JPH05271438A - ポリイミド複合シート - Google Patents

ポリイミド複合シート

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JPH05271438A
JPH05271438A JP23506492A JP23506492A JPH05271438A JP H05271438 A JPH05271438 A JP H05271438A JP 23506492 A JP23506492 A JP 23506492A JP 23506492 A JP23506492 A JP 23506492A JP H05271438 A JPH05271438 A JP H05271438A
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aromatic
mol
film
polyamic acid
composite sheet
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Yoshikazu Sasaki
義和 佐々木
Hiroshi Inoue
浩 井上
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 全芳香族テトラカルボン酸成分に対して、1
5〜85モル%のビフェニルテトラカルボン酸類と15
〜85モル%のピロメリット酸類とからなる芳香族テト
ラカルボン酸成分と、全芳香族ジアミン成分に対して、
30〜100モル%のフェニレンジアミン類と0〜70
モル%のジアミノジフェニルエーテル類とからなる芳香
族ジアミン成分とを、実質的に等モル使用し、重合して
得られた芳香族ポリアミック酸の溶液組成物を金属薄膜
上に流延して膜状となし、その膜を乾燥すると共に、ポ
リアミック酸を高温下にイミド化して形成された芳香族
ポリイミド膜層と金属膜層とからなるポリイミド複合シ
ート。 【効果】 種々の熱履歴を受けてもカールを生ずること
がない等の優れた特性を有しているので、フレキシブル
プリント配線銅張基板、磁気テープ等の用途に使用する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子・電気工業関係
に使用されるプリント配線板を製造するための銅張配線
基板などとして好適に使用することができ、その他、金
属材料の種類によってはその他の電子材料、例えば磁気
テープなどとしても使用することができる芳香族ポリイ
ミド膜層と金属膜層とからなるポリイミド複合シート
(テープなども含む)を製造する場合に有用である、芳
香族ポリイミド膜層の製膜用のドープ液として使用され
る芳香族ポリアミック酸の溶液組成物から形成された芳
香族ポリイミド膜層と金属膜層とからなるポリイミド複
合シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、芳香族ポリイミド膜層と金属材料
層とからなるポリイミド複合材料(複合シート)、およ
びその製造方法については、例えば特公昭57−361
35号公報、特公昭57−41491号公報、特公昭5
9−18221号公報、特開昭55−7805号公報、
特開昭56−118204号公報、および特開昭57−
181857号公報に記載されていたり、示唆されてい
ることが知られていた。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】しかし、これらの公知のポリイミド膜層と
金属材料とからなるポリイミド複合シートは、芳香族ポ
リイミド膜層を形成している芳香族ポリイミドが、金属
膜層に対してかなり大きな熱膨張係数を有するために、
該ポリイミド膜と金属膜層とが加熱下に一体に積層され
て複合シートを製造される場合、並びに得られた複合シ
ートがそ後の加工または使用時の熱的履歴を受ける場合
などに、その複合シートにカールが生じてしまうという
欠点があったり、あるいは、芳香族ポリイミド膜が機械
的強度、耐熱性(ハンダ耐熱性)、柔軟性などにおいて
十分な物性を有していないために、得られた複合シート
が電機・電子材料として実際に工業的に使用できないと
いう欠点などがあったのである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明者らは、公知の
ポリイミド複合シートにおける欠点のない優れたポリイ
ミド複合シートを製造できる芳香族ポリイミド膜、およ
び芳香族ポリイミドの前駆体である芳香族ポリアミック
酸の溶液組成物などについて鋭意研究した結果、ビフェ
ニルテトラカルボン酸類とピロメリット酸とからなる特
定の芳香族テトラカルボン酸成分とフェニレンジアミン
類とジアミノジフェニルエーテル類とからなる特定の芳
香族ジアミン成分とから、両成分約等モルで重合して得
られた芳香族ポリアミック酸の溶液組成物を使用して、
製膜された芳香族ポリイミド膜が、金属膜層と接合され
て、前記の欠点のない優れた複合シートとなることを見
いだし、この発明を完成した。
【0005】すなわち、この発明は、全芳香族テトラカ
ルボン酸成分に対して、15〜85モル%のビフェニル
テトラカルボン酸と15〜85モル%のピロメリット酸
類とからなる芳香族テトラカルボン酸成分と、全芳香族
ジアミン成分に対して、30〜100モル%のフェニレ
ンジアミン類と0〜70モル%のジアミノジフェニルエ
ーテル類とからなる芳香族ジアミン成分とを実質的に等
モル使用し、重合して得られた芳香族ポリアミック酸の
溶液組成物を、金属薄膜上に流延して膜状となし、その
膜を乾燥すると共に、ポリアミック酸を高温下にイミド
化して形成された芳香族ポリイミド膜層と金属膜層とか
らなるポリイミド膜複合シートに関するものである。
【0006】前記の芳香族ポリアミック酸の溶液組成物
は、溶液流延法などによって芳香族ポリイミド膜を容易
に製造することができ、しかも、該溶液組成物から得ら
れた芳香族ポリイミド膜は、その熱膨張係数が一般の金
属膜の熱膨張係数に近い、比較的小さな値のものであっ
て、さらに、芳香族ポリイミド膜が物性的に強いと共に
柔軟性を有しているので、この発明の溶液組成物から製
膜された芳香族ポリイミド膜層と金属膜層とからなる複
合シートが、種々の熱履歴を受けながら製造されても、
カールを生ずることがないのである。
【0007】前記の溶液組成物から製造される芳香属ポ
リイミド膜(フィルム、シートなどを含む)は、二次転
移温度が比較的高いので、前記の複合シートが、例え
ば、ハンダ付け操作などの高温(300℃まで)の熱履
歴を受けても何ら問題を生じず、耐熱性が優れているの
である。
【0008】この発明において使用される芳香属ポアミ
ック酸は、全テトラカルボン酸成分に対して、15〜8
5モル%、好ましくは20〜85モル%のビフェニルテ
トラカルボン酸類と、15〜85モル%、好ましくは1
5〜80モル%のピロメリット酸類とからなる芳香族テ
トラカルボン酸成分と、全ジアミン成分に対して、30
〜100モル%、好ましくは40〜95モル%のフェニ
レンジアミン類と、0〜70モル%、好ましくは5〜6
0モル%のジアミノジフェニルェーテル類とからなる芳
香族ジアミン成分とを、実質的に等モル使用し、重合し
て得られる高分子量の芳香族ポリアミック酸である。
【0009】前記の芳香族テトラカルボン酸成分におい
て、ビフェニルテトラカルボン酸類の使用割合が少な過
ぎると、得られる芳香族ポリアミック酸から形成される
芳香族ポリイミド膜の熱膨張係数が増大したり、引張試
験での破断点での伸び率が低下し、さらに複合シートの
柔軟性を失うので適当でなく、またビフェニルテトラカ
ルボン酸類の使用割合が多くなり過ぎると、芳香族ポリ
イミド膜の二次転移温度が低下するので適当ではない。
なお、芳香族テトラカルボン酸成分において、ビフェニ
ルテトラカルボン酸類とピロメリット酸類と合計使用量
の割合は、全テトラカルボン酸成分に対して、約100
モル%であればよいが、全テトラカルボン酸成分の約5
モル%以下の割合であれば、前記のビフェニルテトラカ
ルボン酸類、ピロメリット酸類の各テトラカルボン酸類
が他の芳香族テトラカルボン酸類に一部置き換えられて
いてもよい。
【0010】さらに、この発明では、芳香族テトラカル
ボン酸成分として、25〜85モル%のビフェニルテト
ラカルボン酸類と、15〜75モル%のピロメリット酸
類とからなる芳香族テトラカルボン酸成分が使用される
ことが、得られる芳香族ポリイミド膜の性能の点から最
も適当である。
【0011】また、芳香族ジアミン成分において、フェ
ニレンジアミン類の使用割合が少なくなり、ジアミノジ
フェニルエーテル類の使用割合が増大し過ぎると、得ら
れると、芳香族ポリアミック酸から形成される芳香族ポ
リイミド膜の熱膨張係数が増大したり、弾性率およぼ二
次転移温度が低下して、腰の強さと耐熱性とを損なうの
で適当でなく、またフェニレンジアミン類の使用割合が
100モル%に近くなると、芳香族ポリイミド膜の伸び
率などの物性が低下し、そのようなポリイミド膜が急激
な張力または衝撃で破れたり、または腰が強くなり過ぎ
て柔軟性が失われたりすることがあるので好ましくない
場合がある。なお、芳香族ジアミン成分において、フェ
ニレンジアミン類とジアミノジフェニルエーテル類との
合計使用量の割合は、全ジアミン成分に対して、約10
0モル%であればよいが、全ジアミン成分の約5モル%
以下の割合であれば、前記の各ジアミン類が他の芳香族
ジアミン類に一部置き換えられていてもよい。さらに、
この発明では、芳香族ジアミン成分において、55〜9
0モル%のフェニレンジアミン類と、10〜45モル%
のジアミノジフェニルエーテル類とからなる芳香族ジア
ミン成分が使用されていることが、得られる芳香族ポリ
イミド膜の性能の点から最も適当である。
【0012】この発明において、ビフェニルテトラカル
ボン酸類としては、2,3,3’,4’−ビフェニルテ
トラカルボン酸またはその二無水物、3,3’,4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸またはその二無水
物、あるいはその酸の低級アルコールとのエステル化物
などを好適に挙げることができ、ピロメリット酸として
はその二無水物、あるいはその酸の低級アルコールとの
エステル化物などを好適に挙げることができる。なお、
前記の芳香族テトラカルボン酸類に一部置き換えて使用
することができる他のテトラカルボン酸類としては、
3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸
またはその二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェ
ニル)メタンの二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)エーテルの二無水物などを好適に挙げること
ができる。
【0013】この発明において、フェニレンジアミン類
としては、1,4−ジアミノベンゼン(パラフェニレン
ジアミン)、1,3−ジアミノベンゼン、1,2−ジア
ミノベンゼンなどを挙げることができ、ジアミノジフェ
ニルエーテル類としては、4,4’−ジアミノジフェニ
ルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、
3,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどを挙げるこ
とができる。なお、前記の芳香族ジアミン類に一部置き
換えて使用することができる他のジアミン成分として
は、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−
ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェ
ニルメタン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,
4’−ジアミノジフェニルスルフォン、オルソートリジ
ン、3,5−ジアミノ安息香酸などを挙げることができ
る。
【0014】この芳香族ポリアミック酸は、対数粘度
(30℃、0.5g/100mlのN−メチル−2−ピ
ロリドン)が約0.1〜5、特に0.2〜3程度である
高分子量のポリマーであって、そのポリマーの主鎖結合
として、アミド−酸結合を主として有し、有機極性溶媒
に可溶性であるポリマーであり、そのポリアミック酸を
加熱などでイミド化することによって、イミド結合のみ
を実質的に有する耐熱性の芳香族ポリイミドとすること
ができる。
【0015】この発明において使用する芳香族ポリアミ
ック酸は、前述の芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族
ジアミン成分とを、実質的に等モル使用して、好ましく
は100℃以下の重合温度、特に好ましくは80℃以下
の重合温度で、有機極性溶媒中で、約0.2〜60時
間、高分子量になるように重合する方法で製造される。
【0016】前記の製造法において、テトラカルボン酸
成分とジアミン成分とからなるポリマー成分を、それぞ
れ等モルづつ、同時に使用して、連続的またはバッチ式
で重合することが一般的であるが、各モノマー成分を等
モルづつ使用せずに、それぞれ異なる使用割合で異なる
時に添加して、最終的に両成分が等モルとなるように使
用して重合することもできる。なお、前記の製法におい
て、テトラカルボン酸成分とジアミン成分とは、全使用
量の割合が全く等モルとなるように使用する必要はな
く、分子量の調節などのために、どちらか一方の成分が
約3モル%以下、特に1モル%以下の割合で過剰に使用
してもよい。
【0017】前述の製法において、有機極性溶媒として
は、常圧での沸点300℃以下、特に250℃以下のも
のが好ましく、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチル
スルフォキシド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトア
ミド、N,N−ジエチルホルムアミドおよびメチルスル
フォンなどを好適に挙げることができる。これらの有機
極性溶媒は、ベンゼン、トルエン、ベンゾニトリル、キ
シレン、ソルベントナフサおよびジオキサンのようなそ
の他の有機溶媒を混合して使用することができる。
【0018】この発明で使用されている芳香族ポリアミ
ック酸の溶液組成物は、前記のようにして製造された特
定の芳香族ポリアミック酸が、有機極性溶媒(重合溶媒
に使用したと同様の有機極性溶媒)中に、5〜40重量
%、好ましくは5〜35重量%、特に好ましくは7〜3
0重量%の割合で、溶解されている溶液組成物である。
前記の溶液組成物は、前述のようにして製造した芳香族
ポリアミック酸を重合反応液から単離した後、そのポリ
マーを有機極性溶媒中に添加し溶解させて調整すること
ができるが、前述の芳香族ポリアミック酸の製造方法に
おいて、重合溶媒として、この発明の溶液組成物で使用
するものと同じ溶媒を使用して、前記の各モノマー成分
を重合することによって、一旦芳香族ポリアミック酸を
単離することなく、前記の溶液組成物を直接調整しても
よい。
【0019】前記の溶液組成物は、30℃で測定した回
転粘度が約0.1〜50000ポイズ、特に0.5〜3
0000ポイズ、さらに好ましくは1〜20000ポイ
ズ程度であることが、この溶液組成物を取り扱う作業性
の面から好ましい。
【0020】この発明において芳香族ポリイミド膜層
は、具体例として、前述の芳香族ポリアミック酸の溶液
組成物を、金属薄膜、例えば、金属箔や金属薄膜テープ
の供給されつつあるロールまたはベルトの表面上に、常
温または加熱下に、流延して、約10〜2000μm、
特に30〜1000μm程度の均一な厚さの前記溶液組
成物の膜状体を連続的に形成し、その支持体上の前記膜
状体を、常圧または加圧下に、約50〜500℃の温度
の範囲内で次第に加熱し乾燥して、膜状体から溶媒を蒸
発して除去し固化膜とすると共に、前記ポリアミック酸
(固化膜)を90%以上、特に95%以上のイミド化率
になるように、高温の加熱下にイミド化(イミド環化)
して、膜厚0.5〜300μm、特に1〜200μmの
芳香族ポリイミド膜とする方法で製造される。
【0021】前記の芳香族ポリイミド膜は、100〜3
00℃での平均の熱膨張係数が比較的少さく、一般の銅
またはそのその合金、鉄、ニッケル、コバルト、クロム
など、またはそれらの合金(例えば、鋼、ニッケル鋼、
クロム鋼、磁性材料など)などの金属の熱膨張係数と同
程度の値であるので、それらの金属膜層と本発明の芳香
族ポリイミド膜層とからなるポリイミド複合シートがそ
の製造過程などに加熱によってカールを生ずることがな
くなるのであり、フレキシブルプリント配線基板(銅張
基板)のような用途に好適に使用できる。
【0022】前記の芳香族ポリイミド膜は、引張強度
(約20kg/mm2以上、特に25kg/mm2以上
である)、伸び率(約20%以上)、弾性率(約300
〜900kg/mm2)などの機械的物性と、二次転移
温度(約300℃以上)および熱分解開始温度(約40
0℃以上)が高いという熱的性質とが共に優れているの
で、前述のような用途に実際に使用することが充分でき
るのである。
【0023】この発明において芳香族ポリイミド膜層
は、前述芳香族ポリアミック酸の調整および製膜におい
て、前述のモノマー成分を適当な選択された割合で使用
すれば、例えば、(a)熱膨張係数が1.0×10−5
〜3.0×10−5cm/ cm/℃、特に1.2
×10−5〜2.8×10−5cm/cm/℃程
度であって、(b)二次転移温度が300℃以上、特に
305℃以上、さらに好ましくは、310℃以上であ
り、(c)弾性率が300〜900kg/mm2、特に
350〜700kg/mm2程度であり、さらに(d)
伸び率が20%以上、特に40〜120%程度であるも
の、を製造することができ、そのような性質の芳香族ポ
リイミドは前述の用途において必要な、機械的強度、熱
的性質などの点から好適である。
【0024】この発明の芳香族ポリイミド膜層と金属膜
層とからなるポリイミド複合シートは、芳香族ポリイミ
ド膜層が、前述のように、機械的、熱的な種々の性質が
均整のとれたものであり、特に一般の金属膜に近い熱膨
張係数を有しており、および二次転移温度が比較的高温
側に改良されているものであると共に、電気的に優れた
電気絶縁製を有しているので、電気・電子材料用の金属
膜層の保護被覆膜、支持膜などとして使用することがで
き、具体的には、フレキシブルプリント配線銅張基板、
磁気テープなどの支持膜層として好適に使用することが
できる。
【0025】
【実施例】以下、実施例および比較例を示して、この発
明をさらに詳しく説明する。 実施例1 内容積300mlの円筒型重合槽に、3,3’,4,
4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物20.59
g(0.07モル)、ピロメリット酸二無水物6.54
g(0.07モル)、パラフェニレンジアミン5.41
g(0.05モル)および4,4’−ジアミノジフェニ
ルエーテル10.01g(0.05モル)、さらにN−
メチル−2−ピロリドン198.0gを入れた。この混
合液を50℃の反応温度、常圧下で44時間撹拌して重
合反応を行い、対数粘度(30℃、0.5g/100m
lN−メチル−2−ピロリドン)が2.04であり、回
転粘度(30℃)が約1300ポアズであり、イミド化
率が10%以下である芳香族ポリアミック酸を約20.
0重量%含有する反応液を得た。その反応液は、約1カ
月以上にわたって保存安定性のよいものであった。
【0026】前述のようにして得られた芳香族ポリアミ
ック酸の溶液組成物を使用して、厚さ約30μmの銅箔
(熱膨張係数;1.66×10−5cm/cm/℃)上
に流延して、均一な厚さを有する溶液組成物の液膜(厚
さ約150μm)を形成して、その液膜を約60から2
00℃までの温度範囲で昇温しながら乾燥して固化し、
さらに350℃の温度にまで加熱して熱処理し、厚さ3
0μmの芳香族ポリイミド膜層と厚さ30μm銅膜層と
からなる銅張基板を形成した。この銅張基板は、曲率半
径50cm以内のカールがなく、適度の柔軟性を有する
ものであり、フレキシブルプリント配線銅張基板として
は好適に使用できるものであった。
【0027】前述のようにして形成された銅張基板から
銅膜層をエッチング液で溶解し除去して芳香族ポリイミ
ド膜(フィルム)を得た。この芳香族ポリイミドフィル
ムについて、その種々の物性を測定したが、その結果。
このポリイミドフィルムは、引張試験では、引張強度が
36.1kg/mm2であり、伸び率が60%であり、
および弾性率が507kg/mm2である測定値を示
し、また100〜300℃の温度範囲における熱膨張係
数の測定では、線膨張係数が1.9×10−5cm/c
m/℃を示し、さらにTMA引張法(資料幅;5mm、
2g、昇温速度;10℃/min)における二次転移温
度(Tg)の測定では、二次転移温度が360℃であ
り、熱分解開始温度の測定では約440℃を示した。
【0028】実施例2〜18 芳香族ポリアミック酸を製造するためのモノマー成分の
使用割合を第1表に示すようにしたほかは、実施例1と
同様にして、芳香族ポリアミック酸の溶液組成物を製造
した。そのようにして得られた溶液組成物を使用するほ
かは、実施例1と同様にして銅張基板を製造した。さら
に前述の銅張基板を使用したほかは、実施例1と同様に
して芳香族ポリイミド膜を形成し、そのフィルムの物性
を測定した。その測定の結果の一部を第1表に示す。
【0029】
【表1】
【0030】比較例1〜15 芳香族ポリアミック酸を製造するためのモノマー成分の
使用割合を第2表に示すようにしたほかは、実施例1と
同様にして、芳香族ポリアミック酸の溶液組成物を製造
した。そのようにして得られた溶液組成物を使用するほ
かは、実施例1と同様にして銅張基板を製造した。さら
に前述の銅張基板を使用したほかは、実施例1と同様に
して芳香族ポリイミド膜を形成し、そのフィルムの物性
を測定した。その測定の結果の一部を第2表に示す。
【0031】
【表2】
【0032】前述の各実施例の銅張基板は芳香族ポリイ
ミド膜層と銅膜層との熱膨張係数の差がかなり小さいの
で、曲率半径が50cm以内のカールが実質的になく平
らな複合シートであったが、前述の各比較例の銅張基板
は、芳香族ポリイミド膜層との熱膨張係数の差がかなり
大きいので、曲率半径10cm以下のカールがそれぞれ
あるものであった。なお、第1表、第2表において、P
PDはパラフェニレンジアミン、DADEは4,4’−
ジアミノジフェニルエーテル、BPDAは3,3’,
4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、PM
DAはピロメリット酸二無水物を意味する。
【0033】
【発明の効果】この発明のポリイミド複合シートは、ビ
フェニルテトラカルボン酸類とピロメリット酸とからな
る特定の芳香族テトラカルボン酸成分とフェニレンジア
ミン類とジアミノジフェニルエーテル類とからなる特定
の芳香族ジアミン成分とから、両成分約等モルで重合し
て得られた芳香族ポリアミック酸の溶液組成物を使用し
て、流延して製膜された芳香族ポリイミド膜が、金属膜
層と接合されたものである。しかも、溶液組成物からえ
られた芳香族ポリイミド膜は、その熱膨張係数が一般の
金属膜の熱膨張係数に近い、比較的小さな値のものであ
り,二次転移温度が比較的高いので、前記の複合シート
が、例えば、ハンダ付け操作などの高温(約300℃ま
で)の熱履歴を受けても何ら問題なく、耐熱性が優れて
いる。さらに、芳香族ポリイミド膜が物性的に強いと共
に柔軟性を有しているので、この発明の溶液組成物から
流延して製膜された芳香族ポリイミド膜層と金属膜層と
からなる複合シートが、種々の熱履歴を受けながら製造
されてもカールを生じることがない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 79/08 LRD 9285−4J

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】全芳香族テトラカルボン酸成分に対して、
    15〜85モル%のビフェニルテトラカルボン酸類と1
    5〜85モル%のピロメリット酸類とからなる芳香族テ
    トラカルボン酸成分と、全芳香族ジアミン成分に対し
    て、30〜100モル%のフェニレンジアミン類と0〜
    70モル%のジアミノジフェニルエーテル類とからなる
    芳香族ジアミン成分とを、実質的に等モル使用し、重合
    して得られた芳香族ポリアミック酸が、有機極性溶媒中
    に5〜40重量%溶解されている芳香族ポリアミック酸
    の溶液組成物を金属薄膜上に流延して膜状となし、その
    膜を乾燥すると共に、ポリアミック酸を高温下にイミド
    化して形成された芳香族ポリイミド膜層と金属膜層とか
    らなるポリイミド複合シート。
  2. 【請求項2】芳香族ポリイミド膜が、300℃以上の二
    次転移温度、1.0×10−5〜3.0×10−5cm
    /cm/℃の熱膨張係数、300〜900kg/mm2
    の弾性率、および20%以上の伸び率を有している特許
    請求の範囲第1項に記載のポリイミド複合シート。
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