JPH05273600A - 薄膜積層デバイス用プラスチック基板および該基板付き薄膜積層デバイス - Google Patents
薄膜積層デバイス用プラスチック基板および該基板付き薄膜積層デバイスInfo
- Publication number
- JPH05273600A JPH05273600A JP27549092A JP27549092A JPH05273600A JP H05273600 A JPH05273600 A JP H05273600A JP 27549092 A JP27549092 A JP 27549092A JP 27549092 A JP27549092 A JP 27549092A JP H05273600 A JPH05273600 A JP H05273600A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thin film
- substrate
- film
- film laminated
- laminated device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、軽量かつ低コストであり、
また膜はがれ、クラックあるいは基板カール等が無く、
長時間安定に動作する薄膜積層デバイスを形成し得るプ
ラスチック基板、該基板を用いた薄膜積層デバイス、お
よび該デバイスをスイッチング素子として用いた液晶表
示装置を提供することにある。 【構成】 無機物質の薄膜、特に室温〜200℃におけ
る熱伝導率が0.04Cal/cm・S・℃以上あるい
は前記温度における熱膨張係数が5×10-6/℃以上で
ある無機物質の薄膜が、プラスチック基板、特に結晶質
を有する未延伸あるいは2軸延伸されたプラスチック基
板の少なくとも片面に形成されていることを特徴とする
薄膜積層デバイス用プラスチック基板。
また膜はがれ、クラックあるいは基板カール等が無く、
長時間安定に動作する薄膜積層デバイスを形成し得るプ
ラスチック基板、該基板を用いた薄膜積層デバイス、お
よび該デバイスをスイッチング素子として用いた液晶表
示装置を提供することにある。 【構成】 無機物質の薄膜、特に室温〜200℃におけ
る熱伝導率が0.04Cal/cm・S・℃以上あるい
は前記温度における熱膨張係数が5×10-6/℃以上で
ある無機物質の薄膜が、プラスチック基板、特に結晶質
を有する未延伸あるいは2軸延伸されたプラスチック基
板の少なくとも片面に形成されていることを特徴とする
薄膜積層デバイス用プラスチック基板。
Description
【0001】
【技術分野】本発明は、薄膜積層デバイスに関し、詳し
くは、OA機器用やTV用などのフラットパネルディス
プレイなどに好適に使用しうるスイッチング素子に関す
る。
くは、OA機器用やTV用などのフラットパネルディス
プレイなどに好適に使用しうるスイッチング素子に関す
る。
【0002】
【従来技術】OA機器端末機や液晶TVには大面積液晶
パネルの使用の要望が強く、そのため、アクティブマト
リクス方式では各画素ごとにスイッチをもうけ、電圧を
保持するように工夫されている(特開昭61−2602
19、特開昭62−62333)。一方近年、液晶パネ
ルの軽量化、低コスト化が盛んに行われており、単純マ
トリックス液晶パネルにおいて基板にプラスチックを用
いることが検討されている(特開平1−47769)。
従来の液晶表示用のプラスチック基板は、表示に偏光を
用いるため、低複屈折なものが使用された。従って、使
用可能なプラスチック基板は、構造的に等方的な非晶性
のものか、あるいは結晶性のものでは、1軸に精密に延
伸したポリエチレンテレフタレート(1−PET)フィ
ルムに限られた〔T.Umeda,T.Miyashi
ta,and F.Nakano,SID Symp.
Dig.Tech.Paper,P.178(198
2)〕。しかし、1−PET基板は単純マトリックス型
液晶表示用であり、かつその構造異方性から微細加工さ
れた薄膜積層デバイスを作製することは困難であった。
従って、結晶性プラスチック基板上に薄膜積層デバイ
ス、特に液晶駆動用アクティブ素子を作製した例はこれ
までになかった。また、前記のプラスチック基板上に、
薄膜積層スイッチング素子を形成したものは、プラスチ
ック基板の変形やカールを生じ、膜はがれ等の問題があ
った。例えば、薄膜積層デバイスを微細パターン化する
場合、基板の伸縮によってパターンずれを生じ、大面積
を一括露光することが困難であった。また、基板伸縮の
異方性は、パターン形成をさらに困難なものとした。さ
らに、プラスチック基板上に薄膜積層デバイスを作製
後、所定の方法によって駆動させた際、薄膜積層デバイ
スがプラスチック基板より剥れるという問題があった。
また、薄膜積層デバイスを液晶駆動素子として用いる場
合、液晶あるいは高分子分散型液晶の駆動電圧が大きい
と、薄膜積層デバイスとプラスチック基板との剥がれの
問題はさらに顕著となった。さらに、薄膜積層スイッチ
ング素子を作製する際、酸、アルカリ、水等の溶液中に
プラスチックを浸漬するフォトリソグラフィーの工程が
あり、プラスチック内に酸、アルカリ、水等が残存し、
素子劣化の原因となった。これを回避するために、プラ
スチック基板の少なくとも片面(薄膜積層デバイスの形
成される面)望ましくは両面に無機物質からなる薄膜を
形成することが考えられる。そのような無機物質とし
て、プラスチック基板との密着性、各種溶液の浸透性等
の点からSiOx,SiNx,SiOxNyあるいはそ
れらを積層した物等が発明者らにより提案されている
(特願平2−417313、特願平3−18933
6)。その他、プラスチックフィルム基板を用いた液晶
表示装置の作製において、配向処理の際、プラスチック
特有の配向方法を行う必要があった。そこでSiO2層
をプラスチックフィルムの片面に形成することによっ
て、ガラス基板と同様の方法で配向処理ができることが
知られている(特公平1−47769号)。
パネルの使用の要望が強く、そのため、アクティブマト
リクス方式では各画素ごとにスイッチをもうけ、電圧を
保持するように工夫されている(特開昭61−2602
19、特開昭62−62333)。一方近年、液晶パネ
ルの軽量化、低コスト化が盛んに行われており、単純マ
トリックス液晶パネルにおいて基板にプラスチックを用
いることが検討されている(特開平1−47769)。
従来の液晶表示用のプラスチック基板は、表示に偏光を
用いるため、低複屈折なものが使用された。従って、使
用可能なプラスチック基板は、構造的に等方的な非晶性
のものか、あるいは結晶性のものでは、1軸に精密に延
伸したポリエチレンテレフタレート(1−PET)フィ
ルムに限られた〔T.Umeda,T.Miyashi
ta,and F.Nakano,SID Symp.
Dig.Tech.Paper,P.178(198
2)〕。しかし、1−PET基板は単純マトリックス型
液晶表示用であり、かつその構造異方性から微細加工さ
れた薄膜積層デバイスを作製することは困難であった。
従って、結晶性プラスチック基板上に薄膜積層デバイ
ス、特に液晶駆動用アクティブ素子を作製した例はこれ
までになかった。また、前記のプラスチック基板上に、
薄膜積層スイッチング素子を形成したものは、プラスチ
ック基板の変形やカールを生じ、膜はがれ等の問題があ
った。例えば、薄膜積層デバイスを微細パターン化する
場合、基板の伸縮によってパターンずれを生じ、大面積
を一括露光することが困難であった。また、基板伸縮の
異方性は、パターン形成をさらに困難なものとした。さ
らに、プラスチック基板上に薄膜積層デバイスを作製
後、所定の方法によって駆動させた際、薄膜積層デバイ
スがプラスチック基板より剥れるという問題があった。
また、薄膜積層デバイスを液晶駆動素子として用いる場
合、液晶あるいは高分子分散型液晶の駆動電圧が大きい
と、薄膜積層デバイスとプラスチック基板との剥がれの
問題はさらに顕著となった。さらに、薄膜積層スイッチ
ング素子を作製する際、酸、アルカリ、水等の溶液中に
プラスチックを浸漬するフォトリソグラフィーの工程が
あり、プラスチック内に酸、アルカリ、水等が残存し、
素子劣化の原因となった。これを回避するために、プラ
スチック基板の少なくとも片面(薄膜積層デバイスの形
成される面)望ましくは両面に無機物質からなる薄膜を
形成することが考えられる。そのような無機物質とし
て、プラスチック基板との密着性、各種溶液の浸透性等
の点からSiOx,SiNx,SiOxNyあるいはそ
れらを積層した物等が発明者らにより提案されている
(特願平2−417313、特願平3−18933
6)。その他、プラスチックフィルム基板を用いた液晶
表示装置の作製において、配向処理の際、プラスチック
特有の配向方法を行う必要があった。そこでSiO2層
をプラスチックフィルムの片面に形成することによっ
て、ガラス基板と同様の方法で配向処理ができることが
知られている(特公平1−47769号)。
【0003】
【目的】本発明は前記従来の課題を解決し、軽量、低コ
スト、膜はがれ、クラック、基板カール等の無い信頼性
の良好な薄膜積層デバイス用基板、該基板を使用した基
板付き薄膜積層デバイス、さらには該薄膜積層デバイス
を使用した液晶表示装置を提供することを目的としてい
る。
スト、膜はがれ、クラック、基板カール等の無い信頼性
の良好な薄膜積層デバイス用基板、該基板を使用した基
板付き薄膜積層デバイス、さらには該薄膜積層デバイス
を使用した液晶表示装置を提供することを目的としてい
る。
【0004】
【構成】以下、本発明の構成を詳細に説明する。本発明
の第1は、前述のようにプラスチックを基板とする薄膜
積層デバイスにおいては、基板の少なくとも片面、好ま
しくは薄膜積層デバイス側の片面、さらに望ましくは両
面に無機物質から成る薄膜を形成することが不可欠であ
る。このような無機物質としては、SiO2、SiO、
SiON、SiO:H、SiN:H、SiON:H、S
i3N4、TiO2、ZnS、ZnO、Al2O3、Al
N、MgO、GeO、ZrO2、Nb2O5、SiC、T
a2O5、BeO、BN、ダイアモンド、SiO:F、S
iO2:F、SiOx:F、Si3N4:F、SiNx:
F、SiON:F、SiC:F、SiOx:CFy等が
あげられる。これら無機物質をスパッタ法、蒸着法、プ
ラズマCVD法等により300〜15000Å、好まし
くは1000〜10000Åの厚さおよび所定の応力で
形成する。形成される薄膜は、必ずしも両面の無機物質
が同一である必要はなく、また膜厚も同一である必要は
ない。さらに前記薄膜は、本出願人が先に出願した発明
(特願平2−417313号)のように、2層以上、特
に種類の異なる無機物質の層を積層したものであっても
よい。薄膜積層デバイスを液晶表示駆動素子に用いる場
合、表示コントラストを確保するため、無機物質の透過
率が波長400〜850nmにおいて75%以上有する
ことが好ましい。プラスチック基板の両面に薄膜を形成
する場合に、片面ずつ形成したのでは、片面側だけに形
成した直後に基板がカールする。また、片面ずつそれぞ
れに薄膜形成の手順が必要であるため、生産性、コスト
の点にも問題がある。そこで、同時に両面に無機物質薄
膜を形成することが好ましい。一般に基板のカールは、
基板上に形成される薄膜の内部応力によって決定され
る。さらに、薄膜作製時の温度によって生じる熱応力も
線膨張係数の大きなプラスチック基板においては問題と
なる。従って、プラスチック基板上に薄膜積層デバイス
を形成し、フラットなものを得るためには薄膜積層デバ
イスを作製する際に生じる内部応力および熱応力を打ち
消す応力を有する基板構成が要求される。本発明の両面
に無機物質からなる薄膜を形成した基板を用いる場合、
下式のような応力を持った無機物質からなる薄膜が必要
となる。薄膜積層デバイス(図1の2,6,7)の応力
+第2無機材料層(図1の2b)の応力=第1無機材料
層(図1の2a)の応力第1および第2の無機物質が同
一組成、同質の材料の場合、その応力は膜厚によって決
まることから、無機物質を両面に形成したプラスチック
基板の応力の調節は、無機物質の膜厚で制御することが
容易である。しかしながら、上記のような無機物質の薄
膜を設けた場合であっても、薄膜積層デバイスを一定の
駆動条件下で連続駆動するとデバイスがジュール熱を発
生するため、無機物質から成る薄膜と基板材質との熱膨
張係数差が大きい場合には大きな熱応力が発生し、薄膜
が基板から剥離する。一般にプラスチックの熱膨張係数
は無機物質のそれに比べて大きいのであるが、前記のご
とき現象を回避するためには無機物質の熱膨張係数が室
温〜200℃において5×10-6/℃以上であることが
必要であることが判明した。そのような物質としてはA
l2O3,BeO,MgO,AlN,ZrO2等があげら
れるが、耐プロセス性、耐環境性等の面でZrO2が特
に望ましい。尚、必要に応じてこのような物質から成る
薄膜の上に他の物質から成る薄膜を形成してもよい。ま
た、前記のように薄膜積層デバイスがジュール熱を発生
するため、プラスチック基板上に設ける無機物質から成
る薄膜の熱伝導率が該プラスチック基板のそれに比較し
て小さい場合にも、熱ストレスにより薄膜が基板から剥
離する。これを回避するためには無機物質の熱伝導率が
室温〜200℃において0.04Cal/cm・S・℃
以上であることが必要であった。そのような物質として
はAl2O3,BeO,MgO,AlN,BN,ダイヤモ
ンド等があげられるが、耐プロセス性、耐環境性、成膜
性等の面でAlN,BNが特に望ましい。本発明におい
て、前記のような室温〜200℃における熱伝導率が
0.04Cal/cm・S・℃以上あるいは熱膨張係数
が5×10-6/℃以上である無機物質の薄膜も本出願人
が先きに出願した発明(特願平2−417313)のよ
うに、積層した2種以上の薄膜層からなるものであって
もよい。また、これら薄膜層も、前記の無機物質をスパ
ッタリング法、プラズマCVD法、イオンプレーティン
グ法、塗布法等により、数百Å〜数μmの厚さに堆積し
て形成することができる。
の第1は、前述のようにプラスチックを基板とする薄膜
積層デバイスにおいては、基板の少なくとも片面、好ま
しくは薄膜積層デバイス側の片面、さらに望ましくは両
面に無機物質から成る薄膜を形成することが不可欠であ
る。このような無機物質としては、SiO2、SiO、
SiON、SiO:H、SiN:H、SiON:H、S
i3N4、TiO2、ZnS、ZnO、Al2O3、Al
N、MgO、GeO、ZrO2、Nb2O5、SiC、T
a2O5、BeO、BN、ダイアモンド、SiO:F、S
iO2:F、SiOx:F、Si3N4:F、SiNx:
F、SiON:F、SiC:F、SiOx:CFy等が
あげられる。これら無機物質をスパッタ法、蒸着法、プ
ラズマCVD法等により300〜15000Å、好まし
くは1000〜10000Åの厚さおよび所定の応力で
形成する。形成される薄膜は、必ずしも両面の無機物質
が同一である必要はなく、また膜厚も同一である必要は
ない。さらに前記薄膜は、本出願人が先に出願した発明
(特願平2−417313号)のように、2層以上、特
に種類の異なる無機物質の層を積層したものであっても
よい。薄膜積層デバイスを液晶表示駆動素子に用いる場
合、表示コントラストを確保するため、無機物質の透過
率が波長400〜850nmにおいて75%以上有する
ことが好ましい。プラスチック基板の両面に薄膜を形成
する場合に、片面ずつ形成したのでは、片面側だけに形
成した直後に基板がカールする。また、片面ずつそれぞ
れに薄膜形成の手順が必要であるため、生産性、コスト
の点にも問題がある。そこで、同時に両面に無機物質薄
膜を形成することが好ましい。一般に基板のカールは、
基板上に形成される薄膜の内部応力によって決定され
る。さらに、薄膜作製時の温度によって生じる熱応力も
線膨張係数の大きなプラスチック基板においては問題と
なる。従って、プラスチック基板上に薄膜積層デバイス
を形成し、フラットなものを得るためには薄膜積層デバ
イスを作製する際に生じる内部応力および熱応力を打ち
消す応力を有する基板構成が要求される。本発明の両面
に無機物質からなる薄膜を形成した基板を用いる場合、
下式のような応力を持った無機物質からなる薄膜が必要
となる。薄膜積層デバイス(図1の2,6,7)の応力
+第2無機材料層(図1の2b)の応力=第1無機材料
層(図1の2a)の応力第1および第2の無機物質が同
一組成、同質の材料の場合、その応力は膜厚によって決
まることから、無機物質を両面に形成したプラスチック
基板の応力の調節は、無機物質の膜厚で制御することが
容易である。しかしながら、上記のような無機物質の薄
膜を設けた場合であっても、薄膜積層デバイスを一定の
駆動条件下で連続駆動するとデバイスがジュール熱を発
生するため、無機物質から成る薄膜と基板材質との熱膨
張係数差が大きい場合には大きな熱応力が発生し、薄膜
が基板から剥離する。一般にプラスチックの熱膨張係数
は無機物質のそれに比べて大きいのであるが、前記のご
とき現象を回避するためには無機物質の熱膨張係数が室
温〜200℃において5×10-6/℃以上であることが
必要であることが判明した。そのような物質としてはA
l2O3,BeO,MgO,AlN,ZrO2等があげら
れるが、耐プロセス性、耐環境性等の面でZrO2が特
に望ましい。尚、必要に応じてこのような物質から成る
薄膜の上に他の物質から成る薄膜を形成してもよい。ま
た、前記のように薄膜積層デバイスがジュール熱を発生
するため、プラスチック基板上に設ける無機物質から成
る薄膜の熱伝導率が該プラスチック基板のそれに比較し
て小さい場合にも、熱ストレスにより薄膜が基板から剥
離する。これを回避するためには無機物質の熱伝導率が
室温〜200℃において0.04Cal/cm・S・℃
以上であることが必要であった。そのような物質として
はAl2O3,BeO,MgO,AlN,BN,ダイヤモ
ンド等があげられるが、耐プロセス性、耐環境性、成膜
性等の面でAlN,BNが特に望ましい。本発明におい
て、前記のような室温〜200℃における熱伝導率が
0.04Cal/cm・S・℃以上あるいは熱膨張係数
が5×10-6/℃以上である無機物質の薄膜も本出願人
が先きに出願した発明(特願平2−417313)のよ
うに、積層した2種以上の薄膜層からなるものであって
もよい。また、これら薄膜層も、前記の無機物質をスパ
ッタリング法、プラズマCVD法、イオンプレーティン
グ法、塗布法等により、数百Å〜数μmの厚さに堆積し
て形成することができる。
【0005】本発明の第2は、耐熱性ポリマー基板、特
に結晶化したポリマー基板を使用する点にある。本発明
で使用するプラスチック基板を構成する材料の種類は、
特に制限されないが、ポリエチレンテレフタレート(P
ET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイ
ミド(PI)、ポリフェニレンサルファイド(PP
S)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリ
エーテルサルホン(PES)、ポリアミド(PA)、ポ
リアクリレート等の耐熱性ポリマーが挙げられる。特
に、本発明者らは、研究を重ねた結果、素子作製プロセ
スにおけるプラスチック基板の変形が、プラスチックフ
ィルムの場合ではカールが最大の問題であることが明ら
かとなった。さらにこのプラスチックフィルムの変形や
カールの原因は、積層する薄膜の内部応力、プラスチッ
クの熱伸縮、酸、アルカリ、水による膨潤などであるこ
とを知見し、よりち密な構造を有する結晶化したプラス
チック基板を用いることが効果的であることが明らかと
なった。結晶化度としては、結晶化度が小さい場合に
は、弾性率の低下、熱膨張係数の増大、吸水率の増大、
透気性の増大を生じてしまい、薄膜積層用基板として好
ましくない。一方、結晶化度が大きい場合、耐衝撃性が
低下してしまい、やはり薄膜積層用基板として好ましく
ない。したがって、プラスチック基板の結晶化度は10
〜90%、好ましくは15〜85%が好ましい。プラス
チック基板の結晶化度の制御は溶融冷却温度等の作製温
度によって行なうことができる。さらに、該結晶化プラ
スチック基板としては、未延伸のものだけでなく延伸、
特に2軸延伸しながら結晶化したプラスチックフィルム
を使用することも可能である。また、これら結晶質を有
するプラスチックは、オゾン、プラズマ、光、熱により
2次処理を行い、薄膜積層デバイス用基板に好適なプラ
スチック表面とすることが望ましい。これらプラスチッ
クの厚さは、50μm〜2mmのものを使用するか、5
00μm以下、特に300μm以下が好ましい。
に結晶化したポリマー基板を使用する点にある。本発明
で使用するプラスチック基板を構成する材料の種類は、
特に制限されないが、ポリエチレンテレフタレート(P
ET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイ
ミド(PI)、ポリフェニレンサルファイド(PP
S)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリ
エーテルサルホン(PES)、ポリアミド(PA)、ポ
リアクリレート等の耐熱性ポリマーが挙げられる。特
に、本発明者らは、研究を重ねた結果、素子作製プロセ
スにおけるプラスチック基板の変形が、プラスチックフ
ィルムの場合ではカールが最大の問題であることが明ら
かとなった。さらにこのプラスチックフィルムの変形や
カールの原因は、積層する薄膜の内部応力、プラスチッ
クの熱伸縮、酸、アルカリ、水による膨潤などであるこ
とを知見し、よりち密な構造を有する結晶化したプラス
チック基板を用いることが効果的であることが明らかと
なった。結晶化度としては、結晶化度が小さい場合に
は、弾性率の低下、熱膨張係数の増大、吸水率の増大、
透気性の増大を生じてしまい、薄膜積層用基板として好
ましくない。一方、結晶化度が大きい場合、耐衝撃性が
低下してしまい、やはり薄膜積層用基板として好ましく
ない。したがって、プラスチック基板の結晶化度は10
〜90%、好ましくは15〜85%が好ましい。プラス
チック基板の結晶化度の制御は溶融冷却温度等の作製温
度によって行なうことができる。さらに、該結晶化プラ
スチック基板としては、未延伸のものだけでなく延伸、
特に2軸延伸しながら結晶化したプラスチックフィルム
を使用することも可能である。また、これら結晶質を有
するプラスチックは、オゾン、プラズマ、光、熱により
2次処理を行い、薄膜積層デバイス用基板に好適なプラ
スチック表面とすることが望ましい。これらプラスチッ
クの厚さは、50μm〜2mmのものを使用するか、5
00μm以下、特に300μm以下が好ましい。
【0006】本発明の第3は、金属−絶縁体−金属構成
のMIM型素子を使用する点にある。本発明の薄膜積層
デバイスとしては、金属−絶縁体−金属層構成のMIM
型素子、特開昭61−275811号公報で言うところ
のMSI素子(Metal−Semi−Insulat
or)、半導体−絶縁体−半導体層構成のSIS(Se
miconductor−Insulator−Sem
iconductor)素子、特開昭64−7577号
公報に記載の金属−絶縁体−金属−絶縁体−金属のMI
MIM素子などがある。なかでも、絶縁体に硬質炭素膜
を用いたMIM型素子が有利である。硬質炭素膜を絶縁
膜とすることで最高作製プロセス温度が140℃以下と
なった。さらに、硬質炭素膜を用いることにより広範囲
でのデバイス設計が可能で、しかも素子特性のバラツキ
が少なく、また、しきい値電圧、耐圧に優れ、歩留りの
よい薄膜二端子素子が得られる。ただ、硬質炭素膜を絶
縁層に用いた場合、プラスチック基板(フィルム)は大
きくカールするので基板両面に無機物質膜を形成し基板
の剛性を大きくすることにより対応する。
のMIM型素子を使用する点にある。本発明の薄膜積層
デバイスとしては、金属−絶縁体−金属層構成のMIM
型素子、特開昭61−275811号公報で言うところ
のMSI素子(Metal−Semi−Insulat
or)、半導体−絶縁体−半導体層構成のSIS(Se
miconductor−Insulator−Sem
iconductor)素子、特開昭64−7577号
公報に記載の金属−絶縁体−金属−絶縁体−金属のMI
MIM素子などがある。なかでも、絶縁体に硬質炭素膜
を用いたMIM型素子が有利である。硬質炭素膜を絶縁
膜とすることで最高作製プロセス温度が140℃以下と
なった。さらに、硬質炭素膜を用いることにより広範囲
でのデバイス設計が可能で、しかも素子特性のバラツキ
が少なく、また、しきい値電圧、耐圧に優れ、歩留りの
よい薄膜二端子素子が得られる。ただ、硬質炭素膜を絶
縁層に用いた場合、プラスチック基板(フィルム)は大
きくカールするので基板両面に無機物質膜を形成し基板
の剛性を大きくすることにより対応する。
【0007】次に前記MIM素子の製法について図1〜
3を参照して詳細に説明する。まず、前記の無機物質を
両面にコート2a,2bした、あるいはコートしていな
いプラスチック基板1上に画素電極用透明電極材料を蒸
着、スパッタリング等の方法で堆積し、所定のパターン
にパターニングし、画素電極4とする。次に、蒸着、ス
パッタリング等の方法で下部電極用導体薄膜を形成し、
ウエット又はドライエッチングにより所定のパターンに
パターニングして下部電極となる第1導体7とし、その
上にプラズマCVD法、イオンビーム法等により硬質炭
素膜2を被覆後、ドライエッチング、ウエットエッチン
グ又はレジストを用いるリフトオフ法により所定のパタ
ーンにパターニングして絶縁膜とし、次にその上に蒸
着、スパッタリング等の方法によりバスライン用導体薄
膜を被覆し、所定のパターンにパターニングしてバスラ
インとなる第2導体6を形成し、最後に下部電極の不必
要部分を除去し、透明電極パターンを露出させ、画素電
極4とする。この場合、MIM素子の構成はこれに限ら
れるものではなく、MIM素子の作製後、最上層に透明
電極を設けたもの、透明電極が上部又は下部電極を兼ね
た構成のもの、下部電極の側面にMIM素子を形成した
もの等、種々の変形が可能である。ここで下部電極、上
部電極及び透明電極の厚さは通常、夫々数百〜数千Å、
数百〜数千Å、数百〜数千Åの範囲である。硬質炭素膜
の厚さは、100〜8000Å、望ましくは200〜6
000Å、さらに望ましくは300〜4000Åの範囲
である。又プラスチック基板の場合、いままでその耐熱
性から能動素子を用いたアクティブマトリックス装置の
作製が非常に困難であった。しかし硬質炭素膜は室温程
度の基板温度で良質な膜の作製が可能であり、プラスチ
ック基板においても作製が可能であり、非常に有効な画
質向上手段である。次に本発明で使用されるMIM素子
の材料について更に詳しく説明する。下部電極となる第
1導体7の材料としては、Al,Ta,Cr,W,Mo,P
t,Ni,Ti,Cu,Au,W,ITO,ZnO:Al,In
2O3,SnO2等種々の導電体が使用される。次にバスラ
インとなる第2導体6の材料としては、Al,Cr,N
i,Mo,Pt,Ag,Ti,Cu,Au,W,Ta,ITO,
ZnO:Al,In2O3,SnO2等種々の導電体が使用
されるが、I−V特性の安定性及び信頼性が特に優れて
いる点からNi,Pt,Agが好ましい。絶縁膜として
硬質炭素膜2を用いたMIM素子は電極の種類を変えて
も対称性が変化せず、またlnI∝√Vの関係からプー
ルフレンケル型の伝導をしていることが判る。またこの
ことからこの種のMIM素子の場合、上部電極と下部電
極との組合せをどのようにしてもよいことが判る。しか
し硬質炭素膜と電極との密着力や界面状態により素子特
性(I−V特性)の劣化及び変化が生じる。これらを考
慮すると、Ni,Pt,Agが良いことがわかった。本発
明のMIM素子の電流−電圧特性は図4のように示さ
れ、近似的には以下に示すような伝導式で表わされる。
3を参照して詳細に説明する。まず、前記の無機物質を
両面にコート2a,2bした、あるいはコートしていな
いプラスチック基板1上に画素電極用透明電極材料を蒸
着、スパッタリング等の方法で堆積し、所定のパターン
にパターニングし、画素電極4とする。次に、蒸着、ス
パッタリング等の方法で下部電極用導体薄膜を形成し、
ウエット又はドライエッチングにより所定のパターンに
パターニングして下部電極となる第1導体7とし、その
上にプラズマCVD法、イオンビーム法等により硬質炭
素膜2を被覆後、ドライエッチング、ウエットエッチン
グ又はレジストを用いるリフトオフ法により所定のパタ
ーンにパターニングして絶縁膜とし、次にその上に蒸
着、スパッタリング等の方法によりバスライン用導体薄
膜を被覆し、所定のパターンにパターニングしてバスラ
インとなる第2導体6を形成し、最後に下部電極の不必
要部分を除去し、透明電極パターンを露出させ、画素電
極4とする。この場合、MIM素子の構成はこれに限ら
れるものではなく、MIM素子の作製後、最上層に透明
電極を設けたもの、透明電極が上部又は下部電極を兼ね
た構成のもの、下部電極の側面にMIM素子を形成した
もの等、種々の変形が可能である。ここで下部電極、上
部電極及び透明電極の厚さは通常、夫々数百〜数千Å、
数百〜数千Å、数百〜数千Åの範囲である。硬質炭素膜
の厚さは、100〜8000Å、望ましくは200〜6
000Å、さらに望ましくは300〜4000Åの範囲
である。又プラスチック基板の場合、いままでその耐熱
性から能動素子を用いたアクティブマトリックス装置の
作製が非常に困難であった。しかし硬質炭素膜は室温程
度の基板温度で良質な膜の作製が可能であり、プラスチ
ック基板においても作製が可能であり、非常に有効な画
質向上手段である。次に本発明で使用されるMIM素子
の材料について更に詳しく説明する。下部電極となる第
1導体7の材料としては、Al,Ta,Cr,W,Mo,P
t,Ni,Ti,Cu,Au,W,ITO,ZnO:Al,In
2O3,SnO2等種々の導電体が使用される。次にバスラ
インとなる第2導体6の材料としては、Al,Cr,N
i,Mo,Pt,Ag,Ti,Cu,Au,W,Ta,ITO,
ZnO:Al,In2O3,SnO2等種々の導電体が使用
されるが、I−V特性の安定性及び信頼性が特に優れて
いる点からNi,Pt,Agが好ましい。絶縁膜として
硬質炭素膜2を用いたMIM素子は電極の種類を変えて
も対称性が変化せず、またlnI∝√Vの関係からプー
ルフレンケル型の伝導をしていることが判る。またこの
ことからこの種のMIM素子の場合、上部電極と下部電
極との組合せをどのようにしてもよいことが判る。しか
し硬質炭素膜と電極との密着力や界面状態により素子特
性(I−V特性)の劣化及び変化が生じる。これらを考
慮すると、Ni,Pt,Agが良いことがわかった。本発
明のMIM素子の電流−電圧特性は図4のように示さ
れ、近似的には以下に示すような伝導式で表わされる。
【0008】
【数1】 I:電流 V:印加電圧 κ:導電係数 β:プールフレン
ケル係数 n:キャリヤ密度 μ:キャリヤモビリティ q:電子の
電荷量 Φ:トラップ深さ ρ:比抵抗 d:硬質炭素の膜厚(Å) k:ボルツマン定数 T:雰囲気温度 ε1:硬質炭素の
誘電率 ε2:真空誘電率
ケル係数 n:キャリヤ密度 μ:キャリヤモビリティ q:電子の
電荷量 Φ:トラップ深さ ρ:比抵抗 d:硬質炭素の膜厚(Å) k:ボルツマン定数 T:雰囲気温度 ε1:硬質炭素の
誘電率 ε2:真空誘電率
【0009】次に本発明で用いられる硬質炭素膜につい
て詳しく説明する。この膜は、炭素原子及び水素原子を
主要な組織形成元素として非晶質及び微結晶質の少なく
とも一方を含む硬質炭素膜(i−C膜、ダイヤモンド状
炭素膜、アモルファスダイヤモンド膜、ダイヤモンド薄
膜とも呼ばれる)からなっている。硬質炭素膜の一つの
特徴は気相成長膜であるがために、後述するように、そ
の諸物性が製膜条件によって広範囲に制御できることで
ある。従って、絶縁膜といってもその抵抗値は半絶縁体
から絶縁体までの領域をガバーしており、この意味では
本発明の薄膜二端子素子はMIM素子は勿論のこと、そ
れ以外でも、例えば特開昭61−260219号公報で
いうところのMSI素子(Metal−Semi−In
sulator)や、SIS(Semiconduct
or−Insulator−Semiconducto
r)素子(半導体−絶縁体−半導体であって、ここでの
「半導体」は不純物を高濃度にドープさせたものであ
る)としても位置付けられるものである。硬質炭素膜を
形成するためには有機化合物ガス、特に炭化水素ガスが
用いられる。これら原料における相状態は常温常圧にお
いて必ずしも気相である必要はなく、加熱或は減圧等に
より溶融、蒸発、昇華等を経て気化し得るものであれ
ば、液相でも固相でも使用可能である。原料ガスとして
の炭化水素ガスについては、例えばCH4,C2H6,C3
H8,C4H10等のパラフィン系炭化水素、C2H2等のア
セチレン系炭化水素、オレフィン系炭化水素、ジオレフ
ィン系炭化水素、さらには芳香族炭化水素などすベての
炭化水素を少なくとも含むガスが使用可能である。さら
に、炭化水素以外でも、例えば、アルコール類、ケトン
類、エーテル類、エステル類、CO,CO2等、少なく
とも炭素元素を含む化合物であれば使用可能である。本
発明における原料ガスからの硬質炭素膜の形成方法とし
ては、成膜活性種が、直流、低周波、高周波、或いはマ
イクロ波等を用いたプラズマ法により生成されるプラズ
マ状態を経て形成される方法が好ましいが、より大面積
化、均一性向上、低温成膜の目的で、低圧下で堆積を行
なうため、磁界効果を利用する方法がさらに好ましい。
また高温における熱分解によっても活性種を形成でき
る。その他にも、イオン化蒸着法、或いはイオンビーム
蒸着法等により生成されるイオン状態を経て形成されて
もよいし、真空蒸着法、或いはスパッタリング法等によ
り生成される中性粒子から形成されてもよいし、さらに
は、これらの組み合せにより形成されてもよい。
て詳しく説明する。この膜は、炭素原子及び水素原子を
主要な組織形成元素として非晶質及び微結晶質の少なく
とも一方を含む硬質炭素膜(i−C膜、ダイヤモンド状
炭素膜、アモルファスダイヤモンド膜、ダイヤモンド薄
膜とも呼ばれる)からなっている。硬質炭素膜の一つの
特徴は気相成長膜であるがために、後述するように、そ
の諸物性が製膜条件によって広範囲に制御できることで
ある。従って、絶縁膜といってもその抵抗値は半絶縁体
から絶縁体までの領域をガバーしており、この意味では
本発明の薄膜二端子素子はMIM素子は勿論のこと、そ
れ以外でも、例えば特開昭61−260219号公報で
いうところのMSI素子(Metal−Semi−In
sulator)や、SIS(Semiconduct
or−Insulator−Semiconducto
r)素子(半導体−絶縁体−半導体であって、ここでの
「半導体」は不純物を高濃度にドープさせたものであ
る)としても位置付けられるものである。硬質炭素膜を
形成するためには有機化合物ガス、特に炭化水素ガスが
用いられる。これら原料における相状態は常温常圧にお
いて必ずしも気相である必要はなく、加熱或は減圧等に
より溶融、蒸発、昇華等を経て気化し得るものであれ
ば、液相でも固相でも使用可能である。原料ガスとして
の炭化水素ガスについては、例えばCH4,C2H6,C3
H8,C4H10等のパラフィン系炭化水素、C2H2等のア
セチレン系炭化水素、オレフィン系炭化水素、ジオレフ
ィン系炭化水素、さらには芳香族炭化水素などすベての
炭化水素を少なくとも含むガスが使用可能である。さら
に、炭化水素以外でも、例えば、アルコール類、ケトン
類、エーテル類、エステル類、CO,CO2等、少なく
とも炭素元素を含む化合物であれば使用可能である。本
発明における原料ガスからの硬質炭素膜の形成方法とし
ては、成膜活性種が、直流、低周波、高周波、或いはマ
イクロ波等を用いたプラズマ法により生成されるプラズ
マ状態を経て形成される方法が好ましいが、より大面積
化、均一性向上、低温成膜の目的で、低圧下で堆積を行
なうため、磁界効果を利用する方法がさらに好ましい。
また高温における熱分解によっても活性種を形成でき
る。その他にも、イオン化蒸着法、或いはイオンビーム
蒸着法等により生成されるイオン状態を経て形成されて
もよいし、真空蒸着法、或いはスパッタリング法等によ
り生成される中性粒子から形成されてもよいし、さらに
は、これらの組み合せにより形成されてもよい。
【0010】こうして作製される硬質炭素膜の堆積条件
の一例はプラズマCVD法の場合、次の通りである。 RF出力:0.1〜50W/cm2 圧 力:10-3〜10Torr 堆積温度:室温〜350℃、好ましくは室温〜250℃ このプラズマ状態により原料ガスがラジカルとイオンと
に分解され反応することによって、基板上に炭素原子C
と水素原子Hとからなるアモルファス(非晶質)及び微
結晶質(結晶の大きさは数10Å〜数μm)の少くとも
一方を含む硬質炭素膜が堆積する。また、硬質炭素膜の
諸特性を表1に示す。
の一例はプラズマCVD法の場合、次の通りである。 RF出力:0.1〜50W/cm2 圧 力:10-3〜10Torr 堆積温度:室温〜350℃、好ましくは室温〜250℃ このプラズマ状態により原料ガスがラジカルとイオンと
に分解され反応することによって、基板上に炭素原子C
と水素原子Hとからなるアモルファス(非晶質)及び微
結晶質(結晶の大きさは数10Å〜数μm)の少くとも
一方を含む硬質炭素膜が堆積する。また、硬質炭素膜の
諸特性を表1に示す。
【0011】
【表1】 注)測定法; 比抵抗(ρ) :コプレナー型セルによるI-V特性より
求める。 光学的バンドギャップ(Egopt):分光特性から吸収
係数(α)を求め、数2式の関係より決定。
求める。 光学的バンドギャップ(Egopt):分光特性から吸収
係数(α)を求め、数2式の関係より決定。
【0012】
【数2】 膜中水素量〔C(H)〕:赤外吸収スペクトルから29
00/cm近のピークを積分し、吸収断面積Aを掛けて
求める。すなわち、 〔C(H)〕=A・∫α(ν)/ν・dν SP3/SP2比:赤外吸収スペクトルを、SP3,SP2
にそれぞれ帰属されるガウス関数に分解し、その面積比
より求める。 ビッカース硬度(H):マイクロビッカース計による。 屈折率(n) :エリプソメーターによる。 欠陥密度 :ESRによる。
00/cm近のピークを積分し、吸収断面積Aを掛けて
求める。すなわち、 〔C(H)〕=A・∫α(ν)/ν・dν SP3/SP2比:赤外吸収スペクトルを、SP3,SP2
にそれぞれ帰属されるガウス関数に分解し、その面積比
より求める。 ビッカース硬度(H):マイクロビッカース計による。 屈折率(n) :エリプソメーターによる。 欠陥密度 :ESRによる。
【0013】こうして形成される硬質炭素膜はラマン分
光法及びIR吸収法による分析の結果、夫々、図5,6
及び7に示すように炭素原子がSP3の混成軌道とSP2
の混成軌道とを形成した原子間結合が混在していること
が明らかになっている。SP3結合とSP2結合の比率
は、IRスペクトルをピーク分離することで概ね推定で
きる。IRスペクトルには、2800〜3150cm-1
に多くのモードのスペクトルが重なって測定されるが、
夫々の波数に対応するピークの帰属は明らかになってお
り、図5の如くガウス分布によってピーク分離を行な
い、夫々のピーク面積を算出し、その比率を求めればS
P3/SP2を知ることができる。また、X線及び電子線
回折分析によればアモルファス状態(a-C:H)、及
び/又は約50Å〜数μm程度の微結晶粒を含むアモル
ファス状態にあることが判っている。一般に量産に適し
ているプラズマCVD法の場合には、RF出力が小さい
ほど膜の比抵抗値および硬度が増加し、低圧力なほど活
性種の寿命が増加するために基板温度の低温化、大面積
での均一化が図れ、かつ比抵抗、硬度が増加する傾向に
ある。更に、低圧力ではプラズマ密度が減少するため、
磁場閉じ込め効果を利用する方法は比抵抗の増加には特
に効果的である。さらに、この方法は常温〜150℃程
度の比較的低い温度条件でも同様に良質の硬質炭素膜を
形成できるという特徴を有しているため、MIM素子製
造プロセスの低温化には最適である。従って、使用する
基板材料の選択自由度が広がり、基板温度をコントロー
ルし易いために大面積に均一な膜が得られるという特徴
をもっている。また硬質炭素膜の構造、物性は表1に示
したように、広範囲に制御可能であるため、デバイス特
性を自由に設計できる利点もある。さらには膜の比誘電
率も2〜6と従来のMIM素子に使用されていたTa2
O5,Al2O3,SiNxと比較して小さいため、同じ電
気容量を持った素子を作る場合、素子サイズが大きくて
すむので、それほど微細加工を必要とせず、歩留りが向
上する(駆動条件の関係からLCDとMIM素子の容量
比はC(LCD)/C(MIM)=10:1程度必要で
ある)。また、素子急峻性は、β∝1/√ε・√dであ
るため、比誘電率εが小さければ急峻性は大きくなり、
オン電流Ionとオフ電流Ioffとの比が大きくとれるよ
うになる。このためより低デューティ比でのLCD駆動
が可能となり、高密度のLCDが実現できる。さらに膜
の硬度が高いため、液晶材料封入時のラビング工程によ
る損傷が少なくこの点からも歩留りが向上する。以上の
点を顧みるに、硬質炭素膜を使用することで、低コス
ト、階調性(カラー化)、高密度LCDが実現できる。
さらにこの硬質炭素膜が炭素原子及び水素原子の他に、
周期律表第III族元素、同第IV族元素、同第V族元素、
アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素、窒素原子、
酸素元素、カルコゲン系元素又はハロゲン原子を構成元
素として含んでもよい。構成元素の1つとして周期律表
第III族元素、同じく第V族元素、アルカリ金属元素、ア
ルカリ土類金属元素、窒素原子又は酸素原子を導入した
ものは硬質炭素膜の膜厚をノンドープのものに比べて約
2〜3倍に厚くすることができ、またこれにより素子作
製時のピンホールの発生を防止すると共に、素子の機械
的強度を飛躍的に向上することができる。更に窒素原子
又は酸素原子の場合は以下に述べるような周期律表第IV
族元素等の場合と同様な効果がある。同様に周期律表第
IV族元素、カルコゲン系元素又はハロゲン元素を導入し
たものは硬質炭素膜の安定性が飛躍的に向上すると共
に、膜の硬度も改善されることも相まって高信頼性の素
子が作製できる。これらの効果が得られるのは第IV族元
素及びカルコゲン系元素の場合は硬質炭素膜中に存在す
る活性な2重結合を減少させるからであり、またハロゲ
ン元素の場合は、1)水素に対する引抜き反応により原料
ガスの分解を促進して膜中のダングリングボンドを減少
させ、2)成膜過程でハロゲン元素XがC−H結合中の水
素を引抜いてこれと置換し、C−X結合として膜中に入
り、結合エネルギーが増大する(C−H間及びC−X間
の結合エネルギーはC−X間の方が大きい)からであ
る。これらの元素を膜の構成元素とするためには、原料
ガスとしては炭化水素ガス及び水素の他に、ドーパント
として膜中に周期律表第III族元素、同第IV族元素、同
第V族元素、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元
素、窒素原子、酸素原子、カルコゲン系元素又はハロゲ
ン元素を含有させるために、これらの元素又は原子を含
む化合物(又は分子)(以下、これらを「他の化合物」と
いうこともある)のガスが用いられる。ここで周期律表
第III族元素を含む化合物としては、例えばB(OC2H
5)3,B2H6,BCl3,BBr3,BF3,Al(O−
i−C3H7)3,(CH3)3Al,(C2H5)3Al,
(i−C4H9)3Al,AlCl3,Ga(O−i−C3
H7)3,(CH3)3Ga,(C2H5)3Ga,GaC
l3,GaBr3,(O−i−C3H7)3In,(C
2H5)3In等がある。周期律表第IV族元素を含む化
合物としては、例えばSi2H6,(C2H5)3SiH,
SiF4,SiH2Cl2,SiCl4,Si(OC
H3)4,Si(OC2H5)4,Si(OC3H7)4,Ge
Cl4,GeH4,Ge(OC2H5)4,Ge(C
2H5)4,(CH3)4Sn,(C2H5)4Sn,SnCl
4等がある。周期律表第V族元素を含む化合物として
は、例えばPH3,PF3,PF5,PCl2F3,PC
l3,PCl2F,PBr3,PO(OCH3)3,P(C2
H5)3,POCl3,AsH3,AsCl3,AsBr3,
AsF3,AsF5,AsCl3,SbH3,SbF3,S
bCl3,Sb(OC2H5)3等がある。アルカリ金属原
子を含む化合物としては、例えばLiO−i−C3H7,
NaO−i−C3H7,KO−i−C3H7等がある。アル
カリ土類金属原子を含む化合物としては、例えばCa
(OC2H5)3,Mg(OC2H5)2,(C2H5)2Mg
等がある。窒素原子を含む化合物としては、例えば窒素
ガス、アンモニア等の無機化合物、アミノ基、シアノ基
等の官能基を有する有機化合物及び窒素を含む複素環等
がある。酸素原子を含む化合物としては、例えば酸素ガ
ス、オゾン、水(水蒸気)、過酸化水素、一酸化炭素、
二酸化炭素、亜酸化炭素、一酸化窒素、二酸化窒素、三
酸化二窒素、五酸化二窒素、三酸化窒素等の無機化合
物、水酸基、アルデヒド基、アシル基、ケトン基、ニト
ロ基、ニトロソ基、スルホン基、エーテル結合、エステ
ル結合、ペプチド結合、酸素を含む複素環等の官能基或
いは結合を有する有機化合物、更には金属アルコキシド
等が挙げられる。カルコゲン系元素を含む化合物として
は、例えばH2S,(CH3)(CH2)4S(CH2)4CH3,
CH2=CHCH2SCH2CH=CH2,C2H5SC
2H5,C2H5SCH3,チオフェン、H2Se,(C2H5)2
Se,H2Te等がある。またハロゲン元素を含む化合物
としては、例えば弗素、塩素、臭素、沃素、弗化水素、
弗化炭素、弗化塩素、弗化臭素、弗化沃素、塩化水素、
塩化臭素、塩化沃素、臭化水素、臭化沃素、沃化水素等
の無機化合物、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリー
ル、ハロゲン化スチレン、ハロゲン化ポリメチレン、ハ
ロホルム等の有機化合物が用いられる。液晶駆動MIM
素子として好適な硬質炭素膜は、駆動条件から膜厚が1
00〜8000Å、比抵抗が106〜1013Ω・cmの範
囲であることが有利である。なお、駆動電圧と耐圧(絶
縁破壊電圧)とのマージンを考慮すると膜厚は200Å
以上であることが望ましく、また、画素部と薄膜二端子
素子部の段差(セルギャップ差)に起因する色むらが実
用上問題とならないようにするには膜厚は6000Å以
下であることが望ましいことから、硬質炭素膜の膜厚は
200〜6000Å、比抵抗は5×106〜1013Ω・c
mであることがより好ましい。硬質炭素膜のピンホール
による素子の欠陥数は膜厚の減少にともなって増加し、
300Å以下では特に顕著になること(欠陥率は1%を
越える)、及び、膜厚の面内分布の均一性(ひいては素
子特性の均一性)が確保できなくなる(膜厚制御の精度は
30Å程度が限度で、膜厚のバラツキが10%を越え
る)ことから、膜厚は300Å以上であることがより望
ましい。また、ストレスによる硬質炭素膜の剥離が起こ
りにくくするため、及び、より低デューティ比(望まし
くは1/1000以下)で駆動するために、膜厚は40
00Å以下であることがより望ましい。これらを総合し
て考慮すると、硬質炭素膜の膜厚は300〜4000
Å、比抵抗率は107〜1011Ω・cmであることが一層
好ましい。
光法及びIR吸収法による分析の結果、夫々、図5,6
及び7に示すように炭素原子がSP3の混成軌道とSP2
の混成軌道とを形成した原子間結合が混在していること
が明らかになっている。SP3結合とSP2結合の比率
は、IRスペクトルをピーク分離することで概ね推定で
きる。IRスペクトルには、2800〜3150cm-1
に多くのモードのスペクトルが重なって測定されるが、
夫々の波数に対応するピークの帰属は明らかになってお
り、図5の如くガウス分布によってピーク分離を行な
い、夫々のピーク面積を算出し、その比率を求めればS
P3/SP2を知ることができる。また、X線及び電子線
回折分析によればアモルファス状態(a-C:H)、及
び/又は約50Å〜数μm程度の微結晶粒を含むアモル
ファス状態にあることが判っている。一般に量産に適し
ているプラズマCVD法の場合には、RF出力が小さい
ほど膜の比抵抗値および硬度が増加し、低圧力なほど活
性種の寿命が増加するために基板温度の低温化、大面積
での均一化が図れ、かつ比抵抗、硬度が増加する傾向に
ある。更に、低圧力ではプラズマ密度が減少するため、
磁場閉じ込め効果を利用する方法は比抵抗の増加には特
に効果的である。さらに、この方法は常温〜150℃程
度の比較的低い温度条件でも同様に良質の硬質炭素膜を
形成できるという特徴を有しているため、MIM素子製
造プロセスの低温化には最適である。従って、使用する
基板材料の選択自由度が広がり、基板温度をコントロー
ルし易いために大面積に均一な膜が得られるという特徴
をもっている。また硬質炭素膜の構造、物性は表1に示
したように、広範囲に制御可能であるため、デバイス特
性を自由に設計できる利点もある。さらには膜の比誘電
率も2〜6と従来のMIM素子に使用されていたTa2
O5,Al2O3,SiNxと比較して小さいため、同じ電
気容量を持った素子を作る場合、素子サイズが大きくて
すむので、それほど微細加工を必要とせず、歩留りが向
上する(駆動条件の関係からLCDとMIM素子の容量
比はC(LCD)/C(MIM)=10:1程度必要で
ある)。また、素子急峻性は、β∝1/√ε・√dであ
るため、比誘電率εが小さければ急峻性は大きくなり、
オン電流Ionとオフ電流Ioffとの比が大きくとれるよ
うになる。このためより低デューティ比でのLCD駆動
が可能となり、高密度のLCDが実現できる。さらに膜
の硬度が高いため、液晶材料封入時のラビング工程によ
る損傷が少なくこの点からも歩留りが向上する。以上の
点を顧みるに、硬質炭素膜を使用することで、低コス
ト、階調性(カラー化)、高密度LCDが実現できる。
さらにこの硬質炭素膜が炭素原子及び水素原子の他に、
周期律表第III族元素、同第IV族元素、同第V族元素、
アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素、窒素原子、
酸素元素、カルコゲン系元素又はハロゲン原子を構成元
素として含んでもよい。構成元素の1つとして周期律表
第III族元素、同じく第V族元素、アルカリ金属元素、ア
ルカリ土類金属元素、窒素原子又は酸素原子を導入した
ものは硬質炭素膜の膜厚をノンドープのものに比べて約
2〜3倍に厚くすることができ、またこれにより素子作
製時のピンホールの発生を防止すると共に、素子の機械
的強度を飛躍的に向上することができる。更に窒素原子
又は酸素原子の場合は以下に述べるような周期律表第IV
族元素等の場合と同様な効果がある。同様に周期律表第
IV族元素、カルコゲン系元素又はハロゲン元素を導入し
たものは硬質炭素膜の安定性が飛躍的に向上すると共
に、膜の硬度も改善されることも相まって高信頼性の素
子が作製できる。これらの効果が得られるのは第IV族元
素及びカルコゲン系元素の場合は硬質炭素膜中に存在す
る活性な2重結合を減少させるからであり、またハロゲ
ン元素の場合は、1)水素に対する引抜き反応により原料
ガスの分解を促進して膜中のダングリングボンドを減少
させ、2)成膜過程でハロゲン元素XがC−H結合中の水
素を引抜いてこれと置換し、C−X結合として膜中に入
り、結合エネルギーが増大する(C−H間及びC−X間
の結合エネルギーはC−X間の方が大きい)からであ
る。これらの元素を膜の構成元素とするためには、原料
ガスとしては炭化水素ガス及び水素の他に、ドーパント
として膜中に周期律表第III族元素、同第IV族元素、同
第V族元素、アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元
素、窒素原子、酸素原子、カルコゲン系元素又はハロゲ
ン元素を含有させるために、これらの元素又は原子を含
む化合物(又は分子)(以下、これらを「他の化合物」と
いうこともある)のガスが用いられる。ここで周期律表
第III族元素を含む化合物としては、例えばB(OC2H
5)3,B2H6,BCl3,BBr3,BF3,Al(O−
i−C3H7)3,(CH3)3Al,(C2H5)3Al,
(i−C4H9)3Al,AlCl3,Ga(O−i−C3
H7)3,(CH3)3Ga,(C2H5)3Ga,GaC
l3,GaBr3,(O−i−C3H7)3In,(C
2H5)3In等がある。周期律表第IV族元素を含む化
合物としては、例えばSi2H6,(C2H5)3SiH,
SiF4,SiH2Cl2,SiCl4,Si(OC
H3)4,Si(OC2H5)4,Si(OC3H7)4,Ge
Cl4,GeH4,Ge(OC2H5)4,Ge(C
2H5)4,(CH3)4Sn,(C2H5)4Sn,SnCl
4等がある。周期律表第V族元素を含む化合物として
は、例えばPH3,PF3,PF5,PCl2F3,PC
l3,PCl2F,PBr3,PO(OCH3)3,P(C2
H5)3,POCl3,AsH3,AsCl3,AsBr3,
AsF3,AsF5,AsCl3,SbH3,SbF3,S
bCl3,Sb(OC2H5)3等がある。アルカリ金属原
子を含む化合物としては、例えばLiO−i−C3H7,
NaO−i−C3H7,KO−i−C3H7等がある。アル
カリ土類金属原子を含む化合物としては、例えばCa
(OC2H5)3,Mg(OC2H5)2,(C2H5)2Mg
等がある。窒素原子を含む化合物としては、例えば窒素
ガス、アンモニア等の無機化合物、アミノ基、シアノ基
等の官能基を有する有機化合物及び窒素を含む複素環等
がある。酸素原子を含む化合物としては、例えば酸素ガ
ス、オゾン、水(水蒸気)、過酸化水素、一酸化炭素、
二酸化炭素、亜酸化炭素、一酸化窒素、二酸化窒素、三
酸化二窒素、五酸化二窒素、三酸化窒素等の無機化合
物、水酸基、アルデヒド基、アシル基、ケトン基、ニト
ロ基、ニトロソ基、スルホン基、エーテル結合、エステ
ル結合、ペプチド結合、酸素を含む複素環等の官能基或
いは結合を有する有機化合物、更には金属アルコキシド
等が挙げられる。カルコゲン系元素を含む化合物として
は、例えばH2S,(CH3)(CH2)4S(CH2)4CH3,
CH2=CHCH2SCH2CH=CH2,C2H5SC
2H5,C2H5SCH3,チオフェン、H2Se,(C2H5)2
Se,H2Te等がある。またハロゲン元素を含む化合物
としては、例えば弗素、塩素、臭素、沃素、弗化水素、
弗化炭素、弗化塩素、弗化臭素、弗化沃素、塩化水素、
塩化臭素、塩化沃素、臭化水素、臭化沃素、沃化水素等
の無機化合物、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリー
ル、ハロゲン化スチレン、ハロゲン化ポリメチレン、ハ
ロホルム等の有機化合物が用いられる。液晶駆動MIM
素子として好適な硬質炭素膜は、駆動条件から膜厚が1
00〜8000Å、比抵抗が106〜1013Ω・cmの範
囲であることが有利である。なお、駆動電圧と耐圧(絶
縁破壊電圧)とのマージンを考慮すると膜厚は200Å
以上であることが望ましく、また、画素部と薄膜二端子
素子部の段差(セルギャップ差)に起因する色むらが実
用上問題とならないようにするには膜厚は6000Å以
下であることが望ましいことから、硬質炭素膜の膜厚は
200〜6000Å、比抵抗は5×106〜1013Ω・c
mであることがより好ましい。硬質炭素膜のピンホール
による素子の欠陥数は膜厚の減少にともなって増加し、
300Å以下では特に顕著になること(欠陥率は1%を
越える)、及び、膜厚の面内分布の均一性(ひいては素
子特性の均一性)が確保できなくなる(膜厚制御の精度は
30Å程度が限度で、膜厚のバラツキが10%を越え
る)ことから、膜厚は300Å以上であることがより望
ましい。また、ストレスによる硬質炭素膜の剥離が起こ
りにくくするため、及び、より低デューティ比(望まし
くは1/1000以下)で駆動するために、膜厚は40
00Å以下であることがより望ましい。これらを総合し
て考慮すると、硬質炭素膜の膜厚は300〜4000
Å、比抵抗率は107〜1011Ω・cmであることが一層
好ましい。
【0014】次に図3により液晶表示装置の作製法を述
べる。まず、絶縁基板1′上に共通電極4′用の透明導
体、例えばITO,ZnO:Al,ZnO:Si,Sn
O2,In2O3等をスパッタリング、蒸着等で数百Åか
ら数μm堆積させ、ストライプ状にパターニングして共
通電極4′とする。この共通電極4′を設けた基板1′
と先にMIM素子をマトリックス状に設けた基板1の各
々の表面にポリイミドのような配向材8を付け、ラビン
グ処理を行ない、シール材を付け、ギャップ材9を入れ
てギャップを一定にし、液晶3を封入して液晶表示装置
とする。このようにして液晶表示装置が得られる。液晶
3に高分子−液晶複合体を使用し、光散乱モードの表示
を形成する場合には、配向膜8を設ける必要はなくな
る。高分子−液晶複合体における高分子材料としては、
ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリフマレー
ト、ポリエチレンオキサイド等が使用可能である。なか
でも剛直な高分子であるポリフマレートが好ましい。液
晶材料としては、従来の液晶表示用に使用されてきたT
N液晶等が使用可能である。高分子−液晶複合体の構造
は、液晶が高分子内でドロップレット状に分散した系や
液晶が高分子内で連続相を形成した系が存在する。いず
れの系においても本発明に使用可能である。これら複合
層は、クロロホルム等を溶媒とした高分子−液晶溶液を
調整し、キャスティング等によって作製可能である。ま
た、モノマーと液晶を混合したのち、光重合させる方法
によっても作製可能である。
べる。まず、絶縁基板1′上に共通電極4′用の透明導
体、例えばITO,ZnO:Al,ZnO:Si,Sn
O2,In2O3等をスパッタリング、蒸着等で数百Åか
ら数μm堆積させ、ストライプ状にパターニングして共
通電極4′とする。この共通電極4′を設けた基板1′
と先にMIM素子をマトリックス状に設けた基板1の各
々の表面にポリイミドのような配向材8を付け、ラビン
グ処理を行ない、シール材を付け、ギャップ材9を入れ
てギャップを一定にし、液晶3を封入して液晶表示装置
とする。このようにして液晶表示装置が得られる。液晶
3に高分子−液晶複合体を使用し、光散乱モードの表示
を形成する場合には、配向膜8を設ける必要はなくな
る。高分子−液晶複合体における高分子材料としては、
ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリフマレー
ト、ポリエチレンオキサイド等が使用可能である。なか
でも剛直な高分子であるポリフマレートが好ましい。液
晶材料としては、従来の液晶表示用に使用されてきたT
N液晶等が使用可能である。高分子−液晶複合体の構造
は、液晶が高分子内でドロップレット状に分散した系や
液晶が高分子内で連続相を形成した系が存在する。いず
れの系においても本発明に使用可能である。これら複合
層は、クロロホルム等を溶媒とした高分子−液晶溶液を
調整し、キャスティング等によって作製可能である。ま
た、モノマーと液晶を混合したのち、光重合させる方法
によっても作製可能である。
【0015】
【実施例】次に本発明の実施例を示すが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。 実施例1 PET基板上にスパッタリング法によりZrO2膜を4
000Å堆積した。次に図2に示す薄膜二端子素子を以
下のように作製した。まず、ITOをスパッタリング法
により700Å厚に堆積後、パターニングして画素電極
4を形成した。次にAlを蒸着法により1000Åに堆
積後、パターニングして下部導体7を形成した。その上
に絶縁膜2として硬質炭素膜をプラズマCVD法により
1100Å堆積させたのち、ドライエッチングによりパ
ターニングした。さらにその上にNiをEB蒸着により
1000Å厚に堆積後、パターニングして上部導体6を
形成した。この時、硬質炭素膜の成膜条件は以下の通り
である。 圧 力:0.035Torr CH4 流量:10SCCM RFパワー:0.3W/cm2
らに限定されるものではない。 実施例1 PET基板上にスパッタリング法によりZrO2膜を4
000Å堆積した。次に図2に示す薄膜二端子素子を以
下のように作製した。まず、ITOをスパッタリング法
により700Å厚に堆積後、パターニングして画素電極
4を形成した。次にAlを蒸着法により1000Åに堆
積後、パターニングして下部導体7を形成した。その上
に絶縁膜2として硬質炭素膜をプラズマCVD法により
1100Å堆積させたのち、ドライエッチングによりパ
ターニングした。さらにその上にNiをEB蒸着により
1000Å厚に堆積後、パターニングして上部導体6を
形成した。この時、硬質炭素膜の成膜条件は以下の通り
である。 圧 力:0.035Torr CH4 流量:10SCCM RFパワー:0.3W/cm2
【0016】実施例2 ポリアリレート基板上にスパッタリング法によりZrO
2膜を3000Å堆積後、スパッタリング法によりSi
Nx膜を1500Å堆積した。次に図9に示す薄膜二端
子素子を以下のように作製した。まず、ITOをスパッ
タリング法により700Å厚に堆積後、パターニングし
て画素電極4を形成した。次にAlを蒸着法により60
0Å厚に堆積後、パターニングして下部導体1を形成し
た。その上に硬質炭素膜をプラズマCVD法により15
00Å堆積させたのち、NiをEB蒸着により1000
Å堆積させた。Ni、硬質炭素膜を順次エッチングして
上部導体3、絶縁膜2を形成した。この時、硬質炭素膜
の成膜条件は以下の通りである。 圧 力:0.035Torr CH4 流量:10SCCM RFパワー:0.6W/cm2
2膜を3000Å堆積後、スパッタリング法によりSi
Nx膜を1500Å堆積した。次に図9に示す薄膜二端
子素子を以下のように作製した。まず、ITOをスパッ
タリング法により700Å厚に堆積後、パターニングし
て画素電極4を形成した。次にAlを蒸着法により60
0Å厚に堆積後、パターニングして下部導体1を形成し
た。その上に硬質炭素膜をプラズマCVD法により15
00Å堆積させたのち、NiをEB蒸着により1000
Å堆積させた。Ni、硬質炭素膜を順次エッチングして
上部導体3、絶縁膜2を形成した。この時、硬質炭素膜
の成膜条件は以下の通りである。 圧 力:0.035Torr CH4 流量:10SCCM RFパワー:0.6W/cm2
【0017】実施例3 ポリアリレート基板上にスパッタリング法によりAlN
膜を2000Å堆積後、スパッタリング法によりSiO
x膜を3000Å堆積した。次に図9に示す薄膜二端子
素子を実施例2と同様にして作製した。
膜を2000Å堆積後、スパッタリング法によりSiO
x膜を3000Å堆積した。次に図9に示す薄膜二端子
素子を実施例2と同様にして作製した。
【0018】実施例4 PET基板上にAlターゲットを用い、ArとN2の混
合ガスのスパッタリングにより、AlN膜を4000Å
堆積した。次に図2に示す薄膜二端子素子を以下のよう
に作製した。まず、ITOをスパッタリング法により7
00Å厚に堆積後、パターニングして画素電極4を形成
した。次にAlを蒸着法により1000Åに堆積後、パ
ターニングして下部導体7を形成した。その上に絶縁膜
2として硬質炭素膜をプラズマCVD法により1100
Å堆積させたのち、ドライエッチングによりパターニン
グした。さらにその上にNiをEB蒸着により1000
Å厚に堆積後、パターニングして上部導体6を形成し
た。この時、硬質炭素膜の成膜条件は以下の通りであ
る。 圧 力:0.035Torr CH4 流量:10SCCM RFパワー:0.3W/cm2
合ガスのスパッタリングにより、AlN膜を4000Å
堆積した。次に図2に示す薄膜二端子素子を以下のよう
に作製した。まず、ITOをスパッタリング法により7
00Å厚に堆積後、パターニングして画素電極4を形成
した。次にAlを蒸着法により1000Åに堆積後、パ
ターニングして下部導体7を形成した。その上に絶縁膜
2として硬質炭素膜をプラズマCVD法により1100
Å堆積させたのち、ドライエッチングによりパターニン
グした。さらにその上にNiをEB蒸着により1000
Å厚に堆積後、パターニングして上部導体6を形成し
た。この時、硬質炭素膜の成膜条件は以下の通りであ
る。 圧 力:0.035Torr CH4 流量:10SCCM RFパワー:0.3W/cm2
【0019】実施例5 ポリアリレート基板上にイオンプレーティング法により
BN膜を3000Å堆積した。次に図9に示す薄膜二端
子素子を以下のように作製した。まず、ITOをスパッ
タリング法により700Å厚に堆積後、パターニングし
て画素電極4を形成した。次にAlを蒸着法により60
0Å厚に堆積後、パターニングして下部導体1を形成し
た。その上に硬質炭素膜をプラズマCVD法により15
00Å堆積させたのち、NiをEB蒸着により1000
Å堆積させた。Ni、硬質炭素膜を順次エッチングして
上部導体3、絶縁膜2を形成した。この時、硬質炭素膜
の成膜条件は以下の通りである。 圧 力:0.035Torr CH4 流量:10SCCM RFパワー:0.6W/cm2
BN膜を3000Å堆積した。次に図9に示す薄膜二端
子素子を以下のように作製した。まず、ITOをスパッ
タリング法により700Å厚に堆積後、パターニングし
て画素電極4を形成した。次にAlを蒸着法により60
0Å厚に堆積後、パターニングして下部導体1を形成し
た。その上に硬質炭素膜をプラズマCVD法により15
00Å堆積させたのち、NiをEB蒸着により1000
Å堆積させた。Ni、硬質炭素膜を順次エッチングして
上部導体3、絶縁膜2を形成した。この時、硬質炭素膜
の成膜条件は以下の通りである。 圧 力:0.035Torr CH4 流量:10SCCM RFパワー:0.6W/cm2
【0020】実施例6 ポリアリレート基板上にスパッタリング法によりSiO
x膜を4000Å堆積後、AlN膜を2000Å堆積し
た。次に図9に示す薄膜二端子素子を実施例5と同様に
して作製した。
x膜を4000Å堆積後、AlN膜を2000Å堆積し
た。次に図9に示す薄膜二端子素子を実施例5と同様に
して作製した。
【0021】実施例7 図1に示すように、100μm厚の2軸延伸ポリエチレ
ンナフタレートフィルム1の両面に、約2000Å厚の
SiO2薄膜(2a,2b)をスパッタリング法によっ
て形成した。次にSiO2上にITO薄膜をスパッタリ
ング法により約1000Å厚に堆積後、パターン化して
画素電極を形成した。次に、MIM素子を次のようにし
て設けた。まず、Alを蒸着法により約1000Å厚に
堆積後パターン化して下部電極7を形成し、その上に、
絶縁層2として、硬質炭素膜をプラズマCVD法により
約1000Å厚に堆積した後、ドライエッチングにより
パターン化した。この時の硬質炭素膜の成膜条件は以下
の通りである。 圧力 :0.035Torr CH4 流量:10 SCCM RFパワー:0.2W/cm2 更にこの上にNiをEB蒸着法により約1000Å厚に
堆積後パターン化して上部電極6を形成した。
ンナフタレートフィルム1の両面に、約2000Å厚の
SiO2薄膜(2a,2b)をスパッタリング法によっ
て形成した。次にSiO2上にITO薄膜をスパッタリ
ング法により約1000Å厚に堆積後、パターン化して
画素電極を形成した。次に、MIM素子を次のようにし
て設けた。まず、Alを蒸着法により約1000Å厚に
堆積後パターン化して下部電極7を形成し、その上に、
絶縁層2として、硬質炭素膜をプラズマCVD法により
約1000Å厚に堆積した後、ドライエッチングにより
パターン化した。この時の硬質炭素膜の成膜条件は以下
の通りである。 圧力 :0.035Torr CH4 流量:10 SCCM RFパワー:0.2W/cm2 更にこの上にNiをEB蒸着法により約1000Å厚に
堆積後パターン化して上部電極6を形成した。
【0022】実施例8 図1に示すように150μm厚のポリエーテルエーテル
ケトンフィルム1(結晶化度45%)の両面に、Si3
N4をスパッタリング法によって約1500Å厚さのS
i3N4層(2a,2b)を形成した。次にSi3N4上に
ITOをスパッタリング法により約1000Å厚に堆積
後、パターン化して画素電極を形成した。次に、MIM
素子を次のようにして設けた。まず、Alを蒸着法によ
り約1000Å厚に堆積後パターン化して下部電極7を
形成し、その上に、絶縁層2として、硬質炭素膜をプラ
ズマCVD法により約1000Å厚に堆積させたのち、
ドライエッチングによりパターン化した。この時の硬質
炭素膜の成膜条件は以下の通りである。 圧力 :0.035Torr CH4 流量:10 SCCM RFパワー:0.2W/cm2 更にこの上にNiをEB蒸着法により約1000Å厚に
堆積後パターン化して上部電極6を形成した。
ケトンフィルム1(結晶化度45%)の両面に、Si3
N4をスパッタリング法によって約1500Å厚さのS
i3N4層(2a,2b)を形成した。次にSi3N4上に
ITOをスパッタリング法により約1000Å厚に堆積
後、パターン化して画素電極を形成した。次に、MIM
素子を次のようにして設けた。まず、Alを蒸着法によ
り約1000Å厚に堆積後パターン化して下部電極7を
形成し、その上に、絶縁層2として、硬質炭素膜をプラ
ズマCVD法により約1000Å厚に堆積させたのち、
ドライエッチングによりパターン化した。この時の硬質
炭素膜の成膜条件は以下の通りである。 圧力 :0.035Torr CH4 流量:10 SCCM RFパワー:0.2W/cm2 更にこの上にNiをEB蒸着法により約1000Å厚に
堆積後パターン化して上部電極6を形成した。
【0023】実施例9 図1に示すように100μm厚の2軸延伸ポリフェニレ
ンサルファイドフィルム1に、両面に約1500Å厚の
Si3N4薄膜(2a,2b)を形成した。次にSi3N4
上にITO薄膜をスパッタリング法により約1000Å
厚に堆積後、パターン化して画素電極を形成した。次
に、MIM素子を次のようにして設けた。まず、Alを
蒸着法により約1000Å厚に堆積後パターン化して下
部電極7を形成し、その上に、絶縁層2として、硬質炭
素膜を実施例1と同一条件のプラズマCVD法により約
1000Å厚に堆積した後、ドライエッチングによりパ
ターン化した。さらにこの上にNiをEB蒸着法により
約1000Å厚に堆積後パターン化して上部電極6を形
成した。
ンサルファイドフィルム1に、両面に約1500Å厚の
Si3N4薄膜(2a,2b)を形成した。次にSi3N4
上にITO薄膜をスパッタリング法により約1000Å
厚に堆積後、パターン化して画素電極を形成した。次
に、MIM素子を次のようにして設けた。まず、Alを
蒸着法により約1000Å厚に堆積後パターン化して下
部電極7を形成し、その上に、絶縁層2として、硬質炭
素膜を実施例1と同一条件のプラズマCVD法により約
1000Å厚に堆積した後、ドライエッチングによりパ
ターン化した。さらにこの上にNiをEB蒸着法により
約1000Å厚に堆積後パターン化して上部電極6を形
成した。
【0024】実施例10 図1に示すように、100μm厚の2軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム1に、片面に約6000Å厚
のSiO2薄膜(2b)を、もう片面には約7000Å
厚のSiO2薄膜(2a)をスパッタリング法によって
形成した。次にSiO2上にITO薄膜をスパッタリン
グ法により約1000Å厚に堆積後、パターン化して画
素電極を形成した。次に、MIM素子を次のようにして
設けた。まず、Alを蒸着法により約1000Å厚に堆
積後パターン化して下部電極7を形成し、その上に、絶
縁層2として、硬質炭素膜を実施例1と同一条件のプラ
ズマCVD法により約1000Å厚に堆積した後、ドラ
イエッチングによりパターン化した。さらにこの上にN
iをEB蒸着法により約1000Å厚に堆積後パターン
化して上部電極6を形成した。以上に述べた各実施例に
よるMIM素子は膜はがれ、基板の変形、基板のカール
は見られなかった。また、200時間の連続駆動でも素
子の劣化はみられなかった。
ンテレフタレートフィルム1に、片面に約6000Å厚
のSiO2薄膜(2b)を、もう片面には約7000Å
厚のSiO2薄膜(2a)をスパッタリング法によって
形成した。次にSiO2上にITO薄膜をスパッタリン
グ法により約1000Å厚に堆積後、パターン化して画
素電極を形成した。次に、MIM素子を次のようにして
設けた。まず、Alを蒸着法により約1000Å厚に堆
積後パターン化して下部電極7を形成し、その上に、絶
縁層2として、硬質炭素膜を実施例1と同一条件のプラ
ズマCVD法により約1000Å厚に堆積した後、ドラ
イエッチングによりパターン化した。さらにこの上にN
iをEB蒸着法により約1000Å厚に堆積後パターン
化して上部電極6を形成した。以上に述べた各実施例に
よるMIM素子は膜はがれ、基板の変形、基板のカール
は見られなかった。また、200時間の連続駆動でも素
子の劣化はみられなかった。
【0025】実施例11 図1に示すように、300μm厚の未延伸ポリイミドフ
ィルム1に、両面に約4000Å厚のSiO2薄膜(2
a,2b)を形成した。次にSiO2上にITO薄膜を
スパッタリング法により約1000Å厚に堆積後、パタ
ーン化して画素電極を形成した。次に、MIM素子を次
のようにして設けた。まず、Alを蒸着法により約10
00Å厚に堆積後パターン化して下部電極7を形成し、
その上に、絶縁層2として、硬質炭素膜をプラズマCV
D法により約1000Å厚に堆積した後、ドライエッチ
ングによりパターン化した。この時の硬質炭素膜の成膜
条件は以下の通りである。 圧力 :0.035Torr CH4 流量:10 SCCM RFパワー:0.2W/cm2 更にこの上にNiをEB蒸着法により約1000Å厚に
堆積後パターン化して上部電極6を形成した。
ィルム1に、両面に約4000Å厚のSiO2薄膜(2
a,2b)を形成した。次にSiO2上にITO薄膜を
スパッタリング法により約1000Å厚に堆積後、パタ
ーン化して画素電極を形成した。次に、MIM素子を次
のようにして設けた。まず、Alを蒸着法により約10
00Å厚に堆積後パターン化して下部電極7を形成し、
その上に、絶縁層2として、硬質炭素膜をプラズマCV
D法により約1000Å厚に堆積した後、ドライエッチ
ングによりパターン化した。この時の硬質炭素膜の成膜
条件は以下の通りである。 圧力 :0.035Torr CH4 流量:10 SCCM RFパワー:0.2W/cm2 更にこの上にNiをEB蒸着法により約1000Å厚に
堆積後パターン化して上部電極6を形成した。
【0026】実施例12 次に、前記実施例で作製した液晶駆動素子を用いて図8
に示した液晶表示装置を以下のように作製した。まず、
絶縁基板1′上に共通電極4′用の透明導体、ITOを
スパッタリングによって700Å堆積させ、ストライプ
状にパターニングして共通電極4′とする。次に、MI
M素子をマトリックス状に設けた基板(実施例1〜4で
作製した液晶駆動素子用基板)1上にポリフマレートと
液晶E8のクロロホルム溶液をキャスティングし、溶媒
蒸発法により高分子−液晶複合層10を設けた。次にシ
ール材を付け、共通電極用絶縁基板1′とはり合せ、次
に、MIM素子基板1の裏面に反射層11を設けて液晶
表示装置とした。このように作製した液晶表示装置は、
バックライトなしでも明るく、高精細な表示が得られ、
かつ、軽量、薄型であるため耐衝撃性、屈曲性にすぐれ
ている。
に示した液晶表示装置を以下のように作製した。まず、
絶縁基板1′上に共通電極4′用の透明導体、ITOを
スパッタリングによって700Å堆積させ、ストライプ
状にパターニングして共通電極4′とする。次に、MI
M素子をマトリックス状に設けた基板(実施例1〜4で
作製した液晶駆動素子用基板)1上にポリフマレートと
液晶E8のクロロホルム溶液をキャスティングし、溶媒
蒸発法により高分子−液晶複合層10を設けた。次にシ
ール材を付け、共通電極用絶縁基板1′とはり合せ、次
に、MIM素子基板1の裏面に反射層11を設けて液晶
表示装置とした。このように作製した液晶表示装置は、
バックライトなしでも明るく、高精細な表示が得られ、
かつ、軽量、薄型であるため耐衝撃性、屈曲性にすぐれ
ている。
【0027】
【効果】本発明の基板付薄膜積層デバイスは、基板とし
て結晶質を有する未延伸あるいは2軸延伸されたプラス
チック基板および/または該基板上に無機物質の被膜を
形成したものを使用することで、基板の変形、カール等
がなく、かつ低コスト、軽量化を達成でき、さらには薄
膜積層デバイスを絶縁層に硬質炭素膜を用いたMIM型
素子にすると、硬質炭素膜が、 1) プラズマCVD法等の気相合成法で作製されるた
め、成膜条件によって物性が広範に制御でき、従ってデ
バイス設計上の自由度が大きい、 2) 硬質でしかも厚膜にできるため、機械的損傷を受け
難く、また厚膜化によるピンホールの減少も期待でき
る、 3) 室温付近の低温においても良質な膜を形成できるの
で、基板材質に制約がない、 4) 膜厚、膜質の均一性に優れているため、薄膜デバイ
ス用として適している、 5) 誘電率が低いので、高度の微細加工技術を必要とせ
ず、従って素子の大面積化に有利であり、さらに誘電率
が低いので素子の急峻性が高くIon/Ioff比がと
れるので、低デューティ比での駆動が可能である、 等の特長を有し、このため特に信頼性の高い液晶表示用
スイッチング素子が提供され、産業上極めて有用であ
る。
て結晶質を有する未延伸あるいは2軸延伸されたプラス
チック基板および/または該基板上に無機物質の被膜を
形成したものを使用することで、基板の変形、カール等
がなく、かつ低コスト、軽量化を達成でき、さらには薄
膜積層デバイスを絶縁層に硬質炭素膜を用いたMIM型
素子にすると、硬質炭素膜が、 1) プラズマCVD法等の気相合成法で作製されるた
め、成膜条件によって物性が広範に制御でき、従ってデ
バイス設計上の自由度が大きい、 2) 硬質でしかも厚膜にできるため、機械的損傷を受け
難く、また厚膜化によるピンホールの減少も期待でき
る、 3) 室温付近の低温においても良質な膜を形成できるの
で、基板材質に制約がない、 4) 膜厚、膜質の均一性に優れているため、薄膜デバイ
ス用として適している、 5) 誘電率が低いので、高度の微細加工技術を必要とせ
ず、従って素子の大面積化に有利であり、さらに誘電率
が低いので素子の急峻性が高くIon/Ioff比がと
れるので、低デューティ比での駆動が可能である、 等の特長を有し、このため特に信頼性の高い液晶表示用
スイッチング素子が提供され、産業上極めて有用であ
る。
【図1】本発明の基板付薄膜デバイスの構造を示す断面
図である。
図である。
【図2】本発明のMIM素子の1例の要部説明図であ
る。
る。
【図3】本発明の基板付薄膜デバイスを組込んだ液晶表
示装置の一部断面斜視図である。
示装置の一部断面斜視図である。
【図4】a,bはそれぞれMIM素子のI−V特性曲
線、lnI−√V特性曲線を示すグラフである。
線、lnI−√V特性曲線を示すグラフである。
【図5】本発明のMIM素子の絶縁層に使用した硬質炭
素膜のIRスペクトルのガウス分布を示す。
素膜のIRスペクトルのガウス分布を示す。
【図6】本発明のMIM素子の絶縁層に使用した硬質炭
素膜をラマンスペクトル法で分光した分析結果を示すス
ペクトル図である。
素膜をラマンスペクトル法で分光した分析結果を示すス
ペクトル図である。
【図7】本発明のMIM素子の絶縁層に使用した硬質炭
素膜をIR吸収法で分析した分析結果を示すスペクトル
図である。
素膜をIR吸収法で分析した分析結果を示すスペクトル
図である。
【図8】本発明の実施例で作製した液晶駆動素子を用い
た液晶表示装置の説明図である。
た液晶表示装置の説明図である。
【図9】本発明のMIM素子の他の1例の要部説明図で
ある。
ある。
1 プラスチツク基板 1′ プラスチツク基板 2 硬質炭素膜 2a 無機物質層 2b 無機物質層 3 液晶 4 画素電極 4′ 共通電極 5 能動素子(MIM素子) 6 第2導体(バスライン)(上部電極) 7 第1導体(下部電極) 8 配向膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 勝幸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 亀山 健司 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内
Claims (7)
- 【請求項1】 プラスチック基板の両面あるいは片面
(薄膜積層デバイスが形成される面)に無機物質の被膜
が形成された基板上に、薄膜積層デバイスを有すること
を特徴とする基板付き薄膜積層デバイス。 - 【請求項2】 プラスチック基板が結晶質を有する未延
伸あるいは2軸延伸されたものである請求項1記載の基
板付き薄膜積層デバイス。 - 【請求項3】 プラスチック基板の結晶化度が10〜9
0%である請求項2記載の基板付き薄膜積層デバイス。 - 【請求項4】 無機物質の薄膜が、室温〜200℃にお
ける熱伝導率が0.04Cal/cm・S・℃以上、あ
るいは前記温度における熱膨張係数が5×10-6/℃以
上のものである請求項1、2または3記載の基板付き薄
膜積層デバイス。 - 【請求項5】 薄膜積層デバイスが、第1導体層−絶縁
層(硬質炭素膜)−第2導体層よりなる薄膜二端子素子
である請求項1、2、3または4記載の基板付き薄膜積
層デバイス。 - 【請求項6】 プラスチック基板の両面あるいは片面
(薄膜デバイスが形成される面)に、室温〜200℃に
おける熱伝導率が0.04Cal/cm・S・℃以上、
あるいは前記温度における熱膨張係数が5×10-6/℃
以上である無機物質の薄膜が形成されていることを特徴
とする薄膜積層デバイス用プラスチック基板。 - 【請求項7】 請求項1、2、3、4または5記載の基
板付き薄膜積層デバイスを用いたことを特徴とする液晶
表示装置。
Applications Claiming Priority (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2885392 | 1992-01-20 | ||
| JP4-35645 | 1992-01-27 | ||
| JP3564592 | 1992-01-27 | ||
| JP4-28853 | 1992-01-27 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05273600A true JPH05273600A (ja) | 1993-10-22 |
Family
ID=26367000
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27549092A Pending JPH05273600A (ja) | 1992-01-20 | 1992-09-18 | 薄膜積層デバイス用プラスチック基板および該基板付き薄膜積層デバイス |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05273600A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2012060278A1 (ja) * | 2010-11-01 | 2012-05-10 | シャープ株式会社 | 光変調装置およびその作製方法 |
| KR101338720B1 (ko) * | 2006-12-20 | 2013-12-06 | 엘지디스플레이 주식회사 | 플렉서블 표시장치 및 그 제조방법 |
-
1992
- 1992-09-18 JP JP27549092A patent/JPH05273600A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR101338720B1 (ko) * | 2006-12-20 | 2013-12-06 | 엘지디스플레이 주식회사 | 플렉서블 표시장치 및 그 제조방법 |
| WO2012060278A1 (ja) * | 2010-11-01 | 2012-05-10 | シャープ株式会社 | 光変調装置およびその作製方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3090979B2 (ja) | 基板付薄膜積層デバイスおよびその製法 | |
| US5674599A (en) | Deposited multi-layer device | |
| JPH05273600A (ja) | 薄膜積層デバイス用プラスチック基板および該基板付き薄膜積層デバイス | |
| JPH0618908A (ja) | 液晶表示装置 | |
| JP3074209B2 (ja) | 基板付薄膜積層デバイス | |
| JP2986933B2 (ja) | 薄膜積層デバイス | |
| JP2989285B2 (ja) | 基板付薄膜積層デバイス | |
| JPH02259725A (ja) | 液晶表示装置 | |
| JP2994056B2 (ja) | 薄膜二端子素子 | |
| JP3009520B2 (ja) | 薄膜積層デバイス用プラスチック基板およびそれを用いた薄膜積層デバイス | |
| JPH04348090A (ja) | 基板付薄膜積層デバイス | |
| JPH04298722A (ja) | 基板付薄膜積層デバイスおよびその製法 | |
| JPH05113572A (ja) | カラー液晶表示装置 | |
| JPH04113324A (ja) | 液晶表示装置 | |
| JPH02289828A (ja) | Mim素子 | |
| JPH04198916A (ja) | 薄膜積層デバイス | |
| JPH04299318A (ja) | 薄膜積層デバイス用プラスチック基板およびそれを用いた薄膜積層デバイス | |
| JPH0756194A (ja) | アクティブマトリクス基板および液晶表示装置 | |
| JPH0486810A (ja) | 液晶表示装置 | |
| JPH0411227A (ja) | 薄膜二端子素子 | |
| JPH0895505A (ja) | 硬質炭素膜、薄膜二端子素子及びこれを用いた液晶表示装置 | |
| JPH03192326A (ja) | 液晶表示装置 | |
| JPH05119355A (ja) | スイツチング素子 | |
| JPH03238424A (ja) | 液晶表示装置 | |
| JPH03181917A (ja) | 液晶表示装置 |