JPH05259596A - フレキシブルプリント配線用基板 - Google Patents

フレキシブルプリント配線用基板

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JPH05259596A
JPH05259596A JP10342392A JP10342392A JPH05259596A JP H05259596 A JPH05259596 A JP H05259596A JP 10342392 A JP10342392 A JP 10342392A JP 10342392 A JP10342392 A JP 10342392A JP H05259596 A JPH05259596 A JP H05259596A
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vapor deposition
vapor
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printed wiring
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JP10342392A
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Masayuki Yamashita
正行 山下
Shinzo Kitahara
新造 北原
Tomoyuki Minami
智幸 南
Kazuo Okabe
和男 岡部
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Toyo Metallizing Co Ltd
Original Assignee
Toyo Metallizing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 層間の密着力、耐熱性、耐薬品性、耐屈曲性
及び電気特性に優れ、高密度配線でも信頼性の高いフレ
キシブルプリント配線用基板を提供する。 【構成】 プラスチックフィルムの片面または両面に、
クロム、クロム合金またはクロム系セラミックの蒸着
層、蒸着された粒子径が0.007〜0.0850μm
の範囲の集合体からなる電子ビーム加熱蒸着銅層、及び
表面の凸部分の高さが0.5μm以下で、凹部分の深さ
が0.3μm以下である、めっき銅層を順次積層してフ
レキシブルプリント配線用基板とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、層間の密着力、耐熱
性、耐薬品性、耐屈曲性、電気特性に優れ、高密度配線
においても、信頼性が高いフレキシブルプリント配線用
基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フレキシブルプリント配線用基板
として、プラスチックフィルムに銅箔、アルミニウム箔
を接着剤で貼り合わせたものがあるが、このものは使用
する接着剤に起因して、高温下、高温多湿下での密着
力、繰り返し屈曲性の低下、不純物イオン汚染による電
気特性、耐薬品性の低下等の欠点がある。具体的には、
前記貼り合わせには、NBR系、アクリルゴム系、ポリ
アミド系等の可撓性の接着剤が多く使用されるが、これ
らの接着剤は耐熱性が不充分である。また、耐熱性の優
れたシリコーン系接着剤等は、屈曲により銅が剥離して
亀裂が生じる欠点がある。
【0003】前記の欠点を改善するため、プラスチック
フィルム上に真空蒸着、スパッタリング、イオンプレー
ティング、銅めっき等の方法で金属層を形成させた積層
体を用いた、フレキシブルプリント配線用基板が提案さ
れている。
【0004】例えば、特公昭57−33718号公報で
は、絶縁基板上にニッケル、コバルト、ジルコニウム、
パラジウムの1種を物理的な蒸着法により蒸着させ、そ
の上に銅を蒸着させたプリント回路基板が提案されてい
る。そして、この方法は、耐酸化性、耐薬品性、エッチ
ング性が良好で、固有抵抗が50μΩ−cm以下の前記
金属の1種と、銅とを絶縁基板上に付着エネルギーの高
い物理的蒸着法で積層している。しかし、この発明で用
いる通常の真空蒸着では、蒸着させるニッケル等の金属
を安定状態で蒸発できず、低密着力である。さらに、イ
オンプレーティングを採用する場合は、付着エネルギー
が高い分だけフィルムに与える損傷が大きく、1μm以
上の蒸着層を形成する場合は、絶縁基板内からの脱ガ
ス、脱水により逆に密着力が低下する等の欠点がある。
【0005】また、特公平2−55943号公報では、
ポリイミドフィルム上に金属クロム蒸着層、銅蒸着層、
銅めっき層を順次積層したキャリアが提案されている。
このような構成のキャリヤによって、後工程の錫または
金めっき中に生じるアンダーカットを改善せんとするも
のである。しかしながら、めっき法で形成される銅膜は
めっき浴、陽極配置、攪剤等の諸条件を適切に合わせて
も、銅厚みが20μmを越えてくると、バラツキが±2
μm程度と大きくなる傾向がある。これらのバラツキ
は、レジストを塗布した際の精度を低下させ、信頼性の
高い配線を作成することが困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の実情
に鑑みて発明されたもので、その目的は、前記従来技術
の問題点を解決して、層間の密着力を高くし、耐熱性、
耐薬品性、耐屈曲性及び電気特性が優れ、高密度配線で
も信頼性の高いフレキシブルプリント配線用基板を提供
するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的は、プラスチッ
クフィルムの片面または両面に、クロム、クロム合金、
及びクロム系セラミックからなる群から選択した1種以
上の蒸着層、蒸着された粒子径が0.007〜0.85
0μmの範囲の集合体からなる、電子ビーム加熱蒸着銅
層、及び表面の凹部分の高さが0.5μm以下で、凹部
分の深さが0.3μm以下である、めっき銅層を順次積
層したフレキシブルプリント配線用基板によって、達成
することができる。尚、本発明の効果をより向上させる
ためには、前記のフレキシブルプリント配線用基板にお
いて、蒸着層と電子ビーム加熱蒸着銅層との間に、電子
ビーム加熱蒸着銅層の粒子径より小さい粒子の集合体か
らなる蒸着銅層を設けたものがより好適である。
【0008】前記基板を構成するプラスチックフィルム
の具体例には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レン−2,6−ナフタレート、ポリエチレン−α,β−
ビス(2−クロルフェノキシエタン−4,4’−ジカル
ボキシレート)等のポリエステル、ポリフェニレンサル
ファイド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケト
ン、芳香族ポリアミド、ポリアリレート、ポリイミド、
ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリパラジン
酸、ポリオキサジアゾール及びこれらのハロゲン基、あ
るいはメチル基置換体等からなるフィルムがあるが、機
械的安定性や強度の点で、ポリイミドフィルムが最も好
ましい。また、電気的特性、価格を考慮すると、ポリエ
チレンテレフタレートフィルムも好ましい。
【0009】プラスチックフィルムの厚さは、6〜12
5μmの範囲のものが好ましく、25〜100μmの範
囲のものがより好ましい。
【0010】本発明の目的を達成するためには、蒸着操
作の前にプラスチックフィルムに表面処理を施すか、あ
るいは表面処理を施したプラスチックフィルムを使用す
ることが好ましい。このようなプラスチックフィルムの
表面処理は、洗浄性はもちろん、プラスチックフィルム
と蒸着する金属との密着性を高めるために施すものであ
るが、そのレベルは表面処理後のフィルムの表面張力を
58dyne/cm以上とするのが好ましい。表面張力
が58dyne/cm未満のフィルムは洗浄度、蒸着す
る金属との密着性が不十分となり好ましくない。ポリイ
ミドフィルムでは、さらに後述する評価方法で測定した
水の接触角度が、45度未満のものがより好ましい。
尚、表面処理前のプラスチックフィルムの表面張力は、
フィルムの種類、製法等で異なり、例えばポリエチレン
テレフタレートフィルムは、36〜44dyne/cm
程度、ポリイミドフィルムは52dyne/cm程度で
ある。
【0011】前記フィルムの表面処理の具体的な手段に
は、ブラスト、ヘアライン、エンボス加工等の機械的処
理、コロナ放電、プラズマ、火炎処理等の物理化学的処
理、溶剤、酸、アルカリ、薬液処理等の化学的処理等が
あるが、真空下で蒸着と連続化が可能なグロー放電プラ
ズマ処理が好ましい。また、コロナ放電等の他の処理と
併用することもさらに好ましい。
【0012】尚、前記機械的処理の場合、被処理部分で
ある表面の凹部分(5〜20μmの最大開孔幅を有する
もの)の存在量は、フィルム幅1000μm中に3個以
上が好ましく、5個以上がより好ましい。
【0013】表面処理後のフィルムを、さらに加熱や真
空加熱処理して、フィルム中の水分やガス分を除去する
ことも好ましく、また、プラスチックフィルムの所定部
位に常法でスルホール穴あけ加工を行ったものに表面処
理した場合、スルホール部位の密着がさらに向上するた
め、より好ましい。
【0014】図1、図2は本発明になるフレキシブルプ
リント配線用基板の好適例の断面図を示す。
【0015】図1は、表面処理を施したプラスチックフ
ィルム1上に、クロム、クロム合金、クロム系セラミッ
クの群から選択した1種以上の蒸着層2、電子ビーム加
熱蒸着銅層4及びめっき銅層5を順次積層したフレキシ
ブルプリント配線用基板である。
【0016】図2は、表面処理を施したプラスチックフ
ィルム1上に、クロム、クロム合金、クロム系セラミッ
クの群から選択した1種以上の蒸着層2、蒸着銅層3、
電子ビーム加熱蒸着銅層4及びめっき銅層5を順次積層
したフレキシブルプリント配線用基板である。
【0017】表面処理を施したプラスチックフィルムの
片面または両面に積層する第1蒸着層である蒸着層2を
構成する金属としては、プラスチックフィルムと他の導
体層(蒸着層)金属との密着性を強固にするもの、拡散
がないこと、耐薬品性や耐熱性が良いこと等が重要な特
性である。このため、ニッケル、クロム、コバルト、パ
ラジウム、モリブデン、タングステン、チタン、ジルコ
ニウム、またはこれらの合金類について検討を行った結
果、前記の特性と配線回路形成時のエッチング性とを両
立することができる点で、クロム、クロム合金、クロム
系セラミックが好適であることを見い出した。クロム合
金としては、マンガン、ニッケル、コバルト、ケイ素、
チタン、バナジウム、カーボン、モリブデン、タングス
テンを含有する合金が、クロム系セラミックとしてはC
が、それぞれ好適である。
【0018】これらの理由は明確ではないが、プラスチ
ックフィルム側からのガス、水分のバリヤー性がより高
く、それらの悪影響を防止することができるためと考え
られる。
【0019】前記した蒸着層2は、表面処理を施したプ
ラスチックフィルムの片面または両面に、クロム、クロ
ム合金、及びクロム系セラミックからなる群から選択し
た1種以上を、好適にはスパッタリング法、イオンプレ
ーティング法で蒸着させて、蒸着層2を形成する。この
場合、加工の安定性、プロセスの簡素化、蒸着層の均一
性を良好にし、カールの発生を少なくするスパッタ法が
より好適である。
【0020】蒸着層2の蒸着膜厚は、10〜500オン
グストロームの範囲が好ましく、10〜40オングスト
ロームの範囲がより好ましい。この範囲内の超薄膜で
は、銅エッチング処理を施しただけでも配線間の電気絶
縁性が満足され、クロム系のエッチング処理を省くこと
ができる。前記蒸着膜厚が10オングストローム未満で
は、プラスチックフィルム等との密着力が不足し、耐薬
品性、耐熱性が不充分となるため好ましくない。一方、
蒸着膜厚が500オングストロームを越えると、蒸着プ
ラスチックフィルム自体にカールが発生し、好ましくな
い。
【0021】前記蒸着層2(第1蒸着層)上には、図1
で示すように直接電子ビーム加熱蒸着銅層4(第3蒸着
層)を設けることができるが、密着力を高めるために、
図2で示すように電子ビーム加熱蒸着銅層4を、蒸着さ
れた粒子径が電子ビーム加熱蒸着銅層の粒子径より小さ
い粒子の集合体からなる、蒸着銅層3(第2蒸着層)を
介して蒸着層2上に設けることが好ましい。蒸着銅層を
構成する集合体の粒子径が、電子ビーム加熱蒸着銅層の
粒子径より大きいと、柔軟性、伸長性及び密着力が低下
するので好ましくない。前記第2蒸着層によって、密着
力が向上するメカニズムは必ずしも明らかではないが、
第1蒸着層と蒸着層の構造を合わせ、第3蒸着層と金属
種を合わせることにより層間密着力が高められ、ひいて
は積層体の密着力が向上するものと考えられる。
【0022】蒸着層2上に設ける蒸着銅層3は、好まし
くはスパッタリング法、イオンプレーティング法で銅を
蒸着して形成するが、その蒸着膜厚は100オングスト
ローム〜1μmの範囲が好適で、1500〜5000オ
ングストロームの範囲がより好適である。蒸着膜厚が1
00オングストローム未満では、第1蒸着層と第3蒸着
層との密着力が不足し、1μmを越えるとコストが上昇
するので好ましくない。
【0023】蒸着銅層3上には、電子ビーム加熱蒸着法
を適用して銅の蒸着層を形成するが、この場合、蒸着さ
れた粒子径が0.007〜0.850μmの範囲の集合
体からなる、銅の蒸着層を形成する必要があり、0.0
1〜0.570μmのものがより好ましい。前記粒子径
が0.007μm未満のものや、0.850μmを越え
るものでは柔軟性、伸長性及び密着力が低下し、好まし
くない。
【0024】尚、電子ビーム加熱蒸着法は、蒸発源での
単位面積当たりの蒸発量が多く安定した加工が可能にな
る。このため、形成された電子ビーム加熱蒸着銅層4
は、ピンホールが少なく、層の均質性が良好で、カール
が少ない等優れたものとなる。また、電子ビーム加熱蒸
着銅層4の蒸着膜厚は、0.3〜10μmの範囲が好適
で、0.4〜9μmの範囲がより好適である。蒸着膜厚
が0.3μm未満では、伸長性、屈曲性及び密着力が低
下し、10μmを越えるとコストが上昇するので、好ま
しくない。
【0025】電子ビーム加熱蒸着銅層4上にめっき法に
より、銅層5を形成して導体層を完成させる。この場
合、めっき銅層は、表面の凸部分の高さを0.5μm以
下、凹部分の深さを0.3μm以下として、表面の粗さ
をコントロールした銅層とする必要がある。凸部分の高
さが0.5μmを越えたり、凹部分の深さが0.3μm
を越えると、レジストを塗布した際の精度が低下し、信
頼性の高い配線の作成が困難になる。尚、凸部分の高さ
は、0.4μm以下が、凹部分の深さは0.2μm以下
が、それぞれより好ましい。前記めっき法は電気めっ
き、無電解めっき等が好適で、電気めっきの場合はレジ
ストインクの関係から、硫酸浴が好適である。
【0026】めっき銅層5のめっき膜厚は、1〜12μ
mの範囲が好適で、2〜10μmの範囲がより好適であ
る。めっき膜厚が1μm未満では、配線を形成した場合
の各種の性能が低下し、12μmを越えると膜厚みのバ
ラツキが生じやすくなることや、コストが上昇するので
好ましくない。
【0027】本発明になる、多層蒸着膜を形成したフレ
キシブルプリント配線用基板は、伸長性があり、柔軟性
に富んだフレキシブルプリント配線板とすることがで
き、より高精度な配線回路を形成することができる。こ
のような効果が発現するメカニズムは、必ずしも明確で
はないが、多層蒸着膜及びめっき銅層が緻密で均質なこ
と、表面が均一なこと、等に起因していると考えられ
る。
【0028】本発明になるフレキシブルプリント配線用
基板の効果をより高めるために、スパッタリング蒸着時
の温度をポリイミドフィルムを用いる場合は、120〜
280℃とするのが好適で、ポリエチレンテレフタレー
トフィルムを用いる場合は、120〜160℃とするの
が好適である。この時、冷却ロールを加熱することや、
蒸着直前での加熱用ヒーターで加熱することで行うこと
ができる。
【0029】前記多層の金属蒸着膜を形成する時の真空
度は、予め5×10−5トール以下の高真空とし、さら
に5×10−6トール以下の高真空に保持した後に、ガ
ス圧5×10−3トール以下の高真空、好適には5×1
−4トール以下の高真空に保持しつつ、蒸着膜を成膜
する。例えば、スパッタリング蒸着時に使用するガス種
はアルゴン、ネオン、クリプトン、ヘリウム等の稀ガス
の他に窒素、水素、酸素も採用できるが、アルゴン、窒
素が安価で好適である。
【0030】各金属の蒸着速度は、生産性やフィルムへ
の熱的なダメージを少なくする観点から、0.5〜20
m/分の範囲が好適で、1.0〜10m/分の範囲がさ
らに好適である。蒸着速度が0.5m/分未満では生産
性が低下し、またフィルムが蒸発時の輻射熱の影響を受
けやすく、好ましくない。一方、20m/分を越えると
形成される蒸着膜が不均一となり好ましくない。
【0031】本発明になるフレキシブルプリント配線用
基板の製造法の一例を図3及び図4に基づいて説明す
る。
【0032】図3は、長尺プラスチックフィルム系を備
えた蒸着装置の概略図であり、真空槽内に巻出し軸6、
円筒状の冷却ドラム7、巻取り軸8からなる走行系が設
置され、巻出し軸6、巻取り軸8を納めた上槽9と複数
の蒸発源11、12、13を納めた下槽10を有する。
そして、隔壁及びマスク14で分離されており、排気口
15、16よりそれぞれ真空排気される。
【0033】図3の蒸着装置において、ポリイミドフィ
ルム17を巻出し軸6より一定の巻出し張力を付与しつ
つ、0.5〜20m/分の速度で繰り出し、ローラー2
0−aを介した後に、アルゴンガスのグロー放電プラズ
マ処理装置19において処理する。該プラズマ処理装置
での処理条件は、0.001〜1トールのアルゴンガス
圧で、50〜500MHzの高周波によって、高電圧を
印加した電極と接地電極の電極対を持つ内部電極方式を
採用する。
【0034】蒸着は、下槽11内圧力を予め5×10
−5トール以下に排気した後に、アルゴンガスを導入
し、ガス圧5×10−3トール以下で行う。第1蒸着層
はクロムターゲットを蒸発源11として、10〜500
オングストロームの厚みに形成した後、第2蒸着層は銅
ターゲットを蒸発源12として、100オングストロー
ム〜1μmの厚みになるよう、マグネトロンスパッタ方
式で形成する。尚、第1蒸着層では、所望のガスを微量
にコントロールできるノズル20を使用して、導入する
こともできる。第3蒸着層は、銅インゴットを蒸発源1
3として1〜10μmの厚みに、電子ビーム加熱蒸着を
行って形成する。次いで、ローラー18−d、e、fを
介して、一定の張力によって多層蒸着膜を持つフィルム
26を巻き取る。
【0035】図4は、長尺プラスチックフィルム系を備
えた電気めっき装置の概略図で、その主たる工程は、繰
り出し部21、フィルムの蒸着面に酸処理、脱脂処理等
を施す前処理部22、電気めっき部23、めっき液除
去、防錆処理をする後処理部24、巻取り部25からな
っている。尚、電気めっき被処理物の表面が清浄な場合
は、前処理を省略してもかまわない。
【0036】図4の電気めっき装置において、巻取り軸
(図示していない)より一定の張力で繰出された前記多
層蒸着膜を持つフィルム26は、バランサーロール27
を経た後に、ロール28−aを介してめっき槽29に入
る。そして、給電素子30にて、フィルム26の蒸着層
を陰極に、銅ポールを積層したケース側31を陽極とし
て、0.2〜10A/dmの電流密度を与えつつ、め
っきを行う。この操作を繰り返して行い、フィルム26
の蒸着層上に1〜10μm厚みのめっき銅層を形成す
る。尚、めっきの均一性を保つために、空気導入孔32
よりフレッシュエアーを導入して、めっき槽内の液を十
分に攪拌する。次いで、ロール28−eを介して、めっ
き液を除去するための水洗槽33、めっき液を保護する
防錆液の入った槽34、過剰な防錆液を除去する水洗槽
35、水分を除去する乾燥槽36に順次導入処理した
後、バランサーロール37を経て一定張力で巻き取る。
得られた加工フィルムは、広幅、長尺ロールの本発明に
なるフレキシブルプリント配線用基板である。
【0037】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
る。実施例中の各特性値は、次の方法に従って測定し
た。 (1)プラスチックフィルムの表面張力 JIS K6766−1977(ポリエチレン及びポリ
プロピレンフィルムのぬれ試験方法)に準じ、表面張力
56dyne/cm以下はホルムアミド/エチレングリ
コールモノエチルエーテル混合溶液を、標準液として表
面張力値を求めた。また、表面張力57〜73dyne
/cmの範囲は、水(72.8dyne/cm)/エチ
レングリコール(47.7dyne/cm)の混合液を
標準液として、表面張力値を求めた。
【0038】(2)接触角 協和界面科学(株)製品FACE接触角計を用い、液滴
法によって求めた。
【0039】(3)蒸着粒子径 走査型電子顕微鏡を用いて、5万倍の蒸着面の蒸着粒子
径を測定した。尚、粒子形状が非対祢の場合は、大きい
径を測定した。
【0040】(4)蒸着膜厚 触針式表面粗さ計を用いて、評価した。尚、試料は蒸着
前に溶剤で除去可能なインクを一部分に塗布して蒸着さ
せ、次いで蒸着後に塗布部分の蒸着膜インクを除去した
ものを用いた。
【0041】(5)めっき銅層の表面の凹凸 触針式三次元表面粗さ計を用いた。(触針は、5μRを
用いる。)
【0042】(6)引きはがし強度 JIS C6481(180度ピール)に準じて行い、
密着強度を求めた。
【0043】(7)抵抗率 所要電流と得られた電圧値から抵抗を算出し、これに膜
厚を乗じて求めた。
【0044】(8)ハンダ耐熱性 280℃のハンダ浴に10秒間接触させ、ふくれ、はが
れ、変色等の外観の変化を評価した。
【0045】(9)繰り返し屈曲試験 MIT−01(JIS P8115)に準じて、測定及
び評価を行った。
【0046】(10)耐薬品性 JIS C5016に準じて、2N−HCl、2N−N
aOH、IPA、トリクロールエタンの4種の薬品を用
いて、外観上の変化の評価を行った。
【0047】(11)配線の信頼性 導体幅50μm、導体間隔50μmで、導体長さ50m
mのパターンを実体顕微鏡で観察し、1万本当たりの欠
点数を評価した。
【0048】実施例1 厚さ50μmのポリイミドフィルム“カプトン”の表面
に、グロー放電プラズマ処理をアルゴンガス圧0.02
トール、高周波電源を用いて、処理速度1.5m/分に
て実施した。尚、処理されたフィルムの表面張力は、7
0dyne/cm以上で、接触角は43度であった。次
いで、予め槽内を5×10−6トールに排気した後に、
アルゴンガス圧2×10−4トールにて、クロムを30
オングストロームの厚みに、該クロム層上に銅を200
0オングストロームの厚みに、DCマグネトロンスパッ
タ方法を適用して蒸着した。ついで、該スパッタ銅層上
に電子ビーム加熱による銅の蒸着を行って、蒸着された
粒子径が0.02〜0.25μmの範囲の集合体からな
り、厚さが4μmの電子ビーム加熱蒸着銅層を形成し
た。蒸着後、直ちに硫酸銅浴を用い、電流密度2A/d
の条件で電気めっきを行い、表面の凸部分の高さが
0.5μm以下で、凹部分の深さが0.3μm以下の表
面特性を有する厚さ8μmのめっき銅層を、電子ビーム
加熱蒸着銅層上に形成し、本発明のフレキシブルプリン
ト配線用基板を得た。
【0049】実施例2 実施例1と同一条件で、ポリイミドフィルム上に形成し
た30オングストローム厚さのクロム蒸着層の上に、実
施例1と同一条件で電子ビーム加熱による銅の蒸着を行
い、実施例1と同じ特性を有する厚さ4μmの電子ビー
ム加熱蒸着層を形成した。蒸着後、直ちに実施例1と同
じ条件で電気めっきを行い、実施例1と同じ表面特性を
有するめっき銅層を、8μmの厚みに電子ビーム加熱蒸
着銅層上に形成し、本発明のフレキシブルプリント配線
用基板を得た。
【0050】比較例1 実施例1と同一条件で、ポリイミドフィルム上に30オ
ングストロームのクロム蒸着層と2000オングストロ
ームの銅蒸着層を形成した後、直ちに硫酸銅浴を用い、
電流密度2A/dmの条件で電解めっきを行って、表
面の凸部分の高さが0.7μmで、凹部分の深さが0.
4μmの表面特性を持つ銅層を13μmの厚さに電着し
た。これにより、比較のための本発明の範囲外のフレキ
シブルプリント配線用基板を得た。
【0051】比較例2 実施例1と同一条件で、ポリイミドフィルム上に30オ
ングストロームのクロム蒸着層を形成した後、直ちに比
較例1と同一条件で湿式工程による電着を行ったが、ク
ロム蒸着層上に銅めっきを電着することが困難であり、
中止した。
【0052】実施例3 実施例1、実施例2、比較例1で得た各配線用基板の銅
層上にレジストのスクリーン印刷を行った後、レジスト
のない部分の銅層及びクロム層−銅層を塩化第2鉄によ
りエッチング処理を行って、配線回路を形成した。得ら
れたフレキシブルプリント配線板の各特性値を表1に示
した。表1の値から明らかなように、本発明の要件を満
足する実施例1、2は従来法である比較例に比べ、密着
強度、耐熱性、耐薬品性、耐屈曲性及び電気特性に優れ
ると共に、高密度配線における欠点数も著しく少なく、
信頼性の高いフレキシブルプリント配線板が得られるこ
とがわかる。尚、実施例1のよにクロム蒸着層と電子ビ
ーム加熱蒸着銅層との間に、スパッタによる蒸着銅層を
設けることで、より優れた効果が発現することもわか
る。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】前述したように、本発明になるフレキシ
ブルプリント配線用基板は、層間の密着力が高く、耐熱
性、耐屈曲性、耐薬品性等の各特性が優れていること、
電気特性や導体の配線形成精度が優れていること等で、
高密度配線を形成しても信頼性の高いフレキシブルプリ
ント配線板が得られる。
【0055】また、本発明の配線用基板の製造方法は、
蒸着膜厚が厚いため、めっき条件の選択幅が拡大して、
生産性の高いめっき方法を提供できる。
【0056】このため、本発明のフレキシブルブリント
配線用基板は、あらゆるエレクトロニクス分野に活用で
き、またコネクター、フラット電極、TAB、COB等
への適用も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフレキシブルプリント配線用基板の一
例を示す断面図である。
【図2】本発明のフレキシブルプリント配線用基板の別
の一例を示す断面図である。
【図3】蒸着装置の概略図である。
【図4】電気めっき装置の概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡部 和男 静岡県三島市長伏33の1 東洋メタライジ ング株式会社三島工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフィルムの片面または両面
    に、クロム、クロム合金、及びクロム系セラミックから
    なる群から選択した1種以上の蒸着層、蒸着された粒子
    径が、0.007〜0.850μmの範囲の集合体から
    なる電子ビーム加熱蒸着銅層、及び表面の凸部分の高さ
    が0.5μm以下で、凹部分の深さが0.3μm以下で
    あるめっき銅層を順次積層したことを特徴とするフレキ
    シブルプリント配線用基板。
  2. 【請求項2】 蒸着層と電子ビーム加熱蒸着銅層との間
    に、電子ビーム加熱蒸着銅層の粒子径より小さい粒子の
    集合体からなる蒸着銅層を設けたことを特徴とする、請
    求項1記載のフレキシブルプリント配線用基板。
  3. 【請求項3】 プラスチックフィルムがスルホール穴あ
    け加工をしたものである、請求項1または請求項2記載
    のフレキシブルプリント配線用基板。
  4. 【請求項4】 プラスチックフィルムが、45度未満の
    水の接触角度を有するポリイミドフィルムである請求項
    1、請求項2または請求項3記載のフレキシブルプリン
    ト配線用基板。
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