/
A変換器22で変換することにより任意の量子化された
アナログ信号を得、さらにアナログ信号から任意の周波
数成分をフィルタ26で抽出することにより、測定に必
要な所望の周波数と電圧レベルをもつ交流信号を形成す
るようになっている。
【0041】また、信号発生回路20の電圧校正を行う
校正回路29は、一定周波数に設定され、かつ任意の基
準電圧レベルの設定できる基準交流信号を発生する基準
交流信号発生器24をもつ。この基準交流信号発生器2
4は、信号発生回路20とは同期が取られておらず、従
ってこれより発生する基準交流信号はクロックCLK0
(基準クロック)とは非同期で発生するようになってい
る。交流電圧検出回路25はDSPを主要部として構成
され、FFT処理によって交流信号の電圧を求める機能
を有する。
【0042】まず、この交流電圧検出回路25により、
基準交流信号発生器24の発生する基準電圧を真値とし
て求めるが、このとき1回の測定で求めるのではなく、
標準偏差を求める回数を1回とした場合、数回から十数
回の測定で求める。真の周波数を知り、その周波数にお
ける電圧レベルを検出するという2段階方式で求める。
基準交流信号発生器24は基準クロックCLK0とは非
同期であるので、それから発生する基準交流信号の周波
数は、CLK0との相関からは知ることはできず、絶対
値として知る必要がある。その値は、凡その目標値には
なっているが、ずれている可能性が大きく、もし周波数
値がずれているのに、1回の測定で求めてしまうと正確
な校正が行えないからである。
【0043】交流電圧検出回路25により、基準交流信
号の真の周波数を既述したようにFFT処理と標準偏差
とにより正確に求めて式(1)が成立するようにし、そ
の真の周波数における基準交流電圧を正確に求める。な
お、このとき求める電圧は検出回数の最も大きい値が適
当である。その上で、スイッチ27を切換えて信号発生
回路20の発生する被校正交流信号の電圧を求める。こ
の被校正交流信号は基準クロックCLK0と同期が取れ
ているから、周波数は既知であり、従って1回の測定で
求めることができる。そして、交流電圧検出回路25に
より、基準電圧と被校正交流電圧とを比較し、基準電圧
に対する差分をD/A変換器22に戻して補正すること
により被校正交流信号の電圧の校正を行う。このように
真値と信号発生回路20の出力値との関係を求めて、キ
ャリブレーションをかける。
【0044】以上本実施例によれば、基準交流信号発生
器が非同期でありながら、基準交流周波数の真の値ひい
ては基準交流電圧を正確に求めることができるので、正
しい校正を行うことができる。また、基準交流信号発生
器を非同期とすることで、信号発生回路系との関係を断
って独立させることができるので、信号発生回路系ない
し測定系に制約されたりすることもなく、そのための同
期調整回路や同期回路を必要としないため、ハードウェ
ア的負担が減少し、ソフトウェア的対応も一回で済むた
め設計の自由度も大きくなる。
【0045】特に本実施例のような、もともと系にディ
ジタル信号処理の可能なCPUをもっているリニアIC
用テスタなどに本発明を適用する場合に、ハードウェア
上の追加がないので、特に有効である。なお、図2の実
施例においては、基準値に対する被校正交流信号の検出
値との差分を補正して校正する場合について説明した
が、検出した基準値が許容範囲内にあるときは、交流電
圧検出回路の正常動作が保証されることになるのだか
ら、基準値を使わずに、この交流電圧検出回路を使って
目標値に対する被校正交流信号の検出値との差分を補正
して校正するようすることもできる。また、基準交流信
号発生器が一定周波数の場合、即ちモノトーンの場合に
ついて説明したが、マルチトーンの場合にも適用でき
る。さらに、基準交流信号発生器が1個の場合について
説明したが、2個以上であってもよく、その場合、2個
以上の基準交流信号発生器は、周波数が一定で電圧を異
ならせるように設定しても、あるいは電圧が一定で周波
数を異なるせるように設定してもよい。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば次の効果が得られる。
【0047】(1)請求項1に記載の非同期校正回路に
よれば、非同期という簡単な構成でありながら、より高
精度のキャリブレーションを行うことができる。
【0048】(2)請求項2に記載の周波数検出回路に
よれば、標準偏差にもとづいて測定範囲を順次狭めてい
くと共に測定ポイントを絞っていくという簡単な方式で
ありながら、より高精度な周波数検出を行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す被検出周波数絞り込み過
程を示すステップ図。
【図2】本発明の非同期校正回路を含む信号発生回路の
構成図。
【図3】本実施例による周波数検出回路の構成図。
【図4】従来例による同期校正回路を含む信号発生回路
の構成図。
【図5】FFTによる交流信号の電圧レベル特性図、及
び電圧レベルに与える非同期の影響を示す説明図。
【図6】当初は電圧レベルで比較していき、途中から標
準偏差で比較する手法の説明をしたFFTによる交流信
号の電圧レベル特性図。
【図7】DSPをもっている系として例示したリニアI
C用テスタのアナログ部の構成図。
【符号の説明】
20 信号発生回路 21 ラッチ回路 22 D/A変換器 23 同期調整回路 24 基準交流信号発生器 25 交流電圧検出回路 26 フィルタ 27 切換えスイッチ 29 校正回路 31 周波数f0の交流信号発生器 32 A/D変換器 33 発振器 34 ディジタル信号処理部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロックに同期して出力される被校正交
    流信号の電圧レベルを校正する校正回路において、 上記被校正交流信号の電圧レベルを校正するための基準
    交流信号を上記クロックと非同期で発生する基準交流信
    号発生器と、 上記被校正交流信号及び基準交流信号をサンプリング
    し、そのサンプリング値をディジタル信号処理すること
    により交流信号の電圧レベルを検出する交流電圧検出回
    路とを備え、 この交流電圧検出回路で上記被校正交流信号の電圧レベ
    ルを検出すると共に、基準交流信号発生器から発生する
    基準交流信号の電圧レベルの指数を下記a〜eのように
    検出し、検出した基準値が許容範囲内にあるとき、この
    基準値に対する被校正交流信号の検出値との差分を補正
    するか、又は目標値に対する被校正交流信号の検出値と
    の差分を補正するようにしたことを特徴とする非同期校
    正回路。 a.基準交流信号発生器から発生される非同期の基準交
    流信号を上記交流電圧検出回路に入力して、その交流信
    号の周波数に対応するサンプリング周波数上の対応周波
    数を含むサンプリング測定区間を設定し、この測定区間
    を区画形成するサンプリング周波数を何点か選び b.選んだ各サンプリング周波数で上記基準交流信号を
    多数回サンプリングして処理することにより、対応周波
    数に対する近接度を示す電圧レベルの指数を各サンプリ
    ング周波数毎に求め、 c.求めた指数を比較して近接度の小さいサンプリング
    点を測定区間から外し残ったサンプリング点で区画形成
    される狭まった区間を新たな測定区間とし、 d.新たな測定区間内で再度上述したようにサンプリン
    グ周波数を選び、その周波数における電圧レベルの指数
    を求めて更に次の測定区間を狭めていくという操作を繰
    り返していくことにより、サンプリング周波数を収束さ
    せ、 e.この収束したサンプリング周波数における基準交流
    信号の電圧レベルを基準値とする。
  2. 【請求項2】 凡その値が分かっている交流信号の周波
    数を検出する周波数検出回路において、 上記交流信号の周波数に対応するサンプリング周波数上
    の対応周波数を含むサンプリング測定区間を設定し、こ
    の測定区間を区画形成するサンプリング周波数を何点か
    選び、 選んだ各サンプリング周波数で上記交流信号を多数回サ
    ンプリングして処理することにより、対応周波数に対す
    る近接度を示す電圧レベルの指数を各サンプリング周波
    数毎に求め、 求めた指数を比較して近接度の小さいサンプリング点を
    測定区間から外し残ったサンプリング点で区画形成され
    る狭まった区間を新たな測定区間とし、 新たな測定区間内で再度上述したようにサンプリング周
    波数を選び、その周波数における電圧レベルの指数を求
    めて更に次の測定区間を狭めていくという操作を繰り返
    していくことにより、サンプリング周波数を収束させ、
    収束したサンプリング周波数から対応周波数ないし上記
    交流信号の真の周波数を求めるようにしたことを特徴と
    する周波数検出回路。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007509333A (ja) * 2003-10-27 2007-04-12 ローデ ウント シュワルツ ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー 周波数追跡を用いて電波干渉レベルを測定する方法および装置
JP2016109514A (ja) * 2014-12-04 2016-06-20 日置電機株式会社 測定装置
JP2016109513A (ja) * 2014-12-04 2016-06-20 日置電機株式会社 測定装置
KR102319127B1 (ko) * 2020-07-14 2021-11-01 주식회사 엑시콘 비동기 패턴 데이터를 제공하는 피검사 디바이스 테스트 시스템

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