JPH05263178A - 高強度ニオブ合金の製造方法及びニオブ合金 - Google Patents
高強度ニオブ合金の製造方法及びニオブ合金Info
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- JPH05263178A JPH05263178A JP6068692A JP6068692A JPH05263178A JP H05263178 A JPH05263178 A JP H05263178A JP 6068692 A JP6068692 A JP 6068692A JP 6068692 A JP6068692 A JP 6068692A JP H05263178 A JPH05263178 A JP H05263178A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 主にA15結晶構造を有するNb3Al金属
間化合物粉末と高融点遷移金属元素の単体粉末を混合す
る工程と、その混合物を溶解、加熱することなく機械的
に合金化して主構成相を成すA15型金属間化合物Nb
3Al相中に高融点遷移金属元素を固溶させる工程と、
を含むニオブ合金の製造方法。 【効果】 高温強度、靭性の優れたニオブ合金が得ら
れ、さらにそのニオブ合金を用いて1200℃以上でも
使用できる高強度耐熱部品の製造ができるので、エネル
ギ−機器の高効率化、航空宇宙機器の飛躍的性能向上が
期待できる。
間化合物粉末と高融点遷移金属元素の単体粉末を混合す
る工程と、その混合物を溶解、加熱することなく機械的
に合金化して主構成相を成すA15型金属間化合物Nb
3Al相中に高融点遷移金属元素を固溶させる工程と、
を含むニオブ合金の製造方法。 【効果】 高温強度、靭性の優れたニオブ合金が得ら
れ、さらにそのニオブ合金を用いて1200℃以上でも
使用できる高強度耐熱部品の製造ができるので、エネル
ギ−機器の高効率化、航空宇宙機器の飛躍的性能向上が
期待できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通常の溶融凝固法や粉
末焼結法では、組成が均一で特性の安定した化合物の合
成が困難であるような、高融点遷移金属元素を含むN金
属間化合物Nb3Al基多元系のニオブ合金の製造方法
及びニオブ合金更にガスタービンブレードに関する。
末焼結法では、組成が均一で特性の安定した化合物の合
成が困難であるような、高融点遷移金属元素を含むN金
属間化合物Nb3Al基多元系のニオブ合金の製造方法
及びニオブ合金更にガスタービンブレードに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、Ni基超合金にかわる種々の高融
点材料が検討されているが、これらの材料の中で、高温
強度が高く延性付与が期待できる高融点金属間化合物が
注目されており、有望なものがその問題点とともに次の
文献に報告されている。ステータス アンド プログノ
シス フォー オルターナティブ エンジン マテリア
ル、ジェー. アール. スティーブン エトアル. ス
ーパーアロイ、1988、P193.(Status and prognosis fo
r alternative engine materials J.R.Stephans et al.
,Superalloy, 1988,p193.)である。この中でも特に、
2000℃近い高融点に起因する高温強度、比較的低い
比重、変形がある程度期待できるA15型結晶構造、の
3点から、Nb3AlがNi基超合金に替わる超高温用
耐熱材料として注目されている。
点材料が検討されているが、これらの材料の中で、高温
強度が高く延性付与が期待できる高融点金属間化合物が
注目されており、有望なものがその問題点とともに次の
文献に報告されている。ステータス アンド プログノ
シス フォー オルターナティブ エンジン マテリア
ル、ジェー. アール. スティーブン エトアル. ス
ーパーアロイ、1988、P193.(Status and prognosis fo
r alternative engine materials J.R.Stephans et al.
,Superalloy, 1988,p193.)である。この中でも特に、
2000℃近い高融点に起因する高温強度、比較的低い
比重、変形がある程度期待できるA15型結晶構造、の
3点から、Nb3AlがNi基超合金に替わる超高温用
耐熱材料として注目されている。
【0003】しかしながら、この化合物は、800℃以
下で極めて脆く、耐酸化性の悪さとともに、そのことが
実用化への最大の妨げの一つとなっている。今後Nb3
Al基合金を幅広い形で実用化するためには、脆性を大
きく改善しなければならない。
下で極めて脆く、耐酸化性の悪さとともに、そのことが
実用化への最大の妨げの一つとなっている。今後Nb3
Al基合金を幅広い形で実用化するためには、脆性を大
きく改善しなければならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、N
b3Al合金の脆性が改善されておらず、実用材料とし
ては不十分であった。第三元素としてCr、Tiを1〜
20at%添加することによりNb3Al合金の脆性があ
る程度改善されるが、同時に強度低下を伴い、超高温耐
熱材料としての魅力を低下させる。脆性改善のために
は、ある程度の強度低下は免れないと考えられるが、で
きるだけ強度低下を伴わなずに脆性を改善するような第
三元素の選択が重要である。Nbと同じbcc構造を持
つZr、Mo、Hf、Ta、W等の高融点遷移金属は、
原子間の結合エネルギーが大きいことから、A15相中
に固溶されている場合でも大きく強度低下を起こさない
と考えられる。しかしながら、このような高融点の第三
元素を含んだNb−Al基合金の製造方法として、通常
の溶融法及び粉末冶金方法を適用することは、以下の理
由により困難である。
b3Al合金の脆性が改善されておらず、実用材料とし
ては不十分であった。第三元素としてCr、Tiを1〜
20at%添加することによりNb3Al合金の脆性があ
る程度改善されるが、同時に強度低下を伴い、超高温耐
熱材料としての魅力を低下させる。脆性改善のために
は、ある程度の強度低下は免れないと考えられるが、で
きるだけ強度低下を伴わなずに脆性を改善するような第
三元素の選択が重要である。Nbと同じbcc構造を持
つZr、Mo、Hf、Ta、W等の高融点遷移金属は、
原子間の結合エネルギーが大きいことから、A15相中
に固溶されている場合でも大きく強度低下を起こさない
と考えられる。しかしながら、このような高融点の第三
元素を含んだNb−Al基合金の製造方法として、通常
の溶融法及び粉末冶金方法を適用することは、以下の理
由により困難である。
【0005】溶融法において、Nb、Al及び高融点第
三元素を同時に溶融させた場合、融点の低いAlはいち
早く沸点に達し蒸発するため、目的の組成の金属間化合
物基合金を得ることが困難である。また、たとえ目的の
化学組成の溶融合金が得られたとしても、凝固の過程で
目的とする組成以外の化合物が析出、偏析してしまい均
一な合金が得られない。さらに、元素単体粉末を混合し
て熱エネルギーによって合金化させる場合、高融点の第
三元素、例えばZr、Mo、Hf、Ta、W等を、A1
5相中に完全に固溶させるのは困難な場合があった。
三元素を同時に溶融させた場合、融点の低いAlはいち
早く沸点に達し蒸発するため、目的の組成の金属間化合
物基合金を得ることが困難である。また、たとえ目的の
化学組成の溶融合金が得られたとしても、凝固の過程で
目的とする組成以外の化合物が析出、偏析してしまい均
一な合金が得られない。さらに、元素単体粉末を混合し
て熱エネルギーによって合金化させる場合、高融点の第
三元素、例えばZr、Mo、Hf、Ta、W等を、A1
5相中に完全に固溶させるのは困難な場合があった。
【0006】本発明の目的は、高温強度、靭性に優れ
た、高融点第三元素を含んだ金属間化合物Nb3Al相
を主構成相とするニオブ合金を、均一で組成制御された
状態で得ることのできるニオブ合金の製造方法及びニオ
ブ合金、更にそれを用いたガスタービンブレードを提供
することにある。
た、高融点第三元素を含んだ金属間化合物Nb3Al相
を主構成相とするニオブ合金を、均一で組成制御された
状態で得ることのできるニオブ合金の製造方法及びニオ
ブ合金、更にそれを用いたガスタービンブレードを提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、主にA15結晶構造を有するNb3Al金
属間化合物粉末と高融点遷移金属元素の単体粉末を混合
する工程と、その混合物を溶解、加熱することなく機械
的に合金化して主構成相を成すA15型金属間化合物N
b3Al相中に高融点遷移金属元素を固溶させる工程
と、該合金化工程後焼結する工程と、を含む高強度ニオ
ブ合金の製造方法である。
に本発明は、主にA15結晶構造を有するNb3Al金
属間化合物粉末と高融点遷移金属元素の単体粉末を混合
する工程と、その混合物を溶解、加熱することなく機械
的に合金化して主構成相を成すA15型金属間化合物N
b3Al相中に高融点遷移金属元素を固溶させる工程
と、該合金化工程後焼結する工程と、を含む高強度ニオ
ブ合金の製造方法である。
【0008】また本発明は、Nb2Al金属間化合物粉
末とNb単体粉末および高融点遷移金属元素の単体粉末
を混合する工程と、その混合物を溶解、加熱することな
く機械的に合金化して主構成相を成すA15型金属間化
合物Nb3Al相中に高融点遷移金属元素を固溶させる
工程と、該合金化工程後焼結する工程と、を含む高強度
ニオブ合金の製造方法である。
末とNb単体粉末および高融点遷移金属元素の単体粉末
を混合する工程と、その混合物を溶解、加熱することな
く機械的に合金化して主構成相を成すA15型金属間化
合物Nb3Al相中に高融点遷移金属元素を固溶させる
工程と、該合金化工程後焼結する工程と、を含む高強度
ニオブ合金の製造方法である。
【0009】また本発明は、NbAl3金属間化合物粉
末とNb単体粉末および高融点遷移金属元素の単体粉末
を混合する工程と、その混合物を溶解、加熱することな
く機械的に合金化して主構成相を成すA15型金属間化
合物Nb3Al相中に高融点遷移金属元素を固溶させる
工程と、該合金化工程後焼結する工程と、を含む高強度
ニオブ合金の製造方法である。
末とNb単体粉末および高融点遷移金属元素の単体粉末
を混合する工程と、その混合物を溶解、加熱することな
く機械的に合金化して主構成相を成すA15型金属間化
合物Nb3Al相中に高融点遷移金属元素を固溶させる
工程と、該合金化工程後焼結する工程と、を含む高強度
ニオブ合金の製造方法である。
【0010】また本発明は、Nb3Al、Nb2Al及び
NbAl3の混合相からなるNb−Al二元合金粉末と
Nb単体粉末および高融点遷移金属元素の単体粉末を混
合する工程と、その混合物を溶解、加熱することなく機
械的に合金化して主構成相を成すA15型金属間化合物
Nb3Al相中に高融点遷移金属元素を固溶させる工程
と、該合金化工程後焼結する工程と、を含む高強度ニオ
ブ合金の製造方法である。
NbAl3の混合相からなるNb−Al二元合金粉末と
Nb単体粉末および高融点遷移金属元素の単体粉末を混
合する工程と、その混合物を溶解、加熱することなく機
械的に合金化して主構成相を成すA15型金属間化合物
Nb3Al相中に高融点遷移金属元素を固溶させる工程
と、該合金化工程後焼結する工程と、を含む高強度ニオ
ブ合金の製造方法である。
【0011】また本発明は、ニオブを60〜85原子
%、アルミニウムを15〜40原子%を含み、第三元素
として高融点遷移金属元素、Zr、Mo、Hf、Ta、
Wを単体又は複合で合計1〜20原子%含み、A15型
結晶構造を有する金属間化合物Nb3Al相を主構成相
とすることを特徴とする高強度ニオブ合金である。
%、アルミニウムを15〜40原子%を含み、第三元素
として高融点遷移金属元素、Zr、Mo、Hf、Ta、
Wを単体又は複合で合計1〜20原子%含み、A15型
結晶構造を有する金属間化合物Nb3Al相を主構成相
とすることを特徴とする高強度ニオブ合金である。
【0012】また本発明は、翼部が、ニオブを60〜8
5原子%、アルミニウムを15〜40原子%を含み、第
三元素として高融点遷移金属元素、Zr、Mo、Hf、
Ta、Wを単体又は複合で合計1〜20原子%含み、A
15型結晶構造を有する金属間化合物Nb3Al相を主
構成相とするニオブ合金で形成されたガスタービンブレ
ードである。
5原子%、アルミニウムを15〜40原子%を含み、第
三元素として高融点遷移金属元素、Zr、Mo、Hf、
Ta、Wを単体又は複合で合計1〜20原子%含み、A
15型結晶構造を有する金属間化合物Nb3Al相を主
構成相とするニオブ合金で形成されたガスタービンブレ
ードである。
【0013】
【作用】本発明によるニオブ合金製造方法は、元素粉末
を溶解、加熱することなく機械的に混合することによっ
て合金化させる。このように2種以上の粉末材料を混合
機により混合して固相拡散を生じさせる合金化処理方法
は、通称MA法(Mechanical Alloying Method)と
呼ばれる。通常の粉末焼結方法では十分に拡散せず合金
化しにくいような第三元素の場合でも、本方法で行なえ
ば、高融点第三元素を含んだNb3Alを作製すること
が可能になる。その場合、MAを行なう出発原料粉末が
Nb−Al合金粉末と第三元素粉末であることが重要で
ある。それは、Nb、Al、第三元素の粉末を出発原料
としてMAを行なった場合、Nb及びAl粉末が、Nb
3Al合金粉末に比べて酸化しやすいことから、酸素濃
度が問題になる。金属間化合物は酸素濃度に対して非常
に敏感な機械的特性を有するので、酸素濃度の増加は好
ましくない。さらに、NbとAlの粉末をMAしてもA
15相のNb3Al金属間化合物は生成しにくいため、
Nb、Al、第三元素の粉末を原料としたMAは目的に
そぐわない。本発明の本質は、第三元素を含んだA15
相を含んだNb3Alを得るために、Nb−Alの合金
粉と高融点第三元素を出発原料としてMAを行う点にあ
る。
を溶解、加熱することなく機械的に混合することによっ
て合金化させる。このように2種以上の粉末材料を混合
機により混合して固相拡散を生じさせる合金化処理方法
は、通称MA法(Mechanical Alloying Method)と
呼ばれる。通常の粉末焼結方法では十分に拡散せず合金
化しにくいような第三元素の場合でも、本方法で行なえ
ば、高融点第三元素を含んだNb3Alを作製すること
が可能になる。その場合、MAを行なう出発原料粉末が
Nb−Al合金粉末と第三元素粉末であることが重要で
ある。それは、Nb、Al、第三元素の粉末を出発原料
としてMAを行なった場合、Nb及びAl粉末が、Nb
3Al合金粉末に比べて酸化しやすいことから、酸素濃
度が問題になる。金属間化合物は酸素濃度に対して非常
に敏感な機械的特性を有するので、酸素濃度の増加は好
ましくない。さらに、NbとAlの粉末をMAしてもA
15相のNb3Al金属間化合物は生成しにくいため、
Nb、Al、第三元素の粉末を原料としたMAは目的に
そぐわない。本発明の本質は、第三元素を含んだA15
相を含んだNb3Alを得るために、Nb−Alの合金
粉と高融点第三元素を出発原料としてMAを行う点にあ
る。
【0014】本発明によるニオブ合金は、主としてNb
とAlから構成されている。Nbは融点2469℃の高
融点金属であり、材料の使用温度上昇の点で重要である
が、強度が低い。そこで、高強度を得るためにAlおよ
び他のA15型金属間化合物形成元素を添加してNb3
Alで代表的に示されるA15型金属間化合物をニオブ
合金中に存在させる。ここでA15型金属間化合物形成
元素としてAlを添加することが重要である。これは、
合金中に添加されたAlは、部品使用時に部品表面に移
動していって、緻密な酸化皮膜を形成して部品から酸素
を遮断することにより、部品の耐酸化性を向上させる機
能を有するからである。
とAlから構成されている。Nbは融点2469℃の高
融点金属であり、材料の使用温度上昇の点で重要である
が、強度が低い。そこで、高強度を得るためにAlおよ
び他のA15型金属間化合物形成元素を添加してNb3
Alで代表的に示されるA15型金属間化合物をニオブ
合金中に存在させる。ここでA15型金属間化合物形成
元素としてAlを添加することが重要である。これは、
合金中に添加されたAlは、部品使用時に部品表面に移
動していって、緻密な酸化皮膜を形成して部品から酸素
を遮断することにより、部品の耐酸化性を向上させる機
能を有するからである。
【0015】Nbを60〜85at.%、Alを15〜4
0at.%含むことが、A15型金属間化合物を生成する
めに、好ましい組成である。さらに、脆性、耐酸化性の
改善のために、Zr、Mo、Hf、Ta、Wの高融点第
三元素を合計1〜20at.%の範囲で添加する。ここ
で、該合金を超高温耐熱材料として用いる場合には、A
15型金属間化合物が主たる構成相である必要がある。
非常に脆いσ相や、高温強度の劣るbcc相が多く析出
すると、超高温耐熱材料としての機械的性質が劣化する
恐れがあるからである。このような観点から、上記合金
の組成範囲のなかでもNbが70〜80at.%、Alが
15〜27at.%、高融点第三元素が1〜12at.%の範
囲が特に好ましい。これはA15相の割合が全体の約7
0%以上を占める組成範囲である。Nbが60at.%以
下、Alが40at.%以上の場合には、Nb2Alの組成
で代表されるようなσ相が多く析出し、材料を極端に脆
化させる。Nbが85at.%以上、Alが15at.%以下
の場合は、A15型金属間化合物がほとんど生成せず、
bcc相が主構成相となるので高温強度、耐酸化性の点
で不適である。同様に高融点第三元素が合計20at.%
以上の場合は、A15相が主構成相とならないので不適
である。高融点第三元素が1at.%未満の場合は添加元
素の効果がほとんど現われない。
0at.%含むことが、A15型金属間化合物を生成する
めに、好ましい組成である。さらに、脆性、耐酸化性の
改善のために、Zr、Mo、Hf、Ta、Wの高融点第
三元素を合計1〜20at.%の範囲で添加する。ここ
で、該合金を超高温耐熱材料として用いる場合には、A
15型金属間化合物が主たる構成相である必要がある。
非常に脆いσ相や、高温強度の劣るbcc相が多く析出
すると、超高温耐熱材料としての機械的性質が劣化する
恐れがあるからである。このような観点から、上記合金
の組成範囲のなかでもNbが70〜80at.%、Alが
15〜27at.%、高融点第三元素が1〜12at.%の範
囲が特に好ましい。これはA15相の割合が全体の約7
0%以上を占める組成範囲である。Nbが60at.%以
下、Alが40at.%以上の場合には、Nb2Alの組成
で代表されるようなσ相が多く析出し、材料を極端に脆
化させる。Nbが85at.%以上、Alが15at.%以下
の場合は、A15型金属間化合物がほとんど生成せず、
bcc相が主構成相となるので高温強度、耐酸化性の点
で不適である。同様に高融点第三元素が合計20at.%
以上の場合は、A15相が主構成相とならないので不適
である。高融点第三元素が1at.%未満の場合は添加元
素の効果がほとんど現われない。
【0016】
(実施例1)以下、本発明であるNb3Al金属間化合
物製造法を図1の流れ図に従って説明する。粒径10μ
m以下の主にA15相からなるNb3Al金属間化合物
粉末と高融点第三元素である粒径10μm、純度99.
9%以上のTa単体粉末を、目的とする配合組成に混合
し、遊星型ボールミルの容器に入れる。容器及び混合に
用いるボールは、タングステン、タングステンカーバイ
ド、あるいはメノウ製等の硬質な金属あるいは化合物を
用い、容器、ボールから試料への不純物の混入を防ぐ。
試料中の酸素濃度が増大すると、合金の機械的性質を大
きく劣化させるが、金属粉末は空気中で容易に酸化して
しまうので、メカニカルアロイング(MA)はグローブ
ボックスを用いて真空置換した後、不活性ガス雰囲気中
で行なう。また、原料粉末に水素還元処理等の脱酸素処
理を施すことも酸素濃度低減に有効である。混合中の試
料の異常加熱を防ぐために、容器を水冷するか、もしく
はボールミルに停止時間を設ける。例えば、15分間ボ
ールミルを回転運動させた後に、3分間の停止時間を設
けて、それを繰り返す。ボールミルの回転速度及び回転
時間は、試料の組成、重量等の条件に依存し、その都度
適性条件を求める必要があるが、ボールミルのポットの
回転速度は100〜780rpm、ディスクが50〜3
60rpm、実質回転時間は1時間〜50時間が好まし
い範囲である。MA後の粉末はカプセルに真空封入した
後、熱間静水圧焼結(HIP)処理をして耐熱部品に成
形する。
物製造法を図1の流れ図に従って説明する。粒径10μ
m以下の主にA15相からなるNb3Al金属間化合物
粉末と高融点第三元素である粒径10μm、純度99.
9%以上のTa単体粉末を、目的とする配合組成に混合
し、遊星型ボールミルの容器に入れる。容器及び混合に
用いるボールは、タングステン、タングステンカーバイ
ド、あるいはメノウ製等の硬質な金属あるいは化合物を
用い、容器、ボールから試料への不純物の混入を防ぐ。
試料中の酸素濃度が増大すると、合金の機械的性質を大
きく劣化させるが、金属粉末は空気中で容易に酸化して
しまうので、メカニカルアロイング(MA)はグローブ
ボックスを用いて真空置換した後、不活性ガス雰囲気中
で行なう。また、原料粉末に水素還元処理等の脱酸素処
理を施すことも酸素濃度低減に有効である。混合中の試
料の異常加熱を防ぐために、容器を水冷するか、もしく
はボールミルに停止時間を設ける。例えば、15分間ボ
ールミルを回転運動させた後に、3分間の停止時間を設
けて、それを繰り返す。ボールミルの回転速度及び回転
時間は、試料の組成、重量等の条件に依存し、その都度
適性条件を求める必要があるが、ボールミルのポットの
回転速度は100〜780rpm、ディスクが50〜3
60rpm、実質回転時間は1時間〜50時間が好まし
い範囲である。MA後の粉末はカプセルに真空封入した
後、熱間静水圧焼結(HIP)処理をして耐熱部品に成
形する。
【0017】(実施例2)出発原料として、Nb3Al
金属間化合物粉末を用いずに他のNb−Al合金粉末を
用いた場合の例を示す。出発原料として、Nb3Alよ
りAl組成の多いNb−Al合金粉末を用いることは、
粉末の酸素濃度の問題を考えた場合、極めて有利であ
る。すなわち、Nb−Al合金はAl組成が多い程耐酸
化性に優れるので、原料粉末中の酸素濃度もAl組成が
多いほど低いと考えられるからである。出発原料として
Nb3AlよりAl組成の多いNb−Al合金粉末を用
いた場合、高融点第三元素粉末の他に、純Nb粉末を追
加混合する。その際、全ての混合粉末の合計ニオブ組成
が60〜85at.%になるように純Nb粉末の量を調整
する。このような純ニオブ粉末の追加混合をMA法によ
って、Nb3Al以外のNb−Al合金粉末を出発原料
とした場合でも、高温強度、靭性に優れたNb3Al金
属間化合物基合金を得ることができる。
金属間化合物粉末を用いずに他のNb−Al合金粉末を
用いた場合の例を示す。出発原料として、Nb3Alよ
りAl組成の多いNb−Al合金粉末を用いることは、
粉末の酸素濃度の問題を考えた場合、極めて有利であ
る。すなわち、Nb−Al合金はAl組成が多い程耐酸
化性に優れるので、原料粉末中の酸素濃度もAl組成が
多いほど低いと考えられるからである。出発原料として
Nb3AlよりAl組成の多いNb−Al合金粉末を用
いた場合、高融点第三元素粉末の他に、純Nb粉末を追
加混合する。その際、全ての混合粉末の合計ニオブ組成
が60〜85at.%になるように純Nb粉末の量を調整
する。このような純ニオブ粉末の追加混合をMA法によ
って、Nb3Al以外のNb−Al合金粉末を出発原料
とした場合でも、高温強度、靭性に優れたNb3Al金
属間化合物基合金を得ることができる。
【0018】本発明の製造方法によるNb−25at.%
Al−10at.%Zr合金のHIP成形後の断面組織お
よび従来方法で得た同組成の試料の断面組織を観察した
結果、従来方法では、Nb3Al金属間化合物マトリッ
クス中にZrリッチ相の析出物が観察される。従って、
高融点第三元素であるZrの大部分はNb3Al金属間
化合物中に固溶していないことが分かった。一方、本発
明による製造法では、従来法に見られるようなZrリッ
チ相の析出は認められず、高融点第三元素Zrは、Nb
3Al金属間化合物マトリックス中に完全に固溶してい
ることが分かった。そのことによって高温強度、靭性に
優れた、高融点第三元素を含むNb3Al金属間化合物
基合金を得ることが可能になる。
Al−10at.%Zr合金のHIP成形後の断面組織お
よび従来方法で得た同組成の試料の断面組織を観察した
結果、従来方法では、Nb3Al金属間化合物マトリッ
クス中にZrリッチ相の析出物が観察される。従って、
高融点第三元素であるZrの大部分はNb3Al金属間
化合物中に固溶していないことが分かった。一方、本発
明による製造法では、従来法に見られるようなZrリッ
チ相の析出は認められず、高融点第三元素Zrは、Nb
3Al金属間化合物マトリックス中に完全に固溶してい
ることが分かった。そのことによって高温強度、靭性に
優れた、高融点第三元素を含むNb3Al金属間化合物
基合金を得ることが可能になる。
【0019】(実施例3)耐熱部品として、ガスタ−ビ
ン動翼に用いた場合には、本発明材の表面に耐環境性コ
−ティング処理をして用いる。この場合、従来のNi基
超合金製動翼での使用ガス温度よりも高いガス温度で使
用できるので、ガスタ−ビン性能を大きく向上させるこ
とが可能になる。
ン動翼に用いた場合には、本発明材の表面に耐環境性コ
−ティング処理をして用いる。この場合、従来のNi基
超合金製動翼での使用ガス温度よりも高いガス温度で使
用できるので、ガスタ−ビン性能を大きく向上させるこ
とが可能になる。
【0020】また、薄板化して宇宙往環機やスペ−スプ
レ−ン等の宇宙関連機体材料や、自動車エンジン用のタ
−ボチャ−ジャ−等の交通輸送機器の高温部材として使
用できる。場合も部材の表面にアルミナ等の耐酸化性に
優れた材料をコーティングして用いる。
レ−ン等の宇宙関連機体材料や、自動車エンジン用のタ
−ボチャ−ジャ−等の交通輸送機器の高温部材として使
用できる。場合も部材の表面にアルミナ等の耐酸化性に
優れた材料をコーティングして用いる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、高温強度、靭性の優れ
たニオブ合金が得られ、さらにそのニオブ合金を用いて
1200℃以上でも使用できる高強度耐熱部品の製造が
できるので、該耐熱部品を用いた高温関連機器の性能向
上、及び開発が可能になるという効果がある。
たニオブ合金が得られ、さらにそのニオブ合金を用いて
1200℃以上でも使用できる高強度耐熱部品の製造が
できるので、該耐熱部品を用いた高温関連機器の性能向
上、及び開発が可能になるという効果がある。
【図1】本発明であるニオブ合金の製造方法の流れ図で
ある。
ある。
Claims (6)
- 【請求項1】 主にA15結晶構造を有するNb3Al
金属間化合物粉末と高融点遷移金属元素の単体粉末の混
合物を機械的に合金化して主構成相を成すA15型金属
間化合物Nb3Al相中に高融点遷移金属元素を固溶さ
せる工程と、該合金化工程後焼結する工程と、を含む高
強度ニオブ合金の製造方法。 - 【請求項2】 Nb2Al金属間化合物粉末とNb単体
粉末および高融点遷移金属元素の単体粉末の混合物を機
械的に合金化して主構成相を成すAl5型金属間化合物
Nb3Al相中に高融点遷移金属元素を固溶させる工程
と、該合金化工程後焼結する工程と、を含む高強度ニオ
ブ合金の製造方法。 - 【請求項3】 NbAl3金属間化合物粉末とNb単体
粉末および高融点遷移金属元素の単体粉末の混合物を機
械的に合金化して主構成相を成すAl5型金属間化合物
Nb3Al相中に高融点遷移金属元素を固溶させる工程
と、該合金化工程後焼結する工程と、を含む高強度ニオ
ブ合金の製造方法。 - 【請求項4】 Nb3Al、Nb2Al及びNbAl3の
混合相からなるNb−Al二元合金粉末とNb単体粉末
および高融点遷移金属元素の単体粉末の混合物を機械的
に合金化して主構成相を成すAl5型金属間化合物Nb
3Al相中に高融点遷移金属元素を固溶させる工程と、
該合金化工程後焼結する工程と、を含む高強度ニオブ合
金の製造方法。 - 【請求項5】 ニオブを60〜85原子%、アルミニウ
ムを15〜40原子%を含み、第三元素として高融点遷
移金属元素、Zr、Mo、Hf、Ta、Wを単体又は複
合で合計1〜20原子%含み、A15型結晶構造を有す
る金属間化合物Nb3Al相を主構成相とすることを特
徴とする高強度ニオブ合金。 - 【請求項6】 翼部が、ニオブを60〜85原子%、ア
ルミニウムを15〜40原子%を含み、第三元素として
高融点遷移金属元素、Zr、Mo、Hf、Ta、Wを単
体又は複合で合計1〜20原子%含み、A15型結晶構
造を有する金属間化合物Nb3Al相を主構成相とする
ニオブ合金で形成されたガスタービンブレード。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6068692A JPH05263178A (ja) | 1992-03-17 | 1992-03-17 | 高強度ニオブ合金の製造方法及びニオブ合金 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6068692A JPH05263178A (ja) | 1992-03-17 | 1992-03-17 | 高強度ニオブ合金の製造方法及びニオブ合金 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05263178A true JPH05263178A (ja) | 1993-10-12 |
Family
ID=13149440
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6068692A Pending JPH05263178A (ja) | 1992-03-17 | 1992-03-17 | 高強度ニオブ合金の製造方法及びニオブ合金 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05263178A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH06122935A (ja) * | 1992-10-09 | 1994-05-06 | Nippon Steel Corp | Nb3 Al基金属間化合物 |
| JPH07252554A (ja) * | 1994-03-14 | 1995-10-03 | Natl Res Inst For Metals | Nb−Al系合金の高温酸化抑制方法と そのNb−Al系合金 |
| JP2007210032A (ja) * | 2006-02-09 | 2007-08-23 | General Electric Co <Ge> | ニオブ基部品から中子を除去する方法 |
-
1992
- 1992-03-17 JP JP6068692A patent/JPH05263178A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH06122935A (ja) * | 1992-10-09 | 1994-05-06 | Nippon Steel Corp | Nb3 Al基金属間化合物 |
| JPH07252554A (ja) * | 1994-03-14 | 1995-10-03 | Natl Res Inst For Metals | Nb−Al系合金の高温酸化抑制方法と そのNb−Al系合金 |
| JP2007210032A (ja) * | 2006-02-09 | 2007-08-23 | General Electric Co <Ge> | ニオブ基部品から中子を除去する方法 |
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