JPH05279192A - 酸化物超電導薄膜合成方法 - Google Patents
酸化物超電導薄膜合成方法Info
- Publication number
- JPH05279192A JPH05279192A JP4100201A JP10020192A JPH05279192A JP H05279192 A JPH05279192 A JP H05279192A JP 4100201 A JP4100201 A JP 4100201A JP 10020192 A JP10020192 A JP 10020192A JP H05279192 A JPH05279192 A JP H05279192A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thin film
- single crystal
- substrate
- film
- cuo
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 239000010409 thin film Substances 0.000 title claims abstract description 55
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 title claims description 8
- 238000003786 synthesis reaction Methods 0.000 title claims description 7
- 239000002887 superconductor Substances 0.000 title description 21
- 239000000758 substrate Substances 0.000 claims abstract description 65
- 239000010408 film Substances 0.000 claims abstract description 51
- 239000013078 crystal Substances 0.000 claims abstract description 50
- 238000000034 method Methods 0.000 claims abstract description 37
- QVGXLLKOCUKJST-UHFFFAOYSA-N atomic oxygen Chemical compound [O] QVGXLLKOCUKJST-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims abstract description 17
- 229910052760 oxygen Inorganic materials 0.000 claims abstract description 17
- 239000001301 oxygen Substances 0.000 claims abstract description 16
- 230000002194 synthesizing effect Effects 0.000 claims description 23
- 229910002367 SrTiO Inorganic materials 0.000 claims description 18
- 229910004247 CaCu Inorganic materials 0.000 claims description 16
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 claims description 11
- VEALVRVVWBQVSL-UHFFFAOYSA-N strontium titanate Chemical compound [Sr+2].[O-][Ti]([O-])=O VEALVRVVWBQVSL-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 9
- 238000003746 solid phase reaction Methods 0.000 claims description 8
- 238000010030 laminating Methods 0.000 claims description 3
- 238000010671 solid-state reaction Methods 0.000 claims description 3
- 230000001590 oxidative effect Effects 0.000 claims description 2
- 229910002370 SrTiO3 Inorganic materials 0.000 abstract 2
- IJGRMHOSHXDMSA-UHFFFAOYSA-N Atomic nitrogen Chemical compound N#N IJGRMHOSHXDMSA-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 6
- 238000011065 in-situ storage Methods 0.000 description 6
- 239000012071 phase Substances 0.000 description 5
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 4
- 238000002128 reflection high energy electron diffraction Methods 0.000 description 4
- 229910052757 nitrogen Inorganic materials 0.000 description 3
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 238000001659 ion-beam spectroscopy Methods 0.000 description 2
- 230000007704 transition Effects 0.000 description 2
- 238000002441 X-ray diffraction Methods 0.000 description 1
- 241000981595 Zoysia japonica Species 0.000 description 1
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 description 1
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 1
- 238000005137 deposition process Methods 0.000 description 1
- 238000010894 electron beam technology Methods 0.000 description 1
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 1
- 239000001307 helium Substances 0.000 description 1
- 229910052734 helium Inorganic materials 0.000 description 1
- SWQJXJOGLNCZEY-UHFFFAOYSA-N helium atom Chemical compound [He] SWQJXJOGLNCZEY-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000000608 laser ablation Methods 0.000 description 1
- 238000001755 magnetron sputter deposition Methods 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 1
- 230000003647 oxidation Effects 0.000 description 1
- 238000007254 oxidation reaction Methods 0.000 description 1
- 239000007790 solid phase Substances 0.000 description 1
- 238000001308 synthesis method Methods 0.000 description 1
- 238000007738 vacuum evaporation Methods 0.000 description 1
- 238000007740 vapor deposition Methods 0.000 description 1
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
Landscapes
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
- Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 SrTiO3基板上に超電導特性のよい単結
晶Tl2Ba2CaCu2Ox薄膜を合成する。 【構成】 傾斜SrTiO3基板上1に、まず極薄Tl2
Ba2CuOxもしくはBi2Sr2CuOx 単結晶層をバ
ッファー層5として成長させ、その後室温で積層させた
非晶質Tl2Ba2CaCu2Ox膜を1気圧酸素,Tl蒸
気中で熱処理することにより単結晶Tl2Ba2CaCu
2Ox薄膜7を成長させる。 【効果】 膜表面の島状成長および異相の発生がなく平
坦性が良好で、変調構造の揃った単結晶Tl2Ba2Ca
Cu2Ox薄膜が合成される。
晶Tl2Ba2CaCu2Ox薄膜を合成する。 【構成】 傾斜SrTiO3基板上1に、まず極薄Tl2
Ba2CuOxもしくはBi2Sr2CuOx 単結晶層をバ
ッファー層5として成長させ、その後室温で積層させた
非晶質Tl2Ba2CaCu2Ox膜を1気圧酸素,Tl蒸
気中で熱処理することにより単結晶Tl2Ba2CaCu
2Ox薄膜7を成長させる。 【効果】 膜表面の島状成長および異相の発生がなく平
坦性が良好で、変調構造の揃った単結晶Tl2Ba2Ca
Cu2Ox薄膜が合成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酸化物超電導薄膜の製造
方法に関するものである。
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】超電導薄膜は、ジョセフソン接合による
量子磁気干渉素子や、超電導LSI配線、超電導能動素
子等への応用上欠かせないものである。近年、1987
年2月米国ヒューストン大学チュー(Chu)らにより
発見された臨界温度90K級のY系酸化物超電導体をは
じめとし、金属材料技術研究所の前田らによる臨界温度
110K級のBi系酸化物超電導体、さらに米国アーカ
ンサス大学のシェン(Z.Z.Sheng)らによる臨
界温度120K級のTl系酸化物超電導体と液体窒素温
度を越える臨界温度を持つ酸化物超電導体が相次いで発
見された。このことより、従来液体ヘリウムを用いなけ
ればならなかった超電導応用デバイスが液体窒素で実現
できることになり、特にこれら酸化物超電導体の薄膜化
は液体窒素温度以上で動くジョセフソン能動デバイスや
超電導LSI配線、またマイクロ波用デバイスを実現
し、その応用は広く利用され得る。
量子磁気干渉素子や、超電導LSI配線、超電導能動素
子等への応用上欠かせないものである。近年、1987
年2月米国ヒューストン大学チュー(Chu)らにより
発見された臨界温度90K級のY系酸化物超電導体をは
じめとし、金属材料技術研究所の前田らによる臨界温度
110K級のBi系酸化物超電導体、さらに米国アーカ
ンサス大学のシェン(Z.Z.Sheng)らによる臨
界温度120K級のTl系酸化物超電導体と液体窒素温
度を越える臨界温度を持つ酸化物超電導体が相次いで発
見された。このことより、従来液体ヘリウムを用いなけ
ればならなかった超電導応用デバイスが液体窒素で実現
できることになり、特にこれら酸化物超電導体の薄膜化
は液体窒素温度以上で動くジョセフソン能動デバイスや
超電導LSI配線、またマイクロ波用デバイスを実現
し、その応用は広く利用され得る。
【0003】この酸化物超電導体薄膜は、そのデバイス
応用の見地から、基板上に超電導薄膜をエピタキシャル
成長させ、基板面内でのグレインのオリエンテーション
が揃ったいわゆる単結晶薄膜がその応用上重要であり、
また膜表面に島状成長や異相のない極めて平坦な薄膜を
合成する技術が不可欠となる。Tl系超電導薄膜のin
−situ合成技術においては、レーザーアブレーショ
ンによる方法、RFマグネトロンスパッタによる方法、
真空蒸着による方法等さまざまな成膜方法が報告されて
いるが、いずれも非晶質膜積層後の高温熱処理過程で、
薄膜表面に発生する島状成長や異相の発生が起こり、各
グレインの面内オリエンテーションも乱れている。これ
らの島状成長による薄膜面内の粒界はデバイス応用上重
大な問題となっている。
応用の見地から、基板上に超電導薄膜をエピタキシャル
成長させ、基板面内でのグレインのオリエンテーション
が揃ったいわゆる単結晶薄膜がその応用上重要であり、
また膜表面に島状成長や異相のない極めて平坦な薄膜を
合成する技術が不可欠となる。Tl系超電導薄膜のin
−situ合成技術においては、レーザーアブレーショ
ンによる方法、RFマグネトロンスパッタによる方法、
真空蒸着による方法等さまざまな成膜方法が報告されて
いるが、いずれも非晶質膜積層後の高温熱処理過程で、
薄膜表面に発生する島状成長や異相の発生が起こり、各
グレインの面内オリエンテーションも乱れている。これ
らの島状成長による薄膜面内の粒界はデバイス応用上重
大な問題となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】Tl系酸化物高温超電
導体薄膜における合成においては、これを直接合成する
ことは、酸化Tlの蒸気圧が非常に高いことから極めて
困難である。このために従来、基板上に非晶質Tl2B
a2CaCu2Oxを積層させ、これを1気圧酸素および
Tl蒸気中で熱処理することで、固相反応によりTl2
Ba2CaCu2Ox薄膜を合成する方法が行われてい
た。しかし、800−900℃での(001)SrTi
O3基板上での固相反応の場合、膜成長過程において異
相の発生や島状成長が起こり、この島状成長および異相
の跡が最後まで膜表面のモフォロジーとして残ってしま
う。本発明の目的は、膜表面の島状成長粒および異相の
発生がなく平坦性の良好な単結晶Tl系超電導薄膜を合
成する方法を提供することにある。さらにTl系超電導
体には特徴的なインコメンシュレートな変調構造がある
が、この変調構造の方向が完全に揃ったいわゆる高品質
単結晶膜を得る方法を提供することを目的とする。
導体薄膜における合成においては、これを直接合成する
ことは、酸化Tlの蒸気圧が非常に高いことから極めて
困難である。このために従来、基板上に非晶質Tl2B
a2CaCu2Oxを積層させ、これを1気圧酸素および
Tl蒸気中で熱処理することで、固相反応によりTl2
Ba2CaCu2Ox薄膜を合成する方法が行われてい
た。しかし、800−900℃での(001)SrTi
O3基板上での固相反応の場合、膜成長過程において異
相の発生や島状成長が起こり、この島状成長および異相
の跡が最後まで膜表面のモフォロジーとして残ってしま
う。本発明の目的は、膜表面の島状成長粒および異相の
発生がなく平坦性の良好な単結晶Tl系超電導薄膜を合
成する方法を提供することにある。さらにTl系超電導
体には特徴的なインコメンシュレートな変調構造がある
が、この変調構造の方向が完全に揃ったいわゆる高品質
単結晶膜を得る方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は、Tl系
酸化物超電導薄膜のチタン酸ストロンチウム基板上への
合成方法において、非晶質Tl2Ba2CuOxを基板上
に積層し、次いで酸素・Tl蒸気中で熱処理を行うこと
により基板上にヘテロエピタキシャル成長した極薄Tl
2Ba2CuOx膜を形成し、該膜をバッファー層として
用いることを特徴とする単結晶Tl系酸化物超電導薄膜
合成方法である。本発明の第2は、Tl系酸化物超電導
薄膜のチタン酸ストロンチウム基板上への合成方法にお
いて、酸化雰囲気中で基板上にBa2CuOxをヘテロエ
ピタキシャル成長させ、これを1気圧酸素およびTl蒸
気中で熱処理を行うことにより固相反応でBa2CuOx
にTlを拡散させてSrTiO3基板上にヘテロエピタ
キシャル成長した極薄Tl2Ba2CuOx膜を形成し、
該膜をバッファー層として用いることを特徴とする単結
晶Tl系酸化物超電導薄膜合成方法である。本発明の第
3は、Tl系酸化物超電導薄膜のチタン酸ストロンチウ
ム基板上への合成方法において、単結晶Bi2Sr2Cu
Oxを基板上に成長させ、これをバッファー層として用
いることを特徴とする単結晶Tl系酸化物超電導薄膜合
成方法である。
酸化物超電導薄膜のチタン酸ストロンチウム基板上への
合成方法において、非晶質Tl2Ba2CuOxを基板上
に積層し、次いで酸素・Tl蒸気中で熱処理を行うこと
により基板上にヘテロエピタキシャル成長した極薄Tl
2Ba2CuOx膜を形成し、該膜をバッファー層として
用いることを特徴とする単結晶Tl系酸化物超電導薄膜
合成方法である。本発明の第2は、Tl系酸化物超電導
薄膜のチタン酸ストロンチウム基板上への合成方法にお
いて、酸化雰囲気中で基板上にBa2CuOxをヘテロエ
ピタキシャル成長させ、これを1気圧酸素およびTl蒸
気中で熱処理を行うことにより固相反応でBa2CuOx
にTlを拡散させてSrTiO3基板上にヘテロエピタ
キシャル成長した極薄Tl2Ba2CuOx膜を形成し、
該膜をバッファー層として用いることを特徴とする単結
晶Tl系酸化物超電導薄膜合成方法である。本発明の第
3は、Tl系酸化物超電導薄膜のチタン酸ストロンチウ
ム基板上への合成方法において、単結晶Bi2Sr2Cu
Oxを基板上に成長させ、これをバッファー層として用
いることを特徴とする単結晶Tl系酸化物超電導薄膜合
成方法である。
【0006】ここで、チタン酸ストロンチウム(00
1)単結晶基板面に対し、その法線から[111]方向
に傾けて研磨することにより[1 -1 0]方向にステップ
を形成した基板面をTl系酸化物超電導薄膜合成用基板
として用いることが好ましい。また、本発明によれば、
極薄単結晶Tl2Ba2CuOxバッファー層もしくは極
薄単結晶Bi2Sr2CuOxバッファー層上に非晶質T
l2Ba2CaCu2Oxを積層させ、これを1気圧酸素お
よびTl蒸気中で熱処理することで、単結晶バッファー
層に束縛された固相反応により単結晶Tl2Ba2CaC
u2Ox薄膜を合成する請求項4記載の単結晶Tl系酸化
物超電導薄膜合成方法が提供される。
1)単結晶基板面に対し、その法線から[111]方向
に傾けて研磨することにより[1 -1 0]方向にステップ
を形成した基板面をTl系酸化物超電導薄膜合成用基板
として用いることが好ましい。また、本発明によれば、
極薄単結晶Tl2Ba2CuOxバッファー層もしくは極
薄単結晶Bi2Sr2CuOxバッファー層上に非晶質T
l2Ba2CaCu2Oxを積層させ、これを1気圧酸素お
よびTl蒸気中で熱処理することで、単結晶バッファー
層に束縛された固相反応により単結晶Tl2Ba2CaC
u2Ox薄膜を合成する請求項4記載の単結晶Tl系酸化
物超電導薄膜合成方法が提供される。
【0007】
【作用】SrTiO3基板へのBi系超電導体のヘテロ
エピタキシャル成長では、[110]SrTiO3[1
00]Tl系超電導体の方位関係でエピタキシャル成長
し、その格子ミスマッチは2%程度となりエピタキシャ
ル成長には極めて有効である。しかしTl系酸化物超電
導体をその場(in−situ)で合成することは、そ
の蒸気圧の高さ故に極めて困難である。このため通常は
非晶質Tl2Ba2CaCu2Oxを基板上に積層させ、こ
れを1気圧酸素・Tl蒸気中で800−900℃程度の
高温熱処理を行うが、この場合大きな島状成長が起こ
り、面内オリエンテーションもランダムになってしま
う。
エピタキシャル成長では、[110]SrTiO3[1
00]Tl系超電導体の方位関係でエピタキシャル成長
し、その格子ミスマッチは2%程度となりエピタキシャ
ル成長には極めて有効である。しかしTl系酸化物超電
導体をその場(in−situ)で合成することは、そ
の蒸気圧の高さ故に極めて困難である。このため通常は
非晶質Tl2Ba2CaCu2Oxを基板上に積層させ、こ
れを1気圧酸素・Tl蒸気中で800−900℃程度の
高温熱処理を行うが、この場合大きな島状成長が起こ
り、面内オリエンテーションもランダムになってしま
う。
【0008】一方、比較的低温から成長するTl2Ba2
CuOx層の非晶質極薄膜を最初に積層させ、これを8
00℃以下の低温熱処理することにより、基板格子に束
縛されたヘテロエピタキシャル成長した極薄Tl2Ba2
CuOx薄膜を形成することができる。ここで極薄膜を
用いることにより800℃以下の低温でも十分に固相反
応が進行し、また基板表面に強く束縛されたヘテロエピ
タキシャル成長が容易となる。この極薄の単結晶Tl2
Ba2CuOx層をバッファー層として用いることで従来
法によるTl系超電導薄膜合成方法を実行した場合、バ
ッファー層から固相反応が進行し島状成長が少なく、か
つ面内方位がバッファー層に一致した単結晶Tl系超電
導薄膜を合成することができる。このバッファー層を成
長させる方法としては、前述した極薄非晶質Tl2Ba2
CuOx膜を低温熱処理する方法の他、in−situ
で極薄Ba2CuOxをヘテロエピタキシャル成長させ、
これを1気圧酸素・Tl蒸気中で処理してヘテロエピタ
キシャル成長した極薄Tl2Ba2CuOxバッファー層
を形成する方法、また結晶構造の類似したBi系220
1層をin−situに成長させてこれをバッファー層
とする方法等が有効である。
CuOx層の非晶質極薄膜を最初に積層させ、これを8
00℃以下の低温熱処理することにより、基板格子に束
縛されたヘテロエピタキシャル成長した極薄Tl2Ba2
CuOx薄膜を形成することができる。ここで極薄膜を
用いることにより800℃以下の低温でも十分に固相反
応が進行し、また基板表面に強く束縛されたヘテロエピ
タキシャル成長が容易となる。この極薄の単結晶Tl2
Ba2CuOx層をバッファー層として用いることで従来
法によるTl系超電導薄膜合成方法を実行した場合、バ
ッファー層から固相反応が進行し島状成長が少なく、か
つ面内方位がバッファー層に一致した単結晶Tl系超電
導薄膜を合成することができる。このバッファー層を成
長させる方法としては、前述した極薄非晶質Tl2Ba2
CuOx膜を低温熱処理する方法の他、in−situ
で極薄Ba2CuOxをヘテロエピタキシャル成長させ、
これを1気圧酸素・Tl蒸気中で処理してヘテロエピタ
キシャル成長した極薄Tl2Ba2CuOxバッファー層
を形成する方法、また結晶構造の類似したBi系220
1層をin−situに成長させてこれをバッファー層
とする方法等が有効である。
【0009】さらに傾斜SrTiO3基板を用いたTl
系超電導体薄膜合成方法により合成されたTl系超電導
体薄膜では、面内においてa軸とb軸とが完全に分離し
た単結晶薄膜となっている。一般にTl系超電導体では
b軸方向に基本格子の約5倍周期のインコメンシュレー
トな変調構造を有している。通常のSrTiO3(00
1)基板面を用いた成膜では膜はドメイン構造を形成
し、膜のRHEEDにおいてこの変調構造は基板の[1
10]および[1 -1 0]方向の両方向から観察される。
つまり膜は互いに直行する2種類のドメインからなって
いる。これに対し、(100)SrTiO3基板を[1
11]方向に1゜〜20゜傾けた傾斜研磨基板上に膜を
成長させた場合、膜のb軸は[110]方向に揃い、さ
らに膜のc軸は基板の[001]方向に一致する様にエ
ピタキシャル成長する。即ちSrTiO3基板上には傾
斜させた角度に対応してステップ構造が形成され、膜の
c軸は基板面上のテラス面に垂直にエピタキシャル成長
するために、基板面に対しc軸が基板の傾斜角度分[1
-1 0]方向に傾いている。この傾斜基板上の膜は実質的
に膜のa,b,c軸の方向がすべて揃ったいわゆる単結
晶膜となり、高温酸化物超電導体特有の電気伝導異方性
を利用したデバイスを作成するうえで極めて重要であ
る。
系超電導体薄膜合成方法により合成されたTl系超電導
体薄膜では、面内においてa軸とb軸とが完全に分離し
た単結晶薄膜となっている。一般にTl系超電導体では
b軸方向に基本格子の約5倍周期のインコメンシュレー
トな変調構造を有している。通常のSrTiO3(00
1)基板面を用いた成膜では膜はドメイン構造を形成
し、膜のRHEEDにおいてこの変調構造は基板の[1
10]および[1 -1 0]方向の両方向から観察される。
つまり膜は互いに直行する2種類のドメインからなって
いる。これに対し、(100)SrTiO3基板を[1
11]方向に1゜〜20゜傾けた傾斜研磨基板上に膜を
成長させた場合、膜のb軸は[110]方向に揃い、さ
らに膜のc軸は基板の[001]方向に一致する様にエ
ピタキシャル成長する。即ちSrTiO3基板上には傾
斜させた角度に対応してステップ構造が形成され、膜の
c軸は基板面上のテラス面に垂直にエピタキシャル成長
するために、基板面に対しc軸が基板の傾斜角度分[1
-1 0]方向に傾いている。この傾斜基板上の膜は実質的
に膜のa,b,c軸の方向がすべて揃ったいわゆる単結
晶膜となり、高温酸化物超電導体特有の電気伝導異方性
を利用したデバイスを作成するうえで極めて重要であ
る。
【0010】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。
Tl系酸化物超電導体薄膜合成にはイオンビームスパッ
タ装置を用いた。この装置ではマイクロ波励起による原
子酸素を酸化源としており、基板付近の酸素分圧が約1
0-3Torrであった。この時の活性酸素の基板付近で
の到達量は2×1015個/cm2s程度である。また膜
成長速度は約400オングストローム/Hであり、Bi
2Sr2CuOx、Tl2O、Ba2CuOxおよびBa2C
aCu2Oxのターゲットを備え、4つのスパッタソース
を独立に制御することにより、in−situに極薄単
結晶Bi2Sr2CuOxバッファー層を合成することが
できるとともに、室温成膜プロセス中Tl組成のコント
ロール、およびバッファー層Tl2Ba2CuOxと超電
導層Tl2Ba2CaCu2Oxの組成コントロールができ
るようになっている。
Tl系酸化物超電導体薄膜合成にはイオンビームスパッ
タ装置を用いた。この装置ではマイクロ波励起による原
子酸素を酸化源としており、基板付近の酸素分圧が約1
0-3Torrであった。この時の活性酸素の基板付近で
の到達量は2×1015個/cm2s程度である。また膜
成長速度は約400オングストローム/Hであり、Bi
2Sr2CuOx、Tl2O、Ba2CuOxおよびBa2C
aCu2Oxのターゲットを備え、4つのスパッタソース
を独立に制御することにより、in−situに極薄単
結晶Bi2Sr2CuOxバッファー層を合成することが
できるとともに、室温成膜プロセス中Tl組成のコント
ロール、およびバッファー層Tl2Ba2CuOxと超電
導層Tl2Ba2CaCu2Oxの組成コントロールができ
るようになっている。
【0011】図2は本発明にかかる傾斜SrTiO3基
板の表面状態の模式図を示す。基板は(001)面を
[111]方向に1度〜20度傾斜させてメカノケミカ
ル研磨したものである。基板面にはSrTiO3のペロ
ブスカイト1ユニットセルに相当する3.9オングスト
ロームの段差(ステップ)が規則的に形成されており、
例えば4度傾斜の場合、テラス幅は約50オングストロ
ームごとに1ステップが形成される。この様子は断面T
EM及びRHEEDで確認され、特にRHEEDでは電
子線を[1 -1 0]SrTiO3方向に入射させた場合、
約50オングストローム幅のテラスに対応してその基本
反射ストリークの分裂がみられる。
板の表面状態の模式図を示す。基板は(001)面を
[111]方向に1度〜20度傾斜させてメカノケミカ
ル研磨したものである。基板面にはSrTiO3のペロ
ブスカイト1ユニットセルに相当する3.9オングスト
ロームの段差(ステップ)が規則的に形成されており、
例えば4度傾斜の場合、テラス幅は約50オングストロ
ームごとに1ステップが形成される。この様子は断面T
EM及びRHEEDで確認され、特にRHEEDでは電
子線を[1 -1 0]SrTiO3方向に入射させた場合、
約50オングストローム幅のテラスに対応してその基本
反射ストリークの分裂がみられる。
【0012】図3は第1の発明を適応した極薄Tl2B
a2CuOx薄膜によるバッファー層を用いた場合の薄膜
合成プロセスフローチャートである。非晶質Tl2Ba2
CuOxによるバッファー層形成方法では、まず図3
(a)のように傾斜SrTiO3基板1上に室温でTl2
Ba2CuOxターゲットを用いて非晶質Tl2Ba2Cu
Oxを約100オングストローム積層する。これを図3
(b)のような1気圧酸素・Tl雰囲気の電気炉3中で
約800度程度で短時間熱処理することにより、極薄の
Tl2Ba2CuOx層5が傾斜SrTiO3基板上にエピ
タキシャル成長する(図3(c))。またこの時すでに
膜面内のa,b軸の方位は基板のステップに束縛され、
膜のb軸は[1 -1 0]SiTiO3方向に揃った単結晶
薄膜となっている。このバッファー上に図3(d)のよ
うに室温で非晶質Tl2Ba2CaCu2Ox6を所定の厚
さ積層させ、再度、図3(e)のように1気圧酸素・T
l雰囲気中で熱処理することにより膜全体が基板に対し
てヘテロエピタキシャル成長した単結晶Tl2Ba2Ca
Cu2Ox薄膜7を合成することができる(図3
(f))。
a2CuOx薄膜によるバッファー層を用いた場合の薄膜
合成プロセスフローチャートである。非晶質Tl2Ba2
CuOxによるバッファー層形成方法では、まず図3
(a)のように傾斜SrTiO3基板1上に室温でTl2
Ba2CuOxターゲットを用いて非晶質Tl2Ba2Cu
Oxを約100オングストローム積層する。これを図3
(b)のような1気圧酸素・Tl雰囲気の電気炉3中で
約800度程度で短時間熱処理することにより、極薄の
Tl2Ba2CuOx層5が傾斜SrTiO3基板上にエピ
タキシャル成長する(図3(c))。またこの時すでに
膜面内のa,b軸の方位は基板のステップに束縛され、
膜のb軸は[1 -1 0]SiTiO3方向に揃った単結晶
薄膜となっている。このバッファー上に図3(d)のよ
うに室温で非晶質Tl2Ba2CaCu2Ox6を所定の厚
さ積層させ、再度、図3(e)のように1気圧酸素・T
l雰囲気中で熱処理することにより膜全体が基板に対し
てヘテロエピタキシャル成長した単結晶Tl2Ba2Ca
Cu2Ox薄膜7を合成することができる(図3
(f))。
【0013】また図3(a)−(c)のプロセスで形成
される極薄Tl2Ba2CuOx単結晶バッファー層の合
成方法としては、第2の発明の方法を用いることも可能
である。この発明にかかる方法では、傾斜基板上にまず
Ba2CuOxのエピタキシャル膜をin−situで形
成させる。Ba2CuOxのエピタキシャル薄膜は10-3
Torr程度の酸素雰囲気中、約650℃程度の基板温
度で容易にin−situ合成される。このBa2Cu
Oxのエピタキシャル薄膜を図3(b)の熱処理プロセ
スにより膜中にTlを固相拡散させることで単結晶Tl
2Ba2CuOxバッファーを合成できる。
される極薄Tl2Ba2CuOx単結晶バッファー層の合
成方法としては、第2の発明の方法を用いることも可能
である。この発明にかかる方法では、傾斜基板上にまず
Ba2CuOxのエピタキシャル膜をin−situで形
成させる。Ba2CuOxのエピタキシャル薄膜は10-3
Torr程度の酸素雰囲気中、約650℃程度の基板温
度で容易にin−situ合成される。このBa2Cu
Oxのエピタキシャル薄膜を図3(b)の熱処理プロセ
スにより膜中にTlを固相拡散させることで単結晶Tl
2Ba2CuOxバッファーを合成できる。
【0014】さらに第3の発明によって、Bi系酸化物
超電導体(Bi2Sr2CuOx)をバッファーとして用
いることで単結晶Tl2Ba2CaCu2Oxを合成するこ
とが可能である。Tl系酸化物超電導体と極めて類似し
ているBi系酸化物超電導体のBi2Sr2CuOxは基
板温度600℃、酸素分圧10-3Torr程度の条件で
容易に合成される。このBi2Sr2CuOxはTl系酸
化物超電導体と面内格子定数はほぼ一致し格子整合性に
優れると共に、b軸方向にインコメンシュレート変調構
造が存在する等、Tl系超電導体の結晶構造と酷似して
いる。
超電導体(Bi2Sr2CuOx)をバッファーとして用
いることで単結晶Tl2Ba2CaCu2Oxを合成するこ
とが可能である。Tl系酸化物超電導体と極めて類似し
ているBi系酸化物超電導体のBi2Sr2CuOxは基
板温度600℃、酸素分圧10-3Torr程度の条件で
容易に合成される。このBi2Sr2CuOxはTl系酸
化物超電導体と面内格子定数はほぼ一致し格子整合性に
優れると共に、b軸方向にインコメンシュレート変調構
造が存在する等、Tl系超電導体の結晶構造と酷似して
いる。
【0015】これらのバッファー層上に非晶質Tl2B
a2CaCu2Oxを室温で積層させ、これを図3(e)
のように800℃〜950℃程度の温度で1気圧酸素・
Tl雰囲気中で熱処理を行うと、下地のTl2Ba2Cu
OxもしくはBi2Sr2CuOxをテンプレートとしてこ
こから固相成長による単結晶Tl2Ba2CaCu2Ox薄
膜が成長する。
a2CaCu2Oxを室温で積層させ、これを図3(e)
のように800℃〜950℃程度の温度で1気圧酸素・
Tl雰囲気中で熱処理を行うと、下地のTl2Ba2Cu
OxもしくはBi2Sr2CuOxをテンプレートとしてこ
こから固相成長による単結晶Tl2Ba2CaCu2Ox薄
膜が成長する。
【0016】これらの方法により、Tl2Ba2CaCu
2Ox単結晶薄膜が合成できたことはRHEEDパターン
およびX線回折により確認できた。この膜構造を図1に
示す。膜は前述のようにTl2Ba2CuOx5もしくは
Bi2Sr2CuOxがバッファー層として形成され、基
板と超電導層との反応を抑えかつ面内方位が揃った単結
晶薄膜7となっている。図1において、まず傾斜基板表
面上には傾斜角度に従いステップ8が形成されていて、
これは[1 -1 0]方向にほぼ等間隔に形成される。この
ステップがバッファー層の結晶成長時のニュークリエイ
ションサイトとなる。ステップに沿って結晶成長が進む
とき変調構造はステップと直行する方向に形成されるた
めに、膜(バッファー)はステップと平行方向にa軸
が、またステップと直行方向にb軸が揃い単結晶膜とし
て成長する。さらに膜はc軸がテラス垂直に成長するた
め基板面に対して基板面に対するc軸は基板の傾斜分だ
け傾いている。このバッファー層上のTl2Ba2CaC
u2Ox膜はバッファーに完全にエピタキシャル成長する
ために、単結晶Tl2Ba2CaCu2Ox膜が成長する。
もちろんこのTl2Ba2CaCu2Ox膜のc軸ももとの
SrTiO3基板面から傾斜角度分傾いている。
2Ox単結晶薄膜が合成できたことはRHEEDパターン
およびX線回折により確認できた。この膜構造を図1に
示す。膜は前述のようにTl2Ba2CuOx5もしくは
Bi2Sr2CuOxがバッファー層として形成され、基
板と超電導層との反応を抑えかつ面内方位が揃った単結
晶薄膜7となっている。図1において、まず傾斜基板表
面上には傾斜角度に従いステップ8が形成されていて、
これは[1 -1 0]方向にほぼ等間隔に形成される。この
ステップがバッファー層の結晶成長時のニュークリエイ
ションサイトとなる。ステップに沿って結晶成長が進む
とき変調構造はステップと直行する方向に形成されるた
めに、膜(バッファー)はステップと平行方向にa軸
が、またステップと直行方向にb軸が揃い単結晶膜とし
て成長する。さらに膜はc軸がテラス垂直に成長するた
め基板面に対して基板面に対するc軸は基板の傾斜分だ
け傾いている。このバッファー層上のTl2Ba2CaC
u2Ox膜はバッファーに完全にエピタキシャル成長する
ために、単結晶Tl2Ba2CaCu2Ox膜が成長する。
もちろんこのTl2Ba2CaCu2Ox膜のc軸ももとの
SrTiO3基板面から傾斜角度分傾いている。
【0017】この傾いた単結晶膜の電気的特性は極めて
特異的である。膜のa軸方向([110]SrTiO3
方向)は通常の金属的電気伝導特性を示し、110K程
度の良好な超電導転移を示す。これに対し、b軸方向
([1 -1 0]SrTiO3方向)では半導体的電気伝導
特性を示し、同様に110K程度の超電導転移を示す。
この電気伝導特性はバルク単結晶のc軸方向の電気伝導
特性と同様である。これは膜のb軸方向の異方性を反映
したものではない。バルク単結晶の伝導度測定からa,
b面内の比抵抗に対しc軸方向の比抵抗は4桁以上高
い。傾斜基板を用いていることにより[1 -1 0]方向の
電気伝導ではc軸が傾いていることにより、その伝導パ
スにc軸が含まれる。このためにc軸方向の電気伝導の
異方性がエピタキシャル膜の基板面内の電気伝導異方性
として観測されたと解釈できる。このようなc軸の電気
伝導異方性が傾斜基板上のエピタキシャル膜面内で現れ
ていることはデバイス応用上極めて有用である。なお、
本実施例では、イオンビームスパッタ装置を用いたが、
これに限らず、真空蒸着装置においても酸化物超電導薄
膜合成に有効である。
特異的である。膜のa軸方向([110]SrTiO3
方向)は通常の金属的電気伝導特性を示し、110K程
度の良好な超電導転移を示す。これに対し、b軸方向
([1 -1 0]SrTiO3方向)では半導体的電気伝導
特性を示し、同様に110K程度の超電導転移を示す。
この電気伝導特性はバルク単結晶のc軸方向の電気伝導
特性と同様である。これは膜のb軸方向の異方性を反映
したものではない。バルク単結晶の伝導度測定からa,
b面内の比抵抗に対しc軸方向の比抵抗は4桁以上高
い。傾斜基板を用いていることにより[1 -1 0]方向の
電気伝導ではc軸が傾いていることにより、その伝導パ
スにc軸が含まれる。このためにc軸方向の電気伝導の
異方性がエピタキシャル膜の基板面内の電気伝導異方性
として観測されたと解釈できる。このようなc軸の電気
伝導異方性が傾斜基板上のエピタキシャル膜面内で現れ
ていることはデバイス応用上極めて有用である。なお、
本実施例では、イオンビームスパッタ装置を用いたが、
これに限らず、真空蒸着装置においても酸化物超電導薄
膜合成に有効である。
【0018】
【発明の効果】以上のように、本発明を適用することに
より超電導特性の良好なTl系の単結晶エピタキシャル
超電導膜を容易に合成することができる。また傾斜基板
上の単結晶薄膜は、その電気的異方性を用いたデバイス
応用上極めて有用である。
より超電導特性の良好なTl系の単結晶エピタキシャル
超電導膜を容易に合成することができる。また傾斜基板
上の単結晶薄膜は、その電気的異方性を用いたデバイス
応用上極めて有用である。
【図1】本発明の方法で合成される傾斜基板を用いたT
l系超電導薄膜の断面構造を示す図である。
l系超電導薄膜の断面構造を示す図である。
【図2】本発明の方法に用いられる[111]方向に傾
斜させた(001)SrTiO3基板の表面ステップ構
造を示す図である。
斜させた(001)SrTiO3基板の表面ステップ構
造を示す図である。
【図3】本発明の一実施例の合成プロセスフローチャー
ト図である。
ト図である。
1 SrTiO3基板 2 非晶質Tl2Ba2CuOx層 3 電気炉 4 Tlを封入した容器 5 Tl2Ba2CuOxエピタキシャル層(バッファー
層) 6 非晶質Tl2Ba2CaCu2Ox膜 7 単結晶Tl2Ba2CaCu2Ox薄膜 8 ステップ
層) 6 非晶質Tl2Ba2CaCu2Ox膜 7 単結晶Tl2Ba2CaCu2Ox薄膜 8 ステップ
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 哲朗 東京都港区芝5丁目7番1号 日本電気株 式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 Tl系酸化物超電導薄膜のチタン酸スト
ロンチウム基板上への合成方法において、非晶質Tl2
Ba2CuOxを基板上に積層し、次いで酸素・Tl蒸気
中で熱処理を行うことにより基板上にヘテロエピタキシ
ャル成長した極薄Tl2Ba2CuOx膜を形成し、該膜
をバッファー層として用いることを特徴とする単結晶T
l系酸化物超電導薄膜合成方法。 - 【請求項2】 Tl系酸化物超電導薄膜のチタン酸スト
ロンチウム基板上への合成方法において、酸化雰囲気中
で基板上にBa2CuOxをヘテロエピタキシャル成長さ
せ、これを1気圧酸素およびTl蒸気中で熱処理を行う
ことにより固相反応でBa2CuOxにTlを拡散させて
SrTiO3基板上にヘテロエピタキシャル成長した極
薄Tl2Ba2CuOx膜を形成し、該膜をバッファー層
として用いることを特徴とする単結晶Tl系酸化物超電
導薄膜合成方法。 - 【請求項3】 Tl系酸化物超電導薄膜のチタン酸スト
ロンチウム基板上への合成方法において、単結晶Bi2
Sr2CuOxを基板上に成長させ、これをバッファー層
として用いることを特徴とする単結晶Tl系酸化物超電
導薄膜合成方法。 - 【請求項4】 チタン酸ストロンチウム(001)単結
晶基板面に対し、その法線から[111]方向に傾けて
研磨することにより[1 -1 0]方向にステップを形成し
た基板面をTl系酸化物超電導薄膜合成用基板として用
いる請求項1〜3のいずれかに記載の単結晶Tl系酸化
物超電導薄膜合成方法。 - 【請求項5】 極薄単結晶Tl2Ba2CuOxバッファ
ー層もしくは極薄単結晶Bi2Sr2CuOxバッファー
層上に非晶質Tl2Ba2CaCu2Oxを積層させ、これ
を1気圧酸素およびTl蒸気中で熱処理することで、単
結晶バッファー層に束縛された固相反応により単結晶T
l2Ba2CaCu2Ox薄膜を合成する請求項4記載の単
結晶Tl系酸化物超電導薄膜合成方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4100201A JPH05279192A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 酸化物超電導薄膜合成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4100201A JPH05279192A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 酸化物超電導薄膜合成方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05279192A true JPH05279192A (ja) | 1993-10-26 |
Family
ID=14267693
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4100201A Pending JPH05279192A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 酸化物超電導薄膜合成方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05279192A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1985002694A1 (fr) * | 1983-12-06 | 1985-06-20 | Fanuc Ltd. | Controleur programmable |
| US5856204A (en) * | 1995-09-28 | 1999-01-05 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Tunnel-type Josephson element and method for manufacturing the same |
| WO2002020879A1 (en) * | 2000-09-01 | 2002-03-14 | Japan Science And Technology Corporation | Production method for composite oxide thin film and device therefor and composite oxide film produced thereby |
| WO2012165504A1 (ja) * | 2011-05-31 | 2012-12-06 | 古河電気工業株式会社 | 酸化物超電導薄膜、超電導限流器及び酸化物超電導薄膜の製造方法 |
-
1992
- 1992-03-27 JP JP4100201A patent/JPH05279192A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1985002694A1 (fr) * | 1983-12-06 | 1985-06-20 | Fanuc Ltd. | Controleur programmable |
| US5856204A (en) * | 1995-09-28 | 1999-01-05 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Tunnel-type Josephson element and method for manufacturing the same |
| WO2002020879A1 (en) * | 2000-09-01 | 2002-03-14 | Japan Science And Technology Corporation | Production method for composite oxide thin film and device therefor and composite oxide film produced thereby |
| US7335283B2 (en) | 2000-09-01 | 2008-02-26 | Japan Science And Technology Corporation | Production method for composite oxide thin film and device therefor and composite oxide film produced thereby |
| WO2012165504A1 (ja) * | 2011-05-31 | 2012-12-06 | 古河電気工業株式会社 | 酸化物超電導薄膜、超電導限流器及び酸化物超電導薄膜の製造方法 |
| JPWO2012165504A1 (ja) * | 2011-05-31 | 2015-02-23 | 古河電気工業株式会社 | 酸化物超電導薄膜、超電導限流器及び酸化物超電導薄膜の製造方法 |
| US9105794B2 (en) | 2011-05-31 | 2015-08-11 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Oxide superconductor thin film, superconducting fault current limiter, and method for manufacturing oxide superconductor thin film |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3854551B2 (ja) | 酸化物超電導線材 | |
| JPH01320224A (ja) | 超伝導体構造体 | |
| US20090197770A1 (en) | Bismuth based oxide superconductor thin films and method of manufacturing the same | |
| JPH02177381A (ja) | 超伝導体のトンネル接合素子 | |
| JPH07267791A (ja) | 酸化物超電導体薄膜の製造方法及び酸化物超電導体薄膜積層体 | |
| JPH05279192A (ja) | 酸化物超電導薄膜合成方法 | |
| JP2653003B2 (ja) | 酸化物超電導薄膜合成方法 | |
| JP2747173B2 (ja) | 酸化物高温超伝導体単結晶薄膜形成方法 | |
| JPWO2003023094A1 (ja) | 酸化物高温超伝導体およびその作製方法 | |
| JP2716595B2 (ja) | 酸化物超伝導体単結晶薄膜の形成用基板及びその製造方法 | |
| Speller et al. | Buffer layers for Tl-2212 thin films on MgO and sapphire substrates | |
| Catana et al. | Domain growth of Dy2O3 buffer layers on SrTiO3 | |
| JP2561303B2 (ja) | 単結晶酸化物超伝導薄膜の製造方法 | |
| JP2959290B2 (ja) | 超伝導積層薄膜およびその製造方法 | |
| JP3024203B2 (ja) | 酸化物超伝導薄膜合成方法 | |
| JP2852753B2 (ja) | 酸化物超伝導素子および酸化物超伝導体薄膜の製造方法 | |
| JP4326634B2 (ja) | 水銀系銅酸化物超電導薄膜及び作製方法 | |
| US5362709A (en) | Superconducting device | |
| JPH03275504A (ja) | 酸化物超伝導体薄膜およびその製造方法 | |
| JP2844206B2 (ja) | 酸化物超伝導素子および酸化物超伝導体薄膜の製造方法 | |
| JP2958645B2 (ja) | 酸化物超伝導素子および酸化物超伝導体薄膜の製造方法 | |
| JP3045705B2 (ja) | 酸化物系超電導材料とその製法およびそれを用いた装置 | |
| JP2710870B2 (ja) | 酸化物超電導薄膜上に異なる材料の薄膜を積層する方法 | |
| JP2883464B2 (ja) | 酸化物超電導薄膜上に異なる材料の薄膜を積層する方法 | |
| JP3485601B2 (ja) | 超電導複合薄膜の製造方法 |